朝 星空家
「...ちゃ......り...ちゃん...!!」
凛「んん...あと......30分...」
「凛ちゃん!!!!!」
凛「ぅにゃああぁあああ!!!?」ビクゥ!!!
凛「か...かよちん!!?」
花陽「凛ちゃん、今何時かわかってるの!!?」
凛「うぇえ...今って...目覚まし止めた覚えもないし、まだ7時前じゃ...」チラッ
時計「8時16分なんだぜ」
凛「」
凛「8時...16分...?」
凛「あっはははぁ...」
花陽「...」
凛「こ、こういうときもあるy」
花陽「凛ちゃん...?」
凛「か、かよちん!落ち着こう?誰にだって失敗はさ...」
花陽「り、ん、ちゃ、ん???」ニッコリ
凛「」ゾクッ
凛「ご、ごめんなさいにゃあああぁあぁ!!!」
元スレ
真姫「おにぎりに、ボルシチ?」
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1414499933/
1年教室
凛「ってことが朝あってね〜?」
凛「思い出しただけで鳥肌が...」ゾワッ
真姫「それ完全凛が悪いんじゃない...」ハァ
花陽「凛ちゃん、もうその話はいいよぉ...」
凛「そうだ!そういえば今日ね、不思議な夢を見てたんだ!」
真姫「ふぅん、どんな夢だったのよ?」
凛「ちぢれ麺の大群に追われる夢」
真姫「イミワカンナイ...」
花陽「花陽もよくお米に埋もれる夢見るよ!」
真姫「」
凛「それより、次の授業体育じゃなかったかにゃ?」
花陽「あっ、そうだった!早く行かないと遅れちゃう!!」
真姫「はぁ...早く準備しちゃいなさいよ」カミノケクルクル
凛「うん!かよちん、急ぐにゃ!」
花陽「ちょ、ちょっと待ってぇええぇえ」
真姫(ほんとに仲いいわね...)
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
校庭
凛「さっ、寒いにゃあぁああぁ!!」
真姫「凛うるっさい!」
凛「うぅ...今日は真姫ちゃんも怖いにゃ...もうお家帰ってコタツ入りたい...」
真姫「ほんとに猫ね...」
花陽「あ、あはは...」
昼休み 教室
キーンコーンカーンコーン
真姫「ん...むぅ...」モゾッ
真姫(私としたことが...体育のあとに暖かい教室にいたから寝ちゃったのね...)
真姫(はぁ...先生にバレてないといいけど)
...っ!!.........!!ザワザワ
真姫「?」
真姫「なによ、騒がしいわね...」ムクッ
真姫「...って凛!?花陽!?」
ザワザワ
凛「かよちんが食べていいって言ったんでしょー!!?」
花陽「えぇっ!?花陽全部あげるだなんて言ってないよぉ!?」
凛「ちょっとだけとも言ってなかったにゃ!!」
花陽「凛ちゃんがちょっと食べたいなって言ったから、食べていいよって渡したんでしょぉ!?」
凛「むぅ〜〜〜っ、もういい!かよちんなんか知らない、大ッ嫌い!!!」ダッ
花陽「えっ、ちょっ、凛ちゃん!?」
真姫「あっ、凛っ!!」ガタッ
バタァン!!!
真姫(......まったく)ハァ
屋上
はぁ...はぁ......
凛(全力で逃げて来ちゃったにゃ...)
凛「はぁっ...でもあれはっ...、かよちんが...」ハァハァ
?「まったく、そんなに息切らして...花陽ちゃんがどうしたって?」
凛「!!?」ビクッ
凛「だ、だれ!?」
希「ふふんっ、スピリチュアルガール希ちゃんやで!」ドヤァ
凛「なんだ、希ちゃんか」ハァ
凛(なんでドヤ顏なんだにゃ)
希「反応うっすいなぁ」
希「それよりも、今の話詳しく聞かせて?凛ちゃんが全力逃走なんて、ただ事ではないやん?」
凛「...ふんっ、希ちゃんには関係ないにゃっ!」
希「ふぅん...。そーゆーこというんやぁ...」
凛「...?」
希「そんな悪い子のお胸はウチが...」ワキワキ
凛「...の、希ちゃん?」ダラダラ
希「言わなくても分かるやろ?」ニッコリ
凛「ちょっとよく分からないにゃ〜...」
凛(こーゆーときは...)
凛「戦線離脱!!!」ダッ!!!
...ガシィ!!!
凛「にゃにゃ!!!?」
希「スピリチュアルガールのウチから逃れられるわけ...ないやん?♪」
凛「」
ぎにゃああぁあぁぁあ......
