1 : ◆Yhyk1z6v2k - 2014/08/02 22:45:35.70 uw0KyEfEO 1/83

みんながPを狙っているSSです。苦手な方はご注意を。

元スレ
P「みんなが俺を狙っているんですよ」小鳥「はい?」
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1406987135/

3 : ◆Yhyk1z6v2k - 2014/08/02 22:47:50.59 uw0KyEfEO 2/83

小鳥「えーっと……みんなが、ですか」

「はい……って、信じてませんね?」

小鳥「あ、いや……そういう訳じゃ……」

「俺は本気なんです!」

小鳥(やっと気づいたのね……じ、じゃあ……私のことも……?)

「噂をすれば……ほら!」

小鳥「え……誰も……あれ? こんな所に穴が……」

ヒュン!

小鳥(そんな時。穴から何かがーーいいえ。誰かが飛び出して来ました)

4 : ◆Yhyk1z6v2k - 2014/08/02 22:49:20.80 uw0KyEfEO 3/83

「くっ……雪歩か!」

雪歩「えへへ……一緒に、穴の中で暮らしませんかぁ?」

「暗いところは苦手なんだ」

小鳥(見ると雪歩ちゃんはスコップを振り下ろし、プロデューサーさんがそれを受け止めてました)

雪歩「すぐに慣れますよ♪ プロデューサーと一緒に埋まってますうぅぅぅぅ♪」

「壁の中に……埋まった!?」

小鳥「プロデューサーさん!」

「上か!?」

5 : ◆Yhyk1z6v2k - 2014/08/02 22:52:28.26 uw0KyEfEO 4/83

ガキン!

「くっ……」

雪歩「プロデューサー……えへへ」

小鳥「また床に!」

「このままだと……そうだ!」

小鳥(プロデューサーさんが目を閉じて……深呼吸を……?)

(雪歩の飛び出してから埋まるまでのスピードは確かに速い……飛び出してから埋まるまで、一秒もないだろう)

(だが……予測できれば、捕まえられないスピードじゃない!)

7 : ◆Yhyk1z6v2k - 2014/08/02 22:56:27.79 uw0KyEfEO 5/83

雪歩「プロデューサー!」

「ぐあっ!」

雪歩「良い加減に」

「ぐっ!?」

雪歩「諦めて」

「がは……!」

雪歩「私と一緒に埋まってくれませんかぁ?」

小鳥(速すぎる! 反撃も出来てないじゃない!)

「……」

小鳥「!?」

9 : ◆Yhyk1z6v2k - 2014/08/02 22:59:18.77 uw0KyEfEO 6/83

雪歩「プロデューサー? 観念したんですかぁ? ……痛いのは一瞬だけだから、我慢して下さいね?」

(……音。音だ)

(音を一切出さずに動ける人間なんていない……)

……。

雪歩「埋まってますうぅぅぅぅ!!」

「そこだ!」

ガシッ

雪歩「!?」

小鳥「雪歩ちゃんを捕まえた!?」

雪歩「うぅ……」

「更に! とう!」

小鳥「雪歩ちゃんを抱えたまま穴に飛び込んだ!?」

11 : ◆Yhyk1z6v2k - 2014/08/02 23:01:23.10 uw0KyEfEO 7/83

「ぁん、そ、そこは駄目ですぅ……!」

「そんなこと言って、こうして欲しかったんだよな?」

「ち、ちがっ……うぅ……」

「ほら、こんなにしている……変態だなぁ……」

「ぁあん! プロデューサー……だ、だめぇ!」

「駄目なら抵抗したらどうだ? ほら」

「ひやあぁぁぁぁん! だ、だめですぅ……こんなの、知っちゃったら、私、私ぃ……!」

12 : ◆Yhyk1z6v2k - 2014/08/02 23:03:44.91 uw0KyEfEO 8/83

「ふぅ……もう大人しくしてろよ」

雪歩「は……はい……」ぴくぴく

小鳥「な、何をやったんですか!? やるならカメラの前で! 是非!」

雪歩「そ、それは……」

小鳥「それは……?」

「……」

雪歩「い、言えないですぅ!」

小鳥「……ちっ!(チッ!)」

15 : ◆Yhyk1z6v2k - 2014/08/02 23:10:42.86 uw0KyEfEO 9/83

「まあ、前からこんな感じなんですよ。今までは適当にあしらってたんですけど」

小鳥「まさかの物理!?」

雪歩「私達がアピールしてもプロデューサーは気づいてくれませんから……」

「……」

雪歩「わ、私はもうやりませんから……! あ、あの……また……」

「ああ。良い子にしてたらな」

雪歩「は、はい……」

小鳥(だから何をしたんですか。ナニをしたんですか)

