【関連】
【艦これ】龍驤「足りなかったもの」その7【安価】(1)

212 : ◆I4lwDj9Dk4S2 - 2019/06/10 19:46:55.47 G9DwUXFK0 105/476

ーー

「街への支援艦隊、編成終わりました」

提督「そうか、なら直ぐに出発してくれ」

「了解です。旗艦はガングートさんでよろしいですよね?」

提督「ガングートならボランティアの件で顔が知れている。孫さんの知り合いも多いはずだ」

「我が鎮守府の医務室建設はストップしてもらいました。優先度を考えれば街の復興が先ですからね」

提督「港を中心に被害が出てしまった。俺達の仲間じゃなくとも艦娘が被害を出したことは事実だ」

「同じ艦娘が責任を取るということです。奴が壊したものは我々が直します」

213 : ◆I4lwDj9Dk4S2 - 2019/06/10 19:49:34.63 G9DwUXFK0 106/476

提督「俺達が直せるのは物だけだ。想いや気持ちは治せない」

「ここの街の皆さんは我々の事を分かってくれています。しかし今回の件で亀裂が入るかもしれません」

提督「なんとしてもそれは避けたい。できることは全力で手伝おう」

「もちろんです。漣も秘書艦の仕事に目処が立ち次第支援に向かいます」

提督「…頼む」

下1~3高コンマ この後の展開やその他起こったことなどを

215 : 以下、名... - 2019/06/10 19:55:10.86 V3OyW18Xo 107/476

詳しい話(あの艦娘はなんだったのか)を聞きたがる人もいるが話せる事も少ないのでやきもきする一行

217 : ◆I4lwDj9Dk4S2 - 2019/06/10 20:08:07.97 G9DwUXFK0 108/476

ーー

「おうガンちゃん、ここを襲ったのは艦娘なんだよな?」

ガングート「そうだ」

「艦娘ってのはどっかの鎮守府に所属してるんじゃないのか?」

ガングート「ほとんどの場合はそうだ。だが今回のように例外もある」

「よくわかんねぇな…」

「俺らでいう密漁みたいなもんか?」

ガングート「表現としては近いな。それ以上は話せない」

「禁則事項って奴か?」

ガングート「そういうことだ」

219 : ◆I4lwDj9Dk4S2 - 2019/06/10 20:17:33.82 G9DwUXFK0 109/476

ガングート「上から黙っていろと言われただけなら教えてやるさ。今回のは事情が違う」

「ガンちゃんが言い淀むって事は相当なんだな」

「これからもこういう事があるかもしれないって事か?」

ガングート「そうならないように全力を尽くす。ここには私の夫と子が居るんだ」

「そりゃそうだけどよ、街の方はそれで納得するかね?」

「俺達漁師はガンちゃん達の事はよーく知ってるよ。でも鎮守府と全く関係ない連中はそこまで知ってるかどうか…」

ガングート「観艦式や祭りには参加しているぞ」

「こういう時怖いのは外に出ない連中だぜ。事件を切り取ってそれが事実だと思い込むんだよ」

「提督さんによーく伝えといてくれるかい?」

ガングート「勿論だ、提督もその辺は敏感だからな」

下1~3高コンマ この後の展開やその他起こったことなどを

222 : 以下、名... - 2019/06/10 20:28:32.61 2H4hVukyO 110/476

再建が必要な被害箇所を確認していく

224 : ◆I4lwDj9Dk4S2 - 2019/06/10 20:35:07.98 G9DwUXFK0 111/476

「さて…そろそろ仕事に戻るか」

「ガンちゃんも調べることがあるんだろ?」

ガングート「被害を受けた建物の確認や損害度合いを調べるんだ」

「一軒一軒やるんだろ?時間かかるぜぇ~」

「だから鎮守府の艦娘が出てきてんだろ?」

ガングート「私達でもできることは多い。少しでも民間の負担を減らしたい」

「あの暴れてた奴もガンちゃんと同じような艦娘だったら良かったのになぁ」

225 : ◆I4lwDj9Dk4S2 - 2019/06/10 20:41:14.14 G9DwUXFK0 112/476

「港自体はそこまでの被害は無いからさ、次は街の方を見に行ってあげなよ」

ガングート「そうさせてもらう」

「孫さんは大丈夫なんだよな?」

ガングート「孫の酒蔵は港からは離れている。暴れた艦娘は街の中心部には来ていない」

「なら安心だな」

ガングート「昨日から忙しくて孫との部屋には帰っていないが、今日は帰れるはずだ」

「子どもはどうしてんだい?」

ガングート「鎮守府で見てもらっている。あそこは嫌でも手伝ってくれるからな」

226 : ◆I4lwDj9Dk4S2 - 2019/06/10 20:44:56.17 G9DwUXFK0 113/476

「おぉーい!ガングートさんは居るかい!?」

ガングート「そろそろ行こうとしていた所だ。今行く」

「早く病院に行った方がいい!」

ガングート「病院?そっちに被害が出たのか?」

「違うって!孫さんが病院に運ばれてたんだよ!」

ガングート「な……に…?」

「どういうことだよ?孫さんは酒蔵に居たんじゃないのか?」

「それが港の市場に買い物に来てたらしくて…そこで子どもを庇ったとかなんとかで…」

ガングート「あ……あぁぁ…………」フラッ

「ガンちゃんしっかりしろ!」

「こうなりゃ俺達が送っていくしかないぜ!」

「車なら俺が出す!任せとけ!」

下1~3高コンマ この後の展開やその他起こったことなどを

227 : 以下、名... - 2019/06/10 20:46:50.46 V3OyW18Xo 114/476

孫、しばらく車椅子生活に

232 : ◆I4lwDj9Dk4S2 - 2019/06/10 20:58:35.71 G9DwUXFK0 115/476

ーー病院

「すいませんガングートさん…暫く車椅子のお世話になりそうです…」

ガングート「お…お前ぇぇぇ……私がどれだけ心配したか…」

「ごめんなさい…咄嗟に体が動いてしまったんです」

ガングート「う……うぅぅ………お前は……子の親だろう……」

「本当に…そうですよね……」

ガングート「人助けは立派だが……ぐずっ………それで貴様が死んだらぁ…!」

「…はい、その通りです」

ガングート「う……うぅ…………!」

234 : ◆I4lwDj9Dk4S2 - 2019/06/10 21:04:04.23 G9DwUXFK0 116/476

「…僕が助けたのは男の子と女の子なんです。二人は兄妹だったと思います」

「逃げ遅れたあの子達を見たら…僕の子どもの事を思い出したんです」

ガングート「ぐす……」

「今回は自分ができないことをしようとしてしまいました。庇わなくても一緒に逃げるとか、どこかに隠れるのが正解でしたね」

「次にこういう事があった時はそうします。なので今回は…これで許してくれませんか?」

ガングート「安価」

下1~3高コンマ ガングートの台詞や行動などを

237 : 以下、名... - 2019/06/10 21:13:35.82 pm+0pspB0 117/476

優しすぎるな、あんたって……

238 : ◆I4lwDj9Dk4S2 - 2019/06/10 21:18:49.34 G9DwUXFK0 118/476

ガングート「優し過ぎるんだ貴様は……!!」

「うん…ごめんね」

ガングート「覚悟しろ……嫌という程面倒見てやる…!」

「それは嬉しい……かな」

ガングート「なんだとぉ……!」

「ガングートさん…最近忙しかったですよね……?」

ガングート「あ…ぅ……」

「会えないのが寂しかったので…これでガングートさんと…いっぱいお話しできる…だなんて……」

239 : ◆I4lwDj9Dk4S2 - 2019/06/10 21:22:32.51 G9DwUXFK0 119/476

ガングート「なぁ孫……私が側に居ないと寂しいか…?」

「…少しだけ」

ガングート「私はな……ごるしこふがちゃんと一人前の艦娘として…私の持つ全てを教えた後……艦娘を辞めるつもりだったんだ…」

ガングート「だがな……お前の側に居たいのは私もなんだ…」

ガングート「お前が望むのなら…私は今すぐにでも艦娘を辞める………お前の妻として…一生添い遂げる……」

ガングート「私が必要なら…そう言ってくれ……」

「安価」

下1~3高コンマ 孫の台詞や行動などを

240 : 以下、名... - 2019/06/10 21:27:46.27 wMHEmjaeO 120/476

今の彼らには貴方が必要です。それは全てが片付いた後でも遅くはありません

242 : 以下、名... - 2019/06/10 21:29:17.59 2H4hVukyO 121/476

本音を飲み込みつつ
>>240

244 : ◆I4lwDj9Dk4S2 - 2019/06/10 21:44:52.04 G9DwUXFK0 122/476

「……今の鎮守府には貴女が必要です。全て片付いた後でも遅くはありませんよ」

ガングート「孫ぉ……」

「僕は戦っているガングートさんは好きですよ。凛々しくって強くて……」

ガングート「うぅ…ぅぅぅぅ……」

(本音を言えばガングートさんは僕の側に居て欲しいです。でもガングートさんは戦艦の艦娘です、提督さんの迷惑になってしまいます)

