―オーディション控室―
春香「宇宙人がさ、人間に紛れて普通に生活してるって話知ってる?」
千早「なに、それ?」
春香「地球の調査してんだってさ」
春香「しかも映画見て人間に化けたらしくて、 トミーリー・ジョーンズそっくりなんだって!!」
千早「本当、なの?」
響「あはは、うっそだぁ」
春香「だよねぇ?あはははは!!」
ジョーンズ「ツギノカタ、コチラヘドウゾ」
春香「ハーイ!!じゃぁ二人とも行って…ってうわっ!?」ドンガラガッシャーン
宇宙人 ジョーンズ 地球調査中
『この惑星の住人はどこか抜けている』
ジョーンズ「……」カポッ ゴクリ
『ただ、この惑星の夜明けは美しい』
このろくでもない、 すばらしき世界。
元スレ
ジョーンズ「この惑星のアイドルと呼ばれる職業は、とにかく大変だ」
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1361110202/
ー写真スタジオー
『この惑星の住人は写真という絵に対して強い思い入れを持っている』
伊織「宣材に必要なのはインパクトよインパクト!!」
やよい「うっうー!!じゃあお化粧バッチリして衣装もこのお姫様みたいなのにしますー!!」
亜美真美「「私たちはこのお猿さんの着ぐるみにしよう、ねー!!」」
P「こらこら…」
『全く難儀なものだ』
ジョーンズ「衣装ノ追加コチラニナリマス」
P「ありがとうございます。ほら、ふざけてないで早くこっちに着替えるんだ」
全員「「「ハーイ!!」」」
『だが』
カメラマン「じゃあ撮影に入りまーす!!」
伊織「うふふっ」
やよい「うっうー!!」
亜美真美「イェーイ!!」
『カメラの前で微笑む少女たちは』
カメラマン「ハーイ、オッケーでーす!!」
『美しい』
ー降郷村ー
青年団長「今日から青年団に加入したジョーンズさんだ」
ジョーンズ「…」
団長「今回の夏祭りは都会からアイドルを呼んでるから気合い入れて準備頼むよ」
ジョーンズ「カシコマリマシタ」
『この惑星の住人は、お祭りと呼ばれる催しが大好きだ』
団長「じゃあ団員は屋台の準備、ジョーンズさんはステージの設営を頼むよ」
『毎年毎年ご苦労なことだ』
ジョーンズ「カシコマリマシタ」
…5分後…
団長「土台はもう完成したのか…やるねぇ…」
『だが、』
団長「おつかれさん。そろそろアイドルさん方も来る頃だ、缶コーヒーでも飲んで休んでてくれ。」
ジョーンズ「……」カポッ ゴクリ
『仕事のあとの一杯は、美味い』
真「やっと着いた…」
雪歩「空気がきれいですぅ」
春香「何もないね…」
『この惑星のアイドルは男性を虜にすることで利益を得ている』
団長「573プロさん…でしたっけ?ようこそおいでくださいました。今日はよろしくお願いします。」
律子「765プロです…。こちらこそ、本日はよろしくお願いします」
『実に不健全だ』
団長「あぁ、申し訳ありません。よろしくお願いします。では控室の方にご案内します。ジョーンズ、あとは任せたぞ。」
ジョーンズ「カシコマリマシタ」
雪歩「おっ、男の人ーーーーーー!!???」ダダダッ
真「おい、雪歩!?どこいくんだ!?」
春香「雪歩ちゃん!?」
『だが、あそこまであからさまに逃げられると』
真「春香、追いかけないと!!」
春香「うっ、うん!!」
ジョーンズ「……」ポツーン
『へこむ』
ー降郷村 夜ー
『この惑星の住民は、人前に出ることが苦手らしい』
雪歩「どどどどうしよう真ちゃん、緊張してきた」ガクガク
真「だだ大丈夫だよ、緊張しているのはみんな一緒だよ」ガタガタ
春香「そ、そうだよ。みみみんなで頑張ろうね」ブルブル
『何をそんなに恐れているのだろうか』
ジョーンズ「ミナサン出番デス」
全員「「「はっ、はぃいっ!!」」」
『だが』
雪歩「いっ…イエーイ!!!!!」
真「イエーイ!!」
春香「ヴァーイ!!!」
『緊張の中でも観客を湧かせようと努力する姿は』
観客「「うおおおぉぉぉぉぉぉおおおおお!!!!!!」」
『心に響く』
ーゲロゲロキッチン スタジオー
千早「くっ、料理なんて殆どしたことなかったわ…」
