モバP「そこのウサミン星人に告ぐ、直ちに武器を捨てて投降しなさい」
モバP「我々CGPは既に対ウサミン最終兵器、ウサメーザー光線銃を開発した!」
モバP「これさえあればウサミン星など三日で制圧できる!」
モバP「さあ、諦めて出てくるんだ、ウサミン星人」
菜々「」
光「あ、出てきた」
菜々「光ちゃんまで?」
モバP「さあ、出てこいウサミン星人」
菜々「あの、何やってんですか、プロデューサー」
モバP「防衛軍ごっこ」
モバP「ちなみにCGPはシンデレラガールズプロダクションの略じゃないぞ」
光「CENTRAL・GUARD・PROFESSIONALの略だ!」
菜々「変なところ凝りましたね」
モバP「さあ、早く出てくるんだ」
菜々「今出ますから」
モバP「よしよし」
菜々「……早く来すぎたみたいだから仮眠室で寝てただけなのに、なんでこんなことまで……」
モバP「いや、実はな、菜々のプロデュースのことなんだが」
菜々「え。菜々のプロデュースですか?」
モバP「ああ、菜々らしいプロデュースというのを考えてだな」
菜々「はい。はいっ!」
モバP「くわえて、歌も出す」
菜々「歌ですか!?」
モバP「ここは一つ、歌にも『ウサミン星人』を積極的に前面に押し出してみようかと」
菜々「ほほぉ。確かに、ウサミン星人は地球広しといえども菜々一人だけですからねぇ」
モバP「うんうん。二人いたら怖いしな」
菜々「何か言いましたか?」
モバP「いや、別に」
モバP「しかしだ、正直ウサミン星人のプロデュースなんて俺は初めてだ」
菜々「それはそうだと思います」
モバP「多分、あの敏腕中の敏腕と謳われた765プロのプロデューサーだってやったことはないだろう」
菜々「そう思います」
モバP「そこで、だ。俺は考えた」
菜々「考えちゃいましたか」
モバP「三人寄れば文殊の知恵」
菜々「船頭多くして船山に登る」
モバP「そうとも言う。菜々は賢いな」
菜々「えへへ」
モバP「まあ、そんなこんなで、皆の知恵を借りようと思ったわけだ」
菜々「なるほど、それで光ちゃんなんですか?」
モバP「え?」
菜々「え?」
菜々「いや、他の人の知恵借りるって言うから……だから光ちゃんがいるのかなって」
モバP「ああ、光は防衛軍ごっこに参加してもらっただけだ」
光「今日はもう終わり?」
モバP「おう、またな」
菜々「うわぁ……」
モバP「協力者はこれからやってくることになっている」
菜々「ふむふむ」
モバP「菜々も一緒にお願いするんだぞ」
菜々「え? これから決めるんですか?」
モバP「そうだよ」
菜々「……」
モバP「さて、誰が来るのかな」
菜々「え?」
モバP「え?」
菜々「待ってください、誰が来るかわからないんですか?」
菜々「菜々のプロデュース支援のお願いですよね?」
菜々「なんだかものすごくいい加減な……」
モバP「いやいや、色々な人の意見を聞こうってことだから」
菜々「むむぅ……」
きらり「おっはー、Pちゃん菜々ちゃん、今日もハピハピすぅ?」
光「おはようございます」
菜々「おはようございます」
モバP「おはよう。ほう、きらりか」
きらり「にょわ?」
モバP「ちょっときらりに頼みがあってな?」
きらり「Pちゃんの頼みなら、きらり頑張るにぃ」
モバP「そう言ってくれると話は早い」
モバP「実は、菜々のプロデュースのアイデアをだな……」
きらり「ふみゅふみゅ」
モバP「どう思う?」
きらり「菜々ちゃんはかーわうぃメイドさんが似合うにぃ。可愛くて働き者のメイドさん、うきゃっ、とすぅにぃ」
菜々「ふむふむ。メイドなら任せてくださいよ!」
モバP「それとは別にな、きらり。ウサミン星人としての菜々を表に出して……」
きらり「ウサ……ミン?」
きらり「あ、ごめんなさい。私、宇宙人とか、そういうのちょっと」
菜々「」
きらり「あの、なんていうか、ファンシーとファンタジー? それはまた別のものかなって。本当にごめんなさい、安部先輩。お先に失礼します」
