あやめ速報-SSまとめ-

ーー

老幹部「コンテナの積み込みは終わった。これでいつでも出船できるぞぃ」

雪風「老幹部さん！雪風は誰をぶっ殺せばいいんですか！」

老幹部「まあ落ち着くんじゃ。雪風君の任務は漣の始末と若葉君の奪還じゃよ」

雪風「分かりました！漣をぶち殺せばいいんですね！」

老幹部「…その通りじゃ。これは雪風君にしか頼めん任務じゃからね」

雪風「お任せ下さい！漣は八つ裂きにしてあの世に送ってやります！」

雪風「老幹部さん！漣の居る鎮守府を皆殺しにしても良いですか！？」

老幹部「勿論構わんぞい。正し、『漣を始末してから』じゃぞ」

雪風「分かりました！漣を殺してから全員殺します！」

老幹部「雪風君が帰って来次第船を出す。任務の成功を祈っとるよ」

雪風「それでは行ってきます！」シュパッ

老幹部「ほっほっほっほっほっ……」

老幹部「…さて、タンカーを出そうかの。もう雪風君は戻っては来ないじゃろ」

老幹部「漣を処理してくれるのが一番じゃが、雪風君はロシアには連れて行けないんじゃよ」

老幹部「漣と同士討ちが理想的じゃが…多分無理じゃな」

老幹部「若葉君は戻ってくるじゃろ。このコンテナを載せたタンカーが出船する時刻も知っちょる」

老幹部「このコンテナの中身さえあればどこでも傀儡が作りたい放題じゃ。流石の大本営もロシアには八島を撃てるわけなきからのぅ」

老幹部「新天地で材料と仲間を集めて…やる事が多いのぅ」

下1～3高コンマ この後の展開やその他起こったことなどを

ーー

雪風「しまった…場所を聞くのを忘れました……」

雪風「漣は何処に居るのでしょう？鎮守府はどこにあるのでしょうか？」

雪風「普通なら分かりませんが、雪風は幸運艦なんです！」

雪風「適当に木の枝を拾ってそれを上に投げる」

カランッ

雪風「こっちに漣は居ます！間違いありません！」

雪風「この調子で運を使えば漣の所にたどり着けます！」

ーー

カランッ

雪風「こっちですね…この先にある鎮守府は……あそこですか」

雪風「漣の鎮守府を特定しました！後はやるだけです！」

雪風「まずは漣をやったあと……何をするんでしたか？何かもう一つあったような…」

雪風「…忘れました！とりあえず漣を殺せばいいんですよ！」

雪風「雪風の運を使えばこんなの楽勝です！張り切っていきますよ！」

下1～3高コンマ この後の展開やその他起こったことなどを

ーー足りないもの鎮守府

雪風「すいません！失礼します！」

憲兵「所属とここに来た目的はなんだ」

雪風「組織に所属している雪風です！漣をやりにきました！」

憲兵「なに……？」

雪風「門を通して下さい！」

憲兵「お前…正気か……？」

憲兵「うちの艦娘をやりに来たと言って通すバカがいるか？」

雪風「ばか？それってなんですか？」

憲兵「……」

雪風「雪風は目的を言いました！早くここを通して下さい！」

憲兵「安価」

下1～3高コンマ 憲兵の台詞や行動などを

憲兵「…とりあえず中には入れ。応接室で待ってもらう」カチッ

雪風「中に入れさせてくれてありがとうございます！」

憲兵（緊急警報のボタンは押したが…これで良かったのか？）

雪風「それでは雪風は漣を殺してきますね！」

憲兵「いや…それはだな……」

雪風「あ！応接は呼んでも無駄ですよ！」

憲兵「！」

雪風「雪風の運には誰も勝てないんです！何人来ても同じですよ！」

憲兵「……」

雪風「じゃあ貴方に試してあげます！雪風のポケットに入ってるこれはなんでしょう？」ジャラッ

憲兵「大量のBB弾…？」

雪風「雪風はとっても運が良いんです！これを相手に投げつけるだけで……」バッ

憲兵「ごぱぁっ！！」

憲兵「か……か…はっ………！」ブシュッ