16 : ◆Yhyk1z6v2k - 2014/08/02 23:13:05.68 uw0KyEfEO 10/83

「おっと……そろそろ、打ち合わせの時間だ」

小鳥「あ、そうですね……でも社長が車を使っちゃってますよ?」

「自分の車があるんで……じゃあ、雪歩」

雪歩「はい……」

「……行ってくるな」

雪歩「……はい」

小鳥(プロデューサーさんが居ない間に、聞いておこう)

17 : ◆Yhyk1z6v2k - 2014/08/02 23:15:08.05 uw0KyEfEO 11/83

「決めた自分の意思を貫いて♪」

Pは完全に油断をしていた。自分の車、自分しかいない空間に。

キーを差し、回した瞬間。

「……! しまっ……!?」

ドカーン!

車が爆発し、炎に包まれたのだった。

その光景を見ていた人影が二つ。

18 : ◆Yhyk1z6v2k - 2014/08/02 23:22:25.36 uw0KyEfEO 12/83

亜美「いぇーい!」

真美「やったー!」

亜美真美「大・成・功!!」

亜美「これで流石の兄ちゃんも身動き取れないっしょー」

真美「動けない兄ちゃんをお持ち帰りして→」

亜美「治療しつつ、あの部屋で監禁すれば……」

亜美真美「んっふっふー」

20 : ◆Yhyk1z6v2k - 2014/08/02 23:33:35.95 uw0KyEfEO 13/83

亜美「んじゃ、そろそろ兄ちゃんを回収しょっかー」

真美「だねー」

「……全く」

亜美真美「!?」

「やってくれたな」

亜美「ちょっと! 話が違うくない!?」

真美「足りなかったかな? まあ、予想の範囲内だし、やることは一緒だよ」

亜美「あ……そっかー」

「まあ……済んだ事は仕方ないけれど……悪戯にはそれなりの報いが必要だな」

21 : ◆Yhyk1z6v2k - 2014/08/02 23:39:50.47 uw0KyEfEO 14/83

亜美「行くよ→真美!」

真美「あいあいさ→亜美!」

「速い!」

真美「突撃!」

ドカッ!

「くっ……捕まえたぞ!」

ガシッ

真美「ありゃ?」

亜美「ガラ空きだよ→兄ちゃん!」

ドカッ!

「くっ……鋭い一撃だ」

亜美「諦めて」

真美「真美たちと帰ろうよー」

22 : ◆Yhyk1z6v2k - 2014/08/02 23:54:15.64 uw0KyEfEO 15/83

「まだまだ……!」

亜美「兄ちゃんは相変わらず、強情ですなー」

真美「ちかたないね」

「……くっ!」

亜美「実力で行くしか」

真美「ないっしょー」

ドカッ!

バキッ!

「ぐっ……(亜美も真美もパワーとスピードは雪歩程じゃないが……完璧なコンビネーションで補っている……どうする?)」

30 : ◆Yhyk1z6v2k - 2014/08/05 18:41:11.68 Hxc0ESY9O 16/83

亜美「えいや!」

真美「てや!」

(……?)

真美「亜美、次で決めるよ!」

亜美「オッケー」

(……次だ。次でわかる)

亜美真美「これで……終わりだあぁぁぁぁ!」

「そこか!」

スカッ

亜美「あり?」

真美「ぐ、偶然だよ! もう一回行くよ!」

31 : ◆Yhyk1z6v2k - 2014/08/05 22:01:20.58 NflAfRcIO 17/83

(やっぱり……亜美と真美のコンビネーションは完璧。だが、攻撃のパターンは多くない)

亜美「兄ちゃん!」

真美「覚悟!」

「……!」

ガシッ!

