1 : 以下、2... - 2014/01/05 22:42:35.41 hzuvPzoSO 1/53小説「Zを継ぐ者」で登場した、フィリップのヒロインを出してSS書きます。
設定は、原作・小説から。
小さな事件と、バトル、軽目の恋愛?くらいでいきます。
元スレ
フィリップ「香澄さんからの依頼?」
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1388929355/
風都
たえず心地よい風のふく街
その郊外の山麓にペンションがあり、まだ若い女性がオーナーを務めていた。
彼女の名は、禅空寺香澄。
かつて、というほど昔ではないが、風都のこの一帯を所有していた禅空寺一族に連なる人物である。
現在、その香澄のもとに、少々厄介な提案がもたらされていた。
香澄「と、いうわけで、名探偵さんに力を貸してほしいの」
フィリップ「なるほど、以前観光会社に『今以上の施設を増加しない』という条件で土地を売却したのに、『その条件を撤回してほしい』と提案があったのか」
香澄「そう、それで困っちゃってね…」
翔太郎「らしくないな、お嬢さん。
あんたなら、そんな提案、すっぱり断れると思うが?」
フィリップ「なにか問題が?」
香澄「えぇ、私も最初から断る気でいたのよ
だけど、何故か交渉のテーブルに座らされちゃってね。
相手の話術が上手いのかしら。」
フィリップ「それは興味深い、貴女に口で勝てる人がいるとはね」
香澄「ムッ、それはどういう意味かしら!」
フィリップ「おっとこれは失礼。」
(いけない、以前の事件で香澄さんとは親密になれたはずなんだがな。
これでは初めてあったときに戻ったみたいだ)
香澄「もう、フィリップ君てば。
だいたい、前の事件のあと、だまって一年近く留学に行っちゃうなんて、ひどいじゃない。」
フィリップ「あーごめん。あれは急に決まったことで…」
(彼女は仮面ライダーのことも知っているとは言え、『体が消えたので、一年後に姉さんに体をもらいました』とは言えないな)
香澄「もう、さびし…かったん…だから…」
フィリップ「」
香澄「…」
翔太郎(ひゅーぅ、妬けるね、色男)ヒソヒソ
フィリップ(茶化してないで、話の流れをかえてくれ)
翔太郎(へいへい)
「あー、で、香澄さん。依頼は、俺達に相手のことを調べてほしいってとこかな?
その上で、相手の提案をしりぞけたい、と」
香澄「えぇ、私はあの土地の権利は手放せても、あの自然がなくなるのは耐えられないのよ」
翔太郎「ま、確かにあの綺麗な山がなくなってくのは、俺もゴメンだな。
よし、協力するぜ、なぁフィリップ!」
フィリップ「もちろんだ!言っただろ、『困った時は探偵がいる。君が求めれば、必ず駆けつける』って」
9 : 以下、2... - 2014/01/06 01:21:41.20 COdtWdRSO 8/531(時系列的には、W本編終了後、亜樹子結婚後です。
そういえば、翔ちゃんだけ相手がいない…「風都の女」にはもてるのに。)
いったんここまでにして、日が昇ったらまた書きます。
翔太郎「おし、じゃあ早速調査開始といきますか。
フィリップ、お前は香澄さんを送ってやれ」
フィリップ「ん、僕は検索しなくていいのかい?」
翔太郎「そいつは俺が情報を集めて来てからでいいよ。とにかく、ちゃんとエスコートするんだぞ」
フィリップ「?」
香澄(もう、左さん…)
フィリップ(と、いうわけで香澄さんを送っている最中なのだが…)
香澄「あ、フィリップくん、見て見て…」
香澄「ちょっとお買い物に付き合って」
香澄「そうだ、お腹空かない?」
フィリップ(なぜか妙にハイテンションな香澄さんに、いろんなところに付き合わされた)
フィリップ「ふふっ、香澄さん、探偵を頼ってくるにしては、楽しそうだね」
香澄「不安が半分、嬉しさ半分ってとこかしら。」
フィリップ「嬉しさ?」
香澄「また、フィリップ君に会えたから」
フィリップ「そ、そう。そういわれると、僕もその…光栄だな」
(そういえば僕は、前の事件の最後に、彼女にキスを求められたんじゃなかったか…
うわっ、急に緊張してきたぞ
な、何とか話題を変えよう)
※実に今更ですが、小説版のネタバレ含んでます。あれは僅かですが、推理小説の要素もあるので、未読の方は注意。
フィリップ「そ、そういえば、香澄さん、ずいぶん雰囲気が丸くなったようだね」
香澄「ムムッ、本人の前で、そういうこと言っちゃう?
