1 : ◆5qhHP5zMMs - 2014/02/08 02:42:08.20 a/roe6V30 1/29

桃太郎「えっ」

「ひとつだけでいいんです、お願いします」

桃太郎「でもこの肉団子はおじいさんからもらった大切な肉団子なのに・・・」

「くれるのなら仲間になりますよ」

桃太郎「・・・それなら」

ブチン

桃太郎「はい」

「ありがとうございます」

ムシャムシャ

元スレ
犬「桃太郎さん、お股に付けた肉団子ひとつ私にくれませんか」
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1391794928/

2 : ◆5qhHP5zMMs - 2014/02/08 02:43:48.17 a/roe6V30 2/29

~桃太郎宅~

おじいさん「でゅああああああああああああああああああああああああ!!」

おばあさん「おじいさん大丈夫ですか!?」

おじいさん「わ、わしの玉が・・・」

おばあさん「ということは桃太郎の役に立ったということですね」ニコッ

おじいさん「・・・かわいい桃太郎のためとはいえこんな・・・」

おばあさん「そんなことより山に芝刈りに行ってくださいな」ニコッ

おじいさん「・・・はい・・・」

3 : ◆5qhHP5zMMs - 2014/02/08 02:44:23.38 a/roe6V30 3/29

~ところかわって桃太郎達~

「あ~、おいしかったです」

桃太郎「お粗末さまです」

「じゃあ、桃太郎さんについていきますね」

桃太郎「そうしてくれるとこちらとしても助かります」

「それでは行きましょうか」

桃太郎「はい」

4 : ◆5qhHP5zMMs - 2014/02/08 02:45:20.29 a/roe6V30 4/29

桃太郎「むかし~、むかし~、浦島は~♪」

「それは浦島さんの歌だ、桃太郎」

桃太郎「ん?」

「どうした、桃太郎?」

桃太郎「呼び捨てしないでほしいんだけど・・・」

「チッ、ウッセエナ」ボソッ

桃太郎「えっ、なんだって?」

「なんでもないです、桃太郎さん」

桃太郎「ならいいんだけど」

5 : ◆5qhHP5zMMs - 2014/02/08 02:46:03.44 a/roe6V30 5/29

「あそこに何かいますよ、桃太郎」

桃太郎「なんだろう、そして呼び捨てしないでよ」

「あの茶色いのは」

桃太郎「もんきー! いや、猿かな?」

「とりあえず近づいてみましょう」

桃太郎「え~、バッチくない?」

「大丈夫だから、行くぞ桃太郎」

桃太郎「だから呼び捨てすんなって」

6 : ◆5qhHP5zMMs - 2014/02/08 02:47:38.03 a/roe6V30 6/29

桃太郎「こんにち、猿さん」

「こんにち、桃太郎さん」

「ところで、お股に付けた肉団子ひとつ私にくれませんかウキ」

桃太郎「でも、おじいさんからもらった大切な肉団子・・・」

「ひとつだけでいいからくださいウキ」

桃太郎「でも、あとひとつしかないよ・・・」

「くれるのなら仲間になるウキ」

桃太郎「それをはやくいいなさいよ、きみ」

「ウキ?」

桃太郎「こちらも暇じゃあないんだから」

「ごめんなさいウキ・・・」

ブチン

桃太郎「ほれ」

「ありがとうウキ」

ムシャムシャ

7 : ◆5qhHP5zMMs - 2014/02/08 02:48:24.38 a/roe6V30 7/29

~桃太郎宅~


おじいさん「あがああああああああああああああああああああああああああ!!」

おばあさん「あれまあ、またですかおじいさん」

おじいさん「・・・わしの玉が二つとも・・・」

おばあさん「そんなことより、次は川に洗濯に行ってくださいな」ニコッ

おじいさん「・・・はい・・・」

8 : ◆5qhHP5zMMs - 2014/02/08 02:49:02.61 a/roe6V30 8/29

~ところかわって桃太郎達~


「おいしかったです、ウキ」

桃太郎「じゃあ、これで仲間だね」

「どこまでもついていくウキ」

桃太郎「あとそのウキってのやめろよ」

「・・・ごめんなさい」

