1 : 以下、名... - 2010/06/17(木) 19:53:04.09 ZeFlu6G+0 1/143

彼氏「ハニー。愛してるよ」

彼女「幸せよダーリン。もう死んでもいいわ」

死神「………」スッ

死神「………」ザクッ

彼女「」

彼氏「ハニー?」

彼氏「……死んでる」

彼氏「うわぁああああああああああ」

死神「後追いなんて考えない方がいい」

死神「あなたの名前は帳簿にないから」

死神「苦しみ損。どうせ聞こえないけど」

死神「次の対象は、と」パラ




2 : 以下、名... - 2010/06/17(木) 19:54:28.08 ZeFlu6G+0 2/143

「まったくどうしようもない愚図だねぇお前は!」パァン

「グスッ……ごめんなさい……ヒグッ」

「このゴクツブシ」ドガッ

「あんたなんて生まれてこなきゃよかったのよ」バキッ

「グスッ」

死神「………」スッ

死神「………」ザクッ

「」

「あん?」

「……死んでる」

「あたしゃ知らないよ。愚図が勝手に死んだんだ」

「始末に手がかかるってのに、最後まで面倒なんだから」

死神「親より先に死んだ子は」

死神「賽の河原に送られるというけど」

死神「……次の対象は、と」パラ



3 : 以下、名... - 2010/06/17(木) 19:56:08.24 ZeFlu6G+0 3/143

選手(ゲームもラスト40秒を切った)

選手(これが最後のチャンス……!)

選手(決めてみせる!絶対勝つんだ!)

選手「うおおおおおおおおおおおおおお!!」

死神「………」スッ

死神「……時間だ」ザクッ

選手「」

ザワザワ…タンカヨンデコーイ

死神「次のt」パラ

悪魔「おい」



4 : 以下、名... - 2010/06/17(木) 19:58:27.49 ZeFlu6G+0 4/143

死神「……また邪魔をしにきたの」パタン

悪魔「結果的にそうなるが」

悪魔「少し話をしにな」

死神「耳を貸すとでも」

悪魔「お前には決定的に足りないものがある」

悪魔「それは人情!」

悪魔「すなわち愛だ!」

死神「当たり前」

死神「人じゃないもの」

死神「あなただって」

悪魔「悪魔は人間より愛に溢れる存在だよ」

悪魔「頭の固い天界の連中には分からんだろうが」



5 : 以下、名... - 2010/06/17(木) 20:00:16.49 ZeFlu6G+0 5/143

悪魔「さっきのも」

死神「何か」

悪魔「30数秒くらい待ってやれなかったのか」

死神「定刻どおりよ」

悪魔「そこが固いって言うんだよ」

悪魔「せめて試合を完結させてやってもよかったじゃねぇか」

悪魔「それが情けってもんだろ」

死神「知らない」

悪魔「………」

悪魔「だろうな」

悪魔「教えてやる」キュイーン



6 : 以下、名... - 2010/06/17(木) 20:01:46.74 ZeFlu6G+0 6/143

死神「!」ビビッ

死神「貴様何を」

悪魔「お前を人間にしてやった」

悪魔「しばらく地上で生活するがいい」

悪魔「そして知れ」

死神「やめろ」

死神「私には役割が」

悪魔「俺が代行してやるよ」

悪魔「帳簿は預かっとくぜ」パシ

悪魔「さぁいけ」

死神「く……」ボヤー


7 : 以下、名... - 2010/06/17(木) 20:09:18.99 ZeFlu6G+0 7/143

街中

「でさー」

「あるある」

男友「俺今日用事あるから駅前寄って帰るわ」

女友「あ、じゃあ何か奢んなさいよ」

男友「なんでだよ」

女友「いいだろーほら行くぞー」

男友「おい押すなって」

「ひゅー」

女友「そんなんじゃないってばー」

男友「じゃーな」

「うん、またねー」

「じゃあ私ここで」

「おう」


8 : 以下、名... - 2010/06/17(木) 20:12:37.97 ZeFlu6G+0 8/143

男家

「ただいまー」

「って誰もいないんですけどね」

「んー」

「飯後でいいな……寝よ」ガチャ

「……?」

「部屋に違和感」

「布団が」

「………」

「ふっ」

「いるんだろ?わかってるんだ」グッ

「ぜっ!」バサッ

「……なっ」

死神「……ん」



9 : 以下、名... - 2010/06/17(木) 20:18:05.65 ZeFlu6G+0 9/143

駅前デパート

女友「あいつら見てるとさー」チュルチュル

男友「金が…今月もつかな…ははっ」

女友「やきもきするのよねー」チュルチュル

男友「昼飯とかいらなくね?一日二食でよくね?」

女友「とっととくっついちまえよなー」ズズッ

男友「そうだ試食コーナーにもう一度」

女友「すみませーん、替玉お願いしまーす」

男友「鬼!悪魔!人でなし!」


10 : 以下、名... - 2010/06/17(木) 20:24:27.43 ZeFlu6G+0 10/143

女家

「たっだいまーっと」ババッダッダッダッバン

女母「おかえり、女ちゃん」

女母「また靴脱ぎ散らかして…しょうがないわねぇ」

「あ」

「女友ちゃんからメールきてたんだ」

『大事な大事なあたっくちゃーんす』

「ふぇぇ」

駅前デパート

女友「お、女から返信」パカッ

女友『普通に帰ったよ 急に二人っきりにしないでよもう(汗』

女友「はー」

女友「すみませーん、ストロベリーチーズパフェお願いしまーす」

男友「勘弁して下さいお願いします」


11 : 以下、名... - 2010/06/17(木) 20:30:10.11 ZeFlu6G+0 11/143

女友「はっきりしねーなー」

女友「はやく言っちまえよ」

女友「押して倒せばどうにでもなる」メルメル

男友「お前ちょっと世話やきすぎじゃねぇの」

女友「面白いじゃん」

女友「人の恋話ほど面白いもんはない」

女友「う、流石に食べきれなくなったからパフェの残りやるよ」

男友「ありがと、ってまぁ俺の金なんだが」

男友「そういやお前はどうなんだ」

男友「浮ついた話とか」

女友「………」

女友「やっぱ食べる。返せ」

男友「え?食べきれないって」

女友「いいからっ」


12 : 以下、名... - 2010/06/17(木) 20:36:49.72 ZeFlu6G+0 12/143

女家

「はー」

「今日も言えなかった」ピロリロリン

「メールだ。女友ちゃんから」

『今から男ん家突っ込んでこいよ 当たっても意外と砕けない』

「う」

「がんばろうか、な」

「ちょっと出かけてくるー」タッタッタッ

女母「晩御飯はー?」

「うーん」

「い、いらないっ」バタン


14 : 以下、名... - 2010/06/17(木) 20:43:28.90 ZeFlu6G+0 13/143

男家

死神「………」スヤ
 
「どうしよう」

「分からないときは人に聞く」

「客観的な判断を参考にだな」メルメル

駅前デパート

男友「おっと」ブブブ

男友「男からメールか」パカッ

女友「早くも成果があらわれたか?」

男友「だったらメールなんかしてこねーだろ」

男友『うちのベッドで女の子が寝ているんだが どうすればいい?』

女友(なるほどそういうシチュエーションか)

女友「貸して」ヒョイ

男友「あっ、おい」

女友「♪」メルメル


15 : 以下、名... - 2010/06/17(木) 20:51:17.86 ZeFlu6G+0 14/143

男家

「一方的に気まずい…」チャーチャラー

「きたか、頼むぞ男友」パカッ

『誘ってんだろ?襲っちまえ』

「え」

「いやしかしそれは」

悪魔男『何言ってんだよ。千載一遇のチャンスだろーが』ピンポーン

天使男『いけません、きっと彼女も何か深いわけが』ピンポーン

悪魔男『かわいいだろーがその子』コンコンコン

「はっ!確かに」

「きれーな銀髪…日本人じゃないのかな」

「事態を把握するためにもっと観察を」ゴソゴソ


16 : 以下、名... - 2010/06/17(木) 20:56:25.98 ZeFlu6G+0 15/143

「布団に潜り込んだわけだが」ゴソ

「べ、別にやましいことなんて考えてないんだからねっ」

「はぁ、俺は何をやっているのか」

「しかし間近で見てもやはりかわいいな」ドキドキ

死神「………」パチリ

「………」パチクリ

(やべぇ目が開いた)ドッキーン

死神「……?」キョトン

(やべぇ小首傾げてるかっわいー)

ガチャッ

「男くん、入る――」

「よ……っ?」

「……え?」

死神「………」


17 : 以下、名... - 2010/06/17(木) 21:04:39.08 ZeFlu6G+0 16/143

男家

「なっ、ななななn」ワナワナ

「女、いやこれはその誤解だ」

「話せばわかる」

「男くんの」

「ばかぁああああああああああああああっ」バタンッ

ウワァァァンタッタッタッ

「違うんだっ!トラストミー!」ガチャッ

「……行ってしまった」

「はぁ」

「それで」

「君は一体誰なんだ?」クルッ

死神(私が見えてる…?)


18 : 以下、名... - 2010/06/17(木) 21:11:38.16 ZeFlu6G+0 17/143

死神(『お前を人間にしてやった』)ポワン

死神(……あれか)

「あの」

死神「あなたは何」

「そ、そうだよな、人に名前聞くときはまず自分から、だよな」

「俺は男。この家に住んでる」

「帰ってみたら君がベッドで寝てて、」

「よかったら、事情を話してほしいんだけど」

死神「私は死神。今は人間だけれど」

(シニガミ?)

死神「ここはあなたの家だと言ったね」スッ

死神「私もどうしてここにいるかは分からない」スタスタスタガチャッ

死神「邪魔をした。ここを去ろう」バタン

「行ってしまった」

「なんだったんだろう」


22 : 以下、名... - 2010/06/17(木) 21:21:27.39 ZeFlu6G+0 18/143

街中

「……グスッ」

「彼女いたんだ…男くん」

「はぁ」

「お腹すいたな」グゥ

「うちに帰ってごはんを」

(『い、いらないっ』)ポワン

「う」

「女友ちゃん家、行こうかな……」


24 : 以下、名... - 2010/06/17(木) 21:27:30.40 ZeFlu6G+0 19/143

女友家

「うわぁああぁん」

女友「おーよしよし」ポンポン

女友「男が家で年頃の女の子と布団に、ねぇ」

女友「ほら、飯きたぞ」

「ぐすっ、えぐっ」

女友(男のあのメールまじだったんだ)

女友(ん?するとあたしの所為か?)

