王(姫がでしゃばるとロクな事がない…)
元スレ
姫騎士「わたくしにお任せあれ!」
http://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/internet/14562/1550075158/
~とある国、王の座~
王「ふむぅ」
大臣「どうしました王よ、ため息などついて」
王「どうもこうも…姫の事じゃよ」
大臣「はぁ、あのおてん…おてんば姫様の」
王「言い直せてなくね?」
大臣「で、その姫様がどうされました?」
王「うむ、ワシがな、ついうっかり勇者募集の話を姫にしてしまってな」
大臣「勇者募集…たしか魔王討伐の為の勇者を募るというやつでしたな」
王「うむ。実際は採用する勇者は既に決まっていてのぅ。もっと言えば、魔王側とも話がついておってな」
大臣「と、いうと?」
王「魔王討伐というのは、国民へのパフォーマンスでのぅ。魔王を倒し我が国が安泰である事を示すのが目的なのじゃ」
王「なんというか、プロレスじゃよ、茶番じゃよ。互いの陣営に死者が出ぬようにブック(台本)が用意されておるのよ」
大臣「はぁ、そうなのですか」
王「じゃから予定に無い者が勇者に選ばれてしまうと問題なんじゃ」
大臣「ははぁ、なるほど…姫様が勇者に志願すると言い出したのですな。そして本当の事を言うわけにもいかず困っている、と」
王「うむ」
大臣「姫様の性格ですものなぁ…一度言い出したらきかんでしょうな」
王「『魔王はわたくしが倒しますわ!』と息巻きながら毎日剣の稽古をしとるよ…あぁ、どうしたものやら」
大臣「それは面白…大変ですなぁ」
王「面白いって言いかけたよね?」
大臣「いえいえ、そんな事はなブフーッブハッハ!ガッハッハッハ!」
王「大爆笑じゃねぇか!海賊みたいな笑い方しおってからに…」
大臣「失礼しました。で、どうするおつもりですか?」
王「ふむぅ…どうするかのぅ…」
大臣「いっそ姫様を勇者として選んではどうですか?魔王側に話をつければやれない事はないのでは」
王「うむぅ、それもアリかのう…しかし、危険がまったく無いわけでもないしのぅ…話をつけているとはいえ、何の拍子に姫に危険が及ぶか…」
大臣「ふむぅ…ではダブル勇者を採用しては?」
王「ダブル勇者?」
大臣「はい。当初の予定に追加で姫様も勇者として採用するのです。二人の勇者、つまりダブル勇者です。いわゆるバディです」
王「ほぅ、バディ…確かにタイバニ、相棒とバディものは人気があるからのぅ」
大臣「勇者が姫様をフォローすれば問題ありますまい」
王「そうじゃな、そうするかのぅ」
・・・・・
それからなんやかんやあって
魔王討伐を目的としたチームが結成された。
勇者、僧侶、魔法使い、そして姫騎士。
彼ら四人は王の間に消臭…召集された。
~王の間~
王「よくぞ来てくれた勇敢な戦士たちよ。お主達の経歴はネット経由で履歴書を確認させてもらった!」
王「正直ろくな奴しか募集してこなかったが、かろうじてお主たちが選ばれたという訳じゃ!」
勇者「そういう事平気で言っちゃうんですね王様…」
僧侶「し、正直な方なんですよ王様は…」
魔「バカ正直…というより正直バカ…」
姫騎士「お、お父様に向かって無礼ですわよ!」
王「とにもかくもじゃ、お主たちに魔王討伐を命じるぞよ!」
勇者「ははっ!必ずや魔王を討伐してみせます!」
王「うむ」
勇者「そして、魔王の首を持ち帰り王様にご覧にいれましょう!焼酎に浸けるなり剥製にするなりご自由に!」
王「ひぇっ…」
勇者「残った胴体は切り刻んで砂漠に捨てハゲタカどもにつつかせましょう!」
王「ひぇっ…」
勇者「統べるものがいなくなった魔物どもは、もはや恐るるに足りません!男は殺し、女は犯す!略奪!凌辱!殺戮!ヌハハハハハハ!」
王「ひぇっ…」
大臣「…」
ヒソヒソ
大臣(大丈夫なのですか、あのような男が勇者で…あまりにも凶暴では?)
