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【艦これ】龍驤「足りなかったもの」その3【安価】(3)
ーー
提督「春雨は落ち着いてくれたようだな」
龍驤「流石は元特務艦なだけあるわ。メンタル面も鍛えられとる」
提督「朝霜のようにトラウマを持つ特務艦もいるが、基本的に精神面も強いということだな」
龍驤「実力だけやなくて精神力も大事か。まぁ特務艦やった頃の春雨は頭の中はどピンクやったけどな…」
提督「頭に怪我でもしない限り脳波を測る機会はそうそう無い。今まで気付かなかったのも無理はないだろう」
龍驤「せやから白露らも放置するしか無かった。しかしちゃんと調べたろうとは思わんかったんかな」
提督「白露は特務艦だ。立場もあったんだろう」
龍驤「妹艦がしょうもない理由で特務艦の権利を剥奪。それに触れて欲しくないから黙っとく…」
提督「春雨も被害者なんだ。俺達でよく面倒を見てやろう」
龍驤「落ち込んでなくても構ってあげたりとか、話を聞いたるだけで大分違うからね」
提督「そういうことだな」
下1~3高コンマ この後の展開やその他起こったことなどを
571 : 以下、名... - 2019/04/22 20:25:13.90 j0Qozp8bO 281/477漣をいつぞやの日進の降霊術で話あえないかと考えつく重巡棲姫
ーー
漣「漣への想いを書き留めたノートを使い切ってしまった…」
漣「漣についてならいくらでも言葉が出てくる。無限に書けるかもしれない」
漣「だがどれだけ書いても漣には伝わる事は無い……」
漣「これが虚しさ……なんという虚無感だろうか…」
漣「漣……会いたい…もう一度話しをして……お前に謝りたい…」
漣「お前の精神は富士が連れて行ってしまった。もう戻ってこないかもしれない」
漣「精神の休息が数年で済む保証は無い。この体が朽ちるまで帰ってこない可能性もあるんだ」
漣「富士に会いたいと伝えても漣はまだ休んでいる途中だと言われればおしまいだ」
漣「他に方法は……」
漣「日進………朝潮の霊を降ろした日進ならできるんじゃないか?」
漣「降霊術は恐ろしく体力を使うらしい。だが漣はまだ死んではいないはずだ」
漣「連絡先は分かる……相談だけでもしてみるか」
漣「頼む……少しだけでいいんだ…」ピピピッ
下1~3高コンマ この後の展開やその他起こったことなどを
576 : 以下、名... - 2019/04/22 20:38:01.58 vcOm/gMCO 284/477おそらく降ろすのは無理じゃろう
できてもこちらの言葉を届けるくらいじゃ
ーー
日進『魂が彼岸に無い限り降ろすのは無理じゃ」
漣「やはりそうか…」
日進『できたとしてもこちらの言葉を届けるくらいじゃの』
漣「それならできるのか?」
日進『じゃが届く保証も無いのぅ。それを確認する方法か無いんじゃけぇ』
漣「そう……か…」
日進『力になれんで申し訳ないけぇ』
漣「いや…無理を言った私が悪いんだ……」
日進『じゃが何か力になれるかもしれん。ちょうど朝潮の月命日でそっちに行く予定だったけぇ、その時に話せばええ』
漣「そうだったか…」
日進『わざわざ月命日を供養してやってくれとは、そっちの提督は余程朝潮の事が気に入っとったみたいじゃの』
漣「提督の場合は後悔だろう。朝潮を死なせてしまったのは自分のせいだと思っている」
日進『ほぅか……ほな続きはそっちに行った時にまた話すけぇ』
漣「了解した」
下1~3高コンマ この後の展開やその他起こったことなどを
582 : 以下、名... - 2019/04/22 21:10:12.83 ANZcpKME0 287/477朝潮の亡霊に責められる提督
ーーーー
S朝潮『司令官…どうして私を拒絶したんですか……』
S朝潮『あの女…龍驤さんは司令官を裏切っていたんです……』
S朝潮『だったら私を受け入れてくれても良かったじゃないですか……』
S朝潮『貴方に抱かれていれば…私は自分で死を選ぶことはしなかった…』
S朝潮『司令官のせいで私は……』
S朝潮『貴方を好きにな……』
ーー
提督「う……夢…いや…朝潮が俺に語りかけてきたのか…」
提督「すまない……俺は龍驤が裏切っていたのは知っていたんだ…」
提督「朝潮を抱いて……俺に依存させることもできた…だが……できなかった…」
提督「俺は朝潮の全てを背負える自信が無かったんだ……」
提督「あの時は龍驤と漣と…朝霜のことで精一杯だった……」
提督「…俺のせいなんだ。朝潮は俺のせいで死を選んだ……」
提督「すまない…本当にすまない………」
提督「また明日……ちゃんと謝るからな…」
ーー翌日
日進「今日は朝潮の何回目かの月命日じゃ。供養はいつも通りでええけ?」
提督「その前に少しいいか…?」
日進「何かするんかぇ?」
提督「朝潮に謝りたいんだ…」
日進「…提督、ちゃんと寝とるんか?体調が悪そうじゃ」
提督「俺の事はいい……朝潮にちゃんと…」
日進「……好きにし。わしが見とく」
下1~3高コンマ この後の展開やその他起こったことなどを
593 : 以下、名... - 2019/04/22 21:39:05.79 9cOke/Pto 291/477全部自分せいとか呟き出したんで叩いて引き戻す誰か
提督「朝潮……俺が全部悪かったんだ………」
提督「絶望から救えなかった……希望を抱かせてやれなかった…」
提督「どうやって償えばいいか分からない……」
提督「朝潮…朝潮…………!」
