1 : 以下、名... - 2010/07/01(木) 12:22:47.89 r2zohVtu0 1/64

1勇者「とりあえず自己紹介からしよう、俺の名はああああ」

2勇者「俺の名前もああああ」

3勇者「俺の名もああああ!」

4勇者「僕はああああ」

5主人公「僕の名前もああああだよ」

6主人公「俺の名もああああだ」

7主人公「僕もああああ…」

8主人公「例によって俺もああああだ」

9主人公「僕の名前もああああだよ」

1勇者「…お前ら親から愛情受けてないんだな」

3勇者「お前もな」



元スレ
ドラクエの勇者たちを同じ部屋に閉じ込めてみた
http://yutori7.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1277954567/

4 : 以下、名... - 2010/07/01(木) 12:32:07.21 r2zohVtu0 2/64

「呼びにくいから順に1号2号3号って呼んでいこう」

「ネーミングセンスが古いなあ」

「うるせえ、で、俺は勇者なんだけどお前らの職業は?」

「俺も勇者です」

「マジで?俺も勇者だよ」

「僕も勇者だ、もしかして勇者ばっかり集められたのかな」

「俺も今は勇者だな…」

「僕もこのあいだ勇者に転職したばかりだよ」

「ちょっと待て、勇者って転職でなれるもんなのか!?」

「うん、それでそっちの3人は?」

「えっ、えーと僕は…魔物使い…いや、王族かな?」

「えー…まあ、バトルマスターというか天使というか…」

(職業って何だよ…スキルじゃないのかよ…)


6 : 以下、名... - 2010/07/01(木) 12:42:43.60 r2zohVtu0 3/64

「んで、俺もお前らもどうしてこんなとこに来たんだ?」

「俺は宿で休んでたら突然…」

「俺もだ、他のみんなも同じような状況じゃないのか?」

「だね、とりあえず状況を整理しようよ」

「部屋…というか建物は一般的な宿と同じような感じみたいだね」

「でもドアとか窓は開かないし人もいないな」 ギシッ

「魔王の罠かもしれないね…くそっ!」

「いや…この際の問題はそんな些細なことじゃない…」

「どういうことだ?」

「これだけの人数がいるのに女の子が一人もいないことだ!!」

「!!!」


7 : 以下、名... - 2010/07/01(木) 12:53:25.73 r2zohVtu0 4/64

「みんなパーティに女の子の1人ぐらいいるだろ!?どうして連れてこなかったんだよ!」

「ふざけんな!冒険に女なんて…」

「そりゃ女の子だったら何人かいたけど…」

「!?」

「連れてきてても僕の妻と子に手出しさせるもんか!」

「妻子持ちだと!?」

「くっそおおお…せっかく戦・賢・僧でハーレムパーティ作ったのに…!」

「僕だってそうだ!せっかく他のみんなは全員女の子雇ったのに!」

「お前ら妹に手出したら殺すぞ」

「くっ…どいつもこいつも…7号!お前はまさか大丈夫だよな!?」

「ごめんなさい、僕のところは幼馴染でツンデレの女の子がいるから…」

「それなんてエロゲ」


10 : 以下、名... - 2010/07/01(木) 13:01:26.26 r2zohVtu0 5/64

「何やってんだこいつら」

「うるさい、俺はもう誰も信じない」

「貯蔵庫に食料ありましたよ、一月ぐらいは持つんじゃないかと」

「おっ、それじゃ腹減ったし適当に何か作るか?」

「みんな料理なんて作れるの?」

「リカントの塩焼きぐらいなら何とか」

「モンスターハンターかよ」

「俺はいつも他の二人にやってもらってたからなあ…」

「料理ぐらいだったら僕が作るよ、漁師の息子だもん」

「あれ?お前さっき勇者って言ってたじゃん」

「多分3号さんのところとはシステムが違うんだよ」

「何か遠回しに馬鹿にされた気がする」


21 : 以下、名... - 2010/07/01(木) 13:14:26.15 r2zohVtu0 6/64

「で、お前ら出身はどこなんだよ、俺はアリアハンなんだけど」

「僕はグランバニア、みんな知ってると思うんだけど…」

「知らないなあ…僕は天か…ウォルロ村の出身だよ」

「僕は山奥の村だ、もう滅びちゃったけどね…」

(こいつ重いな…)

