小梅「と、届け出……?」
裕子「私が超能力者だという登録をするんですね!」
夏美「たぶん違うと思うわ、裕子ちゃん」
智香「前言ってたお引っ越しのやつですよねっ?」
菲菲「ふぇいふぇい届け出するヨー!」
元スレ
モバP「届け出にいくぞー」
http://hayabusa.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1360415193/
智香「区役所のほうに行くんでしたよね?」
P「そうそう。転入届な。みんなに必要なものは俺が預かってるから、とりあえず車乗ってくれ」
菲菲「お届けものデスヨー! たっきゅびーん!」
裕子「な、なるほど! テレキネシスというやつですねっ!」
夏美「裕子ちゃん、超能力から離れましょう?」
P「ほい小梅、乗った乗った」
小梅「う、うん……」
裕子「あれ? ほかのひとたちはいいんですか?」
P「おう。あいつらは先に済ませてるからな。大変だったんだぞ」
小梅「た、大変って……?」
P「輝子はキノコの名前書いて続柄:親友とか書くし」
夏美「輝子ちゃんにとって、キノコは家族なのね…」
智香「輝子ちゃんの部屋、キノコいっぱいだよね☆」
菲菲「ワタシ、しょーこに料理教えてもらったことありマス!」
P「菜々はどれだけ言っても『ナナはひとりで行きます☆』としか言わないし」
智香「菜々ちゃんはしっかりしてるんですねっ」
小梅「………」
裕子「私もしっかりしてますよ! ねっプロデューサー!」
P「ああ、裕子はしっかり者だなー」
裕子「えへへー♪」
夏美「そもそも菜々さんって転入届いるのかしら。都内よね?」
菲菲「アレ? ナナってウサミン星出身ダヨネ?」
小梅「……そ、それ」
裕子「ウサミン星いってみたいなーっ! ムンッ!」グニャ
智香「わぁっすごいすごい☆」
P「裕子、シャフト曲げたりしないでくれよー」
P「まぁ区外からの転入なら必要だからな」
智香「アタシたちはみんな他県から来てますから絶対ですね☆」
裕子「私は福井のエスパーマスターですっ!」
夏美「小梅ちゃんとはちょっと近いわよね」
小梅「は、はい……ひ、兵庫だから…」
菲菲「ふぇいふぇいは香港ダヨー!」
夏美「プロデューサー、国外からの転入って、どうなの?」
P「うん? まぁそんなに変わらないよ。ちょっと必要なものが増えるだけ。大丈夫、ちゃんと用意してあるよ」
菲菲「あっはは、プロデューサーさんはデキル男ネー!」
裕子「私もスプーン曲げができる女っ!」
小梅「どうなってるんだろ……」
智香「あっ看板! 区役所ですよ☆」
P「ういー」
P「えーっと、これだな。ほい、配って配って」
菲菲「じゅう…みん、……うご…」
夏美「住民異動届ね。転入や転出届けをまとめてあるのよ」
P「そうそう。さすが夏美ちゃん」
夏美「ぷ、プロデューサー、その、ちゃん付けはやめてってったら…なんか気恥ずかしいのよ」
P「オッケー夏美ちゃん!」
夏美「あのね…。それに、転出届はみんなも書いてるはずでしょ?」
智香「はい☆ 微妙に違うんですねっ」
小梅「か、書いてもらった……」
菲菲「ふぇいふぇい書いてないヨ?」
P「うん、菲菲は外国だからな。菲菲はこっちの紙に書いてくれ」
菲菲「係!」
小梅「あ……」
智香「ん? ありゃ、ペンが足りないかぁ。ちょっと待ってて小梅ちゃん! すぐ書いちゃうから!」
夏美「これ、使って?」スッ
小梅「あ、ありがと……」
智香「夏美さん、ペンいつも持ってるんですか?」
夏美「ええ。前の仕事の癖というか、つい携帯してしまうのよね」
裕子「さすが夏美ちゃん! ちなみに私もいつもスプーン持ってますよっ!」
夏美「ちょ、ちょっと裕子ちゃんまで…」
智香「あ、アタシも夏美ちゃんって呼んだほうが…?」
夏美「さん付けだったわよね!?」
菲菲「んーっと…難しいネー…」
P「あぁ、そっからは俺が書くよ」
菲菲「お願いするデスヨー」
P「新しい住所は女子寮のやつな。知ってると思うけど、メモしてきといた」
裕子「私、まだ覚えられてません!」
智香「アタシもちょっと不安かなー」
小梅「…長い…」
夏美「そう? もっと長い住所なんてたくさんあるのよー?」
P「菲菲のやつ間違わないようにしないと…えっと…」
P「書けた? じゃあハンコ押してくれ。えーと、みんな持ってきたよな?」
小梅「…け、血判状…?」
夏美「怖いこといわないで小梅ちゃん」
智香「これのことだったんですね。あります!」
裕子「ほっ! タネもシカケもありませんよっ!」
P「菲菲のはこれだな。よし」
P「よし。じゃあ提出するから…ひとりずつ行こうか」
智香「はいっ! じゃあアタシ一番手☆」
