泰葉「」
真尋「えーっと……」
千夏「……あぁ、お疲れなのね、Pさん」
悠貴「?」キョトン
乃々「あ、あわわ……///」
拓海「あ、アンタなぁ……!」プルプル
モバP「あっ、ち、違う! 他意はないんだ!」
拓海「そりゃあ他意はねーだろうなァ、アンタには性欲しかねーんだからよォ!」ドゴッ
モバP「べふっ!」ドサッ
智絵里「……///」
元スレ
モバP「うさぎの性欲って凄いんだよな」智絵里「……えっ」
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1410083686/
拓海「ほら、行くぞ智絵里。こんなヤツの近くにいたらロクなことがねーからな!」ガシッ
智絵里「わっ、た、拓海さん、引っ張らないでくださいっ」
ガチャッ バンッ
千夏「大丈夫、Pさん? ちょうどいいからこのまま休んだら?」
モバP「ちがう、ちがうんだ……」メソメソ
真尋「あー、それよりも泰葉ちゃんが固まってるんだけど、どうしよ?」
泰葉「」
悠貴「せいよく、ってなんですかっ?」キョトン
乃々「えっ」
千夏「性欲っていうのはね……」
乃々「せ、説明しなくてもいいと思うんですけど……」
悠貴「あの、是非教えてくださいっ。アイドルに必要なことなんですかっ!?」
泰葉「……そうですね、とっても必要なことだと思います」ウツロ
真尋「あ、戻ってきた……でも目は死んでる」
泰葉「まぁ、とはいっても厳密には性欲を受け止めることが必要なんですけどね……」ブツブツ
真尋「ちょっ、こわい、怖いよ泰葉ちゃん!」
泰葉「信じてたのに……Pさんはそんなことないって信じてたのに……」ブツブツ
悠貴「受け止める? そのあたり、詳しく聞かせてくださいっ」
千夏「あらら。どうするの、Pさん? あなたのせいで大変なことになっちゃってるけど」
モバP「そ、そうだな……」ムクリ
泰葉「Pさん……Pさんは、違いますよね? アイドルのことを人形だなんて思ってませんよね……?」
モバP「そ、そりゃもちろんだ! さっき言ったことだって、本当に他意はなかったんだ!」
モバP「そもそもうさぎの性欲が強いっていうのは単なるトリビアであって、それが智絵里と結びつくわけではないんだよ」
乃々「それを女の子の前で言っちゃうのがまずかったんだと思うんですけど……」
モバP「うぐっ、ま、まあ確かにそれは失言だった。ちゃんと謝らないといけない」
悠貴「女の子の前でせいよくっていうとまずい……?」
千夏「悠貴ちゃんには後でちゃんと教えてあげるわ」
真尋(ちゃんと教える気あるのかなー……)
泰葉「確かアナウサギのメスには発情期がないんでしたよね、年がら年中発情してるようものだから」
泰葉「つまり智絵里さんもそういう目で見てる、と……」
モバP「なわけないって!」
千夏「そういえば、想像妊娠もするんですってね。繁殖していないと落ち着かないから、っていうことで」
真尋(ああ、火に油を注いだ)
モバP「だから違うって!」
悠貴「はつじょう……そうぞう……」
乃々「乙倉さん、保健の授業出てるんですか……?」
千夏「ここは一度認めたほうがいいわよ、Pさん。智絵里ちゃんが魅力的だったから、思わずそんな言葉が出てしまった、とね」
モバP「うぅ……」
真尋「まあ、男の人だからねえ。そういうことがないっていうとかえって不安だし」
千夏「それにいろんな動物の衣装を着た女の子が集まってる中で、よりによってうさぎに限定する、っていうこと自体」
千夏「そう取られてもおかしくないわ」
真尋「なにより誤解を解くべきなのは、智絵里ちゃんに対してだよね」
モバP「そう、だよな……」
千夏「そういうわけだから、泰葉ちゃんも落ち着いて。Pさんはあくまで智絵里ちゃんに対して目を奪われただけで」
千夏「アイドルと見るや節操なく興奮するような人間じゃないのよ」
泰葉「……はい、すみませんでした……」
モバP「いや、いいんだ。確かに、セクハラと言われても当然のことを言ったんだから」
真尋「じゃあ、ひとまず丸く収まったところで、智絵里ちゃんを追っかけないとねっ」
千夏「私たちも一緒に行く?」
