関連
男「おお勇者、なんだ旅立つのか」【前編】
ガバッ
6「アルテマぁ!?なんだなんだ!今何か凄い事が起きた気がする!」
男「お、起きたか!全くお前顔突っ込んで飲むの止めろよ、ブラディーポが引き上げなかったら溺れ死んでたぞ」
6「そうか……僕は気絶してたのか……」
ブラディーポ「おいほらっ!コップ!これで飲めよな全く!」スッ
6「あ、どうもどうも」
男「でさぁ、折角1000万貰えるって所で自称大魔王とか言い出すアホが王様消し飛ばしちゃったんだよ!」
ブラディーポ「そりゃ傑作だ!」ギャハハ
6「なんか仲良く話してるし」
男「それでもうそっからガチンコバトルさ!いやぁあれは正直危なかったね、殴った時に突き指しそうになったし」
ブラディーポ「って突き指かよ!」ギャハハ
6「やっぱり美味しいなぁ……」ゴキュゴキュ
男「いやー悪いな!水筒まで貰っちゃって!」
ブラディーポ「いいて事よ!面白い話聞かせてもらったしな!」
男「それじゃーな!」スタスタ
ブラディーポ「じゃあなー!」
6「いい人だったね」
男「そうだな」
6「次は下のレイドック城に行くんだってさ」
男「下のレイドック城?」
6「ああうん、こうなんというか夢と現実とかそんな感じの設定らしいよ」
男「そうなのか」
男「じゃあ船が必要だな、さっきの町からなんか船が出てた気がするんだけど」
6「確かあったね!じゃあさっきの町に行こうか!」
男「やっと着いたな、じゃあ早速船着場に行くか」
6「そうだね」
「お待ちなさい!」
男・6「ん?」クルッ
「貴方達……上の世界から着たんでしょう?」
男「何故それを……」
「だって体す透けて……あれぇ!?透けて無い!?ちょ……ちょっと待って!おばあちゃん!どういう事?」
6「男男、あの人って……」
男「ああ、さっきの白レースの人だ」
「ちょっと白レースって言わないでよ!」
男「やっぱり見えてたのか!」
6「見えててあえて何も言わないなんて……まさか変態!?」ガビーン
男「マジかよ……いくら可愛くても変態はちょっと……」
「あそこで1人でジタバタやってたら他の人に変態扱いされるじゃない!!」プンスカ
6「どっちにしろ変態なんだね!」アハハ
男「まぁ世の中色々な人が居るからな」
「なに上手にしめようとしてるのよ!おばあちゃん!おばあちゃーん!早くきてぇぇぇ!」
婆「なんだいミレーユ、騒がしいねぇ」
男「げぇぇぇぇ!」ガビーン
婆「あらあんたはさっき家の前で野糞をしてた小僧じゃないか」
男「見られてた・・・…やっぱ見られてた……」
6「トイレぐらいなんだい男!僕の友達のランドなんてつい2年前まで毎日おねしょしてたぞ!」
男「ああ!前後左右余す事無く見られたぁ!」
婆「ヒッヒッヒ、中々良いお宝を持っているねぇ……」
ミレーユ「おばあちゃん!!」
婆「おっとすまない、ところでお前さん方はムドーを倒す為に旅をして今はラーの鏡を探しているんじゃあないのかい?」
6「何故それを!!」
婆「これにそう出てるんだよぉ」
男「それは……俺の持っている攻略本より詳しく書かれた超攻略本じゃないか!」
婆「私に見えない物はないのさぁ」ヒッヒッヒ
ミレーユ「流石世界一の占い師ねおばあちゃん!」
婆「というわけでこのミレーユを連れて行ってやってはくれないかね?きっと力になるよ?」
6「どうする男?」
男「いいんじゃない?」
ミレーユ「ちょっとは考えなさいよ!」
婆「そうと決まれば目的地を教えてやらねばねぇ……ふむふむ、私の占いによれば」ペラペラ
男「占いじゃないじゃないか」
6「めっちゃ攻略本見てるよ」
ミレーユ「静かに!おばあちゃんの気が散るわ!」
婆「あった、えーっと……小さくて字が見えないねぇ……月鏡の塔……月鏡の塔じゃ!」
ミレーユ「流石おばあちゃん!」
男「すげぇその攻略本!」
6「すごいねその攻略本!」
ミレーユ「占いよ!!」
男「じゃあ行くか!月鏡の塔!」
6「そうだね!」
ミレーユ「おばあちゃん!私頑張ってくるわ!」
婆「ああ、見事ムドーを倒してくるんだよ」
ミレーユ「うん!」
男「おい!カジノだってよ!」
6「行こう行こう!」
スタタタ
ミレーユ「ちょっと貴方達!」
スタタタ
婆「先が思いやられるねぇ」
男「レインボーオーラで……単発……だと?」ガクガク
6「平均連続回数は4回だってのにねー」
男「そんな……そんなぁぁぁぁぁぁ!」
6「男のぉー単発はぁー僕のぉー7連でぇー相殺DEATH!」ワハハハ
男「うるせぇぇぇぇ!」
ブンッ バキッ
6「ひぶっ」
男「もう二度とギャンブルはしない……」
6「それ負けた人は大体思うものだよ」
男「うるせぇぇぇぇ!」
ブンッ バキッ
6「ひぶっ」
ミレーユ「やっと終ったみたいね……さぁ月鏡の塔に向かうわよ」
男「アイムノーマネー、ノーマネーノーライフ、ファックミー」フラフラ
ミレーユ「ど……どうしたの?」
6「有り金全部すっちゃったんだ」
ミレーユ「あんたバカ!?」
男「なんとでも言え、こうなったら駆け抜けるようにムドーを倒して金子を頂く」
ミレーユ「動機は不純だけれども目的は定まったわね!」
6「じゃあ月鏡の塔に向かおうか」
ミレーユ「つ……疲れたわ……丸一日歩き通しじゃない……休みましょうよ……」
男「じゃあレイドックの宿屋で休憩するか」
6「そうだね」
ミレーユ「ってちょっと!?同じ部屋なの!?」
男「そっちの方が安いだろ、別に同じベッドで寝るわけじゃ無し」
6「だよね」
ミレーユ「男と女が同じ部屋で寝るなんて……」
男「大丈夫大丈夫俺君ぐらいの年齢の女の子には興味ないから」
6「男はロリコンだもんね」
男「黙れシスコンが!可能な限り残酷に殺すぞ!」ギャース
6「シスコンで何がわるいんだ!」ギャース
ミレーユ「複雑よ!!複雑な気分よ!!」
6「じゃあ月鏡の塔に向かおうか」
男「なんで急いでるんだ?」
ミレーユ「もう少しゆっくりしましょうよー」
6「だって」
男・ミレーユ「だって?」
6「ここに居たら王子だって間違われてああだこうだやって結局グダグダになるってイベントが起こるんだもん」
男「そりゃ面倒だ」
ミレーユ「そうね」
6「じゃあさっさと月鏡の塔に行こう、場所はここから北西だってさ」
男「そうだな」
ミレーユ「ちょっと!大変よ!」
6「どうしたの?脱腸にでもなった?」
ミレーユ「なってないわよ!どうしていきなり脱腸になるのよ!」
男「いやぁちゃんと拾ってくれる奴がいると余裕を持ってボケれるな」
6「そうだね、これで僕も本気で行けるよ」
ミレーユ「この塔の頂上から突き落としてやりたい……」
男「で、何が大変なんだ?」
ミレーユ「そうなのよ、ほらこの扉……」
6「いい素材だね」
ミレーユ「そっちじゃないわよ!」
男・6「イエーイ!」パチン
ミレーユ「ハイタッチするなっ!鍵がかかって開かないって言ってるのよ!」
男「ああそれなら大丈夫大丈夫」
ミレーユ「えっ?」
男「さいごのカギあるから」
6「さいごのカギ?」
男「これは前はマネマネ金と説明したがそれは間違いでマネマネ銀だったらしいがとりあえず何でも開く、スイス銀行の金庫から女子更衣室まで何でも開く」
ミレーユ「す……凄いカギなのね」
6「さ……早速使ってみてよ!」
男「まかせとけ!」ガッ
ガチャガチャガチャガチャガチャ
男「……チッ」
6・ミレーユ(イベントのカギはシステム上開かないんだ……」
男「……アバカム」キュイン
シーン
6・ミレーユ(アバカムすかした!)
男「……ビッグバン!」
ドゴォォォォン フシュゥゥゥ
男「さぁ開いたぞ!」ニコッ
6・ミレーユ(なんという力技)
男「ここが月鏡の塔か……」
ミレーユ「鏡張りになってるわね」
6「流石ラーの鏡が置いてあるだけはあるね……」
男「でもこれ先に進めないぞ?」
6「そうだ!そこにある鏡を手当たり次第割ったらどうかな?道が出てくるかもよ?」
男「ナイスアイデア!」
ミレーユ「ちょっと!待ちなさい貴方達!」
男「どうした?」
6「他に何か案があるってのかい?」
ミレーユ「それ今私だって言おうとしたわ!」
ポイズン1(おいなんか良くない方向に話が進んでるぞ)
ポイズン2(おいやばいんじゃないのか?鏡に化けてるのバレちまうぞ!?)
ポイズン3(大丈夫だ!ここの鏡の厚さは5センチはある、そう簡単に割れはしない!)
男「わかったからわかったから!イオナズン!」ドドドォォン
ポイズンS(砕け散ったァーッ!)
男「何も無いなぁ」
ミレーユ「おかしいわねぇ」
6「次行こうよ!」
男「そうだな」スッ
ミレーユ「ねぇもっと派手なの無いの?」
男「お?ミレーユは行ける口か、じゃあ俺張り切っちゃうよー!」
男「アポカリプス!」シャギュゥゥゥン
6「鏡ってか塔の壁ごと消し飛んだよ!というか遠くにある山も抉れてる!すごいや男!」
男「いやぁ……それほどでも」ポリポリ
ポイズンS(逃げるだろJK)
6「次次!ってあれ?」
ミレーユ「さっきまで鏡があったと思ったのに……」
男「なにはともあれ通路が見つかって良かった、先を急ごうぜ」
ミレーユ「そうね」
6「ミレーユ割れた鏡に映ってパンツ見えてるよ」
ミレーユ「えぇっ!?」
男「なんだってぇーっ!!」
6「うそです!」
男「なんだうそか」
ミレーユ「あなた私位の歳の女には興味無いんじゃないの?」
男「それはそれ」
6「これはこれ」
ミレーユ「なるほど」
6「ミレーユは何でこっちの世界に落ちてきたの?」
ミレーユ「自転車で漫画読みながら走ってたらうっかり……」
男「あああるある、俺気が付いたら土手の下だった事あるわ」
6「それは無いでしょー」
一同「あはははは」
ミレーユ「あれ?ちょっと!あそこに誰か居るわ!」
男「え?どこどこ?」
6「あ、ホントだ、女の子がいる」
男「居たっ!」
ミレーユ「……何でこんな所にいるのかしら……ねぇ?」
6「うん、話を聞いてみようよ男……男?あれ?居ない」
ミレーユ「もうあっちに居るわ!」
6「本当に無駄に凄いなぁ……」
「はぁ……本当に鏡に写らないんだ……」
男「どうしましたかお嬢さん!お困りですかそうでしょう?私が力になりますよ!」
「ひっ!あ……貴方は?」
男「俺はは男と申します、魔王ムドー討伐の為ここにラーの鏡を探しにきている所です」
「あ……貴方もラーの鏡を……」
ミレーユ「ちょっと男!目を放した隙に瞬間移動するの止めなさいよ!」
6「そっちの女の子は?って……君……透けてる?」
「えっあっえぇ!?私が見えるんですか貴方達!?」
男「君みたいな美少女は目を瞑っていたって視界に入ってくるさ!」ニコッ
ミレーユ「ちょっとそのまま目を瞑って爽やかな草原でも4~5分想像してなさいよ、話進まないから」
ミレーユ「なるほど……安心して頂戴、夢見のしずくさえあれば貴方も他の人たちに見えるようになるわ!」
「本当ですか!?あ、申し忘れれました!私バーバラと言います!」
男「バーバラちゃんね!しっかりシナプスに刻み込んだZE☆」グッ
ミレーユ「ちょっと静かにしてよ、話進まないって言ってるでしょ?ねじ切るわよ?」
男「……ごめんなさい」ヒュン
ミレーユ「でも今ちょっと夢見のしずくを持ち合わせて居ないのよ……ラーの鏡をとってからじゃ駄目かしら?」
バーバラ「いえ!見えるようになるという情報が得られただけでも十分です!」
男「あああれの汁なら持ってるぞ!水筒に入ってる!」
ミレーユ「本当なの!?」
バーバラ「本当ですか!?」
男「ああ、なぁ?」
6「えっ?」ゴッキュゴッキュ
男「お前それって……」
6「美味しいなぁ……無くなっちゃった、ごめん男!男の分無くなっちゃった!」テヘッ
男・ミレーユ「しぇいっ!」
ベチベチーン
6「サンドイッチ!」
男「貴様!何て事を!」
ミレーユ「恥を知りなさい恥を!」
6「なんで?僕何かした?ねぇなんで?」ヒリヒリ
バーバラ「か……顔がヒョウタンみたく変形してます……」ガタガタ
男「ちょっと行ってくる」
ミレーユ「ええ」
男「テレポ」バシュン
バーバラ「うわぁっ!き……消えた!」
ミレーユ「初めて見るとやっぱり驚くわよねぇ」
6「なんでなの?ねぇねぇ僕何かしたの?」ヒリヒリ
男「ただいま」バシュン
ミレーユ「遅かったわね」
男「ああ、ちょっと麻生新内閣について語り合ってた」
ミレーユ「突っ込まないわよ、早く夢見のしずくを出しなさい」
男「はい」スッ
ミレーユ「確かに……はいバーバラ、これを飲んで」スッ
バーバラ「はい……」コクコク
パァァァッ
男「おお!見えるようになった」
6「僕も顔が元に戻ったよ」
男「本当だ」
6「出来るだけ楽しい事を考えてたら治ったよ」
ミレーユ「どうでもいいわ」
バーバラ「あ……ああ!やっと!やっと戻った……」
男「じゃあ目的も果たしたし行くか」
ミレーユ「鏡を取らないとね」
バーバラ「あ……あのー」
男「ん?」
バーバラ「あの……行く当てがないので私も連れて行ってもr」
男「いいよ!」
バーバラ「ひっ……あ……どうもです」
ミレーユ「考えてるのか考えてないのか分からないわね男は」
男「考えてるさ、もう少しでロータリーをかけて秋小麦を撒かないととか」
6「大変だなー農家さんは」
男「まぁ従業員がちゃんとやってくれてるさ」
バーバラ「有能な方なんですねー」
男「一番弟子だからな!きっとしっかりやってくれてるさ」
部下「バラモス様!今年収穫したのと品種が違う小麦を撒いてはいけません!」ビシッ
バラモス「あ……危なかった……私とした事がこんな初歩的名ミスを……すまない部下よ」
男「あの空中に浮いてるのが鏡の置いてある部屋か……」
6「それぞれの塔にある仕掛けを解いたら落ちてくるんだってさ」
ミレーユ「どちらから行きましょうか」
バーバラ「肩車したらとどかないかなぁ……」
男「グラビジャ」
ビシビシビシビシ ドカァン
男「落ちたぞ」
3人「……」
男「これがラーの鏡か……」
バーバラ「綺麗な鏡……」ウットリ
ミレーユ「そうね……」ウットリ
6「これで任務完了だね」
男「よし!じゃあ持って帰るか!」
6「ああ!」
男「じゃあとりあえず上の世界に行くか」
ミレーユ「えぇっ?どうやって?」
6「穴が開いていたからルーラで行けるんじゃないのかなって思って試したら行けたんだよ」
バーバラ「そんな簡単な……」
男「そういえばバーバラはなんでこっちに落ちてきたんだ?」
バーバラ「はい……実は……空が綺麗だったので上を向いて歩いていたら……」
3人(アホの子だったー!!)