女友「……なぁ、あたしのハンバーグ半分やるから元気出しなよ」

「うぅ、ありがとう女友ちゃん」

女友「男のやつめ」

女友「女の気持ちも知らないで」

女友「なんて」

女友「なんて面白そうなことにっ!」キラキラ



26 : 以下、名... - 2010/06/17(木) 21:33:08.78 ZeFlu6G+0 20/143

街中

死神「おかしい」フラフラ

死神「身体から力が抜ける。気持ち悪い」フラフラ

「にゃー」トテトテ

死神「……何」ピタッ

「なーぉ」スリスリ

死神「……あげられるものなんて何もないの」

「にゃ?」スリスリ

死神「私は死神」

死神「だからね」

死神「奪うだけ」

死神「与えるものなんて、なに、も……」バタッ

「ふにゃっ?!」

「にゃー!にゃー!」


27 : 以下、名... - 2010/06/17(木) 21:37:21.60 ZeFlu6G+0 21/143

翌日

「寝不足い」

「昨日はいろんなことがあった気がする」

「家に女の子がいたりとか」

「疲れてるのかな、俺。きっとそうだ」

「さぁ、今日も元気に学校に」

死神「」

「なー」ペシペシ

「昨日の子が道端に落ちてる」

「夢じゃなかったのか?むしろ続きか?」

「動かない…まさか死んで」

死神「」グーキュルルルルル

「にゃー」グイグイ

「猫がネズミを食べさせようと」

「っておい、それはちょっとどうかと思う!」ダッ


28 : 以下、名... - 2010/06/17(木) 21:41:23.43 ZeFlu6G+0 22/143

「!」タタッ

「すとーっぷ!」ダダッ

「逃げてった」

「お腹、空かせてるのかな。この子」

「学校……」

「まぁ」

「いいか」


30 : 以下、名... - 2010/06/17(木) 21:47:22.41 ZeFlu6G+0 23/143

学校

男友「男のやつ、今日来てねーなー」

「そ、そうだねっ」

男友「女友、何か聞いてねーか?」

女友「ううん!何も!」キラキラ

男友(何だそのキラキラは)

男友「風邪でも引いたのかもなー」

男友「帰り、あいつん家寄ってくか」

「え」

女友「そうだね!いい考えだね!行こう!」キラキラ

「わた私はちょ、ちょっと用事があるかなーなんて」

女友「皆でお見舞いに行こう!今すぐ行こう!うんそれがいい!」キラキラグイッ

「ちょ、女友ちゃん、腕掴まないで、痛い」ズルズル


32 : 以下、名... - 2010/06/17(木) 21:54:19.36 ZeFlu6G+0 24/143

男家

死神「ガツガツハムハム」

(よく食うなー)

(よっぽどお腹空いてたんだな)

死神「ガツガツ」チラッ

「?」

死神「助かった。ありがとう」

「いえ」

死神「今まで空腹を感じたことってなくて」

(いいとこのお嬢さんなんだろうか)

死神(人の身は不便ね)

死神(悪魔)

死神(早くあいつを探しだして元に)

「あの、」ピンポーン


33 : 以下、名... - 2010/06/17(木) 22:00:22.85 ZeFlu6G+0 25/143

男友「うーっす」ガチャ

女友「ういー」キョロキョロピタッ

「こ、こんにちは」

「おーお前らか」

男友「今日来てなかったから風邪かって話してたんだが」

男友「元気そうじゃねーか」

男友「女連れ込んでやがるし。やるねぇ」ボソッ

「そんなんじゃないっつの!」

「この人今朝行き倒れててさー」

女友「ふむ」スタスタ

女友「貴様か女を泣かせたのは」スチャッ

女友「この泥棒猫」ボソッ

死神「……?」

女友(言っちゃった言っちゃったー!)ジィーン

男友「何そのやり遂げた顔」


34 : 以下、名... - 2010/06/17(木) 22:08:05.57 ZeFlu6G+0 26/143

カクカクシカジカシカクイムーブ

女友「ふーーーん」

男友「へーーーえ」

(そう、だったんだー。よかったー)ホッ

死神「………」

死神「世話になったわ。恩に着る」スッ

死神「報いはいつか必ず」スタスタス

「待って」

「行くあて、ないんじゃないか?」

死神「………」

「俺ん家でよかったら、部屋空いてるし、その」

「好きに使ってくれていいから」

死神「これ以上、迷惑をかけるのも」

「別にいいってー」

「困ったときはお互い様、だろ?」


35 : 以下、名... - 2010/06/17(木) 22:12:37.11 ZeFlu6G+0 27/143

男友「とか言ってテゴメにする気ですぜ姐御」ヒソヒソ

女友「んまー不潔!男なんて皆ケダモノなのね」ヒソヒソ

「おい……」

男友「ま、いいんじゃねーの」

男友「なんだかんだで男にそんな度胸ねーだろ」

男友「な、死神さん」ポン

死神「では……」

死神「しばらくやっかいになります」

女友「ですってよ奥さん。年頃の男女が一つ屋根の下」

女友「おかしなことが起こるかもしれないね!あんたも気が抜けないね!」

女友「って、うわぁ」

(男くんが女の子と男くんが女の子と男くんが女の子と)

女友「気を確かに持て」ユッサユッサ

「そ、そうだ、私も男くんの家に、」

女友「それはない」


37 : 以下、名... - 2010/06/17(木) 22:17:40.58 ZeFlu6G+0 28/143

翌日・学校

教師「あー、急な話だが今日から転校生が来ることになった」

教師「この子だ」

死神「私は死神。名前はない」

死神「今日から世話になるわ。よろしく」

ザワザワガヤガヤアノコカワイー

男友「よく転入できたな、あれで」ボソ

女友「ちょーっとうちから口添えしてもらった」ニヤ

教師「女の隣が空いてるなー。そこ座れー」

死神「………」コク

死神「……よろしく」

「う、うん!よよよろよろしくねっ」ワタワタ

教師「連絡は以上だー。一限めの用意をしとけー」ガラガラバタン

(そんなこんなで、彼女を交えた新たな生活が始まった)


38 : 以下、名... - 2010/06/17(木) 22:23:15.68 ZeFlu6G+0 29/143

ふしぎなことに

教師「この一文から読み取れるようにー」

死神「………」ジー

(死神さん、すごい真剣に黒板見てる)

(まじめさんなんだなー)

死神(おかしい)

死神(これらは地上言語のはず)パラ

(次は教科書に)

死神(何故私は理解できる?)パラララララ

(す、すごい…速読ってやつなのかな)

教師「じゃあ死神ー、この場面での主人公の気持ちはどんなだー」

死神「分かりません」

(え)

教師「え」

悪魔(だろうな)


39 : 以下、名... - 2010/06/17(木) 22:28:03.26 ZeFlu6G+0 30/143

たりないもの

男友「よーっし次は体育だなー」

女友「だる」

「死神さん、女子の着替えは隣の」

死神「ん?」ヌギ

「なななな///」

女友(………)スカッスカッ

死神「着替えたら、いいんでしょ?」バサッ

「ぶっ」

男友「これが芸術か…ッ」

悪魔(………)

悪魔(恥じらいがあった方がエロいな)キュイン

死神「!」ビビッ

死神「み、見るなっ!」ガバッ

悪魔(マーベラス)


40 : 以下、名... - 2010/06/17(木) 22:33:18.29 ZeFlu6G+0 31/143

せつやくれしぴ

男友「よーっし次は昼飯だなー」

「購買いくかー」

「ま、まって」

「あのね、お弁当、作ってきたから」

「皆の分」

女友(上出来だ)b

(うんっ)b

死神「………」ポロッ

「あー、箸の使い方知らないんだったなー」

「昨日はチャーハンだったからスプーンだったし」

女友「晩飯はなんだったんだよ」

「晩飯もあまりものでチャーハンでした」

男友「すげーわかる」


41 : 以下、名... - 2010/06/17(木) 22:41:30.82 ZeFlu6G+0 32/143

てーぶるまなー

死神「………」ポロッ

「何にせよ、箸使えないと食べられないよな」

「ごめんねっ、スプーンとか持ってきたらよかったんだけど…」

死神「………」ポロッ

死神「………」

死神「もういい」スッ

死神「はじめから」ジャキーン

死神「こうすればよかったね」ヒョイッパク

死神「モグモグ」

男友(大鎌ぶん回して料理すくってる…!)

