律「ちょっとゲーセン寄ってこーぜー」
唯「行く行く~」
澪「おい律、買い物じゃなかったのかよ」
律「いいじゃんかたまには」
紬「わぁい、面白そう。私行ってみたいと思ってたの」
梓「プリクラでも撮りますか?」
唯「わぁいいねぇあずにゃん」
紬「わぁ、プリクラ!」キラキラ
律「よぉし、じゃあ行こ~」
元スレ
両津「ほぅ、けいおん部か…」
http://yutori7.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1275386274/
唯「あれ?あのゲームなんだろ?」
律「ドラムらしいものがあるな」
唯「こっちはギターのがあるよ」
律「やってみよ~ぜ~」
唯「うんうん♪」
紬「わぁい、太鼓のゲームがあるわ」
梓「ちょっと…プリクラは…?」
澪「あ~ぁ行っちゃったよ…」
梓「どうしますか澪先輩?」
澪「ちょっと待ってるか」
梓「そうですね」ショボン
唯「あれぇ…ギー太みたいに上手くいかないよ…」
律「私もだ…なんか本物と違うな…」
紬「私は面白いわぁ。えい!えいっ!」ドンドンカッ
唯「何か難しいね」
律「所詮ゲームか…」
両津「おい、お前たち」
律「ん?」
唯「おまわりさん?」
律(やべ、学校の帰りに遊んでたからか…)
両津「このゲームはコツがあるんだ。ちょっと貸してみろ」
律「は?」
……
…
律「おぉ~すげ~満点だぜ~」
唯「すごいすごい!」
両津「ははは、まぁ、こんなもんだ」
紬「こっちの太鼓もやってください」
両津「太鼓の達人か…どれ…」
唯「あれ?なんで二人プレイなの?」
両津「プロは二つ同時にやるんだ」
唯「そんなのできるわけないじゃん」
……
…
紬「りょ、両方をパーフェクトで…」
律「す、すごい…」
唯「おまわりさん!すごい!すごいよ!すごすぎるよ!」
両津「ははは、子供に褒められても悪い気はしないな」
唯「子供じゃないもん」ブー
律「お前は子供だろ」
唯「もぅ!りっちゃんだって同い年じゃん!」
律「はっはっは、冗談だよ」
両津「仲いいなお前ら」
紬「はい、私たち同じ部活なんです!」
両津「何やってるんだ?」
唯「けいおん部だよ~」
両津「ほぅ、けいおん部か…」
梓『ちょっとやめてください!!!』
唯「あれ?あずにゃんの声だ…」
DQN1「なぁちょっと遊ぼうぜ」
DQN2「うひょ~マジ可愛いな。特にこっちの子」
澪「ひっ…や、やめ…」
梓「もうやめてください!」
DQN1「こえ~」
DQN2「でも可愛いなぁ。どっかいこ~ぜ~」
梓「ぅ…誰か…」
両津「おい、お前たち」
DQN1「なんだぁ?」
DQN2「おまわりが何の用だよ?」
両津「傍から見ていて、見苦しいぞ。さっさと帰れ」シッシ
DQN1「市民が楽しく遊んでるのを邪魔すんのかよ」
DQN2「あぁ?調子のん…『カチャ』
DQN1「け、拳銃…」
両津「馬鹿は口で行ってもわからんらしいな」
DQN1「ひぃぃ…」
DQN2「覚えてやがれ!」
両津「ははは」
梓「ありがとうございます、おまわりさん」ペコリ
澪「あぅ…あ、ありがとうございます」
両津「いいってことよ、たまたまパトロールで通りかかっただけだ」
唯(でも、ゲームしてた)
律(ゲームしてたけどな)
紬(ゲームするのがパトロールかしら?)