雪風「『運悪く』急所に当たったみたいですね！」

憲兵「き…さ……ま…！」

雪風「大丈夫ですよ！殺すのは漣ちゃんのあとです！先に漣ちゃんを殺さないといけないんです！」

憲兵「逃……げ…………」

雪風「早く漣を殺して皆殺しです！」

下1～3高コンマ この後の展開やその他起こったことなどを

ーー

漣「なんだお前。誰の客人だ」

雪風「深海棲艦に用はありません！」

漣「…そうか」

雪風「何処に居るんですか…あまり雪風をイライラさせないで下さい……」

漣「なんなんだアイツは……それより何故私が重巡棲姫だと分かったんだ？」

漣「漣が戻ってきてから見た目は元に戻った。外見だけで判断はできないはず」

漣「……どういうことだ？」

雪風「ううぅ…雪風ムカついてきました。とこに漣はいるんですか！？」

雪風「…はっ！こんな時こそ運を使えばいいんです！」

雪風「木の枝…は落ちてませんね。なら誰かの腕を折るか千切ってそれを使えばいいんです！」

雪風「雪風は頭が良いです！早速試してみましょう！」

雪風「誰か通りかかってくれませんか～！」

下1～3高コンマ この後の展開やその他起こったことなどを

雪風「そうです！見つからないならおびき出せばいいんです！」

雪風「弾薬庫に火をつけて爆発させれば慌てて逃げます！そこを狙えばいいんです！」

雪風「やっぱり雪風は天才です！早速取り掛かりましょう！」

雪風「あ…弾薬庫の場所は知りません。ならどうしましょう」

雪風「そうだ！爆発させるのは工廠でも良いんです！工廠ならある程度予測は立てられます！」

ーー

雪風「何処にあるんですかぁ…！！」ギリギリ

雪風「探しても探しても工廠がありません！どういうことですか！？」

雪風「雪風イライラが頂点に来てます…！いっぱい殺せるって言われたのにまだ一人も殺せてません！」

雪風「何処に行った漣……！」

雪風「もういい！！ここでいいから燃やしてやる！雪風はライターで火をつけるだけで火事を起こせるんです！」

雪風「普通なら無理です、けど運を使えば問題ありません！」

雪風「漣……出てこい！！」シュボッ

下1～3高コンマ この後の展開やその他起こったことなどを

ーー

由良「侵入者はどこ」

神通「鎮守府の中に居るのは間違いありません…」

由良「私が探して見つけられないなんて」

神通「向こうも忍びということでしょうか…？」

由良「そのはず」

由良「もしくはお互いにすれ違ってばかり。よっぽどの幸運の持ち主」

神通「それは無いですよ…」

ドォォォォォン…！！

由良「爆発」

神通「どこで！？」

由良「三階、空母の艦載機の予備がある所」

神通「まさか燃料に引火…！」

由良「早く消化を。それと怪我人の有無を確認」

神通「はい……！」

漣「…なんだ。爆発が起こったと思ったら何か飛んで行ったぞ」

北上「憲兵が！憲兵がぁーーー！」

秋津洲「落ち着くかも！憲兵は死ぬ怪我じゃないって言ってたかも！」

明石「それより今は爆発…！」

北上「あたしにとっては憲兵も大事なのぉ！あぁぁ～～～～！！」

漣「…あれは後にしよう。それより今は鎮守府が優先だ」

下1～3高コンマ この後の展開やその他起こったことなどを

ーー海上

雪風「…ぶはぁ！！」

雪風「艤装を展開してなかったのに運良く無傷でした。流石は雪風です！」

雪風「とりあえず艤装を展開して…服を乾かしましょう」バッ

雪風「随分遠くまで飛んでしまいました…近くに陸は無いみたいです」

雪風「仕方ありません、服や下着を艤装に吊るして乾かしましょう」

雪風「どうやら漣はあそこに居ません。あの鎮守府は漣が所属しているのは間違いないでしょうけど、居ないのは仕方ありません」

