オーキド「左様」
海未「………」
オーキド「ここにある玉を見なさい」
海未「通報します」
オーキド「話し合おう」
元スレ
海未「ポケモンゲットだぜ?」
http://hayabusa.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1392905752/
海未「いきなり何なんですか?」
オーキド「わしはオーキド。ポケモンの権威じゃ」
海未「ボケもん……?」
オーキド「ふむ?ポケモンを知らんのか?」
海未「また何かの下ネタですか?」
オーキド「違う」
オーキド「見せるのが一番手っ取り早いかの……いでよ!ニドちゃん!」
ポンッ!
ニドラン♀「ピーギャラギャラ」
オーキド「これがポケモンじゃ」
海未「いい歳した叔父さんがニドちゃんって……」
オーキド「………」
オーキド「いきなりじゃが、君にワシのポケモンをプレゼントしてあげよう!」
海未「………」
オーキド「む?その目はワシを疑っておるな?」
海未「それは……まぁ。いきなり見知らぬおじさんに玉を見せられたら当然警戒しますよ」
オーキド「うむ!ごもっとも!」
オーキド「ちょっと試しにGoogleでワシの名前を検索してみてはくれないかい?」
海未「……まぁ、いいですけど」
海未「あなたの名前は?」
オーキド「オーキド・ユキナリじゃ!」
海未「………」
海未「……へぇ。学者さんなんですね。しかもかなり有名な」
オーキド「うむ。だから君の心配は無用な心配じゃぞ!」
海未「はぁ」
オーキド「これから君にワシのポケモンをプレゼントしてあげよう」
海未「………」
ジーーッ
ニドラン♀「ピーギャラギャラ!」
海未「これを、ですか?結構です。鳴き声が可愛くないので要らないです」
オーキド「これじゃないよ。……この子たちじゃ!」
オーキド「おいで!エリチカ、ホノカ、ニコニー!」
ポンッ!
エリチカ「ハラショー!ハラショー!」
ニコニー「ニコッ!ニコッ!」
ホノカ「………」
海未「………」
海未(可愛い……)
オーキド「君にはこの三匹のうち一匹をプレゼントしてあげよう!」
海未「ホノカをください」
オーキド「決断早いのう……」
海未「ホノカをください」
オーキド「……まぁよかろう!よし!ホノカを君にプレゼントしてあげよう!」
海未「!!!!!」
海未「はい!!!ありがとうございます!!」
オーキド「お、おう」
オーキド「きみ、そんないい笑顔もできるんじゃな……」
オーキド「よし、ではまずホノカの名前を呼びかけて見るのじゃ」
海未「はい!」
海未「おいでーホノカー!」
ホノカ「………」
ホノカ「プイッ!」
海未「なっ……!!!??!??!?」
オーキド「ふむ……あまり懐いていないようじゃのう」
海未「………………………………」
海未「………」
オーキド「お、おいウミくん。大丈夫かね?」
海未「ダイジョブデフ」
オーキド「いやしかし、目がやばいことになってるぞ……」
海未「ちょっと静かに」
オーキド「………」
海未「…………」スー……ハー……
海未「……よし」
海未「……ホ、ホノカァ~? 大丈夫ですよ~?怖くないですよ~。おいでぇ~?」
ホノカ「………」
ホノカ「プイッ!」
海未「………………………………………………………………………」
【海未は目の前が真っ暗になった
……………
海未「はっ!!!」
海未「………ここは?」
オーキド「ここは保健室じゃ」
海未「保健室……?私は一体……」
オーキド「ホノカに嫌われたショックで気を失ってしまったんじゃ」
海未「そうでしたか………」
オーキド「………」
オーキド「……これからのためにはっきり言うが……」
海未「?」
オーキド「君とホノカの相性は……かなり悪いようじゃ……」
オーキド「今の状態では、戦闘もまともにできないじゃろう」
海未「…………」ズーン
オーキド「なので……おいで!ニコニー!」
ニコニー「ニコッ!ニコッ!」
オーキド「このニコニーもお前にプレゼントしてやることにした」
海未「………」
オーキド「この子は基本的には愛想がいいからな。きっとそつなくこなすじゃろう」
海未「………」
ニコニー「ニコニコニー☆」営業中
海未「………」
オーキド「どうじゃ?仲良くできそうか?」
海未「………なんか生意気そうなツラしてますね。エリチカの方ください」
ニコニー「ニコッ!?!?」
オーキド「ワガママを言うんじゃない!……おっと、そろそろラジオの時間だこれにて私は失敬するよ」
海未「あ!ちょっと!」
オーキド「何か聞きたいことがあったらメールで聞いてくれ~」
海未「………行っちゃった」
海未「………」
ニコニー「………プイッ!」
海未「どうしましょうコレ……」
~マサラタウン~
海未「ここが真っ白な始まりの街、マサラタウン……」
海未「オーキドのメモによると……ここから旅を始めるのがポケモンの伝統みたいですね」
海未「まさか片道1250円の片田舎に来る羽目になるとは……」
海未「……まぁいいでしょう。とりあえずその辺を散歩してみますか」
海未「あ、そうだ」
海未「おいで!ホノカ!」
ぽんっ!