唯「澪ちゃん、あずにゃん、大丈夫だった?」
梓「はい、私は大丈夫ですけど…」
律「澪、何かいやらしいことされたのか?」
梓「いえ…恐怖で怯えちゃって…」
澪「だって…怖いよ…いきなりからまれたら…」
両津「まぁ、いいや。じゃあワシはそろそろ行くからな」
唯「あ、おじさん」
両津「ぁん?」
唯「澪ちゃんとあずにゃん助けてくれてありがと~」
両津「いいってことよ」
唯「あ、そうだ!これあげる!」
両津「ん?菓子か?」
唯「うん!ムギちゃんのクッキーだよ~すっごくおいしいの!」
両津「悪いな」
唯「へへへ」ニパー
両津「きーーーん」
キキッーー
両津「ただいま到着~」
中川「先輩、もうお夕方ですよ」
両津「パトロールしてたんだよ」
本田「って…先輩、今日は昼からでしょう?待ってたんですよ」
両津「おう、本田。来てたのか」
中川「あれ?その袋なんですか?」
両津「あぁ、これか、さっき女子高生にもらったんだ」
本田「クッキーですか」
両津「さっき少し食ったがなかなか上手かったぞ」
麗子「あら?これってかなり高級なやつよ」
両津「なに?あのガキどもこんないいもん食ってんのかよ」
本田「うわぁ、なんか羨ましいなぁ」アハ
両津「別に、なんてことはない。で、本田は何の用だ?」
本田「実は先輩にいい話があるんです」
両津「いい話だと」ピク
本田「これです!」ジャーン
両津「なになに…バンドコンテスト…ワシは音楽なんか興味はな……何!賞金100万だと!!!」くわっ!
中川「実はこの企画はことぶ『うおおおぉぉぉ!!!出るぞ本田!ワシらで優勝いただきだ!』
麗子「本当、両ちゃんは現金ね」はぁ
両津「よし、どうすれば出られる?」
中川「…」
両津「どうした中川?」
麗子「圭ちゃんが喋ってる途中で大声あげるからでしょ」
両津「そうだっけ?」
中川「いいですよ。いつものことですし」
両津「ははは、まぁ気にするな」
本田「まずはバンドを結成しないと」
両津「ギターやドラムか…あまり得意じゃないな…太鼓なら自信あるんだが…」
両津(ピンッ!…まてよ…なんとかなりそうだな)
本田「エントリーするのに審査があるみたいですよ…」
両津「ワシらの腕ならまず大丈夫だ」
中川「すごい自信ですけど大丈夫なんですか?」
両津「何言ってるんだお前たちも出るんだぞ」
麗子「えぇ?私ギターとかあまり得意じゃないわよ」
両津「キーボードとかもある。心配するな」
中川「でも面白そうですね」
両津「よし、決まりだな。軽く練習しとくぞ」
本田「そんな簡単にいくのかなぁ…」
紬「ジャーン、これなぁんだ」
梓「バンドコンテスト…ですか…」
律「ふ~ん、私たちには関係ないな」
澪「おい、律。私たちは何の部活だっけ?」
唯「わぁ、今日のケーキはマロンだねぇ~美味しい~」
梓「唯先輩も、ちょっとは関心持ちましょうよ…」
澪「…」
律「ん?どうした澪?」
澪「しょしょしょしょ…」
唯「しょしょしょ?」
梓「しょ、賞金100万円…」
律「な、何だって…」…ポト
紬「何か今日家の人が教えてくれたの。でも、あんまり皆乗り気じゃないみた…
律「よぉーーーーし、練習するぞおおお!」
唯「はやく!あずにゃん、澪ちゃん!何やってるの!早く楽器持って!」
澪「ヒャクマンあれば…ヒャクマンあれば…」
梓「でも、これって私たちも出られるんですか?」
澪「そ、そうだよ。それにバンドで賞金がでるなんて聞いたこともないぞ」
梓「ほんとです!何かの間違いじゃないですか?」
唯「ムギちゃん、どこでそのチラシもらってきたの?」
紬「えっと…昨日家の人が教えてくれたの」
律「家族の人か?」