6「ねぇ男」
男「なんだ?」
6「スーパーロボット対戦って知ってるか?」
男「まぁ一応」
6「その後半にやたらと強いボス出てくるだろ?」
男「まぁ……うん」
ミレーユ「何が言いたいの?」
6「そいつのHPみたいだよね男のHPとMPって」
バーバラ「ああ!?表記って事ですか!?」
6「そうそうそれ!」ビシッ
ミレーユ「桁も5桁ぐらい違うものねー」
男「俺の居た世界だと皆これくらいだぞ、というかこれくらいじゃないと仕事にならん」
3人(どんな地獄から来たんだろう……)ゾワゾワ
男「鏡をお持ちしました」
ソルディ「まことか!よくやった二人とも!……そちらの二人の女性は?」
6「旅先で見つけた仲間です」
ソルディ「正直羨ましい、さてそれは置いておいて王様!これがラーの鏡でございます」
王「うむ」
ミレーユ(あらいい男じゃない)
王「これがラーの……うっ……うわぁぁぁぁっ!」
一同「!」
王「う……うぅ」プシュゥゥゥ
ソルディ「お……王が女性に……」
男「なんか面倒な事になりそうなんで私達はムドーの所に行ってきます」
3人「えっ!?」
男「テレポ」
バシュン
ソルディ「ちくしょう!私に全部押し付けやがったな!!」
バーバラ「いいんですか?置いて行っちゃって」
男「いいのいいの、コイツには関係あっても俺には全く無いから」
6「僕?僕に関係あるの!?」
ミレーユ「ちょっと詳しく説明してちょうだいよ!」
男「はい攻略本、ここのページ、よく読む」
3人「……」
バーバラ「王子様だったんですか……」
ミレーユ「あら……これからも仲良くしてね」
6「王子様だったんだ……」
男「と言ってる間に付いたぞ地底魔城!」
ミレーユ「この扉の向こうにムドーが」
6「奴の魔力を感じるよ……」
バーバラ「凄い魔力です……」ガタガタガタ
男「でもお腹減ったからお昼にしようぜ、コンビニ弁当だけど」
6「僕牛丼がいい!」
男「野菜食えや野菜!」
6「肉がいい!」
男「ふんっ!」ブンッ ゴンッ
6「ちゅべっ」
ミレーユ「ちょっと何処から出したのよそのキャベツ!」
バーバラ「わ……私オムライスが良いです」
男「好きなのをお食べ」ニコッ
6「差別だ!これは差別ダボァ!」ゴンッ
男「これは差別じゃない……区別だ」
男「腹も膨れたしそろそろ……」
6「行くか」
ミレーユ「行くのね」
バーバラ「はい!」
男「サクッと殺して帰ろうぜ、お金の為に……為に……ああああああああ!!」
6「どうした?」
ミレーユ「何事?」
バーバラ「敵ですか?敵なんですか?」キョロキョロ
男「王様おばちゃんになってたし……誰に報酬を貰えば……」ハワワワ
6「大丈夫さ!」
男「!?」
6「僕は王子らしいし!どうにかできるよ!」
男「お前って奴は……」ガシッ
6「はっはっは!苦しゅうない!苦しゅうない!」
男「たのもうムドー!」
ムドー「ガッハッハ!よくもまぁ人間風情が此処までこれたな!しかし此処にきたのが運の尽k」
男「鉈ギガスラッシュ!」
シュババン ズバン
ムドー「ゴブボバァッ!」
ゴロン
男「お前達は同じような口上しか言えんのかカスが」
6「く……首が……」ガタガタガタ
バーバラ「はわわわわ」カタカタカタ
ミレーユ(よく切れる鉈ねぇ)
シュゥゥゥゥ
一同「うわっ……」
バーバラ「人……間?」
ミレーユ「これ……王様よねぇ?」
6「凄い形相だ……見てられないよ」
男「……」ガシッ
6「お……男!頭を持ってどうするんだ!?」
男「とりあえず胴体に添えて……アレイズ!」
キラキラキラキラ
王「う……うーん何か首の辺りに違和感があるような……」
男「(やべぇ3センチ位首が曲がってる)失礼!ふんっ!」
バキッ
王「ひぎぃっ!」
男「万事解決です」
王「なるほど……ワシがムドーに……思い出した!思い出したぞ!」
男「ムドーになった後の事は思い出さない方が良いでしょう……王様の為にも」
王「あ……ああ、ワシはムドーとなってあまりに悪逆非道を尽くした……そんなワシを気遣ってくれるのか……」
男「民が王を思うのは当然の事です!」
王「ううっ……ワシは嬉しい……嬉しいぞ!」ブワッ
6(絶対嘘だろ普通に)
バーバラ(なんて優しいんだろう男さん……)
ミレーユ(あの口先の上手さは素直に尊敬できるわね……)
王「とりあえずワシに付いて城まで付いてきてくれないか?心ばかりだがお前達に褒美をとらせたいのじゃ」
男「!行きます!今すぐ行きます!レイドック城ですよね?」
王「あ……ああ」
男「上ですか?下ですか?」
王「下じゃ」
男「わかりました!テレポ!」バシュン
王「も……もうついたのか?ルーラの様に空を飛ぶのではなく瞬間移動とはなんと奇怪な術じゃ……」
男「テンション次第で世界の壁も超えられます、実証済みです」
王「そ……そうか」
ミレーユ「世界の壁?」コソコソ
6「まだ言ってなかったけど男は違う世界から来たんだよ」コソコソ
バーバラ「本当なんですか?」コソコソ
6「ああ、初めて会ったとき何も無い所から急に現れて落ちてきたんだ」コソコソ
ミレーユ「大方近所の小学校から逃げる途中だったんじゃないの?」コソコソ
バーバラ「でも確かに見たことの無い魔法を使いますよね男さん」コソコソ
6「ステータスも明らかに異常だしね……多分本当に異世界人なんだと」コソコソ
ミレーユ「まぁ……どうでもいいわよね」
バーバラ「問題じゃありませんね」
6(女の人って凄いなぁ……順応が早い)
男「やった!500万ゴールドもくれるんですか?行きます!本物のムドーをSATUGAIしてきます!」
3人(まだムドーなんだ……)
男「頑張るぞー!張り切って殺しちゃうぞー!ごっひゃくまん!ごっひゃくまん!」ブンブン
6「元気だなぁ」
男「そりゃお前500万だぞ?4人でわけでも1人125万!大金だ!」
ミレーユ「私は良いわよ別に、お金に困ってるわけじゃないし」
バーバラ「私も良いですよー」
6「僕は王子だしね」
男「ばか!お金はいつ何時必要になるか分からないんだからちゃんととっておきなさい!」バン
3人「はい……」
男「そういえばお前自分が王子だって言ったのか?」
6「ん、まあね」
男「なんて言ったんだ?」
6「いや王様と王妃……じゃなかった父さんと母さんに『お前息子じゃね?』って言われたんで『多分息子だと思う』って言っておいたよ」
バーバラ「なら安心ですね」
男「心配ないな」
ミレーユ「将来安泰ね」
男「じゃあガチムドーを倒しに行くか」
3人「おー!」
男「目的地は?」
バーバラ「えーっと」ペラペラペラ
バーバラ「ゲントの村って所です、そこでメガネをだまくらかして船をゲットしてムドー城にゴーです」
男「分かりやすい説明ありがとう!」
ミレーユ「じゃあとりあえずゲントの村に向けて出発ね」
6「北の方にある関所を越えて行けばいいんだよね」
男「さぁ行こうか」
6「ここがゲントの村か……」
男「いい感じに寂れて……はっ!」ピキーン
ミレーユ「どうしたの男?」
男「おいそこのオッサン!ダメダメ!その程度のバイドじゃ芋出ちゃう!緑化しちゃう!緑化させたくない気持ち芋に全然伝わらない!」
バーバラ「これは一体……」
6「多分男の内に在る農家ソウルが間違った農作業を放っては置けなくなったんだ」
男「そうそれ!もっと厚く!もっと!もっとかぶせろ!土をかぶせろ!」
ミレーユ「生き生きしてるわね……」
6「戦闘民族は戦っている時が一番生き生きしている物だからね」
男「はい死んだ!オッサンの農作業を続けようと思う気持ち今死んだよ!そうだ!適当な仕事をする位なら首括って死ね!死ねカス!」ペッ
ミレーユ「随分スパルタねぇ」
バーバラ「一流なんですね……」
6「確かに男の作ったメロンは激ウマだったよ」ペロリ
2人(メロンいいなぁ)
男「そうその気持ち!伝わってる!芋に伝わってる!そうだそうだその調子だっ!!!!」
男「というわけで船をくれ」
爺「駄目じゃ、あれは神聖な船、そう易々と貸すわけにはいかん」
男「じゃあこうしよう」
爺「なんじゃ?聞くだけなら聞いてやっても良いぞ?」
男「今貸してくれるならもれなくこのミレーユの乳を1分間揉み放題、もみほだ」
ミレーユ「ふざけるなぁ!!!」
爺「2分!」
男「1分半!」
爺「……」スッ
男「……」スッ
ガシィッ
バーバラ「契約成立?ですか」
6「必要経費だね」
ミレーユ「なん……ですって?」
ミレーユ「誰が揉ませる物ですか!乙女の乳房をなんだと思ってるのよ!」
爺「えーっ!」
ミレーユ「いい歳した爺がえーっとか言うな!スライムでも揉んでろ!」
爺「じゃあ船は絶対貸さん!もう決めた!絶対貸さん!」
男「ああ……折角纏まりかけていた商談が……おいミレーユ!なんてことするんだ!」
ミレーユ「こっちのセリフよ!」
男「乳の一つや二つ減るもんじゃないし良いだろ!」
バーバラ「でも……私も流石にそれはちょっと酷いかと思います」
男「俺が間違っていたよ」
ミレーユ「こいつ……」ゴゴゴゴゴゴ
6「僕男のそういう所結構好きだよ」
「待って下さいお爺様!この人達に船を貸してあげて下さい!」
爺「チャモロ!どうしたんじゃ突然!」
チャモロ「今精霊様から天啓が下りてきました!この者達に船を貸しムドーを討伐せよとの!」
爺「まことか!」
チャモロ「はい!」
爺「うむ……お前がそう言うのなら神の船を出そう!」
男(なんだなんだ借りれる空気だぞ)
ミレーユ(とりあえず私の胸は守られたのかしら……)
6(メガネにスキンヘッドだ……)
バーバラ(おなかすいたなぁ……)
男「良く分からないがチャモロ君とやら、助かったよ」
ミレーユ「心からお礼を言うわ、いや本当に」
チャモロ「いいえ、精霊様のお導きに従ったまでです」
男「……で、船の方は何処に」
チャモロ「ああもう村の外の船着場に出しておきました」
6「ず……随分準備が良いんだね」
チャモロ「仕事が速いで定評があるので」
ミレーユ「貴方は付いてきてくらないのかしら?」
チャモロ「残念ながら私は同行する事ができません」
男「そうか……ここらへんの地理に強い人が居ると心強かったんだが」
チャモロ「これからコードギアスのDVDを見なくてはいけないのです」
4人「……」
男「そ……そうか、いや船を貸してくれるだけで十分だ、ありがとう」
バーバラ「ギアス厨だったんですね」ニコッ
チャモロ「C.C.は私の嫁です」
6「ナナリーは僕の嫁だけどね」
ミレーユ「と……とにかく!準備も整ったしムドーの城に向かうわよ!」
3人「おー!」
チャモロ「ご武運をお祈りいたします!」
男「ここがムドーの城への入り口か……」
ミレーユ「ここを超えるには溶岩の溢れる洞窟を抜けなくてはならないわね」
6「そうだね」
バーバラ「あれ?なんでお二人さんは知っているんですか?」
6「あれ?……なんでだろう」
ミレーユ「そういえば……なんでかしら」
男「デジャブとかいう奴だろ、ムドーの城はあそこの高いとこにある城で良いんだよな?」
6「うん、確か……」
ミレーユ「そうだった……はずね」
バーバラ「あの……私は此処で待っt」
男「テレポ」
バシュン
男「さーついたついた」
3人「……あれ」
6(何か大事なイベントをすっとばした気がする……それにもう1人誰か居た様な)
ミレーユ(何か焚き火的な事をしなくてはいけない気がしたんだけれど)
バーバラ(ドラゴンにならないで済んで良かった……あれをやると服が破けてしまいます……)
男「ここがムドーの城か……やっぱ魔王の城の外観って被ってるなぁ……」
バラモス「へっぷし!」グスグス
部下「風邪ですかバラモス様、最近は寒くなりますから半袖はやめたほうがいいですよ?」
バラモス「なんの!就農したとは言え元魔王!まだまだ若い者になど負けぬわ!」
男「久々にやりたいなぁ」ウズウズ
男「でもバラモスん時は効かなかったしなぁ……まぁ駄目元で良いか、ストレス解消にもなるし」ブツブツ
6「何をする気なんだい?」
ミレーユ「どうかしたの?」
バーバラ「おなか痛いんですか?」
男「ちょっと本気出す!」カッ
ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ
3人「!!」
男「最初から全力でいかんとな……トリプル!」バシュッ
ズガゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ
3人(更に魔力が上がった!?)
