1 : ◆or.ZWvM5pg - 2013/07/14 11:48:55.01 CAmiqhtDO 1/16


北川真尋「!」


大石泉「…」


「とりあえず、パンを飲み下してから話すといいと思う」

真尋「!!」

「あ、うん。構わないわ」

真尋「!!」ングング

「どういたしまして」フフ

奥山沙織(この二人、どうして会話が成立してんだべ…?)


(この三人が仲良くするだけの短編です。メンバーに深い意味はないよ)


元スレ
北川真尋「!!」 奥山沙織「はえ?」
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1373770135/

2 : ◆or.ZWvM5pg - 2013/07/14 11:51:08.78 q9lxcus/o 2/16


真尋「ぷはー! へへっ、いずみん助かったよ! おいしいみずをありがとう!」

「どういたしまして。ふふ、これでようやくまともにコミュニケーションが取れるから、なによりよ」

真尋「だね!」

沙織(いやべづにパンを咥えながらでもできてたべ?)ホァー

真尋「というわけで、二人ともおっはよ!」

「うん」

沙織「お、おはようごぜえます」ペコ

3 : ◆or.ZWvM5pg - 2013/07/14 11:53:15.92 CAmiqhtDO 3/16


真尋「いい天気だね!」

「真尋はいい元気ね」

真尋「走って来たからねー。充電バッチリだよ」

「?? 走って来たら、むしろ体力を消耗するんじゃないかしら…?」

沙織(あ、たぶんもず通りに受け取るとごろじゃな…)ハラハラ

真尋「パンも食べたし!」

「ああ、なるほど」ポン

沙織(あ、それで納得するだ…)ワガンネ…

5 : ◆or.ZWvM5pg - 2013/07/14 11:55:59.12 q9lxcus/o 4/16


真尋「…」ジー

「?」

沙織(…いい天気だー…)トコトコ

真尋「…」

真尋「今さらだけど、珍しい組み合わせだね?」

沙織「へ」

「そう? 駅から事務所に向かう道はここ一本だから、奥山さんとはときどき一緒になるけど…」

真尋「ん、そういう意味だけどそういう意味じゃないかなっ!」

「??」

真尋「もぉっ…いずみんは頭が固いなー。えいえい」ペチペチ

「……、じ、自覚は、あるんだけどね…」

真尋「大石だから仕方ないか!」ペチペチ

「ど、どういう意味…?」イタタ

沙織(……奥山……、山奥? へへ、わだすにお似合いだなー……)ハハ…

真尋「?」ペチペチ

(……頭、叩いてもらうとやわらかくなるかしら…)フム

6 : ◆or.ZWvM5pg - 2013/07/14 11:58:06.62 CAmiqhtDO 5/16


真尋「…」

真尋「えっと」チラ

沙織「?」ビク

真尋「さおりん」

沙織「さ、さおりん?」

真尋「えいっ」ペチ

沙織「いでっ」

「こら」ペチ

真尋「いたっ」

「どうして奥山さんを意味もなく叩くの」

沙織「……」

真尋「難しい顔をしてたから、つい。へへ」

「?」

沙織(……奥山さん…)

(あ、難しい顔してる…)

真尋「えいっ」ペチ

沙織「なあっ」

「こら」ガツン

真尋「!?」

7 : ◆or.ZWvM5pg - 2013/07/14 12:00:17.31 q9lxcus/o 6/16


真尋「……」シュウウウ…

真尋「…ぱ……パソコンは、いたいです……」

「つい」

沙織「……な、なんがわだす……変な顔してたかな…?」

真尋「うん。あっ、いや、べつに変とかじゃなくてっ」ブンブン

沙織「?」

真尋「…む、難しい顔をしてたかなっ」

「さっきと情報量が変わってないわ」

真尋「う、うるさいなあ。…なんて言ったらいいか、分かんないんだよー…」

真尋「……えっとね、沙織さん」

沙織「は、はあ」

「呼称が不安定ね」

真尋「はいいずみん空気読んでー」

「う、……、ぜ、善処します…」スミマセン…

沙織「…」クス

8 : ◆or.ZWvM5pg - 2013/07/14 12:02:26.23 CAmiqhtDO 7/16


真尋「なにか気になることとか。悩みごととか」

沙織「ぎぐん」

真尋「……、あるんじゃないかなーって。なんとなくねっ」

「悩みごと」フム

「そうですね。もし自分の力で解決できないなら――きっと、だれかに相談するといいですね」

沙織「そ、相談だべか」

真尋「そうだね」クス

「…真尋、口元が緩んでいるように見えるけど…?」

真尋「気のせいだよー」ニヨニヨ

「……、そ、そう。ならいいけど」コホン

真尋(いずみんはデフォがいい人だよねー)ニヨニヨ

沙織(…相談……)