王(じゃが…魔王を倒すくらいの戦闘力を持っておるのは奴くらいしかいなくてのぅ)
大臣(この国にはロクな人材がいねーな!)
王(でもまぁ、僧侶と魔法使いがなんとかしてくれるじゃろう………してくれるといいのぅ…)
大臣(おいその言い方は駄目なパターンのやつじゃねーか!てかいいんですか?あなたの娘もパーティーの一員なんですよ?不安じゃないんですか?)
王(まぁ、なんとかなるじゃろう)
大臣(楽観的な…)
姫騎士「それよりお父様!」
王「うん?」
姫騎士「早く軍資金をくれませんこと?貰ってさっさと旅立ちたいのだけれど」
王「くっ、ゆきのんみたいな口調で言いおってからに!」
大臣「やっはろー!」
王「!?」
勇者「小町ぃぃぃ!」
王「お前らも読んでんのかい!」
コホン
王「まぁとにかくじゃ!頼んだぞみなのもの!魔王を倒しこの国に平和をもたらすのじゃ!」
勇者「はい!」
僧侶「はい!」
魔「はい!」
姫騎士「はい!」
大臣「はい!」
王「あるある探検隊!あるある探検隊!」
王「見知らぬジジイをなめ回す!」
王「あるある探検隊!あるある探検隊!」
大臣(大丈夫かこの国………)
コホン
王「おふざけはここまでにして、じゃな」
王「さぁ勇敢な戦士たちよ!今こそ旅立ちの時!ここに軍資金931Gを用意した!これを持ってさっさと魔王討伐に行くのじゃ!」
姫騎士「行き"た"い"!」
王「じゃから早く行けって…」
・・・・・
こうして勇者一行は軍資金を手にし武器屋に向かった。
・・・・・
~武器屋~
カランコロンカラーン
おやじ「らっしゃいまし」
勇者「よう、おやっさん」
おやじ「おぉ、ユシヤさんちの悪ガキじゃねぇか。今日は何を買うんだ?サバイバルナイフか?鼻切断器か?唇腐らせ器か?」
姫騎士「あなたいつもなんてもの買ってるのよ…」
勇者「へけっ!」
勇者「悪いがおやっさん、今日はちゃんとした装備を買いに来たんだ。なんたって我ら勇者一行様だからな」
おやじ「あぁ、そういやそんな話言ってたな。で、どんな武器をご所望だい、勇者様よぉ」
勇者「できるだけじわじわいたぶるやつくれ」
僧侶「なんかこわい」
おやじ「ふむぅ、だったら…」
ガサゴソ
おやじ「これなんかどうだ…錆びたノコギリ!」
勇者「ほぅ」
おやじ「錆びに錆びて、ろくに切れないノコギリだ。何度も…何度も何度も何度も!何度も何度も何度も何度も!!肉を削ぐのに適した武器ぃ!」
勇者「いいねぇ」
姫騎士「悪趣味ですわ…」
魔「同感」
僧侶「でもそこが勇者様の素敵なところですぅ!」
ジュンッ
僧侶「濡れるっ!」
プルプル
僧侶「ハァァ…」
チョロロロロ…
姫騎士「ひぃっ、尿!?」
僧侶「きゃあ!興奮のあまり放尿してしまいましたぁ!」
おやじ「てめぇ、俺の店でよくも放尿しやがったな!」
ダダダッ
ガバッ
ペロペロペロ
おやじ「なめやがって!」
姫騎士「なめやがってっていうか、あなたが舐めているのでしょう、尿を!」
僧侶「尿が!?」
勇者「なんとぉー!」
おやじ「店内にしたたる液体は舐める!俺のポリシーだ!」
僧侶「尿を!?」
おやじ「理解するんだよ、それを!」
クックック
勇者「相変わらずだなぁ、おやっさんよぉ!」
勇者「女の尿を見れば舐めずにはいられない…尿神と人の間に生まれた、できそこないの半尿神のサガだよなぁぁぁぁぁ!」
僧侶「!?」
魔「!?」
姫騎士「!?」
おやじ「………」
姫騎士「にょ、尿神…?」
