ブロロロロ(車の走行音)
ネッコ「なんだかいつもの道と違うようニャ…」
飼い主「ごめんね、ネッコちゃん…」
ネッコ「?ニャンであやまるのかニャ?」
元スレ
飼い主「ネッコちゃん、キャリーに入って」ネッコ「むっ、病院かニャ」
http://hayabusa.open2ch.net/test/read.cgi/livejupiter/1566287073/
キキーッ(車が目的地に到着)
ネッコ「んっ?ここはどこニャ?初めて見る場所ニャ」
飼い主「ごめんね…こうするしかないの…ごめんね」
ネッコ「なんで泣いてるニャ?お腹空いたのかニャ?」
飼い主「…この子を、お願いします」
受付「電話で申し込みされた方ですね。かしこまりました」
ネッコ「飼い主さん、どこ行くニャ?置いてかないで欲しいニャー」ニャーニャー
飼い主「ごめんね…許してね…うっ…うっ…」タタタタ
ネッコ「飼い主さーん!…行っちゃったニャ…」
世話係「ほら、こっちだよ」
ネッコ「この人誰ニャ?なんで連れて行かれるのニャ?」
世話係「はい、ここに入ってね」
ネッコ「なんでこんな狭いところに閉じ込めるニャ?」
世話係「キミはこれからここで暮らすんだよ」
ネッコ「どういうことニャ…?むっ、このにおいは…」クンクン
隣ネッコ「ニャーニャー」
ネッコ「他にも仲間がいたのニャ。みんな連れてこられたのかニャ?」
隣ネッコ「さみしいようさみしいよう…」ニャーニャー
ネッコ「うるさくて落ち着いて寝られないニャ…」(ケージの隅で丸まる)
つぎのひ
ネッコ「ごはんも水もトイレもあるけどいつもと違うニャ…」
ネッコ「ここは狭くて落ち着かないニャ…」
隣ネッコ「いい子にするからおうちに返してニャー」シクシク
ネッコ「それにうるさいニャ…」
そのまたつぎのひ
ネッコ「飼い主さんまだかニャー?」
隣ネッコ「捨てないでー、いい子にしますからー」シクシク
ネッコ「もしかして飼い主さんは…いや、そんなわけないニャ…飼い主さんを信じてるニャ」
さらにつぎのひ
ネッコ「もう何日になるかニャ…」
ネッコ「やっぱり飼い主さんはもう…」
ネッコ「いや、そんなことないニャ!飼い主さんを信じるのニャ!」
ネッコ「でも…明日になっても来なかったら…」
ネッコ「…もう寝るニャ…」
隣ネッコ「…」
そしてつぎのひ
ネッコ「ここでの生活にも慣れてきたニャ。時々広いところで遊ばせてくれるし住めば都なのニャ」
ネッコ「…やっぱり、飼い主さんはもう…」
ネッコ「しょうがないニャ…わるいネコだったからバチが当たったんだにゃ」
ネッコ「部屋の壁ガリガリしたり、お尻についたウンコをカーペットになすりつけたり」
ネッコ「飼い主さんの手を甘噛みして歯形付けたり…」
ネッコ「爪切りがキライで逃げ回ったりもしたニャ…」
ネッコ「もしも、過去に戻れたら…飼い主さんに捨てられないいいネコになるニャ…」
ネッコ「どうか…」
ネッコ「神様…」
飼い主「ごめんねネッコちゃん!」
ネッコ「!?…今飼い主さんの声がしたような…」
飼い主「あー、元気そうでよかった!」
ネッコ「!?」
飼い主「ネッコちゃんごめんね!どうしても遠方に行かなくちゃいけなくて預かってもらったの!」
ネッコ「これは…夢じゃないニャ…?本物の飼い主さんニャ…?」
飼い主「さみしい思いさせたね!さぁ、家に帰ろうね!」
ネッコ「ニャー!やっぱり捨てられてなんかなかったのニャ!」スリスリ
飼い主「あらあら、甘えちゃって。ほら、おうちに帰りましょうねー。ホテルの人にご挨拶して?」
ネッコ「おせわになりましたニャ。遊び場に連れてってくれる頻度が高いともっとよかったですニャ」
ブロロロロ(家に帰る車の走行音)
キキーッ(車が家に到着)
飼い主「さぁ、今日はごちそうよ!ちゅーるも奮発するよ!」
飼い主「ん?ネッコちゃん…?あっ!」
ネッコ「ニャー!やっぱりこれはやめられないのニャ!」壁ガリガリ
飼い主「コラー!ネッコちゃん!」
ネッコ「ニャハハ、やっぱり住みなれた家が一番!」
完