京子「いやー、最近暑くなったよねホント」
結衣「そうだなぁ、もう初夏って感じかな……」パタパタ
京子「あ、その扇子可愛いね、私も扇いでー!」
結衣「はいはい、けっこう便利だし京子も持っておいでよ」パタパタ
京子「うははは、なんか結衣が家来になったみたい」
結衣「はいはい、京子様京子様……」スタスタ
京子「あぁん、待ってよ結衣ぃ……」
元スレ
あかり「ゆ、結衣ちゃん、苦しいよぉ……」
http://hayabusa.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1339906134/
結衣「せめてあの部室に冷房でもあればいいんだけどね」
京子「んーそれはちょっと贅沢言いすぎじゃない?」
京子「冷蔵庫と水道があるだけありがたいと思わないと」ニコッ
結衣「む、殊勝な京子なんて気味が悪い……」
京子「へへへ、茶道部室だから水道があるのは当たり前だけどね」
結衣「ま、それもそうだな」
京子「……にしても暑い」
結衣「……頑張れ、あとちょっとで部室だから」パタパタ
京子「えへへ、涼しいぃぃ」
京子「……ふふ~ん」ニコニコ
結衣「ずいぶんと間の抜けた顔をしてるな、何かあったの?」
京子「いや、今日はね私の優しさをみんな思い知ると思うよ」
結衣「……?」
京子「みんなが暑い思いをしないように、私なりの気配りがあるのさ」
京子「……お、あそこにいるのはちなちゅー!」ガバッ
ちなつ「あーもう暑苦しいです!」
結衣「うーん、なんか気になるな……」
ガララッ
京子「ごらく部よ、私は帰ってきた!」
ちなつ「えへへ、結衣先輩このハンカチありがとうございます」
結衣「ううん、暑いから汗かいちゃうよねホント」
ちなつ「ちゃ、ちゃんと、洗って返すんで、2か月ほど貸して下さい!」
結衣「あ、うん、どうぞご自由に……」
京子「……あたちもちなつちゃんの私物貸してほしいなぁ」スリスリ
ちなつ「あーもう、ほんとに暑いんですよぉ……」
結衣「こら京子、毎日毎日ダメだろうが」グイッ
京子「あーん、愛はいつでもいばらの道だよね……」
ちなつ「あ、ありがとうございます、結衣先輩……」
ちなつ「もう、ハグなら寒い冬にして下さいよ!」パタパタ
結衣「ふふ、最近ちなつちゃんも抱き着きに耐性が出来てきたのかな」
ちなつ「なっ!?」
京子「だよねだよね、前だったら雄叫びあげてたのに!」
ちなつ「そ、そんなの、暑いから騒ぎたくないだけです……」ツーン
結京(……可愛い)
京子「ねぇねぇ2人とも、お尻のあたりが何か違わないと思わない?」ニコッ
ちなつ「お尻におできでも出来たんですか、京子先輩」
結衣「あぁ、それは恥ずかしいね……」
京子「ち、違うから、なに言ってるんだよ2人とも!?」バンッ
結衣「お尻のあたり……」ゴソッ
ちなつ「あれ、いつものモフモフ座布団じゃないですねコレ」
結衣「あぁ、どおりでお尻の風通しがいいと思った」
京子「ふふ~ん、でしょでしょ」ニコニコ
ちなつ「畳のような生地の薄い座布団ですね、ひんやりしてていいかも」
ちなつ「よくお婆ちゃんの家とかにありますよねぇ……」
結衣「あ、それなんか分かるかも」
京子「うんっ、お婆ちゃんのお家から借りてきたんだ!」
結衣「へぇ……こればかりは京子に感謝しないと、ありがとね」
ちなつ「そ、そうですね、ありがとうございます……」