ホノカ「………」
海未「い、一緒に散歩しましょー?怖くないですよー……?」
ホノカ「……っ!」
【ホノカは逃げ出した!】
海未「あっ!ちょっと!?」
ホノカ「ほのっ!ほのっ!か!か!」
ダダッ!
海未「ちょっ!?意外に足はやっ!」
たったったっ!
ホノカ「ほのっ!ほのっ!」
海未「はぁはぁ………追いつけない……あ!そっちは草むらがっっ!!」
ホノカ「ほのーっ!」
ガサガサっ!
海未「あー……草むらに入っていっちゃいました……」
海未「………」
海未「ここに、私が入るんですか……」
海未「ヤブ蚊が多そうでヤダなぁ……」
海未「……あ、そうだ」
海未「いでよ!ニコニー!」
ぽんっ!
ぽんっ!
ニコニー「ニコッ!ニコニコニー☆」営業中
海未「さぁ、ニコニー!一緒に散歩しましょー?」
ニコニー「ニコニコっ!?」
海未「怖くないですよー大丈夫ですよー?」ニタァ
ニコニー「に、にこにぃ……」
ニコニー「………」
ニコニー「ニコッ!!」
海未「おっと、私から逃げられるとでも?」
ガシイッ!!
ニコニー「に、にこにー!?」
海未「がっちりスリーパーホールドです。さー、冒険に行きましょ~」
ニコニー「にこに~(泣)」
草むらの中
海未「案の定、蚊がたくさんいる……」
ニコニー「ニコー……」(鬱陶しそうな顔)
海未「知ってますか?にこ」
にこにー「にこ?」
海未「蚊っていうのは、二酸化炭素の多い場所に集まる習性があるんです」
にこにー「にこ、にこ」(うんうん)
海未「つまり、呼吸の荒い人のところにたくさん蚊が寄ってくる、ということですね」
にこにー「にこー!」(なるほど!)
海未「ここでもし、私があなたのことをくすぐったら……あなたはどうなりますか?」
にこにー「にここっ!?」
海未「…………」
にこにー「…………」
海未「……こちょこちょーっ!!」
にこにー「にこ!?にこにーっ、にこにこにこにーっ、にこにーっ!」(あはははっ!やめ、死ぬ!死ぬぅ!)
海未「こちょこちょ!」
にこにー「にこにこにーっ!にこにこにーっ!」
にこにー(あはは!!あははは! あはっ!?あっ、ちょっと!ほんとに蚊が寄って来……やめっ……!!)
海未「はぁはぁ……どうですか!蚊にモテモテになる気分は!」
にこにー「にこにー!!」(死ねっ!)
海未「はぁはぁ……ふふふ、もっとくすぐってあげますからねー!」
海未「こちょこちょー!」
にこにー「にこーっ!!!」
海未(ふふっ!計画通りです!蚊はにこにーのところに集中してます!)
海未(これで私のところに蚊は……)
海未「……あれ?」
ポリポリ
海未「……かゆい」
海未「………」
海未「身体中痒いです!?」
………
………
………
海未「考えてみれば当然でした……あんなに近くにいたんですから、そりゃ当然私も刺されますよね……」
にこにー「………」
海未「………にこにー、おいでー?」
にこにー「………ふんっ!」
にこにーのすなかけ!
海未「ぎゃっ!目に入った!痛い!」
にこにー「にこにーっ!」(ざまあ見なさい!)