男「メ テ オ × 3 !」
6「む……ムドーの城が……」
ミレーユ「ぜ……全壊……ですって?」
バーバラ「隕石が降ってくる呪文なんて……聞いた事ありません……」
男「やっりー!アホムドーめ!魔法障壁ぐらい張っておけってんだ!なんだバラモスの方が全然手強かったじゃねぇか!おっしゃー!」
ムドー「な……なんだ……何があったんだ……」
ヒュオォォォォ
6「男!残ってるよ!誰か残ってる!」
ミレーユ「あの魔力は……もしかしてムドー?」
バーバラ「呆然と立ち尽くしてます」
ムドー「私の城が……苦労して建てたのに……ローンがまだ145年も残ってたのに……」
男「チッ……楽して500万をゲットしようとしたのに……悪運が強い奴だ……」
ムドー「もうやだ……なんなんだ……隕石って保険おりるのかよ……なんなんだ」
男「……」
ムドー「部下は全滅だし……あいつらの親御さん方にどう説明すれば……」
男「……」
男「クックック……俺からの手土産は気に入って貰えたか」
ムドー「貴様ッ!貴様が犯人か!こんな……こんな酷い事を……外道が!!」
男「アーッハッハ!貴様等の都合など知ったことか!正義はこちらにあり!おとなしく死ね!そして500万を我が手に!」
ムドー「この野郎……砕け散った我が城……無念の内……親孝行も出来ずに死んでいった部下達の恨み……はらさで置くべきか!!」
男「かかってこい!」ブオッ
ゴゴゴゴゴゴゴゴゴ
ムドー「なんだコイツ……本当に人間なのか!?ちくしょう……ちくしょう!うおぉぉぉぉぉ!」
ムドー「ベギラゴン!!」
ブォォォォワッ
男「アーッハッハ!それがベギラゴンだと!?ギラと間違っているんじゃないのか!?本当のベギラゴンを見せてやるよ!!!」
男「ベギラゴン!!」
ババオォォォォンッ
ムドー「うわぁぁぁぁぁぁ!!」
3人(……出番が無い)
メラメラメラ
ムドー「ぐわぁぁぁぁ……体が……体が燃えるぅ……」
男「ウォータ」
バシャーン
ムドー「うわっぷ」
男「おい……出せよ本気」
ムドー「ちくしょう!ちくしょうちくしょうちくしょう!何をした!私達が一体何をした!うおぉぉぉぉぉマヒャド!!」
シャバババン
男「そんなのは知らんしぶっちゃけどうでもいい!俺は500万が欲しいだけ!グッバイムドー!ビッグバン!」
ドゴォォォォォォン
ムドー「息子よ……先に逝く父を許せ……母さんを……頼んだぞ……」バシュン
男「……ふぅ」スッキリ
3人(うわぁ……)
6(明らかに息子さんにお母さんを大事にって言ったよな今、妻子持ちかよ……もっと安定した公務員とかになっててくれよ……重いよ……)ドンヨリ
ミレーユ(間違ってない……間違いなく私たちは悪い事などしてはいないわ、そうよ、そうに違いない、いいえそう思いたいからそう思うことにしましょう)モンモン
バーバラ(無詠唱であれだけの威力があるなんて……ムドーは弱くなんて無い……私達なら間違いなく殺されていたのに……これが異世界人の……農家の力)ゴキュリ
男「さぁ帰ろうぜ!500万を貰いに!」キラーン
6「あ……うん」ドンヨリ
ミレーユ「そうね……」ドンヨリ
バーバラ「はい!」キラキラ
男「テレポ」バシュン
王「おお!本当にムドーを倒したか!よくやってくれた!」
男「死線を何度も渡る苦闘でしたがなんとか討ち取りました!」
王「よくやった!本当によくやってくれた!これは約束の報酬だ!」
男「やった!有り難き幸せ!!」ホクホク
6「魔王が1000万出すって言ってたらどうなってただろうね」コソコソ
ミレーユ「多分ここは更地ね」コソコソ
バーバラ「自分の世界じゃないなので好きなだけ暴れられますよね」ニコッ
二人「……(この子以外にバイオレンス?)」
男「はい皆!125万!」
6「どうも」
ミレーユ「貰っておくわ」
バーバラ「ありがとうございます」
6・ミレーユ(もしもの時男を買収する為に貯金しておこう)
バーバラ(オムライスオムライスオムライスオムライス)
男(借金返済悠々自適快適生活!!)
4人「よし!」
男「ああ……畑耕したい……」ウズウズ
バーバラ「あの……男さん?」
男「ん?どうしたバーバラ、夜這いか?」ニコッ
バーバラ「ち……違いますよ!男さんの魔法ってどこの魔法なんですか?」
男「おっとそれは言えないなぁ」
バーバラ「じゃ……じゃあどうやって覚えたんですか!?」
男「えーっとなーショップで買ったり、人外な友人に教えてもらったり、変な石を持って体で覚えたり……あとは敵から盗んだり……まぁ殆どは見よう見まね」
バーバラ「そうなんですか……折角ダーマ神殿が復活したのでもしかしたらそこで覚えられるかなぁと思ってたんですが」
男「それはちょっと無理かもね」
バーバラ「そうですか……」シュン
男「でもこっちの呪文なら教えてあげられるけど」
バーバラ「本当ですか?」
男「ああ、明日ダーマ神殿に行く道中で教えてあげるよ」
バーバラ「やった!」
神官「転職したいのか?」
男「全然」
神官「なら何で来るんだよ……ってお主職業もう持っているじゃないか!……農家?」プッ
3人「あっ!」
ガシッ
男「おい今笑ったか?」
メキメキメキ
神官「あばばばばば」
男「おい笑ったかと聞いている」ギリギリギリ
神官「わらっひぇ……まへん」
男「貴様等は美味しくご飯を食べれるのは誰のお陰だ」ギリギリギリ
神官「農家ひゃんのおかげれす……」
男「わかればいい」
スッ ドサッ
神官「はぁはぁ……」
バーバラ「よろしくお願いします!」
神官「君は何に転職したいのかね?」
バーバラ「魔法使いで!」
神官「魔法使いはもう極めている様だが?」
バーバラ「えっ?じゃ……じゃあ僧侶で!」
神官「僧侶はもう極めているようだが?」
バーバラ「えぇえぇぇえ!?じゃ……じゃあ賢者で」
神官「賢者ももう極めているようだが……」
バーバラ「……」
6「おい男!バーバラに何仕込んだんだ!これ以上お前みたいなのが増えたら僕の出番が希釈されて濃度が限りなく0になるじゃないか!」
男「仕込んだとか言うな!人聞きの悪い!」
ミレーユ「まぁ元々あの子呪文を覚える才能があるとは思うけど……あなたみたいなのが増えるのは勘弁願いたいわ……」
男「酷い言われようじゃないか、普通の農家なのに」
男「それぞれ職は決まったか?」
6「僕は勇者狙いでまずは戦士だね」
男「戦死か」
6「字が違うよ!」
男「そういえば勇者の奴なにやってるのかなぁ」
勇「くかー」
上司「勇者の奴また寝てやがる……」
上司2「おい待て!この前起こそうとした奴がギガデイン喰らって半死半生な目にあったと聞くぞ」
上司「マジかよ……公務員舐めてやがるなこいつめ……」
バーバラ「魔法系が何故か極まってたので私も戦士にしました」
男「戦士か!素敵だと思うよ!」
ミレーユ「私も戦士ね、少し前線で戦ってダイエットしたいわ」
男「お前戦闘をなんだと思ってるんだ」
男「これからどうするんだ?ムドーも倒したし」
6「そういえば王様もとい父さんがムドーの他にも力を持った魔族が居るって言ってたなぁ」
ミレーユ「そういえばそんな事言ってたわね」
バーバラ「あのー」スッ
男「なした?」
バーバラ「とりあえずあの船をもう少し借りる事は出来ませんでしょうか?捜索の幅が広がりますし」
ミレーユ「そうね、何処に行くにしても自由に使える船はあって損は無いわ」
6「足は大いに越した事無いしね」
男「じゃあゲントの村に言って交渉してみるか」
バーバラ「それでは……ルーラ!」
バビョン
チャモロ「良いですよ」
男「まだ何も言ってないんだけども」
チャモロ「神の船を使いたいのでしょう?構いませんよ」
ミレーユ「随分話が早いのね……」
チャモロ「一回貸してしまえば後は何回貸してもたいして構いませんよ」ハハハ
6「本心は?」
チャモロ「正直もう一度封印するのが面倒なんです」
バーバラ「……」
男「まぁなんにせよ有り難く使わせて頂く」
チャモロ「それでは旅の幸運をお祈りします」
6「やっぱり一緒にきてくれないんだ」
チャモロ「これからマクロスFのDVDを見なくてはいけないので」
ミレーユ「なにこれ楽しいじゃない!」カラカラ
男「ミレーユの奴すっかり船の操作に夢中だな……」
6「あれはハンドルを持つと性格が変わるタイプだね」
ミレーユ「何か言ったかしら」
6「言ってません」
バーバラ「それで次の目的地はどこなんですか?」
男「ゲントの村から東の方に別の町があるって言ってたからな、とりあえずそこに向かおう」
ミレーユ「わかったわ!さぁ野郎共!碇をあげなさい!」ホーホホホ
6「楽しそうだなぁ」
男「ついたな……」
6「ミレーユ……船にドリフトなんてものは存在しないんだよ……」フラフラ
バーバラ「気分が……」フラフラ
ミレーユ「まだ物足りないわ……」ウズウズ
男「おい話を聞けお前達……ってそれ所じゃない奴が2名程居るな……まぁとりあえず今日の所は宿屋で一休みして探索は明日にしよう」
宿屋「えぇ!?とまるんですか?いやぁウチは高いんでやめたほうがいいですよ!違う所の方が良いですって」
ミレーユ「高いってどれくらいなの?」
宿屋「4名で100ゴールドです」
男「普通だろ、泊まらせてもらう」
宿屋「えええ!?だからやめたほうが……」
男「はい100ゴールド、皆行くぞー」チャリン
宿屋「ああ!勝手に!」
バーバラ「うぅ……トイレ……」ボーッ
ガチャッ
宿屋「いけません!部屋から出てはいけません!」
バーバラ「ひゃぁ!」ペタン
男「なしたなした!何があった!」
6「うぅ……まだ眠いよ……」
ミレーユ「んっ……なんなのよぉ……」
バーバラ(ちょっとちびっちゃった……)
宿屋「とにかく部屋から出てはいけません!」
男「何故だ?」
宿屋「なんでもです!」
バーバラ「……ラリホー」ホワン
宿屋「うっ……」zzz
バーバラ「……」スタタタ
男「どうしたんだバーバラの奴」
ドォォン ドォォン
ミレーユ「!?何かしらこの音」
6「外から聞こえるね」
男「行ってみるか……」
ミレーユ「なんなのこの怪物は!」
6「いつの間に町に!」
男「しかたない!戦うぞ!」
村人「待って下さい!」バッ
ミレーユ「危ないわ!下がってなさい!」
村人「あの怪物に手を出さないで下さい!」
6「何故!?あのままにしておいたら一体何をしでかすか!」
男「もしかして誰かのペットか?」
村人「違います!!もうこうなったら全てをお話します……」
男「なるほど……あの怪物は元々は人なのか」
村人「はい……化け物に噛まれたせいで呪いをその御身に受けてしまい……ああアモス様……」
ミレーユ「かわいそうに……」
6「なんとかならないのかな?」
男「エスナ」
パァァァ
アモス「うぅ……私は……私は一体何を……」
一同「……」
村人「アモスさま!」
アモス「君は……私は一体……」
男「お前がモンスターで町で暴れててそれを俺が元に戻してあげました」
6「包み隠す気が全く無い……」
ミレーユ「なんという外道……」
アモス「本当ですか!?私は……私は何て事を……」ガクッ
男「気にするな」
アモス「そんな!気にしないなんて無理です」
男「俺の知り合いに昔魔王をやっていてそれはもう数百数千と人を殺してきた奴だが今は心を入れ替え立派に農業に勤しんでる奴も居る」
バラモス「へっぷし!」ブシュン
部下「だからバラモス様!半袖はもう厳しいですって!風邪引いたらしわ寄せが私にくるんですよ!」プンスカ
バラモス「黙れ!私は風邪など引かない!元魔王だぞ!」プンスカ
部下「今は農家です!」
バラモス「そうだな」
村人「アモス様は誰も殺めてなどいません!」
男「良かったじゃないか、まだお前は一線を越えては居ないらしいぞ?」
アモス「それでも私は村の皆を怖がらせて……」
村人「そんな事は些細な事です!私達にはアモス様が必要なんです!これからもこの村に居てください!」
男「そうだ、大事なのはこれから何をするかだ、過去にばかりとらわれると目先の事すら気が付かない、こんなにお前を必要としている人達が居る事に」
アモス「しかし……」
ミレーユ「ふんっ」
ブンッ ベチン
アモス「ひでぶ」
ミレーユ「うざいのよ……男がグダグダ言いやがって……良いと言っているなら良いじゃないの……夜中に叩き起こされた私の身にもなってみなさいよ……」
ゴゴゴゴゴゴ
アモス「すみませんでした、これからは誠心誠意この村の為身も骨も粉にして働く所存にございます」
ミレーユ「それでいいのよ、さぁ帰って寝るわよ」スタスタ
6・男(台無しだ……)
バーバラ「くーくー」zzz
男「めっちゃ寝てるし」
6「僕達も寝ようか」
ミレーユ「さぁ寝るわよ、もう寝る、全力で寝るわ」
男・6(おっかねぇ……)
アモス「ああ貴方達は!昨日はお世話になりました!」
男「元気そうだな」
アモス「はい!……あれ?もうお出になられるんですか?」
男「ああ」
アモス「そういえばここから東のアークボルトになんでも素晴らしい名剣があるとか言う話を聞いた事が……旅のついでにでもよって行かれてはどうでしょう?」
6「剣?男!見に行こうよ!」
男「剣か……俺は剣より鉈の方が良いな、便利だし」
ミレーユ「まぁ目的地も決まってないし行くだけ行ってみましょうよ」
バーバラ「そうですね」
男「じゃあアークボルトに行くか」
6「こんにちは、剣を下さい」
兵士「なんだ貴様達は」
6「ここにあるという噂の超凄い剣を下さい」
兵士「貴様等も噂を聞きつけてきたのか、よかろう、中へ入るがいい」
男「なんだ随分話がわかるじゃないか」
ミレーユ「妙ね、普通なら不審者として叩き出されても良いぐらいなのに」
6「失礼しちゃうよ!僕の何処が不審者だ!」
バーバラ「行動がですよ」ニコッ
6「純粋な笑顔が僕を攻め立てるよ男!」
男「行動がですよ」ニコッ
6「汚い笑顔」
男「っしゃぁ!」ゴツン
6「ちびっ」
ミレーユ「さっさと行くわよ」
男「なるほど、ドラゴンを倒せと言う事か」
ブラスト「そうだ、今からお前達にそのドラゴン討伐に参加できるほどの腕前があるか見させてもらおう」
男「よかろう、かかってくるがいい」クイックイッ
ブラスト「態度でかいなお前!」
男「やるのかやらんのか!」
ブラスト「順序があるの!早く上行け!」
6「やるだけ無駄だと思うけどなぁ」
ミレーユ「怪我人が増えるだけだと思うけれど」
バーバラ「下手をすると兵士さんが消し飛んでしまいますよ」
男「グヘヘへ」
ブラスト「なんなんだよお前等!早く行けったら!」
ガルシア「お前が挑戦者k」
男「っそぉい!」
ブンッ ガツッ
ガルシア「おぼっ」バタン
スコット・ホリディ「貴様達が挑戦者かって何故頭を掴む」
男「ふんぬっ」
グイッ ガツンッ
スコット・ホリディ「あぬふ」
6(汚いよ男汚い!)