モバP「……いや、一人で行かせてくれ。自分で撒いた種だからな」
千夏「そう。じゃあ、行ってらっしゃい」
モバP「おう、行ってくる」
ガチャッ
千夏「さて、と……」
悠貴「あ、教えてくれるんですかっ!?」
千夏「ええ、そうね」ニッコリ
真尋(やっぱり真面目に教える気ないね、これ)
乃々「帰りたいんですけど……」
泰葉「こ、ここは千夏さんに任せて、一緒にPさんの様子を見に行こっか」
拓海「はぁ、まったく何考えてんだ……」
智絵里「あ、あの……Pさんも、悪気があったわけじゃないと思います……」
拓海「逆にあれのどこに良心があるっていうんだよ!?」
拓海「オマエの衣装をじっと見ながら、せ、性欲とか言い出したんだぞ!?///」
智絵里「あ、あぅ……///」
モバP「智絵里!」
拓海「!」
智絵里「あっ、Pさん……」
拓海「……何しに来やがった」バッ
モバP「拓海、さっき言ったことは失言だった。ちゃんと謝りたいから、影に隠れてる智絵里に会わせてくれ」
拓海「セクハラだって認めるっていうのかよ?」
モバP「あぁ、認めるさ。うさぎの衣装を着てる智絵里を見て、可愛いな、って思ったんだ」
モバP「そして思わず、あんなことを言ってしまった。それはもう取り消せない」
モバP「その上で、改めてちゃんと言わせてほしい。智絵里の衣装、すごく似合ってる」
モバP「思わず我を忘れるくらい魅力的だ、って」
拓海「……どうすんだよ」
智絵里「あ、あの、その……///」
モバP「そう簡単に許せることじゃないと思う。ただ、俺は智絵里のプロデューサーでよかったと思ってる」
モバP「また改めて、俺にお前をプロデュースさせてくれ、智絵里」
拓海「……」チラッ
智絵里「うぅ~……///」モジモジ
モバP「智絵里、頼む、顔を見せてくれ」
乃々(あれって……)コソコソ
泰葉(単純に恥ずかしいから顔を合わせられないだけだね)コソコソ
拓海「はぁ……ったくなんでどいつもこいつもアンタにほだされるかね……」
拓海「ほら、面と向かって謝ってやれよ」スッ
智絵里「あっ、だ、ダメですっ///」
拓海「ただし変な目で見たらタダじゃ済まさねーからな」
モバP「わかってるさ」
智絵里「あ、あの、P、さん……わたし、はじめから怒ってませんから……」
モバP「いや、それでも謝らせてくれ」
智絵里「だ、大丈夫です、大丈夫ですから……」
智絵里(あぅぅ、Pさんがずっとこっち見てる……今顔を合わせちゃったら……)
智絵里(でも、目を合わせないと、許してるって思ってくれないだろうし……)
泰葉(罪作りってやつだね)コソコソ
乃々(あんな迫り方されたらむーりぃー……)コソコソ
智絵里「え、えっと……Pさんに似合ってるって言ってもらえて、うれしい、です……」モジモジ
智絵里「むしろ、こちらこそ、プロデュース、お願いします……」スッ ペコリ
乃々(お辞儀しましたけど……)コソコソ
泰葉(一瞬だけ目を合わせたけど、耐えきれず、ってところだろうね)コソコソ
モバP「智絵里……俺、頑張るよ。今回のことを取り消せるくらい、頑張る」
智絵里「は、はい……///」
拓海「やれやれ……」
泰葉(よかった、仲直りできて。じゃあ、そろそろ戻ろっか)コソコソ
乃々(でも、戻ったところで……)コソコソ
千夏「妊娠するためにキスをしなければいけない。これはわかったわね?」
悠貴「は、はいっ!」
千夏「それにあたって、性欲が必要なの。相手を求める欲、それが性欲」
悠貴「そ、そうなんだ……///」
真尋(……私もうしーらないっ)コソコソ
千夏「あら、真尋ちゃんどこ行くの?」ガシッ
真尋「え? い、いや~、粗方説明は終わったみたいだし、私もPさんのところに行こうかなーって」
千夏「でも、悠貴ちゃんは訊きたいことがあるみたいよ?」
悠貴「あ、あのっ、今回真尋さんがちゅーちゅー、ってよく言ってますけど」
悠貴「あれって、やっぱり、そういうことなんですかっ……?」
真尋「え、えっと、それはあくまでねずみの鳴き声であって……」
千夏「ねずみ算、って言うわよね。12匹の子供を産んで、その子供がまた12匹ずつ産んで……ふふっ」
真尋(Pさん、早く帰ってきて!)
