P「おー、悪いな。会社の車だけじゃなくて、俺個人のまでメンテして貰って」
美世「どうってことないよ。むしろいろんな車弄れて嬉しいしね」
P「そうだ。お礼ってほどじゃないけど、直して貰った車でどこかに連れてくよ」
美世「ホント!?」
P「ああ。ただ、次の休みになるけどさ」
美世「それでいいよ。うーん、どこに行こうかなぁ」
P「まだ時間はあるし、のんびり考えたらいいよ」
美世「うん、そうするね!」
元スレ
美世「プロデューサーさん、車の整備終わったよ」
http://hayabusa.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1359207846/
当日
友紀「おはようございます!」
洋子「やっほー、プロデューサー」
P「あれ? 二人も来たんだ」
美世「どこに行こうか相談したら、こうなってね」
友紀「キャッツの試合を見に行こうよ、プロデューサー!」
洋子「試合は夜だから、それまでドライブがてら適当に寄り道しよ」
美世「と、言うわけなんだけど、大丈夫?」
P「大丈夫大丈夫。それじゃ行くか」
移動
洋子「ふと思ったけど」
美世「どうしたの?」
洋子「私たちってみんな二十歳だけど、化粧っ気ないなぁと思ってね」
友紀「化粧なんてしなくていいよ。試合が始まったら興奮して汗掻いちゃうし」
美世「そうそう。車やバイク弄ってたら油塗れになるしね」
洋子「そっか。なら仕方ないね」
P「おいおい」
P「女の子の目標となるアイドル達がなんて話してるんだよ」
洋子「えー。プロデューサーは女の子に化粧を強制するの?」
美世「セクハラだー!」
友紀「パワハラだー!」
P「そんなつもりはないけど、やり方さえまともに知らないのはまずいんじゃないか?」
洋子「うっ」
美世「うっ」
友紀「そうなの?」
P「二名は自覚あって、一名はそれ以前の問題だった」
洋子「で、でもでも! 最近は美嘉ちゃんに教えて貰って、勉強してるもん!」
美世「あ、あたしもだよ!」
友紀「そうだったの?」
P「……洋子、美世。ほんの少しでいいから、友紀にそっち方面の興味を持たせてくれ」
友紀「別に良いよ。しなくて困った事ないから」
洋子「でも友紀ちゃんって素のお肌綺麗だよね。なにしてるの? 半身浴?」
友紀「特別な事はなにもやってないよ? 石鹸でごしごし洗ってるくらい」
美世「長い髪はお手入れ大変だけど、どんなシャンプー使ってる?」
友紀「スーパーで売ってた特売のやつ。リンスと合わせて二百円しなかったかな」
洋子「う、羨ましい……」
美世「なんでこんなに個人差が……」
友紀「あっ、バッティングセンター! プロデューサー、ちょっと打って行こうよ!」
P「おう、いいぞ」
美世「野球? 野球に秘訣があるの?」
洋子「バット買って、半身浴の前に素振りでもしようかな……」
P「ないと思うぞ、野球にそんな効果」
バッティングセンター
洋子「少し古い建物だね」
友紀「これくらいの小汚さがないとバッティングセンターに来たって気がしないよ」
P「なにでかい声で失礼な事言ってんだ。まぁ、小奇麗な室内より、半ば雨曝しの方が俺も好きだけど」
友紀「でしょでしょ?」
美世「あたし、初めてなんだけどどうすればいいかな?」
洋子「私もー」
P「バットの振り方は知ってるか?」
美世「そのくらいは。中高の体育の授業でソフトボールがあったから」
洋子「右に同じ」
友紀「じゃあ、後は簡単だよ。バットとヘルメット持って、好きな速度のところに入るだけ」
P「そこのネット越しに見える機械にお金を入れたら始まるぞ」
洋子「スタートと一時停止のボタンは?」
P「そんなんあるか。マシーンが動き出したら、終わるまで止まらんぞ」
美世「途中でお手洗いに行きたくなったら?」
P「先に済ませとけよ」
友紀「語るより実際にやってみた方が早いよ。と言うわけで、一番、姫川友紀! 行っきまーす!」
美世「友紀ちゃんが入った扉に135キロってプレートあるけど、早いの?」
P「遅くはないけど、慣れた人から見れば、大して早くもないな」
洋子「ここの最速って150キロなんだ」