僧侶「それは一体…?」
魔「…」
魔「あらゆる液体…生命の排泄、終着を司る神…それが尿神」
姫騎士「知っていますの魔法使いさん!?」
魔「四十九の精霊のさらに上…七つの神のうちのひとつ…尿神!」
僧侶「神…七つの神ですって!?神は私達が崇拝する至高神アルティマルティマ様だけのはず!」
クックック
勇者「アルティマルティマのババアが神様、ねぇ…」
僧侶「!?」
姫騎士「勇者さん…あなたは一体何を…知っていますの?」
勇者「何を…か。知っている事は知っているし、知らない事は知らないなぁ」
姫騎士「っ、馬鹿にしないでくださいまし!」
勇者「悪い悪い…だが、俺が知っている事といえば…そこで小便をペロペロ舐めてるおっさんが…尿の神と俺の母の間に生まれた『人神』だってぇ事くらいかなぁ…」
僧侶「!?」
魔「人にあらず…神にあらず…半端な存在、人神【ヒトガミ】」
勇者「人神、半神…呼び方は様々だが、できそこないってぇのには違いない。なぁ、おやっさんよォ!?」
おやじ「…」
勇者「尿の神が、俺の母を手込めにして孕ませてよォ、命と引き換えに産み落としたンがあんたなんだよなァァァ!?」
姫騎士「勇者さんのお母様が…?」
勇者「そう、俺の母は…母さんは!尿神、そしてこの薄汚いおっさんのせいで!死んだんだよォ!」
おやじ「…」
おやじ「…」
ペロペロペロ
勇者「…尿を舐めてばかりいねェでよぉ、何か言ったらどうなんだ、おやっさんよォ!」
おやじ「何かも何も…おまえさんが喋った通りさ。全て、事実だ。尿の神は気まぐれに人間界に降り女を孕ませ、俺を産み落とした…それだけさ」
ギリッ…
勇者「それだけ、だと…あんたは母さんの事をそれだけだと切って捨てるのか!?」
おやじ「そうだ、大した事ではない」
勇者「ぐっ、ぐぎぎっ…!」
おやじ「全て些細な事なのだよ…俺…いや、俺達…尿の者が成そうとしている事に比べれば、全て」
勇者「!?」
おやじ「千の尿の者が、千の平行世界で、千度繰り返し…ようやく辿り着いた…分かるか?分かる筈無いだろうな!俺達の絶望を!僅かな希望を再び絶望に塗り替えられる痛みを!」
勇者「い、一体何を…」
おやじ「俺もまたイレギュラーに過ぎない…ただの情報を共有する器…」
サラッ…
おやじ「だが、俺は…俺達は!」
サラサラ…
勇者「あんた、体が…」
姫騎士「塩に…?」
※なぜ塩か分かったかというとサラッ…の時点で姫騎士はそれを躊躇無く舐めて確かめたからです。
サラサラ…
おやじ「器は消え去る…だが、ようやく…この世界は…俺達の…尿の者の悲願は…」
サラサラ…
おやじ「ふふ、鎖は断ち切られたのだ…忌々しき…あの…おんなき…」
サラサラ サラァ…
姫騎士「完全に塩になってしまいましたわ…」
僧侶「しばらく塩には困りませんね」
魔「えっ、使うつもり?」
勇者「…」
勇者「一体、なんだってンだ…訳が分からねぇ…頭がフットーしそうだぜ!」
姫騎士「まぁそんな事より、塩を回収しましょう。はい、このガラス瓶に入れて下さいまし」
勇者「…」
僧侶「さぁさ勇者様、楽しい楽しい塩拾いですよぉ」
サァァ…サラララ…
魔「湿気ないうちに早く回収する」
サァァ…サラララ…
サァァ…サラララ…
・・・・・
こうしてなんやかんやあって
武器屋のおやっさんは塩になった。
勇者は訳が分からないまま
ただただ塩を瓶に入れるのであった…
尿神とは?尿の者の悲願とは?謎が謎を呼ぶ、第二話を待て!