「俺はローレシア出身だけど…みんなの出身地全然知らないな…」

「うーむ、アレフガルドの街は全部網羅したと思ってたのに…ちなみに俺はラダトーム出身な」

「えっ!?」

「へえ、ラダトーム出身か…大変だよなあ、ゾーマのせいでさ…」

「えっ?」

「あれっ?」


33 : 以下、名... - 2010/07/01(木) 13:25:42.73 r2zohVtu0 7/64

「あれ?ゾーマって大昔の魔王だろ?今の魔王は竜王じゃん」

「は?竜王って竜の女王の息子だろ?何であいつが魔王なんだよマジで」

「ちょっ、ちょっと待ってよ、魔王ってオルゴ・デミーラのことじゃ…」

「いや僕はエスタークのことだと思ってたけど…じゃなかったらデスピサロ?」

「おい待てよ魔王って言えばムドーとかデスタムーアのことじゃないのか?」

「みんな違う魔王と戦ってたのか? ってことは…」

「いや、ちょっ…そもそもアレフガルドって滅亡してますよね!?」

「なにぃっ!?」

「お、落ち着けお前ら!口調が安定してないって言われてるぞ!」

「元々喋らないから仕方ないっていうか8号さんが一番安定してないよ!」


49 : 以下、名... - 2010/07/01(木) 13:38:41.10 r2zohVtu0 8/64

「うん、とりあえず落ち着いて話そう」

「そ、そうだな…すまん」

「まず3号くんの魔王は1号くんのところだと大昔の存在なんだね?合ってる?」

「ああ、それで勇者ロトがそいつを退治したんだ」

「それで2号くんのところだと、1号くんの出身地はもう滅びている…」

「はい、俺はその竜王のひ孫とも会いました」

「…つまり我々はそれぞれ別の時代の勇者…もしくは冒険者だったんだよ!!」

「な、なんだってーー!!」

「それじゃあ俺も全員と何か関係してるとこがあったりするのか?」

「そうだろうね…例えば僕の時代だと、勇者の証として天空の装備っていうのがあったんだけど…」

「それ僕が持ってる!」

「俺も持ってる!」

「僕は持ってるけど装備できない!」

「せつない」


66 : 以下、名... - 2010/07/01(木) 13:47:05.32 r2zohVtu0 9/64

「時代ごとの冒険者が集められたっていうのは分かったけど…」

「うん、どうして集められたのかとかは分からないね」

「とりあえずさ、この宿から出れないか試してみようぜ」

「ドアや窓は開かないんだったね…ぜいやっ!」 ドゴッ

「びくともしないな…剣で斬りつけてみたらどうだ!?」

「ごめん、俺の装備おおきづちだから…」

「俺は装備とスキルがブーメラン寄りだから…」

「じゃ、じゃあ呪文を試してみようよ!」

「そうだな!皆で一斉に…」

「ごめん…俺…呪文使えないんだ…」

「…すまん」


85 : 以下、名... - 2010/07/01(木) 13:58:26.74 r2zohVtu0 10/64

「よし!とりあえず呪文使える組は全力で窓に叩き込むぞ!」

「ギガデインを使えばいいのかな」

「何でもいいんじゃない?とりあえず最強の呪文使えば…」

「でも狭い部屋の中でやると大変なことになりそうだよ」

「あらかじめマホカンタをかけておくよ」

「よっしゃ!それじゃ行くぞ!5、4、3、2、1っ!」

「「「「ギガデイン!!!」」」「ベギラマ!」」

グァァッッ…ホッ゙シュウウウウウウウウ……

「呪文が…壁に吸い込まれた!」

「いや、ちょっと待て、そんなことより」

「今ベギラマ唱えた人いたよね、ウケるとでも思ったのかな?」

「う、うるせええええええええ!!なんでも良いって言ったじゃん!!!」


90 : 以下、名... - 2010/07/01(木) 14:06:30.78 r2zohVtu0 11/64

「アレフガルドがいつ滅びたんだよ…ストーリーも覚えてないのにスレ立てんなよ」

「ごめん、街と城が一体化してただけだったね」

「そこ、サボるなよ!」

「だって壁も壊れないし最後の鍵も使えないんだぜ!お手上げだろ!」

「土を掘って外に出るっていうのは?」

「そもそも土が掘れないんだよなあ…何だこれコンクリか?」

「へいへい…どうせ中途半端な魔法戦士の俺には何もできませんよ…」

「みんな疲れてるね…今日はひとまず休もうか」

「だな…まあ一月分ぐらいの食料はあるわけだし」

「そうさ…起きたら全部夢なんだ…昨夜はお楽しみでしたねって言われて普通に…」

「大分きつくなってるなあ…」


一日目 終了


108 : 以下、名... - 2010/07/01(木) 14:28:01.65 r2zohVtu0 12/64

2日目 早朝

「347…348…349…400…」 ギッ ギッ

「あれ?2号さん何してるんです?」

「あ、おはよう7号くん、早いね」

「はは、これでも漁師の息子ですから」

「そうか、俺は毎朝早く起きて筋トレしないと落ち着かないんだ」

「昨日は凄いパワーでしたもんね」

「まあ…呪文が使えない分パワーを磨かないとね…」

「…そういえば僕の親友にも呪文が使えない王子がいたんですよ」

「へえ、親近感を覚えるなあ…その彼は今どうしてる?」

「散々種を食べていった挙句女の子目的にパーティから消えました」

「はは…俺が言うのもなんだけど王子にはロクな奴がいないからね……」 ギリッ

(何か嫌な思い出でもあるのかな)