9 : ◆5qhHP5zMMs - 2014/02/08 02:50:04.27 a/roe6V30 9/29

「新しく仲間になった猿です、よろしく」

「お前、俺より後に入ったから俺の下な」

「え?」

「なんだよ、文句あんのか」

「いや、僕たちは仲間・・・」

桃太郎「ちょっと、ケンカはやめてよ仲間なんだから」

「桃太郎さん・・・」ジーン

10 : ◆5qhHP5zMMs - 2014/02/08 02:50:56.35 a/roe6V30 10/29

桃太郎「それはそうとのどが乾いたな~」チラッ

「!」

桃太郎「近くに川があるんだけど、そこまで歩くのがしんどいな~」

「僕、水汲んできますね!」

タッタッタ

「・・・」

桃太郎「どうよ」

「あんたも酷い人間だな・・・」


11 : ◆5qhHP5zMMs - 2014/02/08 02:52:13.35 a/roe6V30 11/29

桃太郎「一応、仲間なんだから猿とも仲良くしてよね」

「すみませんねぇ、桃太郎」

桃太郎「さんをつけてよ」

「さん桃太郎」

桃太郎「・・・もうそれでいいや」

12 : ◆5qhHP5zMMs - 2014/02/08 02:52:54.25 a/roe6V30 12/29

桃太郎「じゃあ、行くか」

「猿待たなくていいのか?」

桃太郎「手紙置いとくから」


『先に行ってます』


桃太郎「しゅっぱ~つ!」

「・・・」

13 : ◆5qhHP5zMMs - 2014/02/08 02:53:49.13 a/roe6V30 13/29

テクテクテクテク

桃太郎「ん?」

「あれは雉だな、こっちに近づいてくる」

桃太郎「うわあ、追っ払ってよ」

「なんで?」

桃太郎「病気もらいそうで怖い」

「あんたが死んでも誰も悲しまないから心配すんな」

桃太郎「お前、あとで覚えてろよ」

14 : ◆5qhHP5zMMs - 2014/02/08 02:54:58.32 a/roe6V30 14/29

「こんにちわ、桃太郎さんと犬さん」

桃太郎「こんにち~」

「ところで桃太郎さん、お願いがあるのだけど」

桃太郎「なんですか? 僕に出来ることなら何でもしますよ鳥さん」

「お股に付けた肉棒ひとつ私にくれませんか」

桃太郎「・・・見返りは?」

「あなたに一生ついていくわ」

桃太郎「おーけーおーけー」

ブチン

桃太郎「ほれ」

「ありがとうね桃太郎さん」

ムシャムシャ

15 : ◆5qhHP5zMMs - 2014/02/08 02:55:41.88 a/roe6V30 15/29

~桃太郎宅~


おじいさん「ぴぎゃあああああああああああああああああああああ!!」

おばあさん「・・・」

おじいさん「・・・わしの竿が・・・」

おばあさん「・・・」ニコッ

おじいさん「・・・はい、ご飯の用意します・・・」

16 : ◆5qhHP5zMMs - 2014/02/08 02:56:35.44 a/roe6V30 16/29

~ところかわって桃太郎達~


桃太郎「じゃあ、鳥さんが仲間になったことだし出発するか」

「鳥じゃなくて雉ってよんでよ」

「猿のヤツ、まだ追いつかねえな」

桃太郎「あいつはいいよ、別に」

「なんで?」

桃太郎「僕、チンパンジーとかゴリラ嫌いだから」

「あっそ」

「仲悪いわねえ」

17 : ◆5qhHP5zMMs - 2014/02/08 02:57:20.86 a/roe6V30 17/29

テクテク

桃太郎「もう歩くの疲れた・・・」

「情けないな、さん桃太郎」

桃太郎「もう帰りたい・・・」

「見て桃太郎さん!」

「あれは・・・」

ドシンドシンドシンドシン

桃太郎「鬼!」

18 : ◆5qhHP5zMMs - 2014/02/08 02:58:02.48 a/roe6V30 18/29

ドシンドシン

「大きいな」

「なんて大きさ・・・」

桃太郎「・・・」

19 : ◆5qhHP5zMMs - 2014/02/08 02:58:40.15 a/roe6V30 19/29

「・・・」

桃太郎「・・・」

「・・・」ゴクリ

「・・・」ゴクリ

「こんにち~」