でも、そうね。前の事件で、兄と姉…ううん、禅空寺自体が失脚したことで、私の緊張も解けたのかも」
香澄「不謹慎よね、家族が、あんなことになったのに。
いなくなって安心したなんて。」
フィリップ「だが、彼らは香澄さんをも亡き者にしようとした。
それは許されることじゃない。」
香澄「でも…」
フィリップ「ごめん…僕が変に話題を変えたせいで」
フィリップ「僕にも香澄さんの気持ちはわかる…つもりだ。
悪事を働いていても家族は家族。好きか嫌いかで割り切れるものじゃないよね。
僕の家族も似たようなもの、いやもっとひどい悪事をしていたから…ね」
香澄「え?」
香澄「フィリップ君の家族、も?」
フィリップ「…」
香澄「あっ、言いたくないなら、いいのよ。
少なくとも、フィリップ君が悪人じゃないことは知ってるし」
フィリップ「あぁ、ありがとう。
僕の家族については、またの機会にね」
フィリップ「それと…翔太郎が送っていけと言ったのは正解だったみたいだ。」
香澄の前に立つフィリップ。
その視線の先には一
怪人「仲良く話しているところで悪いな。そちらの女ともども消えてもらう!」
フィリップ「ドーパントか…
香澄さんと話し込んでいて、ひとけのない所を通りすぎた」
香澄「あ、あら?もしかして、ふ、ふたりっきりで話したかったの?フィリップくん?」
フィリップ「ずいぶん余裕だね…。
あの怪物は、香澄さんを狙ってるみたいだけど」
香澄「余裕なんてないわよ(いろんな意味で)」
フィリップ「さて、そこのドーパント、今この状況で香澄さんを襲ってくるとは、随分短絡的なやつだね。
施設を増設しようとしている観光会社以外に考えられないぞ」
ドーパント「そっちのお嬢さんが交渉条件を飲んでくれないのでね」
フィリップ「それで脅して要求をのませる、か。
恐ろしいほどわかりやすいな。
ならこっちも遠慮なく…
いけっ、ファング!」
ファングメモリがライブモードで攻撃し、ドーパントを牽制する。
フィリップ「よし、さっきの会話中に翔太郎にも連絡が取れて、準備してもらった。
香澄さん、今のうちに人通りの多いところへ避難するんだ」
香澄「う、うん」
香澄が遠ざかるのを確認したフィリップは、ファングを呼び戻す。
翔太郎の準備が完了したのだろう。フィリップの腰にダブルドライバーがあらわれた。
フィリップ「変身!」
ファング!ジョーカー!
白と黒のカラーのライダー。
仮面ライダーWファングジョーカー!
ドーパント「仮面ライダー…だと?」
翔太郎(よーし、香澄さんは避難してるな。
フィリップ、思いっきり行け!)
フィリップ「あぁ、相手は、うまくいかなければ、力に訴えるようなヤツだ。放っておいたらろくなことにならないだろうね。」
ビシィッ
『さぁ、お前の罪を数えろ!』
フィリップ「だぁぁぁっ!」
ドーパント「くっ」
ファングジョーカーの拳、蹴りが文字通り牙のように打ち込まれる。
ドーパントは戦闘タイプではないのか、防戦一方だった。
翔太郎(このまま押し切るぜ)
フィリップ「何のメモリかは解らないが、どのみちこちらはファングだけだ!
パワー勝負に持ち込んだほうが正解だろうねッ」
翔太郎(ん?気をつけろ!反撃が来るぞ!)
敵が腕を振り上げて攻撃に移る。
すかさずファングジョーカーはベルトのファングメモリを起動させた。
アームファング!
ガキガキィン
敵の攻撃をアームセイバーで切り裂く。
相手の殴り掛かってきた拳が火花を散らして弾かれた。
ドーパント「ちぃっ、いったん退くか」
フィリップ「逃がすか」
ドーパント「ふん」
ドーパントから波動が発生する。
すると、後を追おうとしたファングジョーカーから急激に力が抜けた。
フィリップ「むっ」
翔太郎(お、おい。どうしたフィリップ!?)