114 : 以下、名... - 2010/07/01(木) 14:43:15.37 r2zohVtu0 13/64

「ところでさっきの筋トレいきなり400まで行ってましたね」

「聞き間違いだよ、今日は何を作るんだい?」

「そうですねー…やっぱり生物は早くしないと痛んじゃうので…アンチョビの煮付けでもしますか」

「俺はそろそろポテトが食べたいんだが」

「駄目です、長持ちするポテトは最後ですよ」

「ちぇっ…あれ?」

「どうしました?」

「ここの壁だけ柔らかいぞ、ちょっと待っててくれ……ぜいやあっ!!」 ドゴンッ

「わっ…隠し扉だ!」

「やったぞ7号くん!みんなを起こしてこよう!」

「はい!」


118 : 以下、名... - 2010/07/01(木) 14:56:39.46 r2zohVtu0 14/64

「隠し扉ねえ…開くか?」

「ぜいやあっ!!…無理ですねやっぱり、最後の鍵が無いと」

「3号さんはまだ寝てるのか?」

「起こそうとしても起きないんだよ」

「まあ僕も最後の鍵持ってるから…開いた!」 カチャッ

「外に出られるかな?」

「いや…外には出れなさそうだな…何か変な台座があるが…」

「上には何かの種が乗ってるね、力の種とかじゃなさそうだけど…」

「ま、とりあえずこの種調べてみよ…うぜぇあああああああっ!?」 ビュイイイイッ

「6号さーーーんっ!!!?」


120 : 以下、名... - 2010/07/01(木) 15:02:04.76 r2zohVtu0 15/64

「はい何ともありませんでしたー」

「驚かすなよ…しかし何で今光ったんだ?」

「さあ…?みんな何か変わったところはある?」

「僕は別に…」

「俺も特には問題無いですね」

「うーん…とりあえず食堂に戻って考えよう」

「この種はどうする?」

「そこに植木鉢があったよ、とりあえず植えておかない?」

「さっきの光のおかげでドアが開いたりとかは…無いかあ…」 ギッ

「ああもうワケが分かんねーなあ、もう…めんどうくせー」

「とりあえずアンチョビ食べようよ」 モフモフ


123 : 以下、名... - 2010/07/01(木) 15:09:06.17 r2zohVtu0 16/64

「さて、朝ごはんも出来たし3号さんを起こさないと」

「あ、僕が行きますよ、3号さーん」 ガチャッ

「むにゃ…」

「3号さん、ご飯ですよ!」

「ぐー…ぴー…」

「ええいもう!布団取っちゃいますよ!!」 バサッ

「うむっ…ぐぅー…」

「……あっれえええええええええええええええええええええええ!!!!??」

「どうした9号!!」

「は、8号さん!3号さんが、あ、いや、3号さんに!!」

「3号さんがどうかしたのか?」

「おっぱいが付いてる!!」

「おっぱいだと!? どこだッ!!!」 ガバッ

「反応すんな!」


133 : 以下、名... - 2010/07/01(木) 15:15:04.51 r2zohVtu0 17/64

「おい、おっぱいはどこにいるんだ!!」

「寝ぼけんな!っていうかお前だよ!」

「……なん…だと…これは確かにおっぱいの感触!」 ムニッ

「さっきの光のせいでこうなったのか?」

「そうだと思うけど…でも3号くんが女になったからって、この部屋から出れるわけでも無いよね…」

「単純に媚を売っただけなのかな」

「さあ…そこまでは…」

「ええ…ちょっと待てよ…マジかよ…」

「良かったじゃないですか、女の子分が確保できて」

「俺は犯す方が良かったの!誰が自分で女になりたいって言ったよ!!」

「犯すのもアウトだろ勇者的に考えて」

「アンチョビ食べて落ち着こうよ」


141 : 以下、名... - 2010/07/01(木) 15:29:34.49 r2zohVtu0 18/64

「冷静に考えよう、3号くんが女になって一番得をするのは…」

「スレ住民!」

「そう3号くんの時代の魔王、つまりゾーマだね」

「確かに女の方が男に比べて倒しやすそうではあるな…」

「ちっくしょう!ゾーマ絶対ブッ殺す!!」

「でも仮にこれがゾーマの仕業だとして、ここから出られる方法は分からないよなあ」

「うーん…3号さんだけが閉じ込められてるわけでもないしね…」

「それぞれの時代の魔王が手を組んだっていう考え方はできないんですか?」

「…そうだとしたら、僕らにはもう手が付けられないかもしれないな」

「そうなったら…それぞれ一人で魔王に挑まなきゃならなくなる…か…」

「俺は元々一人旅だけどな」

「冷静に会議すんな!いいからこれ戻す方法考えてくれよ!!」

「そのままで良いじゃないですか、可愛いし…ぶぎゃっ!」 ゴキッ


149 : 以下、名... - 2010/07/01(木) 15:46:32.93 r2zohVtu0 19/64

「あーもー…やだ…死にたい…」

「天井裏とか調べましたっけ?」

「まだだな、ちょっとそっちの方も調べてみようぜ」

「僕は色々と補助呪文なんかも試してみるよ、パルプンテとか」

「僕も色々試してみます、モンスター職の技も使えますし」

「んじゃ俺らは隠し扉のとこでも調べるか」

「俺が女になったらどうします?」

「ははは、そしたら困るなー」

「あーあ…チンポが無いことがこんなに切ないなんて…俺の愛息が…俺の青春が…」 ブツブツ

「えーっと…僕は3号さん見てますね、ちょっと不安なんで」

「頼むよ、自殺なんかはされないと思うけどね」


159 : 以下、名... - 2010/07/01(木) 16:05:10.86 r2zohVtu0 20/64

屋根裏

「うへえ、狭いし暗いな…」

「そうですね…僕こういうところは苦手なんですよ…」

「ふーん、何でだ?」

「…幼馴染の女の子でシンシアっていう子がいたんですけど…」

「その子が…勇者を狙ってきた魔物に…僕の代わりに…」

「…そっか、やっぱ重いなお前」

「村が襲われてる時に…僕はこんな狭くて暗い倉庫に閉じこもってました…」

「ま…誰にでも嫌な過去はあるからな…剣に付いた血が落ちなかったり…キラーマジンガとか…」

「………」

「まあ、なんだ…元気出せよ!生きてりゃそのうち良いことあるって!」

「そう…ですかね…ありがとうございます…」

(ふう…しかしこいつ不幸オーラがひどいな…)


179 : 以下、名... - 2010/07/01(木) 16:41:16.04 r2zohVtu0 21/64

「うーん…どの呪文もいまいち効き目が無いなあ」

「ですね、魔物の特技でも駄目っぽいです」

「他に何か呪文使えるかい?」

「えーっと…ギガジャティスっていう呪文が…」

「強そうじゃないか、どういう効果なんだい?」

「凍てつく波動と同じです」

「ふむ…建物にスクルトが掛かってたりしたら、それでかき消せるね、やってごらん!」

「はい…ギガジャティス!」 バシュウウウウ

「よしこれで…バギクロス!」 ゴギュッ

「…やっぱり駄目かあ」

「すいません…」

「はは、気にしないでよ、こうなったら一か八かパルプンテを試して」

「それはやめてください!」


187 : 以下、名... - 2010/07/01(木) 16:50:12.48 r2zohVtu0 22/64

「…本当にただの壁ですね…邪ッッッ!!!」 ズギャンッ

「…砕けないな、やっぱあの種が何かの鍵なのかな」

「うーん…まさか3号さんを女にする為だけに種があったとも思えませんし」

「ちっ、この台座にも何も無いしなあ…ここには種だけか…」

「…そういえば単純に好奇心なんですけど、ローラ姫ってどんな人だったんですか?」

「なっ、何だよいきなり!」

「いや、自分の先祖のことなんで…やっぱり少し気になって」

「あー…そっか…うーん…まあ、普通にお姫様だったよなあ…」

「普通のお姫様…っていうと、やっぱり魔王に呪われて犬になったりとか」

「そんなのは普通の姫じゃねえ」


188 : 以下、名... - 2010/07/01(木) 16:56:38.16 r2zohVtu0 23/64

「はあ…」

「げ、元気出してくださいよ…あ、ほら!バニースーツ持ってるんですよ僕!」

「何でそんなもん持ってんだよ…」

「いやあ…オシャレな格好させてこいってクエストがあって…ほらガーターベルトも」

「誰が履くか!俺は男なんだぞ!」

「今は女の子です!だからほら、うさみみバンドもあるんですよ!

「お前は何でそう!そんなに俺にコスプレさせたいのか!?」

「3号さんは女の子に装備買って着せ替える楽しみが分からないんですか!!」

「分かりすぎるぐらい分かるのが悔しいんだよ!!」


199 : 以下、名... - 2010/07/01(木) 17:16:17.59 r2zohVtu0 24/64

「100歩譲って危ない水着や天使のビスチェでも良いですから!」

「譲ってねえ!むしろ歩み寄りすぎだ!!」

「何やってるんだか…」

「そっちは何か見つかった?」

「いや、何にも見つからなかったよ」

「後は5、7、8が何か見つけるかだなー…」

「そういえば8号くんを見かけないね、どこ行ったんだろう」

「トイレにでも行ってんじゃねえのか、それより5号さんに…ん?」 ズゴゴゴゴゴ

「それじゃあ他の…あ、網タイツなんてどうです!?」 ゴゴゴゴ

「だからふざけんなって…ん?…何だこの音」 ゴゴゴゴゴゴゴ

天空から流星が降り注いだ!