雪風「一度帰って態勢を整えましょう。殺すのはその後です！」

雪風「えっと……どこに帰るんだったんでしょうか」

雪風「地図はびしょびしょに濡れて使い物になりません。今の雪風は裸です」

雪風「…問題ありません！雪風の運を使えば良いんです！」

雪風「雪風には幸運があってとっても良かったです！」

下1～3高コンマ この後の展開やその他起こったことなどを

ーー

雪風「ここです！見覚えがある景色です！やっぱり雪風は幸運です！」

雪風「迷った時用の地図も使えなかったのにここに帰ってこれました！」

雪風「老幹部に報告して装備を整えます！次はもっと運を使って漣に辿り着きます！」

雪風「今思い出しましたが雪風はまだ裸です！早く陸に上がって着替えましょう！」

雪風「でもなんだか様子がおかしい気がします…」

ーー

雪風「……ぎぃぃぃぃぃぃぃ！」ギリギリ

雪風「そうです…！基地を海の向こうに移すって言ってました……！」

雪風「雪風が帰ってくるのを待ってるって言ってたのに！あのクソジジイ！！」

雪風「この雪風様をコケにして……！お前から殺してやる！」

雪風「雪風様を舐めた罰だ！思い知れ！！」

下1～3高コンマ この後の展開やその他起こったことなどを

ーー

老幹部「いやぁすまんのぅ、まさかこんなに早く雪風君が帰ってくると思ってなかったんじゃ」

老幹部「雪風君の任務は漣の始末と若葉の奪還だったじゃろ？」

雪風「……若葉の事を忘れていました」

老幹部「コンテナを向こうに運び終えた後、雪風君達を回収しようと思っとったんじゃよ。儂達には雪風君が必要なんじゃ」

雪風「……」

老幹部「分かってくれたかの？」

雪風「…仕方ありませんね！この雪風が居ないとダメなんですよね！」

老幹部「分かってくれたようで何よりじゃ」

雪風「老幹部さん、漣はどうしますか？」

老幹部「残念じゃがまたの機会じゃ。今は安全にコンテナを運ぶのが大切じゃよ」

雪風「分かりました！このタンカーを守るために雪風の運を使います！」

老幹部「頼んだぞ～い」

老幹部（まさか捨てられるのを運良く回避するとはのぅ、これは厄介じゃ）

老幹部（味方に居ても危険じゃし、敵になると余計にマズい）

老幹部（雪風君を処分する方法も考えないといかんのぅ…）

下1～3高コンマ この後の展開やその他起こったことなどを

老幹部「…できれば雪風君は処分したくない。しかしコントロールできないのはちょっとのう…」

老幹部「そもそも雪風君はこちらから誘った訳では無いんじゃ。大和が連れてきたから詳細は知らん」

老幹部「あの大和が認めたから役に立つとは思っとっが…これはちょっと扱い切れん」

老幹部「あのキレやすい性格もいかん。我を忘れて皆殺し…なんてたまったもんじゃないわい」

老幹部「大和は何を思っとったんじゃ……」

ーー足りないもの鎮守府

北上「憲兵～～！死んじゃやだよ～！！」

憲兵「死なないから離れてくれ…そこが痛いんだ……」

北上「ううぅ……！」グスッ

千歳「大丈夫よ北上。出血と怪我は酷いけど命に関わる程じゃないから」

憲兵「千歳もそう言ってるだろう。だから早くどいてくれ」

北上「そんな…言われて……安心できるわけ…ないじゃん……！」

千歳「確かに怪我は大きいわ。近距離でショットガンを撃たれたように弾がめり込んでたの」

憲兵「だが弾は体内には入ってなかった。全て取り出せたんだから何も心配しなくていい」

北上「うぅ……」ゴソゴソ

憲兵「なんだ…」

北上「こんなお腹…包帯……痛かったでしょ…？」

憲兵「……千歳、後は俺がどうにかする。悪いが二人だけにしてくれ」

千歳「ウフフ、お任せするわね」

憲兵「全く…メンヘラ化されると厄介なんだよな」

下1～3高コンマ この後の展開やその他起こったことなどを