紬「うぅん、お手伝いさん」
律「うっ…また金持ちらしき発言が…」
澪「で、この情報は確かなのか?」
唯「ムギちゃんが嘘つくわけないよ~」
律「いや、このチラシ自体が嘘かも…」
紬「たぶん、大丈夫だと思うけど…」
律「ちょっと電話して聞いてみようぜ!」
梓「あ、電話番号書いてありますね」
澪「一応確認しておいた方がいいかもな」
律「それによって、今後の練習具合ががらりと変わるからな」
澪「いや、練習はしろよ」
唯「じゃ、私かけてみるね」
……
唯「あ、こんにちは」
唯「あのぉ、チラシみたんですけど」
唯「うんうん、そのチラシです」
唯「それでぇ、本当に100万円ってくれるんですか?」
律(何だよその電話…)
澪(もっとマシな聞き方あるだろ)
梓(まったく、唯先輩は…)
唯「わぁ、そうなんですかぁ」
唯「うん、うん。は~い、失礼しま~す」
ピッ
律「どうだった?」
梓「ど、どうせ嘘ですよね?」
澪「おい、唯、どうなんだ?」
唯「くれるって」ニコ
…
一同「やっほーーーーい」
コンテスト当日!
両津「ほぅなかなか賑わってるな」
本田「審査の時とは全然違いますね」
両津「今日は観客つきだからな」
中川「出場できてよかったですね」
両津「当然だ。もし落とされたら文句言ってやるところだ」
本田「それにしても…人が多いですね…」
中川「何でも今回は琴吹財閥がスポンサーですからね」
両津「スポンサーがついてるのか。どうりで賞金がでるわけだ」
本田「バンドで賞金なんて普通ないですもんね」
両津「そんなに大きな財閥なのか?」
中川「えぇ、うちの会社ともいくつか共同のプロジェクトがあります」
両津「そりゃすごい」
麗子「それにしても、なんでこんな格好なの…恥ずかしいわ…」
両津「こういうのは曲だけじゃなくインパクトが大事だからな」
本田「確かにそうれはありますね」
両津「ワシらは衣装といい楽器といい、絶対に印象に残るぞ」
中川「曲もプロに頼んで作曲してもらったし、かなりいい出来だと思います」
両津「これで優勝できなきゃ、おかしいな。ははは」
本田「えっと、午前中は予選で8組が30分ずつ演奏して、午後はその中の4組が1時間ずつですか…」
両津「1日がかりだな…聞く方も大変だな」
麗子「さて、本番まであと少しね…」
澪「こ、こんなに人がいるなんて思わなかった…」パクパク
唯「わぁ、すごい人だねぇ!」
律「まさか、審査に通るとは思わなかったなぁ」
梓「ほんと、すごく嬉しいです!」
紬「いっぱい練習したもんね」
律「だって、出演できるの8組だけだろ? 私らってこんなにすごかったっけ?」
梓「それだけ、いい演奏だってことですよ!」
紬「そして、その8組の中から観客が気にいったバンドに投票する…」
律「そして、また半分に落とされるわけか…」
唯「そして、その4組の中から勝ち残ったのが!」
律「ひゃっくまんえんだー!」
唯「あれ?澪ちゃん?どうしたの…」
澪「いやだ……いやだ…人が見てる…」
唯「おーい?」
澪「もしまた転んじゃったら…もしまたパン…パンツ…が…」ブルブル
律「あ~ぁ、駄目だこりゃ…」
梓「今日は特に人が多いですもんね」
紬「澪ちゃん、ふぁいとぉ~」
梓「ファイトです」グッ
澪「こわい…こわいよ…」
唯「あれぇ?どっかで見たことある人達だよ?」
律「お、おい…あれって…」
梓「ルシフェルだ…すごい…本物…?」
律「おい、何でプロがいるんだよ?反則じゃねーのか?」
唯「お金に困ってるんだね~」ケラケラ
梓「ほ、本物のルシフェルだ…彼らと同じステージに立つなん…」ブル
唯「あれ?あずにゃん…」