朝霜「いい加減にしろ!!」
提督「朝霜……」
朝霜「司令は悪くねぇんだよ!!それなのになんで謝り続けてたんだ!」
提督「違う、俺のせいなんだ…俺が朝潮を背負う勇気が無かったから…」
朝霜「そんなの関係ねぇ!あそこで死ぬ奴は他のどっかで死んでた!!」
提督「違う、違うんだ…………」
提督「朝潮は救いの手を伸ばしていた…その手を俺は受け取れなかった……」
朝霜「いつまで死んだ奴の事でウジウジしてんだ!司令には龍驤さんがいるだろ!」
提督「龍驤……」
朝霜「お前はここの提督だ!艦娘なんて死んで当然なんだよ!」
朝霜「死んだ奴の事で後悔してる暇があるなら明日を見ろ!未来を見ろ!」
朝霜「司令はあたいのパパになってくれんだろ!?」
朝霜「なぁ…悲しむのはいいんだよ……でもよ、朝潮が死んだのとパパは何も関係ねぇんだ…」
朝霜「司令……頼むよ…」
下1~3高コンマ この後の展開やその他起こったことなどを
598 : 以下、名... - 2019/04/22 21:56:25.85 JEL6HTr3O 294/477日進に朝潮がなにを言ってたのか忘れたんかって言われる
日進「…すまんで秘書艦さん」スッ
提督「……っ」バッシーン
日進「お前は朝潮がなにを言ってたのか忘れたんかっ!!」
日進「朝潮は幸せやった言うてた!お前が朝潮を勝手に不幸にしとるんじゃ!!」
提督「俺が……」
日進「お前は朝潮はやない!朝潮の気持ちなんか分かってたまるか!!」
日進「死人に口なしじゃ言うて後悔を押し付けるな!!」
提督「そんなつもりは……」
日進「やっとることはそういうことなんじゃ!!」
日進「秘書艦さん、朝潮の骨はあんたが持っとき」
龍驤「ウチが?」
日進「そうじゃ、このままじゃこの男は骨にしがみついて一生後悔しちょる。ちゃんとするまであんたが預かっとくんや」
龍驤「わかった……そうするで」
提督「朝潮……俺が…」
日進「優しさもここまでいくとただのエゴじゃ。朝潮も喜ばん」
朝霜「司令……」
下1~3高コンマ この後の展開やその他起こったことなどを
603 : 以下、名... - 2019/04/22 22:23:10.84 9cOke/Pto 297/477過去に日進の親しい人でおんなじ様な事があった
若干苛つきながらも重巡ちゃんの方の依頼の為会いに行く
ーー
日進「全く、あの提督は……!」
漣「かなりイラついているな」
日進「わしの親しい人で提督と同じようなのがおったんじゃけ。そいつを見てるようで腹が立ってきたんじゃ!」
漣「だからあんなに凄い剣幕だったんだな」
日進「朝潮が可哀想なのもあった。ほんまにあの提督は……!」
漣「お前が怒るのは分かるがこれからは私の相談だ」
日進「わかっちょる、そこは切り替えていく」
日進「あれから考えたけど漣には声は届かん。彼岸にも此岸にもおらん状況やと考えられる」
漣「そうなのか……」
日進「わしが言えるのはいつ帰ってきてもええように準備しときってことだけじゃの」
漣「……わかった。わざわざすまなかった」
日進「力になれんですまんが…そもそも富士に頼むのはどうなんじゃ?」
漣「休息が必要だと言って漣を連れて行ったんだ…」
日進「何も会わせろって言わんでもええ。伝言を伝えられへんかやってみたらどうじゃ?」
漣「伝言…漣にメッセージを……」
日進「あんたの相談やったらいつでも受けたる。気軽に連絡してきぃな」
下1~3高コンマ この後の展開やその他起こったことなどを
607 : 以下、名... - 2019/04/22 22:43:19.77 x75T5yxDO 300/477いざ伝えようとすると気持ちが溢れて上手く言葉にならない
辛うじてごめんなさいと謝り、寂しい、会いたいとだけ
それだけの言葉を言うのにもう涙目の重巡棲姫
ーーーー
富士『漣に伝言…いいわ、伝えてあげる』
漣『そうか、助かるぞ』
富士『でもすぐに私から伝えるとは約束できないわよ?』
漣『それでも構わない』
富士『そう…じゃあ貴女からのメッセージを受け取るわ』
漣『私は……う……』
富士(伝えたい事に対しての言葉が出てこないのね)
漣『…すまなかった、ごめんなさい。お前は悪くなかったんだ』
漣『それと寂しい、会いたい………』
漣『漣……ぃ……』ポロポロ
富士『…深海棲艦が泣く所なんて滅多に見れないわ』
漣『当然だ……私達の世界で悲しむなど…いい的になるだけ……』
富士『そうね、貴女達は明日生き延びれるかも分からない世界で生きてきた。悲しむ余裕なんて無い』
漣『ぐ……ぐぅぅぅ……!!』
漣『…………待っていると…』グスッ
漣『私はいつまでも…待っていると伝えてくれ……』
富士『もちろんよ』
漣『頼む……私の漣に…』
漣『う…あ……あぁぁ……』
富士『貴女の心が、不安定になってしまった。ここまでみたいね』
漣『あ…ぁぁぁぁぁ………』
下1~3高コンマ この後の展開やその他起こったことなどを
614 : 以下、名... - 2019/04/22 23:27:17.86 kfGimk8+o 304/477漣の乾いた心への一滴の雫にはなったようだった
富士『漣……今の貴女はとても帰ることはできない。心が渇ききってしまっているの』
『……』
富士『ただの艦娘に私がこれだけ構うのは特別なのよ?』
『……』
富士『…今のあの子の言葉は貴女にも届いたみたいね』
『……』ツーー
富士『あの深海棲艦の言葉は渇いた貴女の心への雫になった。心を潤すにはまだ程遠いけど、渇ききった心には染みたはずよ』