ーー

北上「ね、ね…怪我は痛まない？」

憲兵「大丈夫だ」

北上「ほんと…？痛かったらすぐに言ってね？」

憲兵「……」

北上「痛い以外に何か困ったことがあったら言ってよ？」

憲兵「困ったことならあるな」

北上「どうしたの？何をして欲しいの？」

憲兵「憲兵の仕事をどうするかということだ」

憲兵「ここの憲兵は俺一人だ。ここの艦娘の人数ではそれ以上が派遣されてくることは無い」

憲兵「現状俺の替えが居ないんだ。今回の怪我は少し長引く、足を撃たれた時より重症だ」

北上「代わりの人を呼んだら…？」

憲兵「なら俺は二度とここに戻ることは無いだろう」

北上「やだ！！憲兵と離れたくない！」

憲兵「そうだろう。だから……」グググッ

北上「そんな怪我で立とうとしちゃダメ！」

憲兵「俺が憲兵として仕事をしてればいいんだ。門の所まで連れて行ってくれ」

北上「憲兵……！」

下1～3高コンマ この後の展開やその他起こったことなどを

ーー

憲兵「なぜお前もここに居るんだ」

北上「憲兵が仕事するって言うから」

憲兵「お前は持ち場に戻れ。ただでさえ今は夕張が役に立たないんだぞ」

北上「そんなの関係ないね、あたしは憲兵の方が大事だもん」

憲兵「……」

北上「あたしを彼女にしといてよくもそんな事言えるよね。メンヘラ露出狂なのは知ってたんでしょ？」

憲兵「露出癖があるのは知らなかったんだよ」

北上「じゃあご愁傷様。あたしはしつこいからね～」

憲兵「はぁ……」

ーー

ーー

龍驤「憲兵の話と監視カメラの映像から、艦載機の倉庫部屋を爆破させた犯人は雪風やと分かった」

龍驤「ウチらの鎮守府にとって空母は生命線や。工廠で何かあった時でも艦載機は無事なようにわざわざ工廠から遠ざけてあったんや」

龍驤「あの雪風はそれを知っとったんやな……」

提督「他の部屋や工廠に被害が出なかった…いや、あえて出さなかったのも作戦なんだろう」

龍驤「ほんま…ふざけんなよ……！」

提督「俺達の鎮守府には戦艦は少ない。それを空母で補っていた所にこの仕打ちだ」

龍驤「支配海域を維持するだけでもどれだけ大変か！！それも全部知っとるんやろ！」

提督「…大本営に艦載機の支援を要求したが、どれくらいの期間で元の戦力に戻るか分からない」

龍驤「現状はなんとか戦艦の皆んなに頑張ってもらうしかないで…」

提督「潮を戦艦として考えても、金剛型改か改二程の戦力だ。金剛と榛名は改二ですらない」

龍驤「ガングートは子育てで疲れとるし、戦力は長門とアイオワだけ……」

提督「……最悪の事態も考えた作戦も用意しておこう」

龍驤「嫌やぁ…そんなん言わんといてよぉ……」

提督「俺はここの提督なんだ。なんとしてでも全員守る」

龍驤「うううぅ……司令官…」

下1～3高コンマ この後の展開やその他起こったことなどを

龍驤「他の鎮守府に頼るしかないんと違う？幹部さんは頼られへんとして…K提督のとこは空母はおらんでな」

提督「皐月が居た女提督の所は空母に余裕は無かったはずだ」

龍驤「島風提督は…」

提督「……」

龍驤「あんな奴頼るんやったら死んだ方がマシや」

提督「そうなると他に頼れるのは忍者提督の所か」

龍驤「でもレンタル移籍で空母を何隻か借りても運用できるだけの艦載機は無い」

提督「かと言って戦艦はそう簡単に借りることはできないだろう」

龍驤「金剛みたいに改二やない戦艦やと借りれるかもしれんけど、それやと戦力不足や」

提督「……レ級か」

龍驤「でもそう簡単に頼られへんで。前に殆どの艦娘が眠らせた時はレ級しかおらんかった。でも今はそうやない」

提督「他の鎮守府の艦載機や艦娘に見られる危険性がある。そうなるとレ級は…」