フィリップ「何だ、やつを攻撃しようとしても体が動かない」
ドーパント「ふん、今日の所はひきあげだ」
去っていくドーパント。
完全に立ち去った所で、ファングジョーカーに力が戻った。
フィリップ「これが…やつのメモリの力か?」
翔太郎(だがあの野郎、こっちの動きをとめても攻撃してこなかったな)
フィリップ「とりあえず変身解除だ。香澄さんも気になる。」
フィリップ(あの後、無事に避難していた香澄さんと合流できた。
今日襲撃があったため、香澄さんには、亜樹子所長のところで保護してもらうことにした。
彼女は今、禅空寺グループの護衛もなく一人で暮らしているためだ。
香澄さんは、亜樹ちゃんが新婚だと知ると、「迷惑ではないか」と遠慮したが、男二人の事務所に置けないからと説得した。
何故か残念そうにしていたが。)
一一数日後
フィリップ「さて、翔太郎が集めた情報によると、例の観光会社は、どこからか依頼を受けて、あの山に施設を作りたいらしい。何の施設かは、まだわからないけどね。
どうやらこの間のドーパントは観光会社からではなく、その「依頼したところ」が送り込んだらしい。
とにかく香澄さん側は何の落ち度もないんだから、相手の要求を堂々と断るんだ。」
翔太郎「その間に、俺や照井達で、襲って来たヤツをあばく。
明るみに出ちまえば、観光会社も無茶はできないだろうしな」
香澄「あの、フィリップ君。また、観光会社から、契約の変更についてお話したいって連絡があったの。
もちろん、きっぱり断るつもりなんだけど。
一緒にきてくださらない?」
フィリップ「え、この前襲撃にあったばかりなのに、危険過ぎる!」
翔太郎「なぁ、香澄さん、あんたまさか…」
香澄「ええ、私が囮になります。だからフィリップ君たちに護ってもらいたいの。
そのほうが、敵がどこにいるのか、あの観光会社自体が黒なのか、はっきりするでしょ?」
フィリップ「む、さすがに香澄さんは頭の回転が速い…って、そうじゃなくて」
翔太郎「よしな、フィリップ。香澄さん、あんた本当に俺達を、いやフィリップを信じてくれるんだな」
香澄「ええ、もちろんよ、お願いしますね、名探偵さん達」
フィリップ(そういうわけで、現在、香澄さんの護衛でそばに寄り添っている。
そして結論からいうと、やはり会談に出向いた連中は敵の一団だったようだ)
交渉人「やはりどんな条件でも、肯定はいただけないようですね」
交渉人「今日『も』護衛がいるようですが、こちらも手勢を引き連れています。
契約相手自身に消えてもらって、白紙に戻しましょうか」
交渉人とともにやって来ていた社員たちが、一斉にメモリを取り出した。
マスカレイド!
翔太郎「へぇ、マスカレイドメモリがこんなに残ってやがったのか」
フィリップ「さぁ、翔太郎、まずは香澄さんの安全確保だ。
『手筈』通りに頼む。」
翔太郎「おーし、香澄さん、ついて来てくれよ」
香澄「フィリップ君、気をつけて」
翔太郎は、変身せずにギジメモリの探偵ツールを駆使してマスカレイドを突破、香澄を連れて離脱した。
逃がさじ、と追いかけようとする残りのマスカレイドの前にフィリップが立ちはだかる。
交渉人「一人で相手する気ですか。これだけの人数を相手に。
確かにあの白黒ライダーは驚異的ですが、攻撃する力を奪ってしまえば…」
フィリップ「お前のメモリの力は、検索済みだ。
ネゴシエーター、相手から戦う意志を除き、交渉のテーブルにつかせる力を持つ。本来は平和的なメモリだが、先日のように相手の武装解除につかうことも出来る。
だが、交渉はフェアに行われるべきという制約上、能力発動中は自分からも攻撃できない。
だから、数の暴力に訴えるために手勢を引き連れてきたんだな」
交渉人「く、能力がわかったからといって」
フィリップ「何とかできると判断したから、ここに残ったんだよ。普段なら二手に別れる場合でも、翔太郎がジョーカーになって戦うんだけどね。
それに…例え非効率でも、香澄さんに手を出そうとしたお前を僕は許せない!」
ガシャン!
フィリップの腰には、翔太郎から借りたロストドライバーが…
そして
カチッ サイクロン!
フィリップ「変身!」
サイクロン!
メモリのガイアウィスパーとともに、フィリップの姿が、メタリックグリーンのボディ、ウインディスタビライザー(スカーフ)をたなびかせたものに変化した。
交渉人「緑の…仮面ライダー?」
フィリップ「僕は、仮面ライダーサイクロンだ!」
ビュン! ドガバキッ!
言うが早いか、サイクロンは、文字通り風を纏って周囲のマスカレイドに攻撃を開始した。
交渉人「くっ、出遅れたが…」
ネゴシエーター!
