響「どうしてだと思う?」
律子「ちゃんと世話してるの?」
響「もちろんだぞ」
亜美「寂しそうにしてたら、自分から近寄って癒してあげないとダメだよ」
真美「おトイレは決まった場所でしないと、掃除が大変だよ」
千早「エサをつまみ食いされたからってやり返したらダメよ」
響「自分はハム蔵のペットじゃなくて飼い主なんだけど」
亜美「ひびきんのくせに鋭い」
真美「じゃあご褒美をあげなきゃね」
春香「はい、ほねっこ」ポイッ
響「だから自分はペットじゃないぞ!」フンガー
元スレ
響「最近ハム蔵がブタを見るような目で自分を見てくる」
http://hayabusa.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1343399337/
ガチャ
ハム蔵「ヂュイ」
春香「ハム蔵お帰りー」
千早「どこに行ってたの?」
響「散歩じゃないか?」
亜美「なんで一緒に行かないの?」
真美「もうハム蔵に愛想つかされてるんだよ」
響「そんなことないぞ!ハム蔵、こっちだぞ~」
ハム蔵「律子さん、この辺なんだか家畜臭くありません?」
律子「そう?そこのポニテから臭うのかしら」
響「ちょ、か、家畜!?」
律子「ごめんなさいね、ちゃんとファブリーズに漬けておくから」
ハム蔵「お願いします」
響「漬けるなよ!ちゃんと吹きかけてよ!」プンスカ
亜美「いや、吹きかけてもダメでしょ。布じゃないんだから」
千早「それとも、自分の中身が布のように薄っぺらいっていう自虐ネタなのかしら?」クスクス
真美「…………」
律子「…………」
千早「あ、あれ?やっぱり私にはお笑いのセンスがないのかしら……」シュン
亜美「大丈夫だよ千早お姉ちゃん、はるるんには大ウケだから」
春香「ち、千早ちゃんの口から『薄っぺらい』とか……し、死んでまう……」ゲラゲラゲラゲラ
千早「ふふっ、やっぱり春香は私の一番の親友ね」
真美「友達は慎重に選んだ方がいいと思うよ」
亜美「ところで気になってたんだけどさ」
響「うん?」
亜美「さっき『ブタを見るような目で』って言ったじゃん」
真美「それってブタ太に失礼じゃない?」
響「いやそれは例えであって、自分がブタ太をそういう目で見てるってワケじゃないぞ」
律子「それにしたって、言葉には気をつけるべきだわ」
千早「そうよ。私たちだって気をつけて、事務所では『ぼっち』とか言わないようにしてるのに」
響「なぁ、なんで『ぼっち』って言っちゃいけないんだ?」
春香「私は『まな板』って言葉を使わないように気をつけてるよ」
亜美「亜美は去年、『スペア』って言葉に気をつけてたな」
真美「亜美、あとで話があるよ」
律子「アンタ達、仲悪いの?」
響「なぁなぁ。無視しないでよ」
亜美「ところで、気づいたらハム蔵がいないんだけど」
響「散歩じゃないか?」
千早「さっき散歩から帰ってきたばかりじゃなかったかしら?」
真美「ひびきんはペットなのに飼い主の行動もロクに把握してないの?」
響「ごめんよく聞こえなかった、もう一度頼む」
春香「それっ、フリスビーだよー」ブンッ ガシャーン
響「だから自分はペットじゃないぞ!」ムキー
亜美「あぁっ、窓ガラスが」
律子「部屋の片づけは頼んだわよ、春香」
真美「それより外の心配をしようよ」
ガチャ
涼「こんにちは」
春香「あっ、涼ちゃん」
亜美「涼ちん、こんちは→」
千早「今チンコって言わなかった?」
真美「気のせいだよ」
律子「どうしたの涼、頭が血だらけじゃない」
亜美「まるでオ○ニーしすぎたチンコみたいだね!」ヒャッホウ
春香「涼ちゃんの頭は亀頭そっくりだもんね!」ルンルン
千早「今チンコって言わなかった?」
真美「気のせいだよ」
響「いや、気のせいじゃないだろ」
律子「それで、どうして血を流してるの?」
涼「事務所のビルに入ろうとしたら、なぜかガラスが降ってきたんだ」
春香「それは災難だね」
亜美「それはおいといてさ、涼ちんハム蔵見なかった?」
涼「ハム蔵って、響さんの家の世帯主の?」
真美「そうそう」
涼「それなら、さっき階段ですれ違ったよ。どこに行ったかはわからないけど」
律子「そう、残念ね。行き先が分かればよかったのだけど」
響「なんか今おかしな言葉が聞こえなかったか?」
千早「おかしな言葉……今度こそチンコね!」
真美「気のせいだよ」
響「気のせいかなぁ」
響「ハム蔵の行き先はおいといて、どうしてハム蔵が自分に冷たくなったかを考えるぞ」
亜美「はるるんと中身が入れ替わったんじゃない?」
律子「あり得るわね」
響「春香はいつも自分をブタを見るような目で見てるのか?」
千早「それは分からないけど、以前春香がいぬ美のことを我那覇さんを見るような目で見ていたことはあったわ」
真美「イヌでよかったね、ひびきん」
響「よくない!」
春香「ていうか『中身が入れ替わった』って、じゃあ私は何者なの?」
涼「愛ちゃんみたいなことを言いますね」
亜美「愛ぴょんにしては、哲学的なことを考えてるんだね」
涼「そういう難しい意味じゃなくて、愛ちゃんはしょっちゅう自分の名前を忘れちゃうんだよ」
真美「よく今まで生きてこれたね」
春香「とにかく、入れ替わってなんかいないよ。私は私だもん」
亜美「そうは言うけどはるるん、はるるんが言う『私』って一体なんなのさ」