ミレーユ(無駄が無いわね……)
バーバラ(呪文を使わないだけ良心的ですね)
ブラスト「って早すぎるだろお前達!まぁ良い!我が名はブラスト!このアークボルトの兵士長!いざ尋常に勝負!」
男「かかってくるが良い」クイクイッ
6「ファイトー!」
ミレーユ「頑張ってね」
バーバラ「健闘を祈ります」
3人(ブラストさん)
ブラスト「前が見えねぇ」
男「いい太刀筋だったぜ」
6「素手とかどんだけ」
ミレーユ「小さい子には見せられない映像だったわね」アハハ
バーバラ「モザイク処理を希望します」カタカタ
男「素手じゃないだろ!そこまで舐めてかかっちゃいない!ちゃんと軍手穿いてたわ!」プンスカ
ブラスト「前が見えねぇ」
男「ここに居るドラゴンを倒せって事か」
6「この馬鹿デカイ棺に入れて来いって言ってたね」
ミレーユ「先に行った人が居るみたいね……」
バーバラ「随分腕がたつとも行ってました」
男「じゃあ急がないと先を越されるな」
6「急ごうよ!剣欲しいよ剣!」
ミレーユ「ドラゴンなんて初めて見るわぁ」
バーバラ「私もです」
ミレーユ「ここが最深部の様ね……」
バーバラ「あれは……ドラゴンです!」
6「誰か戦ってるみたいだ」
男「行ってみよう!」
「てやぁぁぁぁ!」
ガキンッ
ドラゴン「グォォォォァァ!」
ブォォォォ
「くっ!流石に強いっ!」
男「おーやってるなぁ」
ミレーユ「ちょっと男!邪魔しちゃ悪いわ」
「なんだ貴様達は!そこに居られちゃ邪魔だ!とっとと消えうせろ!!こいつは俺の獲物だ!!」
男「……」イラッ
3人(うわ)
ドラゴン「ブオォォォォォァッ!!」
ブォォォッ
「くっ!」
ミレーユ「危ないわ!こっちにも火炎が!」
男「ブバーハ」
バシュン
6「炎が消し飛んだ……」
バーバラ「ブバーハは軽減呪文のはずなのに……」
「まだ居たのか貴様等!とっとと消えうせろと言ったハズだ!死にたいのか愚図が!」
男「あったまきた!」ブチッ
6「そこの岩陰に隠れよう」
ミレーユ「そうね」
バーバラ「出来るだけ隅の方に行きましょう」
タッタッタ
男「フレア!」
6「……もう良いかな?」
ミレーユ「見に行きましょう」
バーバラ「凄い炸裂音でした……洞窟が崩れるかと」
6「うわっ」
ミレーユ「ドラゴンが首だけになってる……」
バーバラ「さっきの人はかろうじて生きています、服も鎧もボロボロでパンツ一枚ですが」
「……」ピクピク
6「運が良いね、生きてるなんて」
ミレーユ「寧ろ出合ってしまった事自体運が悪いんじゃないのかしら」
男「この首持って帰ればいいのか?」ヒョイッ
6「ちょっとこっち向けないでよ!怖いよ!」
ブラスト「うわっ!お前達帰ってきやがったのか!」
男「ドラゴンの死体持ってきたよ!」
3人「きたよ!」
ブラスト「どれ……うわグロっ!白目向いて舌がでろんと出てるじゃないか!しかも首だけとは……お前達に慈悲の心は無いのか!」
男「うるせぇよ、殺って来いって言ったのはお前だろ」
ミレーユ「そうよ、自分達の手は汚さずに目的を果たしておいてその言い草はなんなのかしら」
バーバラ「それで気に食わなければ私達を攻める……さぞ気持ちが良いのでしょうね」
6「いいよ、全部僕達が悪いんだろ、じゃあさっさと剣をくれよ、そうしたら僕達は帰るからさ」
ブラスト「なにこの扱い!わかったよ!ほらコレが雷鳴の剣だ!受け取れ!」スッ
6「……うわぁ……だっせぇ」
ブラスト「かえれぇぇぇぇぇ!」
男「んだよ全く……腹立つなぁ」
ブラスト「もうやだ!お前達なんか嫌いだ!帰れ帰れ!」
男「リレイズ」
パァァァッ
ブラスト「ひっ!な……何をした!」
男「死の宣告!」ビシッ
ガコーン
ブラスト「な……なんなんだ!なんなんだ一体!」
男「貴様の命は後5分!」
ブラスト「うわぁぁぁぁぁぁ!」スタタタタ
男「行こう」
ミレーユ「そうね」
6「スカっとしたよ」
バーバラ「そのセンスの欠片も感じない剣はどうしましょう?」
男「今日の晩御飯代にでもしよう」
男「にしてもバーバラ良く気が付いたな」
バーバラ「さっき此処に来た時に気が付いたんです」
ミレーユ「さっきの洞窟にこんな抜け道があったなんて……」
6「やっと外だ……なんだあれ……上の世界まで階段が続いてる……」
男「何段あるんだ一体……」
ミレーユ「これを登れと言うのかしら……」
バーバラ「筋肉痛になってしまいます……」
一同「……よし!」
男「テレポ」バシュン
男「なんだあれ」
6「島が浮いてるみたいだけど」
バーバラ「なんなんでしょう……ひょうたんみたいな形をしてます」
ミレーユ「とにかく行ってみましょうよ」
男「なんなんですかこれは」
村人「おおあんた達も幸せの国に行くのかい?どうぞどうぞ!」
男「しあわせの国?」
バーバラ「なんて怪しげな……」
6「もう確実に幸せじゃないフラグがビンビンだよ」
ミレーユ「まぁこれもシナリオの内ね」ハァ
男「いい所じゃないか!酒が飲み放題なんて」
6「そうだね!しかも美味しいし!」
ミレーユ「本当に幸せの国なのかもしれないわね」
バーバラ「オレンジジュースおかわりです」
男「でさー親父がサイドブレーキかけないままダンプ上げちゃってさー!そしたらそのまま前に進んじゃってんの!もう親父大慌て!」ワハハ
3人「くかーっ」
男「あれ?皆寝てるじゃないか……なんだか俺も眠く……」
魔物(クックック……ようやく睡眠薬が効いてきたか)
男「エスナ」パァァァッ
男「よし、これからスーパー一人酒タイム突入だ、マスター!焼酎ロックで!」バンバン
魔物「えっ……はいかしこまりました!」
男「ふぅ……」グビグビ
魔物(早く寝ろよ……睡眠薬3割増しで入れてるのに……なんだこいつ……早くしないとジャミラス様にお叱りを受けてしまうのに……)
男「マスター!焼酎無いよ!もう何でもいいから持ってきてよ!」バンバンバン
魔物「はいぃぃぃ」バタバタ
男「マスターお酒!お酒無い!」バンバンバンバン
魔物「も……もうありません」
男「無いの?しょうがないなぁ……じゃあ俺も寝ようかな」
魔物(やっと寝てくれるのか……)
魔物2「おい!しあわせの国に着いたぞ!」
ピクッ ガバッ
男「ついたの!?」
魔物「声がでかいんだよ空気読めやぁぁぁぁ!」
ブンッ ベキッ
魔物2「ちぶっ」
ジャミラス「なにこれ、起きてるじゃん」
魔物「はい……」
ジャミラス「ちゃんと仕事してないじゃん」
魔物「すいません……」
ジャミラス「まぁ人間が1人起きていたとしてさして問題では無いがな」
魔物「そ……そうですよ!ジャミラス様の手にかかればお茶の子さいさいですよ!」
ジャミラス「まぁな!」
魔物「そうですそうです!」
ジャミラス「でもお前次ミスをしたら命は無いと思えよ」
魔物「ひぃっ!」
男「ねぇマスター、何この鳥?食べて良いの?つまみ無くて飲んでたからお腹減ってるんだけど」グーグー
ジャミラス「貴様……今この私を鳥扱いしたな……」ブチブチ
魔物「ひぃぃぃ!ジャミラス様がお怒りに……」
男「ねぇマスター厨房ってあるのここ?」
魔物「えっはい奥行って右にありますけど……」
男「ちょっと借りて良い?」
ジャミラス「くっ!私を無視するとは……余程死に急いでいるのだな貴様……」ブチブチブチ
男「生きの良い鳥だなぁ!早く食べたいぜ!」グーグー
ジャミラス「殺す!!塵も残さず芥の様に滅してやる!」ブチンッ
魔物「ひぃぃぃぃぃ!」
男「お腹減ったなぁ……」シャキン
6「うーん……あれ?なんだこの匂い」クンクン
ミレーユ「良い匂いがするわね……」クンクン
バーバラ「中華の様な匂いです……」グゥ
男「おお!匂いに釣られて起きてきたかこのいやしんぼ共め!」
6「うわぁ美味しそう!」
ミレーユ「男って料理もできたのね」
バーバラ「食べていいんですかこれ!?」グゥ
男「ああ!まだ沢山肉は余ってるからどんどん食え」
3人「いただきまーす」
男「マスターも食べますか?」
魔物「ノーノーノー!」ブンブンブン
6「でさ男、どこにこんな材料があったの?」モグモグ
ミレーユ「ちょっと食べながら喋るのやめなさいよ」
男「いやぁさっき生きの良い鳥が居てさ」
バーバラ「まさにしあわせの国ですね」
6「そうだね!」
4人「あはははは」
魔物「……国に帰ろう」
男「マスター」
魔物「はいぃぃぃ!」
男「そういえばさっき魔物達の姿を見たような気がしたんですけど」
魔物「き……気のせいじゃないんでしょうかねぇ(お前の殺戮ショーに怯えてとっくに逃げたわ!)」
男「そうなんですか」モグモグ
魔物「しあわせの国に魔物なんて居るはず無いじゃないですか!あははは」ダラダラ
男「そういえばマスター」
魔物「はいぃ!?」
男「なんで角生えてるんですか?」
魔物(しまったぁぁぁぁ!動揺して変身がぁぁぁぁぁ!)
男「しかも翼も生えてますよ」
魔物(しまったぁぁぁぁぁぁぁぁ!)
6「本当だ、マスターまるで魔物みたいだ」
ミレーユ「あら本当」
バーバラ「魔物みたいですね、本物の」
魔物(どうにか……どうにかして乗り切らねば……死あるのみ……)
男「まさかマスター魔物だったりして!」アハハハ
魔物「こ……これはコスプレです!この後悪魔っ娘オンリーイベントがあるんですよ!ビックサイトで!」
6「なんだコスプレか!納得だよ!」
ミレーユ「それにしてもリアルねぇ」
バーバラ「お金かかってますねぇ」
魔物「それはもう本物の素材を集めましたから」ガクガクガク
男「やっぱりその道の人は違うなぁ」
4人「あはははは」
魔物(……通った!?)