京子「ぶー、2人とももうちょっと素直になっていいのに」
京子「はぁ、ちなちゅのお茶は相変わらず素晴らしいね……」
結衣「わざわざ氷まで入れてくれたんだね、ありがとう」ニコッ
ちなつ「やっ、あの、……えへへ褒められちゃった」
京子「む……ちなちゅのお茶は素晴らしいね」スリスリ
ちなつ「あーもう、分かりましたありがとうございます!」
京子「……ほんとにそう思ってる?」グスッ
ちなつ「うぐっ……、ほ、褒められて嬉しくないワケないです」プイッ
京子「えへへっ、どういたしまして」
結衣「ほんと、何だかんだ言って仲がいいんだろうね」ズズッ
結衣「……ふぅ、あかり遅いね」
京子「ほんとだよ、お花に水でもやってるのかな」
ちなつ「ふふ、あかりちゃんならあり得そうですね」
結衣「あかりはいい子だから、なんかイメージしやすいかも」ゴソゴソ
結衣「……あれ、座布団が固いからポフポフできない」
結衣「……」ソワソワ
京子「んー、結衣どうしたの?」
ちなつ「さっきからみょうに落ち着きがないですけど……」
結衣「へっ、いや、あはは……」
結衣「落ち着きがないなんておかしいこと言うね、ちなつちゃんも」ナデナデ
京子「あっ、えっと、私は京子だよ結衣……」
結衣「あ、あれ、ごめん京子……」
ちなつ「ぜ、ぜったい結衣先輩おかしいですよっ!」
ちなつ「本当だったら私がなでなでされるはずだったのに……」
京子「えへへ、ちなつちゃんには私がしてあげるよん」ナデナデ
ちなつ「うぅぅぅ、結衣せんぱ~い」
結衣「座布団、座布団にぎゅーってしたい……」ソワソワ
結衣「……」ソワソワ
京子「うーん、やっぱり様子おかしいよね結衣のやつ」
ちなつ「ですね、なんか挙動不審というか……」
結衣「こんなゴザみたいな座布団じゃ気持ちよくない……」
結衣「うぅぅぅ、あのぽふっとした感じがいいのに!」
結衣「……はぁはぁ、京子、昔の、座布団、どこっ!」ガシッ
京子「め、目が怖いよぉ、落ち着いて結衣……」グスッ
京子「えっと、昔の座布団はクリーニングに出しちゃった……」
結衣「……」フラッ
ちなつ「きゃあああ結衣先輩!?」
結衣「いっ、いや、大丈夫だよちなちゅ……」
ちなつ「ち、ちなちゅって言われちゃった、いやん」ポッ
京子「ふーむ、結衣は昔の座布団の方が良かったのかな」
京子「ごめんね、私が余計なことしたばっかりに……」
ちなつ「京子先輩……」
結衣「京子……」
結衣「いや、京子が気にする必要は全くないよ……」
結衣「みんなを想って座布団を変えてくれたんでしょ?」
京子「う、うん……」
結衣「私はちょっと風邪気味なだけだからさ、気にしなくても大丈夫」
ちなつ「ゆ、結衣先輩、どうして壁に向かって1人で話しかけてるんですか……」グスッ
京子「私はこっちだよ、結衣ぃ……」
結衣「大丈夫、大丈夫」ブツブツ
結衣「お母さん、この座布団ガサーってするよ」
京子「結衣っ、お願いだからこっちに帰って来て!!」ユサユサ
結衣「でもお尻がスースーして気持ちいいんだ、ふふ」
結衣「お空きれいだなぁ……」
ちなつ「あわわわわ……」
ちなつ「そ、そうだ、もふもふがいいなら私の髪を!」スッ
結衣「わぁ、お母さんこのヒツジとっても毛並みが綺麗……」モフモフ
ちなつ「ひ、ひつじ、ですか……」
京子「ちなつちゃん、今は私の胸で泣いてもいいよ」ギュッ
ちなつ「ふぇぇぇぇ~ん……」
京子「そ、それじゃあ、私のリボンはどうかな……」スッ