(提督さんは艦娘をぞんざいに扱う人ではありません。あの鎮守府に所属している間はガングートさんも安全ですよね)

245 : ◆I4lwDj9Dk4S2 - 2019/06/10 21:49:56.48 G9DwUXFK0 123/476

「…ガングートさん、そろそろ戻らないといけないんじゃないですか?」

ガングート「嫌だ……孫の側に居る…」

「提督さんに心配をかけてしまいますよ。それに調査の最中だったんですよね?」

ガングート「んぅ……」

「僕は大丈夫です。だからガングートさんは戻っていて下さい」

ガングート「また…来るからな……」

下1~3高コンマ この後の展開やその他起こったことなどを

247 : 以下、名... - 2019/06/10 21:52:32.62 V3OyW18Xo 124/476

孫が庇った兄妹が家族でお礼に来る

249 : ◆I4lwDj9Dk4S2 - 2019/06/10 22:10:03.11 G9DwUXFK0 125/476

コンコン

「あれ?誰ですか?」

ガングート「う……」ぐしっ

「こんにちは!」

「お兄ちゃん怪我は大丈夫!?」

「君達はあの時助けた兄妹…」

「足、痛いの?」

「少しね…」

「大丈夫?痛いの飛んでいけする?」

「お医者さんに治してもらったからもう平気だよ」

250 : ◆I4lwDj9Dk4S2 - 2019/06/10 22:14:39.96 G9DwUXFK0 126/476

「あ…お姉さんも怪我しちゃったの?」

ガングート「この顔は別の怪我だ」

「痛くない?」

ガングート「痛くは無いさ」

「ほんと?よかったぁ」

「君達に怪我が無くて良かったよ」

「そうだった!助けてくれたお礼を言いに来たんだった!」

「お兄さん、助けてくれてありがとう!」

「どういたしまして」

「お姉さんもお礼言いにきたの?」

ガングート「私は違う。その…」

「このお姉さんはね、僕の奥さんなんだ」

「オクサン?」

「凄~い!二人は夫婦なんだね!」

「そうなるよね、ガングートさん」

ガングート「そうだな」

251 : ◆I4lwDj9Dk4S2 - 2019/06/10 22:17:21.60 G9DwUXFK0 127/476

「ほんとだ、指輪してる!」

「子どもも居るんだよ。しかも君達と同じで男の子の女の子なんだ」

「凄い凄~い!」

「お兄さんの子どもはここに居ないの?」

「奥さんの所にいるんだよ」

「ふーんそっか」

「またお見舞い来るからね!お兄さん!」

「いつでもおいで、待ってるよ」

下1~3高コンマ この後の展開やその他起こったことなどを

252 : 以下、名... - 2019/06/10 22:24:54.07 Ffo7lXjgo 128/476

グラーフが子供の両親からあの動画のグラーフさんですよねって話しかけられる
かなり昔の話だが思った以上に知られてるのだなと答えると、知らない人はいないですよと言われる

254 : 以下、名... - 2019/06/10 22:29:36.38 2H4hVukyO 129/476

>>252
ここから家族ぐるみの付き合いになる

グラーフじゃねえじゃなくてガングートの間違いだよね?