龍驤「…なんとか考えよ。ウチらだけでなんとかするんや」

下1～3高コンマ この後の展開やその他起こったことなどを

ーー

レ級「無理だな」
潜水棲姫「無理だと思います」
潜水新棲姫「無理だ」

提督「…そうか」

龍驤「この辺りにおる姫や鬼級の深海棲艦との対話…そこまで難しいんやね…」

レ級「難しいとかって問題じゃない」

潜水棲姫「この海域は姫級が仕切ってないんです」

提督「そうなのか？」

潜水新棲姫「リーダーが居ない状態で子分が好き勝手に攻めてるんだ」

龍驤「その割には向こうの水雷戦隊とか連携取れとるで？」

レ級「潜水新棲姫の例えが悪い。リーダーは何人かいるがボスが居ないんだよ」

潜水棲姫「正確には居た…って表現だけどね」

龍驤「居たってことは倒したんやんな？ウチらは倒した覚えはないで？」

レ級「…あたしが犯人だ」

潜水新棲姫「超重力砲でやったんだろ」

レ級「沈めてねぇ！脅しただけだ！」

潜水棲姫「暁の為に？」

レ級「…そうだよ」

提督「なんだ、それならそう言ってくれれば…」

潜水新棲姫「言ったらどうなる？提督は警戒を緩めていたか？」

龍驤「それは……」

潜水新棲姫「言える訳が無いだろう。全ては提督とこの鎮守府の為だ」

提督「……」

レ級「…あたしの超重力砲の威力の事も言ってなかったし、この辺りを仕切ってた姫級もここから遠ざけた。あたしは殺せなかったんだよ」

潜水棲姫「あ…」

潜水新棲姫「その結果他の鎮守府が大変なことになった」

レ級「こんな事…言えるはずねぇよ……」

潜水新棲姫「こんな事態にならなければこの事は墓まで持っていけたんだがな」

レ級「提督…あたしのやったことは悪いのか……？」

レ級「暁を守る為だからよ……なぁ…」

提督「安価」

下1～3高コンマ 提督の台詞や行動などを

提督「確かに他の鎮守府にとってはレ級は悪と映るかもしれない」

レ級「……」

提督「だが俺達にとってはまったく逆だ。だから俺にはそれが良かったのか悪かったのかはっきりとは言えない」

龍驤「レ級にはいつも感謝してるんやで？暁の面倒も見てくれとるし、いつも助かってる」

潜水棲姫「そうだよ、そこまで気にしなくても…」

潜水新棲姫「悪いかどうかはっきり言えないのは提督という立場だからか」

提督「…そうだ」

潜水新棲姫「なら一人の人間に聞きたい。レ級のやったことは褒められるのか」

潜水棲姫「そこまで言わなくても…」

潜水新棲姫「いいや、聞いておく必要がある」

潜水新棲姫「レ級のやったことはこの鎮守府の思想とは掛け離れている。他人を傷付けてまで幸せになっていいのか？」

提督「……良くはない」

潜水新棲姫「それだけじゃない、もっと…」

龍驤「そこまでにしとけへんか？もう終わった事なんやからどうにもできへんで」

潜水新棲姫「なら島風提督が朝潮にしたことは許せるんだな」

龍驤「なんでその話に…」

潜水新棲姫「終わったことだからどうにもできないんだろう？」

龍驤「あんた……」

潜水新棲姫「ワタシは提督やレ級を責めたい訳じゃない、はっきりとさせておかないといけないんだ」

潜水新棲姫「提督が迷えばこの鎮守府は迷う。提督が揺れればこの鎮守府は揺れるんだ」

潜水新棲姫「仲間だから特別ならそれで良い。許せないのなら川内のように追放でも良い」

潜水新棲姫「提督は足りないものは補い合うとずっと言ってきている。それと同じかどうか確認したいんだ」

潜水棲姫「でも…」

潜水新棲姫「いつか誰かが言わないといけないことだろう。ならその役をワタシがやる」

潜水新棲姫「さぁ…どうなんだ提督」

提督「安価」

下1～3高コンマ 提督の台詞や行動、その他起こったことなどを