海未「ほのかー!ほのかー!」
海未「ほのかーーっ!?ほのかーーっ!?」
海未「ほのかああああああああああああああああああああ!!!!」
にこにー「………」
海未「ほのかが見つからない……」
海未「ど、どうしよう……!!!」
海未「ほのかがいないと私……私……っ!!!」
にこにー「……にこにー?」
海未「……心配してくれてるんですか?」
にこにー「…………」
海未「……優しいですね、にこにーは」
にこにー「……にこ」
海未「さっきはごめんなさい。酷いことしちゃって」
にこにー「………」(首をフリフリ)
にこにー「に、にこっ」
チョンチョン
海未「え?なに?」
にこにー「……にこにー?」
海未「もしかして……抱っこして欲しいんですか?」
にこにー「………にこ」
海未「にこにー……!!さぁ、私の胸に飛び込んで……ハッ!?」
にこにー「にこにーっ!」
海未「ほのかっ!!ほのか見つけた!」
にこにー「にこにっ!?」
海未「ほのかっ!」
ほのか(もしゃもしゃ、もしゃもしゃ)←なんか食べてる
海未「良かった……!もう会えないかと心配になりましたよ!」
???「あ、君もしかしてこの子のトレーナーさん?」
海未「え?」
海未「あなたは……ファミマの店員さん?」
男「違う違う。ここの近くのフレンドリィショップの店員だよ」
海未「はぁ、そうですか」
男「トレーナーならしっかり、管理してあげないとね」
海未「はい……ごめんなさい……」
男「それと……はい!12万円になります!」
海未「は?」
海未「な、なんのお金ですか?」
男「ほのかちゃんが食べてる菓子パン代だよ」
ほのか「モヒャモヒャ……」
海未「高っ!?」
にこにー「……………」
海未「そんな大金払えません……」
男「ははっ、ジョークジョーク、イッツアジョーク。嘘だから真に受けなくていいよ?」
海未「………」
男「ははは。……実を言うとね、僕がホノカちゃんを見つけた時野生のポケモンに襲われてたんだよ」
海未「え?!」
男「僕が来た時には戦闘が終わった直後だったんだけどねダメージをかなり食らってたみたいだから、菓子パンで回復してあげたんだ」
海未「…………」
海未「………なんとお礼を言えば良いのか……本当にありがとうございました!」
男「なーに、気にしなくていいさ」
海未「ありがとうございました!」
男「トレーナーは助け合うものだからさ、ほんとに気にしなくていいよ」
男「……さて、僕はお店にもどらなきゃ。それじゃーね」
海未「はい!」
海未「………あ」
海未「ちょっと店員さん!」
男「うん?」
海未「……菓子パン、もう一つありますか?」
ホノカ「むしゃむしゃ」
海未「ほのか……ほんとに良かった……」
海未「さて」
にこにー「……ヒック、ヒック……」
海未「どうしましょう……」
にこにー「……ヒック、ヒック……」
海未「………」
海未(目元が赤い……)
海未「にこにー?ごめんねー?つい我を忘れちゃって……」
ナデナデ
海未「ほんとに……ごめんなさいっ!」
ナデナデ
にこにー「………」
海未「………」
海未(私のナデナデを拒否しないところを見ると……許してくれてるのかな?)
にこにー「………プイッ!」
海未(いや、まだ怒ってますね)
海未(………でも、手は払いのけないんですね)
ナデナデ
ホノカ「むしゃむしゃ!むしゃむしゃ!」
海未「そ、そうだにこにー!さっきね、菓子パンを買ったんです! 二人で半分こしましょ?」
にこにー「……にこにこ?」
にこにー(……クリーム、たくさんある方?)
海未「はい!もちろんです! にこにはクリームがたくさん入ってる方をあげます!」
にこにー「……にこにーっ!にこにーっ!」
ピョンピョン!
海未(所詮はにこにー……チョロいですね)
海未(……あれ?なんで今、にこにーの言葉がわかったんでしょう?)
