1 : 名無しさ... - 24/12/03 00:18:38 Ldwm 1/27志希にゃんが青春を過ごす話。
シリーズ前作 月曜サスペンス・並木警部の捜査行~幻の新幹線を見た女~
https://ayamevip.com/archives/58815522.html
元スレ
一ノ瀬志希「アオハル」
http://wktk.open2ch.net/test/read.cgi/aimasu/1733152718/
高校時代は遊ぶより勉強していたプロデューサー(以下P)「『前川みくのぶらり魚河岸歩き』の打ち合わせも終わったし何しよっかね……」テクテク
ドアガチャ
一ノ瀬志希「ん~♪」コートハスハス
P「」
志希「にゃはは、お邪魔してるよ~」
P「せめて連絡してから来てくれへん?」
志希「やだ!」
P「即答」
P「で、何かあったん?」コーヒードウゾ
志希「ん~、ちょっとやりたいことがあってね。……キミの青春って、どんなだったの?」コーヒードウモ
P「俺の?……ありふれた青春や、男子校やから女子はおらんかったし友達はそんなおらんかったけど。オタク仲間と遊びに行ったり、テスト勉強で教えたり教えられたりの、そこそこ楽しい思い出やな」
志希「ふーん……じゃあさ、志希ちゃんとアオハルしてみない?」ドバー
P「ちょっと何言うてるか分かんない。あと何入れた」
志希「ふっふっふ~……この志希ちゃんに不可能など無いのだ!」
P「いやだからどういうことって……なっ!?身体が熱く……!」
志希「にゃはははは!志希ちゃんとのアオハルにご招待~!」
姫川友紀「たっだいまー!……あれ、プロデューサーは?」
橘ありす「さぁ……でも机の上に置き手紙がありますよ」
ユッキ「なになに……『18歳に戻ったプロデューサー、借りてくね~♪ 志希』?」
ありす「プロデューサーさんが若返ったってことでしょうか?そんな非論理的なこと……」
ユッキ「でも志希ちゃんだよ?」
ありす「……あり得ますね」
ユッキ「あといかにも怪しげな液体があるけど……これを飲めってことかな?」
ありす「そこで一切迷わずに飲もうとするのは尊敬します。何か危ないものだったりしたらどうするんですか」
ユッキ「えへへ」ゴクゴク パタン
ありす「褒めてません……って飲んじゃったんですか!?ああもう友紀さんの馬鹿ぁ!」
ユッキ「zzz」スピー
ありす「って寝てるだけかい!」
「……きて。おーきーてーよー」ユサユサ
P「んん……?」ユサブラレー
志希「にゃは、起きた。おはよ」
P「……?」
志希「ありゃ、記憶が混濁してるかな?スポーン地点がキミの家みたいだし、成功してるハズなんだけどにゃー」
P「何で転校生サンがうちにおるんや……」
志希「……うん、成功だね。ちなみにその答えはキミのマムに頼んだからだよ!」
P「おかん何しとんの!?」
志希「まーまー、折角美少女が押しかけてきたんだし楽しまなきゃ損でしょ」
P「楽しむ前に理解の時間くれへん?」
志希「あげませーん。それじゃ、美少女との朝ごはんにれっつごー!」
P「ぅぐ……」チーン
志希「キミ、辛いの駄目だったんだねぇ。断ってよかったのに」
P「一応作ってもらったものやから断るわけにもいかんやろ……うぅ、水……」
志希「真面目だねぇ、そういうとこ志希ちゃん好きだにゃー」コップドウゾ
P「……よう言うでほんま」コップドウモ
P「数学……は出さんくてええか」
志希「宿題の話?」
P「そ。どうせ宿題出しても点変わらんし」
志希「不真面目だねぇ」
P「ワイはそない頭のええ人間ちゃうんや。転校生サンばりの頭あったらどれだけ助かったことか」
志希「アタシも万能の天才ってわけじゃ無いんだけどにゃー。例えば……」
ズイッ
志希「キミのココロをオトす方法なんて、まだ試行してるところだし」
P「」ドキッ
「おっはよー!……ってあれ、P?何してんの?」
P「ユッキー……ちゃうねんこれは不法侵入してきた猫であってやな」
志希「猫」
姫川友紀「……」ワナワナ
P「どうどう落ち着け、『闘魂込めて』でも聴くか?」
ユッキ「幼なじみの目の前で謎の美少女といちゃつくとは何事だー!」
P「あ、そこなん?」
P「結局一緒に行くんかいな……」テクテク
ユッキ「いつもあたしと一緒に歩いてるくせにー」トコトコ
P「ユッキーはともかく、いつもフリーダムな一ノ瀬さんをワイが連れ歩いとったら目立つやろ」
ユッキ「Pってあたし以外ほぼ友達いないもんねー」
P「やかましいわ」ペシ
ユッキ「ひゃんっ」
P「肩に当たって喘ぐな演技下手か」
P「……ってあれ、一ノ瀬さんは?」
ユッキ「あれ?いつの間にかいなくなってる……」
志希「ふにゃ~♪」ハスハス
P「……何やあれ」
ユッキ「さぁ?……行こっか」