結衣「ふふ、部室に野良ネコがくるなんてね、よしよし」
京子「ふぇっ、にゃ、にゃお~ん」
ちなつ「……確かにネコ耳そっくりだもんね、京子先輩のリボン」クスッ
ちなつ「って、ほのぼのしてる場合じゃないんだった!」
京子「えっと、結衣は正気に戻ったかな」
結衣「お空綺麗……」ポー
京子「うーん、まいったな万策尽きちゃったよ」
ちなつ「はぁ、まさかあの座布団がそこまでだったとは……」
あっかり♪ あっかり♪
京子「あれ、この陽気な足音は……」
ちなつ「きっとあかりちゃんですね、すぐ分かっちゃいます」ニコッ
京子「ま、とりあえず結衣は様子見ってことでいいかな」
ちなつ「ですねぇ、放心状態で動きもありませんし……」
結衣「座布団ぽふぽふ、座布団ガサー」
ガララッ
あかり「みんなーゴメンね、お花に水をやってて遅れちゃったよぉ」
京子「いい子だな……」
ちなつ「いい子ですね……」
あかり「も、もぉ~、2人ともいい子いい子ってバカにしてるでしょ!?」プンプン
京子「えー、だって本当にいい子だもんね」
ちなつ「はい、いい子すぎて他にかける言葉がありません」
あかり「そ、そうなんだ、ぇへへ」
あかり「……あれ、結衣ちゃんずいぶんとご機嫌だね」
結衣「もふもふ、がさがさ」ニコニコ
京子「あー、今はそっとしておいてあげたほうがいいかも……」
あかり「結衣ちゃん、何かいいことでもあったのかなぁ?」トコトコ
京子「だ、ダメだ近づいたら、もふもふされちゃうよあかり!」
ちなつ「あわわわわ……」
あかり「あれ、みんなよく分からないけど怯えちゃってるね?」
ちなつ「あ、あかりちゃん、そんなよそ見して歩いたら!」
あかり「ひょえっ!?」コケッ
ドッシーン
あかり「……あいたたたた、ごめんね結衣ちゃん」
結衣「……うん?」ギュッ
結衣「あれ、あかりどうしてこんなところに……」ギュッ
あかり「もぉ~、さっき元気よく入ってきたよね!?」
あかり「またそうやって空気扱いだよぉ……」グスッ
結衣「い、いや、さっきまでなんかお昼寝でもしてたのか……」
結衣「あかりが空気とかじゃなくて、変な夢でも見てたような」ギュッ
あかり「ゆ、結衣ちゃん、苦しいよぉ……」
結衣「うーん、なんだったんだろう」スリスリ
あかり「あわわわ、ゆ、結衣ちゃん、こんなの恥ずかしいよ~」
京子「愛の力だね、うんうん」
ちなつ「むむむ……、今のあかりちゃん目立ってますね」
結衣「あれ、なんかとっても落ち着くな……」ギュッ
あかり「あ、ぅ……」
京子「ふむ、もふもふじゃなくてぎゅーっが正解だったのか」
ちなつ「何にせよ結衣先輩が元に戻って良かったです……」
結衣「えっと、どういう意味かな?」
京子「結衣、私が今までのことの顛末説明するね」ニコッ
京子「かくかくしかじか……」
結衣「ふむふむ、なるほど」ナデナデ
あかり「あ、ぇへへ、この場所なんか悪くないかも」
結衣「つまりあの座布団でぎゅーっ、が出来なくて禁断症状が……」
あかり「あ、あの、結衣ちゃんのお胸が、背中に……」カァー
京子「そういうことじゃないかな、今はあかりを抱いて大丈夫そうだけど」
ちなつ「いいなぁ、あかりちゃん……」
京子「ふふ、ちなちゅは私がだっこしてあげるよ」スリスリ
ちなつ「すみません、暑いのでお断りです」グイッ
京子「あーん、そんなの生殺しだよぉ、お願いだからさぁ……」
ちなつ「わ、分かりましたよもう、うるさいですね」