(逆に食べづらいと思うんだけど…)

女友(箸握り締めてすくえよ)

「危なっ、ちょ、危ないから鎌、振り回さないでっ!」


44 : ネタ切れが - 2010/06/17(木) 22:47:31.54 ZeFlu6G+0 33/143

おやくめを

教師「今日の授業はここまで。最後にこの前のテストを返却する」

(あ、わりとよかった)

女友(まぁこんなもんだろ)

(セーフ)

男友「……くっ」ググ

男友「うおおおお」ガバッ

男友「追試ギリギリ…アウト…だと」ガク

男友「死にたい」

死神「そう」ジャキン

男友「ごめんなさい死にたくないです」

死神(帳簿がないから死期が分からないわ)

死神(悪魔…代行とか言ってたけど…やって…ないでしょうね)

悪魔(……そんなんあったな)


46 : 以下、名... - 2010/06/17(木) 22:52:53.10 ZeFlu6G+0 34/143

ねこにおんがえし

「じゃあ、またね」

「おう」

死神「………」コク

「にゃー」

「お、こないだの猫だな」

「あの猫、倒れたお前の前にネズミ持ってきててな」

「きっとお腹空かせてるの分かったんだろうな」

死神「そうなの」

「にぃー」スリスリ

死神「優しいのね。あなた」

死神(毛もボサボサだし汚れてる。野良なのかな)

死神「あのね、男。この猫、」

「いいよ。飼っても。だろ?」

死神「……ありがとう」



47 : 以下、名... - 2010/06/17(木) 22:58:06.86 ZeFlu6G+0 35/143

えがおのかちは

(あー、でも)

(姉貴が動物嫌いだったな)

(ま、どうせ帰ってこないだろうし)

「にゃー」

死神「にゃー」

(こんな笑顔が見れるんなら)

(いいか)

悪魔(………)

悪魔(あいつがペットを飼いたい、なんてな)

悪魔(窮地で受けた親切は身に染みるってもんだ)

悪魔(良い傾向だな)

悪魔(………)

悪魔(『にゃー』)

悪魔(クスクスクス)


50 : 深い意味はなかった - 2010/06/17(木) 23:03:04.37 ZeFlu6G+0 36/143

もっとしげきを

女友「私は期待していたんだ」

男友「何を」

女友「あの白いのが男の家に来ただろ」

女友「普通のパターンならくっつくだろ」

男友「まぁそうだな」

女友「女が危機感を抱くだろ」

女友「で、もっと積極的にモーションかけるだろ、とな」

男友「結構頑張ってるじゃん」

男友「今日も弁当、死神にかこつけて渡せてたし」

女友「そうだが」

女友「やはりサシで何かしてもらった方が」

男友「嬉しいな」

女友「面白いな」

男友「………」


51 : 以下、名... - 2010/06/17(木) 23:16:47.77 ZeFlu6G+0 37/143

「こんばんはー」ガチャ

(こんな夜半に男くんの家に上がりこむなんて…我ながら成長)

「女?どうしたのこんな時間に」

「あのね、お節介かもって思ったんだけど、」

「よかったら晩御飯作ってあげようかなっ、なんて」

「まじで?助かるよー、ありがとなー女」

「わ、私が好きでやることだからっ」

(……うーん?)

「男くんの家さ、広いし、家具も結構いいのに」

「なんで簡単な食事で済ませてるの?」

「この家、大体俺一人だったから」

「別に最低限でいいかーって思ってな」

「あ……何かごめんね……」

「いいって。今は賑やかだし」

「なっ」


52 : 以下、名... - 2010/06/17(木) 23:22:54.37 ZeFlu6G+0 38/143

死神「………」ジー

「………」ジー

ナンデヤネーンハハハハ

死神(笑いどころが分からない)

死神(そもそも笑いとはなんだ)チラッ

「ははっ」

死神「………」ジー

「は、ははっ」

死神「………」ジー

「は…は…」

(何だこのプレッシャーは)

死神(男が笑うタイミング…そこがきっと笑いどころなんだろう)ジー

「あの、さっきからどうしたのかな、俺の顔何か付いてる?」ニコッ

死神(ここだ!)ニタリ

「ひぃっ」



53 : 以下、名... - 2010/06/17(木) 23:30:09.57 ZeFlu6G+0 39/143

一同「ごちそうさまでしたー」

「うまかったー。ありがとなー、女ー」

「あ、デザートに林檎持ってきたから、剥いてくるね」

死神「手伝うわ」

「!」

「!」

死神「♪」スリスリスリ

(鎌振り回す気かと思った)

(この包丁捌き…出来る…!)スリスリスリ

死神(刃物は心が落ち着いていいわね)スリスリスリ


55 : 以下、名... - 2010/06/17(木) 23:40:27.44 ZeFlu6G+0 40/143

「お風呂沸いたよー」

「レディファーストで」

死神「………」コク

「私、食器片付けてるから、男くんも先お風呂入っていいよ」

「手伝うよ」

「えっあああうん、ありありがとととと」

(近い近い近い近い)パリーンパリーン

「ちょ、大丈夫?」

(女、やっぱ無理して手伝いにきてくれてたんだな…)

(きっと疲れてるんだ)

「ここは俺がやっとくから、女は風呂入ってこいよ」

「ううううううん、わわかわかった!」

(『先にシャワー浴びて来いよ』って奴ですかー!)

「あうううあううえう」フラフラ

(女、ほんと大丈夫だろうか…不安…)


56 : >>54 多分はい - 2010/06/17(木) 23:46:45.31 ZeFlu6G+0 41/143

カポーン

死神「ブクブクブク」

「にゃー」チャプチャプ

「あ、死神さん」ガラガラ

死神「ん」ブクブクブク

「おっきいお風呂場ですねっ」ニコ

死神「………」ジー

死神「………」スカッスカッ

死神「ねぇ」

「はい?」バシャー

死神「私とあなた、違うの、何で?」

「え?」シャカシャカシャカ




58 : 以下、名... - 2010/06/17(木) 23:54:33.83 ZeFlu6G+0 42/143

死神「人も動物もね?皆違うの」

「にゃー」

死神「同じ種類なのに」

死神「てすとだって点数が違ったよね」

「そうですね」シャカシャカシャカ

死神「皆同じで同じことが出来たほうがさ、効率いいと思わない?」

「そうでしょうか」バシャー

「皆同じだったら気持ち悪いですしー」ピチャピチャ

「皆違うから面白いんだよー」フキフキ

「『面白い』って女友ちゃんの口癖だったなー」クスクス

「ほら、ね?違った方が面白いです」

死神「ふーん」

死神「そんなもの、か」ブクブクブク


60 : 多分ずれてないと思うきっと - 2010/06/18(金) 00:01:44.42 /RSe89hY0 43/143

「お風呂上ったよー」

死神「よー」

「おう」

「って死神、そのパジャマ」

「私の着れなくなったやつー。死神さんにあげようと思って」

「ほら…私身体大きいし…ふふっ、ふふふっ」

(嫌なスイッチを入れてしまった気が……)

「お、俺じゃあ風呂入ってくるな!」テッテッテ

「湯上りにはやはり牛乳が」パカッ

「あ、あったあった」

「死神さん、牛乳飲もうよっ」

死神「………」コク

「猫さんもほーら」

「にゃー♪」

「ぐいっとー」


61 : 以下、名... - 2010/06/18(金) 00:06:26.32 /RSe89hY0 44/143

「上がったぞー」

「ってあれ」

「」ギュルルルルル

死神「」ゲッソリ

「」ゲッソリ

「何が――」チラッ

「牛乳」ザワ

「消費期限…すっげー過ぎてる」サァァ

「すみませんでしたー!」ドゲザッ

「」


65 : >>64 何そのIDかっこいい - 2010/06/18(金) 01:05:31.50 /RSe89hY0 45/143

女友「男の家に泊りにいっただと」

「うんー。いろいろあったけど楽しかったよ」

女友「何が起こったかこのおねーさんに話してごらん」キラキラ

「えっとね、死神さんがねー」

「でね、死神さんがー」

「死神さんったら」

女友「あ、あのさ!男とは何かなかったのかな!」

「え」

「うーん?」

女友「お前それでいいのか」

死神「女」

「死神さんだー」

「昨日は楽しかったねー」

死神「………」コクコク

女友「まったくもぉ」


66 : 以下、名... - 2010/06/18(金) 01:18:20.54 /RSe89hY0 46/143

女友「女一人には任せておけん」

男友「女には女のペースってもんがあるだろ」

女友「じれったい」

男友「それはお前の都合だ」

女友「というわけでこんなものを用意させた」ピラッ

男友「遊園地のチケットか」

男友「2枚しか見当たらんが」

女友「当たり前だ」

女友「デートだぞ」

女友「でぇーと」

男友「女の性格だと」

男友「皆で行こうって言うんじゃね?」

女友「………」

女友「……お前、行きたいのか?」

男友「……はい」


67 : 以下、名... - 2010/06/18(金) 01:28:51.34 /RSe89hY0 47/143

遊園地・入口

「ごめーん、待った-?」

「いや、今来たとこ」

死神「……うん」コク

女友(結局こうなるのか)

男友「すっげー!一日フリーパスだぜおい!遊び放題!うひょー」

女友「おい貴様ぁ!」ボソ

女友「あくまで二人をラブい絆で結びつけてやるのが主旨だぞ」ボソ

女友「あたしらは裏方に徹し」ボソ

男友「おいあれ乗ろうぜあれ!ジェットコースター!」

女友「………」

「まずは軽いもんからやろうぜ」

「コーヒーカップとか」

女友「あ、あたし遠慮しとくよ」

女友「男と女、男友と死神でペアで乗りなー」


68 : 以下、名... - 2010/06/18(金) 01:35:34.71 /RSe89hY0 48/143

コーヒーカップ・男女ペア

(あうう)

女友(健闘を祈る)b

(あうあう)

「ん、どうした女?」

「いいいや何でもないっ」

「回転強すぎたか?ちょっと落とそうか」

「ううん、そんなんじゃなくて」

「………」

「ここって結構人気なテーマパークで」

「そうらしいなー」

「女友ちゃんがチケット用意してくれたんだよね」

「……女友ちゃんにはいっぱい、感謝してるんだ」

(用意してくれたのだって、私と男くんを……)

(そんなにすごい遊園地だったのか)


69 : 以下、名... - 2010/06/18(金) 01:42:10.79 /RSe89hY0 49/143

コーヒーカップ・男友死神ペア

男友「回せ回せー!最速はもらった!」キュッキュッ

死神「……ねぇ、ちょっと」

男友「見よこの華麗なハンドリングを」キュキュキュ

死神「…もっとね、余裕とゆとりをもって」

男友「うおおおおおおおおおおお」ギュギュギュギュギュ

死神「もおおおおおおおおおおおおお」

休憩所

女友(何やってんだあのバカ)