その夜 女子寮
智絵里「……」
モバP『うさぎの性欲って凄いんだよな』
智絵里「あうぅ……///」バタバタ
智絵里(Pさんは、そういう女の子のほうが好きなのかな)
智絵里「……うさぎ 性欲、っと……」カタカタ
智絵里「これ、かな……」カチッ
智絵里「うさぎのオスは人間に対しても発情してしまい、足にしがみついて腰を振ることさえ……」
智絵里「え、えええぇぇ!?///」
事務所
モバP(どうにか智絵里との関係は破綻せずに済んだわけだが……)
モバP(あれ以来智絵里の態度がよそよそしくなったような……)
モバP(付き添いで行く仕事にしても、俺からは距離をとって他のアイドル達としゃべっている)
モバP(事務所で顔を合わせても、あいさつもそこそこにすぐに出かけてしまう)
モバP「……ということなんですけど、どうしましょう……」
ちひろ(そこまでストレートに言っておきながら智絵里ちゃんの気持ちには気付かないんですね……)
モバP「おまけに来週まで智絵里に付き添って行く仕事はないし……」
ちひろ「時間さえ経てば元に戻ってるんじゃないですかね」
モバP「いや、しかし……やっぱり怒ってるのかなあ、智絵里」ウーン
ちひろ「私が怒りたいくらいですよ」
ちひろ「……」カタカタ
モバP「……」カタ...カタ...
ちひろ「……はぁ、他に変わったところとかはないんですか?」
モバP「えっ、な、何の話ですか?」
ちひろ「智絵里ちゃんのことですよ。まったく、気になるあまり仕事に身が入ってないじゃないですか」
モバP「あっ、すいません……そ、そうですね、さっき他のアイドルとしゃべってばかり、と言いましたけど」
モバP「今まではたとえば、卯月とか美穂とか、同年代の子としゃべってることが多かったんです」
モバP「でも最近は、誰彼問わず関わりを持ってるような……」
ちひろ「単に社交的になったんじゃないですか? 智絵里ちゃん、物怖じしなくなりましたし」
モバP「確かにそうです。前回の仕事では拓海にも気に入られたみたいで」
モバP「ただ、それよりも年上のアイドルによく声をかけるようになったみたいで……」
ちひろ「はぁ」
グラビア撮影現場
聖來「バニーイベントの時、どんなことを考えてたかって?」
芽衣子「あぁ、智絵里ちゃん、この間うさぎの衣装着てたもんね」
智絵里「は、はい。またあのお仕事があるから、参考にしたいんです」
智絵里(本物のうさぎさんみたいなのは無理だけど、大人の人たちを参考にすれば……)
聖來「といってもなー、ああいう衣装を着るのってなかなかないから、面白くてあっという間に終わっちゃったし」
芽衣子「あ、聖來ちゃんもそうだったんだ、私もおなじ♪」
智絵里「あの、Pさんはなんていってましたか?」
聖來「Pさん? あー、最初は仕事だから―、なんて澄ましてたけど、アタシ達がからかったらすぐ顔赤くしてたよね?」
芽衣子「聖来ちゃん、胸を強調するポーズして誘惑してたもんね」
聖來「あはは、思い出すと結構思い切ったことしてたなー」
智絵里「胸……」
聖來「抱き心地確かめてみる? って言い寄ってみたら顔背けちゃったりー」(155cm-B82-W55)
芽衣子「飛んだり跳ねたりしてたら衣装がずれちゃって、大慌てしてたなぁ」(160cm-B80-W57)
智絵里「……」(153cm-B79-W57)
智絵里(あ、あれ?)