梓「何これこわい…何で私たちがここに? 何で結成1年半のバンドが? 何で毎日ケーキ食べてる部活が?」ガクガク
唯「お~い、あずにゃ~ん」
律「澪だけじゃなく梓もか…」
紬「あらぁどうしましょう…」
両津「おや?」
唯「あ!この間のおまわりさんだ!」
律「あぁ、どうもどうも。お久しぶりです」
両津「お前らもこの8組に選ばれたのか?」
唯「うん!すごいでしょ!?」
両津「そういや、けいおん部だって言ってたな」
紬「もしかして、おまわりさんも出演するんですか?」
両津「まぁな」
唯「わぁい、じゃあライバルだね!」
両津「優勝はワシらがいただくがな。はっはっは」
中川「あ、先輩、こんなところに…もう少し音を合わせないと…」
紬「あら?」
中川「あ、紬さん」
紬「ご無沙汰してます」ペコリ
中川「久しぶりだね」ニコ
紬「中川さんも、出演されるんですか?」
中川「うん、まぁね」
両津「おい」ドカッ
中川「いたっ!ちょっと先輩蹴らないでください」
両津「何だお前ら知り合いだったのか」
中川「えぇ、ちょっと仕事の都合で…」
両津「ちっまた仕事か…」
中川「じゃあまたね」
紬「はい♪」
律「へぇ、ムギこんなカッコイイ男の知り合いがいたとはな~」
唯「いよぉ、にくいねぇ」
紬「そんなことないわよ」
律「さわちゃんが聞いたらえらいことになるな」
唯「今の人かっこよかったもんねぇ」ニヤニヤ
紬「あ、あの…できれば黙っててほしいなぁ…なんて」
唯「え~どうしよっかなぁ」
律「この事がさわちゃんの耳に入ったら…」
紬「おねがい」
唯「ふへぇ、ムギちゃん可愛いから黙っとくね」
律「はは、冗談だよ」
紬「ありがとう。唯ちゃん、りっちゃん」ニコ
律「それにしても緊張するなー」
唯「あれ?りっちゃん緊張してるの?」
律「お前は緊張しなさすぎなんだよ。澪と梓見てみろよ」
澪「こわいこわいこわいこわいこわい」ブルブル
梓「何で私たちが…何で私たちが…」ガクガク
唯「演奏大丈夫かなぁ…」
紬「きっと、いつも通りできるわよ」
律「おい、おまわりさん達の演奏が始まるぞ!」
唯「見よう!見よう!」
……
…
律「な、何なんだよ…これ?」
唯「ロック…だよね…?」
律「ロックだけど…まさかヴァイオリンとグランドピアノとは…」
紬「こんなロックもあるのねぇ…」
律「こんなのバンドじゃねぇだろ」
唯「でも…すごいね」
律「これは奇抜すぎて印象に残るな…」
紬「曲もいいわね」
唯「勝てるかな…?」
律「でも、私たちはいつも通りやるしかないな」
紬「がんばろー!」
唯律「おー!」
……
…
唯「さて、私たちの番だね!」
律「さ、頑張ろうぜ!」
澪「失敗したらどうしよう…失敗したら…」
梓「もう帰りたい…」
紬「あらあら…」
律「困ったなぁ」
唯「ま、なんとかなるって、がんばろー!」
唯「はじめまして、放課後ティータイムでーす!」
観客「キャー、キャー」
澪(うぅ…すごい声援だ…恥ずかしい…)
唯「えっと、何で放課後ティータイムかって言うと~…
…
唯「でねぇ、そしたらムギちゃんが…
観客「くすくす」
本田「MC長いですね…」
両津「自滅したな…よし…」ぐっ
律「おい、唯…」
唯「あ、そうだった…じゃあ、聞いてください!」
……
…
唯「ありがとー!」
観客「ワー!ワー!」パチパチパチ
……
両津「ほう、なかなかやるな」
本田「元気があって、気持ちよかったですね」
両津「だが、やはり一般レベルか…ワシらには勝てんよ」
本田「ちょっとずるい気もしますが…」
両津「ずるくない。正々堂々やっている」
麗子「ほんと、両ちゃんはこういうことには長けてるわね」
中川「お金を儲けることには…ね」
お昼!