交渉人が怪人の姿に変化し、風の如く動き回るサイクロンへ、能力を発動した。
Nドーパント「仮面ライダーめっ、交渉の席につけぇ!」
フィリップ「うっ、わかっていても、動きを止められるのは気分のいいものじゃないな」
Nドーパント「軽口をたたいていられる状況ではなかろうに。
かかれ!」
ネゴシエータードーパントの指揮で、マスカレイドがサイクロンに襲い掛かる。
43 : 以下、2... - 2014/01/07 23:35:38.05 vjeAOOiSO 34/53作者注
Nドーパントだとナスカに見えますね。失敗。
また一部メモリの力が、このSSオリジナル設定で出てきます。
その時、サイクロンの周囲に風が吹き荒れた。
マスカレイド「!?」
突然の風にたたらをふみ、翻弄される敵勢。
風は強さを増し、マスカレイドだけでなく、ネゴシエータードーパントをも巻き込んだ。
ネゴシエーター「な、何だこれは?身動きが取れん」
フィリップ「おっと、この風じゃ、さすがに交渉どころじゃないね」
(サイクロンメモリの力、以前興味本位でもっと力を引き出せないか試していた甲斐があった。
『ウェザー』が天候から、雷や嵐を操れるなら、風の『サイクロン』にだってできないことはない。
サイクロンジョーカーなどダブルの時は他のメモリとの兼合いで使いづらかったが、これが単体変身の強みだ!)
ネゴシエーター「くうっ、だがあくまでこんな風は、交渉時間の引き延ばし…牛歩戦術に過ぎん!」
フィリップ「まあね…拮抗状態を作り出すだけだ。だが…こちらには相棒がいる!」
ブイーン
風の中をぬって何かがサイクロンの元へ飛んで来た。
スタッグフォン『フィリップ、こっちは敵を振り切った。
香澄さんと一緒に安全なとこまでたどり着いたぜ。』
フィリップ「お見事!こちらも足止めには飽きてきたところだ。反撃といこうか。」
スタッグフォン(翔太郎の声)『よし、フィリップ。ファングの準備はいいか?』
フィリップ「問題ない」
スタッグフォン(香澄の声)「フィリップ君、気をつけてね、絶対勝ってね!」
フィリップ「まかせたまえ!」
シュルルルル…
いったん変身をとき、生身に戻るフィリップ。
ロストドライバーは外され、タブルドライバーが現れていた。
そしてフィリップの手にはファングメモリが。
フィリップ「変身!」
ファング! ジョーカー!
サイクロンの変身を解いたため、ようやく風がおさまった後には、ファングジョーカーに変身したフィリップが立っていた。
ネゴシエーター「く、またその白黒ライダーか。だが、『交渉の場』があるかぎり、攻撃はできま…」
フィリップ「ぅがああぁ!」
バキィ
ネゴシエーター「ぐあっ」
ドーパントは、なぜかネゴシエーターメモリの支配下、交渉のテーブルにつかせたはずの相手に痛打された。
ネゴシエーター「な、なんで、ネゴシエーターメモリは…発動してるのに」
フィリップ「『牙の記憶』状態…獣相手に交渉は通じない」
翔太郎(キバっていけよ、フィリップ。ファングの手綱はジョーカーがしっかり握っとくからな。)
ファングジョーカーの猛攻がドーパントを襲う。
フィリップ「パワーならファングで負けるものか!」
ネゴシエーター「この、こんな、こんな暴力がまかり通るなんてぇ」
翔太郎(何言ってやがる、先に香澄さんを襲ったのはそっちだろ)
ドーパントを蹴りで吹っ飛ばすファングジョーカー
フィリップ「もうお前には罪を数える暇も与えない…」
ガシャンガシャン
ショルダーファング!
ネゴシエーター「おのれぃ、ならば交渉には交渉、暴力には暴力だ」
「交渉決裂ぅ!!」
ネゴシエーター!アップグレード!
ネゴシエーター「うぐおおーっ」
翔太郎(おいおい、凶暴化しただと)
フィリップ「これは…メモリの力を増幅させた?」
ネゴシエータードーパントは猛然とファングジョーカーに飛び掛かった。
フィリップ「このっ」
ショルダーファングを投げつけるも、打ち払われる。
フィリップ「くっ」
ネゴシエーターの突進を紙一重でかわす
翔太郎(大丈夫かフィリップ?あいつめ、パワーまで上がってるのか?)