亜美「んな!?」

真美「二人同時に捕まるなんて……」

「さて、残った車のローン分。二人の身体で楽しませて貰おうか」

亜美「えっ……兄ちゃん?」

真美「そ、そこはだめ……」

亜美真美「ーー!!」

32 : ◆Yhyk1z6v2k - 2014/08/05 22:20:43.85 NflAfRcIO 18/83

亜美「に、兄ちゃんめ……」ぴくぴく

真美「よ、よくも……」ぴくぴく

「全く……反省しろよ?」

亜美真美「ごめんなさい……」

「おっと……急がないと、遅れるな」

亜美「……行っちゃったね」

真美「……うん」

亜美「凄かっね」

真美「うん」

亜美「イタズラしたら、またしてくれるかな?」



34 : ◆Yhyk1z6v2k - 2014/08/10 22:24:32.82 wlkvWSqVO 19/83

「予想外に時間かけちゃったな……」

「ん? お、プロデューサー! はいさーい」

「げっ……響」

「げって何さ? 自分と会ったのがそんなに嫌なの?」

「いや、そういう訳じゃ……」

「……まあ、いいや。プロデューサー急いでるんじゃないの?」

「え?」

「え?」

「響は何もして来ないのか?」

「確かに、プロデューサーとは遊びたいけど……プロデューサーを困らせてまで、やりたい事じゃないぞ」

「……響」

35 : ◆Yhyk1z6v2k - 2014/08/10 22:29:49.32 wlkvWSqVO 20/83

「響……」

「どうしたの?」

「響!」

「え……わっ」

なでなで

「ぷ、プロデューサー! 何を……撫でるなぁ!」

なでなで

「もう、プロデューサーは仕方ないぞ……えへへ」

36 : ◆Yhyk1z6v2k - 2014/08/10 22:34:08.65 wlkvWSqVO 21/83

「結局。時間を使ってしまった……おのれ、響!」

「何と言う作戦を……!」

プロデューサーは無事に打ち合わせに行くことが出来るのだろうか。

39 : ◆IIiEuGs1j. - 2014/08/14 15:32:06.84 YUDwVBVyO 22/83

??「次。あんたの番じゃないの?」

「あれ? 響はもう負けちゃったの?」

??「最初から戦う気無かったんじゃない?」

「まあ、確かに……響は能力の割りには好戦的じゃないかなぁ」

??「そうね……それより」

ズドン!

??「そのサンドバック。何個目?」

「あ、ごめん。数えてないや」

40 : ◆Yhyk1z6v2k - 2014/08/14 15:39:54.03 MpKKx34mO 23/83

「あ、気をつけてね」

??「え?」

ぶくぶく……バーン!

??「サンドバックが膨れ上がって……破裂した!?」

「よーし、ウォーミングアップ完了っと!」

「待ってて下さいね! プロデューサー!」

45 : ◆Yhyk1z6v2k - 2014/08/17 10:44:30.82 XQCyh/5uO 24/83

「何事も無ければ間に合いそうだ……」

モヒカンA「ヒヤッハー! 火事だー! 消防車呼べ!」

モヒカンB「ヒヤッハー! 女の子が取り残されてるぞ!」

「……えー」

数分後。

モヒカンA「ヒヤッハー! あの兄ちゃん。単身で炎の海に飛び込んで嬢ちゃんを助けたぞ!」

モヒカンB「ヒヤッハー! まるで炎から道を空けているみたいだったぜ……」

母親「あなたは……」

「通りすがりのプロデューサーです」

46 : ◆Yhyk1z6v2k - 2014/08/17 10:48:08.91 XQCyh/5uO 25/83

「電話で遅れる訳を話したら、まさか助けた女の子が監督さんの娘さんだったなんてな……」

「……」

「ん? まこ……」

ドカッ!

「……!?」

「プロデューサーらしくて好きですけど……人助けした後に気を抜く癖はやめた方が良いですよ」

「……真」

「へぇ? ボクの攻撃に合わせて、自分自身に拳を叩き込むことで……ダメージを殺したんですか」

「伊達や酔狂でプロデュースしてる訳じゃないからな」

47 : ◆Yhyk1z6v2k - 2014/08/17 11:00:37.15 XQCyh/5uO 26/83

「……退いてくれると助かるんだけれど」

「連戦で疲れているプロデューサーを見逃す手はありませんよ」

シュンッ

「消えた……!?」

「てや!」

シュッ!

「うぉ……! 蹴りで電柱がバターのように切れた!?」

「今の当たってたら、一生歩けなくなったプロデューサーをボクが永遠に連れ添う予定だったのになぁ……ちぇっ」

「真は真っ直ぐだなぁ」

「へへっ」

52 : ◆Yhyk1z6v2k - 2014/08/17 21:49:12.66 lGnliNT4O 27/83

(目に映らないスピード。一撃でも貰ったら終わり……)

「後になれば後になるほど、見た目が酷くなりますから……早目に当たった方が楽ですよ?」

シュンッ

「ま、プロデューサーがどんな形になっても……ボクはプロデューサーなら愛せますけど!」

「くっ……!」

ガッ!

(非常に厄介だ……)

「まだ手足が付いてるなんて……流石はプロデューサー。やりますね! 」

「何ならもう少しスピード上げても良いぞ?(さて、どうしたものか)」

53 : ◆Yhyk1z6v2k - 2014/08/17 21:57:12.54 lGnliNT4O 28/83

「そうですね……そろそろ終わりにしようかな?」

シュンッ

「へへっ! 殺ーりぃ♪」

グサッ!

