1 : VIPにかわりましてNIPPERがお送りします - 2014/09/29 01:10:48.57 T6Qk2Kfv0 1/15

モバP「んーっ、ようやく片付いた……!」ノビー

ちひろ「うらやましい……」カタカタ

モバP「さて、昼飯どうすっかなあ」



「……」ピク

元スレ
モバP「さて、昼どうするかな」
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1411920638/

2 : VIPに... - 2014/09/29 01:15:03.38 T6Qk2Kfv0 2/15

「ねえ、プロデューサー。今からちょっと空いてる?」

「ん? 丁度休もうかと思ってた頃だが……」

「そっか。丁度よかった」

「何か相談事か?」

「まあちょっとね。どうかな?」

「大事なシンデレラガールの頼みとあっちゃあな」

「む。私がシンデレラ獲ってなかったら?」

「いや、もちろん聞き入れるさ。ちょっと意地悪だったな」

「ふふっ。いいよ、許してあげる」

3 : VIPに... - 2014/09/29 01:19:04.90 T6Qk2Kfv0 3/15


ググゥー・・・


「っと、悪い。今朝は食ってないもんだから」

「もう、プロデューサーってば……」

「なあ、昼飯食いながらでもいいか? はは、結構限界でさ……」

(来た!)

「そこで朗報だよ。実は今日はお弁t――」

まゆ「Pさん、まゆとお弁当にしませんかぁ?」ズイッ

4 : VIPに... - 2014/09/29 01:26:19.51 T6Qk2Kfv0 4/15

「え? いやぁ、悪いんだが、今日は凛と先に飯の約束をだな……」

まゆ「まゆ、朝から頑張ってお弁当作って来たんです。Pさんのために……」

「そ、そうか。うーん……」

「プロデューサー。私もお弁当を作っt――」

まゆ「昨日も遅くまでレッスンしたけど、Pさんのためですから。……ね?」

「そ、そりゃありがたいな。……なあ、凛。まゆにも申し訳ないしだな」

「プロデューサー、私もお弁当作ったんだけど」

「えっ」

5 : VIPに... - 2014/09/29 01:31:37.55 T6Qk2Kfv0 5/15

「まゆ? ほら、誘ったのは私が先だし」

まゆ「むう。でも、決めるのはPさんですよ」

「え、俺か? ……そりゃそうか」

「ね、先に誘ったのはこっちだよ」

まゆ「Pさん、まゆの弁当はPさんの好きなものたくさん詰めましたよ」

「マジか」

「えっ」

7 : VIPに... - 2014/09/29 01:35:29.84 T6Qk2Kfv0 6/15

「そ、そんなの分かるかな」

まゆ「Pさんのことなら何でも知ってますから」

「本当に全部調べてそうだし」

(……だろうなあ)

「こ、こっちはこれからの仕事のことを考えてバランス整えたから」

(多分)

まゆ「むう、やりますね」

8 : VIPに... - 2014/09/29 01:38:56.03 T6Qk2Kfv0 7/15

まゆ「ねえPさん、まゆの家事の腕は知ってますよねえ?」

「えっ、そこで俺に振るの」

まゆ「ねえ……?」

「アッハイ、一級品です」

まゆ「うふっ……」

「わ、私だってたくさん練習してるよ。家庭料理なら負けない」

(……はず)

9 : VIPに... - 2014/09/29 01:43:26.92 T6Qk2Kfv0 8/15

まゆ(むう、凛ちゃんは確かに努力で上り詰めたし……)

(……畳み掛けるなら今?)

「ねえ、まゆ。私は事務所の先輩だよ」ボソ

まゆ「むぅ……!」

まゆ「で、でもまゆの方が芸暦長いですよ」

「むっ……!」


バチバチ


(逃げ出してえ)

10 : VIPに... - 2014/09/29 01:48:19.61 T6Qk2Kfv0 9/15

「事務所にいて長いってことは、プロデューサーとの付き合いも長いってことだよ?」

まゆ「むぐぅ」

「プロデューサーが最初に担当したのが私」

まゆ「むぐぐぅ」


まゆ「でもっ、まゆはPさんのために前の仕事を抜けましたっ」

「むっ」

まゆ「凛ちゃんはPさんのためにシンデレラガールを辞退できますかっ」

「むぐっ」



(どうしよう)

11 : VIPに... - 2014/09/29 01:53:07.39 T6Qk2Kfv0 10/15

「こ、こうなったらお弁当の出来で勝負だよ」ザッ

まゆ「のぞむところですよぉっ」ザッ

「この玉子焼きはどうかなっ」ハイッ

まゆ「はむっ……。Pさんの好きな薄味! やりますねぇ……」モグモグ

(よかった。味付けは大丈夫か)

まゆ「これはPさんの大好物のから揚げです!」ハイッ

「あむっ……。お、美味しい……!」モグモグ



「それ俺の分の弁当じゃねえの」

12 : VIPに... - 2014/09/29 01:58:00.93 T6Qk2Kfv0 11/15

まゆ「この辛子高菜はまゆが漬けたんですよぉっ」ハイッ

「あむっ。こ、これはから揚げとの相性もバツグンで……!」モグモグ

「こ、こっちの梅干も自家製だよっ」ハイッ

まゆ「もぐっ。……日の丸弁当がPさんの思い出の味だということはまゆしか知らないはず……!」モグモグ

(あ、そうだったんだ)




「あの、俺の飯……」

クイクイ

「ん、何だ?」

13 : VIPに... - 2014/09/29 02:00:50.78 T6Qk2Kfv0 12/15


――――

――――――


まゆ「やりますねぇ……ごちそうさまでしたぁ……!」ゼェゼェ

「そっちこそ……でも負ける気は無いから……!」ハァハァ




まゆ「……ねえ、Pさん?」

「……プロデューサー」





まゆ「「どっちのお弁当を食べるの!?」」

14 : VIPに... - 2014/09/29 02:03:49.89 T6Qk2Kfv0 13/15




雪美「はい…P……。あーん…………」

「あーん。……うん美味いなあ!」

雪美「そう……よかった……」ニコ

「これ自分で作ったのか?」

雪美「揚げ物は……お母さん……。危ないから……」

「よく頑張ったなあ! 偉いぞ雪美!」ナデナデ

雪美「ふふっ……」ニコニコ


16 : VIPに... - 2014/09/29 02:07:01.76 T6Qk2Kfv0 14/15

「…………」

まゆ「…………」

「あ、お弁当……」スッカラカン

まゆ「まゆのも……」スッカラカン

「…………」

まゆ「…………」

「ねえ、まゆ?」

まゆ「はい……?」




「……私の弁当いる?」

まゆ「……いいですねぇ。じゃあまゆのお弁当あげちゃいます」



17 : VIPに... - 2014/09/29 02:08:50.55 T6Qk2Kfv0 15/15

おしまい

実は一日遅れの雪美誕生祝いでした
ごめんよ、噛ませとかじゃないんだ。ただ、この子すっげえ漁夫の利が似合うなって

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