にこにー「にこっ!にこっ!」
海未「……まぁいいです」
ホノカ「ほのっ!?」
海未「ん?ほのか?どうかしたんですか?」
ホノカ「ほの!ほの!」
海未「え?上を見ろって?……はっ!あれは!!」
ことり「ホノカチャーン!ホノカチャーン!」
海未「!?」
ことり「ホノカチャン!ホノカチャン!」
海未「これはなんてポケモンなのでしょうか……」
海未「そ、そうです! こんな時こそオーキドからもらったポケモン図鑑を……!!」
ポケモン図鑑「パカッ!」
『No.13 コトリ
ホノカチャーンなポケモン。彼女の体の半分はホノカチャーンできており、もう半分もホノカチャーンでできている』
海未「なるほど、わからん」
海未「オーキドのアホー!ゴミを渡さないでくださいよー!!」
ことり「ホノカチャ~ン!ホノカチャ~ン!(ハート)」
海未「見た感じは……敵意はなさそうなんですよね」
ことり「ホノカチャ~ン!ホノカチャ~ン!(ハート)」
海未「連呼し過ぎな気もしますが……」
ことり「ホノカチャン!ホノカチャン!」
ホノカ「ほの?」
海未「あっ……ほのかのところに飛んで行った」
海未「…….何をするつもりでしょうか」
ことり「ちゅんちゅん!ちゅんちゅん!」
海未「なんかちゅんちゅんされてますね……」
ほのか「ほの?ほのほの~」ナデナデ
海未「あ、ナデナデしてます」
海未「悪い関係ではないみたいですね」
ほのか「ほのほの~」ナデナデ
ことり「////」
海未「………」
海未「にこ、小鳥に向かって破壊光線」
にこにー「!?」
ほのか「ほのほの~」
ことり「ちゅんちゅん~」
海未「………なんなんですかあのコトリとかいうポケモンはっ!」
ことり「ちゅんちゅん!ちゅんちゅん!」
ほのか「ほのほの!ほのほの!」
海未「…………」イライラ
にこにー「にこに!にこに!」
海未「あっ」
海未「ごめんね、怖がらせちゃった?」
にこにー「にこにー!」
海未「ふふっ。ありがと、にこ」
ことり「ちゅんちゅん!ちゅんちゅん!」
ほのか「ほのほの!ほのほの!」
海未「………」
海未「にこにー、大爆発よ」
にこにー「にこにーっ!」(首をフリフリ)
ことり「ちゅんちゅん!ちゅんちゅん!」
ほのか「ほの?ほの?」
海未「………」
海未「………にこーおいでー。抱っこしてあげますよー」
にこにー「にこにーっ!」
ことり「ちゅんちゅん!ちゅんちゅん!」
ほのか「ほのーほのー」
海未「…………」
ギリギリッ……ギリギリツ……
にこにー「にこ!?」
海未「…………」
ギリギリッ……ギリギリツ……
にこにー「にこ!にこ!」
海未「はっ!!!」
海未「ごめんね、痛かった?大丈夫ですか?」
にこにー「に、にこにー」
海未「はぁ……」
にこにー「………」ナデナデ
海未「うん……ありがとうございます……」
海未「……いいなぁ。私もほのかにナデナデされたいなぁ……」
ことり「ちゅんちゅん!ちゅんちゅん!」
ほのか「ほの……ほの………」
海未「……あれ?」
ことり「ちゅんちゅん!ちゅんちゅん!」
ほのか「ほ……の……ほ……」
海未「様子が……」
ことり「ちゅんちゅん!ちゅんちゅん!」
ほのか「………」
海未「!!!!」
海未「に、にこにー!ことりにたいあたりです!」
にこにー「にこっ!」
にこにー「にー……こっ!」
【にこにーのたいあたり!】
ことり「ちゅん!?」
海未「よし!ナイスですにこ!今のうちに……!」
海未「ほのか!ほのか!」
ほのか「ほの……」
海未「……っ!!!」
海未(瀕死寸前……!?でもなんで!?いつのまに?!)
ことり「ちゅんちゅん!ちゅんちゅん!」
にこにー「に、にこにーっ!?」
ずどーんっ!!
【こうかはバツグンだ!】
海未「に、にこにー!?」
海未(……なるほど!)
海未(ことりの『ちゅんちゅん!』は攻撃技だったのですね……!)
ほのか「ほの……ほの……」
海未「………くっ!」
海未「私がはやくそれに気づいていればこんなことには……っっ」
ことり「ちゅんちゅん!ちゅんちゅん!」
ずどーんっ!!
にこにー「に、にこ~……!!!!」
海未「!!!!」
海未「……今は後悔するよりも先にやるべきことがありますね……!」
海未「ほのか、モンスターボールに戻ってください」
ほのか「ほの……」
モンスターボール『ぴゅぴゅーん』
海未「………ふぅー」
海未「さて」
ことり「ホノカチャン?ホノカチャーン?」
海未「きっちり落とし前つけさせてもらいますよ?」ニコニコ
ことり「ホノカチy……?!」
海未(ニコニコニコニコニコニコニコニコニコニコ)
ことり(ビクビクゥ!)
