1 : 名無しさ... - 20/08/22 06:12:20 EaV 1/23


「アイドルマスター シンデレラガールズ」のSSです
・描写について、複数のコンテンツの要素や独自の解釈を含むことがあります


-----事務所-----

プロデューサー(以下P)「……ってことで、今月いっぱいは次のライブに向けて、仕事量を少し抑えて、新曲のレッスンが中心となる」

橘ありす「はい」

P「本番までまだ日があるし、余裕を持ってスケジュールを組んではみたが……どうだ? いけそうか?」

ありす「曲はタブレットで毎日聞き込んで、もう頭に入っていますし……大丈夫です。歌もダンスも、しっかりこなしてみせます」



喜多見柚「……!」ヒョコッ


元スレ
喜多見柚「我ら、かんきつシスターズ! いぇい!」
http://wktk.open2ch.net/test/read.cgi/aimasu/1598044340/

2 : 名無しさ... - 20/08/22 06:13:50 EaV 2/23

P「あとは、この日に音楽番組のコメント撮りがある……ってのは、前にも話したよな」

ありす「まだ仮の段階だという話でしたが……確定したんですか?」

P「ああ。涼のほうも都合が付いたし、先方にはもう伝えてある」

ありす「サマーソングの特集、でしたよね。話す内容は、私達で考えるんですか?」



「……」ジー



P「いや、台本はこっちで用意するよ。ただ……」

ありす「ただ……?」

P「……周子がいるからな。アドリブぶっ込まれてもいいように、心の準備はしておいたほうがいいかもな」

ありす「……そう予見しているのに、止めようとは思わないんですか」

P「まぁ、面白くはなるだろうしな」アハハ

ありす「まったく……」ハァ



「……♪」ウズウズ


3 : 名無しさ... - 20/08/22 06:14:39 EaV 3/23

P「さて、打合せはこんなところかな。何か質問はあるか?」

ありす「……では、ひとつだけ……」

ありす「……先程からずっと、ソファーの後ろから視線を感じるんですが、あれは一体……?」

P「奇遇だな。俺も気になってたところだ」クルッ

「!」ササッ

P「……隠れたつもりか知らんが、頭見えてるぞー」

「ぴ、ぴにゃぁ~」

P「なんだ、ただの野良ぴにゃこら太か……」

P「って、そんなわけあるかい」ペシッ

「あいてっ。……くっ、穂乃香チャン監修の完璧な演技が、よもや見破られるとは……!」

ありす「そういう時にする鳴き真似は、ネコなどが定石なのでは……?」

「いやー、それじゃ普通すぎるカナ? って……」

4 : 名無しさ... - 20/08/22 06:15:42 EaV 4/23

「それでそれでっ! 打合せは終わった?」

P「ああ……っと。そうだありす、質問は大丈夫だったか?」

ありす「はい、問題ありません。……あと、橘です」

P「なら、打合せは終わり、と。で、柚はどうした? 何か用か?」

「暇なので構ってもらいに来ましたっ!」ビシィ

ありす「えぇ……?」

「だってだって、フリスクの他の皆は予定あるって言うしさー。事務所なら誰かいるかもって」

「てなわけでプロデューサー! あーそぼっ♪」

P「一応仕事する場所なんだけどな、事務所は……」

ありす「まあ、半分くらいはアイドルの皆さんが歓談する場になっていますからね」

P「だが悪いな、柚。このあと会議があるからすぐに出ないといけない」

「なんとっ」ガーン

ありす「資料、忘れて行っちゃダメですよ」

P「ん、大丈夫。三回くらい確認した」

5 : 名無しさ... - 20/08/22 06:17:21 EaV 5/23

「それじゃあ、ありすチャン! 君に決めたっ♪」

ありす「……はい? 私ですか?」

「いえーす♪ ……あ、それとも、ありすチャンもこれからお仕事?」

ありす「私は、レッスンと打合せが終わって……今日は夕方頃、母が事務所まで迎えに来てくれることになっているので、それまで読書をして過ごそうかと……」

「なら、それまで時間はあるってことだよね? よかったー!」

ありす「で、ですから、私は読書をする予定が……!」

P「ありす。残念だが、こうなった柚はもう、構ってやらないと止まらないぞ」

「止まらないゾ♪」エッヘン

ありす「え、えぇぇ……?」

P「んじゃ、会議行ってくるわ。あんまりはしゃぎすぎるなよー」

ありす「ちょ、ちょっと待ってくだ……」

「行ってらっしゃーい♪」フリフリ

ガチャ

ありす「……行ってしまいました……」ボーゼン

6 : 名無しさ... - 20/08/22 06:20:21 EaV 6/23

「えっへへー♪ さぁ、何して遊ぼっか、ありすチャンっ」

ありす「……橘です。あと、まだ遊ぶとは一言も言っていないのですが」

「なんとっ」ガーン

ありす「……そのリアクション、気に入ったんですか?」

「うんっ!」ニパー

ありす「はぁ……仕方ないですね。少しお待ちください」ガサゴソ

「おぉっ? ありすチャンのカバンから、果たして何が出てくるのか!」ワクワク

ありす「はい。これをどうぞ」

7 : 名無しさ... - 20/08/22 06:20:57 EaV 7/23

「これは……本?」

ありす「以前文香さんからお薦めされて購入した、ミステリー小説です。とても引き込まれる内容でしたので、時間があるようでしたら是非読んでみてください」

ありす「私はこっちで、タブレットで読書していますので」

「あ、アリガト……」

ありす「では」

「……」ペラッ

ありす「……」

「……」

ありす「……」

「……」ペラッ

ありす「……」

「って、ちがーうっ!! そうじゃなくてー!」バサ-!