255 : 以下、名... - 2019/06/10 22:31:11.67 Ffo7lXjgo 130/476

ガングートです…

256 : ◆I4lwDj9Dk4S2 - 2019/06/10 22:44:39.46 G9DwUXFK0 131/476

「こら、病院で走ったらダメじゃないか」

「だって~早くお礼が言いたかったんだもん」

「すいませんこの子が…って貴女は確か艦娘のガングートさん?」

ガングート「私の事を知っているのか?」

「あれですよね、危険が危ない…」

ガングート「んぐっ!!」

「あぁ…あの動画とニュースはこの街では有名ですもんね」

ガングート「早く忘れろ……!」

「何を言うんですか、ガングートさんは体を張ってこの街を守ってくれたんですよ」

「簡単には忘れられません」

ガングート「ぐ…むむ……」

257 : ◆I4lwDj9Dk4S2 - 2019/06/10 22:47:13.33 G9DwUXFK0 132/476

「お母さん!お姉さんは孫さんの奥さんなんだって!」

「本当に?」

「そういえば指輪を付けてますね」

「子どももいるんだって!僕達と同じで男の子と女の子!」

「艦娘が…出産……?」

ガングート「その辺の話は長くなるぞ」

「あの…掻い摘んでで良いので聞かせてくれませんか?」

ガングート「これも何かの縁というやつだろう。いいな孫?」

「もちろんです」

258 : ◆I4lwDj9Dk4S2 - 2019/06/10 22:50:36.32 G9DwUXFK0 133/476

ーー

「……で、その家族としっぽり話してたんでこんなに遅くなったんですな」

ガングート「そういうことだ」

「いやほんと…何もなくて良かったんですが、できるだけ連絡下さいね?こっちは孫さんが病院に運ばれてたってとこしか知らなかったんすよ」

ガングート「…すまない」

「まさか孫さんに何かあったんじゃないかと心配してた所でしたが…足を怪我しただけならまだ良かったですね」

ガングート「不幸中の幸いだ」

「それは街の被害もですね。これだけ建物に被害が出ても犠牲者はゼロでした」

ガングート「…良かった」

「危篤の人が何人か居たんですが、全員助かったそうですよ。いや~良かったっすね」

260 : ◆I4lwDj9Dk4S2 - 2019/06/10 22:53:07.31 G9DwUXFK0 134/476

「被害状況もある程度分かりました。これにて任務は完了です」

ガングート「今日の所はこれくらいか」

「ですです。復興はとりあえず置いといて、報告が先になります」

ガングート「港の方は目立った損傷は無かった。すぐにでも漁を再開できるそうだ」

「それは良かったですな。さぁ早く鎮守府に帰りましょう!」

下1~3高コンマ この後の展開やその他起こったことなどを

262 : 以下、名... - 2019/06/10 22:57:26.62 V3OyW18Xo 135/476

大本営が住民説明会を提督がメインでするようにだってさ
厄介事押し付けやがってと憤る秘書艦達に慣れてるし知らない広報官がやるよりいいだろうとなだめる提督

264 : ◆I4lwDj9Dk4S2 - 2019/06/10 23:13:42.34 G9DwUXFK0 136/476

ーー

「脱走艦雪風が起こした事件の住民説明会を提督がするようにだって……厄介事押し付けやがってあのクソ野朗共」

提督「街の人達相手なら慣れている。下手にあがる事も無い」

「漣が言いたいことはそういうことじゃねぇんですよ!厄介事は押し付ける癖に未だに艦載機を寄越しやがらないんですよ!!」

提督「大本営の支援が遅いのは今に始まったことじゃないだろう」

「ほんっと頭きてんすよ。龍驤ネキの浮気見つけた時よりも怒ってますよ、えぇ」

提督「……」

「あぁ~~イライラする!ご主人様はこんなに頑張ってるのに!!」

265 : ◆I4lwDj9Dk4S2 - 2019/06/10 23:16:33.71 G9DwUXFK0 137/476

潜水新棲姫「そういう時はワタシが居るじゃないか」

「はぁ~~癒される…」ダキッ

潜水新棲姫「即堕ち二コマという奴だな」

提督「説明会は俺と龍驤で行こう。暫くの間執務室を頼めるか?」

「了解です!漣のこの子にお任せ下さい!」

潜水新棲姫「ワタシも仕事していいんだな?」

提督「書類仕事は基本漣に任せてくれ」

潜水新棲姫「わかった、そうしよう」

「ヘルプはいつでも駆けつけますんで、好きなだけ連絡してきて下さいね~」

下1~3高コンマ この後の展開やその他起こったことなどを

268 : 以下、名... - 2019/06/10 23:36:02.98 hhGkBz8x0 138/476

雪風の事は調査中と言う様に通達があった
説明が苦しくなる

269 : ◆I4lwDj9Dk4S2 - 2019/06/10 23:41:45.76 G9DwUXFK0 139/476

ーー市民会館

提督「…という訳でありまして、建物の被害については大本営が保証します」

龍驤「建物以外にも壊れたものがあれば保証します」

「この街を襲撃した犯人はどうなりましたか?」

龍驤「それは…あの……調査中で…」

「捕まっていないんですか?」

龍驤「せやからあの…調査中……」

提督「……」

龍驤(司令官…これ以上は苦しいで…)

提督(…分かった、俺がなんとかしよう)

270 : ◆I4lwDj9Dk4S2 - 2019/06/10 23:45:29.48 G9DwUXFK0 140/476

提督「…申し訳ありません。襲撃犯の情報は出せません」

「それは艦娘を庇っているからですか?」

提督「皆さんを守るためです、分かっていただけませんか?」

「守れなかったからこんな被害が出てるんじゃないんですか?」

提督「更なる被害を出さないようにです」

「更なる被害というのは…」

龍驤(雪風は組織の艦娘で…なんて言われへんもんな。なんとか納得してもらうしかないで……)

下1~3高コンマ この後の展開やその他起こったことなどを

271 : 以下、名... - 2019/06/10 23:53:10.98 2H4hVukyO 141/476

なんとか場を収めて戻った後日、センセーショナルに信濃が襲撃犯を撃破したことが報道される
大本営の狙いは艦娘が襲った事を隠すというより信濃という護り手を広く周知させることだった