提督「一人の人間として…か。なら言おう、俺は大切なものを守る為なら何だってする。もしそれで他に被害が出るとしても躊躇いはしないだろう」

潜水新棲姫「龍驤の為なら民間人を犠牲にするのか」

提督「やる。間違いなくな」

潜水新棲姫「それが聞けて良かったよ」

龍驤「司令官……」

提督「……同じなんだよ俺も、島風提督と」

龍驤「違うよ…あんな奴とキミは全然違う……」

提督「ここの艦娘を売って龍驤が助かるなら俺は……」

潜水新棲姫「そこまでだ、それ以上は病む。後は頼んだぞ」

霞「行くわよ司令官」ガチャ

雲龍「龍驤さんは私よ」

龍驤「ええよ…今は司令官とおりたい……」

提督「悪いが…二人だけにしてくれないか……」

潜水新棲姫「いいのか霞」

霞「…ギリギリだけど大丈夫ね」

潜水新棲姫「なら提督と龍驤だけにしてやろう」

下1～3高コンマ この後の展開やその他起こったことなどを

ーー

龍驤「キミの膝の上…安心するわ」

提督「龍驤…龍驤……」ギュッ

龍驤「司令官……ああ言ってくれたんは嬉しいよ…こんなウチをそこまで思ってくれてるなんて…」

龍驤「でもな、それじゃあかんねん。また誰かを犠牲に助かったてしもたら今度こそウチは生きてかれへんねん」

提督「龍驤……」

龍驤「だからな、どんな時も諦めへんと頑張っていこな。司令官にはウチがついとるんやで」

龍驤「…死ぬ時は一緒や。キミと離れるんやったら死ぬ方がマシやで」

提督「……」ギュッ

龍驤「司令官…………」

ーー

潜水棲姫「提督と龍驤さん平気かな…」

霞「ダメそうなら薬を追加しておくわ」

雲龍「また徹夜する気？」

霞「バレないようにやるから平気よ」

潜水新棲姫「レ級、落ち込むのは分かるがもう終わったことだ」

レ級「うるせぇよ…」

潜水棲姫「きっかけを作ったのはそっちなのに…」

潜水新棲姫「ワタシが言わないと一生誰も言わなかっただろ。ワタシみたいなのはこの鎮守府には必要だ」

霞「漣はよくこれをコントロールできるわね」

潜水新棲姫「ワタシが漣に惚れてるんだ」

霞「はいはい…」

雲龍「それよりこれからどうするの？」

潜水棲姫「これからって？」

雲龍「結局レ級が出るの？艦載機の問題は解決してないわ」

霞「こういう時はもう一人の秘書艦がなんとかするわよ」

潜水新棲姫「ワタシの漣に任せればいい」

下1～3高コンマ この後の展開やその他起こったことなどを

ーー

漣「もしもし漣です」

忍者吹雪『漣ちゃん、そっちは大丈夫？噂で聞いたんだけど大変じゃない？』

漣「あ～大変っすよぉ。艦載機の倉庫が爆破されたんっす」

忍者吹雪『爆破！？』

漣「まぁ怪我人が出なかったのが不幸中の幸いっすねぇ」

忍者吹雪『それってやっぱり組織が関係してるんだよね…』

漣「そうでしょうねぇ。うちの生命線とも言える艦載機だけを壊しましたから」

忍者吹雪『やっぱり大変なんだよね。それでね、叢雲ちゃん達と相談して支援を出そうって話になったの』

漣「それは有り難いです。マジで助かるやつです」

忍者吹雪『分かった、ならなるべく早く支援を出すから安心して！』

漣「ありがとうございます」

忍者吹雪『漣ちゃんが帰ってきた話も聞きたいし、会えるの楽しみにしてるね』

漣「面白い話ではありませんが…全てをお話ししますよ」

下1～3高コンマ この後の展開やその他起こったことなどを

ーー

暁「レ級……私は嬉しいわ。そこまでして私を守ろうとしてくれたのよね」

レ級「……」

暁「私は強くないからレ級と同じことはできない。けど私に力があるならそうしてたわ」

暁「だから落ち込まないで。私はレ級を責めたりしないわ」

レ級「…ありがと」

暁「私もレ級の事は大切よ。それこそ司令官や電達よりもよ」

暁「…立ち直れない？」

レ級「……」