春香「千早ちゃん…大丈夫だよ、がんばろうね!!」
響「フッフーン、自分と貴音は完璧だからなー、なー貴音」
貴音「えぇ。この勝負、勝たせていただきます」
カエル(司会)「それではああぁ、料理スタートおおお!!」
『この惑星のアイドルは、不本意な仕事もこなさなければ生き残れないらしい』
千早「痛っ…(また指切った…)」
『失敗することも多い』
春香「千早ちゃん、醤油取って!!」
千早「醤油…これね」
春香「ありがと」ドバー
春香「ってこれソースだよ!!どうしよう…」
千早「ごっ、ごめんなさい!!どうしましょう…」
『ただ』
春香「ううん、大丈夫!!じゃあこれを入れて…よし、洋風肉じゃがの出来上がり!!」
千早「すごいわ…春香…!!」
響「こっちも特製ゴーヤチャンプルーできたぞー!!」
カエル「調理しゅーりょおおおおお!!」
『この惑星の仲間には』
審査員A「んー、これは響・貴音チームですねー」
審査員B「私は春香・千早チームに一票」
ジョーンズ「ヨウフウニクジャガ、ヨソウガイデス」バクバク
カエル「勝ったのはああぁぁ、春香・千早チームぅぅぅぅぅ!!!!!」
春香千早「やったぁ!!」
『失敗を成功に変える力がある』
ー海の家ー
『この惑星の住人は、夏になると海と呼ばれる水溜まりに集まってくる』
春香「うわー海ですよ海!!」
響「真、向こうの島まで競争するさー!!」
真「よーし、負けないぞー!!!」
亜美「じゃぁ突撃ですぞ!!私に続け真美隊員!!」
真美「ラジャー!!亜美隊長!!」
伊織「ちょっと!!待ちなさいよあんたたちぃ!!」
『しかもやたらとテンションが高い』
雪歩「砂のお城をつくりますー」
美希「ちょっとナンパされてくるのー」
やよい「うっうー…お腹が空きましたー」
律子「じゃぁそこで何か買おうか、フランクフルトでいい?」
やよい「うっうー!!律子さんありがとうございますー!!!」
律子「ちょっと待っててね……すいませーん!フランクフルトくださーい!!」
ジョーンズ「イチキュパ、イチキュッパ!!」
律子「…はい、198円ちょうどです」
ジョーンズ「アリガトゴザマシタ」
『全く騒々しい』
あずさ「あらあらー、美味しそうねー。私たちも何か買おうかしら」ドタプーン
貴音「まこと、良き考えかと。わたしはこの焼きそばを食すことといたしましょう」プルルーン
『だが、この惑星のビキニは』
あずさ「すいませーん、フランクフルトと焼きそばを1つずつくださいー」ドタプーン
ジョーンズ「…////」タラー
『すばらしい』
千早「…くっ」
ーテレビ局ー
『この惑星の住人は、多くが企業戦士として毎日忙しなく働いている』
AM7:00 ー営業ー
P「765プロです!!よろしくお願いします!!」
AM8:30 ー調整ー
P「はい、……はい、わかりました。ありがとうございます。では失礼します」
AM11:30 ー送迎ー
P「亜美、やよい、お疲れさま。やよいは一回事務所に戻ってからCMの撮影、亜美はこのまま雑誌の取材だ。きついかもしれないがよろしく頼む」
PM12:45 ー捜索ー
P「…やっと繋がった!!あずささん、律子がキレてますよ!?今どこですか!?……よ、横浜!?今日の仕事は群馬ですよ…わかりました、迎えに行きますのでそこを動かないでください!!!」バタバタ
『しかも、小さな企業だと一人にかかる負担が大きい』
PM12:50 ー移動ー
P「運転手さんすいません、横浜のランドマークタワーまで急ぎでお願いします」
ジョーンズ「カシコマリマシタ」ドドド
P「」
ジョーンズ「アリガトゴザマシタ」
PM13:00 ー送迎ー
P「新宿から横浜まで10分とか、どんな魔法だよ…あ、あずささんこっちです!!急いでください!!」
『だが』
PM15:00 ー付き添いー
P「あずささんはなんとか間に合ったか…最後はやよいのCM撮影だ。がんばれよ」
スタート!!ーーーー
やよい「うっうー!!BOSSレインボーマウンテンが新しくなりましたー!!今ならおまけが付いてまーす!!お得ですよー!!」
ーーーーハイオッケー!!