274 : ◆I4lwDj9Dk4S2 - 2019/06/11 00:17:54.35 1YLDPOz10 142/476

ーー

龍驤「司令官…見てみぃよこれ」

提督「新たる護り手、市民の為に着任す…」

龍驤「大本営はこれが狙いやったんやな。雪風がやったって事実を隠したいんや無くて、信濃をアピールしたかったんや」

提督「その為に俺達は使われたのか…」

龍驤「…司令官のやってることは立派やで。分かってくれへん人がおるのはしゃーないよ」

龍驤「多くの人に色んな事は言われると思う。でもウチは何があってもキミの味方やから」

提督「…………龍驤」

龍驤「こんなんで挫けんと頑張ってな?お願いやで」

提督「分かっている…さ」

ーー

278 : ◆I4lwDj9Dk4S2 - 2019/06/11 19:45:27.27 1YLDPOz10 143/476

ーー

菊月「大本営はいよいよお前をお披露目したな」

信濃「私が出れば艦娘のイメージも良くなって、大和という汚点を払拭できる」

菊月「それに新しい試みとして艤装の換装だ。空母と戦艦を行き来できるんだろう」

信濃「私専用にドックが必要になるけど、空母と戦艦を出撃ごとに切り替えられるのは大きいわね」

菊月「そのドックがあるのは大本営だけ。他の鎮守府では扱えない…これが大本営の発表だ。だが実際はそうでは無いな?」

信濃「戦闘中の換装も可能よ。空母で艦載機を全発艦後、戦艦に切り替えて主砲斉射…なんて」

菊月「まさに夢のような艦娘だ」

280 : ◆I4lwDj9Dk4S2 - 2019/06/11 19:49:37.80 1YLDPOz10 144/476

信濃「信濃としての艤装は海上に浮かぶだけのもの。ゼロ状態とも呼べるわ」

菊月「そこから空母や戦艦の艤装を装着する訳か。だから換装も容易になる」

信濃「それに加えて私には新型の艤装、荷電粒子砲もある」

菊月「お前のようなのが量産されれば、これまでの艦娘は必要無くなるな」

信濃「そうでしょうね…」

菊月「信濃、お前は何の為に戦う。お前が撃つ気だった元帥は死んだぞ」

信濃「……」

菊月「元帥が居なくなっても戦争は終わらない。むしろ加速している」

281 : ◆I4lwDj9Dk4S2 - 2019/06/11 19:53:21.17 1YLDPOz10 145/476

信濃「その答えを探す為に貴女に協力するのよ」

菊月「私は一人の人間を取り戻したいだけだぞ」

信濃「芯の通った理由だと思うわ。元帥を殺す為に生きていた私からすれば羨ましい限りよ」

菊月「私の特務艦になった以上はしっかりと働いてもらうぞ」

信濃「そのつもりよ。この力は好きに使って」

菊月「お前の力と影響力…全て使わせてもらうぞ」

下1~3高コンマ この後の展開やその他起こったことなどを

283 : 以下、名... - 2019/06/11 19:56:41.00 JsOpBkPbO 146/476

若葉、菊月、信濃での会話

286 : ◆I4lwDj9Dk4S2 - 2019/06/11 20:09:55.48 1YLDPOz10 147/476

信濃「この若葉は組織の艦娘だったのよね」

菊月「コイツから組織の情報はある程度聞き出した。だがもう組織は崩壊、吸収された」

若葉「あれはもうロシアのものだ。傀儡の技術も含めてな」

信濃「ロシアは何がしたいというの?」

若葉「傀儡を使って戦争を仕掛けるつもりか、もしくは抑止力として使うか」

菊月「ロシアから仕掛けるとは考えられないだろう」

信濃「そうとは限らないわよ。深海棲艦の脅威が無くなれば海路は確保できて軍艦が出れる」

287 : ◆I4lwDj9Dk4S2 - 2019/06/11 20:15:58.01 1YLDPOz10 148/476

若葉「向こうの気候を考えれば文句の言わない人員代わりと考えても良さそうだ」

菊月「…とにかく組織としての形は消えた。残党も殆ど居ないんだな?」

若葉「使える研究員達は船に乗っていた。残党が居たとしても役立たずだ」

信濃「それで、これから荒潮を迎えに行くのね」

菊月「荒潮は船に乗る直前で逃げたらしいんだが、それから連絡が取れていない」

若葉「傀儡を使って追いかけたそうだが、結局船には乗せられなかったらしい」

信濃「まだ逃げているなら早く見つけてあげましょう」

下1~3高コンマ この後の展開やその他起こったことなどを

288 : 以下、名... - 2019/06/11 20:20:25.99 p8wa+zpko 149/476

ロシアに地理的に近い鎮守府の一部の艦娘(本当は傀儡)が不審な行動を取り始めたとの怪情報が流れる

292 : ◆I4lwDj9Dk4S2 - 2019/06/11 20:30:32.62 1YLDPOz10 150/476

ーー

「幌筵の辺りで変な動きですか?」

忍者吹雪「そこの鎮守府の一部の艦娘がおかしな動きをしてるって情報が入ってきたの」

「それってロシアが関係してんすかねぇ。あそこからちょっと行ったらもうロシアですもんね」

忍者吹雪「何をやってるんだろう…」

「ひょっとしてロシアに寝返るとか」

忍者吹雪「ありえな……くないんだよね」

「そうだとしたら非常に良くないっすね。なんとかできないもんか…」

忍者吹雪「下手に関わるとこっちがやられちゃうよ」

「忍びでも無理っすか…」

293 : ◆I4lwDj9Dk4S2 - 2019/06/11 20:35:15.71 1YLDPOz10 151/476

忍者吹雪「そういえばここにはヴェールヌイさんが居るんだよね?」

「向こうから来た方のっすね。でも彼女は政治関係の事しか知りませんよ」

忍者吹雪「そっかぁ……」

「彼女は知ってることを全て話してくれましたが、そんな情報は聞いてないっすよ」

忍者吹雪「ここが巻き込まれないように注意してるしかないんだね」

「それが一番の予防策でしょうな」

下1~3高コンマ この後の展開やその他起こったことなどを

294 : 以下、名... - 2019/06/11 20:37:40.91 myDpP79DO 152/476

鳳翔さんの姿が見えないと隼鷹に相談される提督
店に行ってみると書き置きが残されていてそこにはいつか私が言った言葉をお忘れですか?との一文が

297 : ◆I4lwDj9Dk4S2 - 2019/06/11 20:57:48.35 1YLDPOz10 153/476

ーー

隼鷹「あたしこの前鳳翔さんのお店に行ったんだけどさ、店がやってなかったんだよ」

隼鷹「空いてるはずなのにおかしいなって思ったらさ、入り口に書き置きがあったんだよ」

隼鷹「いつか私が言った事をお忘れですか?……これって提督に向けてのメッセージだよなぁ…」

提督「……」

隼鷹「なぁ…鳳翔さんと何があったんだよぉ……」

提督「…思想の違いという事だ。それ以上言える事はない」

隼鷹「うぇ……」

298 : ◆I4lwDj9Dk4S2 - 2019/06/11 21:02:22.11 1YLDPOz10 154/476

提督「伊8と伊168はこちらに帰ってきた。鳳翔さんとは繋がりが切れて……丁度良かったのかもしれない」

隼鷹「提督…それでいいのかよ…」

提督「良くは無い。だが俺の考えがあるように鳳翔さんにも考えがあるんだ」

隼鷹「……」

提督「説得できるならしていた。だが鳳翔さんも考えを変えない人なんだ」

提督「願わくば鳳翔さんとは繋がりを持ち続けたかった。俺達の近くで意見を言ってくれる貴重な人だった」

提督「だが…我慢の限界だったんだろう。それがこうなったんだ」

隼鷹「提督のやってる事ってよぉ…正しいんだよな?」

提督「それは分からない」

隼鷹「んぇ…」

300 : ◆I4lwDj9Dk4S2 - 2019/06/11 21:05:50.56 1YLDPOz10 155/476

提督「正しいかどうかを決めるのは俺じゃない。それだけは間違えてはいけない」

隼鷹「でもよ…」

提督「俺は龍驤とこの鎮守府の艦娘を守るために提督をやっているんだ。正義の味方だなんて思った事はない」

隼鷹「……」

提督「足りないものは補い合えばいいと思っていたんだが……那智のように疑問を持つ艦娘も居る。身内にいるんだから周りに疑問を持たれても仕方ない」

提督「一度…皆に聞く必要があるな。名前は聞かずにこの鎮守府をどう思っているのか……」

下1~3高コンマ この後の展開やその他起こったことなどを

302 : 以下、名... - 2019/06/11 21:20:17.97 RfnuziCuO 156/476

足りない子たちへのフォローはとても充実しているのは確かだが 足りていない部分が無い子へのフォローははっきり言って無いに等しいのが気になるとの意見がちらほら

308 : ◆I4lwDj9Dk4S2 - 2019/06/11 21:33:22.04 1YLDPOz10 157/476

ーー

「匿名のアンケートの結果は思った通りになりましたな」

龍驤「足りない子たちへのフォローは素晴らしいって。でも足りていない部分が無い子へのフォローは無いに等しい…」

「多摩さんや翔鶴さん達他、足りものが無い人は居ますよね」

提督「……そう…か」

龍驤「加賀もそうやで…瑞鶴を助けてくれるだけや無くて皆んなを助けてくれとる……それやのに加賀に何かをしてやった事は…無い……」

「漣はこうなると思ってましたよ。葛城さんや那智さんに対して何もしてこなかったのも大きいですな」

提督「……」

310 : ◆I4lwDj9Dk4S2 - 2019/06/11 21:41:47.50 1YLDPOz10 158/476