春香「どういうこと?」
真美「たとえば、はるるんのリボンを片方外します」
春香「はい」
千早「そしてそれを、このプロデューサー型多目的人形につけます」
涼「なんですか、この気持ち悪い人形は?」
律子「みんなでお金を出しあって買ったのよ」
響「オリエント工業のオーダーメイドだぞ」
春香「それにしても、私のプロデューサーを気持ち悪いだなんて、言ってくれるね」
涼「ごめんなさい間違えました、気持ち悪いのは皆さんです」
律子「分かればいいのよ」
千早「話を戻すわ。リボンを人形につけるわね」
カポッ
律子「は、春香がふたり!?」
響「ど、どういうことなんだ?」
亜美「うーん、見れば見るほどそっくりだね」
春香「これじゃどっちが本物か分からないよ!」アタフタ
涼「いや、春香さんがそのセリフを言うのはおかしいと思いますよ」
真美「見分けるポイントとして、こっちのはるるんは股間がモッコリしてます」
律子「は、春香がふたなり!?」
千早「今度こそチンコね!」
真美「う、うん」
ガチャ
小鳥「春香ちゃんがふたなりと聞いて飛んできました」
亜美「よからぬものを召喚してしまった」
真美「はるるんのリボンを兄ちゃん型多目的人形につけると、変態を特殊召喚できるんだね」
千早「後世に伝えていきたい召喚術ね」
律子「ところで、このクソ暑いなか仕事ほっぽり出してドコ行ってたんですか?」
涼「召喚しなければ、いつまでも帰ってこないつもりだったんですか?」
小鳥「ちょっと買い物にいってただけよ。ほら、霧吹き」
響「これでファブリーズを吹きかけてくれるんだな!」ワクワク
亜美「なんでひびきんはワクワクしてるの?」
真美「アホだからじゃない?」
小鳥「残念だけど、違うわ」
響「ほら見ろ、亜美、真美!自分はアホじゃないぞ!」フフン
小鳥「それは違わないのだけど、霧吹きの用途が違うのよ」
響「えっ?」
亜美「ゲラゲラゲラゲラ」
律子「霧吹きなんて何に使うんですか?」
小鳥「これを使ってプロデューサー型多目的人形の頬に霧を吹きかけると……」
真美「あぁっ、兄ちゃんが汗かいてる!」
律子「これは興奮するわね」ハァハァ
小鳥「こうやってなめる水はとびきり甘いのよ」ペロペロ
亜美「大人って汚い」
響「えっ、その水って甘いのか?」
小鳥「ええ、まるでハチミツみたいよ」
響「ペロペロ……なんだ、ただの水じゃないか」
真美「そろそろ、ひびきんの頭が心配だなぁ」
千早「気持ち悪いからそろそろやめてくれないかしら?」
律子「あら?千早はこういうプレイは苦手?」
千早「疑似的とはいえ、人の汗をなめるなんて不潔です」
亜美「でも今の人形は、はるるんそっくりだよ」
千早「春香……はるか……はるかのあせ……」ペロペロ
響「なぁ、そこって自分がなめた場所なんだけど」
千早「はるか……はるかのあせ……いぬくさい……」ペロペロ
響「臭くない!」ムキャー
涼「……///」モジモジ
真美「どしたの、涼ちん?」
律子「目の前の光景を見て、興奮してるのよ」
亜美「涼ちんも、兄ちゃん型多目的人形をナメナメしたいんだね!」ヒャー
涼「違うよ、逆だよ」
響「じゃあ、プロデューサーになめられたいってことか!?」
小鳥「P×涼!P×涼!キマシタワァァァァァァァァア゙ア゙ア゙!!」ビクンビクン
千早「このド変態っ!」ベシッ
涼「ぎゃおおおおん!」バターン
真美「やっぱり千早お姉ちゃんには敵わないなぁ」
亜美「ねぇ、涼ちんが動かないんだけど大丈夫かな?」
律子「イッて失神しただけだから大丈夫よ」
真美「今の流れのどこにイク要素があったの?」
律子「涼はMだから」
響「なんでそんなこと知ってるんだ?」
千早「きっと姉弟で毎晩よからぬことをしてるのね」
律子「いや、姉弟じゃないんだけど」
小鳥「ヨカラヌコト……ヨカラヌコト……キンシンソウカン……」ドロドロ
亜美「あぁっ、ぴよちゃんの体が溶けてる」
真美「興奮し過ぎたんだね」
響「本当にどうしようもないな」
千早「どうしようもないで思い出したんだけど、春香がさっきから会話に入ってこないわね」
亜美「千早お姉ちゃんとはるるんって本当に親友なの?」
律子「春香なら、人形の前でなんかブツブツ言ってるわよ」
春香「あなたはだぁれ?あなたはだぁれ?……わたしはだぁれ?」ブツブツ
真美「これ、ヤバくない?」
千早「早くリボンを元に戻さないと間に合わなくなるわ」
響「で、でも見た目が一緒だからどっちが本物の春香か分からないぞ!」アタフタ
律子「こうなったら股間を触って確かめるしかないわね」
千早「そ、そんな……」
亜美「あれ、千早お姉ちゃんイヤなの?」
千早「春香の股間は触りたいけど、人形とはいえプロデューサーのはちょっと……」
律子「確率は二分の一ね」
小鳥「『虎穴に入らずんば虎子を得ず』よ、千早ちゃん!」
千早「インフェルノォォォォォォォォ!!」ズポッ
春香「アギャギャギャギャァァァア゙ア゙ア゙!!」ビクビク
響「どうして千早は春香にカンチョーしたんだ?」
律子「たぶん『虎穴』と『おケツ』を勘違いしたのよ」
小鳥「これはこれでイイわね」ドロドロ
真美「ていうかしゃべってた方が本物だと思うんだけど、真美がおかしいのかな」
亜美「おかしくはないけど、スペアはその判別方法が面白いとでも思ってるの?」
真美「ア→ケ→ド時代は姉だったからって調子に乗るなよ」