結衣「……まいったな、あかりがいてくれてよかったよほんと」スリスリ
あかり「ゆ、結衣ちゃんの役に立ってるならこれでいいけど」
あかり「で、でもこんなにくっ付いてやっぱり恥ずかしいよぉ……」
結衣「あ、ゴメンな、暑苦しいよなこんなくっ付いて……」
あかり「ううん、結衣ちゃんの体ってひんやりしてるから気持ちいいよぉ」
結衣「そうなんだ、ちなつちゃんにもヒザがひんやりしてるって言われたし」ギュッ
あかり「……ぇへへ」
結衣「なんかぬいぐるみを抱っこしてるみたいで落ち着くな……」
結衣「おっきなクマさんのぬいぐるみ、かな」ギュムッ
あかり「むー、あかりのお団子でクマさんって判断したでしょ……」ツーン
結衣「さあて、それはどうかな」フニフニ
あかり「もー、今だってお団子触ってるし絶対そうだよぉ!」
結衣「……ふふごめんごめん、でも落ち着くなぁホント」スリスリ
京子「あのさー結衣、試しに一回あかりから離れてみて」モフッ
ちなつ「か、勝手にもふってしないで下さいよ!」
結衣「えぇ、私はあかりから離れたくないんだけど」
あかり「そ、そんな直球で思いを伝えなくても……」モジモジ
京子「だってさ、その禁断症状が完全に止まったとは分からないじゃん?」
結衣「うーん、それもそうだな、一回離れてみるか」スッ
あかり「結衣ちゃん無理しなくてもいいからね、あかりはいつでも大丈夫だから」ニコッ
結衣「あかり……いや、さすがにもう大丈夫だよ」
結衣「いつまでもあかりに頼ってばかりじゃいけないし、これくらい我慢……」ウズウズ
結衣「我慢できるから、大丈夫、大丈夫……」
結衣「……はぁっ、はぁ」
京子「うーん、これはちょっとどうしたもんかね」
結衣「なに言ってるんだ京子、私はなんともないよ」
ちなつ「私はちなつですよぉ、結衣先輩」グスッ
結衣「あ、あれ……?」
あかり「結衣ちゃん、だから無理しなくても丈夫だよぉ」
結衣「で、でも、それじゃ、あかりに迷惑……」グスッ
あかり「ふふーん、それならあかりがぎゅーってしちゃうもんね」ギュッ
あかり「……迷惑なんかじゃないよぉ、だから安心して」
結衣「……あかり、ごめん、ごめんな」ギュッ
あかり「むぎゅっ、ぇへへ……」
結衣「あかり、あかり……」スリスリ
あかり「よしよし、結衣ちゃんは甘えん坊さんだね」
京子「うーん、これで一件落着なのかな」ギュッ
ちなつ「……暑いんですど」
京子「それにしてもまさかあかりが解決するとは思わなかったよね?」スリスリ
ちなつ「ですねぇ、でもあかりちゃんは主人公ですから」
京子「……だね、百合百合してなかったから目立たなかっただけで」
ちなつ「ええ、本当は機転の利くいい子なんですよ、ふふ」
京子「……友達思いなちなちゅも素敵」ギュッ
ちなつ「でもあかりちゃん、結衣先輩といつまでも一緒にいるワケにもいきませんし……」
京子「うーん、どうしたもんかね」
結衣「このままじゃダメなんだ、いつまでもあかりに頼ってるワケには……」ギュッ
あかり「そうだねぇ、いつまでもハグしてるわけにもいかないもん」
結衣「えっ、お外ではハグなしなの?」
あかり「あ、当たり前だよぉ、結衣ちゃんのえっち!!」
結衣「……そっか、言われてみればそうだよね」グスッ
結衣「なんかほんと思考回路がおかしいなぁ、……私怖いよ、あかり」ギュッ
結衣「じ、自分の体じゃないみたいにっ、拒絶反応なんか起こって……」ブルブル