P「ほっとくのもアレやし……一回引きずってみーひん?」
ユッキ「えー、学校遅れるよ?」
P「それならワイ一人でやるから先行っといて。言い訳は任せた」
ユッキ「Pがそこまで言うのに、あたしもほっとけないよ。でも何でそこまでするの?」
P「今の一ノ瀬さんから科学を奪ったら何が残るんやろって思ったらさ、ワイになる気がした。未だにバファローズの幻を追っかけて、その度に打ちひしがれたりするワイに」
ユッキ「……」
P「なら、ワイらがその時に居場所になれたらええなって。ワイにもその場はあったけど、結局バファローズが消えたあと散り散りになってもうた。やから、全く関係のないところに居場所があったらええと思ったんや。もちろんワイが一ノ瀬さんに興味あるのはあるけど」
ユッキ「Pってほーんと、お人好しだよねぇ」
P「うっ」
ユッキ「そーやって向こう見ずに人助けしたり、変に色々考えちゃって変な結論出しちゃったりさ。そのくせ不器用だから考えてること分かんないって言われて困るし」
P「ぐはっ」
ユッキ「幼馴染みのあたしだからいいけどさー、周りから見たらただのアホだよ」
P「人の心とか無いんか?」
ユッキ「……でも、あたしはそういうところがPの良いとこだって思うなぁ」
P「ユッキー……お前も大概お人好しよな」
ユッキ「褒めてもレモンのハチミツ漬けしか出ないよ?」ハイッ
P「それは常備してる方がおかしいやろ」ウケトリ
P「一ノ瀬さん、どないしたん?」
志希「ふにゃ?いいニオイは待ってくれないからねぇ、堪能してた!」
ユッキ「いいスメル?どんなのどんなの?」
志希「んー……消えちゃった!でも……」
ハスハス
ユッキ「わひゃあ!?」
P「うおっ!?」
志希「2人ともいいニオイがし始めたから志希ちゃんは満足!」
ユッキ「これ褒められてんの?」
志希「大絶賛だよ」
P「青春の匂い、なんかね」
志希「青春の匂い」
P「せや。高校生っていう大人と子供の間の期間で、自分の全能感と無力感を交互に味わいながら大人へと向かっていく人間からしか得られへん匂いってのがあるんちゃうか」
志希「見てきたみたいに言うんだねぇ」
P「そら実際見とるしなぁ……志希が俺らを呼んだんやろ?夢か何かの世界の中に」
志希「……いつ気づいたの?」
P「ついさっきよ、志希が俺に抱きついてハスハスし始めたあたりでピンときた。話の流れから察するに青春って何かを知りたかったってところか?」
志希「んー、記憶をいじりそびれたかにゃー」
P「そうそういじられてたまるかぁ。こちとら近鉄ファンやぞ」
志希「何一つ関係が無いねえ」
ユッキ「なになに何の話?」ズイッ
P「内緒や内緒」
ユッキ「えー、Pのエロ本の隠し場所と中身まで知ってるあたしに隠し事するのー?」ツンツン
P「ちょっと待て何で知っとんねん」
志希「友紀ちゃん友紀ちゃん、それ志希ちゃんにも教えて欲しいにゃー」
ユッキ「んー……どーしよっかなー」ニヤニヤ
P「言うなや、絶対言うなや……いやホンマに言わんといて……」
ユッキ「えっと、Pの部屋のベッドの下の……」
P「人の心とか無いんか!?」
キーンコーンカーンコーン
P「あ」
ユッキ「鳴っちゃったねぇ……どーしよ」
P「一限の佐藤って遅刻とかにウザいよなぁ……サボりたい」
志希「一緒にサボっちゃう?」
ユッキ「志希ちゃんらしいねぇ。みんなでサボれば怖くない!みんな打率が低かったら打てなくてもいいのと同じだよね!」
志希「分かんないけど、あたしは二人みたいなおサボり仲間が増えると嬉しいかにゃー」
ユッキ「あたしは賛成、宿題やってないし。Pは?」
P「俺もやってへんしサボるわ、適当に体調不良の連絡入れとこ」スマホポチポチ
志希「よーし、じゃあ3人でおサボり失踪旅行にしゅっぱーつ!」
P「ゲーセンなんて久しぶりやなぁ」
ユッキ「Pはゲーム下手だもんねー」
P「やかましいわ」
志希「ふっふっふ、なら志希ちゃんと勝負する?」
P「やったろやないかい!負けた方がジュースと昼飯おごりな!」
5分後
志希33-4P
P「」チーン
志希「しし、本当に弱いんだねぇ。じゃあお昼よろしくー」
P「まだや……まだ終わらんで!」
ユッキ「絶対勝てないやつじゃん」
ユッキ「Pー、あれ取れない?」
P「あれって……あぁ、あのねこっぴーのぬいぐるみ?UFOキャッチャー苦手なんやけど」
志希「ふっふっふ……そんな時こそ志希ちゃんにお任せー♪物理法則をねじ曲げちゃおー!」
P「おー頼もしい……ってなんて言うた?」
5秒後
志希「ごめん無理だにゃー」
P「」ズコー
ユッキ「」ズコー
P「……やってみるわ」
ユッキ「え、マジ?取れたら明日サイゼでお昼おごるね!」
P「女に二言はないよな?やったるわ」
5分後
ねこっぴーぬいぐるみ「」テテーン!