菜々「」
モバP「どうした、菜々?」
菜々「あの、きらりちゃんの話し方が……」
モバP「ああ、きらりは時々ああなるんだ」
菜々「そ、そうなんですか……」
モバP「杏との仲を邪推されたり……」
(ゲスP「杏ちゃんときらりちゃん、デキてるんじゃないのぉおおお?」)
モバP「セクハラ発言されたり……」
(ゲスP「でかい女は抱き甲斐がありそうだねぇ」)
モバP「そんなときにな」
菜々「それって、ドンビキ中ってことじゃないですかぁ!」
モバP「そうとも言う」
光「できた!」
菜々「?」
光「これ、どうかな?」
モバP「どれどれ……ほほう、いいじゃないか」
菜々「なんですか?」
モバP「菜々の新曲のイメージだ」
菜々「イメージ?」
モバP「ああ、光は作詞作曲できないからな、既存の唄を選んでもらった」
モバP「そして俺と光で歌詞を変更した」
光「ちょっと、カラオケ音源取ってくる」
モバP「おう」
光「取ってきた」
モバP「よし、此処にデッキがあるからセット……」
光「♪ウー! サー! ミーン!♪」
菜々「おい」
光「♪大空に聞け あーべーなーなはー ウサミン星人 ここにあり♪」
菜々「よし、やめろ」
モバP「♪来るなら 来てみろ ウサミン星♪」
光「♪見ーたかー 電車で一時間♪」
モバP「♪耳が伸びるぞ ウサ耳が♪」
菜々「伸びません」
モバP「♪歳は変わらず 十七才♪」
菜々「よし、黙れ」
光「♪ファンのためなら菜々となる ウサミン星人 ここにあり♪」
菜々「……」
光「P! 安部さんが怖い!」
モバP「俺もなんか怖い」
菜々「いや、これ、本気で怒っていいですよね?」
モバP「もう一つ用意した唄で機嫌を直して貰うしかないな」
光「こんなこともあろうかと、CDはすでにここに!」
モバP「よくやった、光!」
モバP「♪あーさ焼けーの光の中に立つ影は ウサーミン♪」
光「♪ウサーミン♪」
菜々「おい」
モバP「♪アイドル業界通り抜け♪」
光「♪今だ!♪」
モバP「♪年齢は自称! 17歳だ!♪」
菜々「おいぃいいいぃっ!?」
モバP「♪履歴書には嘘を書く♪」
モバP「♪戦え僕らのウサーミーン♪」
菜々「菜々は夕焼けの光の中にも星空の光の中にも立ちませんよ!」
モバP「ええっ!?」
光「そ、それは元唄からの問題点……」
モバP「くっ……駄目か……」
菜々「そろそろいいですか?」
モバP「何が?」
菜々「本気で怒っていいですか」
モバP「ちょ、ちょ、待て待て!! 最後のチャンスプリーズ!! プリーズぅうううううう!!!!!」
光「はい、CD」
モバP「セット」
モバP「行くぞ光!!」
光「オッケー!!」
モバP「♪ミミミンミミミン!!♪」
光「♪ウーサミン!♪」
モバP「♪ミミミンミミミン!!♪」
光「♪ウーサミン!♪」
モバP「♪ミミミンミミミン!!♪」
光「♪ウーサミン!♪」
モバP「♪ウサウサウーサー!!♪」
光「♪ウーサミン!♪」
菜々「」
モバP「どうだっ!?」
光「どうですかっ!?」
菜々「……あ、えーと……」
モバP「……アマゾンライダーやミラーマンのほうが良かったかな……」
菜々「い、いえ! こっちがいいです! 断然こっちがいいです!!」
モバP「じゃあ新曲決定だな、はい、これ、歌詞カード、それからカラオケCDとマスター音源。仮歌は木場さんにお願いしたから」
菜々「あ、はーい。菜々、頑張りまーす」
菜々「……あれ? ……誤魔化され……?」
モバP「気のせいだ」
こうして、安部菜々のデビューシングルは決まったのである。
モバP「作戦成功」
おわれ
21 : VIPに... - 2013/06/03 23:28:44.63 FgqWY3O9o 21/21以上お粗末様でした
二つの替え歌思いついたのはいいけれど、使いどころがないので無理矢理SSにしてみた
悔いはない