小鳥「あ、お帰りなさい 雪歩ちゃん」
雪歩「こ、小鳥さん ど、どうしてそんな平然と作業をしていられるんですかぁ」ガクガク
小鳥「あら、大丈夫よ だって響ちゃんのでしょう?」
雪歩「で、でも…」
貴音「し、心配ありません雪歩 ヘビ香は響の家族 こちらから攻撃しない限り 噛みついたりすることはありません」プルプル
雪歩「し、四条さん …でもこんな近くに」
小鳥「きっとそこが暖かいからよ」
小鳥「さっきからずっと動かないもの」
雪歩「そ、それで響ちゃんは?」
小鳥「…そういえば」
貴音「…見ておりませんね」
雪歩「…ま、まさか響ちゃんが」
貴音「お、落ち着きなさい この体からして響を食べられる訳がありません」
小鳥「そうよ 雪歩ちゃん 響ちゃんの背が小さくても出るところは凄く出てるんだから」
雪歩「…」
貴音「…」
小鳥「あれ?」
雪歩「ま、まぁ動かないなら大丈夫ですよね、 真ちゃん来るまで待ってれば…」
貴音「…私は大きな間違いをしておりました」
雪歩「ど、どう言うことですか?」
貴音「私は今までこの蛇と言う生き物に、見た目だけで判断し、嫌っておりました」
貴音「何故 響はこのニョロニョロとした生き物と生活を共にできるのか」
貴音「今こうして真剣に向き合うことで判りました」
貴音「大人しく、つぶらな瞳を持つ蛇に、きっと響は心を引かれたのでしょう」スッ
雪歩「し、四条さん!?」
貴音「大丈夫です この様に心を通わすこともできました。今まで蛇に対し偏見を持っていました 申し訳ありません」サスサス
小鳥「テレビの裏に回り込んだ蛇に話しかけながら触る貴音ちゃん…」
小鳥「何でかしら 蛇が別の…卑猥なモノに見えてきたわ」
雪歩「…」
小鳥「じ、冗談よ」
…
小鳥「あ、そう言えばお料理さしすせその時間だわ 雪歩ちゃんテレビつけてくれる?」
雪歩「は、はい」
ガチャ
真「たっだいまー」
響「ただいまー」
雪歩「ま、真ちゃぁん!」ギュ
真「え、雪…」ギュゥ
雪歩「ま、真ちゃん苦し」
真「へ、蛇…蛇!?」ギュゥゥゥウ
雪歩「お、落ち着いてぇ んっ」
小鳥(ま、真ちゃんが蛇を怖がって雪歩ちゃんに抱きついて…)ブッシャー
響「ま、真、雪歩が!雪歩が!」
雪歩「…」にへら
響「…幸せそう だから良いか」
響「で貴音は何してるんだ?」
貴音「響、私は謝らねばなりません」
響「え?な、どうしたの?」
貴音「今まで蛇について、知りもせず嫌っていた事です」
貴音「真も落ち着きなさい 皆こちらへ」
雪歩「ケホッ」
真「…雪歩」ギュ
貴音「一見しただけでは本質は見抜けません… こんなに可愛いものだとは」
響「ふふ そうか、あんなに苦手だったのに 何だか自分嬉しいぞ」
雪歩「…何か私も大分平気になってきたかも」
真「へ?ほ、本当!?」
響「一見しただけでは判らない…か」
貴音「雪歩も触ってみませんか?」
雪歩「ぅ…」
蛇「…」ジー
雪歩(すべては初めの一歩から…)チョン
響「…パッと見わかんなかったけど この蛇はヤマカガシって言うんだぞ」
雪歩「…え?」
響「自分の飼ってる蛇はアオダイショウ」
貴音「?」サスサス
響「ヤマカガシって言うのは模様が地域とか個体によって違いがあるんだ」
雪歩「え、ち、ちょっと待って この蛇は響ちゃんのじゃないの!?」
響「? そうだぞ」
響「こいつは…確か冬眠しない蛇なんだぞ」
響「そんでもって、ヤマカガシって言うのは、マムシとかハブよりも強い毒があるからあんまり触んない方が良いぞ」
貴音「…」スッ
雪歩「…」スススス…
…
……
……………
貴音「キェェェェェェエエエエ フォアタァァァアアア」
終わり