カポッ
春香「あ、あれ……?」
千早「よかった、元に戻ったわね」
春香「私……なにしてたの?」
亜美「兄ちゃん型多目的人形に向かって、ずっとブツブツ語りかけてたんだよ」
真美「もう少しで悪魔に魂を持っていかれるところだったよ」
春香「じゃあ、このケツの痛みも悪魔のせいなの?」
律子「そうよ」
響「まぁ、ある意味悪魔だな」
涼「う、うーん……」
千早「あら、目が覚めたのね」
春香「ところで涼ちゃんはウチに何しにきたの?」
涼「律子姉ちゃんと、コラボユニットの打ち合わせにきたんです」
響「コラボユニット?」
律子「876と765のコラボよ。今度、真と貴音の三人でユニットを組むのよ」
亜美「涼ちん、まこちん、お姫ちん!」
真美「名付けて、ちんちんトリオ!」
小鳥「まぁステキ」キラキラ
春香「でも、亜美真美が涼ちゃん達をそう呼んでるってことを知らないと、そのユニット名は意味不明ですよ」
響「知っててもワケわかんないけどな」
律子「それも計算のうちよ」
小鳥「どういうこと?」
亜美「ユニット名の由来を聞かれれば、自然と亜美たちの名前が出てくるっしょ?」
真美「真美と亜美の、ひいては竜宮小町のステマにもなるってスンポ→だよ」
千早「いい作戦ね。根本的な部分がイカレてることを除けば」
春香「『竜宮小町の』ってことは、この卑猥な名前は亜美真美じゃなくて律子さんが考えたってことですね」
涼「律子姉ちゃんの口からちんちんって単語が出てきた時は、さすがに耳を疑いましたよ」
小鳥「逆に、涼ちゃんの口からまんまんって単語は出てこないのかしら?」ハァハァ
響「ぴよ子の良識を疑うぞ」
律子「というわけで、亜美、真美、涼はこれから打ち合わせよ。もうすぐ真と貴音もくるわ」
亜美「りょ→か→い」
真美「じゃあみんな、またね→」
バタン
春香「ごっそり減ったね」
響「この人数じゃ、ハム蔵抹殺計画の作戦を立てることすらままならないぞ」
小鳥「そんな話だったかしら」
千早「それより、我那覇さんが私たちを役立たず扱いしてるのが気に食わないわ」
小鳥「おしおきが必要ね」
春香「響ちゃん、ステイ!」
響「だからペットじゃないって言ってるだろ!」ガルルル
ガチャ
雪歩「ただいまー」
春香「あっ、雪歩お帰りー」
雪歩「みんな何してるの?」
千早「最近ハム蔵が、我那覇さんのことをブタを見るような目で見てるのよ」
春香「だから今から、ハム蔵抹殺計画の作戦を立てるところなんだ」
雪歩「あはっ、おそろいだね☆」
響「それは、雪歩が自分のことをブタを見るような目で見てるってことか? それとも、雪歩がハム蔵を抹殺しようとしてるってことか?」
雪歩「響ちゃんはどっちがいいの?」
響「どっちも勘弁してくれ」
春香「わがままだなぁ」
小鳥「じゃあ間をとって、響ちゃんを抹殺しようとしてることにしましょう」
千早「それはいい考えですね」
響「やめろ!」プンプン
春香「話を戻すけど、いつ頃から響ちゃんはハム蔵からブタ扱いされてるの?」
響「うーん、一週間前かな。いや、一年前かな?」
千早「一週間前と一年前は大分違うわよ」
響「そうはいっても、三日以上前のことなんて思い出せないからなぁ」
雪歩「響ちゃんはニワトリさんなのかな?」
春香「違うよ雪歩、響ちゃんはバカ犬なんだよ」
小鳥「春香ちゃんはさっきから、ことあるごとに響ちゃんを犬扱いしてるわね」
雪歩「ひっ!?ワ、ワンちゃんは苦手ですぅ」ブルブル
響「……!」ピコーン
響「ふっふっふ、自分はひびきいぬだぞー。わんわんわーん」
雪歩「こ、怖いですぅ」ブルブル
千早「我那覇さんがものすごく調子に乗ってる」
春香「ストレスがたまってたんだね」
小鳥「学芸会なみの演技で怖がっちゃう雪歩ちゃんカワイイ」ハァハァ
響「いじわるなことを言う雪歩は怖がらせてやるぞー。わおーん」
雪歩「怖いですぅぅぅゥゥゥゥゥヴヴヴヴヴ!!」ベシーン ベシーン ベシーン
響「ぎゃあああああああ!!」ボゴーン ボゴーン ボゴーン
春香「すごいすごい!雪歩が響ちゃんの頭をスコップで叩くたびに、響ちゃんが床に埋まっていくよ!」
千早「トムとジェリーで、こんな光景を見たことある気がするわ」
小鳥「バイオレンスな雪歩ちゃんステキ」ドロドロ
雪歩「……はっ!私は何を……?」
春香「犬のしつけだよ」
千早「我那覇さんは大丈夫かしら」
小鳥「下の階に落っこちちゃったわね」
雪歩「下はたるき亭でしたっけ?」
春香「そのまま厨房の大鍋にツッコんでたら面白いのになぁ」
千早「それこそトムとジェリーみたいな光景ね」
雪歩「ねぇ、今のを応用して新しいゲームができないかな?」
千早「ゴルフみたいで面白そうね」
春香「やろうやろう!ボールは美希でいいよね?」
小鳥「たるき亭の迷惑になるからやめなさい」
雪歩「小鳥さんのくせに、大人らしい発言ですね」
小鳥「あとで私が謝りにいかないといけないからよ」
春香「自分のことしか考えてなかった」
千早「ある意味大人らしい」
ダンッ ダンッ ダンッ
ガチャ
伊織「アンタ達ィィィィィ!」
小鳥「あら、伊織ちゃん」
春香「どうしたの、そんなにハゲ散らかして」
伊織「ハゲても散らかしてもいないわよ!それよりどういうことよ!」
雪歩「何が?」
伊織「私たちがご飯を食べていたら、いきなり上から響が降ってきたのよ!」
