勇者「と、いうわけで。魔王城手前の町です」
魔法使い「私も強くなりました・・・きっと、魔王にも勝てます」
戦士「いい鎧を買えたしな。俺は自信があるぞ」
盗賊「あたしも情報集めてきたよー」
魔王「あれが私の手下を次々と葬った勇者一行ね」
魔王「潜入して、隙あらば全滅させてやるわ」
元スレ
勇者「魔王倒すまじ倒す」魔法使い「ゆ・・・勇者くん立派です」戦士「ついてってやろう」盗賊「面白そうだね!」
http://viper.2ch.sc/test/read.cgi/news4vip/1469628222/
魔王「ちょっといいかしら」
勇者「どうしたの?何かあった?」
魔王「私をパーティーに入れてもらえない?」
盗賊「おおっ、かわいいね君。私の妹にならない?」
魔王「一応、職業は上級職の闇剣士よ。自信はあるわ」
戦士「ほう、いい鎧だな。この盾・・・剣に至っては伝説級だ」
魔王「お試しからでもいいから」
魔法使い「魔王を倒すので・・・危険では・・・」
魔王「・・・無理かしら」
勇者「まあ、とりあえず君の腕を見たいから、近所のモンスター狩に行こうよ」
魔王「はっ!」
プキュウウウウウウ
勇者「おおっ」
盗賊「強いね、君!妹になってよ!」
戦士「ふむ、相当だな」
魔法使い「すごい・・・今まで何で噂も聞かなかったのかしら・・・?」
勇者「魔王を倒すんだけど、そこんとこは・・・?」
魔王「了解よ」
勇者「よろしく!闇剣士、これから頑張ろう!」
闇剣士がパーティーに加わった!
戦士「勇者、ここには何しに来たんだ?」
魔法使い「暑い・・・ここは火山でしたよね・・・」
盗賊「ここに聖龍がいて、勇者の剣を持ってるんだって」
勇者「うん、魔王討伐には必要なんだ」
魔王「そんなものあるの?」
勇者「先代の魔王を倒した勇者も持ってたんだって」
魔王「へえ・・・(お父さんまだ生きてるけどなあ・・・)」
聖龍「よく来たな・・・勇者よ」
勇者「聖龍!魔王討伐のため、勇者の剣をもらいに来た!」
聖龍「貴様が魔王討伐か・・・ふむ」
聖龍「受けとれ、勇者よ・・・」
聖龍「と、言いたいが。勇者よ」
勇者「なんだ」
聖龍「一本20万Gだ」
戦士「高いな・・・」
魔法使い「30年は暮らせる額ですね・・・」
盗賊(盗んじゃだめかなあ・・・)
魔王「・・・ちょっと、みんな。山の中腹で待ってて」
勇者「え?」
魔王「お願い」
勇者「あ・・・うん、わかった」
聖龍「貴様、私に挑むつもりか・・・」
聖龍「いいだろう、かかってくるが」
魔王「あんた、聖龍じゃないでしょ」
聖龍「何を言う」
魔王「魔王軍幹部、銭龍ね。勇者相手に詐欺?」
銭龍「・・・えっと、ひょっとして」
魔王「魔王よ。何あんたせこい事やってんの?」
銭龍「!?!? ・・・まま、まずは勇者一行の財布からくずせば、魔王様が勝てるかと!」
魔王「私負ける前提?」
銭龍「まま、まさか、そっ、それはその言葉のあやといいますか!」
魔王「あんたが儲けたいだけでしょ?」
銭龍「まさか!!全ては魔王様の・・・」
魔王「・・・もういいわ・・・」
勇者「なんだったの?」
魔王「別に。あれ偽物よ、気を付けなさい」
勇者「えっ、そうなの?」
魔王「村にかえって御触れを出しておきましょう」
勇者「うん、何かよくわかんないけど信じるよ」
魔王(いや何で信じんのよ)
勇者「まあとりあえず帰ろうか」
戦士「おう」
魔法使い「は、はいっ」
盗賊「おっけー」
魔王「そうね」
勇者「ふう、ご飯おいしかったね」
魔王「そうね」
勇者「ところで・・・闇剣士さんは何でパーティーに入ってくれたの?」
魔王「ま、特に深い意味はないわ」
勇者「そんなもんなんだ」
魔王「あなたは?なぜ魔王討伐を?」
勇者「僕の理由はね」
勇者「昔、村が魔王軍の襲撃にあったんだ」
魔王「っ!?」
勇者「復讐、ってわけじゃないんだけどね」
勇者「死んだ皆も浮かばれないかなって」
魔王(そんな・・・襲撃命令なんて出してないのに・・・!)