「ええええええええええええええええええ!!!??」


209 : 以下、名... - 2010/07/01(木) 17:33:46.79 r2zohVtu0 25/64

シューーーーーーーーーー……

「う…みんな!大丈夫か!」

「あ…ああ…」

「こ、今回ばかりは建物の頑丈さに感謝だな…」

「それにしても今のは…」

「多分パルプンテだよ…5号さんか7号くんの」

「ったく…あの馬鹿ども!」 ダッ


「くっ…惜しいな…もう一回だ!もう一度の流星で!」

「や、やめてくださいよ!!」

「いや大丈夫だ!仮に流星が建物を突き破っても残りHPが1になるだけさ!」

「やめてええええええええええ!!」


216 : 以下、名... - 2010/07/01(木) 17:44:02.20 r2zohVtu0 26/64

「おい!やめろ5号!」

「パルプンテ厨自重しろ!」

「よし…行くぞ!パルプンテ!」

「うわああああああああ……ぐう…」

「ん…ぐぅ……」

「これは…いかん…眠気が……」

「ちっくしょ…眠……ZZZ…」

「ぐう……」

「すぴー………」

「むにゃ…し…シンシア……」

「おーい、みんなー!さっきそこの倉庫探してたら………ぐう…」

眠ってしまった!


2日目 終了


225 : 以下、名... - 2010/07/01(木) 17:56:30.47 r2zohVtu0 27/64

「う…ううん…はっ!パルプンテは…」

「ん…ル…ドマン…さん…ああんっ…」

「はあ…良かった、建物は無事か…」

「むにゃ…あ…2号さん…」

「あ、7号くん…みんなを起こそう、ただし5号さん以外」

「はい、みんなー…」

「ん…はあ…良い夢を見た気がする…」

「ん…ううん……あっ!みんな!」

「あ、あんまり騒がないでくれ!5号さんが起きるから!」

「あ、ああ…ごめん」

「うーん…サンチョォ……サンチョ…」


249 : 以下、名... - 2010/07/01(木) 18:43:02.97 r2zohVtu0 28/64

「で、どうしたんだ8号」

「ん、ああ、さっき倉庫を調べてたらこの鍵を見つけたんだ」

「何だよ今更鍵なんか…最後の鍵があるじゃねーか」

「いや、この状況で出てきた鍵ってことはイベントアイテムの可能性も高いんじゃないかな」

「そうだね、少なくとも何も見つからないよりは…」

「はっ!父さん!生きてたんだね父さん…なんだ夢か」

「やばい!5号が起きた!!」

「パルプn」

「マホトーン!!」

「なっ…何をするんだ!これじゃもうこの建物から出れない!」

「うるせー馬鹿!パルプンテばっかり唱えるんじゃねえ!」

「でもそうしなきゃ…」

「あ、玄関のドア開いたよ!」 カチャッ

「よっしゃああ!!」

「えっ…」


257 : 以下、名... - 2010/07/01(木) 18:53:49.06 r2zohVtu0 29/64

「…えー…何にも無いな…」

「うん…まあ見渡す限り草原みたいだ…」

「カルバド大平原を思い出すなあ…」

「山とかも見えないぞ、本当にどこなんだここ」

「うーん…誰も知らない場所なのか…どうする?」

「とりあえずアンチョビ食べてから探索してみようよ」

「そうだな、そういや2日目は風呂にも入らずに寝ちゃったしなあ…」

「うん、とりあえずご飯食べてから風呂に…風呂……3号さん!僕と一緒に風r」 ゴギュッ

「9号ォォォォーーー!!!」

「アンチョビうめー」


266 : 以下、名... - 2010/07/01(木) 19:12:14.71 r2zohVtu0 30/64

「しかし風呂もちゃんとに女湯と男湯に別れてるんだね」

「本来なら男湯に入りたいとこなんだけどな」

「入っちゃえば良いじゃないですか」

「お前がいるから入れないんだよ!」

「それなら僕は入らずに外で見守ってますから!ノープロブレム!」

「問題ありまくりだろ、さっさとこっち来い!」

「ったく…しかし俺このまま戻れなかったらどうしよう…」

「俺達のご先祖様が女になるだけじゃないか?」

「でもロトの防具がバニースーツとか網タイツとかだったら泣きますよ俺」

「俺だって泣くよ」


276 : 以下、名... - 2010/07/01(木) 19:33:47.14 r2zohVtu0 31/64

「ふう…いやあ良い湯だったなあ…」 ホカホカ

「さて着替えっと…お、危ない下着にバニースーツかー」

「いやあ着替えが用意してあるなんて気が利くなあ、ベギラマ」 ゴォッ

「あああああああっ!!何するんですか!人のせっかく用意した着替えを!!」

「うるせえ馬鹿!ギガデイン!ギガデイン!!ギガデインッッ!!!」

「そ、そこらへんにしてやってくれ!今死なれたら困る!」

「チッ…8号に感謝するんだな…」

「さ…3号さんの…まんまんを…見られた…だけで…満足…で…すぶあっ!」 プチュッ

「9号ーーーっ!!」

へんじがない ただのしかばねのようだ


279 : 以下、名... - 2010/07/01(木) 19:43:31.76 r2zohVtu0 32/64

「やっちまったぜ…」

「ザオラル!…あ、マホトーンされてるんだっけ」

「もうしばらく放っといて良いんじゃないかあいつ」

「明日になったら生き返らせてやろうぜ」

「それじゃ散策だけど…8方向をそれぞれ探索する感じで良いのかな?」

「そうだね、夕暮れにはここに戻ってこよう」

「あ、ところで提案があるんだけどさ」

「うん?」

「これってさ、もしかしてルーラ使えば戻れるんじゃない?」

みんな「!!!!!!!!」


283 : 以下、名... - 2010/07/01(木) 20:00:58.30 r2zohVtu0 33/64

「よし!俺ちょっとルーラしてみる!ルーラ!」

ふしぎな ちからに かきけされた!