魔物「それでは私はそろそろ同人誌が届くので戻らねば!お疲れ様でした!」ドキュン
スタタタタタ
男「いやぁ良い人だったなぁマスター」
6「そうだねー」
ミレーユ「それじゃあ私達もそろそろ行きましょうか」
バーバラ「あのひょうたんの島に戻りましょう」
男「なんか張り紙があるぞ?」
バーバラ「ご自由にお使い下さい、ですって」
6「本当に?何から何まで至れり尽くせりだねぇ」
ミレーユ「無限の彼方にさぁ行くわよぉ!」カラカラ
男「ミレーユの野郎もう舵を持ってやがる」
6「過去の悪夢が……酔い止め!酔い止め飲まないと!」
バーバラ「わ……私にもください!」
ミレーユ「ほーっほっほ!楽しいわぁ!楽しいわぁ!」ホホホホホ
6「誰だ酔い止めなんて作った奴は!全然効かないじゃないか!」
バーバラ「私は海……海と一体になればこのくらいの揺れなど……うぷっ」
男「おいミレーユそろそろ目的にに向かおうぜ」
ミレーユ「私は風になるのよ!この腐敗と自由と暴力のまっただなかを駆け抜ける風になるの!」ホホホホホ
男「……ストップ」
カチッ
ミレーユ「……」
6「物凄い笑顔のまま固まってる……」
バーバラ「この上なく楽しいってのが伝わってきます」
男「よし、攻略本に従ってホルストックに行くぞ」
男「ここがホルストックか……城しかねぇなぁおい」
ミレーユ「無駄が無いのは良いことだわ」
6「なんだろうあの子」
バーバラ「近付いてきますね」
男「あれは王子だ、あいつを確保して試練を受けさせろと攻略本に書いてある」
6「色々すっ飛ばすね」
バーバラ「フラグも何もあったものじゃありません」ゾクゾク
ミレーユ「無駄が無いのは良いことだわ」
王子「はなせぇぇぇ!なんだ貴様等は!俺は王子だぞ!」
6「僕だって王子だ!」
男「よし洗礼だやれ洗礼だ」
バーバラ「ほとんど拉致ですね……」
ミレーユ「そういえば洗礼させて何か私達に利はあるのかしら」
男「……あるのか?」
6「魔法のカギが手に入るとか入らないとか……」
バーバラ「そういえば男さんさいごのカギを持ってたような……」
ブンッ
王子「ぎゃふん!」
男「消えうせろ!」
男「今思ったんだが、この旅の目的はなんなんだ」
6「悪い魔族達をシバキ倒すんじゃないの?」
ミレーユ「漠然と旅を続けていた気がするわ」
バーバラ「男さんは別の世界から来たんですよね」
男「ああ」
バーバラ「では男さんの帰る方法を探すのと悪い魔族をシバキ倒すってので良いんじゃないでしょうか?」
男「でも俺帰ろうと思えば帰れる気がする、テレポで」
6「でもテンションが上がらないと無理って言ってなかったっけ」
ミレーユ「どのぐらいテンションが上がれば良いのかもわからないわよね」
男「何回か試したけどまたこれが中々上手く行かないんだよな」
バーバラ「じゃあそういう事で良いんじゃないでしょうかね目的は」
男「そうだな、糞みたいな目的でも無いよりマシだ」
6「こっち世界を救うのと自分の世界に帰るって目的を糞だと言い放っちゃう所が素敵だと思うよ」
男「次の目的地は何処なんだ?出来るだけ無駄は無くしたいんだが」
バーバラ「ええっと……本来ならクリアベールに行くんですがね……」
6「クリアベールで何をすればいいの?」
バーバラ「空飛ぶベッドをいただけば良いみたいです」
ミレーユ「そのベッドはシングルなのかダブルなのかキングなのかによって色々問題がありそうね」
男「シングルで4人乗って飛ぶのは流石にキツイだろ……」
6「……無しの方向でいいんじゃないかな」
バーバラ「山や渓谷みたく漠然と越えたい位置がわかれば男さんの瞬間移動でどうにかなりますしね」
ミレーユ「そうね」
男「大体空飛ぶベッドとかギャグにも程があるわ、寒いは危ないわでもう大変だろ」
バーバラ「きっと頭がお花畑な人のベッドなんでしょうね」フフフ
男「じゃあ次の目的地はフォーン城で決定だな」
6「鏡姫は絶世の美女らしいしね!楽しみだよ!」
男「全くだ!」
ミレーユ「無しで良いんじゃないの?別に」
バーバラ「無駄です無駄無駄時間の無駄です」
男・6「行くったら行くんだ!」
フォーン王「帰れ!鏡姫は見世物じゃない!俺の親父は見世物にしていたみたいだが俺は違う!彼女はb」
男「ストップ!」
カキーン
男「よし見に行こうぜ!」ワクワク
6「ああとも!」
鏡姫「……」
男「あらやだ超美少女……」
6「本当だね……ターニアには負けるけど」
男「メロン食べる?」スッ
鏡姫「……」
ミレーユ「あっちの声はこちらには届かないみたいですね」
バーバラ「でもメロンには興味をそそられているみたいです」
鏡姫「……」シュババババ
6「これは……手話?」
ミレーユ「ええと……ラーの鏡で……見てください?ラーの鏡で見て欲しいみたいよ」
男「ミレーユ手話わかるのか!?」
ミレーユ「学生時代にボランティアで覚えたのよ」
6「イメージじゃないね」
ミレーユ「黙りなさい!」
バーバラ「ラーの鏡で写せば良いんでしょうか」スッ
男「なんだこいつ!鏡姫の横にブサイクが居るぞ!」
ミラルゴ「おいコラブサイクって言うな!」
ミレーユ「大方フラれた腹いせに鏡姫を鏡に封じたんでしょうね」
6「うわぁ……いくら僕でもそれは引かざるを得ないよ」
バーバラ「自分を磨く努力もせずに他人に当たる、典型的カス野郎の所業です……」
鏡姫「!」コクコク
6「めちゃくちゃ頷いてるよ!」
男「もう死ねば良いのになこのブサイク」
ミラルゴ「なにもそこまで言わなくても……誰にだって後に引けなくなるときがあるだろ!やった後で後悔したりするだろ!」
ミレーユ「顔だけじゃなく心までブサイクの言い訳は聞きたくないわね」
バーバラ「耳が腐って落ちてしまいます」
ミラルゴ「ちくしょうが……」
ミラルゴ「もう絶対許さん!鏡姫が未来永劫このままだ!助けたければ魔術師の塔まできやがれ!」
ミレーユ「嫌よ、何でわざわざブサイクに会いに行かなきゃならないのよ」
6「罰ゲームすぎて笑えないよね」アハハ
バーバラ「その顔ではさぞ人生ハードモードでしょうね」ズギャン
男「おい皆ちょっと耳ふさいでろ、全力で」
6「なんで?」
ミレーユ「何かするのかしら」
バーバラ「全力で塞ぐんですか?」
男「いいから塞ぐんだ、塞がねば死ぬぞ」
3人「はい」ピッ
ミラルゴ「もう絶対の絶対許さんぞクソ人間が!こっちに来たら最後確実に殺してy」
男「ザラキーマ」オォォオオォ
ガコーン
ミラルゴ「!」バタン
男「この魔法は言葉自体に魔力があるからな、術者以外は聞くだけでもやばいんだ」
6「なんて危ない術を……」
バーバラ「鏡に映りこまない所を見ると……死んでしまったようですね」
ミレーユ「ブサイクで出番も少ないなんてどう考えても負け組みね」
6「本当にありがとうございましたってね」
鏡姫「!!」パァァァァ
男「鏡が光って……」
鏡姫「やっと……やっと出れた!皆さん!ありがとうございます!……あらフォーン王は何処に……」
男「ああ忘れてた!エスナ!」
パァァァァッ
フォーン王「!ってあれ?私は何を!」
鏡姫「フォーン王!」ガバッ
フォーン王「姫よ!その姿は!やっと!やっと鏡から出れたのですね!」
鏡姫「はい!あの人達が私を……」
男「ただ鏡に向かって話しかけてただけなんですけどね」
フォーン王「そうか……事情は良く分からないがお前達が姫を助けてくれたのか!」
バーバラ「私達3人は耳を塞いでただけですけどね」アハハ
6「いやちゃんと言葉攻めもしたじゃないか!何もしてないわけじゃないよ!」プンスカ
フォーン王「そうか……それでは私に何か出来る事は無いか?礼がしたいんだ!このままお前達を返すのは私の気がおさまらない!」
男「それじゃあ……おい?どうするよ」ボソボソ
バーバラ「とりあえず貰える物は貰っておいたらいいんじゃないのでしょうか?」ヒソヒソ
6「何を貰えばいいんだろう?」
ミレーユ「それはやっぱりあれしかないじゃない」
フォーン王「話は纏まったか?」
男「はい」
フォーン王「なんだ、なんなりと言うが良い」
男「それではお金を下さい、くれるだけ」
フォーン王「よしこの水門のカギをやろう、これでお前達の旅の幅も広がるな!」アッハッハ
4人「……」
男「なんだあの王……なんでも良いって結局カギ一つかよ……メテオで粉々にしてやろうか……」イライラ
ミレーユ「まぁ忘れなさいよそんな事、それより水門についたわ、カギで水門を開けてくれる?」
6「ねぇ、船に乗ったままどうやって水門をあけるんだろう?」
バーバラ「普通は陸地の所から操作しますよね、常識的に考えて」
4人「……」
男「ビッグバン!」
ドゴォォォン
ミレーユ「結局こうなるのね」
バーバラ「あの城での収穫は0でしたね、結果的に」ハァ
6「そんな事無いさ!今まで黙ってたけど鏡姫が鏡から出てくる瞬間ドレスの中身が僕には見えたからね!0じゃないさ!」
男「なんだって!!」
6「凄かったよ……ちょっと耳貸してよ」ゴニョゴニョ
男「!!……ちくしょう……ポジション取りを誤った……ノーパンしゃぶしゃぶが……」ダムダム
バーバラ・ミレーユ「……」
男「随分寂れた漁村だな」
6「ペスカニだって言ってたね、村の入り口の人」
バーバラ「あそこで来る人来る人に村の名前を言い続ける仕事でもしているのでしょうかねあの人は」
ミレーユ「時給なのか日給なのかが問題ね」
6「なぁ男!怪しい人が居る!」
バーバラ「明らかにコソコソしてますね」
ミレーユ「怪しすぎて逆に怪しくないんじゃないのかしらアレ」
男「面白そうだ、ついていってみよう」
ミレーユ「でも相当警戒してるわよ」
男「バニシュ」スゥゥ
バーバラ「これは……」
男「透明化する魔法だ、ご都合主義で透明になった者同士はちゃんと見える」
6「風呂場覗き放題だね!」グッ
男「その発想は無かった!」テヘッ
ミレーユ「嘘をつきなさい!」
ミレーユ「スイッチを押して部屋に入ったわね……隠し部屋みたいだけど」
男「俺達も行こうぜ!」
ポチッ ズゴゴゴゴゴ
「!!誰だ!」
男「デスペル」バシュッ
6「戻っちゃった」
ミレーユ「なんだ人魚じゃない……」
バーバラ「死体が山積みにでもなってるのかと思いましたよ……」シュン
6「……バーバラの発想が最近怖いよ」ボソボソ
ミレーユ「十中八九男の影響ね、あいつの戦闘は戦闘じゃなくてまるで捕食者の様だもの」ボソボソ
男「うわぁ人魚とか初めて見た、始めまして男と愉快な仲間達です」ペコリ
人魚「あ……これはこれはご丁寧に」ペコリ
ロブ「あ、自分はロブってんだ、お前達ディーネを見ても反応が薄いんだな」
ミレーユ「常日頃衝撃映像を目撃し続けているからかしらね」
6「多少の事には動じないよ」アハハ
ロブ「それじゃあお前達は世界平和の為に戦ってきたのか」
ディーネ「凄いわね……」
6「なりゆきだけどね」
バーバラ「目的が無いから無理矢理作ったようなものです」
ミレーユ「無いよりマシだって事でね」
男「世界を見て回るついでだな、あとまぁ他にも理由はあるんだけどな」
6「自分の世界に戻るんだろ?」
男「それもあるが」
ミレーユ「他にもあるの?」
バーバラ「初耳です」
男「世界農業化計画パート2!」
ロブ「すげぇ目的だな!俺は漁師だから農業の事はからっきしだが同じ第一次職として応援するぜ!」
男「ロブ!」スッ
ロブ「男!」スッ
ガシィッ
ディーネ「何がなんだか……」オロオロ
バーバラ「慣れですよ慣れ」
ミレーユ「突っ込んでいたらきりがないわ、大事なのは突っ込む時とスルーする時とのメリハリよ」
6「僕は基本ボケだからそういう心配はしなくて良いから楽だよ」
ミレーユ「なんか腹立つわねぇ……」
ロブ「そうだ!お前達世界を救うって言う位だから相当腕はたつんだろ?頼みがあるんだ!」
男「同じラインの職種の同士の頼みっちゃあ聞かないわけにはいかねぇ!無報酬で聞いてやろう!」
6「あの男が……」ガタガタ
ミレーユ「無報酬ですって?」カタカタ
バーバラ「これが第一次産業の絆……」ジーン
男「話はわかった、ディーネを人魚の集落に連れて行けばいいんだな?」
ロブ「ああ、ディーネに俺は命を救われた……どうにかして仲間達の所へ帰してやりたいが俺にはモンスターを撃退する力はねぇ……」
男「ロブ!」スッ
ロブ「男!」
ガシィッ
男「お前の頼み!確かに聞き届けたぜ!」
ロブ「頼んだぞ!」
ミレーユ「暑苦しいわね……」
ディーネ「ええ」
バーバラ「慣れてきたようですねこのノリに」
ディーネ「なんとか……」
ロブ「頼んだぞぉ……」
男「任せとけ!」
ミレーユ「ねぇディーネ」
ディーネ「なんでしょうか」
ミレーユ「人魚って尾を乾かせば足になるって言うじゃない?実際はどうなの?」
ディーネ「なりますよ」
バーバラ「なら海に居ないで上がってきた方が良いんじゃないですか?くつろげますでしょう」
ディーネ「それもそうですね……それでは」
パァァァッ
4人「!」
男「ノーパン所じゃねぇ……半裸……だと?」
ミレーユ「しぇいっ」ドカドカ
男・6「ひぶっ」ペタン
バーバラ「男さんを一撃で……」
ミレーユ「これが本当の突っ込みよ」
ディーネ「ここです!あああれはディーナ姉さん!」
ディーナ「ディーネ!無事だったのね!」
ミレーユ「良かったわねディーネ、無事に集落にもどれて」
ディーナ「貴方達がディーネを助けてくれたのね?ありがとう……そこでのびてるお二人は一体……」
バーバラ「突っ込まれたんです」
ディーナ「なるほど……かなり熟練された突っ込みね」
ミレーユ「それほどでも」フフフ
ディーナ「そうだ!お礼と言ってはなんだけれどこのパープをあげましょう、これがあれば水中に潜れるようになるわ」スッ
ディーネ「水中の探索も出来るようになりますよ!」
ミレーユ「!!!是非頂くわ!」
バーバラ(ひぃぃぃぃこれ以上船での行動範囲を広げないでぇぇぇぇぇ!)