龍驤「鳳翔が言うてた事はこういう事なんかな……こんなん…那智らへのイジメ…」

「その言葉を口にしてはいけません。絶対にです」

提督「……そうか」

「ご主人様、こうなる事は分かっていたんですよね?まさかここに居る皆なら分かってくれるとか甘っちょろいことは言いませんよね?」

提督「……」

「足りないものが無い人。つまり健常者にはここは暮らしにくいんですよ」

「皆さんいい人だからある程度は分かってくれますよ。しかし一度はこう思ったはずです『なんで私がこんな事』って」

「自分はどこも悪くないのに手伝ったり…たまの休みを誰かの絶叫で邪魔されたり」

「この世にはお人好しは居ないんですよ」

提督「……」

311 : ◆I4lwDj9Dk4S2 - 2019/06/11 21:51:13.98 1YLDPOz10 159/476

「ご主人様」

「足りないものが無い人達の異動を進言します」

提督「……」

「ここに居てくれるならそれで構いません。ですが数名は喜ぶのでは無いでしょうか?」

「表立って異動を勧めるのでは無く、極秘に本人だけに知らせるべきです」

「ご主人様がやりたくないのなら漣がやります」

提督「…いや、俺がやろう」

「出すぎた真似をしてすいませんでした」

龍驤「ええよ…うん……分かってるから…」

下1~3高コンマ この後の展開やその他起こったことなどを

312 : 以下、名... - 2019/06/11 21:51:28.76 Q/4KdJLYO 160/476

個人の面談をすると足りてる本人達はフォローが足りていないとはそこまで思ってない
どちらかというと足りてない子達からの意見だった

316 : 以下、名... - 2019/06/11 21:55:41.18 Q/4KdJLYO 161/476

あ、足りてる子達というのはフォローが足りてるって意味じゃないです
足りないものが無い子達です

317 : ◆I4lwDj9Dk4S2 - 2019/06/11 22:05:45.99 1YLDPOz10 162/476

ーー

多摩「んにゃ~多摩は何とも思ってないにゃ。先生に会いに行くのに都合付けてもらったりしてるし、むしろ感謝にゃ」

龍驤「……多摩もか」

多摩「んにゃ?」

提督「実は…多摩を含めて足りないものが無い組はフォローが足りないとは思わないと言ってるんだ」

龍驤「それでもアンケートの結果が出てるねん…」

多摩「多摩達じゃないなら答えは一つにゃ。足りないもの組がそう書いたんにゃよ」

提督「そう……だよな…」

多摩「それしかないにゃよ~」

318 : ◆I4lwDj9Dk4S2 - 2019/06/11 22:10:56.83 1YLDPOz10 163/476

多摩「いつも助けられてばかりで申し訳ない。自分も何かお返しができたら…そう思ってるんにゃ」

多摩「提督、そう思わせたのはお前にゃ」

提督「……そうだ、俺が悪い」

多摩「今から厳しい事言うにゃ。覚悟して聞いて欲しいにゃ」

多摩「……お前はフラフラし過ぎなんだ。提督とあろうものが情けない」

多摩「何が起こっても堂々とできるようにしてろ。そんなのじゃ部下は安心できない」

多摩「こっちはお前の命令だから従ってるんだ。お前以外の指揮官につくつもりは無い」

321 : ◆I4lwDj9Dk4S2 - 2019/06/11 22:15:12.00 1YLDPOz10 164/476

多摩「龍驤との共依存はマシになったのか」

龍驤「うん…朝霜が間に入るようになってくれたから……少しは改善したと思う…」

多摩「龍驤の事を好きなのは良い事だ。だが行き過ぎると不安でしかない」

多摩「いいか、お前以外の提督に従うなら艦娘を辞めた方がマシなんだ。こっちは全員お前を慕っているんだ」

多摩「艦娘を信じろ、仲間を信用しろ!」

多摩「全員お前の事は好きだ!わざわざ言われないと分からないのか!?」

提督「……すまない」

多摩「ま……こんなとこかにゃ。後はどうすればいいか分かるにゃね?」

龍驤「うん……ありがとうな…」

多摩「たまにはこういうものいいにゃね~」

下1~3高コンマ この後の展開やその他起こったことなどを

323 : 以下、名... - 2019/06/11 22:20:47.62 UiqdEAAgo 165/476

皆を集めて、相互不信を煽るようなアンケをした事、艦娘を信じていなかった事を謝罪し(那智を意識して)誰ももう欠けさせないから俺に付いてきてくr、付いてこいと宣言

327 : ◆I4lwDj9Dk4S2 - 2019/06/11 22:32:18.25 1YLDPOz10 166/476

ーー

提督「…皆んな、集まってくれてありがとう。ここには居ない艦娘も居るが、後で聞いてもらうつもりだ」

提督「皆んな、すまなかった。あんなアンケートは相互不信を煽るだけだった」

提督「何故そうなってしまったのか。それは俺が艦娘を心から信じていなかったからだ」

提督「口では信頼という言葉は言っていた。しかしそれには心がこもって無かったんだ」

提督「……もう誰も欠けさせることは無い」

那智「……」

提督「だから皆んな、俺に付いてきて……付いてこい!」

北上「……なんでそこで言い直すかなぁ」

明石「せっかくかっこよかったのに…」

328 : ◆I4lwDj9Dk4S2 - 2019/06/11 22:41:19.11 1YLDPOz10 167/476

神通「その方が…提督らしいじゃ無いですか…」

瑞鶴「提督、こんな事はもうやめてよね?」

提督「あぁ…分かってる」

龍驤「ウチからも謝らせてな、司令官がこうなったのはウチのせいでもあんねん。だからその…」

「ご主人様に対して好意を向けるのを少しばかり解禁したいと思ってます」

龍驤「これまではウチがなんでもかんでも止めとった。それが司令官が皆んなを信じられへんだ事に繋がったかもしれんねん」

「好意を向けられて嫌になる人間は居ませんからね。どこまではセーフとかは皆さんの良心に任せますので~」

下1~3高コンマ この後の展開やその他起こったことなどを

330 : 以下、名... - 2019/06/11 22:47:02.95 jfPW/xdzo 168/476

>>301

301 : 以下、名... - 2019/06/11 21:06:42.74 jfPW/xdzo 169/476

逃げる途中転がり込んた孤児院で食事を作ってる荒潮
そこにほっしょさんも暫く前からいた

333 : ◆I4lwDj9Dk4S2 - 2019/06/11 22:53:10.83 1YLDPOz10 170/476

ーー孤児院

「お姉さん、今日のご飯は?」

荒潮「待ってなさ~いすぐに出来るから~」

鳳翔「お皿の用意してますね」

荒潮「ありがとう~」

鳳翔「お料理上手なんですね、どこで習ったんですか?」

荒潮「生きる為に~身に付けたのよ~役立たずは解体されてもおかしくなかったの~」

鳳翔「悲しい事を思い出させてしまってすいません…」

荒潮「もう終わった事よ~気にしてないわ~」

334 : ◆I4lwDj9Dk4S2 - 2019/06/11 23:00:34.51 1YLDPOz10 171/476

鳳翔「貴女が追われていたのは関係ありますか?」

荒潮「少しあるって所かしら~」

鳳翔「そうですか…」

荒潮「そういう貴女はどうなの~?なんでここに居たのかしら~?」

鳳翔「私のやりたい事に近かったんです。鎮守府に所属している艦娘は食べるものに困りませんが、この子達はそういう訳にはいきません」

荒潮「職員が逃げて子どもだけになった孤児院なんて…放っておいたら全滅よねぇ」

鳳翔「大人は何を考えているんでしょうか…」

335 : ◆I4lwDj9Dk4S2 - 2019/06/11 23:03:24.99 1YLDPOz10 172/476

荒潮「少し調べてみたけど、誰かがここのお金を持ち逃げしたみたいね~」

鳳翔「ここは民間の孤児院です。代表者が逃げてしまえばどうにもなりません」

荒潮「子どもの命よりお金なんて…ふざけてるわねぇ」

鳳翔「今の私にできるのはこの子達の面倒を見てあげることです」

荒潮「私も~できるだけ手伝うわよ~」

下1~3高コンマ この後の展開やその他起こったことなどを

337 : 以下、名... - 2019/06/11 23:07:33.43 de6JUtI80 173/476

子供達からお母さん呼びされていて複雑な表情の鳳翔さん

339 : ◆I4lwDj9Dk4S2 - 2019/06/11 23:17:29.72 1YLDPOz10 174/476

「お姉さんのご飯美味しいよ!」

荒潮「うふふ~ありがとうね~」

「お母さんのも美味しいけど、こっちも好きだな!」

荒潮「あらぁ……」

鳳翔「……」

荒潮「ほら…子どもは正直だから……」

鳳翔「私はまだ一人も産んで無いのに…」

荒潮「オーラというか…子どもは正直なのよ…」

340 : ◆I4lwDj9Dk4S2 - 2019/06/11 23:23:53.77 1YLDPOz10 175/476

荒潮(…という具合なのよ。事情は分かってくれたかしら?)

菊月(こちらの応答に答えなかった理由はそれか)

荒潮(流石の私も放置されてる子どもを無視できないわ~)

菊月(私なら無視するぞ)

荒潮(いざ目の前にしたらいくら菊月でも無理よ)

菊月(……)

荒潮(鳳翔さんと二人でもギリギリだから、暫くは帰れそうに無いわ)

菊月(生きていると分かればいい。また追って連絡しろ)

荒潮(おっけ~よ)