「…わぁーお」

「知らなかったのか…?大魔王からは逃げられない…!」

「誰が大魔王だよ」

「でもやっぱり探索してみるしかないみたいだね」

「それじゃ皆お弁当持っていってよ、人数分作っといたからさ!」

「良い子だ…7号は良い旦那になるぜ…」

「ありがとう、それじゃ俺はあっちを調べてみるよ」

「9号はどうする?生き返らせないと万が一魔物とか出てきたら…」

「そうだなー…それじゃ7号に留守番してもらって、家の警備と内部の探索を頼む!」

「任せて、ご飯作って待ってるから!」

「…俺よりあいつの方が女の子向きなんじゃねえのか?」

「僕もそう思う」


294 : 以下、名... - 2010/07/01(木) 20:34:18.36 r2zohVtu0 34/64

「ふう…まさかこんなことになるなんて……」

「みんな悪い人じゃないけど…やっぱり僕は…」

「シンシア…シンシアに会いたいな……」

トッ  トッ    トッ トッ  トッ  …

「…誰だ!?」

「………」

「……シンシア?」

シンシア「……」

「シンシア!生きてたんだね!シンシア!!」

シンシア「………」

「もう離さない!絶対に離さないからね!シンシア!!」

シンシア「…………」


298 : 以下、名... - 2010/07/01(木) 20:49:30.58 r2zohVtu0 35/64

「……遅い!」

「うおっ!何だよいきなり…」

「夕方までには戻れって言っただろ!」

「悪い悪い、なんか思いの他遠くまで行っちゃって、俺で最後か?」

「それが4号さんが戻ってないんだよ」

「彼は3号くんと違って真面目だと思ってたんだけど…」

「悪かったな不真面目で」

「時間に遅れそうな奴には見えないしなあ…何かに巻き込まれてるんじゃねえのかな?」

「だとしたら危険だな…夜になったら魔物なんかも出てくるかもしれない」

「よし…探しに行くか!」

「ご飯は!?」

「後でいいだろ!!」


309 : 以下、名... - 2010/07/01(木) 20:58:57.25 r2zohVtu0 36/64

「シンシア…ああ…幸せだよシンシア…」

シンシア「……」


「…一人で何やってるんだ?」

「マヌーサかかってるんじゃねーのか?」

「あ!キーファだ!キーファがいる!」

「7号くん!?」

「ターニア!久しぶり!お兄ちゃんだぞー!」

「おい6号!…どうやらこの周辺に来ると幻覚を見るみたいだな」

「俺らは別に平気だけど、何でだろうな」

「父さん!父さんじゃないか!会いたかった!!」

「…多分トラウマか何かに反応するんじゃないか?」

「そういや4号さんは幼馴染、5号さんは父親を無くしたって言ってたな」

「俺らは割と気楽組ってことか」

「そういうわけでも無いと思うけどな」


316 : 以下、名... - 2010/07/01(木) 21:07:32.12 r2zohVtu0 37/64

「7号!起きろほら!!」

「チビィ!チビィが…はっ、1号さん…」

「7号、ギガジャティスだ!マヌーサを晴らせ!」

「は、はい!ギガジャティス!!」 ギュワァッ

「シンシ…あっ……シンシアが………」

「ああ…ターニアのご飯おいし……あれっ?」

「父さんの胸板あったか……あれっ!?父さん!父さんは!?」

「正気に返れ!」

「シンシア…うっ…夢なら覚めないでほしかった……」

「こっちに洞窟あるぞ!もしかしたらここから何か出てたんじゃ…」

「おっしゃ!冒険っぽくなってきた!」

「よーし!気を引き締めて行くぞ!」

「何でそんなにイキイキしてるのさ」


328 : 以下、名... - 2010/07/01(木) 21:13:54.02 r2zohVtu0 38/64

「マチルダさーん!」

「起きろ!」 ゴンッ

「なかなか進まないな…」

「だな…ところでお前も親父死んだって言ってなかったっけ?」

「あれは親父じゃない!カンダタだ!」

「そっちにもカンダタいたの!?」

「シンシア…シンシア…」 ブツブツ

「お、おい…元気出せよ…」

テロリロリーン いっかくうさぎが あらわれた!

「モンスターキタ━━━━━━(゚∀゚)━━━━━━ !!!!!」


336 : 以下、名... - 2010/07/01(木) 21:21:17.43 r2zohVtu0 39/64

いっかくうさぎを たおした!

「モンスターが多人数で攻めてくるだと…!?」

「ひゃっほう!早く次行こうぜ!」

「いっかくうさぎぐらいで浮かれ過ぎですよ!」

「だって久々のモンスターだったから…おっ、また…」 テロリロリーン

はぐれメタルが あらわれた!

「え?何だこいt」

「はぐりんキタ━━━━━━(゚∀゚)━━━━━━ !!!!!」

「やったあああああああああああ!!!バイキルトバイキルト!!」

「っしゃあああああああ!!まじんぎり!まじんぎり!!」

はぐれメタルは にげだした!