魔王「・・・」
勇者「闇剣士さん?」
魔王「何でもないわ、部屋に帰るわね」
勇者「うん・・・おやすみ」
戦士「おい勇者、晩酌に付き合えよ」
勇者「戦士、飲むなよ。明日忙しいんだから」
勇者「さて、今日は勇者の盾をとりに」
魔王「それはやめましょう、どーせ偽物だから」
勇者「へ?そうなの?」
戦士「クエストでも受けようぜ、魔王挑戦にも資金が要る」
盗賊「言えば盗んでくるわよ?そこらの民家から」
魔法使い「だ・・・だめですよ」
勇者「じゃあ、クエスト受けようか」
戦士「これなんかどうだ?」
勇者「光牛12匹15000G・・・いいじゃないか、とても割がいい」
魔法使い「・・・賛成です。光牛程度なら・・・余裕です」
盗賊「盗んだほうが効率いいでしょ・・・」
魔王「・・・光牛い?」
勇者「クエストの依頼主のところに行こうか」
爺「・・・最近光牛が野菜を食っていくのじゃ」
爺「孫が毎年楽しみにしとる野菜なのじゃが・・・」
爺「ということで12匹たのむぞい」
爺「前掛け金として3000G渡すが、3日以内に達成できなんだら10000Gで返してくれ」
勇者「まあ、光牛くらいなら勝てるよね」
魔王「・・・あー・・・」
魔法使い「はい・・・おまかせ、ください!」
戦士「行こうぜ、勇者」
魔王「えーと・・・外出て待っててくれる?」
魔王「このエリアに光牛はいないはずなんだけど!?!?」
爺「魔王様ですか!?」
魔王「どいつもこいつも何せこい事してんのよ!!!」
魔王「勇者一行相手にこいつら詐欺・・・!?」
魔王「あり得ないわ!?せこいのよ何もかも!!」
魔王「それに・・・」
魔王(あいつら、報酬で選びはしたけど助けたいってだけな顔してたわ)
魔王(これなら、あいつらの方がよっぽど・・・)
勇者「闇剣士さん!」
勇者「何してたの?」
魔王「あんたら、騙されそうだったのよ」
勇者「え?」
魔王「このエリアに光牛はいない。7000G騙し取ろうってだけよ、あの爺」
勇者「へ・・・でも、野菜が・・・」
魔王「火山の近くなのよ?おまけに魔王城からの瘴気もある」
魔王「野菜なんか端から育たないわよ」
戦士「何!?つまり俺たちを騙そうとしてたのか!?」
魔王「そういうことよ」
魔法使い「そんなあ・・・」ウルウル
盗賊「む・・・見抜けなかったのはあたしのミスだよ・・・」
魔王(そもそも爺が魔物なのは言わなくてもいいかしら)
魔王「変に割のいいクエストより、割にあったものを選びなさい」
勇者「そうかあ・・・」ショボン
戦士「おい、このヘドローン15匹20000Gとかどうだ!?」
魔法使い「いいですねそれ!」
勇者「それにしよう!ナイス戦士!」
魔王「あんたら人の話聞いてないでしょう!!」
盗賊「うーん・・・ちょっと魔王の城の財政崩してきていい?」
勇者「! 危ないよ!!やめときなよ!」
戦士「盗賊一人じゃ危険だ!俺も・・・」
盗賊「いや・・・むしろ邪魔になっちゃうと思う、ごめんね」
魔王「やめといた方が・・・」
勇者「危ないよ・・・」
盗賊「行くよ、明日にでも。準備すれば、見つからずに行ける」
魔王「止めても、行くの・・・?」
盗賊「正直、これじゃ魔王になんか挑めないからね」
魔王「そう・・・」
魔王「ごめんね、今日は一人で行動するわ」
勇者「あ、うん。気をつけてね」
戦士「いってらっしゃい」
魔法使い「気をつけてください」
盗賊「ばいばーい」
魔王「ありがとう」
魔物A「魔王さま!?」
魔物B「魔王さまが、人間といらしたという報告が、その、できればやめていただければ・・・」
魔王「うるさいわね、どきなさい」
魔王「明日の夜は危険がないから、休みなさい」
魔物C「しかし、奇襲でもあれば・・・」
魔王「宴会を開きなさい、許可するわ」
魔物D「よろしいのですか・・・?」
魔王「休みくらいあげるわよ」
魔物E「ありがたき幸せです!!」