『う…………』
ーー
漣「……」ガバッ
漣「枕が濡れている…現実でも泣いていたのか」
漣「……こんな事じゃダメだ。漣が帰ってきた時に笑われる」
漣「私はこの体を守る義務がある。落ち込んでなんていられないんだ」
漣「悲しむ…この感情は深海に居たころは無かった。私も幸せになったということだ」
漣「さぁ…執務室に行こう。確か昨日は提督が朝潮の事について取り乱していたな」
漣「こういう時に漣なら提督の様子を見に行くだろう。なら私もそうしてみるべきだ」
下1~3高コンマ 執務室や提督の様子などを
622 : 以下、名... - 2019/04/23 00:09:35.78 tHfH8Ay3o 307/477安価ならまだ落ち込んでる提督
ーー執務室
提督「……」
漣「なんだ提督、まだ落ち込んでいたのか」
提督「…放っておいてくれ」
漣「龍驤も村雨も居ないということは秘書艦を断った、一人で仕事をしたいということだ。だがそういう訳にはいかない」
提督「……」
漣「こういう時漣なら全力で煽るだろう。メシウマ…か?」
提督「…使い所の違うネットスラング」
漣「そうだそうだ。漣ならそれで場を和ませようとする」
提督「……重巡棲姫もなんだな。ここには居ない存在が…」
漣「何を言っている。漣は私の心の中に居るんだ」
漣「提督はお前が心の中で作り出した朝潮に苦しんでいるだけだ。朝潮は幸せだったと死んでいった。それで良いじゃないか」
提督「……頭では分かっている。だが心の中では納得できていない」
漣「本当にお前は面倒くさいな」
提督「……」
漣「そうだここには誰も居ない。漣の体でも抱くか?それとも生やしてショタプレイでもしてやろうか、ん?」
提督「安価」
下1~3高コンマ 提督の台詞や行動などを
628 : 以下、名... - 2019/04/23 00:32:54.95 ZU1df5N6o 310/477遠慮しておく…今の、漣っぽかったぞ…
かすかに笑う提督
提督「それは遠慮しておく…だが今の、漣っぽかったな……」
漣「そうだろう?漣がいつ帰ってきても違和感無いようにしておかないとな」
提督「…そういうことか」
漣「提督もそうだぞ。もし朝潮が昨日からの様子を見ていたらどうする?」
提督「……そうか」
漣「肉体や精神が無くなったからと言ってそれは別れでは無いんだ」
提督「漣の言う通りかもしれないな…」
漣「そうだぞご…ご主人様……」
提督「…無理なしなくていいぞ」
漣「キタコレ……」
ーー
ーー料亭竜宮
伊26「お姉ちゃん、鎮守府は今大変みたいだって」
伊19「阿武隈さんとかが抜けたってイクもゴーヤから聞いたの」
伊26「代わりに特務艦が着任したんだけど、あんまり雰囲気は良くないんだって」
伊19「特務艦なんて自分のことしか考えてないの。きっと提督を利用するだけなの」
伊26「提督は優しいから利用されるのに気付いても何も言えないもんね…」
伊19「優しさだけじゃダメなの。時には厳しさ必要なの」
伊26「やっぱり戻った方がいいのかな…」
伊19「まだ無理なの。髪の毛もストレスで白いままなの」
伊26「でも…このままじゃ一生このままだよ…」
伊19「イクはニムのお姉ちゃんとして守る義務があるの。絶対帰さないの!」
伊26「お姉ちゃん……」
伊19「ニムはイクが守るの。絶対に守るの!」
下1~3高コンマ この後の展開やその他起こったことなどを
643 : 以下、名... - 2019/04/23 20:12:44.73 GPDPkx39O 314/477そういう押し付けがましい判断は軋轢のもとでちと本日定休日の58が来店
伊58「そういう押し付けがましい判断は軋轢のもとでちよ」
伊19「ゴーヤ…!」
伊26「今日はお仕事はいいの…?」
伊58「今日は緊急の定休日でち」
伊26「それって私達の為に……」
伊58「ニムにイクも支度しろでち。さっさと出発するでちよ」
伊19「どこに連れていくつもりなの?」
伊58「鎮守府に決まってるでち。心配しなくても女将さんからは許可をもらったでち」
伊26「お姉ちゃん……」
伊19「……」
ーー
伊26「ねぇゴーヤちゃん…」
伊58「そこの歩く18禁みたいに黙って着いてこいでち」
伊19「……ちゃんと服着てるの」
伊58「バレーボール胸に二つ付けてる奴が何言ってるんでち」
伊19「そんなにおっきく無いの……」
伊26「…ふふ」
伊19「ニム?」
伊26「こういう会話…懐かしいなって」
伊58「そうでちね。そもそも会うの自体が久しぶりでち」
伊26「ニムのせいでごめんね…」
伊58「謝らなくてもいいでちよ」
下1~3高コンマ この後の展開やその他起こったことなどを
649 : 以下、名... - 2019/04/23 20:49:04.96 rKsOjf/hO 317/477道中雨に降られる三人
ザァァァァァァァァァ…
伊19「さっきまで晴れてたのに!なんで急に雨が降るの!」
伊26「天気予報だと雨なんか言ってなかったのに…」
伊58「ゴーヤもびしゃびしゃでち…」
伊19「着替えてなんか持ってきてないの、これじゃあどこにも行けないの」
伊58「着替えはないでちけど、別のものならあるでちよ」
伊26「着替えじゃない?」
伊58「見たらすぐに分かるでちよ」
伊19「なんでスク水なんか持ってるの!」
伊58「機能美に溢れる提督指定の水着はいつでも持ってるでち」スッ
伊26「三人分持ってるだなんて…」