ミレーユ「あはははは!溝落し!溝落しでコーナーを滑るのよぉぉぉぉ!」
ズオォォォォ
男「うーん……なんだここは!」
6「海だよ!海の中だよ!」
バーバラ「貝になりたい、海の底で物言わぬ貝になりたい、何も考えず何も感じない貝になりたい」フラフラ
男・6「何があったんだ……」
ミレーユ「海の底に建物発見!ちょっと男!バック駐船するから後ろを見てて!」
男「あ……ああ」
ミレーユ「スペースギリギリ一杯、我ながら見事な駐船だったわ」
バーバラ「もうかんべんしてくらさい」フラフラフラ
男「!宝の匂いがする!」クンカクンカ
6「男の守銭奴モードが出たね、お宝が近くにあるみたいだ」
マジンガ「マテ」
男「なんだ!その後ろにある宝を寄越せ!」ギラギラ
マジンガ「ククク、コノタカラヲタダデヤルワケニハイカヌナ」
男「じゃあこれやるよ」ゴソゴソ
ミレーユ「それは何なの?」
男「高級マシンオイルだ、機械を滑らかに動かすには必須」
バーバラ「前から思っていたんですけどそのふくろって中どうなってるんでしょうね」
6「ドラ○もん的な事になってるんじゃないのかな」
マジンガ「……」ジュルリ
男「今ならこの高級グリスもセットだ」
マジンガ「……コウショウセイリツダ」スッ
男「ああ」スッ
ガシッ
マジンガ「やだ……凄いこのオイル……凄く間接が滑らか……グリスも……凄くニュルニュルしちゃう……」ビクビクン
6「滑らかになって話し方も変わっちゃってるよ」
男「高級だからな」
ミレーユ「じゃあ頂くものは頂いておきましょう」
バーバラ「そうですね」
男「なんか鞭が入ってたぞ、ゴージャスな」
6「鞭かぁ……」
バーバラ「ちょっと貸してください」
男「ほいさ」スッ
バーバラ「どうも……」ヒュンヒュン
ミレーユ「どう?」
バーバラ「凄くしっくりきます……」ヒュンヒュンヒュンヒュン
男「じゃあそれやるよ」
バーバラ「いいんですか!?」
男「ああ、ロリ女王様ってのも良いと思うし」
バーバラ「……」ヒュンヒュンヒュンヒュン
6「さっきから鞭を振り回してるね……」
男「相当気に入ったんだな」
ミレーユ「そういえばさっきここに来る間に城みたいな建物を見かけたんだけど」
男「お約束の魔物だろ、サクっと行こうサクっと」
バーバラ「……!男さん!この鞭凄いです!」
男「ん?」
バーバラ「伸びるんですこの鞭!」ミョンミョン
6「怖っ!良く見たら先端刃物っぽい物付いてるし!」
ミレーユ「もしかしてそれ相当凶悪な武器なんじゃない?」
バーバラ「早く使ってみたいなぁ……」
男「じゃあさっさとその城に向かうか」
男「なんだこの仕掛け……」
6「水位を使った仕掛けだね」
ミレーユ「面倒ねぇ」
バーバラ「ベギラゴン!」
ブワワッ ブシュゥゥゥゥ
男「おおなるほど!蒸発させてしまえば関係ないな!」
6「これは……」
ミレーユ「男みたくなってきてるわね……有無を言わさぬ力技……」
バーバラ「行きましょう!早く行きましょう!」ウズウズ
男「あはは!そんなにその鞭が早く使いたいのか!」
バーバラ「はい!」
6「ちょっと待って!」スタタ
男「なした?」
6「なんか落ちてると思ったら砂時計だったよ……」
ミレーユ「何故こんな所に?」
バーバラ「誰かがカップ麺でも食べたのでしょうか?」
男「とりあえず持ってくか、落とした奴が居るのかもしれないし」
6「そうだね」
グラコス「貴様等が侵入者か……我が名はグラコス、海中を制する魔王だ」
男「ああもしかしてこの砂時計お前のか?」
グラコス「あ、すまんそれは私のだ」
男「気をつけろよ」ヒュン
グラコス「すまんすまん」パシッ
男「それにしても良い砂時計だなそれ」
グラコス「砂の器という宝を改造して作ったからな」
ミレーユ「道理で高級感が漂ってると思ったわ」
バーバラ「やっぱりカップ麺を食べてたんですか?」グゥ
グラコス「ま……まぁな」
6「何のカップめんが好きなんだい?」
グラコス「昔のグータは美味かったんだぞ本当に」
6「グータは高くてあまり食指が伸びないよー今のは微妙だけど昔は確かに美味しかったけど」
男「やっぱりスーパーカップだろ、あの量は野郎共の強い見方だ」
ミレーユ「私はあの赤いエビの入った奴が好きねぇ、当たり障りが無いのがいいわ」
バーバラ「私はあの小さいサイズのが好きですよ、いろんな種類が楽しめて」
グラコス「それはわかる、あのサイズでも2種類食べると凄く贅沢をした気がする」
男「あるある!」
一同「あはははは」
グラコス「ふぅ……ところでお前等何しに着たんだ?」
男「忘れてた!お前を倒しにきたんだった!」
グラコス「えーっ……」
グラコス「正直、良い機会なのかもしれない」
男「何がだ」
グラコス「大体こんな水中深くに居る俺の身にもなってくれよ……太陽の光は入らないし湿気は凄いし……」
6「洗濯物が乾かないね」
グラコス「そうなんだよ、いくら俺がちょっと魔族の中で力があってこんなナリをしているからって水中深くに押し込められて統治しろってのはあんまりだろ」
ミレーユ「縦社会なのねそっちも」
グラコス「普通こういう仕事は何年か置きにローテーションするべきだと思うんだけどな、でも上の連中は聞く耳を持たないし」
バーバラ「苦労してるんですね」
男「いっそ止めちまえはいいんじゃないのか?」
グラコス「そうもいかんさ……国には妻と娘が居るんだ、裏切ったらあいつらに何をされるかわかったもんじゃない」
6「汚いよ魔族汚い」
グラコス「いや魔族だってそんな汚い連中ばっかりじゃないんだ、ただ今頭をやってる魔王様が頑固な人でさ……もうガッチガチなんだよ」
男「どうにかならんのか?」
グラコス「……そうだ!」
4人「?」
グラコス「俺がここを治めているフリをしとくからその間にお前達で魔王様を倒してくれないか?」
男「良いのか?」
グラコス「いいさ、そうすれば妻と子供とも一緒に暮らせる、仕事なんて選ばなければなんだって出来るさ、それなりの貯えもあるしな」
ミレーユ「大丈夫なの?」
グラコス「大丈夫だろう、意外に抜けてるところあるからな魔王様は、寝ぼけて封印してた土地元に戻しちゃいましたで乗り切ってみせる」
6「軽いね」
グラコス「俺のポジションは替えが居ないから、多少の怠慢なら許されるだろう」
バーバラ「それって多少なんでしょうか」
グラコス「大丈夫大丈夫、お前達がうまくやってくれれば万事解決だ」
男「全くしょうがないなぁ……俺達におんぶにだっこかよ」
グラコス「いや、少しながらだが支援はしてやる、そっちの部屋に行ってみろ」
男「……これは!金銀財宝!」
グラコス「人間共の宝だ、と言っても沈没した船から頂いた物だがな、俺は無駄な殺しはしたくないんだ、人を殺した金で家族を養っても嬉しくないからな」
6「君本当に魔族なの?」
グラコス「じゃあ頼んだぞー!封印は元に戻しておくからな!」ブンブン
男「まかせとけー!」ブンブン
ミレーユ「それじゃあその封印されていた土地にでも行ってみる?」
6「ああちょっと待って!さきに下のライフコッドに行って欲しいんだけど」
男「どうしてだ?」
6「そろそろもう1人の自分を回収したくて」
男「まぁ正真正銘の王子になっておかないと後々面倒だな」
6「うん」
ミレーユ「じゃあちゃっちゃと回収してきましょう」
バーバラ「場合によってはこの鞭を使います」ヒュンヒュンヒュン
男「さっき使い損ねたからな」
6「上のライフコッドとやっぱり変わらないんだねー」
男「だな」
ミレーユ「私達は行った事が無いから良く分からないわね」
バーバラ「はい」
ランド「おい!お前こんな所で何やってるんだ!」
6「ああランドじゃないか!久しぶり!元気だった!?」
ランド「何言ってるんだよお前、こんな所で油売ってないでさっさと行けよ」
6「何の話?」
ランド「薬草を集めに行くんだろ!ターニアに頼まれてたじゃないか!本当にお前は愚図だな!」
6「……」
ブンッ バキッ
ランド「ひぶっ」バタン
6「生意気なんだよランドの癖に……僕が本気になったらランドが勝てるはず無いじゃないか」
男「もう一人のお前は薬草を集めに行ったみたいだな」
6「さっさと回収してこよう」
ミレーユ「居たわね」
6「君達は……えぇっ!?もう1人僕が居る?」
6「どうも」
6「なるほど」
6「そう、君と僕が一つになればターニア二人に囲まれたハーレムエンドも可能なのさ」ビシッ
6「しかも王子という特典付きなんて!」
6「迷う必要は無いでしょ?」スッ
6「そうだね!」スッ
ガシッ パァァァァァ
ミレーユ「何を2人で真剣に話していると思えば……」
男「恋人もターニア、妹もターニアなんて……憎しみで人が殺せたら……」
バーバラ「殺せますよ、男さんなら」
男「どうだ?どんな感じなんだ?」
6「別にこれと言って変わりは無いかなぁ」
ミレーユ「あの様子だとどっちの貴方もさして変わらないみたいだしね」
バーバラ「鞭を使いたかったのに……」シュン
6「じゃあとりあえず村に戻ろうか」
男「ターニアに会いにか」
6「もちろん!」
ミレーユ「こっちでは妹じゃないからって襲いかかったりなんかしたら」
バーバラ「この鞭で木っ端微塵にします」ヒュンヒュンヒュン
6「それもそれで悪くは無いね」
男「なんだこれは……」
6「村が……」
農夫「オラァァァァッ!!」
ザシュッ
魔物「鎌が!鎌が頭にぃぃぃぃ!」バタッ
農夫「雑魚が……」
6「あのおっさん強いよ男!」
男「農家だからな」
ミレーユ「農家なら強いわね」
バーバラ「納得です」
ランド「おい!何やってたんだ!お前達も戦えよ!」
6「ふんっ」ゲシッ
ランド「おぶっ」
6「まずお前が行けや」
魔物「ゲギャギャギャ、貴様がターゲットの人間か!」
6「ええっ!?僕を狙ってきたの?」
魔物「そうさ!魔族にとって良くない芽は早めにつめとのお達しなんでな!」
6「じゃあ……ライディン!」
ピシャァァァン
魔物「ぴぎゃぁぁぁ!」プシュゥゥ
男「イマイチだな」
6「覚えたてだからね……もっと練習しないと」
バーバラ「では次は私が……ライディン!」
ピシャァァァァン
魔物「ひんぎぇぇぇぇぇぇ!」プシュゥゥゥ
男「まだまだだなぁバーバラ」
バーバラ「むぅ……お手本をお願いしたいです」
男「いいぞ、ちゃんと見てろよ二人とも」
6・バーバラ「はい!」
魔物「堪忍……もう堪忍してくr」ハァハァ
男「ライディン!」
魔物「っ!!」
ドギャピシャァァァァァァン
プシュゥゥゥゥゥゥ
バーバラ「……同じ呪文なのにこうも威力が違うんですか……」
6「うん、練習あるのみだね!」
ミレーユ「跡形も無く消し飛んでるんじゃないの」
男「つい……」
6「粗方片付いたね」
男「じゃあおいとまするか」
ミレーユ「そうね」
バーバラ「次は封印されていた土地ですね」
6「ちょーっと待って!こっちのターニアに会ってからでいいかな?」
男「早くしろよ」
6「ああ!」
男「どうだった?」
6「舌入れてやった!」アハハ
ミレーユ「バーバラ」
バーバラ「とうっ!」ヒュンヒュンヒュン
ザクザクザクザクザクッ
6「凄い効くぅぅぅ!」ヒクヒク
バーバラ「あれっ……封印されていたのってカルベローナだったんですか」
男「知ってるのか?」
バーバラ「知ってるも何も故郷なんですよ、私の」
ミレーユ「そうなの?」
バーバラ「はい……恐らく私の祖母が強力な魔法使いだというのとマダンテという究極呪文があるので封印されていたのだと」
ミレーユ「マダンテってどこかで聞いた事があるわね」
6「男使えなかったっけ」
男「使える使える」
バーバラ「私も男さんに教えて貰って使えますからね、まぁもう過去の話です」
ミレーユ「まぁ久しぶりの故郷なんだしゆっくりしていきましょうよ」
男「急ぐ旅でも無いしな」
6「そうそう、どうにかなるよ魔王なんて」
ミレーユ「ほんとにね」
バーバラ「ここがお婆ちゃ、祖母の家です」
ミレーユ「ドアに魔法がかかってるわね」
男「砂なのかこれ」
6「とりあえず入ってみようよ」
ガチャッ
6「あれ?」
男「?なんでお前後ろのドアから出てきたんだ?」
6「おかしいなぁ」
バーバラ「こういう魔法なんです」
ミレーユ「なんでまたこんな面倒な……」
バーバラ「祖母の趣味です」