コーヒーカップ・男女ペア

「……何だあいつら、はえー」

「そ、そうだね」

「………」


70 : 以下、名... - 2010/06/18(金) 01:51:03.33 /RSe89hY0 50/143

男友「次あれ乗ろうぜあれ!ジェットコースター!」

死神「……私、パス」フラフラ

女友「飲み差しでよかったらドリンクやるよ」スッ

女友「選手交代だなー」ハイ

死神「……ん」タッチ

男友「ほーら早くしろ」

「待てってほら」

女友「あのバカ、男持ってきやがって」ボソッ

「いいよ、女友ちゃん」ポン

女友「しかしだn」

「いいの」ギュッ

女友「………」

女友「あたしらも乗るぞー」

「うん」


71 : 以下、名... - 2010/06/18(金) 02:01:15.52 /RSe89hY0 51/143

ジェットコースター・男男友ペア

「このはじめの登り道の感覚、いつんなっても慣れねーな」

「なー男友。ヘソがこうむずむずって」

男友「男」

男友「お前に言っときたいことがある」

「改まってどうしたよ」

男友「女はお前のこと、好きだぞ」

「……え」

男友「普通気付くだろーが。ばーか」

男友「俺も少しじれったくなってな」

「………」

男友「だからどうしろ、なんて俺は言わねーよ」

男友「ただな、お前は女の気持ちを知っておくべきだとそう思った」

「男友……」

男友「お、そろそろ始まるぜ!うっひょー」


72 : テンションがおかしくなって凄い恥ずかしい展開になった - 2010/06/18(金) 02:13:22.31 /RSe89hY0 52/143

ジェットコースター・女女友ペア

女友「まったくあのバカときたら」

女友「女の絶好の告白タイムが到来したかもしれんのに」

女友「まったくもぉ」

「無理だよ」

女友「また女はそんなことを」

「ダメなの」

「男くんね、私なんて見てないんだ」

「ずっと死神さんのこと」

「だからね、届かない」

女友「………」

女友「それでもね」

女友「もしあんたがあんたを見捨てたって」

女友「あたしはあんたを見捨てないから」


73 : 以下、名... - 2010/06/18(金) 02:19:04.29 /RSe89hY0 53/143

「……どうして?」

「どうしていつも助けてくれるの?」

「今回だって」

女友「あんたはあたしの初めての」

女友(ダチだから)

女友「あたしん家のこと知っても仲良くしてくれたのね、あんたが初めて」

女友「嬉しかったなー」

女友「そのとき決めたんだよ」

女友(ずっとあたしはあんたの味方だ)

女友「お、そろそろ始まるぞ!ひゅー」

「そうだね」

「スーゥ」ガタン

「男くんのー」ガタンガタンガタ

「ばっかやろおおおおおおおおおおおおおおおおお!!」ギュインゴオオオオオオ


74 : 以下、名... - 2010/06/18(金) 02:23:40.90 /RSe89hY0 54/143

休憩所

死神「う」パチ

死神「んー」スクッ

死神(まだちょっと頭痛い)

死神(けど)

死神(一日パスが勿体無いからどこか静かなアトラクションに)

ミラーハウス

死神「………」

死神「………」テクテク


75 : 以下、名... - 2010/06/18(金) 02:28:08.49 /RSe89hY0 55/143

ミラーハウス

死神「はー」

死神「私がいっぱい」

死神「妙な感覚ね…この環境の所為」

死神「か…ッ?!」キッ

悪魔「やーぁお嬢さん」ヌラリ

悪魔「いい顔をするようなったじゃないか」

悪魔「俺の努力も甲斐があったというもんだ」

死神「貴様…」

死神「役目代行は果たしているんでしょうね?」

悪魔「あ。忘れてた」

悪魔「ってワケにもいかなくてな。ちゃんとやってる」

死神(ふー)

死神「さっさと元に戻しなさい」

悪魔「……いいのか?」ニヤニヤ


76 : 落ちたらそれはそれで - 2010/06/18(金) 02:35:10.65 /RSe89hY0 56/143

悪魔「人と交わってからのお前は」

悪魔「ずーいぶんと楽しそうに見えたが、な」

死神「………」

悪魔「今戻してやっても未練が残りゃしねーか?ん?」

死神「私は」

死神「私は死神」

死神「いずれ来る生命の為、生命を刈り取ることが使命」

死神「それが使命なんだッ……」

悪魔(迷いが見えるな)

悪魔(しかし、まだ足りない)

悪魔「焦るな。まだ時間は残ってるんだ」

悪魔「もう少し余興を楽しめよ」フッ

死神「……く」ガク


84 : 支援保守ありがとうございます - 2010/06/18(金) 08:36:55.07 /RSe89hY0 57/143

「い、意外と楽しかった」

「そうだなー」

男友「もっかいあれ乗ろうぜあれ!ジェットコースター!」

女友「ハーハーバカがハー行きたきゃハーハー一人で行ってこいハーハーハー」

「あれ」

「死神さんいない」

「ほんとだ」

「途中までは居たの見えたのに」

女友(またこいつは無神経なことを……)

女友「……ん?」チラッ

女友「これ、あたしがやったドリンクだな」シャカシャカ

女友「………」パカッ

女友(氷しか残ってない)

女友(大して溶けてもないな…やっぱつい先程いなくなったのか)


85 : 以下、名... - 2010/06/18(金) 08:45:57.04 /RSe89hY0 58/143

男友「一人でアトラクション回ってるんじゃねーか?」

男友「一日パスなのに寝てたら勿体無いし」

女友「それはお前だけじゃないのか」

「え」

「え」

女友「何にせよ、ここで待ってりゃ戻ってくるだろー」

「そうだなー」


86 : 以下、名... - 2010/06/18(金) 08:57:12.64 /RSe89hY0 59/143

数十分後

「戻って、こないね……」

「………」

「俺ちょっと探してくる!」タッタッタッ

「わた私も」タッタッタッ

男友「近場のアトラクションのどっかだと思う」

男友「俺も行こう」スッ

女友「ただの迷子じゃねーのかねー」

女友「何かあったら携帯な」

男友「おう」タッタッタッ

女友「大げさだと思うけどなー」

女友「………」


87 : 以下、名... - 2010/06/18(金) 09:22:08.33 /RSe89hY0 60/143

女友「いくか」スック

女友「………」テクテクテク

女友「おーっと」バタッ

従業員「大丈夫ですか、お客様」タタッ

女友「いたーい膝擦りむいたーぁ」

従業員「手当を」

女友「おい」

従業員「へい」ビシッ

女友「人探しだ」

女友「性別は女。背はあたしと女の中間程度」

女友「銀髪白皙だから見りゃわかる」

従業員「へい」

女友「アナウンスはしなくていい」

女友(~からお越しの死神さまー、とかねーわなぁ)

女友「騒ぎ立てはするな。客の不安を煽るな」


88 : 以下、名... - 2010/06/18(金) 09:29:02.01 /RSe89hY0 61/143

女友「いつも通りに運営しろ」

女友「だが確実に探せ」

女友「……いいか。もし敷地内でそいつに何かあったら」

女友「お前らただじゃ済まないものと思え」

女友「ダチなんだよ」

女友「そいつも」

女友「頼んだ」

従業員「押忍っ」

女友「親切にありがとーおじさーん」フリフリ

従業員「ごゆっくりお楽しみください」ニコ



89 : 以下、名... - 2010/06/18(金) 09:34:22.40 /RSe89hY0 62/143

男友「さてっと」

男友「後はここくらいだな」

ミラーハウス

男友「俺様の完璧な推理はこうだ」

男友「酔いの醒めた死神」

男友「あぁっ!一日パスなのにこのままじゃもったいないわっ!」

男友「どこか静かなアトラクションに行きましょう!」

男友「ゲーセンは煩かったしやっぱこっちだな」

男友「さてっと」


90 : 以下、名... - 2010/06/18(金) 09:38:44.77 /RSe89hY0 63/143

「こっちは居なかった」

「そう…こっちも居ない」

(流石に人通りが多いな)

「じゃあ、次はそっちを探そう」

「うん」

「………」

「死神さんが来てから、変わったよねー」テクテク

「そうだな」

「いろいろ変わった」テクテク

「買い物とか買い食いくらいはしてたけどさ」

「こんな風に皆で遊びに来ることって、なかった」

「あぁ」

「あのね、男くん」

「死神さんのこと、好きでしょ?」

「……あぁ」


91 : 以下、名... - 2010/06/18(金) 09:43:42.04 /RSe89hY0 64/143

「女…男友から聞いたよ、そn」

「私も好き」

「男くんも、死神さんも」

「友だち、だから」

「………」

「どこ行ったんだろね」

「早く見つかるといいなー」スタスタスタ

「……ごめん」テクテク


93 : 以下、名... - 2010/06/18(金) 09:48:12.01 /RSe89hY0 65/143

休憩所

死神「…う」

男友「よっ、目ぇ覚めた?」

死神「何が……」

死神「!」

死神(悪魔っ……)キョロキョロ

男友「男たちならもうすぐ来るだろ」

男友「さっき携帯で連絡つけたから」

死神「あのね、」

「おーい」タッタッタッ

「よかったー、急にいなくなったから心配したよー」タッタッタッ

女友「なんだ見つかったのか。人騒がせなやつだ」テクテク

女友「だから言ったんだ。大袈裟だーって」

従業員(どっちが)

死神「みんな……」


94 : 以下、名... - 2010/06/18(金) 09:54:38.49 /RSe89hY0 66/143

「ね、やっぱ皆でやれるアトラクションがいいよ」

女友「デートスポットだしなー。いいのあるか?」

「ホラーハウスは?」

男友「メリーゴーランドだろーが」

女友「乗りたいのかそんなもん」

男友「ちょー乗りたい」

「いこっか」ニコ

女友「仕方ねーなー」フッ

死神「………」クスッ


95 : 以下、名... - 2010/06/18(金) 09:57:24.10 /RSe89hY0 67/143

遊園地・レストラン

男友「なかなか回れたなー。満足満足」ゲフ

「楽しかったよう」フキフキ

死神「ガツガツハムハム」

(外食のメニュー…高いな…)

女友「おらデザートも頼めー。今日はあたし持ちだ!」

男友「よっ!」

「わぁい」

(ほっ)

死神「ハムハム」ビッ

女友「はいはい、あんたはオレンジタルトねー」

女友「もうすぐナイトパレードやっから、それまでには」

男友「パフェうめぇ」

「レアチーズケーキおいしー」

女友「ったく」


96 : 以下、名... - 2010/06/18(金) 10:06:06.54 /RSe89hY0 68/143

遊園地・ナイトパレード

「きれーなもんだなー」

「そうだねー」

男友「よっし、写真撮るぞ写真」

女友「フラッシュたくなよー」

死神(今日は楽しかった)

死神(とても)

死神(『ずーいぶんと楽しそうに見えたが、な』)

死神(………)