P「はいよ。智香の転出証明書、っと……」ゴソリ
智香「よろしくお願いします!」
P「うん、じゃあほかの皆は邪魔にならないように待っててくれな」
「はーい!」「…う、うん…」「ええ」
菲菲「ただいまダヨー!」
夏美「おかえりなさい。というか、どこに言ってたの?」
菲菲「これもらってきたヨー!」
小梅「……これ、な、何…?」
裕子「…む、むずかしい漢字ですね…ムムム…」
夏美「こ、これは……!」
小梅「…よ、読める…?」
夏美「これは…婚姻届よ」
菲菲「お姉さんがくれたデスヨ!」
裕子「な、なんだってー! ……コンインってナニ?」
夏美「…結婚するふたりが提出する、大事なものね」
小梅「……!」
P「うっし。じゃあ次、菲菲先に済ませとくか」
菲菲「わかりマシタ!」
智香「ん? みんなどうしたの?」
小梅「こ、これ……」
裕子「コンイン届けですっ!」
智香「えぇぇっ!?」
夏美「ふふふ…これは渡せないわね」
智香「な、夏美さん…!?」
小梅「ひとりじめ…よ、よくない…」
裕子「夏美ちゃん結婚するんですか?」
夏美「今までは仕事一筋だったわ。でもね、最近気になる人が出来たのよ」
智香「まさか…っ!」
夏美「あと裕子ちゃん、ちゃん付けは止めて」
小梅「……っ」
夏美「私もね、そろそろ結婚ということを視野に入れる年齢なの。その点、小梅ちゃん!」ビシッ
小梅「な、なに…?」
夏美「小梅ちゃんはまだ13歳! まだ結婚できないのよ!」
小梅「……!!」ガーン
智香「あ、アタシはできますよッ!」
夏美「あら。智香ちゃんは結婚したい誰かがいるということなのね?」
智香「う…あ、アタシは…っ、うぅ~っ!」
夏美「若いわね。ふふっ、菲菲ちゃんもまだ15歳だし、やっぱりこれは私のものね♪」
裕子「はい! 私も16歳だから結婚できますよっ!」
夏美「……!」
P「おーい、小梅いくぞー」
小梅「………」コクン
菲菲「それ、どうするノ?」
夏美「…裕子ちゃんがライバルになるなんてね…!」
裕子「私にもサイキックアイドルとしてのプライドがありますよっ!」
夏美「そんな素振り見せないから、てっきり興味ないのかと思っていたけれど…」
裕子「見えない力です!」
夏美「そう、そうね、あなたも女の子だものね!」
智香「…け、結婚…アタシが…~~っ!」フルフル
菲菲「ふぇいふぇいも女の子ダヨー!」
夏美「あなたには早すぎるのよ菲菲ちゃん!」
裕子「ここはエスパーの私に任せてっ! 菲菲ちゃん!」
夏美「いい覚悟だわ、裕子ちゃん! 来なさい!」
裕子「いきますっ! ムンッ!」グニャリ
P「裕子ーいいか?」
裕子「はーい!」
夏美「………」
菲菲「……?」
小梅「……ど、どうなったの?」
智香「お嫁さん…ウェディングドレス…ぁぅ…」
夏美「私の勝ちねッ!」
小梅「……!」
菲菲「ナツミも欲しいカ? もう一枚もらってくるヨー!」パシッ
夏美「えっ、ちょ、ちょっと待って菲菲ちゃんっ」
小梅「…ず、ずるいの…だめ…」
智香「はっ! 現実に帰ってきた!」
P「ふいー。じゃ、最後、夏美さん行きましょうか」
夏美「ええ…」
菲菲「遊んじゃダメですよって言われちゃったデスヨー」トボトボ
智香「そ、そうっ! 大切なものなんだから、遊んじゃだめだよねっ!」
小梅「…し、死後結婚も、いい、かな…」
裕子「結婚? 誰か結婚するんですか?」
菲菲「ふぇいふぇいお嫁さんになりたいヨー!」
裕子「私はスーパーサイキッカーになりたいですっ!」
P「成人は楽でしたね」
夏美「そうね、私は大人だもの」
P「? そうですね」
菲菲「プロデューサーさん、コンイン届欲しいヨー!」
智香「!」
P「婚姻届? やめてくれよー結婚して引退なんて、伝説のアイドルとかじゃないとやべえから」
智香「あ、あのっ」
P「ん、どした。とりあえず帰ろうぜ」
智香「ぷ、プロデューサーさんはっ、け、結婚とか…」
P「は? 俺?」
小梅「……」ドキドキ
夏美(直球で行ったわね智香ちゃん…!)
P「俺、既婚だけど」
智香「え……」
夏美「!?」
小梅「……!」
菲菲「キコン?」
裕子「もう結婚してるってことだよっ」
夏美「だッ……誰なんですか? 相手の方は…」
智香「教えてくださいっ!」
小梅「……」コクコク
P「え、信じるなよー冗談に決まってんだろーハハハ」
夏美「はぁっ」ガックリ
智香「な、なんだぁ…っ」
P「うっし。届け出も終わったし帰るぞー車に乗れー」
「はーい!」「帰りますヨー!」「……ん」「……」「……」
P「安全運転出発進行ー」
P(いやぁあんなに食いつくとは思わなかった。慣れた旧姓名乗ってるなんて言わないほうがいいな)
P(いつになったら名乗るのに慣れるかなぁ、姫川って……)
おしまい