1年 教室
真姫(今猫の悲鳴が聞こえた気がしたけど...気のせいよね)
真姫「...花陽?」
花陽「」ズーン
真姫「はーなーよー?」ユサユサ
花陽「ピャア!!?真姫ちゃん!!?」ビックゥ
真姫「さっきから呼んでたじゃない...」
花陽「ご、ごめんね...?」ハァ
真姫「まぁいいわ、それより、凛とお昼のことで揉めてたみたいだけど」
花陽「うぅ...」
真姫「凛となにがあったのよ?」
花陽「う、うん...実はね...」
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
屋上
凛「」チーン
凛「もう...お嫁に行けないにゃぁ...」シクシク
希「なるほどなぁ...つまり花陽ちゃんがひと口だけのつもりでくれたおにぎりを、凛ちゃんが全部食べてしまったと...」
凛「うん...ていうか、今更だけどなんで希ちゃんがここに?」グスッ
希「ウチはスピリチュアルガールやからね、何にも囚われない、神出鬼没なんやで」
凛(スピリチュアル関係あるのかにゃ...?)
凛「ただのおサボりじゃないの?生徒会のお仕事は?」
希「生徒会?そんなものはなかったんや」
凛「希ちゃん...」ジトッ
希「まぁまぁ、そんなことどうでもいいやん?それより花陽ちゃんのことなんやけどな」
凛(どうでもいいんだ...)
ドドドドドドド......!!!!
のぞりん「!!!?」
希「凛ちゃんこっち!隠れるで!!」
凛「うぇえ!?希ちゃん!!?」
ドドドドドドド!!!!
絵里「の〜〜ぞ〜〜みぃ〜〜!!!!」バタァン!!!
凛「ひぃっ」ビクッ
希「凛ちゃんしぃーっ!」
絵里「ここにもいないじゃない!!どこなのよもう!!」
凛「希ちゃ〜ん?何にも囚われないんじゃなかったのかにゃ〜?」コソコソ
希「あれは例外やで...」コソコソ
絵里「っ......ふふっ」ニヤァ
のぞりん「!!?」
絵里「ふふふ...あははははっ...希ぃ...私1人に仕事全部押しつけて逃走とは面白いじゃない...次見つけたらボルシチにしてあげるわ...」ユラァ
絵里「希入りのボルシチ...なんだかとってもハラショーね...ふふ...」ガチャ
バタン!!!
のぞりん「......」
希「...あかん」ガクブル
凛「希ちゃんどんだけ絵里ちゃんにストレス溜めさせてるにゃ...」
希「ウチ今日の練習はおやすみしよーかなー(棒)」
凛「それはそれでまた怒られるにゃ」
のぞりん「.........」
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
同時刻 1年 教室
花陽「ってことがあったの...」
真姫「」
真姫(くだらなすぎるでしょ...)
真姫「...全部って、おにぎり丸々1個ってこと?」
花陽「食べかけだけど?」
真姫(イミワカンナイ...)
花陽「うぅ...」
真姫「...はぁ」
真姫「放っておけば謝りに来るでしょ」
花陽「でもっ、凛ちゃん花陽のこと大ッ嫌いって...うぅ...」グスッ
真姫「ヴェえ!?な、泣くんじゃないわよ!?」オロオロ
花陽「だってぇ...えぐっ、凛ちゃぁん...」ポロポロ
真姫「はぁ...」
真姫「...貴方達、昔からの親友なんでしょ?今までにだって喧嘩くらいあったんじゃないの?」
花陽「...ないかも」
真姫(まじかよ)
真姫「でも凛だってもう高校生よ、頭冷やしてすぐに戻ってくるでしょ」
花陽「う、うん...」グスッ
真姫「まぁ凛が戻るまで待って、来たら花陽もちゃんと謝りなさい」
真姫「私は音楽室に行ってくるわ」ガチャ
花陽(...きっと凛ちゃんのところに行くんだろうなぁ)
屋上に向かう廊下
真姫(まったく...親友なら、こんなくだらないことで喧嘩なんてするんじゃないわよ...)
真姫「...私にも親友、欲しいなぁ...」
カツカツカツカツ...
真姫「!?え、エリー!?」ビックゥ
絵里「あら、真姫じゃない、どうしたのよ?」ニヤァ
真姫「...エリーこそどうしたのよ、笑顔が引きつってるわよ」
真姫「というか、何も聞いてないわよね?」ジロッ
絵里「東條さんを探しているのよ、そして何も聞いていないわ」ニッコリ
真姫(希...またサボったのね。エリーがもういろいろ限界じゃない...なんでさっきから笑ってるのよ)
真姫(...それより、あんな独り言聞かれてなくて良かった...)