暁「レ級の事嫌いだなんて言う人はここには居ないでしょ？」

レ級「……あたしがしたことはここの考えとは真逆の事だ」

暁「私はそれでもいいの」

レ級「……」

暁「レ級……私は貴女の事が好き。貴女さえいればいいと言ってもいいわ」

暁「だから貴女とならここから離れてもいいのよ」

レ級「え……」

暁「ここに居ることが耐えられないならそうするわ。レ級の悲しむ顔は見たくないの」

暁「本気よ。レ級とならどこでも行けるわ」

レ級「安価」

下1～3高コンマ レ級の台詞や行動などを

レ級「ここを離れたら暁を守れるかどうか分からない……寄り添うことはできても身体は良くしてやれない……」

レ級「暁が良くてもそれは嫌だ……だからここで暁と居る…」

暁「レ級は嫌じゃないの？」

レ級「暁には変えられない……あたしの全てなんだ…」

暁「つまりレ級は私の体さえどうにかできればいいのよね？」

レ級「暁…何言ってるんだ……？」

暁「レ級、私を食べて」

レ級「な……暁…」

暁「貴女達の掟は知ってるわ。共に添い遂げる相手ができれば片方を食べるのよね」

レ級「嫌だ…暁を食べたくない……」

暁「そうすれば食べた方に新しい命が宿る。こうして深海棲艦は増えていく」

レ級「暁ぃ……」

暁「その時に宿った命。つまり子どもは食べられた方の記憶を受け継ぐ時がある」

レ級「なぁ……あたしの話を…」

暁「レ級、私は本気で貴女を愛してる。この気持ちに嘘偽りはないの」

レ級「うあぁぁぁぁ……」

暁「今の貴女は深海棲艦と言えるかどうか分からない。でもレ級は深海棲艦だったのは間違いない」

暁「このままじゃ私達の子どもはできない。けどレ級が私を食べれば貴女の子どもになれる」

暁「たとえ覚えてなくてもいいの。私だったという記憶が無くなっても貴女の子どもには変わりないわ」

暁「レ級……愛してる…」

レ級「安価」

下1～3高コンマ この後の展開やその他起こったことなどを

レ級「暁……」ダキッ

暁「…いいわよ」

レ級「絶対…嫌だ…………！こうやって暁を感じたいんだ！」

暁「私を…？」

レ級「他でもない誰でもないこの暁をいつまでも感じていたい！だって愛してるから！！」

暁「…ほんと？」

レ級「あたしは深海棲艦じゃない！暁の大切な存在でありたい！！」

暁「…私もよ。大好きレ級」ギュッ

レ級「ううぅ……あたしもぉ……！」

暁「私…一人で考え過ぎたみたい。子どもなんか居なくてもレ級が居てくれる。なんでそれに気付かなかったのかしら」

レ級「あたしもごめん…ちゃんと言わなくて……」

暁「じゃあお互いにチャラにしましょうか。そうすれば変なことにはならないでしょ？」

レ級「うん…うん……」

暁（私はレ級に対して全てがクリティカルになる、だから言葉の重みも増すから心に直接届く）

暁（レ級に食べられるなら本望だと思った。でもレ級はそれを選ばなかった…）

暁（貴女が深海棲艦としてでは無く、レ級という一つの存在として私を愛してくれたのね……）

下1～3高コンマ この後の展開やその他起こったことなどを

ーー食堂

霞「司令官と龍驤さんは大丈夫そうね」

雲龍「レ級も立ち直ったそうよ」

霞「色々と準備してたけどなんとかなったみたいね」

雲龍「なるべくなら薬に頼らない方が良いものね」

霞「それとこの鎮守府への支援の話も決まったって。漣のツテも馬鹿にできないわね」

雲龍「…霞は鎮守府の心配をしてる場合じゃないんじゃない？」

霞「平気よ、千歳の目ならいくらでも誤魔化せるわ。今日も隠れて徹夜して…」

千歳「へぇーー私の目ならいくらでも誤魔化せるの」

霞「……」

千歳「ふーん、へぇぇぇ…」ジーー

霞「雲龍……！」

雲龍「貴女はもう少し休むべきなのよ」

ーー