智絵里(こ、これが大人と子供の違い、なのかな……)
テレビ収録現場
愛梨「今日一緒にお話ししてくれるゲストは、緒方智恵理ちゃんです~、わ~っ♪」パチパチ
智絵里「ど、どうも、こんにちは、緒方智絵里です」ペコリ
愛梨「智絵里ちゃんはこの間うさぎの衣装を着てお仕事したんですよね~」
智絵里「はい、愛梨さんも着てましたね」
愛梨「どうでしたか? うさぎになった気持ちは?」
智絵里「ま、まだ恥ずかしくて……愛梨さんはどうやってあの衣装に慣れたんですか?」
愛梨「慣れる、といいますか、ちょっとサイズが合わなくて……」
智絵里「え、だ、大丈夫だったんですか?」
愛梨「プロデューサーさんに手伝ってもらって、直そうとはしたんですけれど」
愛梨「逆にボタンが外れちゃいまして……」
智絵里「あ、あわわ……///」
愛梨「そんな一悶着があったから、イベントに出る頃には恥ずかしさも消えてました~」
智絵里「そ、そうなんですね……あ、あの、プロデューサーさんに直してもらったって言うのは」
智絵里「結局、どうなったんですか?」
愛梨「実は、胸の谷間にボタンが入っちゃって……」
智絵里「え、えぇぇっ!?」
愛梨「結局裕美ちゃんに助けてもらったんですけれど、プロデューサーさんとは本番になるまであまり喋らなかったですね~」
智絵里「は、はぁ……」
愛梨「私がどんくさかったから、怒っちゃったんでしょうね~」
智絵里「ち、違うと思いますよ、多分……」
智絵里(やっぱり、大人のアイドルのほうがいいのかな……)
ラジオ収録現場
ヘレン「この間はお互いにそれぞれの休日を過ごしたけれど、のあはどんな休息を取ったの?」
のあ「月を見ていたわ……雲が出ていたから靄がかかっていたけれど、輝く月にとってはそれも装飾でしかなかった……」
ヘレン「なかなか有意義な過ごし方をしたものね。私もその光のもとで映画を見るべきだったわ」
のあ「こだわる必要はない……いつ、どこで見ていようと、月はこの星の周りを回っているのだから……」
ヘレン「そうね。たとえ月が出ていようと出ていなかろうと、常に輝き続けてこそ世界レベル」
のあ「そう……自らが輝きを保っていれば、月の輝きもわかる……」
カンペ【ゲスト紹介してください!】
智絵里(は、入りづらいです……)
ヘレン「そういうわけで智絵里に来てもらったわ。よろしく」
智絵里「よ、よろしくお願いします……」ペコリ
のあ「……心に迷いがある……」
智絵里「えっ、あ、あの……」
ヘレン「悩み事? 悩みを否定はしないけれど、それがあなたの足取りを阻んでいるようでは、意味がないわね」
のあ「悩みは少しの休息と同じ……立ち止まって自らを見つめ、前に進むための糧よ……」
智絵里「え、えっと……」チラッ
カンペ【そのままお悩み相談の方向で!】
智絵里(い、いつもこんな感じなのかな……)
智絵里「実は、この間うさぎさんの衣装を着ることになって」
智絵里「周りの人は魅力的だって言ってくれるんですけれど、いまいち自信が持てないんです……」
智絵里「お二人は前にバニーの衣装を着ていらして、とっても魅力的だったけれど」
智絵里「私はそれに比べて……」
ヘレン「比較する必要なんてないわ。私とあなたでは違う」
智絵里「そ、そうですよね、おこがましかったですよね……」
ヘレン「そういうことを言っているのではないわ。ベクトルが違うのよ」
ヘレン「私は常に世界レベルを目指している。けれど、あなたの目標は何?」
智絵里「目標……身近な人を、少しでも笑顔にできたらいいな、って、今は思ってます……」
ヘレン「私はそれを否定しない。世界レベルになることも、身近な人を喜ばせることも、どちらも尊い」
ヘレン「なによりあなたが自分を卑下することは、あなたが抱いている想いの価値を下げることになる」
