1 : 以下、名... - 2015/09/13 00:33:27.76 QArdOI1x0 1/21


※原作5巻の内容有り


りーさん「いやよ!絶対いや!」

ゆき「りーさん!りーさん!落ち着いて!」

りーさん「どこに落ち着ける要素があるのよ!こんなの!」

りーさん「中でさえ!あの爆発でこんなになってるのよ!」

りーさん「それじゃあ、もっと近くにいたあの二人は!」

りーさん「あの二人が、無事なわけないじゃない!」


元スレ
りーさん「今から行ったって!どうせ!助かるわけないじゃない!」
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1442072007/

2 : 以下、名... - 2015/09/13 00:40:12.71 QArdOI1x0 2/21


ゆき「そんなことないよ!なんで諦めちゃうの!」

りーさん「ゆきちゃんが思ってるほど甘くないの!」

ゆき「そんなの知ってるよ!でも諦めちゃダメだよ!」

ゆき「二人は今も、必死に頑張ってるかもしれないのに!」

ゆき「りーさんが諦めちゃダメだよ!」

りーさん「じゃあどうしろっていうのよ!!!」

ゆき「っ、でも、ここまでの頑張りをこんな簡単に無駄にしちゃダメだよ!」

りーさん「そんなの私達が一番・・・っ」ハッ

3 : 以下、名... - 2015/09/13 00:47:11.63 QArdOI1x0 3/21


ゆき「今までも、色んな困難があったけど!全部乗り越えてきたんだよ!」

りーさん「・・・」

ゆき「生き抜いてきたのに、どうしてそれを無駄にするの!」

りーさん「・・・ねえ、ゆきちゃん」

ゆき「二人は今、生き抜こうとしてるんだよ!」

りーさん「ゆきちゃん」

4 : 以下、名... - 2015/09/13 01:02:15.01 QArdOI1x0 4/21


ゆき「だから、りーさんも最後まで」

りーさん「ゆきちゃん!!」

ゆき「っ!?」ビクゥ

りーさん「ねえ、ゆきちゃん」

りーさん「あなた、もしかして全部知ってたの?」

ゆき「え、な、なにが」タジ

りーさん「だから!全部!この現実を知ってたのかって聞いてるの!」

5 : 以下、名... - 2015/09/13 01:05:25.71 QArdOI1x0 5/21


ゆき「っ、あ、う」

りーさん「あんた、ねえ・・・っ」ギリッ

ゆき「で、でも」

りーさん「ふざけないでよ!」バン

ゆき「ひぃ!」ビクッ

6 : 以下、名... - 2015/09/13 01:08:28.78 QArdOI1x0 6/21


りーさん「私達がどんな思いで過ごしてきたと思ってるの!」

りーさん「毎日毎日!夢ならいいなと思って!この現実を見てきて!」

りーさん「どれだけ!辛い思いをしてきたと思ってるの!」

ゆき「ち、ちが」

りーさん「何が違うのよ!一人で現実から逃げ続けて!」

りーさん「あなたの為を思って、みんながどれだけ苦労したか知ってるの!?」

ゆき「ご、ごめん、なさい」グスッ

りーさん「謝って済む話じゃないでしょ!」バンッ

7 : 以下、名... - 2015/09/13 01:14:56.85 QArdOI1x0 7/21


りーさん「みんな死にかけたのよ!あなたのせいで、何度も何度も!」

りーさん「楽しかったでしょうねえ!周りが助けてくれて!」

ゆき「そ、そんなことないよ!」ガタッ

ゆき「ずるいのだって知ってる!でも、だって!」

りーさん「ふざけないでよ!駄目な自分を演じて、何がだってよ!」

りーさん「それじゃあ、私はなんなのよ!あなたを見守る私の役目はなんだったの!」

りーさん「ただの、道化じゃない!」

8 : 以下、名... - 2015/09/13 01:20:04.15 QArdOI1x0 8/21


ゆき「なんでそんな卑屈になるの!」

ゆき「りーさんはみんなのりーさんだよ!」

ゆき「りーさんだって、みんなのこと大切な」

りーさん「何わかったようなこと言ってるのよおお!」バキッ

9 : 以下、名... - 2015/09/13 01:24:40.11 QArdOI1x0 9/21


ゆき「かはっ」ドサッ

りーさん「私は!私は!みんなが思うほど完璧じゃないの!」バキッ ドゴッ

ゆき「いた、やめ、りーさん、やめて!」

りーさん「そうよ!私だってこの環境に依存してるわよ!でも、何が悪いの!」

りーさん「普通の女子高生に!何を耐えろっていうの!こんな環境で!」ポロ

りーさん「どうやってしたら!平穏を保つことが、できるって言うのよぉ・・・」ポロポロ

10 : 以下、名... - 2015/09/13 01:29:25.47 QArdOI1x0 10/21


ゆき「りーさん・・・」

りーさん「・・・ぅよ、そうよ、私は、ゆきちゃんの保護者じゃない」ブツブツ

ゆき「り、りーさん?」

りーさん「だったら、反抗するような子には、ちゃんと叱らないと」ブツブツ

ゆき「りーさん、こ、こわいよ」