バーバラ「しかし……どうすれば」
男「デスペル」
パキィィン シュワンッ
男「駄目だ、砂を媒介にしているから砂をどうにかしないと意味が無い」
ミレーユ「箒で掃いてみたらどうかしら」
バーバラ「なるほど」
6「でも箒なんて何処に……」
4人「……」
バーバラ「諦めましょう、たいした用事もありませんし」
男「そうか?バーバラがそう言うなら俺は構わないが」
6「故郷って帰ってくるだけで元気になれるからね」
ミレーユ「本当に良いの?もうすこしゆっくりしても良いのよ」
バーバラ「はい、先を急ぎましょう」
バーバラ「あ、男さん男さん!」
男「どうした?やっぱりもう少し居たいのか?」
バーバラ「いえ、さっき聞いたんですけど何でも空飛ぶお城を見かけたらしいです」
男「ラピュタか!」
バーバラ「違いますよ!」
ミレーユ「何かありそうね……何より空を飛んでいるお城……好奇心が疼くわ」
6「行ってみようよ!」
男「でもどのへんにあるんだ?」
バーバラ「えーっと地図で言えば……このへんみたいです」ビシッ
男「位置さえ分かれば……テレポ!」
バシュン
男「なんだここ」
6「紋章?かななんかボタンがある」カチカチ
ミレーユ「紋章が切り替わるのね」カチカチ
男「俺も俺も」カチカチカチカチ
男「何も起きないな」
6「なんなんだろうねこれ……」
バーバラ「!皆さん!上!上を見てください!」
ミレーユ「!!お城!?本当に空飛ぶ城があるなんて……」
『フハハハハ!無駄だ!その装置は伝説の武具を装備した者にしか作動はできん!』
男「誰だ!」
6「伝説の武具?なにそれ?知ってる?」
バーバラ「初耳です」
ミレーユ「私もよ」
『……』
『とにかくだ!伝説の武具を持たぬ貴様等にこの城に入る資格は無い!諦めるんだな!』
男「グラビジャ」
ググググ ズドギャン
『うおおおお!?』
6「落ちたね、お城」
ミレーユ「なんだかデジャブだわこの光景」
男「行くか」
バーバラ「そうですね」
「おい!貴様等もう少し物事には順序という物があってだな!」
男「お前は誰だ?パンツにマントとか今時若手芸人ぐらいしかそんな格好はしないぞ」
バーバラ「すごく……オッパッピーです」
「ほっとけ!私の名はデュラン!このクラウド城の主でありこの城を封印せし者!此処が貴様等の墓場n」
6「おっとそれ以上は言わない方が良いよ」
デュラン「何故だ!決めセリフなんだぞ!」
ミレーユ「そのセリフを言うともれなく死亡フラグが立つわ」
バーバラ「今でももう7分立ちなんですけどね」
男「事態が把握できないんだが」
デュラン「とにかくだ!お前達にはまずこいつと戦ってもらう!」
「……久しぶりだな……貴様等!」
4人「……誰?」
テリー「俺の名はテリー!アークボルトの件では世話になったな……あの時の俺と思わぬ方が良い……今の俺には伝説の武具がある!」
ミレーユ「テリー……テリー?」
6「なんか凄い装備かと思ったらそれが伝説の武具だったんだ」
テリー「ふはははは!貴様等より早く集めさせてもらったぞ!早い者勝ちだ!文句は言わせん!」
バーバラ「早くも何も探してすら居ませんでしたよね」
男「存在すら知らなかったよな」アハハ
テリー「とにかく貴様等には俺と戦って貰う!」
ミレーユ「テリー……はっ!もしかして……貴方は私の弟のテリーなの!?そういえばどことなく面影が……」
テリー「……ああ、その通りさ姉さん」
男「ミレーユお前弟なんて居たのか!?」
ミレーユ「ええ、小さい頃に生き別れになったんだけれどね……」
バーバラ「感動の再会ですね」グスッ
ミレーユ「獅子の親は子を育てる為に谷底へ突き落とすと言うわ……それは愛ゆえの所業」
テリー「……」
ミレーユ「まぁそれは関係ないのだけれどね!とりあえず弟が姉に逆らうなんてあってはならない!何より気に入らない!完膚無きまでに全力で叩きのめしてあげるわ!」
ミレーユ「テリー……貴方は私を切れる?姉である私を」
テリー「くっ……」
ミレーユ「でもねテリー」
テリー「……」
ミレーユ「私は貴方を殺せるわ、一片の躊躇も同情も無く無残に、なぜならそれは私が貴方の姉だから」
テリー「ね……姉さん……ご……ごめんなs」
ミレーユ「ふんっ」
ブンッ ズバン ゴロン
デュラン「ひぃぃっ!お前!実の弟の首を……貴様それでも人間か!人か!お前に心は無いのか!」
ミレーユ「良いのよ、後で生き返らせるから」
バーバラ「命の輝きも何もあったものじゃないです」
男「おっかねぇ……」
6「あの格好良い武具貰っちゃって良いかな」
ミレーユ「ああ悲しいわとても……実の弟を手にかけなくてはならないなんて……それもこれも貴方のせい」ユラリ
デュラン「目が……目がすわってるぞ!正気に戻れ!」
ミレーユ「ああ悲しいわ悲しい、悲しくて悲しくて笑いが止まらないわ」
デュラン「笑ってないじゃないか!」カタカタ
ミレーユ「うるさいわよ海パンそのパンツごと中身を輪切りにするわよ」
デュラン・男・6「!」キュン
ミレーユ「後は貴方を殺しておしまい」ギラリ
男「スリプル!」ホワン
ミレーユ「っ!」バタッ
デュラン「怖かった……本当に怖かった……体内にめり込むんじゃないかという勢いで縮み上がった」カタカタカタ
男「輪切りはあんまりだ、同じ男性として見過ごせない」
6「僕はもう恐怖でめり込んだよ」カタカタ
デュラン「俺はもう実家に帰る、豆腐屋の息子の俺が魔王を目指すなんてそもそも間違っていた」
6「豆腐屋なんだ実家」
バーバラ「叩き上げですか」
デュラン「ああ、実力も無いエリート共の嫉妬も煩わしいしな……俺は実家で一流の豆腐職人になる」
男「豆腐か、大豆が必要になったら是非俺に一報をくれ」
デュラン「お前……大豆を語れるのか」
男「勿論、俺は男、農家だ……これが俺の育てた大豆だ」ザラッ
デュラン「これは……修行を積んでいない俺にもわかる、素晴らしい大豆だ!」
6「僕は枝豆が好きだよ」
男「光栄だ、とりあえず連絡先を教えておこう、赤外線通信できるか?」
デュラン「あ、出来る出来る、ちょっと待ってくれ……よしOK」
デュラン「よし……じゃあ私はこれから実家に戻り修行を積む事にする」
男「ああ」
デュラン「俺はこれからビッグになる!お前達よ!デュラン豆腐店をよろしく!」シュバッ
バーバラ「デュランって苗字だったんですね」
男「アレイズ」パァァァ
テリー「うう……姉さん……ごめんなさい……ごめんなさい……」ピクピク
6「このままにしておいて方が良いね」
バーバラ「ええ」
プルルルルルル ピッ
男「はい男です」
デュラン『すまんすまん城の封印解くの忘れてた、今解くわ』
ゴゴゴゴゴゴゴゴ
デュラン『解けた?』
男「解けた解けた」
デュラン『OKOK、用事はそれだけだ』
男「ああ、修行頑張れよ」
デュラン『おう!じゃあな!』
ピッ
ミレーユ「あらいつの間に城の封印が……ここにきてからの記憶があまり無いんだけど」
6「気にしない方が良いよ、その方が良い、うん」
ミレーユ「そう?まぁ別にいいけれど」
男「封印も解けたし王の所に行ってみるか」
バーバラ「易々と封印されたりムドーにされたり鏡のお姫様にぞっこんになたり……なんでこうこの世界の王様って総じてアホばかりなのでしょうね」
男「何処の世界も王様ってアホだぜ?」
バーバラ「そうなんですか?」
6「全くアホばかりだね王様って」アハハ
ミレーユ「あんたの父さんもそうでしょうが」
男「ペガサス?」
王「そうじゃ、ペガサスが居れば狭間の世界に行けるんじゃ」
ミレーユ「ペガサス所か馬さえ居ないわよ」
バーバラ「やっぱりアホですか?アホなんですか?」
6「こりゃ封印もされるよね」
王「貴様等……」イライラ
男「デュランに聞いてみるか」ピッ
デュラン『どうした?』
男「狭間の世界に行きたいんだが」
デュラン『ああ、たしかガンディーノの北にある井戸から行けた様な気がする、アクバーの奴がそんなことを言ってたような』
男「そうか!ありがとな!」
デュラン『きにするな、それじゃあな』
プッ
男「デュランの方が有能だな」ケッ
王「……」
ミレーユ「この井戸?」
男「そうだろう」
バーバラ「深いですね……底が見えません……」
6「この井戸に飛び込んだら戦国時代に行っちゃうとかそういうのじゃないよね?」
男「確かに考え無しに飛び込むのは得策じゃないな」
6「そうそう僕はそれが言いたかったんだ!」ビシッ
男「じゃあまずお前が行け」ゲシッ
6「いやあああああああぁぁぁぁ……」
ヒューーーーーーーーン
バーバラ「底に落ちた音がしませんね」
男「間違いないみたいだな」
ミレーユ「それじゃあ私達も行きましょうか」
6「酷いじゃないか!突き飛ばすなんて!」
男「突き飛ばしてなんかいない、蹴り落としたんだ!」ズギャン
6「ならいい!」
ミレーユ「この匂い……温泉なのかしら」
バーバラ「硫黄の匂いがしますね」
男「折角だから入ってくか」
ミレーユ「そうね」
バーバラ「脱衣所は何処でしょうか?」
6「さぁ入ろう!」
ミレーユ「ちょっとあんた何でもう脱いでるのよ!」
男「中々だな」
6「疲れがとれるねー」
ミレーユ「ちょっとあんた達後ろ振り向いたら殺すわよ、可能な限り残虐な方法で」
男「バーバラのなら見たいけど別にミレーユのすっぽんぽんに興味はありません」
ミレーユ「何時か隙を見つけて殺すわ」
6「僕はミレーユのでもかまわないよ」
ミレーユ「そんな中途半端なフォローは要らないわ!」キーッ
バーバラ「見ますか?男さん」
ミレーユ「あんたも黙ってなさい!」
男「マジで!?」クルッ
ミレーユ「ふんっ」
シュッ ザクッ
男「ゲボァッ……は……腹に剣が……貫通して……」
ミレーユ「あんたに普通の突っ込みじゃ温いのよ!」
6「ああ……苦労して手に入れた伝説の剣で突っ込むなんて……大丈夫だった男?」
男「絆創膏張っておいた」
ミレーユ「そこの目が死んでた人に聞いたら近くに町があるそうよ」
バーバラ「というかここに居る人達は皆目が死んでる気が……」
6「好きなアニメのキャラを演じてる声優の顔でも見ちゃったんじゃないのかな」
男「お前危ないネタ持ってくるな」
バーバラ「それではその町とやらに行きましょうか」
ミレーユ「そうね」
男「絶望の町だってよおい」
バーバラ「町の名前を考えた人はアホとしか思えませんね」
6「皆目が死んでるはずだね」
ミレーユ「目が死んでない人を探しましょうか」
エンデ「で、ワシの所にきたのか」
男「じゃなけりゃ誰が好き好んで爺の所にくるってんだ」
エンデ「それもそうじゃの、お前等の目も死んでおらん、生きた目をしている奴は久しぶりに見たわい」
男「生まれてこの方絶望した事がございません」
6「ハーレムエンドが僕を待ってるからね、絶望するはずが無いよ!」
ミレーユ「最近絶望状態がデフォルトなのよね、慣れよ慣れ」
バーバラ「絶望以前に希望を持った事がありません」
エンデ「凄いなお前達」
エンデ「そうだお前達!ちょっと頼みを聞いてくれぬか?」
男「お代はいかほど頂けるんでしょうか?」
エンデ「そ……そうじゃな……そうだ!兜だ!兜を作ってやる」
男「生憎だな、兜ならもう聖なる兜があるんだ」
6「僕の兜だね!?」
男「寝言は寝て言えカスが……これだ」スッ
バーバラ「これは……」
ミレーユ「これなの?」
6「幼女パンツじゃないか」
男「俺には昔ゲットしたこの聖なる兜がある、まぁというわけで兜はいらん」
エンデ「ま……待て!それなら一式だ!防具一式作ってやろう!」
ミレーユ「随分必死ね」
エンデ「わしの防具は出す所に出せば数10万ゴールドにはなるぞ」
男「わかった、なにをすればいい」
6「早いね変わり身が」
バーバラ「資本主義なのですからしかたありません」
エンデ「ザクソンの村というのを知っているか?」
男「知らないな、この地図で言えばどこらへんだ?」ペラッ
エンデ「このへんじゃな」ピッ
男「じゃあとりあえず行くか、テレポ!」
バビョン
男「で、これから何をすればいい」
エンデ「あれっ?ここはザクソンの村……」
6「だから何をすれば良いんだい?」
エンデ「あ……もう用事はすんだわい」
バーバラ「……なんなんですかね一体」
ミレーユ「さぁ?」