桃太郎「こんにち~」

「あるぇ~?」

20 : ◆5qhHP5zMMs - 2014/02/08 02:59:39.78 a/roe6V30 20/29

「桃太郎さん、ひとつ頼みを聞いてくれないか?」

桃太郎「何?」

「桃太郎さんのお股についた豆を食べさせてくれないか?」

桃太郎「でもこれはおばあさんから貰った大切な・・・」

「仲間にでも何でもなるからくれ」

桃太郎「も~、しゃ~ね~な~」

ブチン

桃太郎「ほれ」

「かたじけない」

ムシャムシャ

「あんまりおいしくないな・・・」

21 : ◆5qhHP5zMMs - 2014/02/08 03:00:25.89 a/roe6V30 21/29

~桃太郎宅~


おじいさん「うあああああああああああああああああああああああ!!」

おばあさん「おじいさん、私の豆が!!」

おじいさん「わかった! わかったから!! 早く関節技を解いて!!」バンバンバン

おばあさん「おじいさんも一緒に苦しんでください!」ニコッ

おじいさん「いやだあああああああああああああああああああああ!!」

22 : ◆5qhHP5zMMs - 2014/02/08 03:01:07.61 a/roe6V30 22/29

~ところかわって桃太郎達~


「これからどうすんの?」

桃太郎「鬼も仲間になったし、家に帰ろうと思う」

「一生、桃太郎さんについていきますよ」

(本当にこの人達について行ってもいいのかしら・・・)

23 : ◆5qhHP5zMMs - 2014/02/08 03:01:50.55 a/roe6V30 23/29

桃太郎「なんやかんやで家の前まで戻ってきました」

「ぜえぜえ・・・やっと追い付いた・・・」ハアハア

「息くせえからこっち寄んな猿!」

「こっち見ないでくれるかしら汚らしいエテ公だこと!」

「ひ、ひどい・・・」

「どんまい」

24 : ◆5qhHP5zMMs - 2014/02/08 03:02:28.57 a/roe6V30 24/29

桃太郎「じゃあ、おじいさんとおばあさんに紹介するからちょっと待ってて」

「何で?」

桃太郎「いきなり野生の猿とか見ると、2人が驚くから先に説明してくる」

「わかったわ」

「了解しました」

「おとなしく待ってますね」

25 : ◆5qhHP5zMMs - 2014/02/08 03:03:12.73 a/roe6V30 25/29

ガラガラガラ

桃太郎「ただいま~」

おじいさん「おかえり桃太郎」

おばあさん「えらく時間がかかったねえ」

桃太郎「うん、ちょっと色々あって」

26 : ◆5qhHP5zMMs - 2014/02/08 03:03:48.73 a/roe6V30 26/29

おじいさん「それで上手くいったか?」

桃太郎「うん、今日の晩御飯はちゃんと手に入れてきたよ」

おばあさん「流石は桃太郎ねえ」

桃太郎「でも鬼って食えるかなあ」

おばあさん「大丈夫、大丈夫、鍋にすりゃ何でも食えるさね」

おじいさん「もう準備は出来とるから、あとは鍋に放り込むだけじゃ」

桃太郎「じゃあ、みんなを呼んでくるね」

27 : ◆5qhHP5zMMs - 2014/02/08 03:04:56.60 a/roe6V30 27/29

ガラガラガラ

桃太郎「みんな、もう家にあがってもいいよ」

「もういいのか?」

桃太郎「うん、鍋がもうすぐできるからみんな早く入ってよ」

「鍋ですか、楽しみです!」

「さっき食べたからあんまりお腹は減ってないけど、せっかくだからもらいましょうか」

「それでは、お言葉に甘えさせていただきますか」

28 : ◆5qhHP5zMMs - 2014/02/08 03:05:28.35 a/roe6V30 28/29

このあと桃太郎たちは

おいしい鍋を食べましたとさ

めでたしめでたし

29 : ◆5qhHP5zMMs - 2014/02/08 03:06:42.00 a/roe6V30 29/29

終わりです

読んでくれた人はありがとうございました。

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