伊58「どうするでち?このままびしょびしょのまま歩くでち?それともトイレかどこかでこれに着替えるでちか?」
伊19「う……」
伊26「仕方ないよお姉ちゃん…」
伊58「さっさと着替えて鎮守府に向かうでちよ」
下1~3高コンマ この後の展開やその他起こったことなどを
653 : 以下、名... - 2019/04/23 21:09:50.74 qLg1rvD3O 320/477安価ならH幹部の乗った車が通り掛かって声をかけてくる
ーー
H幹部「ちょっとアンタ達!なにやってんの!」
伊58「誰でちかあのオカマ」
伊26「お店の常連さんじゃないよね」
伊19「ややこしそうなのは無視するに限るのね」
H幹部「土砂降りの中スク水で歩く集団の方がおかしいわよ!」
伊58「うるさいでちね……」
朧「すいません、もしかして龍驤さんの鎮守府の所の伊58さんですか?」
伊58「誰でち」
朧「朧です。漣ちゃんにお世話になってた…」
伊58「漣はもう居ないでちよ」
朧「知ってます、重巡棲姫さんが漣ちゃんの体を動かしてるんですよね」
伊58「……本当に知り合いでちか」
朧「はい。今は漣ちゃんの中に居る重巡棲姫さんに話しを聞きに行こうとしてたんです」
H幹部「これでこっちが怪しくないって分かったでしょ、とにかく乗って!」
ーー車内
伊26「ありがとうございます…」
伊19「タオルまで貸してくれてありがとうなのね」
朧「提督の車が丁度五人乗りで良かったですね」
H幹部「男遊びできるように小さい車はやめといて良かったわ」
伊58「コイツ本物でち……」
伊19「乗せてもらってるのに失礼なのね」
H幹部「それで貴女達は何しに行こうとしてたの?まさかあの提督、龍驤ちゃん以外と…」
伊58「ノータリンにこの二人を会わせに行く途中だったんでち。そしたらこの雨にやられたんでち」
朧「だからってスク水で…」
伊58「これしか着替えが無かったんでち」
H幹部「だとしてもよ。そこの白髪の彼女なんて胸がはみ出してるわ」
伊19「ニムはイクより大っきくなってるのね」
伊26「うう……」
朧「そんな格好で歩くなんて危ないですよ。運良く私達が通りかからなかったらどうなってたか分かりません」
伊58「そういう時は海に逃げたらいいんでちよ」
H幹部「そう簡単には無理よ。いざという時に体が動かないかもしれないわよ?」
伊26「そうだね…乗せてくれて本当にありがとうございます」
下1~3高コンマ この後の展開やその他起こったことなどを
662 : 以下、名... - 2019/04/23 21:35:37.59 AxYnWo5HO 325/477雑談しながら鎮守府へ向かう
664 : 以下、名... - 2019/04/23 21:46:35.96 tHfH8Ay3o 326/477>>662
伊58「しかしオネエの提督なんて秘書艦も大変でちね」
朧「そんな事ありません」
伊19「ほんとなの?色々と苦労が多そうなの…」
朧「大丈夫ですよ、提督は大事な恋人ですから」
伊26「ごぶぁ!」
H幹部「ちょっと!あたしの車汚さないで!」
伊58「オネエと付き合う……?じゃあ朧って生えて……」
伊19「……」スススッ
朧「車の中じゃ逃げ場はありませんよ」
伊19「コイツやばいの!イク達を犯すつもりなの!」
伊58「やっぱり…」
朧「冗談です…ってやっぱりって何ですか?生えてるように見えるんですか?」
伊26「ひ……」
伊19「ニムが……!ゴーヤ!逃げるのね!!」
伊58「は!?」
伊19「ニムはイクが守るの!!」ガチャッ
伊26「あ…」
H幹部「走ってる車から飛び降りらなんて、あの子達なに考えてるの!?」
朧「提督!早く車を止めて下さい!」
伊58「いくらニムの為とはいえ…あれはやり過ぎでち…」
H幹部「あそこまでいくと過保護を超えてるわ!」
朧「早く助けないと!私のせいで……!」
伊58「朧は悪くないでちよ。これを機にイクはニムから離れないといけないでちね」
H幹部「冷静に語ってないで貴女は少しくらい焦りなさい!」
下1~3高コンマ この後の展開やその他起こったことなどを
671 : 以下、名... - 2019/04/23 22:20:58.72 uGgATRdvO 330/477飛び降りた際にニムが足をくじいていた
ーー
伊19「ここまで来たら大丈夫なの…」
伊26「お…姉ちゃ……」
伊19「ニム、どうかしたの?」
伊26「ちょっと、足……挫いちゃったみたいで…」
伊19「そんな…!また守れなかった……ニムが傷付いて…」
伊26「骨は大丈夫だから、少し休めば楽になるよ。だからちょっと休憩しよ?」
伊19「ごめんなの…イクはお姉ちゃん失格なの……」
伊26「さっきから何ぶつぶつ言ってるのお姉ちゃん?」
伊19「…今度こそニムを守ってみせるの」
伊26「え?」
伊19「ここからなら走っても着くの。ニム、後はイクに任せるの!」スッ
伊26「私を背負っていくの!?ニム軽くないよ!?」
伊19「これくらい平気なの!鎮守府までちょっと我慢しててなの!」
下1~3高コンマ この後の展開やその他起こったことなどを
676 : 以下、名... - 2019/04/23 22:37:21.62 PA2qqii30 333/477雨に体力を奪われ、だんだんと足許の感覚が覚束なくなる
ーー
伊19「ニム…寒くないの……?」
伊26「上着をかけてもらったから大丈夫だけどお姉ちゃんが…」
伊19「平気なの……」