両津「お、結果発表があるぞ」
中川「楽しみですね」
本田「ドキドキします~」
両津「がはは、午前の部はワシらの圧勝だな」
結果 上位4位 (投票率)
放課後ティータイム43%
おまわりさん倶楽部21%
ルシフェル 18%
その他1 7%
両津「な、なんだと…」ガーン
本田「午前の部は彼女たちの圧勝ですね」
両津「おかしい…そんなはずは…」
中川「やはり、紬さんがいたから…」ボソッ
両津「…ピクッ…どういうことだ?」
中川「あれ?言いませんでしたっけ、彼女が琴吹さんですよ」
両津「琴吹…スポンサーのか!」カッ!
麗子「え、じゃあそれって…」
両津「くそっ!完全に出来レースじゃねぇか! あんの糞ガキども~社会の厳しさを教えてやる!!!」ダッ
本田「ちょ、先輩!やめてください!」ガバッ
両津「やめろ、本田!離せ!」
麗子「ちょっと、やめなさいよ大人げない。いいじゃない100万くらい」
両津「いやだいやだ!ここで諦めてたまるか!」
中川「あ、あの子たちがいますよ…」
澪「わ、私たちが…」ブルブル
律「1位…だ…」
唯「わぁい!やったぁ!ばんざーい、ばんざーい」
紬「まだ午前の部だけど、何だか安心するわね」ホッ
梓「私たちが…1位…あのルシフェルよりも…上…」ガクガク
本田「あれ?彼女たちの反応は普通ですね…」
中川「もしかしてスポンサーのこと知らないんじゃないですか?」
両津「うぅむ…その可能性はあるな…」
本田「よかったですね、彼女たちに危害を与えなくて…」
麗子「もう、両ちゃんはすぐ行動に移そうとするんだから」
唯「あ、おまわりさんだー!」
両津「よ、よう」(くそっ…知らないとなると文句もいいずらい…)
唯「えへへ~午前中は私たちの勝ちだね」ニヘラ
両津「…あ、あぁそうだな」ピクピク
本田「まずい、先輩…機嫌が…」
中川「100万円分の怒りですか…」
本田「我慢してくれるといいけど…」
唯「じゃあ、午後からもお互い頑張ろうね~」バイバーイ
両津「…」
……
…
両津「くそ!100万返しやがれ!」ドカッ
麗子「ちょっと、モノに当たらないの!」
本田「そ、そうですよ、まだ午後の部がありますし…」
………
……
…
本田「ふぅ…なんとか僕らの番は終わりましたね」
中川「今回もなかなかの出来だったと思います」
両津「ワシもそう思う…だが問題はこの後の放課後ティータイムだな…」
本田「勝てますかね」
両津「正々堂々と勝負すればワシらが勝てるはずだ」
中川「先輩、冷静ですね」
本田「もう怒ってないんですか」ほっ
両津「もし、さっきみたいな結果になったら、企画者全員ぶっつぶしてやると腹に決めてるからな」
中川「…」
本田「…」
唯「さぁ!午後の部もがんばるよ~」
律「それにしても1位とはな~」
澪「…私たちが1位…私たちが…」ブツブツ
梓「……スゴイ」ぼそっ
梓「す、すごいですよ!!!!」ガバッ
律「ビクッ…どうした…梓?急に大声だして」