小鳥「上から女の子が降ってくるなんて、ラピュタみたいでステキじゃない」
伊織「ちっともステキじゃないわよ!おかげで料理もメチャクチャよ!」
春香「やっぱり散らかしてるじゃん」
伊織「そういうことじゃないわよ!」ムキー
千早「それにしても、この穴の下は水瀬さんの席だったのね」
雪歩「これはホールインワンとみなしていいかな?」
春香「うーん、もうひとひねり欲しいところだね」
小鳥「そのまま伊織ちゃんの穴にブッ刺されば文句なしだったのにね。ホールだけに」
あずさ「うふふ。音無さんったら、体より先に心がアラフォーになっちゃってますよ」
千早「あずささん、いたんですね」
伊織「私と一緒にご飯を食べてたのよ」
春香「アラフォー女って、オヤジみたいな下ネタを言うのかな?」
雪歩「全然知らないけど、使用済みナプキンとか投げつけてくるイメージだね」
小鳥「アババババ」ガクガク
千早「想像以上にダメージを受けてる」
あずさ「あらあら」
春香「ところで、響ちゃんはどうしたの?」
あずさ「伊織ちゃんの食べてたお子様ランチの旗がケツの穴にブッ刺さって、うずくまってたわ」
雪歩「ホールインワンですね」
千早「水瀬さんたら、15歳にもなってお子様ランチを食べてるのね」
伊織「い、一度くらい食べてみようかなって思っただけよっ!」アタフタ
小鳥「必死に言い訳してる伊織ちゃんカワイイ」ハァハァ
春香「もう復活したんですね」
雪歩「響ちゃんはまだ復活しないのかな?」
あずさ「うーん、もうすぐだとは思うけど」
ガチャ
響「ひどい目にあったぞ……」
小鳥「お帰り、響ちゃん。さぁ早くケツの穴を見せてちょうだい」
響「き、気持ち悪いぞぴよ子……。ってか、雪歩ぉ!」
雪歩「どうしたの?」
響「どうしたの、じゃないぞ!お子様ランチの旗がケツに刺さって大変だったんだぞ!」プンプン
雪歩「それは伊織ちゃんに文句を言ってほしいなぁ」
伊織「なんで私が文句言われなきゃいけないのよ」
響「雪歩でも伊織でもないなら、自分は誰に文句を言えばいいんだ?」
春香「お子様ランチを作ったのは、たるき亭のご主人だよ」
響「そうか!よーし、行ってくるぞ!」
小鳥「私が怒られるからやめて!」ガシッ
千早「本当に、自分のことしか考えてないわね」
雪歩「ところで、お子様ランチの旗はなんだったの?」
春香「伊織の食べたお子様ランチの旗、興味あるなぁ」ニヤニヤ
伊織「や、やめなさいよ……///」
響「ん?フツーに日本の国旗だけど」ヌポッ
あずさ「まだケツの中に入ってたのね」
小鳥「あら、国旗がバングラデシュに変わってるわね」
春香「何を食べたらウンコが深緑色になるんだろう」
千早「ペットのエサばかり食べてるからよ」
響「は、恥ずかしいからあんまり見るなよぉ///」
伊織「今すぐバングラデシュに謝りなさい」
小鳥「ペットのエサで思い出したけど、例の計画はどうするの?」
響「すっかり忘れてた」
春香「響ちゃんが忘れてどうするの?」
千早「もういっそ何もかも忘れてしまった方が幸せなんじゃないかしら」
伊織「例の計画ってなによ」
雪歩「ハム蔵が生意気だから、響ちゃんがヤキを入れるって計画だよ」
あずさ「ヤキを入れるなんて、随分古くさい言葉を知ってるのね」
雪歩「私の周りの人は、今でもよく使ってますよ?」キョトン
小鳥「聞かなかったことにしましょう」
春香「そもそも、なんでハム蔵があんな態度を取ってるかって話だよね」
雪歩「最近ハム蔵を怒らせたりとかしなかった?」
響「少なくとも、この三日間はそんなことはなかったはずだぞ」
伊織「それより前は?」
千早「水瀬さん、我那覇さんは三日以上前の記憶がないのよ」
あずさ「えっ、それって記憶喪失ってこと?」
春香「違いますよ、ただ単にアホってだけです」
響「春香ぁ!」ムキャー
小鳥「きゃあ!響ちゃんが怒ったわ!」
伊織「春香、なんとかしなさいよ!」
春香「はい、ほねっこ」ポイッ
響「もぐもぐもぐもぐ」
あずさ「あら?」
千早「ほ、ほねっこを食べてる」
雪歩「ワ、ワンちゃんの化身ですぅぅぅゥゥゥゥゥヴヴヴヴヴ!!」ベシーン ベシーン ベシーン
響「ぎゃあああああああ!!」ボゴーン ボゴーン ボゴーン
春香「今度は落ちる寸前で止まったね」
小鳥「なんだかディグダみたいね」
雪歩「きっと下の階では壮絶な光景が広がっているに違いないね」
あずさ「響ちゃん、今日はスカートじゃなくてよかったわねぇ」
響「なんでもいいからさっさと抜き出してくれ」
千早「その前に確認しておきたいことがあるから、もう少しそのままでいてくれる?」
響「いいけど、確認したいことってなんだ?」
千早「もしかして……我那覇さん、だんだん動物に近づいてない?」
響「!?」
春香「確かに、さっきマヌケ面でほねっこをむさぼり食う姿はアニマルそのものだったよ」
響「マヌケ面は余計だぞ」
小鳥「でもそれなら、三日以上前の記憶がないのもうなずけるわ」
千早「今日の我那覇さんが妙に犬臭いのも、そのせいなのね」
響「なぁ伊織、自分そんなに臭いか?」
伊織「あいつらの発言を真に受けちゃダメよ」
あずさ「じゃあ、ハム蔵ちゃんが響ちゃんをブタ扱いしてるのは、響ちゃんが本物の動物に近づいてるからってこと?」
雪歩「そういうことになりますね」
千早「それが本当だとすると、ハム蔵は動物全般に対して、ああいう目をしてることになるわね」