海未「許しません」ニコニコ
ことり「ちゅんちゅん!?」
海未「絶対に、許しませんから」ニコニコ
ことり「ちゅ、ちゅん…….」
海未「にこ」
にこにー「に、にこに?」
海未「破壊光線」
にこにー「………」
にこにー「にこ……」
海未「あぁ、そうでしたね…できないんでしたね」
海未「なら私がやります」
にこにー「にこ?」(え?)
ことり「ちゅん?」(え?)
海未「すぅ………………はぁぁぁぁぁあああ………」
ゴゴゴゴゴゴゴ……
にこにー「にこにー……にこにこ!?」
にこにー(大地が……泣いている!?)
海未「ねぇ……ことり……?」
ことり(ガクガク……ブルブル……)
海未「準備は……いい?」
海未「はぁぁぁぁぁあっ……!!」
オーキド「まてまて!待つんじゃ海未!」
海未「うおおおおお………!!!」
オーキド「いかん!一人だけ世界観を間違えとるっ!」
オーキド「仕方ない……エリチカ!」
エリチカ「ハラショー!」
オーキド「『ハラショー』じゃ!!」
エリチカ(コクン!)
エリチカ「ハラー……ショー!!!」
ビカカカカカカッ!
………
【しかしなにも起きなかった】
オーキド「なんじゃと!?」
にこにー「にこにー!?」
オーキド「すまん!驚かせたかのう!」
オーキド「マサラタウンに帰る途中で馬鹿でかい気を感じたものじゃから急いで帰ってきたんじゃが………」
海未「うひょょょょょ………!!!!!」
オーキド「あれは……まずいのう。何があった?」
にこにー「にこにー!にこにこー!」
オーキド「……なるほどの」
オーキド「事情はわかった!」
オーキド「海未!話せばわかる!話し合おう!」
海未「………」
オーキド「君は誤解しているっ!ちゅんちゅんという技はじゃな……!!」
海未「オーキド」
スッ……
オーキド「はっ!消え……」
海未「静かに」
ストン
オーキド「………」
ちゅどーん!
【オーキドのだいばくはつ!】
海未「…………」
海未「ふぅ………」
海未「………」
海未「ことり?」
ことり「ちゅ、ちゅん……」
海未「行きますね」
ことり「………!」
モンスターボール『ぴゅぴゅーん』
ほのか「ほの!ほのほのっ!!」
海未「!?!?!?」
海未「モンスターボールを勝手に出てきたんですか!?」
海未「い、いえ!そんなことより怪我の方は……!?」
ほのか「ほの!ほのほの!」
ピョンピョン!ピョンピョン!
海未「ビ、ピンピンしてます……!?!?」
オーキド「だから話を聞けと言ったじゃろうが」
海未「オーキド!?よく生きてましたね!」
オーキド「うむ!」
オーキド「そんなことよりも!海未くん!君は大きな誤解をしているぞ!」
海未「ご、誤解……?」
オーキド「ちゅんちゅん、という技は攻撃技ではない!」
オーキド「ただの催眠術じゃ!」
海未「さ、催眠術???」
オーキド「要するに、ただ相手を眠りつかせるだけなんじゃ!」
海未「…………」
海未「………」
海未「………」
海未「………よ、」
海未「よかったぁ……」
海未「それじゃあ、ほのかは無事なんですね!?」
オーキド「もちろん!」
海未「ほのか!痛いところはありますか?」
ほのか「ほのっ!」
ビシッ!
海未「痛い!よかった!いつものほのかです!」
海未「あれ?でもにこはダメージを受けていたような……」
にこにー「にこにー?」
オーキド「ふむ?そんなことはないはずじゃが……」
オーキド「どれ、ポケモン図鑑でにこにーの体力を確認してみなさい」
海未「はい」
海未「……全然減ってませんね」
オーキド「まぁ、あれじゃな」
オーキド「勘違い、というやつじゃな」
海未「………」
にこにー「………」
オーキド「小指をぶつけた時に、痛いというのと同じことじゃ。たぶん」
海未「………」
にこにー「………」
海未「つまり、ことりの見た目はそれっぽい攻撃に、にこが釣られていただけだと?」
オーキド「うむ」
海未「にこがダメージを受けていると勘違いしていたと?」
オーキド「うむ」
海未「……にこ?」
にこにー「………」
にこにー「に、にこにこにー☆」営業中
海未「今日のご飯は抜きです」
にこにー「にこぉ!!」
(完)