下1~3高コンマ この後の展開やその他起こったことなどを

341 : 以下、名... - 2019/06/11 23:26:51.95 Q/4KdJLYO 176/476

子どもたちが遊ぶのを眺めながら小休憩を取る荒潮と鳳翔
戦災孤児のこの子達がこれ以上ひどい目に会わない時代は来るのかしらって話をする

344 : ◆I4lwDj9Dk4S2 - 2019/06/11 23:45:42.07 1YLDPOz10 177/476

ーー

荒潮「ふぅ…ひと息つけるわねぇ」

鳳翔「皆んな元気いっぱいですから。ご飯が美味しかったのも原因の一つかもしれませんね」

荒潮「うふふふふ~」

鳳翔「この孤児院に居る子は皆んな戦災孤児なの。全員親と死別してるわ」

鳳翔「それだけでも大変なのに…この子達がこれ以上酷い目に会わない時代は来るのかしら」

荒潮「作るしかないわよねぇ」

鳳翔「そう簡単にはいきませんよ」

荒潮「分かってるわ~でも私が探してる人ならできるかもしれないのよ~」

鳳翔「探している人…?」

345 : ◆I4lwDj9Dk4S2 - 2019/06/11 23:49:32.27 1YLDPOz10 178/476

荒潮「私が逃げていたのはそれが関係してるの。私の大切な人…その人は記憶を無くしていたのよ」

荒潮「記憶を取り戻したのは良いんだけど、無くしてる間に色々やっちゃったのよねぇ」

荒潮「でもあの人は私を救ってくれたの。生きる希望の無かった私にそれを与えてくれたの」

荒潮「私はあの人を取り戻す為ならなんだってするつもり…」

荒潮「あの人は多くの人間が忘れているものを持ってるの。とても素敵な人なのよ~」

鳳翔「安価」

下1~3高コンマ 鳳翔の台詞や行動などを

347 : 以下、名... - 2019/06/12 00:01:29.74 +Xzcqgwvo 179/476

貴女がそういうのならとても素敵な人なんでしょうね
私も信じていた人がいたから…気持ちはわかります

350 : ◆I4lwDj9Dk4S2 - 2019/06/12 00:15:45.47 1VmTHvWh0 180/476

鳳翔「貴女がそういうのならとても素敵な人なんでしょうね。私も信じていた人がいたから…気持ちは分かります」

荒潮「その人はどうしたの?」

鳳翔「…何処かに行ってしまったわ」

荒潮「探そうとはしなかったの?」

鳳翔「……諦めたつもりだったの。でも諦め切れなかった」

鳳翔「私がお店をやっていたのはあの人の情報を集める為でもあったの」

荒潮「成果はあったの?」

鳳翔「……」

荒潮「そう……」

鳳翔「近くに居てくれる気がするんだけど姿は見ていない。いつ現れてもいいように私はずっと待っているの」

荒潮「待ち続けるのも一つの手段なのね…」

鳳翔「これは私と彼だから…かもしれないわ。荒潮ちゃんはそのまま追いかけた方がいいと思う」

荒潮「ええ…地の果てまで追いかけてやるつもりよ~」

ーー

355 : ◆I4lwDj9Dk4S2 - 2019/06/13 19:27:46.07 VsoUqOJs0 181/476

ーー

秋津洲「夕張がダウンしてる分あたし達が頑張らないといけないかも!」

明石「うん、頑張ろう」

陽炎「こういう状況になったら流石に自分の事だけをしようとは思わないわね。私も手伝ってるけど夕張さんの穴を埋めるまでじゃないわ」

秋津洲「あたし達が来るまでは北上と二人でここを支えてたかも。それは凄いことかも!」

明石「工作艦も居ませんでしたし…よく持ってましたね…」

陽炎「それで二人とも状態が悪かったんでしょ?ほんと凄いと思うわ」

356 : ◆I4lwDj9Dk4S2 - 2019/06/13 19:30:48.01 VsoUqOJs0 182/476

北上「秋津洲、ちょっといい?」

秋津洲「なにかも~?」

北上「ちょっと大きい声で言えないんだけどさ…」

秋津洲「……え?」

北上「提督から聞いたんだけど間違いないって。秋津洲の居た鎮守府が壊滅したってさ」

秋津洲「あそこは…皆んな強くて……そんなはず無い…」

北上「傀儡が原因とかじゃないみたい。気になるなら直接確かめてくる?」

秋津洲「……かも」

北上「一人で不安なら誰か連れて行けばいいしさ。とになくそういうことになったのは知らせておきたかったんだよね」

秋津洲「あの鎮守府が……信じられないかも…」

下1~3高コンマ この後の展開やその他起こったことなどを

357 : 以下、名... - 2019/06/13 19:33:49.66 mq8m2XMto 183/476

翔鶴さん筆頭に! 出撃もない空母が何人か付いてきてくれる

359 : 以下、名... - 2019/06/13 19:42:07.87 88PXYR0kO 184/476

>>357
+
焼け落ちた鎮守府と少し離れて無事なとても手入れされていたであろう社がある

(島風提督のとこだったよね?)