伊織「自分も動物のクセに、生意気なもんだわ」
小鳥「でも、そんな状態で響ちゃんの家にいて大丈夫なの?」
響「うーん……別に他のペットに対して、あんな目をしてたことはないけどなぁ」
春香「もしかして……ハム蔵は逆に、だんだん人間に近づいてるんじゃない?」
響「!?」
小鳥「なるほど、それなら最近ハム蔵ちゃんの態度が変わったことも合点がいくわね」
千早「そういえば、さっきハム蔵は人間の言葉を喋ってたわ」
雪歩「えっ?」
伊織「なんでアンタ達はそこに疑問を持たなかったのよ」
春香「なんていうか、あまりにマトモなことを言ってからスルーしちゃった」
あずさ「ちなみに、なんて言ってたの?」
千早「我那覇さんを見ながら『律子さん、この辺なんだか家畜臭くありません?』と」
雪歩「あー」
響「なぁなぁ、伊織」
伊織「だから真に受けちゃダメよ」
あずさ「そうなると、このままじゃマズいわね」
小鳥「このまま響ちゃんが動物に、ハム蔵ちゃんが人間なったら……」
春香「完全に響ちゃんがハム蔵のペットになるね」
響「うがー!それだけはゼッタイにダメだぞっ!」
千早「さっき我那覇さんが『ハム蔵の行き先はおいといて』と言ってたけど、どうやらそうも言ってられないわね」
雪歩「ハム蔵を捕まえて、事情を聴く必要があるね」
春香「よし、じゃあみんなでハム蔵を探しにいこー!」
あずさ「ごめんなさい、これからドラマの撮影があるの」
伊織「私もよ」
千早「私はレコーディングがあるわ」
雪歩「私はちんちんトリオの打ち合わせをレコーディング(盗撮)しなきゃ」
小鳥「私は夏コミに向けて最後の数ページを描き上げないと」
響「よし、ぴよ子と雪歩も行くぞ」
━近所のお堀━
春香「とりあえずこっちの方角に来てみたけど、大丈夫?」
響「こっちからハム蔵の臭いがするから、多分大丈夫だぞ」クンクン
雪歩「響ちゃんの動物化が加速してる」
小鳥「一刻も早くハム蔵ちゃんを見つけないとね」
美希「あれ、みんな何してるの?」
春香「あっ、金髪け……美希」
美希「つけみ?」
響「いや、そこで区切るのはおかしいだろ」
雪歩「私たち、ハム蔵を探してるんだよ」
小鳥「美希ちゃんは何をしてるの?」
美希「カモ先生を視姦してるの」
春香「視姦て」
美希「ミキね、カモ先生を見てるとなぜか胸がドキドキしてくるの。ハニーに聞いたら、『それは美希がカモ先生を視姦してお股が濡れ濡れになっているからさ』って教えてくれたの」
響「本当にロクなことを教えないな」
美希「ミキ、間違ってるの?」
春香「そんなことないよ。美希の言ってることは正しいから、もっと色んな人に教えてあげた方がいいよ」ニコニコ
美希「ありがとうなの!春香は優しいの☆」
雪歩「春香ちゃんのあんな笑顔、見たことない」
小鳥「本当にいい笑顔ね」
雪歩「ところで、美希ちゃんが手に持ってるマックの袋はなんなの?」
美希「カモ先生のご飯だよ」
響「カモ先生の?」
美希「ミキばっかり視姦しちゃ、カモ先生に悪いの。キャッチアンドリリースなの」
小鳥「ギブアンドテイクのことね」
春香「ていうか、カモ先生にそういうのを食べさせて大丈夫なの?」
美希「前はフライドポテトばっかりあげてたけど、最近調子が悪そうなの」
雪歩「だろうね」
美希「たぶんタンパク質不足なの。最近はチキンナゲットをあげるようにしたからじきに成果が出ると思うな」
小鳥「まぁ、なにがしかの成果は出るでしょうね」
雪歩「こういう行為って、警察沙汰にならないのかな」
春香「ねぇ、通報していい?通報していい?」ワクワク
響「なんで春香は美希のことになると、そんなに楽しそうなんだ?」
美希「そうだ!カモ先生に、ハム蔵がどこに行ったか聞いてみるの」
雪歩「そんなことできるの?」
美希「あったりまえなの!ミキに任せてほしいの」
小鳥「不安だわ」
美希「カモ先生、カモ先生。ハム蔵はどこに行ったの?」
カモ先生「…………」
響「何も言わないぞ」
春香「ゲラゲラゲラゲラ」
美希「カモ先生、言わなきゃケチャップをたっぷりつけたフライドポテトをお見舞いするの」
カモ先生「ハム蔵なら公園に行ったよ」
雪歩「しゃ、しゃべった」
美希「どう?ミキにかかればこんなの朝飯前なの☆」
小鳥「それより、さっきのセリフはなんなのかしら?」
美希「さっきのセリフって?」キョトン
響「『ケチャップをたっぷりつけたフライドポテトをお見舞いするの』ってやつだよ」
雪歩「本当は、カモ先生にとってフライドポテトが有害だって分かってるんじゃないの?」
美希「でも、ミキは入院してる友達にフルーツ盛り合わせをお見舞いしたよ?」
春香「日本語が通じなくてイライラするなぁ」
小鳥「とにかく、居場所が分かったから行きましょう」
━公園━
春香「あっ、いた!」
雪歩「やよいちゃんと一緒にいるね」
やよい「あれ、みなさんどうしたんですか?」
小鳥「ハム蔵ちゃんを探しにきたのよ」
響「ハム蔵、何してるんだ?」
ハム蔵「やよいさんに勉強を教えてるんだよ」
響「やよい、ハム蔵に勉強を教わってるのか?」
やよい「はい!」
春香「やよいはかわいいなぁ」
響「なんか自分と扱いが違わないか?」
小鳥「ナプキン代わりに使いたいくらいカワイイ」ハァハァ
雪歩「それは流石に気色悪いですよ」