【続く】
・・・・・
~武器屋~
勇者「ふぅ、これで終わりだな」
姫騎士「合計30本の瓶詰め塩ですわね」
僧侶「これだけあればしばらく塩には困りませんね」
魔「もう一度訊くけど…この塩、本当に使うつもり?」
僧侶「もろちんですぅ」
姫騎士「逆に、使わない理由がありまして?」
魔「…」
勇者「塩の話はとりあえず置いといてだ…武器だよ武器。俺達は武器を買いに来たんだぜ、塩を詰めに来たんじゃあない」
姫騎士「でしたわね」
僧侶「でしたっけぇ?」
勇者「目的を見失いやがって…装備をととのえて魔王討伐に行くんだろうがい!」
魔「そのための軍資金…」
姫騎士「でしたでした、そうでしたわね」
勇者「とりあえず各々、自分の気に入った装備を探すんだ。代金を置いていけば問題は無いだろう」
姫騎士「ちゃんと代金は置いていくのですね。いやまぁ当たり前なんですけども」
僧侶「ではさっそく見ていきましょうかぁ」
・・・・・
勇者「ふむ、この剣にするか」
姫騎士「わたくしは、このレイピアを」
魔「…この杖」
僧侶「私はこの毒手袋を」
姫騎士「…毒手袋?」
僧侶「これを使えば誰でも毒手使いになれるんですよぉ~素敵じゃないですかぁ!」
勇者「うん、まぁ武器の好みは人それぞれだし…」
僧侶「じゃあ私はこれに決定ぃ~。さっそく装備しちゃいますう!」
ギュッギュッ
僧侶「ん、なかなかうまく手に…こうしてこうして…」
ドクンッ
僧侶「あれ、なにやらめまいが…」
ドクンッ
僧侶「ま、まさか毒手袋の毒が!?」
姫騎士「そりゃ素手で触るからですわ。毒装備を扱うときは細心の注意を払うのは当たり前…当たり前田のクラッカー!でしてよ」
魔「…まぬけ」
勇者「やれやれまったくだぜ」
僧侶「そ、そんな事より早くなんとかしてくださぁい…私、解毒魔法使えないんですぅ~!」
勇者「えー…」
姫騎士「とは言っても、わたくし達だって解毒魔法なんて使えませんわよ?」
勇者「あいにく毒消し草も持ってねぇ」
魔「…危機的状況」
僧侶「そ、そんなぁ~」
勇者「なんとかして解毒する方法を考えるしかねぇか」
姫騎士「そうですわね…」
勇者「毒…毒…消す…」
勇者「毒…裏返る…」
ハッ
勇者「毒を…裏返す!」
魔「?」
勇者「昔、何かの書物で読んだ記憶がある!大量の砂糖水を飲めば毒を裏返す事が出来るって!」
※いろいろと間違った知識
姫騎士「毒が裏返る?どういう…」
勇者「細けぇこたいんだよ!とにかく砂糖水、大量の砂糖水だ!」
魔「…どれくらい必要?」
勇者「えっと、たしか…14…15だったかな…単位は…たしか…トンだったか?」
※また間違った
姫騎士「とにかく、14~15トンの砂糖水があればいいのですわね?」