「ちっくしょおおおおおおおおおおおおおおおお!!!!」

「ざっけんなああああ!!死ねええええええええええええええ!!!!」

「シンシアァァァァッ!!!!」

「ど、どうしたんだ!みんな落ち着け!!」


350 : 以下、名... - 2010/07/01(木) 21:33:21.36 r2zohVtu0 40/64

「おい、お前らいいから早く行くぞ、おい!」

「すまん、俺ちょっとここでメタル狩りしたい」

「すぐ終わるから!すぐ終わるから!」

「駄目に決まってんだろ!早く来い!!」

「うちの子なんです!はぐりんはうちの子なんです!!」

「ったく…もういい!行くぞ2!!」

「あ、はい…」

「…お前も狩りたいの?」

「いや…俺はまあ…別にそんな…ロンダルキアの洞窟行けばいるし…」

「………いいさ…思う存分狩ってこいやチクショーッ!!」 ダッ

「い、1号さーん!!」

「そっち行ったぞそっち!!」

「よっしゃ!聖水撒け!聖水ーっ!!」


368 : 以下、名... - 2010/07/01(木) 21:45:54.55 r2zohVtu0 41/64

「待ってくださいよ1号さん!」

「いいよ…お前もあいつらとメタル狩りしてりゃ良いだろ…」

「いや、俺はそんなことよりも1号さんの方に憧れてますから…」

「俺に?」

「はい、たった一人で竜王を倒して…それからローレシアを建国して…凄いじゃないですか」

「…まあ俺の時代だとまだ竜王倒してねーんだけどな」

「心配しなくてもこの後ちゃんと倒せますよ」

「そうかな…ん?…おい2号、あれ」

「あれって…うん…あれは…」

幼女「すー…すー…」

「…お前の子か!?」

「違います」


467 : 以下、名... - 2010/07/02(金) 01:09:41.62 o6mXJeaR0 42/64

テレレテッテテー

「ふっ…やれやれレベルが上がっちまったぜ…」

「いやあ充実した時間だった…」

「シンシア……うっ…」

「あっ、1号さん達が戻ってき…」

幼女「すぴー…」

「行き止まりにこの子が倒れてたんだ」

「こ…このロリコンどもめ!!」

「黙れシスコン!」

「そんな幼女に何をするつもりだ!!」

「黙れファザコン!!」

「違う!ロリコンでショタコンだ!!」

「近親相姦は流石の俺もどうかと思う」


473 : 以下、名... - 2010/07/02(金) 01:20:29.29 o6mXJeaR0 43/64

幼女「すー…」

「さーて、どうすっかな…」

「あ、昨日の種がもう芽出してら」

「そんなのよりこっちの女の子だろ、これはどう考えても重要人物だぜ」

「ひょっとして誰かの知り合いだったりとかしないの?」

「うーん、うちの娘でもないし、昔のビアンカやフローラとも違うからなあ…」

「俺も見覚えないなあ…9の知り合いじゃないのか?」

「う…生き返らせたくねーな…」

「でも生き返らせないと仕方ないからさ…いくよ、ザオラル!」

「はっ!なんだ…せっかく3号さんが神秘のビスチェを着てくれる夢を…」

「よーし、お姉ちゃんギガデインしちゃうぞー」

「やめて!」


478 : 以下、名... - 2010/07/02(金) 01:30:09.83 o6mXJeaR0 44/64

「うーん、僕もこんな子知らないなあ…」

「そうか、んじゃあ…まあこの子が起きるの待つしかないか」

「そうだね…もう遅いし今日はもう寝ようか」

「おう、分かっ……」 ぐぎゅるるるるる

「ああ…俺達まだ飯食ってなかったんだっけな」

「はは、それじゃ今日は夕飯食べて風呂入って終わりだね」

「そうだな…7号、今日の夕飯は?」

「えっとね、アンチョビ炒めにアンチョビの味噌煮にアンチョビ鍋にアンチョビクッキーに…」

「おいアンチョビ自重しろ」

「おいしいのに!」


3日目 終了


483 : 以下、名... - 2010/07/02(金) 01:40:50.82 o6mXJeaR0 45/64

「う…ふああ…朝か、じゃあ今日も腹筋から始めるか…」

「うーん…おはよう2号さん…僕も朝ごはん作らないと…」

「あら?起きましたか?」

「!?」

「待っててくださいね、今ごはん出来ますから」

「ぼ…僕の仕事が取られた!」

「問題はそこじゃない!まず君は誰なんだ!」

「みなさんが起きてから説明しますよ、この世界のことも全部」

「くっ…何がなんだか…とにかく皆を起こそう…」

「う、うん…あれ?幼女ちゃんがいない…」


494 : 以下、名... - 2010/07/02(金) 01:51:07.20 o6mXJeaR0 46/64

「あー…まず君の名前から聞かせてもらおうか」

「名前はまだ無いです、適当に呼んでもらって結構ですよ」

「じゃあ10号でいいや、えーと君は…」

「僕の推理だと昨日の幼女が大きくなったのが君だと思うんだけど…」

10「はい、正解です」

「何で昨日はあんなとこにいたんだ?ここはどこなんだ?」

10「ええ…順番に話しますと…女神の果実って知ってますよね?」

「何だそりゃ」

「天界の世界樹に成ってた願いの叶う木の実ですよ、全部集めた筈なんだけど…」

10「ええ…とにかく私はそれを使ってある願い事をしたんです、『勇者になりたい』と」

「へえ…それでどうなったの?」 モフモフ

10「そうしてこの未完成な…構築途中の世界が出来上がりました…」

10「つまり、この世界はドラゴンクエスト10になる予定の世界で、私はここで勇者になる予定なんです!」

Ω ΩΩ「な、なんだってーーー!!!??」


502 : 以下、名... - 2010/07/02(金) 02:00:15.05 o6mXJeaR0 47/64

「…ってノリで言ったけど意味がよく分かんねえや、どういうこと?」

「つまり新しく作られようとしている世界がここで、彼女はこの世界の勇者(予定)ってことかな」

10「はい、だからまだデザインも決まってなくて見た目が安定しないんです、明日には男になってるかも」

「だから昨日は幼女だったんだな…ってことは3号が性転換したのも同じ原因かな?」

10「はい…多分あれは3勇者さんの願いを叶えようとした結果ああなったのだと思います」

「『女の子成分が欲しい』ってことを考えてたせいってことですね!」

「自分が女になりたかったわけじゃねーけどな」

10「それに4勇者さんが甘い幻覚を見たのも同じ原因ですね」

「シンシアに会いたいと願ったから、その幻覚が出てきたんだね」

「ってことは俺達がここに来たのも…」

10「多分私が『勇者に会ってみたい』と願ったからかもしれません」

「ムチャクチャだな…」

「そうしないとオチが着かないしな」


507 : 以下、名... - 2010/07/02(金) 02:13:42.86 o6mXJeaR0 48/64

「んで、肝心の俺達が元の世界に戻る方法なんかは?」