真姫「ならよかった。じゃあ希のこと見かけたら連絡してあげるから、ちょっと休みなさい」
絵里「ハラショー、よろしく頼むわね、真姫!」パァァア
真姫(エリー...)
屋上
キィイ...
真姫(凛ならきっとここに...ってやっぱり。あれは凛と...ん?希?)
真姫(...エリーは屋上から降りてきたわよね?エリー...)
真姫(ていうか、見えてないわよね?)ソワソワ
希「...」ピクッ
希(誰が来たのかと思ったら真姫ちゃんか...あれでバレてないつもりなんかなぁ)ニヤニヤ
希(凛ちゃんが心配だったんやろなぁ)
希「...まぁえりちからは逃げ通すとして...」
凛「逃げ通せるのかにゃ?」
希「希ちゃん専用の秘密の抜け道があるんよ♪」ニコッ
凛(学校に抜け道って...どういうことにゃ...)
希「そんなことより」
希「凛ちゃん」キリッ
凛「っ!はいにゃっ!」ビクッ
希「...喧嘩の原因くだらな過ぎひん?」
真姫(まぁそうなるわよね...)
希「ちょっと食べたいと言われて食べかけを渡しちゃった花陽ちゃん」
希「食べかけのおにぎりを全部くれたのだと勘違いした凛ちゃん」
凛「でも、ちょっとだけとは言われてn」
希「どっちもどっちとしか思えんけど。」
凛「...」
希「だから、ね?今からでも謝りに行こ?」
凛「うぅっ...で、でもっ...」アセアセ
希「...凛ちゃん、あんまりくだらないことに意地を張り続けてると、大切な物が霞んで見えなくなってしまうで?」
凛「...っ」
真姫(...)
希「凛ちゃんの本当に大切な物はなに?花陽ちゃんのおにぎり?それとも意地っ張りな自分?違うやろ?」
希「たった一言、ごめんって言うだけやん、きっと花陽ちゃんも謝ってくれる」
希「それに、教室には真姫ちゃんもいたんやろ?真姫ちゃんだってとーっても心配してるはずや」チラッ
真姫(......っ!!)ピクッ
真姫(今目が合った...?)ドキドキ
凛「...うん、わかったよ希ちゃん」
凛「凛、ちゃんとかよちんに謝って来る...」グスッ
希「うんうん、そっかそっか♪」
希「良かったなー真姫ちゃん、凛ちゃん謝る気になったみたいやで〜♪」
真姫「!!?」
真姫(やっぱりバレバレじゃない!!!)////
凛「ふぇ?真姫ちゃん?」グスッ
真姫「いやっ、私は...そのっ...たまたまそこを...通りがかっただけでっ...」アセアセ
希「こんなところをたまたま通りがかるわけないやんなぁ〜♪」ニヤニヤ
真姫「!?」
希「大好きな凛ちゃんと花陽ちゃんの様子が変やから、心配になって見に来ちゃったんよねっ♪」ニッコリ
真姫「なっ、...っく、恨むわよ、希ぃ...」////
希「♪」
凛「そっか〜、真姫ちゃんは凛のこと心配してくれてたんだぁ〜」ニヤニヤ
真姫「だっ、だから違うって...」////
凛「凛は真姫ちゃんのこと大好きだよ?真姫ちゃんは違うの?」
真姫「ヴェえ...そっ、それはぁ...」////
希「あれ、もしかして照れちゃってるん?真姫ちゃ〜ん」ニヤニヤ
真姫「くっ...今に見てなさい...」
希「まぁまぁ、凛ちゃんの口から大好きって言ってもらえたんやから、素直に喜んどき」ニヤニヤ
真姫「...そっ、そうね...」ソワソワ
希「?」
凛「凛たちは真姫ちゃんが大好きだけど、希ちゃんも大好きだよ〜♪」
希「あらあら、ありがとなぁ、後輩から好かれてウチは幸せもんやで」
ナデナデ
凛「〜♪」
「あら、私だって希のこと大好きよ、ボルシチにして食べちゃいたいくらい♪」ニッコリ
のぞりん「!!!?」ビックゥ
希「あ、あれぇ〜、生徒会長さんがなんでこんなところにぃ...?」ダラダラ
真姫「ふふっ、なんでかしらね」ニヤニヤ
絵里「真姫がね、屋上にいるって連絡してくれたのよ♪」
真姫(教えるの早すぎるわよ絵里...なんでかしらねとか言っちゃった私バカみたいじゃない...)