フィリップ「ふむ…」
フィリップ「だが、ネゴシエーターメモリの本来の力は使ってこないようだな…」
ネゴシエーター「交渉が決裂したからには、敵は倒すのみだぁ」
フィリップ「やれやれ、交渉は粘り強く何度も行うものだよ、やはりお前は交渉人には向いていないな」
ネゴシエーター「へらずくちを叩きおって」
翔太郎(フィリップ?どうするつもりだ?)
フィリップ「どうもこうも。やつはただパワーが増幅しているだけだ。
正面から迎え撃とう、僕たち二人はもっと困難な状況を乗り越えてきただろう?」
翔太郎(ふっ、そうだったな)
フィリップ「よし、いこう、翔太郎」
ガシャン、ガシャン、ガシャン!
ファング!マキシマムドライブ!
フィリップ&翔太郎『ファングストライザー!!』
ネゴシエーター「ぬぅぅ」
ファング最大の攻撃を、身構えて防御するドーパント。
大ダメージを与えたものの、増幅された力のせいかメモリブレイクには至らない。
フィリップ「まだだ!翔太郎、ジョーカーを!」
翔太郎(よし、いいぞ)
ジョーカー!マキシマムドライブ!
ネゴシエーター「な、何」
態勢を立て直せないでいるドーパントに向かって、ファングジョーカーがさらなる一撃を放つ!
フィリップ&翔太郎『ライダーキック!!』
ネゴシエーター「うわあぁああ」
ドガァーン
パキィィン(メモリの壊れる音)
数日後
フィリップ(あの交渉人を倒したことで、観光会社から香澄さんへの要求はストップした。
やはり、無茶を通そうとしたことが問題になり、風都の自然環境保護の観点からも、市民が香澄さん側の立場についてくれた。
結果、観光会社は方針を変更。
バックにいた組織はわからずじまいだったが、香澄さんの好きな山が守られたのでよしとしよう。)
香澄「どうしたの?フィリップ君?」
フィリップ「あ、ああ、ごめん。今回の件の報告書をどうまとめようかと思ってね」
香澄「もう、フィリップ君が、またこの山を見たいって言ったのに、うわの空なんだもの」
香澄「フィリップくん、この山やおじいさまの研究室なら何日でも来れるんでしょ?」
フィリップ「ああ!ここの自然環境はとても豊かだし、珍しい生物を生で見られるのはとても興味深い!」
香澄「じ、じゃあ、その…わ、私の…ところに…は?」
フィリップ「ん?何か言った?」
香澄「…ッ、何でもない、何でもないわ」
フィリップ「そう。
それにしても、この研究室はとても綺麗に整頓されているね、掃除も行き届いている」
香澄「べ、別にフィリップ君のためじゃないんだからね!」
フィリップ「う、うん。そうだね。
(今の台詞は『ツンデレ』というのじゃなかったか?意味は…何だったかな?後で検索しておこう。)」
フィリップ「そうだ、香澄さん」
香澄「?」
フィリップ「今日はまた髪型が違うんだね」
香澄「えっ…あっ、これは…」
フィリップ「前に僕に見せてくれた、園咲若菜と同じ髪型だ…」
香澄「こ、この髪型のほうが、モチベーション上がるんでしょ」
フィリップ「そうだね。今となっては懐かしさも感じる…かな。」
香澄「?」
フィリップ「いや、こっちのこと。
それより、その髪型に似合うといいんだけど」
香澄「似合うって何が?」
フィリップ「これ」
鞄の中から、帽子を取り出し、香澄に渡すフィリップ。
フィリップ「黙って一年間も留守にしちゃったからね。
お詫びも兼ねて、前に渡した帽子はボロボロだったろ。
今度は香澄さんに身につけてもらいたくて…ね」
香澄「ふぇ…」
フィリップ「ど、どうしたの?」
香澄「ま、まさかフィリップ君から、プレゼントもらうとは思わなくて…
ありがとう、絶対に大切にするわ」
フィリップ「喜んでもらえて嬉しいよ」
香澄「ねぇ、今度は依頼以外でも、探偵事務所へ行っていいかしら?」
フィリップ「もちろん、歓迎するよ!いつでも遊びに来てくれたまえ!」
香澄「ええ、この帽子、身につけていくわ。
その時はよろしくね、『私の名探偵さん』!」
終わり
仮面ライダーW
64 : 以下、2... - 2014/01/11 05:31:40.43 5+tFf95SO 53/53お読みいただいた方、ありがとうございました。
最後、フィリップと香澄さんのシーンにするため、翔太郎すら出せず。
期待して下さった方に申し訳ない。結局自分の妄想書き連ねた以上にならなんだ…