響「ハム蔵。どうしてお前、最近人間みたいになってきたんだ?」
ハム蔵「人間みたい?」
春香「ほら、今みたいに響と普通に話してる」
ハム蔵「やだなぁ、前から響とは話してたじゃないですか」
響「確かにそうだな」
小鳥「なんだ、ハム蔵ちゃんはいつも通りだったのね」ホッ
雪歩「騙されちゃダメですよ」
春香「響ちゃんとハム蔵が前から話せてたのは、響ちゃんが狂人だからだとして」
響「おい」
雪歩「今、私たちとも普通に会話できているのはどういうワケなのかな?」
ハム蔵「そう言われましても」
小鳥「最近、何か変なものを食べたとか」
ハム蔵「変なものじゃないですけど、最近はもやしをよく食べてます」
春香「もやし?」
やよい「勉強を教えてもらったお礼に、もやし祭りに招待してるんです!」
小鳥「やよいちゃん、今度保健体育を教えてあげるから、私ももやし祭りに招待してくれない?」
春香「チンコも見たことないのに、保健体育なんて教えられるんですか?」
小鳥「でも歴史の先生だって、過去の偉人のチンコは見たことないじゃない」
響「なるほど」
春香「話を戻すけど、つまりハム蔵はもやしを食べたから人間に近づいたってこと?」
ハム蔵「そういうことになりますね」
響「えっ、でもそれっておかしくないか?」
雪歩「何が?」
響「ハム蔵はもやしを食べたから、頭がよくなったんだよな」
小鳥「そうね」
響「でも、もやしを食べたのは、もやし祭りに招待されたからだよな」
やよい「そうです」
響「もやし祭りに招待されたのは、ハム蔵がやよいに勉強を教えたからだよな」
春香「響ちゃんの言うとおりだよ」
響「じゃあなんでハム蔵はやよいに勉強を教えることができたんだ?」
雪歩「もやしを食べて頭がよくなったからでしょ?」
響「あうぇ?」
ハム蔵「①もやしを食べて頭がよくなって」
春香「②頭がよくなったから、やよいに勉強を教えることができて」
やよい「③勉強を教えてもらったお礼に、もやし祭りに招待して」
小鳥「④もやしを食べて頭がよくなったのよ」
響「いやだから!やよいに勉強を教える前はどうだったんだよ」
雪歩「『①もやしを食べて頭がよくなって』だよ」
響「そうじゃなくて!最初にもやし祭りに招待される前はどうだったのって話!」
春香「それは『②頭がよくなったから、やよいに勉強を教えることができて』だよ」
響「いやだから違うって!スタートは③なんだから、①と②がない場合の③の前はなんだったのさ!」
ハム蔵「ど、どうしたの急に①とか②とか」
小鳥「頭がおかしくなっちゃったの?」
響「わんわん!わんわん!」
やよい「うっうー!響さんがおかしくなっちゃいました!」
雪歩「どうしよう」
小鳥「もやしを食べさせれば頭がよくなって元に戻るんじゃない?」
ハム蔵「そういえば、食べ物をケツから摂取すると吸収率がいいらしいですよ」
春香「ハム蔵は賢いなぁ」
響「わんわん!わおーん!」
やよい「ヒゲを取ったもやしを持ってきましたー!」
春香「それじゃ響ちゃん、たーんと召し上がれー」ズリュズリュズリュ
響「うぎゃああああああ!!」ビクビク
━翌日・765プロ━
響「なんか、昨日公園に着いてからの記憶がないんだけど」
春香「とうとう前日の記憶までなくなっちゃったんだね」
雪歩「動物化が止まらないね」
伊織「なんかアンタたちが一枚噛んでる気がするのだけど」
小鳥「気のせいよ」
雪歩「そういえば響ちゃん、今日はなんだかお肌がツヤツヤだね」
響「あー。起きたらケツの中にもやしがギッシリ詰まってたから、多分そのせいだな」
伊織「その怪奇現象に何の疑問も抱かなかったの?」
響「うーん。トイレから出たら、便意と一緒に疑問もスッキリしちゃったからなぁ」
伊織「脳みそも一緒にトイレに流しちゃったんじゃないの?」
春香「便通がよくなったから、響ちゃんのお肌はツヤツヤなんだね」
雪歩「マネしようという気は一切起きないけどね」
小鳥「えっ、そうかしら」
春香「小鳥さんがもやしのヒゲを取ってる」
雪歩「アラフォーは必死ですね」
小鳥「アババババ」ガクガク
ガチャ
真「おはよう」
伊織「おはよう、真」
雪歩「真ちゃん、昨日の打ち合わせはどうだった?」ドキドキ
真「え?いや別に普通だけど」
春香「昨日も思ったけど、どうして雪歩はそんなに打ち合わせにご執心なの?」
雪歩「だって、ちんちんトリオですよ!真ちゃんのちんちんが見られるんですよ!」ハァハァ
小鳥「キミは何か重大な勘違いをしている」
春香「まこちん、涼ちん、お姫ちんで、『ちん』が3つでちんちんトリオだよ」
雪歩「えっ……そうなんだ」ガックシ
響「そんなにガッカリしなくても」
真「ていうか、今の雪歩は明らかにおかしなことを言ってたよね?」
真「ところで、ハム蔵の件はどうなったの?」
小鳥「あれ、真ちゃんも知ってるの?」
真「亜美と真美が教えてくれましたよ」
春香「その件なら解決したよ。ハム蔵は高槻家のもやしを食べて脳が異常発達したんだよ」
真「そっかぁ~。ボクも食べれば頭がよくなるかなぁ」
小鳥「食べれば今度こそチンコが生えてくるかもね」
雪歩「真ちゃん、今すぐやよいちゃんの家庭教師に行こうよ。科目は『詩(てんしのささやき)』でどうかな?」ハァハァ
真「行かないよ!てか『今度こそ』ってなんですか」
伊織「やよいに変なことを吹き込まないでちょうだい」