あかり「……ゆ、結衣ちゃん」
あかり「結衣ちゃん泣かないで、あかりが側にいるからね」
結衣「な、泣いてなんかないよ、大丈夫だから……」ギュッ
あかり「ふふ、少しずつ慣れていこうよ、ね?」
結衣「……少しずつ?」
あかり「そうそう、ハグを我慢するために……よっと」ギュッ
あかり「こうやって手を繋いでみる、とか」ニコッ
結衣「あかり……」
あかり「どうかな結衣ちゃん、まだ落ち着かないとかある?」
結衣「……い、いや、なんかドキドキして落ち着かない」カァー
あかり「あらら……」
あかり「あはは、それはちょっと困ったね……」
結衣「……はぁ、本当にゴメンなあかり」ギュッ
あかり「ううん、とりあえずハグから手繋ぎに進歩しただけでも喜ぼうよ、ね」ニコッ
結衣「……あ、あかりは、私と手なんか繋いで嫌じゃないの?」
あかり「むしろ役得だよぉ、結衣ちゃん結構モテモテだし」
結衣「……うそ、あかりは嘘付いてる」
あかり「ふふ、クラスの子にね結衣ちゃんのアドレスとか聞かれたんだよ」
あかり「ま、ちなつちゃんがやんわり断ってたけど」ニコッ
結衣「うっ……」カァー
結衣「あーもう、なんなんださっきからドキドキが止まらない……」
あかり「ふふ、それじゃちょっとだけ手を離してみるからね」スッ
結衣「あっ……」
結衣「……」グスッ
あかり「……」ギュッ
結衣「えへへ……」
あかり「……」パッ
結衣「あっ……」
結衣「……」グスッ
あかり「……」ギュッ
結衣「えへへ……」
京ちな(なんなんだこのバカップルは……)
京子「そこのお2人さん、イチャイチャもいいけどそろそろ下校時間だよ」
結衣「なっ、イチャイチャなんかしてないだろ!?」
あかり「そ、そうそう、京子ちゃんの言いがかりだよぉ!」
京子「えぇ……」
ちなつ「もー、本当に素直じゃないですよね、2人とも……」
結衣「そ、それを言うならちなつちゃんもじゃないか……」
あかり「さり気なく密着してるよね、京子ちゃんと」ニコッ
ちなつ「へっ?」ピトッ
京子「あらあら、ちなちゅってば大胆なんだから」
ちなつ「やっやだ、私ったら京子先輩なんかと……」パッ
京子「それじゃー結衣のことよろしくなあかり」
ちなつ「あかりちゃん、エッチなことしたら許さないからねっ!!」
あかり「そ、そんなことしないよぉ……」カァー
結衣「ちょ、ちょっと声大きいよちなつちゃん!」
ちなつ「あ、あはは……」
京子「はいはい、ちなつちゃんは私とこっちの道行こうね」グイグイ
結衣「……あのさ、私はもう大丈夫だよあかり」
あかり「……ほんとに?」ジトッ
結衣「うっ……」
結衣「だ、大丈夫だ、今度はきっとそう!」ギュッ
あかり「それなら手を離してよぉ……」
結衣「……い、一日だけ、泊まりに来てください」ペコッ
あかり「そ、そんなに畏まらなくても大丈夫だって」
結衣「あ、うん……でも、絶対今日中に解決策を見つけてやるんだ」
あかり「あかりは別にこのままでもいいと思うけどなぁ、けっこう楽しいもん」ギュッ
結衣「……だね、別に悪くもないかな」
あかり「ふふ~ん、お泊りお泊り♪」
結衣「……ふふ」
~京子ちゃん家~
京子「あの2人どうなるかねぇ、心配だよ私は……」
ちなつ「ですね、でもあかりちゃんがいるから大丈夫ですよ」
京子「あの、いつまで私に引っ付いてるのかな?」
ちなつ「へっ?」ギュッ
京子「そろそろ寝るんだけど……、お家には連絡したの?」