美世「プロデューサーは打てる?」
P「最近来てないし、どうだろな。それより、友紀が打ち始めるぞ」
友紀「うおりゃー!」
美世「うわっ、早い!」
洋子「でも、友紀ちゃん、普通に打ったね」
美世「すごいよ、友紀ちゃん!」
友紀「あー! あと少しだったのに!」
洋子「? なにが少しだったんだろ?」
P「奥のネットに、ホームランって板があるだろ? 店によるけど、大抵は当たれば一回無料になるんだよ」
美世「へー」
P「それと、ここの店の入り口に人の名前が書いてある札が見えるよな?」
美世「壁のやつだね」
P「あれ、ホームラン打つと、自分のを作って並べてくれるんだ」
洋子「よーし、なら私も名前を載せて後世に語り継いで貰う!」
P「……そこまで大層なもんじゃないけどな。あっ、友紀が打ち損じた」
友紀「ちくしょー!」
移動
友紀「楽しかったね!」
洋子「終盤は慣れて白熱したから、結構いい汗掻いたよ」
P「そりゃなによりだ」
美世「プロデューサーさんもカッコよかったよ」
友紀「150キロの自打球は笑ったけどね」
P「うっせうっせ。まだ顎がヒリヒリするんだからほっとけ」
洋子「でも、それ以外は普通に打ててたよね。すごかったよ!」
友紀「あたしもあの速度だと、当てるだけで精一杯かな」
P「まあ? これでも? 少しは? 野球を? 齧ってたし?」
洋子「うっわー。褒めたら途端に腹立たしい表情と言葉遣いになったよ、この人」
友紀「いつか、カイエン乗りてぇって言いそうな調子の乗り方だね」
美世「誰がそんな事言ったの?」
P「車好きとして反応するのは当然だと思うけど、スルーしてやってくれ」
美世「? よくわからないけど、もう言及しないよ」
P「さて、一応球場に向かってるけど、まだまだ時間があるから、行きたい場所があったら行ってくれ」
洋子「はい!」
P「はい、洋子」
洋子「汗掻いちゃったし、温泉に行きたいです!」
美世「いいね。ついでにマッサージでも受けたら、結構いい時間になりそう」
P「野球観戦前にか?」
洋子「その後はまたお風呂に入ればいいの!」
P「風呂好き半身浴マニアめ」
洋子「マ、マニアってほどじゃないよ!」
友紀「さっぱりしてから野球見るのも悪くないと思うよ」
P「それもそうだな。じゃあ、適当なスーパー銭湯にでも行くか」
『はーい』
旅館
P「適当な、とか言いながら、山奥の老舗旅館にいます」
美世「誰に話しかけてるの?」
P「なんでもない。にしても、立派な旅館なのにお風呂入るだけでもいいんだな」
美世「女将さんの話じゃ、温泉の方がメインで、宿泊はついでで経営してるらしいからね」
洋子「にしても、球場に行く時にあんな山道通るんだ」
友紀「あたしはいつも電車で行ってたから知らなかったよ」
P「街の方が道は近いけど混むからな。遠回りになるけど、こっちの方が早いんだ」
友紀「そうだったんだ。物知りだね」
P「いつだったか、友紀が始球式で投げた時に、打ち合わせで何度か通ってな」
美世「お疲れ様、プロデューサーさん。ここでのんびり疲れを癒そ」
P「そうだな」
洋子「じゃあしゅっぱーつ!」
温泉
P「ふぅ、温まるなぁ……」
美世「プロデューサーさん、ちゃんといる?」
P「いるけど、お化けを怖がってる子供みたいな言い方だな」
美世「ふふふ、温泉で柵越しに男の人と話すのって初めてだから、なんか楽しい」
P「友紀と洋子はどうした?」
美世「友紀ちゃんが適当に体洗って入ろうとしたから、洋子ちゃんが教鞭握って指導してる」
洋子「もっと丁寧に! 髪もお肌も乱暴に扱い過ぎ!」
友紀「えー、もういいよ。普通に洗ったんだから」
洋子「よくない! あんなんで今の状態を維持できるってどれだけ恵まれてるの!?」
P「……聞こえたよ」
美世「そんな感じです」
P「友紀、体ぐらいちゃんと洗えよ! 洋子は程々にな!」
洋子「あっ、プロデューサー。私たちの声、聞こえてたの?」
P「途中からな」
友紀「プロデューサーからも洋子ちゃんに言ってよー。あたしの体はもう満足してるって」
P(エロく聞こえるのは、俺の脳にある男成分の化学反応か? それとも温泉効果か?)