PM17:00 ー送迎ー
やよい「……プロデューサーさん、疲れてますかー?」
P「大丈夫だ、問題ない。やよいもお疲れさま。明日も早いからゆっくり休んでくれ」
やよい「プロデューサーさんの方がきつそうかなーって…あ、さっきの撮影で1本貰っちゃいました!!あとで飲んでくださーい!!」
P「ありがとう、戴くよ。っと、着いたぞ。また明日」
やよい「うっうー!!お休みなさいですー」
『この惑星の働く男たちの背中は』
PM19:00 ー事務所ー
P「…ふう、やっと着いた。あとは事務仕事だけだ。っと、その前に」カポッ ゴクリ
P「うん美味い。さて、頑張りますか」
PM23:00 ー帰宅ー
P「よし終わった…今日もお疲れさま、俺」
『逞しい』
41 : VIPに... - 2013/02/20 00:27:33.64 Ds/WhyI20 9/17お姫ちんジョーンズさんと面識ありそうだよな
ードッグランー
ジョーンズ「ドッグフードノ試供品デス」
『この惑星の住人は、犬と呼ばれる奇妙な生物と共同生活している』
響「ありがとうさー!!って、こらーいぬ美ー!!逃げないでくれー!!」
伊織「ちょっと、響!?もう…よしよし、ジャンバルジャンも今日は運動しましょうねー」
白戸父「ソフトバンクのCM撮影も終わったし、久々に運動するk……貴様、ジョーンズ!?」
ジョーンズ「…ッ」シュイン
白戸父「消えた……今のは確かに……。なんだこの大量の缶詰めは?」
白戸母「あら、ドッグフードみたいですねぇ。いただいていきましょうか。」
白戸父「そうだな」
『しかも、この惑星の住人は』
ー響の家ー
へび香「……」ジー
ブタ太「……」ジー
ねこ吉「……」ジー
ワニ子「……」ジー
ジョーンズ「」
『犬以外の生物とも共同生活しているようだ』
ー スーパーラッキー ー
『この惑星の主婦と呼ばれる人種は、特売という言葉が大好きだ』
やよい「うっうー!!今日は近所のスーパーが安売りです!!気合い入れて買いますよー!!」
ジョーンズ「タイムセール始メマース!!」キャー ドケー ワタシガサキヨー ズガン ドゴン バキッ
響「すっ、すごい人だかりができたぞ…」
伊織「やよい、圧死しないかしら…」
やよい「じゃぁ行ってきまーす!!」
『このわずか数円の差に命を賭けている』
ジョーンズ「タイムセール、終了デス…」ボロッ
やよい「……うぅ…あんまり買えませんでした………」
響「あれは仕方ないよ…うん…」
伊織「生きて帰れただけ幸せよ…」
『だが、この惑星の住人は』
店員「やよいちゃん、タイムセール負けちゃったか。じゃあおじさんが努力賞として半額シールを進呈しよう!!何にする?」
やよい「うっうー!!ありがとうございますー!!じゃぁこれください!!」
『頑張る少女に優しい』
ー結婚式場ー
『この惑星の女性たちは、結婚という契約に対して強いこだわりを持っている』
花嫁「石油王なんて絶対オッサンじゃない!!私はオッサンと政略結婚なんて絶対嫌!!」
黒服「お嬢様…そうおっしゃらずに会うだけ会ってみてください」
ジョーンズ「コチラヘドウゾ」
『自分の理想に沿う相手が見つかるまで何度も交際相手を変える』
花嫁「絶っ対に、嫌!!」ダッ
黒服「おっ、お嬢様!?ジョーンズ、手分けして探すぞ」ダッ
ジョーンズ「カシコマリマシタ」シュイン
『健気な話だ』
花嫁「くそう、5分で捕まるなんて…」
『ただ、この惑星の女性たちは』
石油王「石油王デス、一目惚レシマシタ。結婚シテクダサイ」
花嫁 (イ…イケメンじゃない!!しかもお金持ち…)
花嫁「よろしくお願いします!!!」
『金とイケメンに弱い』
ーたるき亭ー
『この惑星の女性たちは、30歳という節目が近付くと結婚という契約を結びたがるようになる』
小鳥「この間のあずささんのウェディングドレスの撮影、綺麗でしたね~」
律子「ええ、例の結婚情報紙は増版に次ぐ増版で、過去最大の販売数みたいです」
あずさ「うれしいわぁ。仕事を一生懸命やっていれば、運命の人に見つけてもらえるかなって」
小鳥「はぁ、私にも早く運命の人が現れないかな…」
『何をそんなに急ぐ必要があるのだろうか』
小鳥「店員さん、生1つ追加で!!」