勇者「たぶ…タブンネ」
魔「…水なら私に任せる。ウォーターパニッシャーの魔法で大量の水が出せる」
勇者「おぉ」
姫騎士「あとは砂糖ですわね…その辺を探してきますわ」
タッタッタ…
・・・・・
タッタッタ…
姫騎士「ありましたわよ、砂糖が!」
勇者「でかした!」
姫騎士「でも15トンの砂糖水を作るには足りないのでは?」
魔「…大丈夫。増殖の魔法で増やせる」
勇者「でかした!」
姫騎士「では、さっそく…レッツ砂糖水!」
勇者「レッツ砂糖水!」
魔「…」
モジモジ
魔「…れ、レッツ砂糖…水…」
カァーッ
姫騎士(照れてる可愛い)
ガサゴソ
姫騎士「まずはここに砂糖が4キロありますわ。これを…どうしましょうか?」
勇者「うーむ、14トンもの砂糖水を作るスペースがなぁ」
魔「…私の空間転移魔法で、いったん異次元に作ればいい」
勇者「でかした!」
姫騎士「では魔法使いさん、お願いしますわ」
魔「…わかった。まずはその砂糖を異次元に…」
グニャン バシュウゥゥゥ!
姫騎士「さ、砂糖が…突然現れた黒い渦に吸い込まれましたわ!」
魔「…異次元に転移させた砂糖を、増殖魔法で増やす」
バイバイバイ
姫騎士「よくわかりませんが、異次元で砂糖が増えているのですね」
魔「…」
魔「…もう、できた。これで今、異次元空間には砂糖が4トンある状態」
勇者「でかした!」
魔「…じゃあ、あとは水。今からウォーターパニッシャーの魔法で異次元空間に水を10トン流し込む」
姫騎士「砂糖が4トン、水が10トン…つまり!」
勇者「つまり!」
姫騎士「じゅ…た、た…」
姫騎士「とにかくたくさん!」
姫騎士「とにかくたくさんの砂糖水!」
勇者「そう、たくさんの砂糖水だな!」
姫騎士「そ、それを…」
ドキドキ ワクワク
勇者「毒で死にかけの僧侶に飲ませる!」
姫騎士「ど、どれだけ…?」
勇者「じゅ…14トン!」
フラァ…
姫騎士「じゅ、14トンも!?」
勇者「そう、俺の記憶が確かならば!14トンの砂糖水で毒は裏返る!昔、書物で読んだ事がある!」
※実際には砂糖水は衰弱しきった体を復活させるためのもので、砂糖水自体にそんな解毒作用は無い。
勇者「さぁ、やろうぜ…僧侶の口によぉ、じゅ、14トンもの砂糖水をよぉ…ひっ、ひひっ…流し込んでやるんだよぉぉぉぇぇばぁしぃぃぃぃぃぃぃん!」
姫騎士(興奮のあまりeverythingみたいになってる)
勇者「はっ、はやく、やれよ…魔法使い!早く僧侶の口によ!異次元空間にある14トンの砂糖水をよ!流し込んでやれぇぇぇ!」
魔「…わかった」
僧侶「!」
僧侶(毒で意識が朦朧としていたからよく聞いていなかったですが…何やら魔法使いが私にしようとしている!)