ありす「……なんですか、もう……」

8 : 名無しさ... - 20/08/22 06:23:53 EaV 8/23

「せっかく二人でいるんだから、二人じゃなきゃできないことやろーよー!」ユサユサ

ありす「……例えば……お喋りとか、ですか?」

「そうそう! ガールズトーク!」

ありす「でしたら、そちらの本を読み終えたら、ぜひ感想を語り合いましょう」

「字がいっぱいだった!」ドヤァ

ありす「それは感想とは言いません」

「うぅ、ありすチャンが冷たいよぅ……クール・タチバナだよぅ……しくしく」

ありす「……泣いたふりをしたって、誤魔化されませんから」

「むむ……泣き落とし大作戦は不発かー」

9 : 名無しさ... - 20/08/22 06:25:38 EaV 9/23

「もうちょっとおねーさんに優しくしてくれてもよくない? 同じ柑橘系のよしみでさー」

ありす「お姉さんって……柑橘系というのは、お互いの名前のことですか?」

「そう! 柚と橘! 二人揃って……我ら、かんきつシスターズ! いぇい!」ビシッ

ありす「柚さんの妹になった覚えはありませんが」

「でも、『柑橘類みな兄弟』っていうし!」

ありす「初耳ですけど……」

「だよねー!」アハハ

ありす「はぁ……分かりました、降参です。迎えが来るまでの間でよければ、お付き合いしますよ」

「おぉー! ありすチャンがデレたー!」

ありす「そういうのじゃありませんっ! 内容の乏しい会話をしているうちに、読書をする集中力が削がれてしまっただけです」

「えへへー、ありがとっ! ありすチャンっ♪」ニパー

ありす「……もう、調子がいいんですから……」

ありす「それで……えぇと、ガールズトークと言われても、何のお話をすればいいか、よく分からないのですが……」

「あっ。お喋りもいいけど……」ガサゴソ

「はいっ! せっかくだから、コレ! 一緒にやろーよっ♪」

ありす「これは……ラケット?」

10 : 名無しさ... - 20/08/22 06:26:30 EaV 10/23




-----事務所・中庭-----

ありす「バドミントンですか……体育の授業で少しやった程度なので、うまくできるかどうか……」

「だいじょーぶ、だいじょーぶ! 遊びなんだから、下手とか上手とか気にしないで、楽しんじゃえばいいんだよっ♪」

ありす「柚さんは、経験者なんですよね?」

「うん! 何を隠そう、バド部の副部長なのだー!」ドヤァ

ありす「柚さんが副部長……なんだか、あまり想像がつきません。普段、部活ではどのような役割を担っているんですか?」

「副部長の仕事? うーーん……強いて言うなら……盛り上げ役! カナ?」

ありす「……それだと、事務所と変わらないじゃないですか……」

「柚はどこにいたって柚なのだよっ。それに、うちの部のモットーは、『みんなでワイワイ楽しく!』だからねっ」

ありす「……部活って、そういうものなんですか?」

11 : 名無しさ... - 20/08/22 06:27:15 EaV 11/23

「んー、アタシはそういうのもアリかなって思ってる! もちろん、いっぱい練習して、大会で優勝するぞー! っていうのも、すごいなぁって思うけど」

「でも柚的にはやっぱり、楽しくやるのが一番! ……それっ♪」ポンッ

ありす「えっ、わわっ……!」スカッ

「あー、惜しいっ!」

ありす「い、今のは柚さんが急に打ってくるからです!」

「えへへ、ゴメンゴメン」テヘペロ

「よしっ、次はありすチャンからどーぞ!」

ありす「もう……いきますよっ」

「ばっちこーい!」

12 : 名無しさ... - 20/08/22 06:29:50 EaV 12/23

ありす「……ふぅ……それっ!」ポンッ

「よっ!」ポンッ

ありす「……えいっ!」ポンッ