洋子「……仕方ない。今回はこのくらいでお風呂に入ろ」
友紀「助かったぁ……」
洋子「でも、次はもっとしっかり教えるからね。そうだ! 今日は私の家に泊まりに来て。色々捗るし」
美世「あっ、それならあたしも良い?」
洋子「勿論。二人で一から十まで友紀ちゃんに仕込もうね」
友紀「えぇ~」
洋子「ちなみに決定事項だから」
友紀「そんなぁ……球場でお酒飲んで、帰ったらお家で気持ちよく寝る予定だったのに」
P(アイドルの声を聞きながら温泉っていいものだなぁ)
P(……エロい意味じゃないよ?)
球場
P「やってまいりました、某球場」
美世「って言っても、もう席に座ってるけどね」
友紀「すみませーん! ビール!」
洋子「私もー!」
美世「プロデューサーさん、あたしも良いかな?」
P「いいぞ。帰りも俺が運転するから安心しな」
友紀「さっすがプロデューサー!」
洋子「安心して酔えるね!」
P「気分良く酔うのは良いけど、車までは歩ける程度にな」
友紀「女の子を三人くらい担げないと、ベースを踏んだだけで肉離れになるよ」
P「ねぇから」
美世「あっ、試合が始まったぽいね」
友紀「みずきちゃん、出だしが大事だよ! 慎重にね!」
洋子「プロデューサー、みずきちゃんって、ピッチャーの女の子?」
P「そうだぞ」
美世「かわいい子だね。スカウトしないの?」
P「流石に現役のプロスポーツ選手に声をかけるのはな。もうどこかの事務所と繋がってるだろうし」
美世「それもそっか」
友紀「三人とも、大きな声を出して応援しないと!」
P「そう言うわけで、応援に集中しますか」
洋子「おっけー」
美世「うん」
帰り道
P「兵どもが夢の後だな」
美世「意味が違うと思うよ? それに二人は現在進行形で夢の中だしね」
友紀「み、みずきちゃん、そのコースは打たれちゃう……むにゃむにゃ」
洋子「うふふ、またプロデューサー、ボールぶつけた……むにゃむにゃ」
P「……なんてコメントしたらいい寝言なんだよ」
美世「さあ?」
P「洋子はともかく、友紀はいつもどうやって球場から帰ってるんだろうな」
美世「普段はもっと飲む量を抑えてるんじゃないかな?」
P「だといいけど。そうそう、美世も寝ていいぞ」
美世「大丈夫だよ。お酒はほどほどにしか飲んでないから」
P「とか言って、こっそり目を擦ってるのが見えたぞ」
美世「あー、いけないんだ。女の子の隠してる行動盗み見るなんて」
P「はいはい。着いたらちゃんと起こしてあげるよ」
美世「うーん……どうせなら、起こさずにお姫様だっこでベッドまで運んで」
P「気が向いたらな」
美世「そういう言い方の時って、絶対にしないよね」
P「どうだろな」
美世「いじわる。不貞寝するもんね!」
P「はい、お休み」
美世「……うん、お休み。それとね」
P「うん?」
美世「今日はありがと。楽しかったよ」
P「どういたしまして」
美世「うん」
翌日
美世「こんにちわっ」
P「おう。おはよう、美世」
美世「あっ、プロデューサーさん。この前は本当にありがとね」
P「そんなに何度も礼を言われる事じゃないって」
美世「あたしが言いたいから良いの。お姫様だっこは少し恥ずかしかったけど……」
P「助手席のお姫様のご要望だったからな」
美世「あの時は酔ってたの! それと話は変わるけど」
P「ん?」
美世「今度のドライブは二人っきりがいいな、なんて言ってみちゃったり」
P「二人も良いけど、みんなで行った方が楽しくないか?」
美世「もうっ。鈍感さんは罪なんだからね」
P「なんの事だ?」
美世「なんでもありませーん! ちょっとご機嫌斜めなので、会社の車のエンジン見て癒されて来る!」
P「気をつけてな」
美世「ふーんだ」
P(まぁ、気が向いたら二人でどっかに行こうな、美世)
終わり
50 : 以下、名... - 2013/01/26(土) 23:43:59.03 nlrUJnyq0 29/29途中、別ゲームのキャラ出してごめん
でも野球チームで猫って言ったら猫の手しか思い浮かばなかったんだ
なにはともあれ、お疲れ様