ジョーンズ「カシコマリマシタ」
ー30分後ー
小鳥「だぁかぁらぁ、あずささぁん、運命の人なんて探してたらぁ、行き遅れちゃいますよぉ~」
あずさ「あ…あらあら…」
律子「ちょっと、小鳥さん。飲み過ぎですよ」
小鳥「早くしないとぉ、私みたいにいつの間にか2X歳になってますよぉ~」
小鳥「店員しゃん!!生1つと鳥軟骨!!」
ジョーンズ「カシコマリマシタ」
『だが、この惑星の2X歳は』
小鳥「うぅ…店員しゃんでもいいでふ……か弱い小鳥を拾ってピヨ……」
ジョーンズ「……」////
『かわいい』
ー運動場ー
実況「さぁアイドル大運動会もいよいよ大詰め!!!残す競技は全員リレーを残すのみとなりました!!!」
実況「点差は765プロと新幹少女の一騎打ち状態!!!このリレーで勝った方が総合優勝となります!!!」
ジョーンズ「…ヨーイ…」パァン
『この惑星の住人は絶えず優劣を競いあい、無意味な順位を付けている』
新幹「邪魔よ!!足手まとい!!!」
やよい「……うっ……う………」
『何をそんなに必死になっているのだろうか』
伊織「やよい!!後は私たちが何とかするからバトンを繋ぎなさい!!」
真「やよいはよく頑張ってくれたよ!!後は任せて!!」
『だが、この惑星のアイドルは』
伊織「後は任せたわよ!!真!!!」
真「任せて!!うおおおぉぉぉおお!!!!」
……………
実況「判定の結果が出ました!!!勝ったのは……765プロ!!よって、今年の総合優勝は765プロに決まりましたーー!!!」
765「「やったぁ!!!」」
やよい「よかったですー」グズッ
『仲間と勝ち取った勝利が、泣くほど嬉しいらしい』
ー公園ー
『この惑星の住人は、誰もが秘密を抱えながら生活している』
響「なー貴音ぇー、貴音の家はどこにあるんだー?」
貴音「それは "とっぷしーくれっと" でございます」
響「えー、じゃあ出身は?」
貴音「それも "とっぷしーくれっと" でございます」
響「うがー!!貴音は秘密が多すぎるぞ!!」
『秘密の大きさによっては、親しい者にも打ち明けられない』
『難儀なものだ』
貴音「!?……響、少々失礼いたします」
『そして』
貴音「もし、そこの方」
ジョーンズ「……」
貴音「貴方からは面妖な香りがいたします…そう、故郷を思い出させるような香りが」
貴音「貴方、何者ですか?」
ジョーンズ「……」ジジッ
貴音「!? 一瞬姿が…」
『この惑星の調査も』
響「貴音ー!!そろそろ戻ってレッスンするさー!!」
貴音「……わかりました。では、またどこかで」
ジョーンズ「……」カポッ ゴクリ
『そろそろ限界かもしれない』
ー宇宙船ー
『全く、ろくでもない惑星だった』
辞 令
ジョーンズ殿
帰還を命ずる。
以上
デーブ「ホーント、ロクデモナイ惑星ダッタネー」
ーー宇宙人 デーブ・スペクター 地球調査員ーー
ゆうこりん「もう二度と戻りたくないですぅー」
ーー宇宙人 ゆうこりん 地球調査員ーー
ジョーンズ「……」
『だが』
………ドンガラガッシャーン ウッウー!! イッ,イエーイ!! クッ………
ジョーンズ「」カッ ヒュイン
ー765プロ ライブ会場ー
春香「今日は765プロの1stライブに来てくれてありがとー!!」
観客「「うおおおぉぉぉぉぉおおおお!!!」」
『この惑星の765プロは』
春香「早速1曲目!!」
ジョーンズ「ウオオオオォォォォオオオ!!!」
『応援したくなる何かを持っている』
ー街頭モニター前ー
ジョーンズ「……」
『やれやれなんということだ』
『擬態能力が弱まっているにも関わらず、調査延長を申請してしまった』
辞 令
ジョーンズ殿
地球調査続行を許可する。
以上
携帯「アオイートリー」pi
ジョーンズ「ワタシダ。………カシコマリマシタ」pi
『全く、私らしくない』
モニター「うっうー!!BOSSレインボーマウンテンが新しくなりましたー!!今ならおまけが付いてまーす!!お得ですよー!!」
ジョーンズ「……」 イラッシャイマセー 120エンデス アリガトウゴザイマシター
『ただ、この惑星の缶コーヒーは』
ジョーンズ「……」カポッ ゴクリ
『美味い』
ーーこのろくでもない、すばらしき世界ーー
おわり