「が……は……!」

「あぁ……ボクの手がプロデューサーのお腹の中に……」

「本当なら、下半身が吹き飛ぶはずだけど……?」

ガシッ

「……つか……まえた……!」

「!?」

「どんなに早くても……物理的に消えている訳じゃない……こうなったら、動けないだろ?」

「ぷ、プロデューサー……!」

54 : ◆Yhyk1z6v2k - 2014/08/17 21:59:50.93 lGnliNT4O 29/83

「うわっ! そ、そんなとこ……!?」

「だ、だめ……ですってば!?」

「ぷ、プロデューサーの……お姫様にされちゃう……!」

「あああ……ああ……♪」

56 : ◆Yhyk1z6v2k - 2014/08/17 22:02:48.61 lGnliNT4O 30/83

「」ぴくぴく

「大人しく事務所に帰るんだぞ?」

「は、はい……」

「真……常識外れな奴だったな……」


60 : ◆Yhyk1z6v2k - 2014/08/21 17:54:17.22 NUxFA1upO 31/83

某テレビ局

「よし、無事に打ち合わせは終了したぞ!」

スタッフ「Pさん」

「あれ? まだ何か……」

スタッフ「くふひ!」

シュッ

「な、ナイフ!? 」

スタッフ「連れて行かなきゃ連れて行かなきゃ……」ぶつぶつ

(目が正気じゃない!)

スタッフ「うっうー!」

(くっ……誰に操られているんだ!)

69 : ◆Yhyk1z6v2k - 2014/08/23 20:55:23.19 6k6xSnEUO 32/83

スタッフA「プロデューサーは強いから」

スタッフB「無傷では無理かなーって」

スタッフC「大怪我しても」

スタッフD「私が看病してあげます!」

「いや、誰だよ。お前ら……にしても」

「操られている割には統率が取れているな……なら」

ズドーン!

スタッフ「」

「纏めて倒すまでだ」

70 : ◆Yhyk1z6v2k - 2014/08/23 20:58:36.01 6k6xSnEUO 33/83

スタッフE「うっうー」

「まだ居たのか!?」

スタッフF「うっうー↓」

「だが……丁度良い」

スタッフ「?」

「俺を連れて行ってくれ。どちらにしろ……ここまでされて、黙っている訳にもいかないさ」

71 : ◆Yhyk1z6v2k - 2014/08/23 21:22:04.52 6k6xSnEUO 34/83

???「あ、プロデューサー!」

(仮面? 変声機か)

???「来てくれて嬉しいかなーって……えへへ」

「あんなアプローチされたらな……」

???「ありがとうございます!」がるーん

(くっ……あの仮面の下は天使ぽいあ少女は誰なんだ!?)

72 : ◆Yhyk1z6v2k - 2014/08/23 21:24:50.67 6k6xSnEUO 35/83

??「ちょっと……勝手に話を進めるんじゃないわよ」

74 : ◆Yhyk1z6v2k - 2014/08/24 12:52:44.85 ixvHj7NgO 36/83

??「ちょっと、約束を忘れてるんじゃないでしょうね?」

(二人目の仮面か! あのうさぎのぬいぐるみを抱えた少女……何者なんだ……?)

???「覚えているよ? プロデューサーを監禁して、三人で暮らすって!」

??「そ、そう……だったら、良いのよ……」

???「でも、でも」

??「何よ?」

75 : ◆Yhyk1z6v2k - 2014/08/24 12:55:50.89 ixvHj7NgO 37/83

???「やっぱり……プロデューサーは」

??「!」

???「独り占めしたい、かなーって」

シュッ!

ドン!


78 : ◆Yhyk1z6v2k - 2014/08/24 15:05:49.96 EDApuMycO 38/83

??「にひひっ」

???「えへへ」

パキパキ……。

(二人の仮面にひびが……!?)

パリーン!

(割れ……な、なんだと……!?)

伊織「お互い……気が合うじゃない。私もそう思ってた所よ」

やよい「そうなんだ! 伊織ちゃんと同じなのは、それは嬉しいかなーって!」

(まさか……伊織とやよいだったなんて……)

79 : ◆Yhyk1z6v2k - 2014/08/24 15:12:49.79 EDApuMycO 39/83

やよい「うっうー!」

伊織「!?」

やよい「プロデューサーを譲ってくれたら、嬉しいかなーって」

伊織「何バカな……」

やよい「だめ……?」

伊織「も、勿論良いわ……」

伊織「……は!?」

ズシュ!

(伊織が自分自身に攻撃を……まさか、あれが洗脳の正体か!)

伊織「……やってくれるわね」

やよい「えへへ」

80 : ◆Yhyk1z6v2k - 2014/08/24 15:25:47.64 EDApuMycO 40/83

伊織「今度はこっちから行くわよ!」

「シャルル……うさちゃんを置いた?」

やよい「?」

伊織「行くわよ」

うさちゃん「……」むくっ

やよい「!?」

81 : ◆Yhyk1z6v2k - 2014/08/24 15:32:46.80 EDApuMycO 41/83

うさちゃん「……」

ドカッ!