死神(私に、こんな風に過ごす資格なんてないと思う)

死神(けれど)

死神(もう少しだけ、ここで夢を見ていたい)

死神(そう思える)

「ね、死神さん」


97 : 以下、名... - 2010/06/18(金) 10:09:41.41 /RSe89hY0 69/143

死神「うん?」

「まだね、やっぱり諦められないんだ」

「好きだから。しょうがないよ」

「私、負けないからねっ」

死神「え?」

「ね」ニコ

死神(よく分からないけど)ニコ

死神(ここはなんだか)

死神(あったかいな)


98 : 以下、名... - 2010/06/18(金) 10:12:27.48 /RSe89hY0 70/143

男友「カメラ準備よーし」

「誰が撮るんだ?」

女友「すみませーん、カメラいいですかぁ」

従業員「はい、いきますよー」

「ほら死神さんもっ」

死神「え、何」

「ぴーす」

死神「ぴ、ぴーす」

カシャ


99 : 以下、名... - 2010/06/18(金) 10:45:39.74 /RSe89hY0 71/143

学校

男友「よーっし次は昼飯だなー」

「今日もお弁当作ってきたよ」

「はい、女友ちゃん」

女友「おーう」

「はい、男友くん」

男友「あざーす」

「はい、死神さん」

死神「ありがと」

「はいっ!男くん!」テテーン

「……え?」

女友「随分豪勢だな」

男友「差別だ……」

女友(女、遊園地イベントが終わってからというもの)

女友(何かが吹っ切れたような感じだな)ニコ


100 : 以下、名... - 2010/06/18(金) 10:53:30.67 /RSe89hY0 72/143

男友「そーだ、この前の写真が出来上がったんだがな」ピラッ

「お、見せろよ」

「へー、きれいに撮れて」

男友「ねーし!俺目閉じてたじゃねーか」

女友「いっそうバカっぽい面構えじゃないか」

男友「うっせ」

男友「焼き増ししたから渡しとくー」

死神「おー」

死神(心霊写真っぽくなるかと思ったけど普通ね)

死神(当たり前か。今人間だし)

死神(………)スッ

死神(今の私に、死神としての力はどこまで残ってる?)ジャキン

男友「お、久々に出たな鎌」

死神「ちょっと試し切りさせてもらってもいい?」

男友「え?嫌」


103 : 以下、名... - 2010/06/18(金) 11:00:20.82 /RSe89hY0 73/143

「死神としての、力?」

死神「うん。気になって」

「別に気にしなくても」

「普通の女の子でいいと思うよ」

(ちょっと変わってるけど)

死神「そうかな」

死神(………)

男友「あ、次宿題忘れた。女友、見せて」

女友「んなもんあったか?」

男友「なんだ同類か」

女友「一緒にするなっ」ガッ

男友「って」ゴン

死神「そうかも」

「うん」


105 : 以下、名... - 2010/06/18(金) 11:45:23.19 /RSe89hY0 74/143

街中

男友「帰りなんか食ってこーぜ」

「そうだね、お腹空いた」

「死神、なんか食べたいもんある?」

死神「そうね」

死神「今日はなんだか辛いものが食べたい気分だ」

死神「な…っ!」

「……ゃー」クタ

「あの猫、うちの…っ!轢かれたのか?!」

死神「猫!」ダッ

女友「おい待て、赤信号だ!」グイ

「……ゃ」

死神(まだ、まだ息がある)

死神(はやく…助けないと…!)


106 : 以下、名... - 2010/06/18(金) 11:55:30.15 /RSe89hY0 75/143

女友(車道のが赤に…)チラッ

女友「待ってろ、もうすぐ」

「キィーブロロロロロ」

女友「信号無視だと…っクソが…」

信号『青』パッ

死神「ねk」

「」

死神「―――!」ダッ


107 : しまった飯時だった - 2010/06/18(金) 12:01:43.21 /RSe89hY0 76/143

男友「……まだ、息はある」

男友「けど、この体じゃ、もう」

「ぐすっ…猫さん…」

死神「………」スッ

死神「………」ジャキン

男友「死神?」

死神「分かってる、もう助からない」

死神「今までね、こんな状況、いっぱい見てきたから」

死神「見てきた、はずなのに―――!」ポロッ

「死神さん…」

死神「死んだ生命はね」

死神「天に昇るの」サァァ

死神「天に昇って」ザシュ

死神「待つんだ」

死神「生まれ変わりのときを」ポロッ


108 : 以下、名... - 2010/06/18(金) 12:04:50.61 /RSe89hY0 77/143

死神「願わくば」

死神「どうか安らかに」ツー

「……つらかったな」グッ

死神「お、男っ……」

死神「…ヒック」ヒシ

死神「グスッ、エグッ」

死神「ぅ」

死神「うわぁあああああああああぁぁぁあああああ!!」


その日、私は生まれて初めて、泣いた。


114 : 以下、名... - 2010/06/18(金) 15:43:40.60 /RSe89hY0 78/143

ペット葬儀場

係員「それでは、火葬をはじめます」

死神「………」

モクモクモクモク

ペット同伴カフェin葬儀場

男友(この店は何を対象にしたいんだろう)

「死神さん、相当、参ってるね」

「ついててやりたいけど」

女友「一人にしてくれってあいつの頼みだろ」

「大丈夫かな……」


115 : 以下、名... - 2010/06/18(金) 15:52:07.91 /RSe89hY0 79/143

ペット葬儀場

モクモクモクモク

係員「葬儀はとどこおりなく終わりました」

係員「………」

係員「では、失礼いたします」

死神「………」

死神(猫……)

モクモクモクモク

悪魔(……なるほどな)

悪魔(分かった気がするぜ)

悪魔(死神が情をもたない理由)

悪魔「………、」

悪魔(……やめた)

悪魔(………)スーッ


116 : 以下、名... - 2010/06/18(金) 15:57:35.36 /RSe89hY0 80/143

男家

「あのさ、晩飯出来たん…だ…け、ど」

死神「……いい」

「そ、そっか」

(可愛がってたもんな…)

(今、彼女に出来ることは何か、)prrrrr

「はい、男家です」

『よーっす』

「あ、姉貴」

『なんだその辛気臭い声はぁ』

『家ん中カビでも生えてんのかー』

『今から日本に帰るから』

『きれーにしとけー』ガチャッ

「……え」ツーツーツー

「え」


117 : 以下、名... - 2010/06/18(金) 16:05:37.67 /RSe89hY0 81/143

翌日

(このタイミングで…)

(死神のこと、どう説明したものか)

(そっとしておいてあげたいし)

「うおおお俺はどうしたらいいんだあああ」

「あの、男くん」

「おう、どした」

「今日、晩御飯作りにいっていいかなっ」

「え」

「死神さんに、おいしいご飯で元気付けてあげたくって」

「あ」

「いや、その」

「困る」

「え」

「そ、そうだよね、迷惑、だよねっ」


118 : 以下、名... - 2010/06/18(金) 16:10:41.61 /RSe89hY0 82/143

(そんな風に思われてたんだ…)

「ごめんね、変なこと言って」ジリ

「さ、さよならっ」ダッ

「待って!きっと誤解!誤解してるから!」

「………」ヒュウー

「俺は」

「どうしたらいいんだ」ガクッ


120 : 以下、名... - 2010/06/18(金) 16:15:51.32 /RSe89hY0 83/143

「ただい」

「ま」

姉貴「おかえり」

死神「………」

「とき、すでに」

姉貴「なにこれ」チョンチョン

死神「………」

「その子はえーっとそのー」

姉貴「洋物のダッチワイフ?」

「ちがっ」

「紆余曲折ありましてその」

姉貴「そんなことはどうでもいいんだけどさー」

(いいんだ)