10「恐らくそこの種でしょう…もう大分育ってますね?」

「うん、グングン伸びてるよ」

10「明日になれば女神の果実が成るはずです、それに願えばきっと帰れますよ」

「よっしゃ!これで帰れるんだな!」

「でも時代が違うから、そうなったらもう皆には会えないんですよね」

10「そうなりますね」

「…ま、そうは言っても帰らないと仕方ないけどな、俺がゾーマ倒さないと1号も2号も生まれないんだし?」

「だな…明日まで各々最後の自由時間だ、後悔の無いようにしとけよ!」

「くうっ…一目で良いからバニー姿の3号さんが見たかった…」

「最後までそれ言うか」


510 : 以下、名... - 2010/07/02(金) 02:25:30.13 o6mXJeaR0 49/64

「シンシア…」

シンシア「……」

「幻でも何でも…君にまた会えて嬉しかった…」

シンシア「……」

「そうだ…僕ね、君に返さないといけない物があるんだ」

シンシア「……」

「ほら、この羽根帽子…君のだろ?」

シンシア「……」

「シンシア…ごめん…謝って済むことじゃないけど…本当に…ごめん…」

シンシア「……」

「…今日だけはさ…ずっと一緒にいるよ、幻でも…今日だけは一緒に…」

シンシア「……」

「シンシア…」


516 : 以下、名... - 2010/07/02(金) 02:36:16.04 o6mXJeaR0 50/64

「はあ…帰るとなると若干切ない気もしますねー」

「そうだね…でも僕にはビアンカも子供達もいるから…放っては帰れないさ」

「家族かー…5号さんの話もっと聞かせて下さいよ」

「何がいい?石にされたとか奴隷時代とかぬわーとか不幸話なら沢山あるよ」

「はっ、まあ不幸話だったら俺も負けてませんよ」

「ほほう?…この僕に不幸自慢で挑もうとは良い度胸じゃないか!」

「馬鹿言え!天空の武具も装備できない人になんか負けるかよ!」

「ぐあっ!くぅ…いきなり僕の弱点を…!」

「ガラス製にも程があるだろハート」

「サンチョの悪口は良い!だが僕の悪口はやめてくれ!!」

「よくないだろ!あんたそんなんだから勇者になれないんだよ!!」

「ぐはあっ!う、うるさいぞ!この田舎者っ!!」

「いや俺本当は王族だし」

「oh...」


529 : 以下、名... - 2010/07/02(金) 02:54:39.43 o6mXJeaR0 51/64

「853…854…855…」

「327…328…329…うへえ、もうダメだーっ!」

「はは、情けないぞ7号くん!」

「2、2号さんが凄すぎるんですよう…」

「でも君の父さんは漁師なんだろ?力が無くちゃ後を継げないぞ!」

「むう……実は僕の本当のお父さんは海賊なんですよ…」

「へえ、それじゃ本当は海賊を継ぎたい?」

「ま、まさかそんな!本当に心から漁師を継ぎたいと思ってますよ!」

「はは、だったらやっぱり鍛えなくっちゃね、しかし俺も一度漁師をやってみたいなあ」

「あ…そういえば2号さんは王子様なんですよね」

「うん、生まれた時からローレシアを継がなきゃって決まってるから…別に嫌じゃないんだけどね」

「ただ、たまに農家とかやってみても楽しそうだなあって思ったりするんだよね…」

「…エスタード島に来たら父さんの船に乗せてあげますよ!」

「はは、そうしたら頑張って働かせてもらうよ」


535 : 以下、名... - 2010/07/02(金) 03:04:10.21 o6mXJeaR0 52/64

「お願いしますよ3号さん!この機会を逃したらもう会えないんですから!!」

「仮にも天使がそんなに欲望に正直で良いのかよ」

「天使だからこそ自分に正直なんです!」

「何だその力説!!」

「まあまあ、俺からも頼みますよ、せめて1度ぐらいエッチな下着を着てみても!」

「8号…お前まさかのムッツリスケベか…」

「だってゼシカのおっぱいとか…見てくれって言わんばかりなのに見たら見たで怒るからさ…」

「あー、分かる分かる、女ってやたら露出するくせに見てると怒るんですよねー」

「だよなー…さあ、ということで3号さん!頼みますよ!一度だけ!一度だけで良いですから!!」

「わ…分かったよ…ったく、どうせ帰ったら男に戻るんだしな…一度くらいなら…」

「よっしゃああああああ!カメラスタンバイして!カメラ!!」

「D・V・D!!D・V・D!!」

「はしゃぐな馬鹿!ニフラムすんぞ!!」


544 : 以下、名... - 2010/07/02(金) 03:16:56.96 o6mXJeaR0 53/64

「さーてっと…ふう…」

10「どうしました?」

「いやあ、俺ずっと一人旅だったせいか一人の方が落ち着くんだよな」

10「へえ…」

「あ、そうだ、一つ言っておいていいか?」

10「はい?」

「勇者になりたいって言ってたけどな…勇者になるのは簡単だ、ただ勇気を持てば良い」

10「勇気…」

「勇者っていう称号が問題なんじゃないだよ、勇気があれば誰でも勇者になれるんだ」

「例えばまあ…ドラゴンって俺が戦った相手なんだけど、あいつなんか主の命令を守る為に必死に戦ってきたんだ」

「ああいうのも一つの勇者だと思うんだよなあ…勝ったから勇者なんじゃない…強いから勇者なんじゃないんだ」

10「……」

「なーんて…先輩勇者からのアドバイスでした…っと…」

10「はあ…」

(やばい…冷静に考えると相当恥ずかしいこと言った気がする)


552 : 以下、名... - 2010/07/02(金) 03:31:20.54 o6mXJeaR0 54/64

「さーて!今日の夕食もアンチョビフルコース…にするつもりだったのに…」

10「ポトフとカレーです」

「GJだ10号…で、お前らどうした?」

「……」

へんじがない ただのしかばねのようだ

「3号さんが着替えてる隙に服燃やしたらマジギレされました」

「言うな恥ずかしい」

「ああ、だから3号さんが9号の装備してるのか」

「はあ…ザオリクだってMP使うんだからね?」

「MPがある時点で割りと羨ましいですけどね」


564 : 以下、名... - 2010/07/02(金) 03:43:54.11 o6mXJeaR0 55/64

その日は全員で冒険譚を話し合い…
全員が夜遅くまで語り合った

そして翌日…  

テレレレテッテッテー

「おっ…すげー、本当に実が出来てる」

「これに願えば帰れるんだよね?」

10「はい、そうですね…それじゃあ元の世界の旅の扉を…」 ブワッ

「ここを潜れば帰れるのか…何だかんだで名残惜しいな…」

「そうですね…あ、3号さん…これどうぞ」

「なんだ?装飾品か?」

「はい…色々やっちゃったのでせめて最後くらいはと…どうぞ装備していってください」

「9号…何だ、お前も良いところあるじゃんか!それじゃ早速…」

デンデンデンデンデンデンデンデンデンデロデン

ゆうしゃ3は のろわれて しまった!