やよい「うぅ……」

伊織「背中がガラ空きよ!」

ドカッ!

やよい「うわっ!」

(あのぬいぐるみ……まるで生きているみたいだ……操られている動きじゃない)

やよい「うー……皆さん。お願いしまーす!」がるーん

スタッフ達「うっうー!」

うさちゃん「……」

ドカッ! バキッ! グシャッ!

スタッフ達「」

(圧倒的過ぎる……)

88 : ◆Yhyk1z6v2k - 2014/08/24 22:21:24.79 wUY8oL+WO 42/83

伊織「……やよい」

やよい(負けちゃうの……?)

伊織「正直……こんな形で別れたくなかったわ」

やよい(そうだよね……私が……伊織ちゃんに勝てるわけ、ないよね……)

伊織「……少し眠ってなさい。殺しはしないわ」

伊織「辛くならないよう。プロデューサーの思い出を消してあげるから」

うさちゃん「……」

やよい(嫌だなぁ……)

89 : ◆Yhyk1z6v2k - 2014/08/24 22:26:41.28 wUY8oL+WO 43/83

『君が高槻やよいさん?』

やよい『はわっ!? どうして私の名前を
知っているんですか?』

『それはね……俺が君のプロデューサーだからだよ』

やよい『プロデューサー? す、すっごーいです!』

『あはは……まあ、お互いに頑張ろうな?』

やよい(あれ……これは……?)


90 : ◆Yhyk1z6v2k - 2014/08/24 22:33:47.20 wUY8oL+WO 44/83

やよい『うぅ……ひっく……』

『お、こんな所に居たのか?』

やよい『ぷ、プロデューサー!?』

『お、おう……そんなに驚かなくても……』

やよい『こ、来ないで下さい!』

『やよい……』

やよい『今の私……すごく変な顔してます……プロデューサー言ってくれました……私の笑顔が好き、って……』

『……』

やよい『だ、だから……こんな顔……プロデューサーには見せたくないんです!』

『やよいの笑顔を早く見たいからそっちに行くんだよ』

やよい『プロデューサー……?』

『言ったろ?』

91 : ◆Yhyk1z6v2k - 2014/08/24 22:35:27.53 wUY8oL+WO 45/83

ーーお互いに、一緒に頑張って行こうってな。

92 : ◆Yhyk1z6v2k - 2014/08/24 22:40:23.53 wUY8oL+WO 46/83

「……全く」

バキッ!

伊織「なっ……!?」

うさちゃん「!?」

「どちらかに片方を倒させてから、残った方を……って思ってたのに」

やよい「ぷろ……でゅー……さー……?」

「つい、動いてしまったな……」

94 : ◆Yhyk1z6v2k - 2014/08/24 22:44:48.78 wUY8oL+WO 47/83

伊織「ふん……次はあんたが相手ってわけ?」

うさちゃん「……」

伊織「こっちの方が手っ取り早いのよ!」

「やよい」

やよい「……?」

「……俺が伊織を倒そうか?」

やよい「……!」

やよい「……」

やよい「……いいえ!」

やよい「まだやれます!」

95 : ◆Yhyk1z6v2k - 2014/08/24 22:52:50.12 wUY8oL+WO 48/83

伊織「やよい!?」

やよい「えへへ……伊織ちゃん! まだ終わってないよ!」

伊織「……そうよね。私の知っているやよいはそうじゃなきゃ」

伊織「私も全力で応えるわ。うさちゃん……バトルモード」

うさちゃん「……yes sir」

やよい「……うさちゃんが巨大化していく……凄いね」

伊織「にひひっ♪ 当然よ!」

96 : ◆Yhyk1z6v2k - 2014/08/24 23:04:12.67 wUY8oL+WO 49/83

伊織「やよいに勝ち目なんて……」

やよい「うっうー!!」

伊織「な!? 消え……」

やよい「ハイ! ターッチ!」

伊織「うさちゃん!」

うさちゃん「ーー!?」

やよい「イェーイ!!」

ズドーン!

うさちゃん「! ……!?」

伊織「うさちゃんが一撃で……!?」

やよい「うっうー」

伊織「くっ……私だって、負けられないのよ!」

99 : ◆Yhyk1z6v2k - 2014/08/25 22:22:59.39 Dpa+XWXWO 50/83

『伊織……お前は水瀬の人間だ』

『恥ずべき行動を取れば、水瀬の人間全ての顔に泥を塗ることになる……』

伊織(それじゃ私の意思はどこにあるの……? 心は?)