伊26「…ねぇ、やっぱり降りるよ」
伊19「その足で……歩かせるわけにはいかないの…」
伊26「お姉ちゃん……」
伊19「ひ……ひぃ………」
伊19(雨が…………体力を削られるの…)
伊19(せめて晴れてたらこんな事にならなかったのに…)
伊19「う……」グラッ
伊26「お姉ちゃんどうしたの!?」
伊19「へ…平気なの……足…滑りかけただけ…」
伊26「やっぱり私降りるよ!だから止まって!」
伊19「ニムは…イクが守る……」フラフラ
伊26「お姉ちゃん…!!」
下1~3高コンマ この後の展開やその他起こったことなどを
681 : 以下、名... - 2019/04/23 22:55:55.44 AxYnWo5HO 336/477鎮守府に先についた58が迎えをよこして
その後怒られる
伊58「いい加減にしろでち、この乳女」
伊19「……そこまで…おっぱい無いの……」
伊58「ノータリンの車は龍驤さん用に改造されてるから全員乗れんでち。イクは先に隼鷹さんのバイクに乗って帰れでち」
隼鷹「居た!こっちこっち~!」
伊19「……」
伊58「しがみ付く体力は残ってるでちね?」
伊26「お姉ちゃんは先に帰って。ニムは大丈夫だから!」
伊19「……わかったの」
ーー足りないもの鎮守府
提督「確かに俺のせいで伊26を傷付けしまった。全ては俺のせいだ」
龍驤(ウチのせいでもあるんやけど…司令官は全部自分が悪いって言うんよな…)
提督「伊26の事を心配して過保護になるのは分かる。だが今日のはやり過ぎだな?」
伊19「その通りなの…イクが庇ったからっていっても走ってる車から飛び降りるなんて正気じゃないの」
提督「そういうことだ」
伊19「冷静になればあんな事はしなかったの。でもニムが危険な目に遭いそうになってるって考えたらじっとしてられなかったの」
提督「伊26を思う気持ちは素晴らしいと思う。だが時と場合によっては伊19が伊26を傷付けることになるんだぞ?」
伊19「よーく…わかったの」
提督「バーテンダーから話しは聞いた。伊58はここに二人を連れてくるつもりだったらしいな」
提督「少し休んだら執務室まで来てくれ、そこで話そう」
伊19「待って、ニムは…」
龍驤「心配せんでもええよ、足の治療は終わっとる」
伊19「よかったの……」
提督「そうだな…雨が止むまではゆっくりしてるといい。急ぐ必要は無いんだ」
伊19「ん……」
下1~3高コンマ この後の展開やその他起こったことなどを
687 : 以下、名... - 2019/04/23 23:25:39.69 PA2qqii30 340/477降りしきる雨に伊26への後ろめたさを重ね、過去を顧みる
ザァァァァァァァァァ…
伊19「雨の音が聞こえる…………」
伊19「まだ、止みそうに無いの……」
伊19「雨を見ると…あの時のニムを思い出すの……」
伊19「イムヤが血を吐いてまで出撃しようとしたのを止めて……提督もやっとマシになったと思ったら、ニムが倒れたの」
伊19「その時…外は土砂降りだったの」
伊19「錯乱したあと動かなくなって……本気で…死んじゃったと思ったの…」
伊19「ニムの綺麗な栗色の髪が真っ白になって…もう出撃は無理なんじゃないかって言われて……目の前が真っ白になったの」
伊19「あの時は明日の事で必死でニムの様子がおかしい事に気付けなかった。こんなんじゃお姉ちゃん失格なの」
伊19「もうあんな思いはしたくない…だからニムには必要以上に構ってしまう」
伊19「過保護なのはわかってるの。でも……ニムは死にかけたの」
伊19「…本当は提督と龍驤さんの事はまだ許せてないの。でもイクは二人を責める資格は無いの」
伊19「もしかして…ニムは鎮守府に戻ってきたいの……?」
伊19「でもイクが二人をまだ許せてないから…ニムが気を使って……?」
伊19「もしそうならお姉ちゃん失格どころじゃないの…ただの我儘なの…」
ザァァァァァァァァァ…
伊19「雨……やまないの…」
下1~3高コンマ この後の展開やその他起こったことなどを
694 : 以下、名... - 2019/04/24 00:00:12.81 Cz3vVWZG0 343/477伊19の様子を見に来る伊58と伊8
話を聞いて、これは一度千歳に診てもらおうということに
伊8「具合はどう?」ガチャ
伊19「はっちゃん…ゴーヤ…」
伊58「見るからに良さそうじゃないでち」
伊19「うん…今悩んでたとこなの…」
伊8「その悩みは私達では力になれませんか?」
伊19「うん…これはイクとニムの話なの……イクが気持ちをわかってないから…」ぶつぶつ
伊8「大分キてますね。千歳さんに相談しますか?」ヒソヒソ
伊58「千歳に相談すればイクは良くなるでち。でもそれじゃ解決しないんでちよ」
伊58「ニム、入ってくるでち」
伊26「お姉ちゃん……」キイッ
伊19「ニム…」
伊58「後は二人で好きなだけ話せでち」
伊8「そういうことですか。分かりました」
伊58「ニム、ゴーヤ。二人の話は誰も聞いてないでち。だから本音の中の本音で話せでち」
伊19「ニムと…本音で……」
伊8「一時間くらいしたら、また様子を見にきますね」ガチャ
下1~3高コンマ この後の展開やその他起こったことなどを
689 : 以下、名... - 2019/04/23 23:27:35.67 IYh8l6Buo 346/477伊26
正直嬉しかった、いつもありがとう
今度は私にもお姉ちゃんを守らせて?