360 : ◆I4lwDj9Dk4S2 - 2019/06/13 19:55:46.45 VsoUqOJs0 185/476

ーー

秋津洲「鎮守府が無くなってる……」

翔鶴「焼け跡が残ってるということは火事か何かがあったのね」

加賀「全焼しているということは大きな火災だった」

雲龍「全員が無傷ということは無いでしょうね」

秋津洲「何があったかも……」

加賀「考えられるのは深海棲艦の襲撃ね」

雲龍「でもここには高練度の艦娘が多かったんでしょう?」

秋津洲「そうかも…あたしがゴミ扱いされるくらい……皆んな強かったはずなのに…」

361 : ◆I4lwDj9Dk4S2 - 2019/06/13 19:58:26.07 VsoUqOJs0 186/476

翔鶴「あそこにある社は何か関係あるのかしら?」

秋津洲「あれはあたしが居た頃には無かったかも…」

加賀「見るからに新しいわね」

雲龍「最近建てられたと見て良さそうね」

翔鶴「近所の人なら何か知ってるはずよね。聞き込みをしてみましょう」

下1~3高コンマ この後の展開やその他起こったことなどを

363 : 以下、名... - 2019/06/13 20:06:57.87 CFPN/BHDO 187/476

焼け落ちた鎮守府の話を聞こうとすると怯えた様子で手を合わせる住民

366 : ◆I4lwDj9Dk4S2 - 2019/06/13 20:33:47.75 VsoUqOJs0 188/476

ーー

加賀「少しいいかしら。あの鎮守府と社について聞きたいのだけど」

「……」

加賀「無視するの?」

「厄介ごとには関わりたくないんだ」

加賀「何か厄介なことがあったのね」

「……」

加賀「それが分かっただけでも十分よ」

367 : ◆I4lwDj9Dk4S2 - 2019/06/13 20:37:37.12 VsoUqOJs0 189/476

雲龍「少し聞きたいことがあるのだけど」

「艦娘……!」

雲龍「そんなに怯えなくても大丈夫よ」

「…そうだな、あそこの艦娘は全員死んだはずだからな」

雲龍「あの鎮守府で何があったの?」

「艦娘なのに知らないのか?」

雲龍「鎮守府が違うなら知らなくて当然よ」

「あれだけの事件を知らないとは思えないな。悪いが俺から話すことは無い」

雲龍「それだけの事があったのね」

「俺から話す事は無い」

雲龍「そう…失礼するわね」

369 : ◆I4lwDj9Dk4S2 - 2019/06/13 20:39:19.58 VsoUqOJs0 190/476

翔鶴「あの…」

「ひいっ!艦娘だ!」

「逃げろ!」

翔鶴「私は何もしてないのに……いえ、誰かが何かをしたのね」

翔鶴「あの焼け跡と社……最悪な事が起きたようね」

370 : ◆I4lwDj9Dk4S2 - 2019/06/13 20:45:12.44 VsoUqOJs0 191/476

ーー

秋津洲「あたしが前に居た鎮守府は最低だったかも。最前線っていうのもあったけど、皆んなギスギスして仲良くなんて出来なかったかも」

秋津洲「提督も酷い人だったかも。戦果を挙げられなかった艦娘はゴミ扱いでご飯もまともに食べさせてくれなかったかも」

秋津洲「あたしは弱かったかも。まともにあったかいご飯を食べられた事なんて無かったかも」

秋津洲「暴力だって何回も振るわれたかも。あたしはそのせいで前歯が折れたかも」

秋津洲「でも……提督の事は…」

秋津洲「あの人は悪い人じゃないかも。島風提督とは違って艦娘を売ったりなんてしなかった」

秋津洲「あの環境が全て悪かったかも……」

371 : ◆I4lwDj9Dk4S2 - 2019/06/13 20:48:33.46 VsoUqOJs0 192/476

秋津洲「……皆んな限界だったかも。いつかこうなるんじゃないかって心の隅で思ってたかも」

秋津洲「火を付けたのは多分最後かも。それが原因で鎮守府が壊滅したんじゃない」

秋津洲「皆んな……楽になりたかったんだよね…」

秋津洲「生きてても辛い…癒しがないこの鎮守府じゃ限界だった……」

秋津洲「辛くて…毎日苦しくて……他の道が思いつかなかった…」

秋津洲「あたしには……分かるかも…」

下1~3高コンマ この後の展開やその他起こったことなどを

374 : 以下、名... - 2019/06/13 20:51:05.99 mq8m2XMto 193/476

神社に参る秋津洲とそれに倣う一行

377 : ◆I4lwDj9Dk4S2 - 2019/06/13 21:06:18.98 VsoUqOJs0 194/476

ーー

秋津洲「……」ぶつぶつ

加賀「そっちは何か分かった?」

雲龍「いいえ、皆んな話したがらないみたいなの」

翔鶴「ここの人達は艦娘に怯えているみたいでした…」

加賀「こちらも成果は無しよ。でもそこから分かったことがあるわ」

雲龍「この鎮守府をやったのは傀儡ね。それは間違いなさそう」

翔鶴「ですが火を付けたのは別の人物だと思われます」

加賀「傀儡はこんな事はしない。この鎮守府が全滅したのと火事はまた別の話」

379 : ◆I4lwDj9Dk4S2 - 2019/06/13 21:08:45.37 VsoUqOJs0 195/476

翔鶴「あの……」

加賀「犯人はここに恨みを持っていたのでしょうね。この鎮守府は過去に艦娘を売り飛ばしたりしていたそうじゃない」

雲龍「一度捕まった筈なのにいつのまにか塀の中から出てきて、その上子どもまで作った」

加賀「過去にここで酷い目に遭っていた艦娘からすれば信じられないでしょうね」

雲龍「現実とは認めたくはないわ」

翔鶴「……」

380 : ◆I4lwDj9Dk4S2 - 2019/06/13 21:12:03.52 VsoUqOJs0 196/476

加賀「秋津洲は自分の記憶を改竄してるわ」

雲龍「島風提督の所に居たことを忘れている」

加賀「恐らく朝霜の足首を切った時。あの後からおかしくなっていった」

雲龍「確信は無かったわ。辛いことを乗り越えようとしていただけかもしれなかった」

加賀「自分がここに居たことは覚えていても、島風提督が秋津洲を殴ったりした事は忘れているはず」

雲龍「そうしないと自我が持たなかったのよ。自分を酷い目に合わせた人間が幸せになっているだなんて」

秋津洲「…………」ぶつぶつ

翔鶴「秋津洲ちゃん…」

382 : ◆I4lwDj9Dk4S2 - 2019/06/13 21:15:57.52 VsoUqOJs0 197/476

加賀「ここが火事になった日を調べましょう」

翔鶴「加賀さん…」

雲龍「翔鶴の気持ちは分かるわ。でもはっきりさせないといけないことがある」

翔鶴「……」

加賀「少し前の夜、彼氏に会いに行った明石の後を追いかける為に、秋津洲は出掛けたわよね?」

雲龍「もしその日に火事が起こっていたなら…」

翔鶴「……」

加賀「ここの警察が協力してくれないならまるゆさんも居る。早く調べましょう」

下1~3高コンマ この後の展開やその他起こったことなどを

385 : 以下、名... - 2019/06/13 21:25:05.87 CFPN/BHDO 198/476

傀儡襲撃後無人となった鎮守府に火を着ける人影が監視カメラに映っていたが秋津洲ではないようだった

386 : ◆I4lwDj9Dk4S2 - 2019/06/13 21:33:48.74 2WxVjwXcO 199/476

ーー足りないもの鎮守府

加賀「あの鎮守府の近くのカメラの映像を確認したけど、火を付けたのは秋津洲ではなかったわ」

雲龍「もっと小柄な人影なのは確認したわ」

翔鶴「でも誰かまでははっきりと分かりませんでした」

「秋津洲さんではなかっただけでも安心です。本当…そうじゃないかと心配だったんです」

「夜に秋津洲さんが出かけた…よく考えればこれほど危険は行為はありませんでしたからね」

雲龍「秋津洲の記憶がどうなってるかは曖昧だったから仕方ないわ」

387 : ◆I4lwDj9Dk4S2 - 2019/06/13 21:38:21.20 2WxVjwXcO 200/476

加賀「秋津洲は千歳に任せたわ。最悪入院もあり得るとは言ってたわね」

翔鶴「元気そうにしてたのに…」

「躁鬱ってのがあります。イイ時はめちゃくちゃ元気なんですが、鬱の時はもう…それは凄まじいですよ」

雲龍「工廠で寝ているのもそれが関係してたかもしれないわね」

「秋津洲さんの件はこれで一旦区切りとしましょう。次はあの鎮守府を放火した犯人ですよ」

加賀「秋津洲よりも小柄な人物であの鎮守府に恨みがあった」

雲龍「やったのは駆逐艦や潜水艦と考えるのがいいでしょうね」

388 : ◆I4lwDj9Dk4S2 - 2019/06/13 21:42:43.10 2WxVjwXcO 201/476

「島風提督が売り飛ばしたのは朝潮さん、浜風さん、文月さんです」

「その内朝潮さんはうちの鎮守府に来て、浜風さんは幹部さん預かりなはずです。文月さんは幼女塾が運営する民間の鎮守府に所属していると」

加賀「朝潮は残念な事になってしまったわね…」

翔鶴「まずは浜風さんから聞きに行きますか?」

「いえいえ、ここはまずあぶぅこと阿武隈さんを頼りましょう。彼女は幼女塾鎮守府の秘書艦です」

雲龍「秘書艦なら誰がどうしてるか情報は知ってるはずだわ」

下1~3高コンマ この後の展開やその他起こったことなどを

390 : 以下、名... - 2019/06/13 21:46:34.99 VPWu0OXSO 202/476

相変わらずミニスカ、夏?で更にへそ出しになって秘書艦やってるあぶぅ
文ちゃんはその時遠征に行ってましたよって

393 : ◆I4lwDj9Dk4S2 - 2019/06/13 21:51:37.82 VsoUqOJs0 203/476

ーー

阿武隈「皆さんお久しぶりですぅ!」

「おぉぅ…」

雲龍「凄く大胆な制服ね」

阿武隈「もう…慣れました」

「パンチラはしてるしおヘソは見えてるし…」

阿武隈「真夏仕様はもっと凄いそうです」

雲龍「…目が死んでない?」

阿武隈「あははきのせいですよー」

「…乙っす」

394 : ◆I4lwDj9Dk4S2 - 2019/06/13 21:53:56.85 VsoUqOJs0 204/476

阿武隈「あ、それで文月ちゃんなんですけど、その日は遠征に行ってましたよぉ」

「ここでも遠征があるんですか?」

阿武隈「あたし達の神衣を……御殿に輸送…」

「あ……」

雲龍「それは確かなのね?」

阿武隈「記録にはそう残ってますけどぉ…?」