『お前は死ぬまで……水瀬の者なのだ』

伊織『ええ……わかっていますわ……お爺様』

伊織(……そうか……私は……水瀬の人間じゃない……人形なのね……)

100 : ◆Yhyk1z6v2k - 2014/08/25 22:23:53.45 Dpa+XWXWO 51/83

『アイドルだと? ふむ……好きにするが良い』

伊織『本当!?』

『だが……結果が出なければ……わかるな?』

伊織(勿論……今までだって……そうして来たんだから……)

伊織(私の家じゃ、努力しても、結果が出ないと認められなかった……)

伊織(結果が実らない努力なんて……努力じゃないのよ!)

101 : ◆Yhyk1z6v2k - 2014/08/25 22:27:23.18 Dpa+XWXWO 52/83

『今日から俺が君のプロデューサーだ』

伊織(でも……あんたは違ったわね)

『惜しかったな……でも、あそこのアピールは良かったと思うぞ!』

伊織(失敗しても……私の良い所は褒めてくれた……悪い所は一緒に反省もしてくれた……)

伊織(何でかしらね……たったそれだけなのに……)

伊織(いいえ……だからこそ……あんたは私の特別になってしまった)

伊織(小さい頃から欲しい物は大抵買ってもらえたけれど……あんたは無理でしょうね)

伊織(だから……欲しいの)

102 : ◆Yhyk1z6v2k - 2014/08/25 22:35:24.15 Dpa+XWXWO 53/83

やよい「うっうー!!」

ズゴン!

伊織(やよい……あなたの事も好きよ)

やよい「そこです!」

伊織(やよいの笑顔にはいつも救われてたわ……あなたにだったら、私の持っている物を譲ってもいいぐらい……でも)

ガシッ

伊織(あいつだけは……ダメ)

ドーン!

やよい「うー……伊織ちゃん……強いなぁ」

伊織「何言ってんのよ。やよいも強いじゃない」

103 : ◆Yhyk1z6v2k - 2014/08/25 22:39:33.05 Dpa+XWXWO 54/83

伊織「……」

やよい「……」

伊織「……にひひっ」

やよい「……えへへ」

伊織(次が最後の一撃……多分。どちらかは生きて帰れないでしょうね)

やよい(友達だから……迷わないよ……伊織ちゃん)

伊織「……!」

やよい「……!」

ズドン!

108 : ◆Yhyk1z6v2k - 2014/08/26 17:44:49.15 Q1mpBBWwO 55/83

「……」

伊織「なっ……」

やよい「プロ……デューサー……?」

「強くなったな……二人とも……いいや」

やよい「そ、そんな……」

伊織「嘘よ……こんなの……誰も望んで……」

(お前達は……最初から強かった……)

伊織「いやあぁぁぁぁ!!」

109 : ◆Yhyk1z6v2k - 2014/08/26 17:46:50.24 Q1mpBBWwO 56/83

「まあ、それはそれとして……」

伊織「え」

やよい「?」

「喧嘩なんて良くないぞ。ちょっと話し合いをしないとな!」

伊織「」

112 : ◆Yhyk1z6v2k - 2014/08/26 22:07:19.05 6Su4WVgIO 57/83

「ちょっと……や、やめなさいってば……」

「な、なんでそんな所ばっかり……」

「だ、だめ……だめって言ってるでしょ! あぅ……あ……!」

「あんたの手で……おかしくなっちゃう! おかしくなっちゃうの……!」

「あぁぁん! だ、だめえぇぇぇ!」

「よし」

伊織「」ぴくぴく

116 : ◆Yhyk1z6v2k - 2014/09/01 16:29:46.43 EChoa+zcO 58/83

やよい「……」ぼー

「さて……っと」

やよい「!?」

「……おいで」

やよい「は……はい……」

118 : ◆Yhyk1z6v2k - 2014/09/03 18:29:09.65 3Sb10JwIO 59/83

アイドル同士の戦いは伊織とやよいだけじゃなかった。

貴音「……美希」

美希「あふぅ……選りに選って、貴音が相手なんてめんどくさいって思うな」

貴音「……面倒、ですか」

美希「うん」

貴音「その言い方だと、私に勝てない訳ではないーーという意味に聞こえますよ?」

美希「だからそう言ってるの」

貴音「この四条貴音を……甘く見られたものですね」

119 : ◆Yhyk1z6v2k - 2014/09/03 18:35:18.94 3Sb10JwIO 60/83

「うわあぁぁ!?」

あずさ「響ちゃん? あまり動き回れると手加減が出来ないわ?」

「何で!」

あずさ「?」

「何でこんなことするんだよ! あずささんと自分は……仲間じゃなかったの!?」

あずさ「あらあら、ごめんなさいね? 私だって響ちゃんの事は大好きだけど……仕方ないのよ」

「だから何で!?」

あずさ「……例えば」

「?」

120 : ◆Yhyk1z6v2k - 2014/09/03 18:42:12.99 3Sb10JwIO 61/83

あずさ「一つしかないもの、みんなで分けることの出来ない物をみんなが狙っていたどうする?」

「それって……」

あずさ「他の物なら何だって譲るし、我慢もする……だけど」

(あずささん……泣いてる……)