ヘレン「あなたがこれまで笑顔をもたらしてきた人々、あなたがこれから笑顔をもたらす人々は」
ヘレン「そんな風に自信のないアイドルを見て憐れみの目でもって喜ぶほど、下賤な輩なの?」
智絵里「あっ……」
のあ「他人を見てうらやむことは時に向上にもつながる……けれど時に自分を見失うことにもなりかねない……」
のあ「何もすぐに開き直ることはない……着実に、ゆっくりと歩んでいけばいい……」
のあ「その歩みの先に、答えは待っている……その時、衣装も輝く……」
智絵里「……ありがとうございます」
智絵里(そうだよね、Pさんは、私のことを魅力的って言ってくれたんだから)
智絵里(それを信じればよかったんだよね……うんっ)
ヘレン「智絵里の悩みも解決したところで、初めのコーナーに行くわね」
のあ「まずはこちら……なりきりまSHOW……」
ヘレン「あら、タイムリーなコーナーね」
智絵里「どんなことをするんですか?」
ヘレン「リスナーから寄せられたリクエストに応えていくのよ」
のあ「たとえばうさぎのマネをしろ、というのであれば、うさぎになりきる……」
智絵里「へぇ……えっと、この箱の中から選べばいいんですね……」ガサゴソ
【ヘレンさんのモノマネをする智絵里ちゃんをお願いします!】
智絵里「……えっ」
事務所
モバP(今日はようやく智絵里の仕事についていける……)
モバP(といってもなあ、なんだか顔合わせづらいなあ……)
ガチャッ
智絵里「おはようございますっ」
ちひろ「おはよう、智恵理ちゃん」
モバP「お、おう、おはよう智絵里」
智絵里「あっ、Pさん、ちひろさん、おはようございます……えっと、今日は別のうさぎさんの衣装なんですよね」
モバP「そうだが、それがどうした?」
智絵里「……あの、また本番の前に見てもらっても、いいですか?」
モバP「それくらい別にいいけど……」
智絵里「で、できれば二人きりで……」
モバP「え!?」
モバP「そ、それはまたどうして?」
智絵里「あ、あのっ、サンプルを見せてもらったんですけど、おなかとか出すみたいで……」
モバP「ああ、そういえばそうだな……」
智絵里「だから、先にPさんに見てもらいたいんです。一度Pさんに見てもらってから、大丈夫だ、って言ってもらいたくて」
モバP「それは構わないけど……」
モバP(どうして他のアイドルじゃ駄目なんだ……?)
ちひろ(まーたこの人は気付いてなさそうですね……)
収録現場
モバP(結局智絵里とはまともに話せないまま現場に来てしまった……)
モバP(他のアイドルとは現場で待ち合わせだから、早めに来て衣装を合わせているわけだが……)
モバP(……また余計なことを言ったらどうしよう)
コンコン
智絵里「あ、あの、いいですよ、入ってきても」
モバP「お、おう……」
ガチャッ
智絵里「ど、どうですか……ぴょ、ぴょんっ」
モバP「……」ゴクリ
モバP(……なんやこの天使……)
智絵里「あ、あの、Pさん?」
モバP「……はっ、す、すまん……似合ってるぞ、うん」
モバP(今度は余計なことを言う暇さえ与えてくれんかったぜ……さすがだ、智絵里……)
智絵里「そ、そうですか? よかった……えへへ」
智絵里「あ、あの、Pさん、この間言ってた、うさぎさんの、その……」
モバP「あっ、あれか? あれは本当に悪かった、改めて謝るよ……」
智絵里「わ、わたしはセクシーなアイドルじゃないですし、そういう風になれ、って言われても難しいですけど」
智絵里「もし、Pさんが望むなら、そういう風になってみても、いいかなって……」
モバP「ほあっ!?」
智絵里「えっと、撫でてみますか? そ、それとも、私から?」
モバP「ちょ、ちょっと待て智絵里! 落ち着け、一回落ち着け!」
智絵里「お、落ち着いてます……少しドキドキはしてますけど……」ギュッ
モバP「ほああっ!?」
モバP(やめて、腕に抱きつかないで!!)