梓「だって、いくら最近忘れられてるとは言え、プロですよプロ! そんな人たちに勝ったんですよ!! こんなすごい事ってあるんですか!!! このままなら私たちもプロ入り…キャーー!!」
律「…あぁ、すごいと思うよ…」
唯「興奮してるあずにゃんも可愛い」ダキッ
梓「さぁ!午後も頑張るです!」
律・唯「おーっ!」
唯「って…あれ?ムギちゃんは?」
唯「おーい、ムギちゃーん」
唯「おーい!」
唯「もう始まっちゃうよ~」
唯「あれー?いないなぁ」
本田「あれ?あの子たちは」
中川「そろそろ本番のはずなんですが…」
麗子「何かあったのかしら?」
両津(ハプニングか?よし、運がこっちに来ている…)グッ
唯「あ、おまわりさーん」
麗子「どうかしたの?」
唯「ムギちゃんがいなくなっちゃたんだよ~」
中川「琴吹さんのこと?」
唯「うん…」
両津「糞でもしてるんだr『ガンッ!!』
両津「痛ってぇ!何するんだ!!」
麗子「両ちゃんが下品なこと言うからよ!それも女の子の前で」
両津「だからってギターで殴ることねぇだろ!」
prrrrrrrrrrr prrrrrrr
中川「はい、もしもし」
中川「え?何ですって!?はい。はい。すぐ行きます。」
本田「ど、どうしたんですか?」
中川「琴吹さんが誘拐、男性2人組に連れ去られるのを見たという情報が」
本田・唯「えぇ~~!!」
中川「先輩!すぐ探しに行きましょう!」
両津「まぁ待て…」
両津(ここで、彼女達が演奏できなくなればワシ達に100万…ここはもう少しまってらでも遅くはない…)
両津(ん?待てよ?)
両津「中川、琴吹財閥ってどれくらいでかいんだ?」
中川「…?うちの会社ほどではないですが、かなり大きい会社ですよ」
両津(カチン…カチン…シャキン!!)
確実に賞金100万<<<<<大量の謝礼金
両津「おい、お前達何してる!すぐ助けに行くぞ!!」
中川「だから言ってるじゃないですか」
両津「よし、中川はヘリを出せ!本田は署に応援を要請しろ!」
中川・本田「はい!」
犯人1「へへへ、琴吹の令嬢を使って…」
犯人2「多額の身代金を…くっくっく」
紬「んー、んー」
(どうしよう…もう本番に間に合わない…)
犯人1「うるせぇ!静かにしやがれ!」
紬(ごめんね…みんな…)シュン
両津「おい、糞犯人ども止まれ!」
犯人2「何!?もう警察が来たのか!?」
犯人1「早すぎるぞ!どこだ…?」
犯人2「パトカーなんていないぞ」
犯人1「くそっ…」
唯「ふぇ~、私ヘリコプター乗るの初めて~」キャッキャ
中川「いいから、落ち着いて。危ないよ」
(勢いで連れてきてしまったのは失敗だったか)
両津「おい、中川もっとヘリ近づけろ」
中川「え?どうするんです?先輩」
両津「こうするんだよ!」バッ
唯「うわっ飛び降りちゃった!」
ガンッ
犯人1「何の音だ?」
パリーン
両津「よっと、さぁ、そのお嬢さんを返してもらおうか」
犯人2「くそ、どこからきやがった」
紬「んー、んー」
(おまわりさん、かっこいい///)
犯人1「くそっ」さっ
どかっ!