響「なんで『詩』って書いて『てんしのささやき』って読むんだ?」
春香「まったく分からないけど、録音しておいたから五年後くらいに聞かせよう」
小鳥「春香ちゃん、雪歩ちゃんのこと嫌いなの?」
響「ていうか、ハム蔵の件は全然解決してないぞ」
雪歩「そう?」
響「もやしのくだりについては記憶が曖昧だけど、少なくとも自分をブタを見るような目つきで見てくることについては原因が解明してないぞ」
春香「うーん、それは別に興味ないなぁ」
小鳥「ハム蔵ちゃんがどうして人の言葉を話せたかは不思議だったけどハム蔵ちゃんが響ちゃんをそういう目で見ることはなんら不思議じゃないからね」
響「不思議だよ!摩訶不思議だよ!」プンプン
真「なんかボクの聞いてた話と違うね」
伊織「亜美と真美からはなんて聞いてたの?」
真「響がそこらじゅうにウンコをまき散らすから、ハム蔵がストレスで円形脱毛症になったって」
春香「あっ、その話には興味あるよ!」ワクワク
小鳥「でも、そうなったとしてもなんら不思議じゃないわね」
響「不思議だよ!魔訶不思議アドベンチャーだよ!」ムキャー
伊織「何言ってんのよアンタ……」
ガチャ
ハム蔵「おはようございます」
小鳥「あっ、おはようハム蔵ちゃん」
伊織「ホントにしゃべってる……」
真「摩訶不思議だね」
雪歩「どれどれ、円形脱毛症になってないかな」
小鳥「あっ。お鼻の右上と左上に、毛が生えてない部分があるわよ」
春香「つついてみていいかな?」ワクワク
響「それは眼球だよ!つついちゃダメだよ!」
響「ところで、ハム蔵」
ハム蔵「(ビクッ)……な、なんでしょうか響さん……?」
小鳥「あら?」
春香「昨日と態度が違うね」
雪歩「もしかして家に帰ったあと、響ちゃんにボコボコにされたんじゃ」
響「してないよそんなこと……昨日だって、一緒のベッドで寝たもんな?」
真「そうなのか?」
ハム蔵「そうです。……でいいんでしょうか……?(ボソッ)」ブルブル
春香「間違いない、こりゃやってるね」
雪歩「最低だよ響ちゃん」
響「うわーん伊織ぃー!」グスン
伊織「はいはい」ヨシヨシ
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響「……というわけで、ハム蔵抹殺計画あらためハム蔵更生計画の作戦を練るぞ」
亜美「はるるんたちが仕事だから、替わりに亜美たちが招集されたわけだね」
伊織「せっかくのオフなんだから、もっと有意義な使い方をしたいんだけど」
響「そういうなよ。伊織がいないと、また記憶をスッ飛ばされそうで怖いんだ」
千早「私たちはそんな無茶苦茶しないから大丈夫よ」
伊織「アンタが一番危険なのよ」
真美「ところで、ひびきんは仕事どーしたの?」
響「仕事?オフだけど」
亜美「でも、昨日もハム蔵探してほっつき歩いてたじゃん」
響「だって昨日もオフだし」
伊織「一昨日は?」
響「オフだよ」
千早「その前は?」
響「三日以上前のことは覚えてないなぁ」
真美「ひびきん……」
亜美「クビになったことに気づかず毎日事務所にきてるんだね」
千早「定年退職したボケ老人みたい」
真美「かわいそうだから、忠犬ハチ公ぐらいにしとこうよ」
亜美「はい、ほねっこ」ポイッ
響「だから自分を動物扱いするな!」モグモグ
真美「あらら、善意が裏目に出ちゃったよ」
伊織「完全に悪意しかなかったわよ」
響「ほら見ろ、手帳にはちゃんと明日以降の仕事の予定も書いてあるんだぞ!」プンスカ
亜美「あ、ホントだね」
真美「でも、プライベートの予定がまったく書いてないよ」
千早「私と一緒ね。嬉しいわ」
伊織「いや、単に仕事用ってだけでしょ」
響「そ、そうだぞ!」
亜美「あ、でもココ見て。一週間前のところ」
真美「『貴音の家に遊びに行く』って書いてあるよ」
千早「嬉しいわ、我那覇さん」
響「そんな目で見るなぁ!」
伊織「……ねぇ、貴音の家にはハム蔵を連れていったの?」
響「そうだけど……もしかして、貴音を疑ってるのか?」
伊織「そうじゃないけど、貴音なら何をやらかしても不思議じゃないもの」
亜美「そ→いえば、昨日お姫ちんにハム蔵のことを話したらさ」
響「ハム蔵のことってか、自分がウンコをまき散らしたっていう与太話だろ?」
真美「『はて。響にはそのような改造を施してないはずですが』って言ってたよ」
伊織「完全に真っ黒じゃない」
亜美「ブラックお姫ちん、いやブラックお尻ちんだ!」ヒャアー
千早「きっとケツも真っ黒なのね」
真美「蒙古斑だね」
響「て、ていうか改造って!?」ブルブル
亜美「あっ」
真美「えーと、改造じゃなくて替え玉の間違いだったよ」
亜美「お姫ちんはラ→メンが大好きだからね」
伊織「余計怖いんだけど」
千早「完全に中身が入れ替わっちゃうじゃない」
真美「とにかく、お姫ちんの家に突撃して問い詰めるしかないね」
響「なぁ、自分は本当に自分なのか?」
千早「アホの春香みたいなこと言ってないで、さっさと行くわよ」
━ライ麦畑━
伊織「なにここ」
響「前に遊びに行ったときは、ここで待ってると車が迎えにきてくれたんだ」
亜美「でもここ、畑のど真ん中なんだけど」
響「そういえば、貴音の家の車はフリスビーみたいな形をしてておかしかったなぁ」ケラケラ
真美「ねぇ、それって」
千早「どうしよう、私たちまでアホに改造されてしまうのかしら」