智絵里「うさぎさんってあんなに可愛いのに、興奮しちゃったら乱暴になっちゃうみたいですね」
智絵里「Pさんも、そういうのがお望みですか?」スリスリ
モバP(おなか! おなかすっごくやらかい!!)
モバP「ち、智絵里、お前変なものでも食ったのか? それともちひろさんのドリンクが効いたのか?」
智絵里「そ、そんなこと、ないです」
智絵里「単純に、Pさんのリクエストに応えてるだけですから……」
モバP「あ、あれはだな、トリビアとして言っただけで!」
智絵里「うさぎさんになりきるんだったら、こういうところも、やっぱりマネしないとダメですよね」ムニムニ
モバP(あかん、この子話聞いてない!!)
智絵里「Pさん、わたしがうさぎさんにやったみたいに、撫でてみてください……」
モバP「な、撫でれば落ち着くのか? それくらいなら、いくらでもやってるやるからな」
モバP(落ち着け、いつもやってることじゃないか、智絵里を撫でるくらい……)
ナデ...ナデ...
智絵里「んっ……」
モバP(おかしい、いつも通りできない……)
ナデ...ナデ...
智絵里「んぅ、えへへ……」
モバP(手が震える……)
智絵里「Pさん、頭だけじゃなくて他の所もいいんですよ?」
智絵里「たとえば……おなかとか……」ドキドキ
モバP「そ、そんなところ撫でられるわけないだろ!?」
智絵里「あっ……そ、そうですよね……」
智絵里「ごめんなさい、Pさん。わたしワガママ言っちゃって……」
モバP「あっ、ちがう、そう言うんじゃない!」
モバP「なんというか、おなかまで撫でちゃったら、止まらなくなるっていうか!」アセアセ
モバP(あぁぁぁ、何言ってんだ俺!)
智絵里「と、止まらなくても、いいです……Pさんだったら、わたし……」ハァハァ
モバP(目がイってますやん! 助けて! 誰か助けて!!)
智絵里「Pさん、Pさん……」ハァハァ グイッ
モバP「おわっ、智絵里、もたれるなっ」グラッ
ドサッ
モバP「だ、大丈夫か、ちえ、り……」
モバP(き、騎乗位ですやん……っ)ゴクリ
智絵里「あっ、ごめんなさいっ……でも、こうして乗っかるのもいいかな……」
智絵里「それに、うさぎさんみたいだし……」クイクイッ
モバP「腰を擦り付けるなああああああああああああああああああああああ!!!!」
ガチャッ
拓海「なんだ、もう控室にいたのかよ? だったら初めからいえ、って、の……」
モバP「あっ……」
智絵里「はぁ、はぁ……」スリスリ
拓海「な、なっ……///」
乃々「お、お昼からとか、むーりぃー……///」
泰葉「」
悠貴「あ、あれが性欲なんですねっ!」
千夏「……そうね、智絵里ちゃんとPさんの間に子供が産まれるのよ」
真尋「あー、何も間違ってないね、うん……」
モバP「お、お前らっ、ちがう、違うんだ!」
拓海「うるせぇ! 表出ろやああああ!!!!」
ちひろ(拓海ちゃんにボコボコにされてプロデューサーさんは気を失ったそうです)
ちひろ(智絵里ちゃんが必死に説明したおかげで誤解は解けたそうですが、時すでに遅し……)
ちひろ(打撲程度で済んだそうですが、プロデューサーさんは入院を申し出てきました)
ちひろ(なんでも、アイドルに手を出しかけたのだから、反省したい、と……)
ちひろ(恐れに満ちたような顔つきで話していたのが印象的でした)
ちひろ(まあ、代わりがいないし、本人達が許してるから、しっかりと働いてもらうんですけれどね)
ちひろ(それに今までのしっぺ返しとして、智絵里ちゃんの想いも受け止めてもらわないと)
ちひろ(プロデューサーとアイドルの恋愛はご法度? あぁ、当面は隠す必要があるでしょうけど……)
ちひろ(いいんじゃないですかね。智絵里ちゃんは、16歳ですから、結婚もできますから)
おわり