P「サイゼ奢りな!」ドヤァ
ユッキ「おかしい、こんなことは許されない」
志希「奢るって言ったのは友紀ちゃんだよねぇ」
P「ほれほれ、こいつが欲しいんかー?欲しいんやったら言う事言わなあかんよなー?」ニヤニヤ
ユッキ「ぐぬぬ……Pには奢りたくないけどねこっぴーは欲しい……どうすれば!」
P「まぁ普通に渡すけど」ハイッ
ユッキ「あたしも奢るよもちろん」ウケトリ
志希「茶番」
ユッキ「志希ちゃんプリクラ撮ろーよ!」
志希「プリクラねぇ、撮ったことないしさんせー」
P「ほな行ってらー、ワイはトイレ行って……」
ガシッ
ユッキ「何で逃げようとするのかなぁ」ゴゴゴゴゴ
志希「ツマンナイことはしないでほしいにゃー」ゴゴゴ
P「男がプリクラ撮ってどないすんねん」
しきゆっき「「あたしたちが楽しむ!」」
P「P は にげる を えらんだ!」シュタッ
ユッキ「しかし まわりこまれてしまった!」ヒキズリー
P「うわぁぁぁぁ……」ヒキズラレー
数分後
ユッキ「あははははは!変な顔ー!」
志希「しし、本当に変な顔だねぇ」
P「やかましいわ……」ズーン
ユッキ「それじゃーねー!」フリフリ
P「はいよ、また明日ー」フリフリ
P「……で、青春はどうやった?」
志希「んー、予想された通りってところだねぇ」
P「予想通りておま……」
志希「でもね、予想よりとっても面白かった!アタシの叡智でも予測できないことばーっかり!」
P「それが青春の全能感ってやつが為せることなんやろな、楽しめたなら良かったわ……ところで記憶は残るん?」
志希「ううん、夢の記憶として処理されるはずだにゃー」
P「さよか……ほな気兼ね無く言えるな」
志希「なになに、エロ本の隠し場所とか?」
P「んな訳あるかい。あんな、ー」
1ヶ月後
P「外回りが嫌な季節になったなぁ……あーさむ」
ドアガチャ
志希「ふにゃ~♪」ブランケットハスハス
P「デジャブ!」
P「こないだみたいに何かやらかして避難しに来たんか?」
志希「雑談しに来たんだよ。アタシが高校の文化祭に参加した話をね」
P「志希が?まさか学校とか破壊したりしてへんやろな?」
志希「真っ先にそこ聞かれるとは流石に思わなかったよ?」
1時間後
志希「……ってカンジで、志希ちゃんは文化祭を満喫してきたのでしたー!おしまい!」
P「ほんまに普通に楽しんどるやないかい。何があったんや」
志希「しし、それは乙女のヒミツってやつだよ。でもキミのおかげなのは間違いないにゃー」
P「俺の?何か言うた?」キョトン
志希「……やっぱり覚えてないか」ボソッ
P「?」
志希(アタシの作った夢の世界の中で、関西のPさんはアタシにこういった。「志希は今学校で特別扱いされがちだけど、それは志希自身が殻を作って閉じ籠もっているからじゃないか」とか、「志希はキャラが濃いけど、
高校生の青春の匂いの中ではクラスの空気から浮くことは多分ないはず」ってね)
志希(文化祭っていうアオハルの中に入ってみたら、まさにその通り!トクベツでも何でもない、新しいアタシになれた)
志希(トクベツなアタシが悪いアタシってわけじゃない。でも、トクベツじゃないアタシが見る世界もとってもオモシロイ!だからー)
志希「ー新しいアタシをありがとね、Pさん」ダキツキッ
P「お、おう……?」
志希「ところで向こうで『アイドルが幼馴染みになる薬』をばらまいちゃったからこっちで匿ってくれない?」
P「出来るか!!!」
27 : 名無しさ... - 24/12/03 05:15:51 Ldwm 27/27しっかり関東へと送り返しましたとさ。おしまい
あと最後に一つだけ言わせて下さい。こないだのガチャの志希にゃんSSRかわいすぎません?