魔「…僧侶、口を開けて」
僧侶「!?」
魔「今から僧侶の口に14トンの砂糖水を流し込むから。これで毒が消えるらしいから」
僧侶「ンな訳あるかぁぁぁぁぁ!ですぅ!何をどう考えたらそんな事になるんですかぁぁぁ!」
魔「…でも、勇者がやれって」
僧侶「!?」
クルッ
勇者「うん、俺が指示だした」
僧侶「正気ですか蛍原さん!?」
勇者「誰が蛍原やねん」
勇者「大丈夫だって、大量の砂糖水には解毒作用があるんだって。たぶん」
僧侶「いやいやいや、よく考えて…いや、よく考えなくても分かるでしょ?14トンですよ?14トンの砂糖水がどうやったら人ひとりの体に入ると思っているんですか?破裂しちゃいますよ破裂!」
勇者「飲んだそばから出せば大丈夫じゃね?」
僧侶「膀胱のキャパ過信しすぎィ!」
僧侶「そんなすぐに尿にはなりませんて!」
勇者「謙遜すんなって!僧侶なら、やれりさ!」
魔「…信じてる」
姫騎士「そうですわ!わたくし達は僧侶さんを…僧侶さんの膀胱を!信じていましてよ!」
僧侶「クソ嬉しくない信頼ですぅ…」
勇者「細けぇこたいんだよ!さっさとまっちまえよ、魔法使い!」
魔「…あいあいさー」
グニャン
魔「…僧侶、口を開けて」
ブンブン
僧侶(嫌ですぅ!)
勇者「ちっ、意地でも口を開けないつもりか!」
姫騎士「仕方がありませんわね…ならば、わたくしの念力で!はぁっ!」
ビュワンビュワン
グギギ…
パカァ…
僧侶「あ、あがが…ぐぎぎあ!?」
勇者「口が開いた!今だ魔法使い!」
魔「…あいあいさー」
52 : 以下、名... - 2019/03/05 12:22:57 Z0xc2w3Q 42/55\(^o^)/
>>52
魔「!?」
魔(念力で無理矢理口を開けたのに…笑っている!?)
魔(馬鹿にして…笑顔だなんて…)
魔(だったらお望み通り、14㌧の砂糖水をぶち込んであげる!)
ズモォ
魔「…くらえ!ウォーターパニッシャー(砂糖入り)!」
ズズモォ
僧侶「!」
グポポポポ
僧侶「ぶばばばばば!」
僧侶(こ、この水圧は危険ッッ!私の脳内コンピューターの計算によると、水の圧力、直径、速度から…このままでは私は死ぬ!)
僧侶(今すぐ口から入った水を消化しなければいけません…不本意ですが『あの技』を使うしかないですね…)
ギンッ
僧侶(私の中に眠る巨人族の血を…目覚めさせるッッ!)
ドクンッ
僧侶「体が熱い…血が、目覚める!」
ブモンッ
魔「!?」
勇者「なんだぁ!?僧侶の体が膨れ上がって!?」
姫騎士「肉がブクブクと沸き立っているかのようですわ!」
僧侶「私の母は巨人族!その血が目覚めたのですぅ!」
勇者「巨人族だってぇ!?」
僧侶「巨人化した事で私の膀胱は14トンの砂糖水を高速で尿に変換できる!むしろ高速しぎて常に水分をとらないと干からびるくらいに!」
勇者「は、ハッタリだ!そんなにすぐ膀胱で処理できるわけがない!やれ!やるんだ魔法使い!」
魔「…っ!」
グニャン
グポポポポ!
魔「ウォーターパニッシャー!」
グポポポポ!
僧侶「飲む…飲みきってみせまゴボボボボ!」
ゴクンゴクン
スゥー
チョロ…
勇者「もう尿が!?」
僧侶「グボボボバ(さぁ出しますよぉ)!」
チョロ…チョロ…
チョロチョロチョロチョロ
ドビュリュッセルゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥ!
勇者「うわぁぁぁ!」
魔「…っ」
姫騎士「かつてない尿がくる!」
ジョババババババ!
僧侶「グボボボバ!」
ジョババババババ!
僧侶「グボボボバ!」
ジョババババババ!