697 : 以下、名... - 2019/04/24 00:09:07.67 yms6/UGto 347/477>>689
伊26「私がおかしくなってから…お姉ちゃんはずっとニムの事守ってくれたよね。正直嬉しかった、いつもありがとう」
伊19「やめて…イクは妹一人守れないダメな姉なの……」
伊26「そんな事言うなら私はダメ妹だね?」
伊19「ニム……」
伊26「今度は私にもお姉ちゃんを守らせて?ニムはもう大丈夫!……のはず」
伊19「やっぱり…心配なの……」
伊26「今大変なのはお姉ちゃんの方なんだよ?この後千歳さんがカウンセリングするって」
伊26「そうなったらお姉ちゃん大変だよね~?」
伊19「うぅ……」
伊26「料亭のお仕事はできてもその状態じゃあな~」
伊19「ねぇニム、千歳さんにはうまく言い訳…」
伊26「しないよ」
伊19「そんな…」
伊26「女将さんにはニムが言っておくからお姉ちゃんは好きなだけここで休んでてね!」
伊19「イクだけが先に戻ってくることになるなんて…」
伊26「そうそうそう!荷物は持ってきてあげるからね!」
伊19「でも…ニムが嬉しそうならそれでいいの」
ーー
ーー
呂500「ちゃんと寝てますかって」
伊19「寝てるの……」
呂500「ならよかったですって!」
伊168「龍驤さんに次いで鬱二号なんだから、大人しくしてなさいよ」
伊19「龍驤さんよりは軽いの!」
呂500「それでも鬱は鬱ですって」
伊19「うぅ…!」
伊168「確かに龍驤さんよりは軽いみたいね。料亭の仕事には支障無かったんでしょ?」
呂500「でもニムの事になったら鬱ってましたって」
伊19「うるさいのぉ…!」
伊168「はいはい、もう出て行くからイクは寝てなさい」
呂500「イムヤもリハビリ頑張りましょうって!」
伊168「そうね…イクの鬱と私のリハビリどっちが早く治るか競争する?」
伊19「…勝つ自信が無いからやめとくの」
呂500「いつになく弱気ですって」
下1~3高コンマ この後の展開やその他起こったことなどを
711 : 以下、名... - 2019/04/25 19:41:08.00 mmKANU9do 352/477村雨も様子を見に来るが警戒しちゃうイク
ーー
村雨「私は様子を見にきただけよ。そんなに睨まないで」
伊19「……」
村雨「貴女達のことは聞いてるわ。龍驤さんが怪我をして提督がああなった時に潜水艦の皆んなが頑張ったのよね」
伊19「……」
村雨「ニムちゃんなんかその時の過出撃が原因で…」
伊19「ニムの事を軽々しく言うななの」
村雨「そんなつもりは無かったわ。何か気に障ったのならごめんなさい」
伊19「村雨の事は聞いてるの。春雨を押し付けるためだけに着任したの」
村雨「……」
伊19「そんな奴は信用できないの。早くここから出て行って欲しいの」
村雨「…言い訳はしないわ。でもここの提督に春雨は治してもらった。本当に感謝してるのよ」
伊19「当たり前なの。イク達が命をかけて守ろうとした人なの、ただの人間じゃないの」
村雨「……」
伊19「悪いけど村雨とは話す気は無いの。ここに居ても時間の無駄なの」
村雨「…そう。じゃあ失礼させてもらうわね」
下1~3高コンマ この後の展開やその他起こったことなどを
714 : 以下、名... - 2019/04/25 20:02:07.28 ewPdNPWDO 355/477この鎮守府に来た理由もあるのだろうけどまだまだ自分達は余所者なんだろうなと村雨
どうすれば受け入れてもらえるか考える
村雨「この鎮守府に来た理由もあるけど、まだまだ私達は余所者なのね」
村雨「どうすれば受け入れてもらえるのかしら?秘書艦で頑張るだけじゃ足りないのよね」
村雨「特務艦の権力を使えば全員私には逆らうことはできない。でもそんな事をすれば逆効果よね」
村雨「それは最終手段だけど、使うしかないのかしら…」
村雨「特務艦なのにこんな事で悩むなんて……何年振りかしら」
村雨「普通なら特務艦には敬語で話すのよ?ここの艦娘は何を考えてるのかしら…」
村雨「そうか、朝霜のせいね。彼女は提督と龍驤さんの子どもだなんて訳の分からないこと言ってるから特務艦はそういうものだって思っちゃったのよ」
村雨「一度ビシッと注意してあげた方が良いかもしれないわね。特務艦はそういう緩いものじゃない」
村雨「一部の限られた艦娘だけが特務艦になれるの。ここに居る子達では一生無理」
村雨「そうね、まずはその辺を分からせてあげるのが優先ね。朝霜が特殊で私は違う」
村雨「そうすれば私の事も受け入れてくれるはず…」
下1~3高コンマ この後の展開やその他起こったことなどを
720 : 以下、名... - 2019/04/25 20:36:17.83 hsDGkCCAO 358/477いかにも現場を知らない制服組のテンプレートな事を言ってるねとH幹部の所の朧
721 : 以下、名... - 2019/04/25 20:38:29.93 b7w42z3bO 359/477>>720+案の定足りないもの鎮守府の面々からは冷めた目で見られる
朧「聞いてましたよ村雨殿」
村雨「貴女は…ええっと…」
朧「H幹部の秘書艦です」
村雨「そうそう、幹部組の会合で会ったことがあったわよね」
朧「それ以外で朧の事を覚えてないんですか?」
村雨「ええ…でもそんなに怒らなくてもいいんじゃないかしら?」
朧「怒ってはいません。本当に朧の事を覚えてなかったんですね?」
村雨「だからそうだって…」
朧「朧の見た目、特徴ありますよね」
村雨「あ……」
朧「私は他の朧とは違います。大事な人に髪を結って貰うために髪を伸ばしてるんです」
朧「それに本を読みすぎて目が悪いです。この眼鏡は外せません。こんな特徴のある朧を覚えてなかったんですね?」
村雨「……」