雲龍「そう…」

阿武隈「文月ちゃんに何かあったんですか?」

「それを調べたくてここまで来たんすよ」

395 : ◆I4lwDj9Dk4S2 - 2019/06/13 21:55:54.80 VsoUqOJs0 205/476

ーー

阿武隈「文月ちゃんが放火なんて…」

雲龍「殺すつもりは無かったと思うわ。犯人はあくまであの鎮守府を燃やしたかった」

「自分の過去を消したいとかって理由でしょうな」

阿武隈「そんな…いくらなんでも……」

雲龍「とにかく一度話してみたいの」

「許可をくれませんか?」

阿武隈「…あたしは文月ちゃんを信じます。だから面会を許可します」

「ありがとうございます」

下1~3高コンマ この後の展開やその他起こったことなどを

396 : 以下、名... - 2019/06/13 22:01:56.45 mq8m2XMto 206/476

ふみぃ
お願いしたのは私だよ?
もう誰も居なくなってたみたいだしいいかなーって
……あんな所残ってるだけで反吐がでるんだよ

399 : ◆I4lwDj9Dk4S2 - 2019/06/13 22:18:06.29 2WxVjwXcO 207/476

ーー

文月「うん、やったのはあたしだよぉ」

雲龍「貴女……」

文月「誰もあそこに居ないのは分かってたんだよぉ。だから燃やしたのぉ」

「……」

文月「あたしはそうする権利があったと思うんだけど、どう思う?」

雲龍「どんな理由があっても放火はいけないわ」

文月「…黙れ。お前らクズに売られた事がないからそんな事言えんだよ」

401 : ◆I4lwDj9Dk4S2 - 2019/06/13 22:22:59.06 2WxVjwXcO 208/476

文月「あんな所残ってるだけで反吐がでるんだよ。これであのクズを思い出す事はない」

「…あんな男の為に罪を犯すことなんて無かったんです」

文月「あたしが捕まるとでも?」

雲龍「確かに証拠は無かったわ。でも貴女がやったんでしょ?」

文月「あたしを陸の警察に突き出すならお前らもクズと一緒だ」

「それとこれとは違います…」

文月「一緒なんだよ。あたしがやったからあれで済んだんだぞ?朝潮が生きてたならどうなってた?」

雲龍「……」

文月「お前らだから話したんだ。他の奴らには話すつもりは無い」

「…朝潮さんの為でもあったんですか?」

文月「そうだ、だからあんな事したんだよ」

402 : ◆I4lwDj9Dk4S2 - 2019/06/13 22:26:30.56 2WxVjwXcO 209/476

文月「あれは朝潮への弔いの炎だ。あれで朝潮も満足してくれただろう」

「朝潮さんはそんな事望んでません」

文月「お前らは朝潮じゃない」

雲龍「でも一緒に過ごした仲間よ」

文月「お前らは何も分かってねぇな。いいか、あたしはあの鎮守府を燃やしたんだ。クズを殺したかったんじゃねぇんだよ」

文月「もう話すことは無い。帰ってあたしの言ったことをよーく考えろ」

文月「…あたしは訓練があるから、これで失礼するよぉ」

下1~3高コンマ この後の展開やその他起こったことなどを

404 : 以下、名... - 2019/06/13 22:44:00.86 r99qrcnco 210/476

浜風に話を聞きに行く

408 : ◆I4lwDj9Dk4S2 - 2019/06/13 22:50:26.96 2WxVjwXcO 211/476

浜風「やっぱり貴女だったんですね」ガチャ

文月「浜風…!」

「話を聞いてたんですか?」

浜風「私も文月が怪しいと思って聞きに来たんです。そうしたら貴女達が先に来てました」

雲龍「貴女はどう思ってるの?」

浜風「文月が自分の為にやったのなら支持しました。でも朝潮の名前を出した時点でそれは無くなりました」

文月「どうしてだよ!」

浜風「貴女が誰かの為に何かをするとは考えられません。朝潮のことはただの言い訳です」

文月「なに…!」

410 : ◆I4lwDj9Dk4S2 - 2019/06/13 22:53:45.15 2WxVjwXcO 212/476

浜風「貴女が証拠を残してきたとは思えません。しかし捕まった時の言い訳を考えておくのは必要です」

文月「勝手な事言うな!」

浜風「貴女の口調が乱れる時は動揺している時でしたよね」

文月「…!!」

浜風「漣さんと雲龍さんがここに来て、本当は焦ってたんじゃないんですか?」

文月「嘘ばっかり言ってんじゃねぇ!」

浜風「口調」

文月「あ…う……!!」

411 : ◆I4lwDj9Dk4S2 - 2019/06/13 22:57:35.59 2WxVjwXcO 213/476

「さっきまでのは虚勢だったんですか…」

浜風「そうです。この子は昔からこうなんです」

文月「やめろ!昔の話はするな!!」

雲龍「改二になったくらいだから練度は高いわよね」

浜風「心が成長してないんです。でもその原因はあの提督です」

文月「そうだよ…あのクズがまともな提督ならあたしは……」

「文月かもしれないと思ってここに来たということは、何か考えがあったんですよね」

浜風「はい、あとは私に任せて下さい」

下1~3高コンマ この後の展開やその他起こったことなどを

413 : 以下、名... - 2019/06/13 23:08:42.62 VPWu0OXSO 214/476

まずは提督にちゃんと話しましょう
もし犯人が文月だとわかった時に一番迷惑をかけるのがここの人たちです
その上でどうするのかは提督や幼女塾の方達に決めてもらいましょう

415 : ◆I4lwDj9Dk4S2 - 2019/06/13 23:17:10.41 a+CSezmA0 215/476

浜風「まずはここの提督にちゃんと話しましょう。もし犯人が文月だとわかった時に一番迷惑をかけるのがここの人達です」

文月「阿武提督に…迷惑……」

浜風「ここの提督は素晴らしい人なんですよね?幼女塾にずっと寄付をしていたと聞きました」

浜風「そんな人に迷惑をかけていいんですか?」

文月「……」

浜風「私もついててあげますから、一緒に行きましょう」

文月「うん…」
その上でどうするのかは提督や幼女塾の方達に決めてもらいましょう

416 : ◆I4lwDj9Dk4S2 - 2019/06/13 23:21:33.29 a+CSezmA0 216/476

ーー

阿武提督「……そう。そうだったの」

阿武隈「文月ちゃんが…」

文月「……」

浜風「文月は証拠は残していないと思います。ですが何処から情報が出てくるか分かりません」

阿武提督「阿武隈が元いた鎮守府の秘書艦さん達が来てるものね。他に誰かが気付いてもおかしくないわ」

文月「……」

阿武隈「阿武提督…見逃してあげませんかぁ…?」

文月「え…」

阿武提督「バレた時が怖いわよ」

阿武隈「あたし達が全力で守ってあげるんですぅ!覚悟を決めてれば問題ありません!」

文月「なんであたしを庇うの…?」

阿武隈「幼女塾の仲間だから!……っていうのは建前ですねぇ」

417 : ◆I4lwDj9Dk4S2 - 2019/06/13 23:27:47.54 a+CSezmA0 217/476

阿武隈「秋津洲ちゃんや朝潮ちゃんを知ってるからですぅ。やった事はよくないけど、あの鎮守府が無くなれば嫌な思い出も消えますよねぇ?」

阿武隈「秋津洲ちゃんは自分で記憶を消しちゃうくらい嫌な事があったんですぅ。あんな鎮守府無い方がいいに決まってます!」

「秋津洲さんの記憶が変になってるのを知ってたんですか?」

阿武隈「秋津洲ちゃんのカウンセリングしてる声が聞こえた事があって…その時に知りました」

雲龍「島風提督に関する記憶が改竄されていたのよ」

阿武隈「そう聞けば…納得です」

阿武提督「…私達は何も聞いてないし、文月を問い詰めた事実も無い」

文月「え、え……」

阿武隈「今日はこの後訓練ですね、頑張って下さい!」

文月「あたし……」

浜風「…今度は良い人に恵まれましたね」

文月「安価」

下1~3高コンマ 文月の台詞や行動などを

418 : 以下、名... - 2019/06/13 23:31:01.79 mq8m2XMto 218/476

……浜風…あのクズ、いや島風提督の居場所知ってる?
放火したことだけは謝らなきゃ

421 : ◆I4lwDj9Dk4S2 - 2019/06/13 23:55:08.93 2WxVjwXcO 219/476

文月「……浜風、あのクズ…ううん、島風提督が居る所って知ってる?」

浜風「もちろんですよ」

文月「あいつとは話したくも無いけど…放火したことだけは謝らなきゃ」

浜風「そうですね、それがいいと思います」

文月「阿武提督、阿武隈…いい?」

阿武提督「当たり前よ、許可するに決まってるわ」

阿武隈「ちゃんと謝ってきて下さいね?」

文月「はい……」

422 : ◆I4lwDj9Dk4S2 - 2019/06/13 23:58:23.46 2WxVjwXcO 220/476

「これで文月さん達は解決したとしましょう。次は秋津洲さんですよ」

雲龍「彼女の心が崩壊するのを防ぐ為に、記憶を消すという手段を無意識で取った」

「それを無理やり止めさせようとしてんです。何かある可能性があります」

雲龍「千歳ならうまくやると思うけど心配だわ」

「漣達も帰りましょう。早く帰って嫌な予感を払拭するんです」

下1~3高コンマ この後の展開やその他起こったことなどを

424 : 以下、名... - 2019/06/14 00:14:25.77 5jUjcwSx0 221/476

核心に触れようとすると秋津洲が気絶するようでなかなか上手くいかないと千歳

427 : ◆I4lwDj9Dk4S2 - 2019/06/14 00:26:24.20 2OH6zzNN0 222/476

ーー

千歳「秋津洲の状態は良くないわ。確信に触れようとすると気絶してしまうの」

「思い出す事を全身で拒否しているんですね」

雲龍「治療でどうにかなるの?」

千歳「長い……とても長い時間が必要ね」

「治らないという訳ではないんですね。なら少しずつやっていきましょう」

雲龍「このままにしておくのはいけないの?」

千歳「今は島風提督の事だけを忘れているけど、症状が進めば色んな事を忘れてしまうわ」

「秋津洲さんの事、よろしくお願いします」

千歳「私のキャリアをかけて、秋津洲は絶対に治してみせるわ」

ーー

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