あずさ「これだけはダメなの!」

(本当は嫌なのに、止まれないんだ……だったら)

「自分が止めて見せるぞ!」

121 : ◆Yhyk1z6v2k - 2014/09/03 18:54:00.30 3Sb10JwIO 62/83

春香「……」

ギユッ

千早「これは……!」

春香「対象者のアイドルランクが高ければ高い程、強度を増すリボン……じゃあね」

千早「……トドメを指す価値はないとでも言うの?」

春香「みんなの戦いを止めないと……」

千早「ふざけないで!」

春香「声でリボンを縛り付けている建物を……口も塞ぐべきだったかな」

千早「春香!」

春香「……千早ちゃん」

千早「……?」

春香「私達がどれだけ争っても……最後に決めるのは、プロデューサーさんなんだよ?」

千早「言わないで……!」

124 : ◆Yhyk1z6v2k - 2014/09/04 09:15:52.07 gG5OkL8mO 63/83

「……おかしい」

「幾ら何でもこれはーー」

コンビニ店員「765円になります」

「えーっと1065円で」

コンビニ店員「ありがとうございました」

「それで何だっけ……そうそう。裏で操ってる奴が居そうなんだよな」

「アイドル達のスケジュールを把握して、ある程度の操作が出来て、アイドル達を言葉巧みに操れる奴か……」

コンビニ店員「……」

125 : ◆Yhyk1z6v2k - 2014/09/04 09:21:46.74 gG5OkL8mO 64/83

ーー事務所。

「ただいま戻りーー」

コンビニ店員「遅いご帰還ですね……プロデューサー殿?」

「君は……」

コンビニ店員「残った子達を始末に来たんですけど……逃げられたみたいですね」

「……! どういう意味だ!?」

コンビニ店員「おかしいと思いませんでしたか?」

126 : ◆Yhyk1z6v2k - 2014/09/04 09:25:41.64 gG5OkL8mO 65/83

コンビニ店員「気配を殺しながらテレビ局に向かっていたプロデューサーが……何故、アイドルと出会ったのか」

コンビニ店員「どうして都合良く続け様にあの子たちの襲撃を受けたのか」

「……まさか」

コンビニ店員「そう。私が教えてあげたからですよ」

127 : ◆Yhyk1z6v2k - 2014/09/04 09:40:09.81 ml2NpZqOO 66/83

コンビニ店員「そう」

律子「全ては、私の戯言なんですよ」

142 : ◆Yhyk1z6v2k - 2014/09/06 21:07:01.55 ZZZyTMs9O 67/83

「……!」

律子「構える前に……避けたらどうですか?」

「くっ……!」

バキッ!

律子「距離を取る……と見せかけて、詰めてからの一撃ですか?」

「な……」

律子「情報収集は得意何ですよ。私」

143 : ◆Yhyk1z6v2k - 2014/09/06 21:18:11.92 ZZZyTMs9O 68/83

律子「右かと思えば左。左かと思えば右……良い意味で予想を裏切る才能は、流石はあの娘達のプロデューサーを勤められるだけのことはあります」

「……!」

律子「でもパターンのない人間なんて居ないんですよ?」

ドン!

「ぐは……!?」

律子「あなたはプロデューサー(強者の道を導く者)……アイドル(強者の道を征く者)にはどうしても、不利になります」

律子「あの子達は、あなたが育てたからある程度手も読めたでしょうけど……私はどうでしょうか? プロデューサー殿?」


145 : ◆Yhyk1z6v2k - 2014/09/06 21:29:17.38 A6WAJCWeO 69/83

「ふん!」

バシッ

「……な……」

律子「本格的な戦闘になれば、プロデューサー殿でも私どころか、あの子達にも勝てないんですよ?」

律子「……それが導く者と往く者の差なんですから」

ドーン!