「「魔王陛下ばんざーい!!」」
魔王「ふう・・・」
盗賊「じゃ!!行ってくるね!!」
魔法使い「本当に、気をつけて・・・」
戦士「・・・グッドラック」
勇者「気を付けろよ、盗賊」
魔王「下手うたないようにね」
盗賊b
ザッ
・・・・・・・・
盗賊「たっだいまー!!」
魔王「おかえり、どうだった?」
盗賊「我ながら、いい仕事したよ!ほらっ」
ジャラジャラ
魔法使い「・・・!? 3,4,・・・60000G!?」
戦士「さすがだな・・・」
勇者「後50000Gもあれば挑戦には十分だね」
魔王(これ、庫空になるまで盗ませれば戦い終わるんじゃ・・・!?)
魔王(魔王軍は戦意喪失、こいつらなら平和協定で終わる可能性が高い!)
魔王「またお願いしてもいいかしら?」
盗賊「まかせてー!かわいい妹よ!!」
魔王「・・・お願いするわね」
魔物A「ウェーイwwwwww」
魔物BCD「wwwwwwwwwwww」
盗賊「ふふっ、宴会かな。ごめんね」
ザッ
勇者「すごい・・・合計250000G!?」
魔法使い「こんなに必要ですか・・・?」
戦士「明らかに使いきれないだろう」
盗賊「えへへー、調子に乗っちゃって毎晩行ってたよー。いつも宴会してたみたいでー」
魔王(1日しか休み与えてないはずなのに)
盗賊「来週あたり、魔王に挑めるかもね」
魔王(私の教育不足かしら・・・これだから嫌なのよ・・・)
勇者「あれ・・・闇剣士さんは?」
戦士「いないのか?」
盗賊「そっちじゃなかったの?」
魔法使い「朝起きたら・・・机にこれが・・・」
勇者「!?」
勇者「『すまない、みんなと離れる事になった。魔王討伐頑張ってくれ』・・・?」
勇者「そんな・・・」
魔法使い「・・・」
盗賊「そっか・・・」
戦士「・・・今日は準備を整えよう」
勇者「そう・・・だね」
勇者「挨拶くらい・・・してくれれば・・・」
49 : 以下、\... - 2016/07/28 00:37:25.604 7NFPY2OO0 31/451日しか休み与えてないのに盗賊をまた派遣するなよ宴会続けてなかったらやばいだろ
51 : 以下、\... - 2016/07/28 00:42:00.144 oEcb0Pcq0 32/45>>49
分かりにくくてすみません
盗賊が毎晩行くと言っておらず、行く時に声かけられたら宴会させるつもりだった。
という事で・・・
勇者「ここが・・・魔王城・・・!!」
魔法使い「・・・怖い雰囲気ですね・・・」
戦士「お・・・おう・・・」
盗賊「あたし構造まで覚えてきたから着いてきてね」
テコテコ
勇者「頼もしいなあ・・・」
ギイッ
・・・
盗賊「ええ!?!?こんな綺麗じゃなかったよ!?!?」
魔法使い「シャンデリア・・・ピカピカのフロア・・・」
戦士「絨毯までひいてあるし・・・ホコリ一つ無いな・・・」
勇者「行こう・・・3階の奥だよね、魔王の部屋・・・」
盗賊「うん、ついでにと思って覗いた時はいなかったけど・・・」
勇者「勝手な事するの危ないからやめてね・・・?」
ギイッ
勇者「魔王!!勝負だああ・・・れ・・・?」
魔法使い「魔物みんなが倒れてますね」
戦士「息はあるな」
盗賊「ねえ君、どうしたの?」
魔物A「宴会で食料は無くなり・・・金は盗まれ減っているのに魔王さまが何故か大掃除を・・・」
魔物B「その上家具まで揃え庫は空・・・全員空腹だ・・・」
魔物C「貴様、賊に見える・・・金を盗んだのは貴様か・・・?」
盗賊「あー、えー、う、うん。まあ・・・ごめん」
魔物D「貴様に頼むのもおかしいが・・・食料を恵んでくれ」
勇者「可哀想だな・・・食料・・・あげるよ・・・?」
フード魔王「勇者よくきた!!話は聞いただろう!!」
勇者「魔王ッ!」
勇者「部下にくらい飯食わせてやれよ!!」
魔王「その件でだな、平和協定を・・・」
ドーン!!