姉貴「何か落ち込んでるみたいじゃんこの子」

姉貴「でも何も話してくれなくてねぇ」


121 : 訂正:姉貴→姉 - 2010/06/18(金) 16:21:08.12 /RSe89hY0 84/143

「~とまぁ、ざっとこんな感じに」

「ふーん」

「猫飼ってたんだ?」

死神「………」ピク

「姉貴が動物嫌いなのは知ってるけどっ」

「……ま、いーけど」

「仏に線香あげてこよーっと」

「ちょっとカモン」チョイ

死神「………」ズルズル



122 : 以下、名... - 2010/06/18(金) 16:27:20.78 /RSe89hY0 85/143

チーン

姉貴「………」

姉貴「墓、作ったの?」

姉貴「猫の」

死神「……ううん」

姉貴「なんで?」

死神「魂はもう、天に昇ったから」

死神「お墓なんて、作ったって」

姉貴「遺灰は?」

死神「……あるけど」サッ

姉貴「ふーん」

姉貴「じゃ作ろう。今」

死神「……え?」



124 : 姉貴が姉貴すぎてもう姉貴でいいです - 2010/06/18(金) 16:35:41.29 /RSe89hY0 86/143

姉貴「あんたどこの子?日本じゃないよね」

死神「……さぁ」

姉貴「日本じゃ墓作るんだよ」グイ

姉貴「ここは日本だ、さぁ作れ」ガチャ

死神「…え、あの」

バタン

姉貴「ほら手ー動かすー」ザクッザクッ

死神「………」ザクザク

死神「お墓作って、どうするの」ザクザク

死神「猫はもう、いないのに」ザクザク

姉貴「あんたが救われるためかなー」ザクッザクッ

姉貴「遺されたやつらがさ」ザクッザクッ

死神「……?」ザク

姉貴「さっきから無駄とか言ってるけどさー」ザクッザクッ

姉貴「じゃ何で遺灰取っといたの」ザクッザクッ


126 : 以下、名... - 2010/06/18(金) 16:41:54.88 /RSe89hY0 87/143

死神「それは」

姉貴「猫は未練ないのかしんないけど」ザクッザクッ

姉貴「あんたはあるんだろ」ザクッザクッ

姉貴「ねーなら捨てちまってる」ザクッザクッ

姉貴「こんなもんか」

死神「う」

姉貴「いつだって泣くのは遺されたやつらなんだよ」

姉貴「無責任なもんだ」

死神「……ん」

姉貴「日本じゃな」

姉貴「神様なんかは分裂するんだ」

死神「は?」



127 : 以下、名... - 2010/06/18(金) 16:46:48.64 /RSe89hY0 88/143

姉貴「そこらの神社や神棚にな、同じやつが分裂して入ってんだと」

死神「はぁ」

姉貴「天に昇った猫の魂もあったらしいけどさ」

姉貴「あんたの胸にのこった猫もいていいと思うよ」トン

死神「………」

姉貴「後はその遺灰突っ込んでー」

姉貴「土戻して印になんかブッ刺しときな」

姉貴「疲れた。後やっときな」ガチャッ

死神「あのっ」

死神「ありがとう、ございました」

姉貴「あいよ」バタン

「姉貴」

姉貴「人生経験の差ってやつ?」

「ありがとう」

姉貴「あいよ」フッ



128 : 以下、名... - 2010/06/18(金) 16:52:02.98 /RSe89hY0 89/143

「男くんには断られちゃったけど」

「やっぱり何かしてあげたいよねっ」

「ということで、来ちゃいまし」

「た」

姉貴 テクテクテク

「お、女の人」

「美人…」

「男くんの家から、出てきてたな…」

「………」

「~~~~~~っ」カーッ

「男くんのばかああああああああああ」ダダッ



131 : 以下、名... - 2010/06/18(金) 16:59:05.41 /RSe89hY0 90/143

女友家

「うえぇぇ」

女友「おーよしよし」ポンポン

女友「大人の炭酸ジュースをやろう」

「グイッ」

「らいあいおろおうんはねー」ヒクッ

女友「そうだなー、うんー、その通りだー」

女友(このタイミングで男め)

女友(流石に不謹慎がすぎ)

「ぅいーっ」バンバン

女友(面白いからいいか)


132 : 絡みなー… - 2010/06/18(金) 17:02:50.67 /RSe89hY0 91/143

男家

「あれ、姉貴もう出てったのか」

ヒラ

「書き置き?」

『我が弟へ

  人がいない間に雌を連れ込むとは成長した

  姉は嬉しく思うぞっ

  だが雌に笑顔もやれねー雄は未熟もんだ

  お前におかしなことは十年早い

  偉大なお姉様より』

「しねぇよっ」ベシッ

「けど、そうだな」

「俺は」

「未熟、か」


133 : 以下、名... - 2010/06/18(金) 17:16:39.12 /RSe89hY0 92/143

女友「それでは会議を執り行う」

「う、うん」

男友「おー」

女友「議題は女と男の家族計画についてだ」

「お、女友ちゃんっ」

女友「あたしは言った」

女友「押してダメなら更に押せ」

女友「と」

男友「待て」

男友「その理屈で今までやってきた結果がこれだ」

女友「ではどうする」

男友「俺は言った」

男友「押してダメなら引いてみろ」

男友「と」

「え、普通」


134 : 以下、名... - 2010/06/18(金) 17:22:46.97 /RSe89hY0 93/143

男友「俺を誰だと思っている」

男友「俺は雄だ」

男友「男心のエキスパートだ」

女友「頼もしいことを言う」

「それは…そうだよね」

男友「まー」

男友「任せとけって」


135 : 以下、名... - 2010/06/18(金) 17:36:30.88 /RSe89hY0 94/143

(最近、女が冷たい)

「あ、女。おはよう」

「……おはよ」

(話しかけても素っ気ないし)

「昨日の数学の宿題さ、ちょっと分からないとこが」

「女友っ」

「おはよー」

女友「おはようさん」

男友「ちーっす」

「男友くんだー」

「う」

(何か嫌われるようなこと)

(心当たりがいっぱいある…)


136 : 以下、名... - 2010/06/18(金) 17:43:05.43 /RSe89hY0 95/143

男友「昼飯だなー」パカッ

女友「今日のおかずは何かなーっと」パカッ

「あれ?お前ら弁当持参したのか」

男友「何言ってんの?」

女友「女だっていつも人の弁当ばっか作ってられないだろー」

(うっ)

(考えてみれば当たり前だよな)

(すっかり女が弁当作ってきてくれるのが当然みたいに思って)

「死神さん、はいっ」

死神「ありがと」パカッ

(お、俺の分は)

「じゃあ食べよっか。いっただっきまーす」

(……購買、行こう)

死神「………」チラッ

死神「どうしたの?」



138 : 以下、名... - 2010/06/18(金) 17:48:44.87 /RSe89hY0 96/143

「なにが?」ニコ

死神「男と何かあったの?」

「なにも?」ニコ

死神「男のおべんと」

「なんで?」ニコ

死神(……?)

女友「おい、大丈夫なのかこれ」

男友「ん?」

女友「嫌われ一直線ルートしか見えんが」

男友「大丈夫だ、これで」

男友「女がいつもどれだけ男に尽くしてきたか」

男友「男のやつも分かるだろーよ」


139 : すごい難航する - 2010/06/18(金) 18:01:09.29 /RSe89hY0 97/143

(『そ、そうだよね、迷惑、だよねっ』)ポワン

(あのときのこと、ちゃんと言ってなかったな)

(迷惑なんかじゃ)

(『よかったら晩御飯作ってあげようかなっ、なんて』)

(『はいっ!男くん!』テテーン)

(いつも元気で、お節介で)

(『女はお前のこと、好きだぞ』)

(『死神さんのこと、好きでしょ?』)

(『友だち、だから』)

「………」

「言おう」


141 : 以下、名... - 2010/06/18(金) 18:10:13.21 /RSe89hY0 98/143

女友「体育終わった-」

死神「つかれた」

「でも今日はこれで授業、終わりだ」

「ね」ゴソ

「なんだろ、これ」

『ちゃんと、伝えたいことがあります

  屋上で待ってます

  男』

女友「ほう」

「お、女友ちゃんっ、見た……っ?」

女友「なんも」フッ

女友「男友ー、死神ー、買い物いくから荷物持ち付き合えー」

男友「えー、何で俺が」

女友「スイーツ奢るぞー」

死神「いくいく」


143 : 以下、名... - 2010/06/18(金) 18:18:28.95 /RSe89hY0 99/143

屋上

「………」

ギィィ

「何の、用?」

「あ、悪いな、時間取らせちゃってその」

「………」

「この間は悪かった」

「困る、なんて言って」

「………」

「違うんだ」

「女のこと、迷惑だなんて思ってたんじゃない」

「えっと、そのとき混乱してたんだ、俺」

「だから許して、なんて言えないけど」

「女を傷つけたよな。ごめん」

「………」


144 : 以下、名... - 2010/06/18(金) 18:22:27.55 /RSe89hY0 100/143

(うわぁ)

(男くんと二人きり男くんと二人きり男くんと)

(み、皆がいる教室とかだったらフリも出来るけどっ)

(屋上ってあれ?あのパターンだよねっ)

(こ・く・は・く)

(きゃっ///)

(う、返事もしてもらえない)

(怒ってるんだ…きっと)

(でも…)


145 : 以下、名... - 2010/06/18(金) 18:26:42.03 /RSe89hY0 101/143

「あ、あのさっ」ガシッ

「!あっ、あああはいっ何でしょうっ」

「俺、女に構ってもらえない間ずっと寂しくて」

「今までのこと思い返したら、感謝もしきれなくなって」

「俺やっぱ、お前のことが、」

「す」

「す」

「す」

「す?」

女友「す?」

男友「す?」

死神「き?」

「……え」

「……え」


147 : 耐えられなかったんだ - 2010/06/18(金) 18:33:45.53 /RSe89hY0 102/143

女友「おいっ見つかったじゃねーか」

男友「まっさきに飛び出したのはお前だ」

死神「前読んだ本にあったんだけど、これ愛の告白ってやつかな?かな?」

「お、女友ちゃん……?」

女友「いやーだって」

女友「こんな面白そうなイベント」

女友「このあたしが見逃すわけにゃあいかねぇよ!」キラキラ

男友「うん!うん!」

死神「ねっ、続けて続けてっ」

死神「私たちのこと、気にしなくていいからっ」

女友「そうだもっとやれ」

男友「ヤれ」

「も、もおおおお」

この出来事は、しばらく皆の笑いのタネにされた

死ぬほど恥ずかしかったけど、女と仲直り出来て、よかったと思う。


150 : 以下、名... - 2010/06/18(金) 18:51:15.81 9nEYi6Or0 103/143

終わり?

死神は?


161 : 以下、名... - 2010/06/18(金) 20:07:28.58 /RSe89hY0 104/143

誰得女友エピソード



はじめようかどうしようか迷って


162 : 以下、名... - 2010/06/18(金) 20:15:27.42 BSeS5u1V0 105/143

>>161
是非!


163 : 何で迷ったって完成形があやしい - 2010/06/18(金) 20:17:14.55 /RSe89hY0 106/143

女友「た、誕生日パーティー…?」

「そっ。女友ちゃんもうすぐ誕生日でしょ」

「やろーよー」

「女友ちゃん家で」

女友「いや、あのな、都合ってーかその」

「なんだ、誕生日なのか」

男友「そういや女友の家って行ったことねーな」

男友「俺の家には来たことあんのに」

「俺も行ったことない」

死神「お祝いするの?いいわね」

「でしょー?やろーよー」

女友「待て、」

女友「少し考える時間をくれっ」ダッ


165 : 以下、名... - 2010/06/18(金) 20:24:59.58 /RSe89hY0 107/143

「女は、女友の家行ったことあるんだよな?」

「うんー」

「ご飯食べにいったりとか、泊りも行くなー」

「おっきくてねー、人がいっぱいいてねー」

「何だ豪邸なのか?」

男友「いろいろと偉い家だーってのは聞いたことあるが」

「女友ちゃん家はすっごいよー」

「楽しみになってきたなー」

男友「そうだな」


167 : 以下、名... - 2010/06/18(金) 20:32:13.21 /RSe89hY0 108/143

女友「あいつらなら…いや…でもな」

女友「もし…だったら…」

女友(何故誕生日パーティなんぞに頭を悩ませるハメになるか)

女友(それは、あたしにはある悩みがあるからだ)

運転手「お嬢」ペコ

女友「……出迎えはいらねぇっつってんだろ」ピタ

運転手「最近、雲行きが怪しいというのはご存知のはず」

運転手「中に。一人で外を出歩くのは危険です」キー

女友「……ふん」バタン

女友(悩みというのは、これだ)