「……てめええええええええええええええええええええ!!!!!!!!!」


570 : 以下、名... - 2010/07/02(金) 03:51:54.56 o6mXJeaR0 56/64

「よっしゃあああああああああ!!!」

「行くぜ!ここで隙を突いて…はやぶさ斬り!!」 シュパッ

「うおっ!ちょっ…てめっ…服がっ!」

「最後に良いもの見れました!ありがとう3号さん!ありがとう!!」

「お前ら今度会ったらブッ殺すからな!二度と生き返らぬようハラワタを食らい尽く……」 ボシュッ

「ふう、眼福眼福…それじゃあ皆さん!お元気で!また会いましょう!!」 ボシュッ

「さよなら!本当にありがとうございました!」 ボシュッ

「…あいつらって…本当もう何ていうか…」

「嵐のように去っていったね…」

「最後に凄く晴れ晴れとした顔をみせてくれたね」


572 : 以下、名... - 2010/07/02(金) 03:56:50.30 o6mXJeaR0 57/64

「ええっと…それじゃあ僕も、本当にありがとうございました!」

「頑張って立派な漁師になるんだぞ」

「はい!それじゃ…さようなら!」 ボシュッ

「んじゃ俺も帰るかな…5号さん、家族は大切にしろよ!」

「言われなくたって大丈夫さ!僕はビアンカ達を愛してるからね!」

「へへ…そんじゃ、またな!」 ボシュッ

「シンシア…君にもう一度会えて嬉しかったよ…それに皆さんにも…」

「4号…」

「…ありがとう」 ボシュッ

「…あいつのことは最後まで救えなかったな」

「…うん」


577 : 以下、名... - 2010/07/02(金) 04:03:13.87 o6mXJeaR0 58/64

「さて…それじゃ俺も帰りますね」

「おう、頑張って魔王を倒せよ!俺の子孫ならできるだろ!」

「今度会えたら子供の顔を見せてね!まあ僕の子供の方が可愛いだろうけど」

「はい!もちろんです!それじゃあ、また!」 ボシュッ

「さーて…僕も早く帰らないとな…ビアンカも待ってるだろうし」

「おう、嫁さんを大事にしろよ」

「ははっ、分かってるよ…それじゃあまたね!パルプンテ!!」

「うおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおいっ!!!!」  ゴゴゴゴゴゴゴ

「やった!最後にもう一度できた!それじゃあさよなら!」 ボシュッ

「あ…あの野郎、最後の最後に…」  ゴゴゴゴゴゴゴゴゴ

天空から流星が降り注いだ!

「最後の最後に何やってんだあああああああーーーーっ!!!」


581 : 以下、名... - 2010/07/02(金) 04:08:42.65 o6mXJeaR0 59/64

プシューーーーーーーーーーーーーーーーーー……

10「…あんな勇者様もいるんですね」

「あいつ勇者じゃないけどな…すまん、家壊しちゃって」

10「気にしないで下さい、どうせ未完成の世界ですし」

「そっか…それじゃ俺もそろそろ帰るよ」

10「はい」

「…勇者って言っても楽なことばかりじゃないぞ、むしろキツいことのが多いと思う」

10「はい…」

「でもな、それを乗り越えてこそ勇者なんだ、どんなことでも勇気があれば乗り越えて行ける」

10「はい!」

「いいか、絶対に勇気を忘れるんじゃないぞ!!じゃあな!!」 ボシュッ

10「あ……さようなら…」

10「私も…きっとあなたに恥じない勇者になってみせます!!」


589 : 以下、名... - 2010/07/02(金) 04:21:20.43 o6mXJeaR0 60/64

「うーん…はっ!」

サンディ「あれ?今更起きたの?マジ遅すぎって感じなんですケド!」

「…目覚めて初っ端から精神的ブラクラはやめてよ…」

サンディ「ちょ、ちょっと!ソレ失礼すぎじゃない!?ちょっと!!」



「はっ!」

ゼシカ「起きた?すっかり爆睡しちゃって…どんな夢見てたのよ」

「おっぱいを凝視する夢を…うぐああっ!目におっぱいが!!」 ゴシュッ

ゼシカ「こっち見んな!!」


ボルカノ「起きろ!もう何時だと思ってるんだ!!」

「うわっ!ご、ごめんなさい!!」

ボルカノ「まったく…そういえばさっきマリベルちゃんが呼んでたぞ、屋敷に行って来い」

「うん…あっ、父さん!」

ボルカノ「何だ?」

「僕ね…僕、絶対に父さんみたいな漁師になるよ!」


594 : 以下、名... - 2010/07/02(金) 04:26:55.78 o6mXJeaR0 61/64

ハッサン「ハアハア…ウッ…」

「……はあ~~~~…」

ハッサン「うおっ!な、何だよいきなり!!」

「起きてからいきなりお前かよ…最悪だよもう…」

バーバラ「そりゃ起きていきなりハッサンじゃあねー」

ハッサン「な、何だよ!お前らみんなして!!」



「おはようビアンカ!今日は良い天気だね!」

ビアンカ「そうねー…って、どうしたのよ突然?」

「はは、何となく君を大切にしたい気持ちになったのさ」

ビアンカ「ふーん…それじゃ今日は久々にカジノに行って遊んできちゃう?」

「うん!そうしよう!」

サンチョ「な、何を言ってるんですか!駄目ですよ坊ちゃん!」


597 : 以下、名... - 2010/07/02(金) 04:31:22.21 o6mXJeaR0 62/64

「シンシア…」

アリーナ「あ!ようやく起きたわね!まったくもう!」

トルネコ「何かの病気にでもかかったのかと心配してたんですよ」

マーニャ「全くよ、クリフトに任せたらとにかくザラキかけようとするしさ!!」

「…そっか、ごめんね」

ミネア「…何か良い夢でも見たんですか?」

「うん…とても良い夢を見た気がするよ…本当に…」


「あー…酷い夢見た…なんだったんだアレ…」

戦士「勇者ちゃーん!おっは……僧侶!僧侶ー!!」

僧侶「どうかしましたか?」

戦士「ゆ、ゆ、勇者ちゃんに…おっぱいが付いてるーーーっ!!!」

僧侶「ええっ…?」

勇者「ええええええええええええええええええええええええええええええええっ!!!!??」


600 : 以下、名... - 2010/07/02(金) 04:34:38.37 o6mXJeaR0 63/64

「あれ…ロトの防具ってムーンが装備できたっけ?」

ムーン「何よ今更、当たり前じゃないの」

サマル「頭でも打ったんですか?」

「夢じゃなかったんだ…というか3号さん酷いな…何があったんだろう」

サマル「さ、余計なこと考えてる場合じゃないですよ!今度の相手はハーゴンですからね!」

ムーン「うん!全力で頑張りましょう!」

「あ…ああ!」


603 : 以下、名... - 2010/07/02(金) 04:40:51.01 o6mXJeaR0 64/64

りゅうおう「よく来た勇者よ、わしが王の中の王、りゅうおうだ」

りゅうおう「わしは待っておった、そなたのような若者が現れるのを…」

りゅうおう「もしわしの仲間になれば世界の半分をやろう、どうじゃ?わしの味方になるか?」

「はっ…愚問だな…答えは『いいえ』に決まってるだろ!!」

りゅうおう「愚か者め…思い知るが良い!!」

「絶対に忘れるなよ…ただ一つ…勇者に必要なのは………勇気だ!!!」



ドラクエの勇者たちを同じ部屋に閉じ込めてみた ―完―


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