「おー! うまいうまい!」ポンッ

ありす「これくらい……ならっ!」ポンッ

「なかなか……やるねっ♪」ポンッ

ありす「……っ!」カツッ ポトリ

「あー! ざんねーん」

ありす「うぅ、打ち損じてしまいました……。風のせいでしょうか、急に羽根の動きが変わったような……」

「シャトルって軽いから、風の影響めっちゃ受けちゃうんだよね。一応それ、屋外で遊ぶ用の、ちょっぴり重めのやつなんだけど」

ありす「なるほど……確かに、テレビで見るような試合はいつも屋内でやっているようなイメージですね」

「温度によっても飛びやすさが変わっちゃうから、公式戦で使うようなやつはもっと細かく種類が分かれてるんだよっ」

ありす「そうなんですか……。さすが副部長だけあって、詳しいんですね」

「こないだ一年の後輩に教えてもらった!」フンス

ありす「……前言撤回です」

「いやー、その子もありすチャンみたいにしっかりしてて、よくできた後輩でねー♪」ウンウン

13 : 名無しさ... - 20/08/22 06:33:17 EaV 13/23

「そういえばありすチャンは、中学に入ったらやってみたい部活とか、あるの?」

ありす「…………そうですね……」

ありす「正直、今まであまり考えたことは無かったです。既にアイドルをやっていますし、授業も更に高度になると思うと、全てを両立するのは困難な気がして……」

「うんうん、その気持ちも分かるなー。数学とかもう、異次元だよ異次元」

ありす「……ですが、柚さんのお話を聞いて、少し興味が湧きました。その……いろいろ、検討してみます」

「おぉー! じゃあじゃあ、バド部はどう!? 柚イチオシ! あ、それともありすチャンなら、文芸部とかのほうが似合うかなー?」

ありす「文芸部……読書は好きですが、部活でとなると、あまりイメージが湧きませんね……。本を読む以外の活動も、あるんですか?」

「えっ? んー、アタシもよくは知らないケド……」

「あれかな? 『芸』って付くくらいだし、一発ギャグの練習とか?」

ありす「……それは絶対に無いです」

14 : 名無しさ... - 20/08/22 06:37:35 EaV 14/23



~~~


「てやっ!」ポンッ

ありす「それっ」ポンッ

「ほっ!」ポンッ

ありす「……っ!」ポトリ

「あー、ゴメンっ! 届かなかったっ」

ありす「いえ、私の踏み込みが甘かったです」

「いやー、でも結構ラリーが続くようになってきたね! ありすチャン、なかなか才能あるかもっ?」

ありす「……そうですか?」エヘヘ

ありす「でも、ラリーが続くのは、柚さんが私のミスショットをカバーしてくれているお陰なので……」

「ふふーん! おねーさんがばっちりフォローするからね! 大船に乗ったつもりで任せてよっ」

ありす「……まだ生きていたんですね、そのお姉さん設定」

「そう! アタシ達は一心同体! その名も、かんきつシスターズ! いぇい!」ビシッ

ありす「その決めポーズのようなものは何なんですか」

「え? だってアイドルユニットだもん、こーゆーのはやっぱり必要じゃない?」

ありす「し、知らない間にユニットになってる……」

15 : 名無しさ... - 20/08/22 06:39:04 EaV 15/23

「いやー、期待の新星だねっ♪」

ありす「勝手に話を進めないでくだ、さいっ!」ポンッ

「おっとと……えー、ダメー?」ポンッ

ありす「たぁっ」ポンッ

「はいっ!」ポンッ

ありす「……別に、ダメだとまでは言いませんけどっ」ポンッ

「えっ! ホント!?」スカッ ポトリ

「……あっ」

ありす「……今のは完全に柚さんのミスですね。残念ですが、ユニットの話は無かったことに……」

「えー!? それ聞いてないよー!?」ガーン

ありす「ふふ、冗談です」