女友(うちは普通の家柄じゃない)

女友(金持ちなんかじゃ言葉が足りない)

女友(極道)

女友(いわゆるヤのつく自由業ってやつだ)


168 : 以下、名... - 2010/06/18(金) 20:41:49.82 /RSe89hY0 109/143

女友(まさしくこの家の人間であるがゆえに)

女友(あたしには友だちと呼べる存在がいなかった)

女友(気軽に互いの家に遊びにいくような関係)

女友(ずっと憧れていた)

女友(幼い時分のあたしは)

女友(家のことに何の疑問を持ってはいなかった)

女友(家に招いたトモダチが何人も何人も離れていって)

女友(いつしか気付いてしまった)

女友(あぁ、うちは普通じゃないんだ、と)

女友(だから)

女友(あたしには友だちと呼べる存在がいなかった)

女友(……女と会うまでは)

運転手「着きやした」バタッ

女友「……ご苦労」

運転手「いえ」バタン


170 : 以下、名... - 2010/06/18(金) 20:49:25.25 /RSe89hY0 110/143

死神「でも女友、都合悪いかもみたいだったけど」

「うーん」

(まだ、不安なのかなー……)

(男くんたちなら)

(信じてくれると、思ったんだけど)

「きっと、大丈夫だよ」

「恥ずかしいんだと思うなっ」

男友「そんなタマじゃねーだろー」

男友「けどま」

男友「やるんならプレゼント、用意しねーとな」

「うんうんっ」

「おう」



172 : 以下、名... - 2010/06/18(金) 20:59:54.78 /RSe89hY0 111/143

女友家

「「「お帰りなさいませッ!お嬢!」」」

女友「はいはいご苦労さん」

女友母「帰ったのね、女友」

女友母「……話があります。奥へ」

女友「……あん?」

女友家・奥の間

女友「……うちの組に内通者、だと?」

女友母「えぇ」

女友母「信頼できる筋からの情報」

女友「……不愉快だな」

女友母「えぇ」

女友母「全くその通りだわ」



173 : 以下、名... - 2010/06/18(金) 21:06:58.11 /RSe89hY0 112/143

女友「で?」

女友母「大方の見当はついているのだけれど」

女友母「確定に足る証拠がないの」

女友母「いたずらに場を乱したくない」

女友「あんたがあたしに求めてるのは」

女友「“エサになれ”」

女友母「そういうこと」

女友母「話がはやくて助かります」

女友「はぁ」

女友「いいよ」

女友「なんだっていい」

女友「……やる」


175 : 以下、名... - 2010/06/18(金) 21:14:42.94 /RSe89hY0 113/143

キャッキャ

「うーん」

「何あげたら喜ぶかなー」

死神「あ、このネックレスかわいい」

キャッキャ

男友「女連中はこういうのすきだよな」

「そーだなー」

「俺ら何買おうか」

男友「何だっていいんじゃねー」

男友「お」

男友「これいいな」

「そのセンスはないわ」


176 : 以下、名... - 2010/06/18(金) 21:21:54.40 /RSe89hY0 114/143

衆A「お嬢、日に日に機嫌が悪くなってますね」

衆B「あれ、衆Cはどうした」

衆A「昨日、お嬢が――」

「「お疲れ様です!!」」

幹部「あかんなぁ、こないなとこでお嬢の影口叩くなんて」

幹部「内通者がどこにおるかわっかれへんのに」

「「申し訳ありませんでした!!」」

幹部「謝るんならお嬢にいいや」

幹部(生きとるうちに……な)


179 : 以下、名... - 2010/06/18(金) 21:28:58.56 /RSe89hY0 115/143

幹部「これが、女友父組家の見取り図になります」

幹部「お嬢の部屋はここになります」

幹部「ここが正面玄関ですが」

幹部「お嬢…失礼、女友はこの」

幹部「第二裏口を通って出入しとります」

幹部「万一気取られた場合、通るのはおそらくここ」

幹部「ここ使うとるんは一部の上級組員だけで」

幹部「年頃の女がおったら、女友でまず間違いありません」

敵幹部「なるほど」

敵幹部「あなたの計画には特に欠陥も見当たりません」

敵幹部「きっとうまくゆくでしょう」

敵幹部「成功の暁には」

敵幹部「悪くない待遇を、約束しましょう」

幹部「はい」

幹部「よろしく頼みます」ニィィィ


180 : 以下、名... - 2010/06/18(金) 21:36:04.67 /RSe89hY0 116/143

女友誕生日

「おっかしーなー」

「女友ちゃん、学校来てないね」

男友「そーだなー」

男友「電話してみっか」prrrr

男友『只今、電話に出ることが』

男友「繋がらんな」

「都合が悪いって、これのことか?」

「う、うーん」

死神「………」

死神(嫌な風ね…)


181 : 以下、名... - 2010/06/18(金) 21:42:59.66 /RSe89hY0 117/143

「学校、終わっちゃった」

「結局来なかったな」

男友「なんだなんだ」

男友「連絡の一本くらいくれりゃいーのによー」

「どうしよ」

「女友ちゃん家、行ってみる?」

死神「行きましょ」

死神「はやく」

「う、うん」


182 : どうしてこうなった - 2010/06/18(金) 21:48:53.19 /RSe89hY0 118/143

女友「………」イライラ

女友「………」イライラ

女友「おい」ムセン

運転手『へい』ムセン

女友「あたしはいつまでここに突っ立ってりゃいい」

運転手『その』

運転手『刺客が現れるまで…か、と…』

女友「かれこれ何時間だと思ってんだ……」

女友「まったく、今日はもう来ないんじゃ――」

女友(そういや、今日は)

女友(誕生日、だったな)

女友(誕生日パーティー)

女友(かー)


183 : 以下、名... - 2010/06/18(金) 21:53:47.86 /RSe89hY0 119/143

「ここ、なんだけど」

男友「………」

「………」

死神「………」

黒服「おい」

黒服「こっから先は私有地じゃ」

黒服「部外者は出てってもらえんかのォ」

(……あれ?)

「は、はい、失礼しました」

男友「なんだなんだこの状況は」

「人通りも急に少なくなったな、この辺」

死神「………」

「あのね、私ちょっと」

「様子見てくる」タ

「皆はここで待っててー」タッタッタッ


184 : 以下、名... - 2010/06/18(金) 22:00:44.28 /RSe89hY0 120/143

女友(例年、誕生日は一人だった)

女友(いや、人自体は家に何人かいたけど)

女友(幼女とごついおっさんどもがパーリーってのもない話だ)

女友(この日はいつもあたし一人)

女友(部屋にいつも一人ぼっt)

女友「運転手ゥ!!」

運転手『へ、へいっ!』

女友「家だよ、あたしの部屋だ!」

女友「クソババァに謀られたんだよ!」


185 : 以下、名... - 2010/06/18(金) 22:06:34.25 /RSe89hY0 121/143

「何があったんだろ…」

「それにさっきの黒服さん…」

「女友ちゃん家のヤクザさんたち、あんな訛りあったっけなー」

「こっからだとー」

「あの秘密通路が近いなっ」

「前女友ちゃんに教えてもらったんだよねー」

「お邪魔しまー」ギギギ

「す」バタン


187 : どこへ向かっていくのか - 2010/06/18(金) 22:12:34.10 /RSe89hY0 122/143

女友家・女友の部屋

女友「………」

刺客(情報通りですね…)

刺客(例年、この日は部屋に閉じこもっている)

刺客(寂しい娘だ)フッ

刺客「動くな」ジャキン

刺客「貴様の身柄、貰い受ける」

刺客(後は睡眠薬を――)

女友「……ふっ」

女友「ふふ」

女友「『動くな』」

女友「『貴様の身柄、』」グッ

女友母「『貰い受ける』!」バサァ

刺客「……なっ」



188 : 以下、名... - 2010/06/18(金) 22:18:50.00 /RSe89hY0 123/143

女友母「内通者がいるとは聞いておりましたので」キン

女友母「このような茶番、をっ」スパッ

女友母「仕掛けっさせ、て、もらいまし、たぁッ!」ザシュ

刺客「……っは」ドク

刺客(強い…ここは一旦…)スッ

刺客(引く!)カッ

女友母(煙幕…?いや…これは爆薬…!?)

女友母「しま…っ」

ドォン…


189 : 以下、名... - 2010/06/18(金) 22:25:31.74 /RSe89hY0 124/143

ドォン…

「ふぇ」

「すごい音が」

「中で何が起こってるの……?」

刺客「ゼェッ…ハァッ…」タタタタタ

刺客(!あれは――)

刺客(第二裏口、年頃の女…武道の心得はなさそうだが…)

刺客(なるほど、こいつが真の女友だな!)ダダダダ

「え?え?」

刺客「覚悟ッ!」ドス

「」ガク


190 : 以下、名... - 2010/06/18(金) 22:32:40.58 /RSe89hY0 125/143

運転手「お嬢!」キキィーッ

女友「なんだこのザマは…家が半壊してるじゃないか」

運転手「お下がりください、これは――」

男友「あれ、女友じゃん」

「よ、よう」

女友「お前たち?!なんでこんなとこに」

男友「なんでってほら」

男友「誕生日。お前の」

男友「何?家ん中で花火ブチあげたの?」

女友「バカなこと言ってないで――」

死神「ねぇ、来て欲しいんだけど」

死神「こっち。血の痕があるわ」


191 : 以下、名... - 2010/06/18(金) 22:37:51.99 /RSe89hY0 126/143

車内

女友「女が中にいた…だと…?!」

「あ、あぁ」

男友「ちょっと様子見てくるっつって」

男友「爆発が起きるちょっと前か?」

女友(裏から入ったのか…くそ)

女友「運転手!もっとスピード!」

運転手「いえ」

運転手「あそこで血痕が途切れています」

運転手「おそらくはあの」

運転手「廃工場の中に」

女友「待ってろよ…」

女友「女……!」


192 : 以下、名... - 2010/06/18(金) 22:46:49.15 /RSe89hY0 127/143

廃工場

敵幹部「痴れ者め」

敵幹部「罠に嵌り深手を負い、挙句にターゲットを間違えるなどと」

刺客「返す言葉も…ございません…」

敵幹部「幹部さん?」

敵幹部「随分と話が違ったようだ」

敵幹部「例の件はなかったことに――」

幹部「………」

幹部(なんで…ッこんなことにッ…)