一同「!?」
魔王「お前は・・・幹部の一人、黒将軍か!!」
黒将軍「我が軍を見ろ!この数なら貴様に勝てるぞ!」
勇者「お前は村を襲った・・・!!!」
魔王(そうか・・・こいつが勇者の村を・・・!!)
黒将軍「かかれ!!魔王と、勇者を討て!!!」
「「「ウオオオオオオオ!!!」」」
勇者「戦士、魔法使いの援護」
勇者「魔法使い、魔法で敵を一掃してくれ」
勇者「盗賊は魔法使いの後ろに回り込む敵の排除」
勇者「僕は・・・黒将軍と戦う」
ザッ
黒将軍「グハハハハ!!!次期魔王は私か!!」
カキーンカキーン
魔王「くっ・・・」(ここじゃ勇者に被害が出るから魔法がつかえない・・・!)
魔王フードバサッ
魔王「うっ・・・視界が・・・!」
黒将軍「うおおおおおお!!」
カキーン
勇者「やっぱ、闇剣士さんか・・・」
魔王「勇者・・・」
勇者「ごめん、今は黒将軍を」
魔王「・・・うん」
カキーンカキーン
キーン
カキーン
ドシャ
黒将軍「無念・・・!」
勇者「さすがに・・・いや、闇剣士さん。強いじゃん」
魔王「・・・勇者、貴様・・・いや。お前もさすがだった」
勇者「あっちも決着着いたみたいだね」
魔王「そうだな・・・」
戦士ドヤッ
盗賊ニヘヘ
魔法使い「え、闇剣士さん?・・・そういう事ですか・・・!?」
戦士「なんとなく予想はついてたろ」
盗賊「まあ不自然だったしね」
魔王「・・・魔王軍はこのざまさ、魔王軍トップとしてお願いする」
魔王「平和協定を結んでくれ」
勇者「・・・」
勇者「勿論。戦わないに越した事はないけど・・・」
勇者「この結末を仕組んだのは魔王だよね・・・大丈夫かな・・・」
魔王「うん、私は失脚すると思う」
魔王「けれど、平和にのんびり。お前らと暮らすのもありだと思ってな」
勇者「・・・」
勇者「人間代表として、平和協定を結ぶよ、魔王」
魔王「・・・ありがとう。勇者」
魔王「お前で、よかった。本当にありがとう」
勇者「さあ、帰ろう。魔王、みんな」
勇者「僕たちの物語は、これからも続くんだ」
勇者「はい!これにておしまいです」
魔王「長々と付き合ってくれてありがとう」
魔法使い「・・・その、ありがとうございます・・・」
戦士「じゃあな、また会おう!」
盗賊「あたし活躍した!かっこよかったよねあたし!」
勇者・魔王・魔法使い・戦士・盗賊・俺「ありがとうございました!!」
勇者・魔王・魔法使い・戦士・盗賊「って、何で俺(君)が!?」
end,
では、ありがとうございました!!