ありす「……というか、そもそもユニット活動などのお仕事に関わる重要な判断は、プロデューサーさんがするものだと思います」

「だよねー」アハハ

16 : 名無しさ... - 20/08/22 06:40:53 EaV 16/23

「そうだ! そしたらラリーの記録をうんと伸ばして、アタシ達のチームワークの良さをプロデューサーサンにアピールしちゃおう! そうすれば、ユニット活動に一歩近づけるはず!」

ありす「……まあいいでしょう。何にせよ、目的を持つことは悪いことではないです」

「ふふー♪ ありすチャンもノッてきたねっ」

ありす「橘です。そういうのじゃありません」

ありす「……まぁ、コツはだいぶ掴めてきましたからね。私はもうイージーミスはしませんよ。華麗なタチバナ・ボレーを見せてあげます」

「おぉっ! なんかすごそう! だったらアタシも、必殺・柚チャンハイテンションスマッシュを見せてあげる!」

ありす「……いえ、ラリーですからスマッシュはやめてください……。経験者のスマッシュはさすがに拾えません」





P「ふぅ、やっと会議は終わった……が、今日中に資料まとめろだなんて、また無茶なことを……」ブツブツ

P「……ん? 中庭にいるのは……」


<あー! しまったー!
<うぅ、取れませんでした
<まだまだ! もっかいだよっ
<はいっ。こんなものではありません……!
<せいやー! ポンッ
<はいっ! ポンッ


P「……なんだかんだで楽そうにやってるじゃないか」クスッ

17 : 名無しさ... - 20/08/22 06:45:49 EaV 17/23




~~翌日~~



「我ら! かんきつシスターズ! いぇい!」ビシッ

ありす「……いぇい」ナゲヤリ

P「ほう」

「というワケで、このたびアタシとありすチャンは、個人的にユニットを結成しましたー!」ニパー

P「……そうなのか? ありす」

ありす「……残念ですが、こうなった柚さんはもう、構ってあげないと止まらないので」ハァ

「止まらないので♪」エッヘン

P「そうだった」アハハ

18 : 名無しさ... - 20/08/22 06:46:56 EaV 18/23

P「それで? その『かんきつシスターズ』は、一体どんな活動を考えてるんだ?」

ありす「……それはプロデューサーさんが考えることでは?」

P「プランを練るためには、本人たちの要望を把握しておくことも大事だからな」

「はいはーい! アタシは、二人でなんか楽しいことやりたいっ!」

P「ふわふわだなぁ」

ありす「ふわふわですね」

「あっ、あとプロデューサーサン! 『かんきつシスターズ! いぇい!』は『いぇい!』までがユニット名だからね! ここ、大事なトコだから間違えないよーに!」

ありす「そうだったんですか……!?」

P「相方は知らなかったぽいけど」

ありす「柚さん、そういう情報はきちんと共有してもらわないと困ります」

「えー? アタシ、ずっと言ってたけどなー? いぇい! って♪」

ありす「……た、確かにそうですけど……!」

19 : 名無しさ... - 20/08/22 06:48:26 EaV 19/23

P「それで、ありすの方はどうだ? 何か二人でやりたい仕事とか」

ありす「え? ……うーん、昨日の今日ですし、私も具体的な案と言われると、まだちょっと……」

ありす「……ただ」

P「ただ?」

ありす「……いえ。何でもありません。柚さんと一緒なら、どんなお仕事でも賑やかで……その、楽しくなりそう、と思っただけです」

P「ははっ! それは間違い無いな」

「えへへっ♪ なんだか今からワクワクしてきたー! これからもよろしくねっ、ありすチャンっ♪」

ありす「橘ですっ」

ありす「…………かんきつシスターズなんですから、『橘』でいいんです」