男「なんだよ!やっぱ無しってか!騙しやがったな糞爺!胸糞悪ぃ!置いてってやっからな!このハゲ!テレポ!」
バビョン
男「ざまみろあの糞爺」フハハ
6「まぁ気を取り直して次の町に行こうか」
バーバラ「北に町があるそうですね」
ミレーユ「全く忙しいわね」
男「今度は欲望の町ってか」
バーバラ「本当にセンスがありませんね」
6「やたらデカイ屋敷があるよ……まぁ僕のお城よりは小さいけどね!」
ミレーユ「まだあんたのじゃないでしょ、とりあえず行ってみましょうか」
男「本当か!払うぞ!ほら5000ゴールドだ!」
モルガン「なら教えてやろう、ここから西の森の湖の底に宝があるらしいぞ」
男「テレポ!」
バビョン
モルガン「消えたっ!?」
バビョン
男「おいお前嘘付いただろ」
6「戻ってくるの早っ!」
モルガン「な……何の話だ?」
男「しらばっくれんじゃねぇぞ」
男「絶対にゆるしま千円」
グッ メリメリ
モルガン「あがががが!わかった!5000ゴールドは返す!勘弁してくれ」
ピタッ
男「5000?」
モルガン「あ……ああ」
男「俺が渡したのは50万ゴールドだぞ?」
グッ メキメキメキ
モルガン「ぐぎぎぎぎぎぎぎ!そ……そんなバカな事を……」
男「なぁお前達」
6「間違いないね」
ミレーユ「確かに見てたわ」
バーバラ「500万ゴールドだったような気がします」
男「死の宣告!」
ガコーン
モルガン「な!なんだこれは!」
男「頭上のカウントが0になった時、お前は死ぬ」
モルガン「そんな馬鹿な!」
男「じゃあ一回死んで見るか?お前の命はあと5分」
モルガン「カ……カウントが減ってる……」ガクガク
男「0になれば嫌でもわかるさ」アハハハ
モルガン「わ……わかった!払う!ほら!50万だ!」ドサッ
男「500万だろうが」
モルガン「ぐぐぐぐ……もってけ!」ドサッ
男「確かに、じゃあリレイズ!」パァァァァッ
モルガン「カウントが止まってないじゃないか!」
男「安心しろ、死んでも生き返るようにしておいた」
モルガン『うぎゃぁぁぁぁ!』
バーバラ「カウントが0になったみたいですね、断絶魔の叫び声が聞こえます」
ミレーユ「まぁあの手の奴は一度痛い目を見たほうが良いのよ」
6「お金もがっぽり貰ったしね」
男「じゃあ行くか」
ミレーユ「何処に?」
男「500万もあるんだ、カジノの行くに決まってるだろ!」
6「いいねー!」
バーバラ「はっ!?……今何かのフラグが……」キョロキョロ
男「ノーマネーでフィニッシュです」ズギャン
ミレーユ「500万も散財するなんて」
バーバラ「フラグはやはりこれだったんですね」
6「何の事?」
バーバラ「いえなんでもないです」
男「こんな町はもう嫌だ、次の町に行こう」
ミレーユ「全く……」
6「ある意味才能だよ500万もスッちゃうなんて」
男「腹立つ、この町にメテオしてやろうか」イライラ
男「なんだここは、カサンドラか?」
ミレーユ「全体が牢獄になってるみたいね」
バーバラ「門番がいます」
6「蹴散らしちゃおうよ!」ワクワク
男「そうだな」
バーバラ「そうですね」
男・バーバラ「ビッグバン!」
ドドゴォォォン
巨人s「なぜぇぇぇぇ!?」プシュゥゥゥ
男「久しぶりにやると気ン持ちいい!」ゾクゾク
バーバラ「やっぱり威力は男さんの足元にも及びませんね……」
ミレーユ「なんかゾロゾロ出てきたわよ」
6「頑張れ男!」
ミレーユ「あんたはそんなごっつい装備してるんだからちょっとは戦いなさいよ」
バーバラ「きりがありませんね……」
ミレーユ「男!もう一発デカイのかましちゃってよ」
男「そうだな……アルテマ!」
キュィィィン ズドォォォォン
ドグマ「うわぁぁぁ!大丈夫かゾゾゲル!?」
ゾゾゲル「……」シーン
ドグマ「ゾゾゲル!?ゾゾゲルゥゥゥゥ!俺を置いて逝くなぁぁぁぁぁっ!」
ザクッ
ドグマ「ぐがっ……き……貴様ぁ……」
6「……」
ザクザクザクザクザクザクザクザクザクザク
ドグマ「……」シーン
6「……ふぅ」
アクバー「これは貴様の仕業か?うむ……中々の手並みだな」
男「貴様がここのボスか」
アクバー「いかにも、御託は言わぬ、我と勝負だ」スゥゥッ
男「いいだろう」スゥゥッ
ズドドドドドドドドドドド
アクバー「イオナズン!」
ドドドドゴォォォン
ミレーユ「やけに正統派な奴ね」
6「でも強いよ、今までに戦った奴とはレベルが違う」
バーバラ「でもそれ故に面白みが無いです」
ミレーユ「それは大事な事なのかしら」
アクバー「くっ……私の負けだ、好きにするが良い」
男「ふん」
ミレーユ「いえ、大健闘だと思うわ」
バーバラ「多少なりとも男さんが出血してるんですよ?寧ろ誇るべきです」
アクバー「……さぁ殺せ!」
男「断る」
アクバー「なんだと!?俺に生き恥を晒せと言うのか!?」
男「そうだ、これからは田舎で余生でも送るんだな」
アクバー「……敗者は勝者に従うのは掟……良いだr」
6「えいっ」
ザンッ ゴロン
3人「……」
6「えっ?何?切り落としたら駄目だったの!?」
男「……まぁ良いか、次はいよいよ……魔王か?」
ミレーユ「さぁ?」
バーバラ「派手に暴れてしまいましたからね……恐らくここに居た人たちは瓦礫の下敷きでしょう」
6「非人道的だなぁ君達」
3人(お前が言うか?)
男「しょうがない、困ったときのデュラン頼みだ」ピッ
デュラン『どうした?』
男「何度もすまんな、今アクバーとか言う奴を倒したんだが次何をすればいい?」
デュラン『そうかアクバーを倒したか……なら次に戦うとすればいよいよ魔王デスタムーア様だ』
男「そいつに会うにはどうすればいい?」
デュラン『アクバーを倒したと言う事は牢獄の町に居るのか?』
男「牢獄の町って場所だったのか此処は……確かに牢獄の町だった所には居る」
デュラン『ならそこから西にある岬に行くんだ』
男「何があるんだそこに」
デュラン『そこがデスタムーア様の居城の玄関でチャイムが付いている』
男「というわけでとりあえず西に向かおう」
ミレーユ「玄関のチャイムを鳴らせば出てくるのかしら」
バーバラ「押してからどうすれば良いでしょう?」
6「どうもamazonさんからのお届け物です!って言えば必死になって本人が出てくるんじゃないのかな?」
男「なんだその意味深な行動は」
6「やればわかるさ」
男「じゃあ押すぞ」
ピンポーン
魔物『どちら様ですか?』
男「毎度どうも!amazonさんからデスタムーアさんへの届け物です!」
デスタ『今行きます!』
魔物『ああ魔王様!』
男「本当だな……」
6「amazonで買えるのは漫画や映画のDVDだけじゃないって事さ」フフフ
デスタ「卑怯だぞ貴様等!」
男「うるせぇ!いい歳こいた魔王がエロゲなんて通販してるんじゃねぇ!!」
ミレーユ「恥かしくないのかしら?」ハァ
バーバラ「その魔法は30歳まで童貞だったから身に付いたんでしょうね」フッ
デスタ「うぉぉぉぉ!この鞭をどうにかしろぉぉぉ!」ギチギチ
バーバラ「数少ない鞭の出番なんだから駄目です」
ミレーユ「で、この魔王をどうするの?」
男「そうだな……埋めるか」
6「埋めるの?」
デスタ「埋めるのか!?」
男「首だけ出して埋めてその横に看板を立て『ゆのはなおもしろいですぅ☆』と書いておく」
デスタ「殺せぇぇぇぇぇぇぇ!!!!!一思いに殺してくれぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!」
ミレーユ「はい!」スッ
男「どうした?」
ミレーユ「横にオナホールでも置いておくと効果が上がると思うわ」
デスタ「ふざけるなぁぁぁぁぁぁ!!!」
バーバラ「はい!」スッ
男「はいバーバラ」
バーバラ「ペペローションも置いておくと更に効果が上がると思うんです」
男「コラッ!女の子がローションとか言っちゃいけません!」
ミレーユ「私はオナホールって言ったんだけど」
男「……」
6「男!あたかも使用済みのように装ったティッシュもつけると良いと思うよ!」
男「そうだな!」
ミレーユ「無視するんじゃないわよ!」
男「さぁ始めようかデスタムーア」
デスタ「……」
6「……これは」
バーバラ「死んでる……」
ミレーユ「自分で舌を噛み切ったのね……」
男「辱めを受けるより自らの死を選んだのか……的ならが天晴れだ」
6「そうだね」
男「でもさっきの案が勿体無いからとりあえずやるだけやろう」
バーバラ「そうですね」
ミレーユ「さっき言った道具はあるのかしら?」
男「俺のふくろをなめるな」
ミレーユ「もういっそローションをぶっかけてネロネロにすればいいんじゃないのかしら?」
男「ちょっとその前に……アレイズ!」パァァァッ
6「生き返らせるの!?」
バーバラ「鬼ですね……」
デスタ「はうあっ!此処は!?覚悟を決めて舌を噛み千切ったのに!しかももう埋まってる!」
男「ちょっと聞きたい事があるんだ」
デスタ「なんだよ!」
男「俺が元の世界に戻るにはどうすればいい?」
デスタ「貴様が異界から来た奴だったのか……」
男「教えてくれよ」
デスタ「クックック……貴様等に誰が教えるか!!」
男「新宿2丁目に全裸でふんじばって放り出すぞ」
デスタ「ダークドレアム様が知っています」
男「どこに居る」
デスタ「私の部屋にある旅の扉から行けます」
男「ちょっと行ってくる」
タッタッタ
6「あっ男!」
ミレーユ「1人で行くのは危な……くないわね別に」
バーバラ「あちら側が危ないですけどね」
男「お前がダークドレアムか」
ダーク「そうだが」カタカタカタ
男「?何をしている」
ダーク「仕事だ仕事、制圧した土地の税金等々の計画書作りだ」
男「……大変だな」
ダーク「クソ……財源があっても生産物が無い……このままでは国民が飢えてしまう……」
男「ちょっとその話詳しく聞かせろ」
ダーク「?まぁ良いだろう」
ダーク「なるほど……私が開いた扉から来たのがお前で本当に良かったぞ」
男「だろう、こちらで生産してそちらで買い取る、世界を超えた貿易だ」
ダーク「そちらは金が入って満足、こちらは食料が手に入って満足、まさに一石二鳥の素晴らしい案だ」
男「でも貿易ばかりに頼ってはいけないぞ、自国で生産する技術を身に付けさせなければならない」
ダーク「それもそうだな……」
男「そこはこの俺が直々に力を貸そう」
ダーク「良いのか?そこまでしてもらって?」
男「俺の野望を教えてやろう」
ダーク「なんだ?」
男「世界中に農業を普及させる事だ」
ダーク「すまないな……」
男「じゃあとっとと世界征服してくれ、その方が普及しがいがある」
6「終った?」
男「寧ろこれから始まる」
ミレーユ「何が?」
バーバラ「意味がわかりません……」
男「これからは農業の時代だ!大農業時代の始まりだ!俺の農家王への道がより太く鮮明になった!」
3人「意味がわからない」
男「とりあえず世界征服しろって言っといた」
3人「何故!?」
3人「なるほど!」
男「わかってくれたか!」
ミレーユ「資本主義だもの」
6「農業は大事だものね」
バーバラ「腹ペコは厳しいです」グゥ
男「じゃあ俺帰って準備しなきゃ」
6「もう?」
ミレーユ「なんだかんだ寂しくなるわね……」
バーバラ「もっと魔法を教えて欲しかったです」
男「いやまた直ぐ来るけど、農業大使として」
6「あ、そうなんだ」
ミレーユ「あらそう」
バーバラ「じゃあまたね、ですね」
男「ああ、それじゃあな!」 タッタッタ
6「男!短い間だったけど楽しかったよ!」
ミレーユ「あなたのお陰で突っ込みスキルが上がったわ!嬉しくないけどね!」
バーバラ「また!また魔法教えてくださいね!」
男「ああお前達!お前達に俺から一言!」
3人「……」
男「野菜食えよ!」
部下「最近色々な人が出入りしますね」
バラモス「賑やかだな」
勇「あっちの世界と貿易してるらしいからねー」
6「あっちの世界なんて三日で征服されちゃったからね!」
ミレーユ「でも前より住み易いのが複雑よ」
バーバラ「飢える人も少なくなりましたからね」
勇「魔王の方が治める才能があったんだね」アハハ
ミレーユ「それにしてもあれね」
6「うん」
バーバラ「ええ」
ミレーユ・6・バーバラ「農家って本当に凄い」
部下・バラモス・勇「気が付くのが遅い」
終劇