『ごめんなさい』
その真剣な眼に、今にも涙が零れそうな眼に
『私、好きな人がいるの』
私は、応えることができなかった
元スレ
ヨハネとダイヤと時々花丸
http://engawa.open2ch.net/test/read.cgi/mitemite/1547955027/
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ラブライブの地区予選を勝ち抜き、本選へと進んだAqours
私は予選を勝ち抜くことができたら伝えると決めていた
自分の想いをはっきり伝えると
彼女はそれに答えてくれた
彼女はそれに応えてくれた
その日、
私とダイヤは恋人同士になった
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鞠莉「それでー、ダイヤとは最近どーなのよー、善子?」
善子「べ、別に普通よ、お互いの家に行ったり?か、買い物に行ったり、ショッピングに行ったりよ」
梨子「思いっきり動揺してるわね」
鞠莉「その反応は何かイヤラシイことをしたのだと思いマース」
果南「ダイヤに聞けばすぐわかるでしょ」
花丸「い、一緒に寝たずらか...?」ゴクリ
千歌「ふえ?それってイヤラシイの?私は曜ちゃんや梨子ちゃんとよく一緒に寝るよ」
曜「千歌ちゃん、ミカンあげるよ」
千歌「わーいっ!」
ルビィ「うゆゆゆゆゆ」
私とダイヤが付き合うことになったことをAqoursの皆は祝福してくれた
私が応えることができなかった、彼女も
けれど、祝福してくれたの初めだけ
最近はいじられるだけになっていた
ダイヤ「破廉恥ですわ、いえ、破廉恥だったのは私では」
鞠莉「オーゥ、ダイヤが破廉恥なことしたのね」
果南「堕天しちゃったんだね」
ダイヤ「いえ、むしろ昇天でしたわ」キリッ
ダイ善以外「.........」
善子「ばっ、何をキメ顔で言ってるのよ!?」
鞠莉「これはぶっちゃけトークが必要デースね」
梨子「いえいえ、ぶっかけトー」
果南「はーい、梨子ー、そこまでねー」
千歌「笑点面白いよね」
花丸「千歌ちゃんはピュアを通り越して、これはこれで問題ずら」
曜「帰りのバスは尋問タイムであります」
ルビィ「.........」
善子「うにゃあー」
ダイヤ「わ、私は何を言って...ル、ルビィ?どうしましたの、こちらを見つめて」
果南「そりゃあ」
鞠莉「実の姉が」
花丸「友達と」
梨子「はぁはぁはぁ」
善子「リリーは少し落ち着いてっ!!ルビィ、その、あのね」
ルビィ「よ」
ダイ善「よ?」
ルビィ「善子...おねぇちゃん」
善子「ぐふっ!?」
ルビィ「な、なんで倒れるの善子ちゃん」
善子「い、いえ、なんでもないのよ、ただ」
(そうか、ダイヤと付き合うと言うことは、ルビィとも距離が近くなる。これはつまり今流行りのハッピーグルメ姉妹丼と言えば黒澤ってことよね?)
鞠莉「とか考えてない、善子?」
善子「そ、それはないわ、確かに『おねぇちゃん』の破壊力はすさまじかったけど」
曜「けど?」
善子「私は、ダイヤが好きなの」
善子以外「.........」
善子「だから、」
ダイヤ「そこから先は言わなくてよろしいですわ」ギュッ
善子「ダイヤ」
繋いだ手から暖かさが伝わる、想いが伝わる
ダイヤ「皆さんも、そろそろ練習にしますわよ」
千歌「そーだね、二人の仲良しなこともわかったし、練習しないと。ラブライブも近いからね」
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善子「ふへー疲れたぁ、我が魔力の枯渇を確認、至急充填せねば」
ダイヤ「だから皆さんと待っていればと言ったでしょ?私から飲物を買いに行くと言い出したのですから」
善子「それは...その...だって...」
ダイヤ「でも、二人きりの時間が出来たので嬉しい気持ちもあるのですけどね」
善子「!ダイヤ」パァァ
ダイヤ「ふふ、まだそんなに元気そうな笑顔を見せられるではありませんか」
善子「だって、ダイヤが」
「あれ、津島じゃない?」
善子「へ?」
モブ①「やっぱ津島じゃん」
モブ②「おー、久しぶりじゃん」
思わず目線を下げた
心拍数が上がる
部室での動揺とは違う
これは、
モブ①「珍しいじゃん、外で会うなんて」
モブ②「外じゃなきゃどこで会うのよw」
モブ①「そりゃー、あの痛い配信でしょ」
恐怖だ...