真姫「いっ、言ったでしょ?今に見てなさいって」フフンッ
希「だからちょっとソワソワしてたんか...」
希「...恨むでぇ、真姫ちゃん」ジトッ
真姫「お互い様ね」ニヤッ
絵里「さっ、私たちはまだた〜っくさんお仕事が残ってるものねっ!もう行くわ♪もちろん希もよ♪」
ズルズル
希「え...えりち〜、ウチぃ、ちょっとお腹痛いかもしれんねんけどぉ...」ウワメヅカイ
絵里「あらそうなの。私がつきっきりで看病してあげるわぁ♪」ニッコリ
希「......い、いややぁあぁぁあ!!凛二等兵!!至急救援をーーーー」
絵里「...五月蝿いわよ希...」ギロッ
希「」
ズルズルキィイ...バタン...
まきりん「...」
凛(朝のかよちんと同じ顔から、もう1段階上の顏に...)ゾワッ
凛「...希隊長、ご愁傷様ですにゃ...」
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
1年 教室
ガチャ
凛「...」
花陽「あっ...」
真姫「ほらっ、さっさと謝っちゃいなさい」ボソッ
凛「わっ、分かってるにゃ、急かさないでよもう!!」ボソッ
真姫(...なんで私怒られたの?)
花陽「?」
凛「かっ、かよちん!!!」
花陽「ふぇえ!!?なにっ!?」ビックゥ
凛「あの、さっきは、そのぉ...ご、ごめんなさいにゃ...!!」ペコッ
花陽「凛ちゃん...」
凛「凛が勘違いしたのがいけないのに、大嫌いなんて言っちゃったし...」
凛「凛、ほんとはかよちんのこと、大好きだからっ、だから...うぐっ、そのっ...ごめんなさい!!」ボロボロ
花陽「...っ!!はっ、花陽も...ごめんね、全部凛ちゃんのせいにしたりして...」
花陽「花陽も凛ちゃんのこと、大好きだよっ」ニコッ
凛「かよちん...」グスッ
花陽「えへへ...」
真姫(はぁ、全く世話が焼ける...)
凛「かーよちーん♪」ダキッ
花陽「ちょっと、もう、凛ちゃんったらぁ」ギュー
真姫(...)ジィー
花陽「...」
花陽「それから...」キュッ
真姫「!?」
真姫(なななななんで花陽が私の手を握ってるのよ!!?)////
花陽「真姫ちゃんもありがとうね。花陽たちのこと、心配してくれて♪」
真姫(!!!)ドキッ
真姫「ちょっ、私は心配なんかっ...」////
花陽「真姫ちゃんのことも、花陽は大好きだよ♪」ニッコリ
真姫「ヴェえ!?」////
凛「あっ、真姫ちゃんがまた照れてるー!!」ニヤニヤ
真姫「凛うるっさい!」////
花陽「あのね、絵里ちゃんから連絡があったの。
絵里『あとで真姫が教室に来たら、大好きだって言葉で伝えてあげてね。親友が、欲しいみたいよ♪』クスクス
絵里『すぐそばにいるのにね、真姫ったらそんなことにも気づかないんだから♪』
...ってね♪」
真姫「エリーぃいぃぃい!!!」////
真姫(なにが『何も聞いてないわ』よ!ばっちり聞いてるじゃない!!!)////
真姫(気が狂ったように終始笑ってたのは騙された私を見てたからなのね...)プルプル
真姫「うぅ、それは、そのぉ...」////
凛「恥ずかしがることなんかないにゃ♪」
花陽「私たち、親友、でしょ?」ニコッ
凛「もっと早く気づいてほしかったにゃ〜」
真姫「うぅぅ......私だって...その...すっ......」////
凛「ん?真姫ちゃん、聞こえないにゃ♪」
真姫「〜〜〜〜!!」////
真姫「私もっ!す...すすすっ、好きだって!!言ってるのよ!!」////
凛「あーー!!真姫ちゃんがデレたにゃ〜!!」ニヤニヤ
花陽「ふふっ、そうだね♪」ニコッ
真姫「カラカワナイデ!!!」////
真姫「こんなに大切に思える物ができたのが...初めて...なのよ...」////
凛「〜〜〜〜!!!」パァァア
凛「真姫ちゃん真姫ちゃん真姫ちゃん真姫ちゃぁぁあぁあん!!!」ギューーー
真姫「ちょっ、凛!!離れなさいよぉぉおぉお!!!」////
おしまい。