犯人1「ぐはっ…」ガクッ
両津「この近距離で銃を出すのは素人だぞ。殴った方が速い」
犯人2「ちくしょう!」
唯「おまわりさん、すごーい」
中川「まったく…先輩は無茶苦茶なんだから…」
唯「でもあっという間に、犯人捕まえちゃった」
中川「ヘリから車に飛び移るなんて、絶対に真似しちゃ駄目だからね」
唯「あはは、するわけないじゃーん」
中川(君ならやりかねないと思って…)
律「あ~あ…結局時間までムギは戻ってこなかったな…」
梓「それに唯先輩まで…」
律「どこ行ったんだろうな…」
澪「これだけ戻ってこないと二人が心配だな…」
律「何か事件に巻き込まれてたりして」
梓「そんな漫画みたいなことそう簡単に起こるわけないじゃないですか…」ハァ
律「ま、それもそうだな」
梓「せっかく、プロ入りするチャンスだったのに!台無しですよ!」プンプン
唯「あ、みんな~お待たせ~ごめんね~」
紬「ごめんなさい、私のせいで…」
梓「もう!どこ行ってたんですか二人とも!」
唯「いやぁ…」
紬「実は誘拐されちゃって…」テヘッ
梓・律・澪「………な、なんだって~!」
両津「で、コンテストはどうなったんだ?」
中川「どうやら、終わってしまったようですね」
両津「それは見ればわかる、結果はどうだと聞いてるんだ」
司会「え~っと…1位のおまわりさん倶楽部さんが行方不明のため、2位のルシフェルさんに賞金を渡したいと思いまーす!」
観客「ワー!ワー!」
ルシフェル「ありがとうございます。センキュー!」
観客「キャー、キャー、ルシフェル~!」パチパチ
中川「ちょうど今、全てが終わってしまったようです…」
両津「なにぃ!?ふざけるな!賞金はワシのもんだぞ!」
中川「でも、仕方ないですよ、犯人を追ってたんですから」
両津(おっと、そうだ、この後あの子の親御さんから…むふふ…)
両津「ふん、まぁ賞金くらいいいか…」
中川(先輩が賞金を諦めた…?)
紬「あ、おまわりさーん」
両津「お、もう大丈夫なのか?落ち着いたか?」
(ふふふ、来た来た)
紬「おまわりさん、本当にありがとうございました!」ペコリ
両津「ふ、いいってことよ…警察官として当然だ」
(決まった…)
紬「あ、あの…」
両津「どうした?」
紬「是非、今度お礼がしたいのですが…」
両津「じゃあ、ちょっとお茶くらいなら…」
(よしよし、賞金を捨てて正解だったな)
紬「わぁ、ありがとうございます」パァァァ
紬「では、また今度」
両津「ばいばい」
(くっくっく、笑いが止まらん)
後日!
両津「むふふ、親御さんからどんな物がもらえるかな…」
両津「現金が一番ありがたいが、壺や骨とう品の可能性もあるからな…」
両津「その時は、中川のツテで売り払ってやろう」
…
両津「よし、待ち合わせ場所はここでいいな…」
両津「で、何で学校なんだ?」
紬「あ、おまわりさんいらっしゃーい!」
唯「やっほー久しぶり~」
両津「あれ?お前も一緒なのか…?」
唯「一緒じゃ駄目なの?」ブー
両津(あれ?嫌な予感しかしない…)
唯「さぁ、ここが私たちの部室だよ~」
紬「さぁ、紅茶どうぞ」
律「ケーキもあるよ」
両津「あぁ…悪いな…」
(ワシはお茶を飲みにきたんじゃないぞ)
紬「あれからお礼が何がいいか考えてたんです…」
唯「やっぱりミュージシャンにとって音楽が一番のプレゼントかなと思って…」
紬「なんと!」
唯「私たちがおまわりさんのために作曲しちゃいました~」
紬「名付けて『亀のおまわりさん』!」
唯「それじゃ、行くよ~!せ~のっ!」
両津「うわあああん、ワシはこんなの頼んでないいいい」
両津「こんなことなら賞金もらっておけばよかった…」ガックリ
お し ま い
169 : 以下、名... - 2010/06/01(火) 22:56:07.71 wO6UZBwfP 46/46こち亀風に仕上げてみました。
みなさん支援と保守ありがとうございます。
おかげで無事に完結できました。ペコリ