「ぐふ……!?」

146 : ◆Yhyk1z6v2k - 2014/09/06 21:31:47.22 A6WAJCWeO 70/83

そうだ。

律子「だから諦めませんか?」

今の俺ーーいや。俺では律子には勝てない。

俺では勝てないーーならば

147 : ◆Yhyk1z6v2k - 2014/09/06 21:36:42.55 A6WAJCWeO 71/83

今の弱い俺より、強い俺になれば良いだけのことだ。

ーーそれは

「俺自身をプロデュースすることだ」

律子「な……なにを……」

「場所を移そう。律子」

149 : ◆Yhyk1z6v2k - 2014/09/06 21:43:05.35 A6WAJCWeO 72/83

961プロダクション付近。

律子「自分自身をプロデュース?」

「俺はプロデューサーである上に俺自身をアイドルとしてプロデュースする」

律子「血迷いましたか!」

150 : ◆Yhyk1z6v2k - 2014/09/06 21:58:31.67 A6WAJCWeO 73/83

「……」

律子「……!」

ズザーン!

律子「見ましたか? 私の手刀であの961プロのビルが真っ二つになりました」

律子「これが私とプロデューサーの差……自分自身をプロデュースなんて馬鹿なことを」

「……違うな。あのビルを破壊したのは律子じゃない」

151 : ◆Yhyk1z6v2k - 2014/09/06 22:03:56.75 A6WAJCWeO 74/83

「俺だよ」

律子「……な……!」

「……」

律子「そ、そんなに嬉しいですか!? たまたま、偶然に私より力が上回っていたのが!」

律子「鏡の中♪ 溜め息が一つ♪(以下略)」

「……」

ドカーン!

律子「どうですか! 魔法をかけて! のフルコーラスですよ? これならーー」

「……」

律子「!?」

152 : ◆Yhyk1z6v2k - 2014/09/06 22:08:03.91 A6WAJCWeO 75/83

「終わりにしよう……」

律子「そ、そんな……」

ーーこうして、一つの戦いに終止符が打たれた。

153 : ◆Yhyk1z6v2k - 2014/09/06 22:12:09.50 A6WAJCWeO 76/83

数日後。

春香「プロデューサーさん! ライブですよ! ライブ!」

千早「一番手はプロデューサーですか……ふふふ」

伊織「しっかりと盛り上げて来なさいよね!」

やよい「うっうー! みんなでライブ、楽しいです!」

「プロデューサーがミスしても、後に自分達がいるから……なんくるないさー」

155 : ◆Yhyk1z6v2k - 2014/09/06 22:18:32.56 A6WAJCWeO 77/83

雪歩「あんなに練習したんですから……大丈夫ですぅ!」

「そうですよ! プロデューサーなら、絶対に大丈夫ですって!」

亜美「兄ちゃーん! 失敗したら、罰ゲームだかんね?」

真美「それが嫌なら、全力を出すのDA!」

貴音「あなた様なら、必ず道を切り開けるでしょう……心配などしておりません」

美希「今さっき、おろおろしてたの」

貴音「み、美希!?」

あずさ「あらあら、貴音ちゃんたら……うふふ」

貴音「……二人ともいけずなのですね」

156 : ◆Yhyk1z6v2k - 2014/09/06 22:22:03.37 A6WAJCWeO 78/83

「みんな……ありがとうな」

律子「何を言ってるんですか。一番努力してたあなたが」

「……律子」

律子「行って来て下さい。今はプロデューサーとしてではなく……一人の往く物として!」

「……ああ!」


157 : ◆Yhyk1z6v2k - 2014/09/06 22:25:10.72 A6WAJCWeO 79/83

???

北斗「チャオー!」

バキッ!

北斗「ぐはっ!?」

翔太「北斗君!? この……!」

バキッドカッ!

翔太「……」

冬馬「北斗! 翔太! こいつ……!」

158 : ◆Yhyk1z6v2k - 2014/09/06 22:28:49.96 A6WAJCWeO 80/83

冬馬「すまねぇ……二人と……も……」

ドサッ

??「足りない」

??「……オーバランクに足りない」

??「……ん? テレビ……ライブの中継かな」

??「……ふふふ……あはははは……!」

159 : ◆Yhyk1z6v2k - 2014/09/06 22:32:33.32 A6WAJCWeO 81/83

??「良い眼をしている」

??「765プロかぁ……ここなら……アタシのオーバーランクの戦いについて来れるかも知れない」

??「必ず会おう。好敵手君♪」

161 : ◆Yhyk1z6v2k - 2014/09/06 22:37:22.41 A6WAJCWeO 82/83

ヤンデレなアイドルをあしらいつつもイチャイチャする話だったのに、何故こうなった……。

最後の人物に関しては今年の5月15日に発売したアイドルマスターワンフォールオールをプレイしてみたら、わかるかも知れません。

ありがとうございました。

162 : ◆Yhyk1z6v2k - 2014/09/06 22:39:19.91 A6WAJCWeO 83/83

すみません。>>159にendをつけるの忘れてました。
終わりです。

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