ちなつ「はい、その点は大丈夫ですよ」ギュッ
京子「ご、ご飯食べるのだって私と手握ったままだったし……」
ちなつ「親御さんも笑ってましたね、ふふ」
京子「……ゆ、結衣の病気が移っちゃったのかな」
~結衣ちゃん家~
あかり「や、やっぱりこうやって料理することになるんだね……」
結衣「あかり、左手は丸くしないと指切っちゃうから」ソッ
あかり「うぅぅぅ、これじゃ二人羽織でしてるようなもんだよぉ」
結衣「……だ、だってあかりと一緒にいたいんだもん」トントン
あかり「あ、あかりも結衣ちゃんとは一緒にいたいけど……」
あかり「これ逆にやり辛いと思わない?」サクサク
結衣「ううん、あかりと密着できるから私は満足かな」
あかり「……ぇへへ、ならあかりもこれでいいや」
あかり「ごちそーさまでしたっ!」
結衣「ふふ、ケチャップ口についてるよあかり」フキフキ
あかり「んむむっ、結衣ちゃんのオムライスはやっぱり最高だよぉ」
結衣「ううん、今日は2人でやったんだ、私だけの料理じゃないよ」
あかり「……ぇへへ」
ピピピピピピ……
結衣「あ、お風呂の準備できたみたいだね」
結衣「……」ギュッ
あかり「い、一緒に入るとか言わないよね?」
結衣「……」ジッ
あかり「うぅぅぅ……」
結衣「なんでお風呂入るのに目隠ししなきゃいけないの……」
あかり「あ、当たり前だよぉ、結衣ちゃんのえっち!」プンプン
結衣「……わ、私だけ、あかりに見られてる」
あかり「……だ、大丈夫だよ、結衣ちゃんスタイルいいから」カァー
結衣「もうやだぁ、死にたい……」
あかり「か、体も、あかりが、洗ってあげるっ!」スッ
結衣「ひっ……んぅ、く、くすぐったいよ、あかり」
あかり「ほ、ほんと、困った禁断症状だよぉ……」スリスリ
結衣「あっ、はっ、ひぅ……」
~翌日~
結衣「おはよ京子、今日も暑くなりそうだね」
京子「あ、結衣!……あかりがいないってことはもう治ったのかな?」
結衣「いやいや、さすがに教室まで連れてくるわけにもいかないでしょ」
京子「あははは、それもそうだね」
結衣「まったく、昨日はひどい目にあったよ……」
結衣「お風呂一緒に入ったり、トイレは耳栓つけて手繋ぎ……」
京子「……」ゴクッ
結衣「全部私のせいだから、むしろ被害者はあかりなんだけどね」
京子「……そ、そんな思いもすれば治そうって気にもなるよな」
結衣「……ま、まぁ私としては悪くなかったけど」カァー
結衣「ほんと座布団一つでここまで事が大きくなるとはなぁ……」
京子「依存っていうのは怖いもんだね、うんうん」
結衣「ま、とりあえず体が元に戻って良かったよ」ニコッ
京子「ふふ、だねー」
結衣「……あ、先生来たか、授業授業っと」
京子「おやすみー……」
結衣「寝るな、ちゃんとノート取りなよ……」
京子「……すぅ」zzz
結衣「まったくもう」
ガヤガヤ……
綾乃「ちょ、ちょっと歳納京子起きなさいよっ!」
京子「んー綾乃、もう授業終わっちゃったんだ」クシクシ
綾乃「船見さんと赤座さんがさっき、ここでっ、キキキキッスしてたのよ!」プシュー
京子「はぁっ!?」
結衣「……あかり、これでしばらく頑張れそうだよ」ギュッ
あかり「ぇへへ、また頑張ったらご褒美あげるからね、結衣ちゃん!」
結衣「うん、あかりも授業頑張ってね」ニコッ
京子「結衣、治ってないから、むしろ悪化してるよ」ガクッ
おわりたい