12 : 以下、名... - 2015/09/13 01:33:12.98 QArdOI1x0 11/21


りーさん「もう、もう二度と口答えできないように、ように、ように」

ゆき「ひっ、いや、こないで!誰か!」ガタガタ

りーさん「」ガシッ

ゆき「や、やめて、りーさん、落ち着いて」ドサッ

13 : 以下、名... - 2015/09/13 01:38:53.75 QArdOI1x0 12/21


りーさん「ゆきちゃん」ガシッ

ゆき「や、や、いや、た、たすけ」

りーさん「お仕置きよ」マウントポジション


バキッ バキッ ヤメ、タスケ! ゴキッ ギャアアア! イタイ! バキッ タスケテ! クルミチャン! ミークン! メグネエ! タス バキッ

15 : 以下、名... - 2015/09/13 01:42:17.15 QArdOI1x0 13/21


ガラガラガラ


くるみ「っぷはあ!死ぬかと思った!」ハア

みーくん「な、なんとか逃げ切りましたね」

くるみ「後は、二人がちゃんと避難できてるかどうかだな」

みーくん「あの煙の中とは言え、逃げ切れてるとは思います、けど」キョロキョロ

16 : 以下、名... - 2015/09/13 01:45:16.32 QArdOI1x0 14/21


くるみ「お、二人共いるじゃん、おーい!」

みーくん「何とか辿り付き、ました、よ・・・」


りーさん「」カエリチビッシャー

ゆき「」ピクピク

18 : 以下、名... - 2015/09/13 01:51:17.10 QArdOI1x0 15/21


くるみ「な・・・っ!」

みーくん「ゆき先輩!?」ダッ

みーくん「ゆき先輩!しっかりしてください!ゆき先輩!」ガシッ

ゆき「・・・みぃ、くん?」ヒューヒュー

みーくん「っ、くるみ先輩!奥に救急箱があるはずです!お願いします!」

くるみ「お、おう!待ってろよ!」ダッ

19 : 以下、名... - 2015/09/13 01:53:51.12 QArdOI1x0 16/21


みーくん「どうして、こんな、こんな・・・」プルプル

みーくん「どうしてこんなことをしたんですか!りーさん!」

りーさん「・・・」ブツブツ

みーくん「何か理由があるなら言ってください!先輩!」

りーさん「・・・さない」

20 : 以下、名... - 2015/09/13 01:58:52.20 QArdOI1x0 17/21


りーさん「許さない、そうやって、私をはめようとして・・・」ブツブツ

みーくん「え、せ、せん、ぱい?」

りーさん「お仕置き、ね」フラッ

みーくん「え、ちょっと、先輩、何やって」

ゆき「・・・ひぁ、た、す」

りーさん「」バキッ

21 : 以下、名... - 2015/09/13 02:04:02.46 QArdOI1x0 18/21


みーくん「な!?先輩!?」

りーさん「返して、返して、私の日常、返して、よ」バキッ ベキッ

みーくん「先輩!やめてください!先輩!」ガシッ

りーさん「返してよおおお!!!」バキッ

みーくん「やめて!先輩!先輩!誰か!誰かああああああああ!」

22 : 以下、名... - 2015/09/13 02:12:52.65 QArdOI1x0 19/21


程なくして、りーさんはくるみ先輩の手によって止められた。
何とかして落ち着いた私達が見たのは、ゆき先輩の血まみれの顔。
私には怪我の種類は分からないけど、ゆき先輩は苦しんだ末に、翌朝、冷たくなっていた。

23 : 以下、名... - 2015/09/13 02:13:50.44 QArdOI1x0 20/21


くるみ「あ、ぅあ、ゆき、ゆきぃ、ごめん、ごめん・・・っ」ポロポロ

みーくん「せん、ぱい、え、なんで、なんで、ゆきせんぱい?」ボーゼン


結局、あの日、何があったかは分からない。
ゆき先輩が亡くなって、誰も喋らず、ずっと泣いて、泣き疲れて寝てしまって。
目覚めると、りーさんはいなかった。探して、閉められたドアを見つけて。
微かに開いていたドアの隙間から見える部屋の中で、りーさんの足は床から数cm浮いていた。

24 : 以下、名... - 2015/09/13 02:19:04.18 QArdOI1x0 21/21


もう、残り二人となった学園生活部に、明るい笑い声は聞こえない。
私も、くるみ先輩も、何日もこうして、ふさぎこんでいる。
シャッターの奥から、奴らの声が聞こえる。突破されることはないが、出ることもできないだろう。
笑顔の無くなった私たちは、暗い世界の中で、ひっそりと息を止めるしかできない。

ああ、もう、考えるのも面倒になってきた。
もう、いいや、こんな、こんな世界。
次に、もし次に、生まれ変われるとしたら、そしたら、また、学園生活部で集まって。
それで、こんどは、みんなが、みんなで 

みーくん「卒業、したい、な・・・」



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