ダイヤ「お友達...ではないようですね。浦の星以前の同級生でしょうか」
モブ①「おー、なんかカッコいい人と一緒にいるじゃん」
善子「う、うん...部活の...先輩...」
モブ②「へ、部活?津島が?ちょ、うけるんですけど」
モブ①「えーじゃーなに?あんたもやるの?なんだっけ、堕天使だっけ?」
モブ②「闇のうんたらかんたらってヤツね、中学の時はホント笑わせてもらったわ」
ダイヤ「行きましょうか」
ダイヤが踵を返す
私もそれにならおうとする
モブ②「で、何の部活なの?」
モブ①「津島がいるんだし、堕天使部でしょ」
モブ②「いやだから、何をする部活なのかってことよ」
モブ①「なーる、んで、何やってんの?UFO呼んだりするとか」
善子「す、スクール...アイドル...」ボソッ
モブ①「へ、聞こえないんだけど」
モブ②「もっとはっきりと」
善子「スクールアイドル部よ!!」
なんで返事をしてしまったのだろう
なんて、返事をは解ってる
私の中学の行いで、今の皆を、ダイヤを笑われたくないからだ
モブ①「アイドル?誰が津島が?」
モブ②「意味不明なことばっか言ってボッチだったあんだがアイドル?なにそれうけるんですけど」
ダイヤが再び踵を返す
ダイヤ「貴女たち、善」
善子「ダイヤっ!!」
手を伸ばして彼女を静止させる
善子「いいのよ、笑われても、しょうがないってわかってるから」
モブ①「あんたがアイドルかぁ。だったら、そこの先輩さんもさぞ痛い人なんだろーね」
モブ②「先輩は知ってるんですか?津島のおかしなところ」
ダイヤ「頭が硬いと言われることはよくありますが、痛いとはあまり言われませんね。あと、彼女のおかしなところといのにも心当たりはありませんが」
違う
ダイヤ「ところで、先程から酷く辛辣な言葉が耳に入ってきますが、言いたいことはそれだけですか」
これじゃない
モブ①「久々に会ったから色々と話したいけど、まぁ、また今度でもいっか」
モブ②「言いたいことというか、部活って言うくらいなら大会とかあるんでしょ?津島がいたら不戦敗とかになるから辞めさせといたら?」
モブ①「わかりみw」
ダイヤ「貴女たち...」
こんな、冷たい声を聴きたくてダイヤの側にいるんじゃない
パァーン、パァーン
以前、体育館で見た彼女の舞
体育館で魅せられたあの精練された動き
それをよもや、こんな場所で観るなんて
モブ①「てっめ、なにしやがる」
モブ②「いいよモブ①、やめとこ」
モブ①「殴られたままでいいっての?」
モブ②「ここは多目にみてあげよーよ、しょせん津島と一緒にいる先輩だしさ」
モブ①「ちっ」
モブ②「じゃーね、津島」
二人の姿が見えなくなるまで、何も言葉をだせなかった
善子「ま、まぁ、こんなこともあるわよ、私の不幸属性が遺憾無く発揮されたと言うか」
ダイヤ「...」
善子「ほら、早く飲物を買って戻りましょ」
ダイヤ「すみません、私は先に帰りますので、善子『さん』は皆さんに飲物を届けてください」
善子「え...ダイヤ?」
ダイヤ「それでは、善子『さん』、さようなら」
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付き合うときに、私がした唯一のお願い
『公共の場で騒ぐんじゃありません、善子』
『そこの問題はこの公式を使って解くのですよ、善子』
『今の感覚を忘れないでください、善子』
『善子、私も、貴女をお慕いしております』
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千歌「それで、ダイヤちゃんはどーしたの、追いかけなかったの?」