朧「貴女は人を役職でしか見ていないんです。私の提督がどんな派閥でどんな活動をしてるかは覚えてますね?」
村雨「そう…ね」
朧「特務艦としては正しいかもしれません。でも貴女はここでは受け入れられません」
朧「ここがどんな鎮守府だか本当に分かってますか?」
村雨「だからまず特務艦がどんなのかを分かってもらおうとしたのよ…」
朧「なるほど、自分で理解しようとはしてないんですね」
朝霜「村雨、お前の負けだ」
村雨「朝霜…そもそも貴女が特務艦の価値を落としたのが原因よ」
朝霜「特務艦の価値ってなんだ?」
村雨「え?」
朝霜「艦娘の前で踏ん反り返るのが偉いのか?提督に頭を下げさせるのが偉いのか?」
村雨「なによそれ、屁理屈じゃない。貴女も特務艦でしょ」
朝霜「ならあたいはここの全員に特務艦がどれだけ偉いか説教したのか?あぁ?」
村雨「なら朝霜は特務艦じゃなくてもいいのね。大本営にはそう報告するわよ」
朝霜「はぁ…やっぱりお前分かってねぇよ」
朧「いかにも現場を知らない制服組な台詞です」
村雨「何よ…」
朝霜「権利をもらったからってお前が偉くなったんじゃねぇ。お前はただの駆逐艦だ」
朧「特務艦はそんな事をする為に存在してるんじゃないんです」
朝霜「あたいはここの全員と司令を守る為に力も権力も使ってる。お前は何の為に特務艦になった?」
村雨「私は…」
朧「三回」
村雨「え?」
朧「貴女が伊19さんの寝てる部屋からこの食堂までにあることを三回できました」
朝霜「なんだと思う?」
村雨「……」
朝霜「分からねぇんじゃ一生無理だな」
朧「朧も無理だと思います」
朝霜「お情けだ、答えを教えてやる。ここの艦娘がそれぞれ違うとこで困ってたんだよ」
朧「その中には龍驤さんも居ましたよ。遠目でしたけど義足を忘れて地面を這ってたのが見えました」
朝霜「お前は無視したんじゃねぇ、目に入らなかったんだ」
朧「そこが問題なんです」
朝霜「お前は自分のことしか考えてねぇ」
朧「その困っていた艦娘さんは別の人が助けてあげました。でも村雨さんの方が早く助けてあげられてましたよ」
朝霜「しょうがねぇよな、目に入ってねぇもんな!」
村雨「私は……」
朝霜「おい、周りを見てみな」
「「…………」」
村雨「な、なに……よ…」
朧「白い目で見られて当然です」
朝霜「ここは足りないもんを補い合いながら生活してんだ。だからあたいもここでは素で生活できる」
朧「村雨殿はここに着任する資格が無いかもしれませんね」
村雨「貴女…!」
朝霜「あたいも否定しねぇぜ。そもそもお前が来た目的も差別丸出しなんだよ」
朧「姉妹艦の処理だなんて、普通じゃありません」
朝霜「……もうお前いらねぇよ。春雨は面倒見てやるから消えろ」
村雨「安価」
下1~3高コンマ 村雨の台詞やその他起こったことなどを
731 : 以下、名... - 2019/04/25 21:13:27.75 ewPdNPWDO 366/477そこまで言われて黙って帰る訳無いじゃない
いいわ見てなさい、私の本気を
それから村雨は一人一人をよく観察するように
しかし傍目からは睨んでるように見える
村雨「消えろとまで言われて黙って帰る訳無いじゃない。いいわ、私の本気を見せてあげる」
朧「なにをするつもりなんですか?」
村雨「一人一人をよく観察して何が必要かをリストアップしていけば良いのよ。頭脳派の私ならすぐ覚えらるわ」
朝霜「はぁ…お前本当にバカだな」
村雨「朝霜に言われても全く悔しくないわ。貴女と私の差は知ってるでしょう?」
朝霜「そういうことを言ってたら一生無理だな」
朧「村雨殿は本当にそれで全てカバーできると思ってるんですか?」
村雨「できるわ。義足が無いならおぶってあげればいいし、車椅子が壊れたなら代わりに…」
朧「精神的なものはどうしますか?」
村雨「それも何を言っちゃいけないとか何を考えさせちゃいけないのかをまとめれば良いのよ」
朧「なるほど」
村雨「わかってくれたわよね?これくらいなんでも無いのよ」
朧「やはり村雨殿はバカですね」
村雨「……」
朧「例えば村雨殿は目の前で苦しんでいる暁を見て、まずリストを見るんですね」
村雨「そうは…」
朧「過呼吸になってる電を発見してもまずその紙クズを頼る」
村雨「貴女……」
朧「私達の言ってることが理解できないならここに居る資格は無いと思います」
朝霜「戦力も秘書艦もどうとでもなるんだよ。自分はここに必要だと勝手に思ってんじゃねぇ」
村雨「……」
下1~3高コンマ この後の展開やその他起こったことなどを
740 : 以下、名... - 2019/04/25 21:49:10.81 mmKANU9do 370/477愚痴酒に付き合う隼鷹
隼鷹「朝霜も朧もずけずけ言いすぎさぁーあんま気にすんなぁ
それにあたしらは村雨が特務艦だから相談してたわけじゃねーぞぅ
特務艦ってやろうと思えばここなんてすぐ思い通りにできるのにそうしないってことはあんたもここ好きだからだーろぅ?」
ーースナック謎の村雨嬢
隼鷹「今日はあたしの奢りだ、好きなだけ飲みな!」
村雨「はぁぁぁ……」
明石「あの…私バーテンダーとかやったことありません…」
隼鷹「雰囲気で良いんだって!適当に酒入れればさぁ~!」
明石「えぇ…」
隼鷹「それにここはスナックだから明石はママさん!バーテンダーじゃないって!」
明石「ママになる事はまだしてません…!!」
隼鷹「は?何の話?」
明石「あ!い、いえ……」
隼鷹「ま、なんでもいいけどさ。とにかく適当に入れて!」
隼鷹「朝霜も朧もずけずけ言い過ぎだしさ、あんま気にすんなよ~」
村雨「……」
隼鷹「それにあたしらは村雨が特務艦だから相談してたわけじゃねぇぞ。特務艦ってやろうと思えばここなんてすぐ思い通りにできるだろ?そうしないってことはあんたもここ好きだからだ」
村雨「……そうよ。ここに居たいと思ったのは本当よ」
明石「じゃあなんで…あんな事……」