9 : ◆or.ZWvM5pg - 2013/07/14 12:04:11.35 q9lxcus/o 8/16


沙織「……、」

沙織「あ、…あんの、ですね」

沙織「……んとに、ささいなこどなんだども…」モジ

真尋「うん」

「はい」

沙織「……」

沙織「……よ、よびがだ……、ま、真尋ちゃんは、わだすのこと、名前で読んでくれっけど……泉ちゃんは、その…」ゴニョ

「……」

真尋「…あー。そういう…」ナルホド

「分かったの?」

真尋「分からないの?」

「……、ちょっと待って。考えるから」

真尋「ごゆっくり」ニヨニヨ

沙織「…あ、あんまりいじめちゃだめだどー…」

10 : ◆or.ZWvM5pg - 2013/07/14 12:08:13.31 CAmiqhtDO 9/16


「…………」

「…」ムム…

真尋「…」ハハ…

真尋「…まあでも、ほら。それは性格の違いというか。いずみんは几帳面だし」

沙織「そ、それは分かるんだけど…、でも、真尋ちゃんのことは、呼び捨てだべ?」

真尋「……あー。なんでだろーね。そう言えば」

「……」ウーン… ←15歳

真尋「…」←17歳

沙織「…」←19歳

真尋「…」

真尋「…」ブニ

「ひゃっ……、にゃ、にゃにしゅるにょ?」ブニブニ

真尋「や、ちょっとね。深い意味はないから」グニ

「い、いひゃい…」

沙織「いじめちゃ、めっだぞー」ペチ

真尋「いたっ…、ごめんなさーい」テヘ

「はふぅ」ヒリヒリ

11 : ◆or.ZWvM5pg - 2013/07/14 12:09:55.88 q9lxcus/o 10/16


「わ、分かりました」ハイッ

真尋「はい。じゃあ大石さん」

「ま、真尋が真尋なのが悪いんじゃないかしら」

真尋「なに? そんなにほっぺをつねって欲しいの、いずみん」

「い、いや、私はただ導いた答えが正しいかどうかを…」

真尋「仕方ないなー」ブニブニ

「やめふぇー」

沙織「…」クスクス

12 : ◆or.ZWvM5pg - 2013/07/14 12:11:52.18 CAmiqhtDO 11/16


ヒリヒリ


「……」イタイ…

真尋「いずみんは分かってるけど分かってないよね」

「じ、自覚はあるよ?」

真尋「自覚と理解は違うんじゃないかな?」

「…、!」

真尋「顔にほっぺつねってって書いてあるよ?」

「ま、真尋に教わるなんて…」

真尋「ダウト」

13 : ◆or.ZWvM5pg - 2013/07/14 12:13:46.48 q9lxcus/o 12/16


「……」イタイヨー

真尋「……まあ、いずみんの言いたいことは分かるけどね」

真尋「さおりん、だから…気にすることないよ。私がこういう性格ってだけ。うん」

沙織「…そ、そだな……」

沙織「……わだすには、真尋ちゃんみたいな明るさはねーし……」ハハ…

真尋(あ、そういう風に取っちゃうのかー)

沙織「……」シュン

真尋(むずかしいなー。…考えるのは苦手…)ウムム

「…」

真尋「…」

真尋「ね、いずみん」

「うん」

真尋「ちょっと走って来ていいかな」

「急ね!」

真尋「充電切れちゃった」

「バッテリーが劣化してるんじゃないかしら」

真尋「もともとと違う用途で使っちゃうとねー。ていうかそんなにつねられ足りない?」ワキワキ

14 : ◆or.ZWvM5pg - 2013/07/14 12:15:51.23 CAmiqhtDO 13/16


ブニブニ


「…」ンアー

沙織「…」

「…」ブニブニ

「あの…えっひょ」

沙織「? …へ、へい」

真尋「…」パッ

「ありがと、……はい」

「じゃあ…沙織さんって、呼んでも…いいですか。…呼び捨てはさすがに…」

沙織「……あっ……」

沙織「う、うん。も、もち、もちろん…」

「はい」ニコ

「えと、沙織さん」

沙織「は、はい」

「まだ、ちゃんと話したこともないし、ごめんなさい。べつに沙織さんのことを、友達だと思っていないとか、そういうわけじゃなくて」

沙織「う、うん」

真尋(初々しいねっ!)ナンダコレ

「真尋は真尋って感じで、またちょっと特別なので」

真尋「あれどうしていきなりこっちに矛先が?」

沙織「うん」クス

15 : ◆or.ZWvM5pg - 2013/07/14 12:16:50.04 q9lxcus/o 14/16


「まあ…ゆっくり、仲良くなって行きましょう。…みたいな」アハハ…

沙織「…、う、うん」

沙織「や……、こちらごそ、その、…努力もせずに、わがまま言って……」

「そんなことないです」ニコ

沙織「…」チラ

真尋「うん?」

沙織「…」ニコ

沙織「なんだがー…真尋ちゃんが真尋ちゃんだってこどが、よぐ分かっただ。真尋ちゃんだって、ちゃんと真尋ちゃんしてるがら、真尋ちゃんなんだべな」

真尋「??」

真尋「ちょ、さおりん、すとっぷ。いまの説明じゃなにがなんだか…??」

「そうですね」フフ

真尋「えっうそでしょ、なんで分かってんの」

沙織「だべなー」フフフ

真尋(急に疎外感がすごいよっ!)

16 : ◆or.ZWvM5pg - 2013/07/14 12:17:45.12 CAmiqhtDO 15/16


「せっかくですから、一緒にお昼ご飯でも行きましょう」

沙織「いいべなー」ニヘラ


ワイワイ


真尋「…」ポツン…

真尋「…あれー…」



「?」

「…ふふ、真尋も行く?」

真尋「…! い、行くよぅ! 仲間外れはよくないよ!」

「でもさっきパンを食べてたし」

真尋「あ、あれは朝ご飯だもん!」

「太るわよ」

真尋「は、走ってるからだいじょぶだし!」

「知らないわよー」

真尋「いずみんは意地悪だ! もぉっ!」

沙織「…」クスクス

沙織(へへ……みんなでお昼かー。…楽しいなっ…)ニヘラ



☆おしまい

17 : ◆or.ZWvM5pg - 2013/07/14 12:21:02.58 q9lxcus/o 16/16

以上です。


こう、いずみんは書くのに自分の頭が追いつかず、
おぐやまさんは方言的に難しく、
マヒローはマヒローだから、みたいな。

好きなんだけど個人的に書き辛い三人で短編をやってみました。三人は身長が段々な繋がりがあったりします。
ほっこり的な。はい。して頂ければ。


とくにおぐやまさんが変だったらすいません。
合いの手、報告、ありがとうございました。

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