曜「千歌ちゃん、落ち着いて、ね」
ルビィ「ケータイも繋がらないよ」
梨子「まっすぐ家に帰った...わけないわよね」
花丸「でも、だったらどこへ...」
善子「向かった先ならわかるわ」
千歌「だったらすぐに行かないと」
善子「無理よ」
千歌「どうして...」
善子「だって...もう...」
鞠莉「けれど意外ね、今のダイヤが手をあげるなんて」
果南「そうだね、私や鞠莉と違って、そういった行動にはめったにでなかったからね、ダイヤは」
梨子「それって」
曜「手をあげたこと自体はあるってこと?」
花丸「ルビィちゃん?」
ルビィ「うん、私が知ってるので正しかったら、全部で二回だよ」
鞠莉「うち一つは私よね」
千歌「鞠莉ちゃん、ダイヤさんに叩かれたことあるの!?」
鞠莉「ノンノン、そうじゃないわ」
ルビィ「おねぇちゃん達が出会ったばっかの頃、鞠莉ちゃんはちょっとしたイジメみたいなものにあってたみたいで」
鞠莉「金髪が目立ってたみたいなのよね」
果南「私がそのイジメっ子を特定して鞠莉に謝らせようとしたら、ダイヤが、ね」
ルビィ「うん。あとは」
果南「ゴメン、これは私から言わないといけないことだ」
ルビィ「果南ちゃん...」
果南「皆も知っての通り、私は一度、スクールアイドルを辞めてる」
千歌「果南ちゃん?」
梨子「なんで今その話を」
果南「ゴメン、最後まで聞いてね。私はスクールアイドルを辞めた。そして、私はダイヤと鞠莉にスクールアイドルを辞めさせたんだ」
鞠莉「果南...」
果南「ダイヤは、あんなに好きなスクールアイドルを...それでも、私と鞠莉のことをスゴく真剣に考えてくれててさ」
曜「でも、それは...」
果南「私が鞠莉に諦めさせた。その責任を、背負わなくていいものをダイヤは一緒に背負ってくれた。」
鞠莉「優しいからね、ダイヤは。でも、私と果南がスクールアイドルから離れたのに、自分だけが好きでいるわけにいかないと思ってしまった」
果南「私たちへの想いが、結果としてルビィの純粋な気持ちを振り払ってしまった」
ルビィ「おねぇちゃんはいつだって、自分の大切な人の為に本気になってくれる」
鞠莉「それでも人に手をあげることが正しくないとわかってるから...」
果南「鞠莉の時も、イジメてた子に謝ってたし、人に手をあげるような自分に私たちと友達でいる資格がないなんて言い出してさ」
ルビィ「ルビィにも、辛く当たってごめんなさいって、優しくしてあげられなくてごめんなさいって、ずっと自分を攻めてて」
鞠莉「硬度10は伊達じゃないからねえ、もっと自分にも優しくなっていいのに」
果南「だからきっと、今頃ダイヤは」
善子「.........」
花丸「それで、善子ちゃんはどうするずら」
善子「だからヨハネよ...って、それでダイヤはこんなことになってしまったのに」
ルビィ「善子ちゃん...」
善子「何が堕天使よ、何がヨハネよ...そんな意味のわからないことやって、そのつけが回ってきただけなのに、周りを振り回しといて、自分だけ被害者気取り?」
梨子「善子ちゃん、なにもそんな」
善子「そんなことあるわよ...私が自分を、私を認めてくれるこの場所を、......ヤを好きにならなければこんな」
千歌「善子ちゃんそれはっ」
パァーン
部室に響いた音
音が止んだ後の静寂はとても長く感じられた
永遠とも思える一瞬の静寂のあとから聞こえてきたのは
花丸「いい加減にするずらっ!!」
善子「ずら...まる...」
花丸「まるたちを、自分を、ダイヤさんを好きにならなければなんて、本気で言ってるの、善子ちゃんはっ!?」
善子「本気に...決まって...」
花丸「まるが、まるが好きになったのは、そんな善子ちゃんじゃないずら」