「むむっ! 一理あるカモ! さすがありすチャン!」ギュー

ありす「ですから……! って近いです、柚さん……っ!」

20 : 名無しさ... - 20/08/22 06:50:41 EaV 20/23




ガチャ

村上巴「……話は聞かせてもろうた」

ありす「あ、巴さん。おはようございます」

「やっほー、巴チャンっ♪」

「おう、おはようさん。……それで、柚よ」ギロッ

「……あ、あれ? 巴チャン、ちょっぴりご機嫌ナナメ……?」

「うちとありすはな、前から『レッドベリィズ』として一緒にやってきとる。それはお前も知っとるな?」ドンッ

「ひっ! こ、これは、壁ドンならぬ、ソファドン……?」

ありす「と、巴さん……?」

「そのうえで、うちの組のもんに手を出して、あまつさえ同じ果物系の名を名乗るたぁ……一体どういう了見か、聞かせてもらおうかのぉ……?」ゴゴゴ

「あわわわ……! ちょ、ちょっとタンマ、巴チャン! とりあえず、ちゃんと『ユニット』って言おう!? 『うちの組』って表現は、ちょっとアレじゃないカナー!?」ワタワタ

ありす「お、落ち着いてください巴さん! ユニットの件は柚さんが勝手に言っているだけで、正式なものではありませんから!」

ありす「ですよね、プロデューサーさん!」

P「……やはり揃いの衣装を用意するなら、シトラスカラー、特に黄色をベースに作るべきかな。これは資料を用意しておくとして、歌は……まずはOrange Sapphireのカバーから入るのがユニットのイメージにもマッチするし、受け入れられやすいか……」テキパキ

ありす「既に方針が定まりつつある……!?」

「なぁ、柚。いくら同じステージに立った仲とはいえ、それはそれじゃ。しっかりケジメは……」

21 : 名無しさ... - 20/08/22 06:51:48 EaV 21/23




ガチャ

的場梨沙「ちょっと待ちなさいっ!」

櫻井桃華「果物のユニットというのなら、わたくし達『ももぺあべりー』を忘れてもらっては困りますわっ!」

ありす「梨沙さんに桃華さん!?」

梨沙「ありす、アンタはうちのべりー担当でしょ? 柑橘系に寝返るつもり?」

桃華「わたくし達の友情は、そう簡単に揺らぐものではないはず……そうですわよね?」

ありす「ね、寝返るとかそういうのではなくて……! ただ一応、橘という苗字であることは紛れもない事実ですし……」

「そ、そうそう!」

梨沙「じゃあいっそ改名しちゃうのはどう?」

ありす「そういうわけには……!」

22 : 名無しさ... - 20/08/22 06:53:06 EaV 22/23




ガチャ

辻野あかり「よくわからないけど、果物の話なら黙ってはいられないんご!」

ありす「あぁ、とうとうあまり関係の無い人まで……!」

ワーワー
ガヤガヤ
ヤイノヤイノ
ンゴー!

ありす「ど、どうしましょう……このままでは事務所内の関係性に亀裂が……!」オロオロ

ありす「ぷ、プロデューサーさん! なんとか言ってください!」

P「……果物をテーマとした、大型アイドルユニット……名付けるならそう、『フルーツバスケット(仮題)』……」ブツブツ

P「……これだ!」ティン

ありす「これだ! じゃありませんっ!!」



おわり

23 : 名無しさ... - 20/08/22 06:57:55 EaV 23/23

以上、お付き合いありがとうございました。

二次創作で(割と公式も?)この組み合わせだと大抵いちごパスタ絡みの話になりがちなので、今回はそれに頼らずに書いてみたかった。


最近書いたの
キャンディアイランドのひときわ毒にも薬にもならないおしゃべり
https://ayamevip.com/archives/56053591.html

こちらもよろしければどうぞ。

記事をツイートする 記事をはてブする