ザッ
貴音「おや、どうしたのですか」
亜美「あっ、ブラックお尻ちんだ」
真美「略してブラちんだね!」
千早「なんだか卑猥ね」
貴音「ぶ、ぶらちん?」
亜美「それが嫌なら黒ちんでもいいよ」
真美「やっぱり卑猥だね」
伊織「会って早々同僚にセクハラかましてんじゃないわよ」
千早「さっそくだけどお家に連れてってくれないかしら、ブラちんこさん」
貴音「響、これはどういうことですか?」
響「ごめんな、千早は頭がおかしいんだ」
貴音「『ブラちんこ』のことではなくて、『お家に連れてって』のことを言っているのです」
響「ああ、そっちか」
亜美「先週、ひびきんが黒ちんこの家に遊びにいったって話を聞いたんだ」
真美「真美たちも黒ペニスの家に連れてってよ~」
貴音「響、私はいじめられているのですか?」
響「自分に聞かれても困るぞ」
貴音「しかし困りましたね。響と違って催眠は効きにくそう……私の車は五人乗りなので」
亜美「そっか→」
真美「それじゃ仕方ないね」
響「いま催眠って言わなかった?」
貴音「ほいみんと言ったのです」
響「ほ、ほーみー!?まっ昼間から何言ってるんだ!?」アセアセ
伊織「響は何を慌ててるのかしら?」
亜美「あれは慌てているというより興奮してるんだね」
真美「発情期だね」
千早「もうほとんどアニマルね」
響「貴音の家は諦めるから、ハム蔵に施した改造のことを聞かせてほしいぞ」
貴音「改造?」
亜美「昨日言ってたじゃん」
真美「『響にはそのような改造を施してないはずですが』って」
貴音「言いましたが、それでなぜハム蔵を改造したことになるのですか?」
千早「『響には』って言ってるじゃないですか」
貴音「響には『そのような』改造を施してないということです」
伊織「えっ、じゃあまさか」
貴音「しましたよ、改造」
響「ハッwwホッホウwwwwイヤッフウウウウウwwwwwww」ピョン ピョン ピョン
亜美「ひびきんがすごいジャンプ力で飛び跳ねてる!」フジオカー
真美「バッタの改造人間だ!」ヒロシー
伊織「なんか違う気がするわ」
響「ホッホウwwホッホウwwwwイヤッハァァァァァwwwwwww」ピョン ピョン ピョン
千早「ものすごくうっとおしいわ」イラッ
亜美「お姫ちん、なんとかならないの?」
貴音「亀の甲羅を当てれば落ち着くはずです」
伊織「と言われても、都合よくそんなものを持ってるはずもないし」
真美「あっ、そういえば」
伊織「何かあるの?」
真美「昨日りっちゃんからもらった、涼ちんちん型電動コケシだよ」
千早「先っぽが秋月さんの頭の形をしているのね」
伊織「律子は頭がイカレてしまったの?」
亜美「ちんちんトリオのプロモーションに、この電動コケシを使うんだ」
伊織「そのユニットはどの層をターゲットにしようとしてるのかしら」
真美「一言で言えば『狂人』だね」
千早「今の日本ならそこそこヒットしそうね」
伊織「頭が痛くなってきたわ」
亜美「とにかく、この電動コケシをひびきんのケツの穴にツッコもうよ」
真美「それでいいよね、お姫ちん?」
貴音「甲羅ではありませんが、亀の頭であればギリギリセーフでしょう」
伊織「アウトよ完全に」
亜美「じゃあスイッチを入れてと」
ヴヴヴヴヴ
リュンリュン♪ リュンリュン♪
千早「すごいわ、スイッチを入れると先っぽの秋月さんが恍惚とした表情に」
伊織「気持ち悪い音声までついてるわ」
貴音「しかけが細かいですね」
真美「それじゃ、おケツに狙いを定めて……」
響「ハッwwホッホウwwwwハッwwホッホウwwww」ピョン ズザー ピョン ズザー
亜美「涼ちんちんの、つのドリル!」ビュッ
ズポッ
響「ウギャアアアアアアア!!」
真美「いちげきひっさつ!」
響「ヤヤヤヤヤヤヤヤヤヤヤヤヤ」ヴヴヴヴヴ
千早「すごいわ、我那覇さんがものすごい速度で振動してる」
伊織「全然響が落ち着きを取り戻さないじゃない」
貴音「もう少し様子を見ましょう」
響「ヤヤヤヤヤヤヤヤヤッフゥゥゥゥゥ!!」ヒューーン
亜美「ああっ、ひびきんがものすごい速さでどこかへ飛んでいっちゃった!」
真美「ケツワープだね!」マンマミーヤ
亜美「ところで、お姫ちんはひびきんにどんな改造をしたの?」
貴音「みんなからいじられる、もとい愛されるふぇろもんが出る身体に改造したのです」
真美「じゃあハム蔵の態度がおかしかったのは、そのフェロモンのせいなんだね」
千早「ハム蔵は我那覇さんと一緒に寝てるから、フェロモンの影響を強く受けていたのね」
亜美「じゃあ、ひびきんの記憶が三日しか持たなかったり、言動や体臭が犬っぽかったのは?」
貴音「アホの子や、犬っぽい性格は、人気の萌え要素だと小鳥嬢から教わりました」エッヘン
千早「諸悪の根源は小鳥さんだったのね」
伊織「いつものことよ」
亜美「とにかく、これですべての謎は解決したね!」
真美「これで安心して眠れるよ」
貴音「めでたしめでたし、ですね」
伊織「そうかしら」
千早「あら、水瀬さんはご不満?」
亜美「涼ちんちん型電動コケシをケツの穴にツッコめば、満足するかな?」
真美「涼ちんの顔色が松崎しげるみたいになってるけど、このままツッコんでいいよね?」
伊織「いいワケないでしょ!」
━クッパ城━
響「ど、どこだここは」
クッパ「だ、誰だオマエは」
終わり