敵幹部側近「アニキ。不審な車が近付いてきています」

敵幹部側近「追っ手、かと」

敵幹部「全てご破算ですよ、まったく」

敵幹部「刺客。しんがりくらいつとめてもらいますよ?」スタスタスタ

刺客「……はい」スッ


193 : 以下、名... - 2010/06/18(金) 22:52:38.69 /RSe89hY0 128/143

男友「えーっと、俺は」

女友「邪魔だからここにいろ」

女友「運転手、もしものときは車を出せ」

女友「あたしが行く」

「お、俺も」

女友「あんたが来て何になるってんだ」

女友「邪魔だからここにいろ」

死神「私もいくよ」

女友「………」

女友「あんたは」

女友「……よさそうだね」

死神「………」コク

女友「さ、行こうか」

女友「ふざけた真似をしてくれた奴らに」ドシッ

女友「きっつーいお灸をすえてやりになァ!」ズガァァァン


194 : 以下、名... - 2010/06/18(金) 22:58:30.66 /RSe89hY0 129/143

女友「………」チラッチラッ

女友「………」コク

死神「………」コク

女友(人の気配はなさそうだな…上か)

死神「――!」ジャキン

死神「あぶないっ」キィィン

刺客「……我が太刀筋、よくぞ受けられた」カンッ

刺客「刺客だ…お前たちを先へ進めるわけにはいかない」ズザーッ

死神「女友ちゃん」ズザーッ

死神「ここは、私が」

女友「おう」

女友「まかせたっ」タタッ

刺客(『女友』…?まさか)ブォン

死神「あなたの相手は私だって言ったよ」キィィン

死神「余所見なんてしてちゃ――死んじゃうかも」


195 : 以下、名... - 2010/06/18(金) 23:06:21.43 /RSe89hY0 130/143

女友「ハァッハァッハァッハァッ」タタッタタタタッヒョイッ

女友「女ぁ!」ガラララッ

幹部「はっ、ははっ」

幹部「ツキが戻ってきよったわ」

幹部「まさか思たけど」

幹部「わざわざお越し下さるたぁなぁ!お嬢!」

女友「呼ぶなよ」スッ

女友「お前なんかがあたしを」スラァァッ

女友「お嬢、って、呼ぶな」キン カラッカラカラカラ

幹部「仕込み刀…なぁ…」

幹部「おぉ怖い怖い」スッ

幹部「そない物騒なもん向けやんといてや」ジャカッ

女友「女子ども相手に拳銃を振り回すのが貴様の流儀なのか?」ジリ

幹部「組筆頭の戦闘狂相手に手加減するんも失礼な話やで」ジリ


197 : 以下、名... - 2010/06/18(金) 23:14:21.28 /RSe89hY0 131/143

死神「………」ブン キィンガィン グァァン

刺客「…ゼェ…ヒュゥ…」ヒュッシュパッ ヒュオッ

刺客(この者…強い)

刺客(手負いの身体では…抑えきれないか)

死神「ねぇ」ズサッ

刺客「…ハッ…なんだ」ズ ズザ

死神「女ちゃんを」

死神「と、女友ちゃんを狙った理由は何」

死神「何の恨みがあったの」

刺客「…ヒュー…ケホ…」

刺客「恨み。そんなものはない」

刺客「強いて言うなら仕事だから、だ」

死神「何それ」

死神「くだらない」



198 : 以下、名... - 2010/06/18(金) 23:20:58.72 /RSe89hY0 132/143

死神「そんなくだらないことで」コォォ

死神「人の生命を」コォォ

死神(……!)ドクン

死神(何を言ってるの)

死神(私は)

死神(私は死神なのよ)

死神(今まで…いくらでも…)

死神(刈り取って、きた)ドクン

死神「………」スッ

刺客「戦場で得物を手放すなど」

刺客「……情けのつもりか」

死神「違うもの」

死神「私は違うっ」


200 : 以下、名... - 2010/06/18(金) 23:31:04.07 /RSe89hY0 133/143

幹部「ほらほらァ!逃げてばっかじゃぁどうにもなれへんで」パァン パァン パァン

女友「………」タタッ キンキュイン チュゥン

女友「貴様」

女友「女をどこへやった?」

幹部「さぁなぁ」パァン パァン パァン

幹部「このフロアのどっかにはおるかもなぁ」ジャカッ

幹部「けど、教えへん」パァン

女友「………」キュインチュン ズザッ

幹部「跳弾でコンテナでも降らされたらかなわんからなァ!」パァン パァン パァン

女友「……っ!」ザッ チュイン カンカン

女友「なんだ、気付いてたんだ」

女友「何故裏切った?」

幹部「功績立てても立てても」ジャカッ

幹部「まだこんな程度の地位や」

幹部「ええ扱いしてくれるとこ付くんが、当たり前ゆうに」


201 : 以下、名... - 2010/06/18(金) 23:34:37.67 /RSe89hY0 134/143

女友「よく分かった」

女友「貴様が重用されない理由が」ダッ

幹部(破れかぶれの突進か?)

幹部「教えてもらおやない…!」パァン パァン パァン

女友「……っ」キィン ザシュッ ヒュオッ

幹部(なんや、なんやこいつ)パァン パァン パァン

幹部(撃たれても撃たれても止まらん…ッ)

女友「はぁああああああああああああああ」ドン カシュッ ドン


202 : 以下、名... - 2010/06/18(金) 23:40:50.04 /RSe89hY0 135/143

幹部(死ぬのが…怖ないんか…ッ?)ガキィ ガキィ ガキィ

幹部「……弾切れやと?クソッ」ゴソゴソッバララララ

幹部(床に落ちて…ま、間に合わん…)

女友「貴様に足りないものォ、それはァ」ダッダッダダダダダ

女友「器、だぁああああああああああああ!」ガキィィィィィン

幹部「ひっ、ヒィ!殺られ」ガバッ

幹部「r」ドサッ

女友「峰打ちだっつーの」

女友「今のは女の分」

女友「残りは組に聞きな」

女友「……女、どこだろ」


203 : 以下、名... - 2010/06/18(金) 23:45:40.11 /RSe89hY0 136/143


『……ちゃん』

『…女友ちゃん』

女友(――!)

女友「そこかっ?」バタン

「……ぅ」

女友「…ごめんな、うちの騒動で」

女友「さ、帰ろ」

女友「う」ガクッ

女友「ぜ」バタ…

ミシ

ピキッ

ガラ、ガラガラガラ


204 : 以下、名... - 2010/06/18(金) 23:51:21.13 /RSe89hY0 137/143

ガラ、ガラガラガラ

死神(建物が…)

死神(もたない)

死神「女友!女!」

死神「だ、大丈夫っ?」

「…ぅぅ」

女友「………」ドクドク

刺客「手を貸そう」スッ

死神「………」

刺客「情け、ではない」

刺客「ケジメをつけたいんだ」

死神「………」コク


206 : 以下、名... - 2010/06/19(土) 00:02:47.75 /RSe89hY0 138/143

女友家・女友の部屋

女友「しっかしまー」

女友「流石にどうなるかと思ったね!」ケラケラ

死神「もう、笑い事じゃないよ」プリプリ

「何事もなかったから、よかったじゃんー」

「ねっ」ニコ

死神「むぅー」

男友「なんつーか俺たち」

「蚊帳の外、だったな」

運転手「でしたねぇ」


208 : 以下、名... - 2010/06/19(土) 00:08:21.52 sAh3JijB0 139/143

男友「よーっし、じゃー」

男友「女友の誕生日パーティー」

男友「を」

男友「はっじめっるぞー」

女友母「あらあら」ニコニコ

女友母「でも、なにもこんな中破した部屋で催さなくても」

女友母「無事な部屋も空いていますよ?」

女友「いいよ、ここで」

女友「ダイナマイトでぶっ飛んだんだ」

女友「あたしの心の壁も、天井も」

男友「とか言っちゃってー」ニヤニヤ

女友「う、うるさいっ、茶かすなっ」ゴンッ

女友母(女友ちゃん……)

女友母(素敵な友だち、いっぱい出来たのね)ニコ


209 : 以下、名... - 2010/06/19(土) 00:12:06.54 sAh3JijB0 140/143

女友「かんぱーい」

一同「「「「「かんぱーい」」」」」

ゴツンカツンカランコロン

女友「正直ね、不安だったんだ」

女友「あたしの家のこと知ったら、皆どう思うだろ、って」

「どうっていってもな」

男友「なんかもう」

男友「いろいろあったしどうでもいいな」ハハ

「それ」ニコ

「家がヤクザ屋さんだって何だって」

「女友ちゃんは友だちだよっ」

「ね」

死神「うん」

男友「おう」

「おー」


210 : 以下、名... - 2010/06/19(土) 00:14:13.13 sAh3JijB0 141/143

「プレゼントこうかーん」

女友「の」

女友「前にー」

女友「グラスこうかーん!」

「ん?」

男友「なんだそれ」

死神「………」キョトン

女友「いいから回せ回せー」

女友「一口ずつ飲んでだなー」

女友「あーもう、よく分かんねー」

(おおおおと男くんとかっかかか間接きっs)

女友「今日からあんたらはー」

女友「あたしと盃を交わした仲だ!」

女友「これからもよろしくなっ」

女友「ダチ公どもっ!」


211 : 女友エピ完走出来てすごい安心みたいなものを感じる - 2010/06/19(土) 00:16:26.87 sAh3JijB0 142/143

後日談

女友(………)

女友(ネックレスは分かる。イヤリングも分かる)

女友(クッキー缶も分かる)

女友(が)

女友(木刀なんておんなの子のプレゼントに寄越すかふつー)

女友(っとにあいつは)

女友(バカなんだから)フッ



212 : 以下、名... - 2010/06/19(土) 00:32:35.28 PyNRrH4qO 143/143

>>1お疲れさま~楽しかった
また書いてね


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