魔「くっ…もう砂糖水が…」
グポポポポ…ポポ…
ポポ…ポ…
チョロ…
魔「うそ…もう砂糖水が…」
勇者「ば、馬鹿な…奴は…僧侶は14トンの砂糖水を飲み干したというのか!?」
姫騎士「あ、ありえませんわ…」
僧侶「げぷぅ…」
僧侶「ごちそうさま…ですぅ」
シボシボシボ…
僧侶「ふぅ、巨人化解除…」
姫騎士「僧侶さんの体が元のサイズに…」
勇者「な、なんてこった…本当に飲み干しやがった!」
姫騎士「ですが、尿が!」
姫騎士「…」
姫騎士「あれ…?尿は?」
姫騎士「巨人化した僧侶さんから放たれた、大量の尿はどこに!?」
ーーーーーーーーーーーーーーーー
『ジャスト5分だ…悪夢(ユメ)は見れたかよ?』
ヴァン
勇者「!?」
魔「!?」
姫騎士「!?」
僧侶「…」
姫騎士「あ、あぁ…こ、これは一体…」
ハッ
姫騎士「わたくしの手にはレイピアが…」
勇者「俺は剣を握ったままだ…時間が巻き戻ったってぇのか?それぞれ自分の武器を選ぶところまで…」
僧侶「そうりょ」
僧侶「そうよ…時が戻った…正確にはこの時点から貴方達は私によって幻覚を見せられていたのよ」
姫騎士「僧侶さん、貴方はいったい…」
僧侶「勇者様…貴方なら…」
バサァッ!
姫騎士「僧侶さんの背中から羽が!?」
僧侶「あンたになら…分かるでしょう?私が何者なのか!」
勇者「…」
勇者「あぁ、分かるぜ。そんな…胸糞悪ぃよぉ…小便臭ぇモンをよぉ…見せられちゃあなぁッッ!!」
僧侶「ンフフフフ…恐い顔してるわよ、勇者。まるで、あの時みたぁい…」
ニヤニヤ
勇者「ッッ!貴ィィイ様ァァァァァッッ!」
僧侶「キャハハハハ!怒った怒った!思い出した?思い出した?大切なものを失った悲しみ、苦しみ!私への怒り!ぜぇぇぇんぶ、思い出したぁぁぁ?」
ズイッ
僧侶「ズルいよね?忘れるなんて。私はずぅぅぅぅぅっっっっっと、忘れずにいたのにぃぃぃぃぃ!!!」
僧侶「私だけに背負わせて!私だけに押し付けて!私だけに私だけに私だけに!ズルいズルいズルい!他に良い方法があったの?誰か他の人がやってくれたの?ハッピーエンドにできたの?教えてよ教えてよ教えてよ!勇者勇者勇者勇者勇者ゆうしゃゆうしゃゆうしゃゆうしゃゆうしゃぁぁぁぁぁ!!!」
勇者「ひぃっこわい」
ジョババババババ!
恐怖のあまり勇者は失禁した。
その尿は目に優しくないビビッドピンク色のであった。
その尿はアンモニアと糞尿を100日煮詰めてさらに100倍濃縮したような臭いであった。
僧侶「くっさ!」
魔「くっさ!」
姫騎士「くっさ!」
勇者以外みんなしんだ。
勇者「え…」
シーン
勇者「う、嘘だろ…?なぁ、みんな…ふざけてないでよぉ…死んだフリなんてすんなよぉ…」
ポロポロ…
勇者「ひぐっ、えぐっ…ひとりに…しないでくれよぉ…」
勇者「だれか…だれかぁ…」
フラッフラ
勇者「俺だけじゃ、魔王討伐なんてできないよぉ…」
そうして勇者は3日3晩泣き続けたそうじゃ…
目は赤く腫れ上がり充血し
体の毛という毛が抜け落ちていた。
もはや人間の言葉は話すことも理解することも出来なくなっていた。
勇者「ウ、ゴォ…」
そして勇者は何処へともなく去っていった…
そして月日は流れ
王国に『赤目』と呼ばれる化け物が現れるようになった、そんな時代………
そんな時代…
そんな時代だからこそ!
赤目「守ろう人権、なくそう差別!」
【おしまい】