善子「ずら...!!」
花丸「ぐず...」ポロポロ
泣いていた
ダイヤに告白する前、私はこの子の想いに応えられなかった
その時ですら、涙を流すことはなかったのに
花丸「まるが好きになったのは、いつだって、ちゃんと自分を持ってて、自分の好きなものに自信を持ってて、それでいて自分だけじゃなくて周りの人のこともちゃんとみてくれてる、そんな津島善子ちゃんずら」
ルビィ「花丸ちゃん...」
花丸「自分の好きなものを嫌いにならなくちゃいけない辛さをダイヤさんが一番知ってるのに、それを、善子ちゃんが一番わかってるはずなのに...」
善子「花丸...」
ルビィ「善子ちゃん」
善子「ルビィ?」
ルビィ「さっきの話の通り、おねぇちゃんは誰かの為に本気になってくれる...自分を嫌いになってでも」
善子「...うん」
ルビィ「つまりそれは、おねぇちゃんの中で、善子ちゃんがそれくらいに大切な人になってるってことだよ」
善子「うん!」
果南「だからさ、あたしたち三年生を皆が迎え入れてくれたように」
鞠莉「今度は善子が、ダイヤを迎えに行ってくれると嬉しいわ」
千歌「うん、そうだよね」
梨子「善子ちゃん」
曜「全速前進!ヨーソロー!」
善子「でも、ずら...花丸が泣いてるのに放っとけるわけ...」
花丸「早くいくずら」
善子「花丸?」
花丸「まるの涙を拭うことは、もう善子ちゃんにはできないずら。まるの傷を癒すの、まる自身ずら」
善子「ごめ」
花丸「だから」
花丸「だから、善子ちゃんは、一番大切な人の心を、癒しにいってあげてね」
泣きながら、笑顔で送り出そうとしてくれる花丸
皆が、私に勇気をくれる
だから、私は
善子「花丸」
花丸「なんずら?」
善子「今度は貴女の想いに、応えてみせるわ」
私は部室の扉を開いた...
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善子「その前に、水分補給だけしていい?魔力の枯渇が限界に近いのよ...」
一同「台無しだよ」
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それからのことはあっという間だった
元同級生二人に頭を下げてるダイヤを見つけて駆けつけて...
駆けつけて...
鞠莉「まさかその場でキスを見せびらかすなんてね」
梨子「このヨハネの生涯のパートナーに頭を下げさせるなど、例え神が赦そうとも堕天使の名に於いて私が赦さない」(イケボ)
千歌「唖然として行っちゃったもんね、あの人たち」
曜「そりゃー、目の前でやられたら理解が追い付かないからね」
果南「ダイヤも唖然としてたもんね」
ダイヤ「唖然ともなりますわ。しかも、そのあと、そのあと」カー
花丸「今一度、契約を結ぶわ。この堕天使ヨハネと...いいえ、津島善子は黒澤ダイヤが好きなの、だから、私の為に自分を嫌いにならないで、私が、ダイヤは間違ってないって、ずっと隣で証明するから」
鞠莉「もし間違っても、私は貴女を許すから~からの再びぶっちゅー」
ルビィ「おめでとう、おねぇちゃん」
善子「なんで送り出しといて野次馬してるのよー、うにゃー」
いつもと変わらない部活のとある1日
時は丑三つ時、堕天使ヨハネの時間
花丸「今は夜の七時ずら、善子ちゃん」
善子「うっさい、心を読むな、あと善子言うな」
もし何か変わったのなら
『私は貴女を許すから。それで、返事は?』
『このキスが返事ですよ。善子』
18 : チョココ... - 2019/01/20 12:44:25 sFU 18/18初投稿
難しいですね、お目汚しすみませんでした