村雨「そうすることしか知らないの。私には安息できる場所なんて無かった。ずっと前を見ることしかしてこなかった」
隼鷹「それはあたしらもだぜ。前も向いてないなんてとんでもない!」
村雨「いや、あの…そうじゃなくて……」
明石「言いたいこと…分かります…出世とか、そういうことですよね…」
村雨「…そうね。そういう表現が近いわ」
隼鷹「どっちでも一緒だよ~要は自分でその道を選んだんだろ?」
村雨「…えぇ」
隼鷹「あたし達は村雨にとって一歩も満たないペースで歩いてる。でもちゃんと前に進んでるんだぜ~」
明石「たまに…戻るときもあります…」
隼鷹「その時はその時さぁ~!ここなら困ってなくても救いの手が伸びてくるからなぁー!」
村雨「……素敵ね」
隼鷹「当たり前だろ?提督がそういう鎮守府にしたんだよ!」
明石「提督には…感謝しかありません…」
村雨「感謝…そんな言葉どれくらい口にしてないのかしら?忘れる所だったわ……」
下1~3高コンマ この後の展開やその他起こったことなどを
747 : 以下、名... - 2019/04/25 22:24:27.79 3VEPGDZHO 374/477自分を中心から外して物事を考えてみる村雨
ーー
村雨「今まで私は自分の事を考えて生きてきた……当たり前のことよね」
村雨「他人のことだけ考えてるならそれはただのお人好し。それじゃあ生き残れない」
村雨「でも他人のことだけを見る必要もないし、ずっと自分を中心に考える必要も無い」
村雨「言うのは簡単だけど……難しいわ」
村雨「私は今まで自分以外の事は目に入らなかった。道に落ちてる小石なんか普通注目しない」
村雨「自分の歩く道に邪魔なら小石は蹴飛ばしたりすれば良い。それだけだったのよ」
村雨「この鎮守府では違う。私の常識が通用しない」
村雨「小石も石。どんなに小さい石でもそれを一つ一つ丁寧に拾い上げる」
村雨「それがガラスより脆く、摘めば崩れてしまいそうな石でも決して傷付かないように拾う」
村雨「私がやってきたことの真逆……それ以上ね…」
村雨「こうなるまでに提督も傷付いた。心が壊れるくらいに疲弊した」
村雨「それでも彼は小石を拾うことを諦めなかった…」
ポタ…ポタ…
村雨「泣いてるの…私が……」
村雨「同情の涙?感動したから?」
村雨「……分からない。でも心が震えているのは分かる」
村雨「ここの艦娘達がやってることは、私にもできるのかしら?」
村雨「できないわね………」
村雨「できるように…なりたいな……」
下1~3高コンマ この後の展開やその他起こったことなどを
753 : 以下、名... - 2019/04/25 23:18:41.96 e72vENGG0 378/477涙……きれいなだけならいいのにね……今の私には悲しすぎるのよ……
村雨「涙……きれいなだけならいいのに…今の私には…悲しすぎるのよ……」
村雨「もっと早く…この鎮守府の事を知りたかった。もっと早くここに来たかった」
村雨「もう……無理ね…私には小石を拾うことはできない…」
村雨「ならせめて邪魔にならないように…この道からは外れましょう」
村雨「ここはまだ舗装もされてない荒い大地…でもきっと将来…綺麗な道になってるでしょうね…」
村雨「……提督に報告に行きましょう」
ーー執務室
提督「ここから出ていく…」
龍驤「村雨は特務艦や、こっちに拒否権は無い。でもそんな急に…」
村雨「ごめんなさい…この鎮守府は私には綺麗過ぎるの……」
村雨「私はこの鎮守府で居られる程綺麗じゃない…汚れ切ってしまったの」
提督「そんな事はない」
村雨「いいの、自分で分かってるから」
龍驤「そうか……」
村雨「春雨の事、お願いするわ…って貴女達なら言わなくても分かってくれるわよね」
村雨「貴方達の活躍…陰ながら応援してるわ。どうか挫けないで頑張って」
下1~3高コンマ この後の展開やその他起こったことなどを
758 : 以下、名... - 2019/04/25 23:45:00.75 3VEPGDZHO 381/477白露型が引き止める
そうやって決めつけて型にはめるからだめなのよって
言い方は悪いけどここには綺麗じゃない娘だっていると
時雨「そうやって決めつけて型にはめるからだめなんだよ」
村雨「…二人とも来てたのね」
白露「朝霜に話を聞いてね。こんなことだと思ったよ」
村雨「朝霜が…」
白露「提督ごめんね、言い方は悪いけどここには綺麗じゃない艦娘だって居たよ」
時雨「殺人に窃盗に浮気…いや、男遊びかな?」
龍驤「……」
白露「でもここじゃそんなの関係ないんだよ。村雨だってここに居る資格はあるんだよ!」
村雨「無いわよ……」
村雨「ここの皆んなは綺麗過ぎるの…私は混ざれない……」
時雨「村雨はどう思ってるの?村雨はどうしたいの?」
村雨「……」
白露「確かに簡単には混ざれないかもしれない。けどそれは村雨の意思じゃない」
時雨「村雨がどうしたいのか、それを聞きたいな」
白露「ねぇ村雨、貴女はどうしたいの?」
村雨「安価」
下1~3高コンマ 村雨の台詞などを
764 : 以下、名... - 2019/04/26 00:00:16.31 8G10nOMZo 384/477はなれたくない…姉さん達ともここのひととも離れたくない!
仲間じゃなくてもいい……ここにいたいよぉ……
村雨「離れたくない…春雨ともここの皆んなとも離れたくない!」
村雨「仲間じゃなくてもいいから……ここに居たいよぉ…!!」
時雨「決まりだね」
白露「提督、愚妹をどうか宜しくお願いします」
提督「…あぁ」
龍驤「村雨はウチらの事を分かってくれたみたいやね」
時雨「村雨はずっと正義を信じてきた。でもそれだけじゃいけないんだって気付いてくれて嬉しいよ」
白露「私はそれを知ってて捨てた。でも村雨は知らなかった。それが救いだったかな」
龍驤「一緒に頑張ろな、村雨」
村雨「はい…………!」
ーー