天界 タプリスの部屋
タプリス「あぁ、胡桃沢先輩にもらった天真先輩の写真、何度見ても良いですね……」
タプリス「このウェイトレス姿の普段とのギャップとか、着替え中の無防備な感じとか……うへへ」
???「やはり、貴女は私と同類のようですね」
タプリス「⁉」ビクッ
タプリス「だっ、誰ですか!私の家には今、私しかいないはずです!」
マルティエル「はじめまして、タプリス様」
タプリス「なっ、なんで私の名前を知ってるんですか!」
元スレ
タプリス「違います!私は天真先輩をそんな目で見たり…」マルティエル「自分の気持ちに素直になってください」
http://viper.2ch.sc/test/read.cgi/news4vip/1493219680/
マルティエル「貴女は天真=ガヴリール=ホワイトをどう思っていますか?」
タプリス「私の質問に答えてください!警察を呼びますよ!」
マルティエル「呼べるものならご自由にどうぞ」シュン
タプリス「えっ⁉消え……ひゃん⁉」
マルティエル「私はここですよ?」
タプリス(いつの間に背後に……⁉)
タプリス(肩に手を置かれているだけなのに全く動けません……!)
マルティエル「ふふっ、小さくて可愛いですね」ナデナデ
タプリス「あ、あぁ……」ゾゾゾ
マルティエル「いい匂いがしますね」クンクン
タプリス(背後から耳元で囁かれて、おかしくなりそうです……!)
マルティエル「おや、怯えているのですか?大丈夫ですよ……私と貴女は同類、仲間なのですから」
タプリス「同類?仲間?意味が分かりません……!」
マルティエル「答えて頂けますか?ガヴリール様をどう思っているのか」
タプリス「……て、天真先輩は、私の先輩で、大好きな先輩、です」
マルティエル「それだけですか?」
タプリス「え、と……駄天してしまって、ちょっと残念で、元に戻って欲しい、です」
マルティエル「なるほどなるほど……さ、続けて?」
タプリス「え?あとは、あとは……」
マルティエル「ガヴリール様をどうしたいのですか?」
タプリス「天真先輩を……?」
マルティエル「ガヴリール様をどうしたい?ガヴリール様にどうされたい?」
タプリス「天真先輩を、私は……」
マルティエル「さぁ、自分の心に正直になって」
タプリス「天真先輩を私は、私は……」
マルティエル「怖がらないで……ほら、もう答えは出ているのでしょう?」
タプリス「私は、天真先輩が……欲しい」
マルティエル「ふふっ、良く言えました」ナデナデ
タプリス「……え?あ、いや、違います!私、そんなんじゃありません!」
マルティエル「おや?なにが違うのですか?」
タプリス「天真先輩は私の大好きな先輩です!それだけです!」
マルティエル「……貴女は」
タプリス「もう惑わされませんよ!あなたはきっと悪魔ですね!優しい言葉で私を堕天させる気なんです!」
マルティエル「タプリス様、ここは天界ですよ?悪魔なんていません」
タプリス「……!」
マルティエル「そしてもし悪魔がいたとすれば、天界に侵入できるほどの大悪魔……貴女では抗えません」
タプリス「……あぁ、あぁ」ガクガク
マルティエル「ふふっ、安心してください?私は貴女の仲間だと言ったではないですか」
タプリス「あ、あぁ、あなたは何なんですか!いきなり私の部屋に来て!」
マルティエル「……私は貴女を導く天使ですよ?」
タプリス「……天使?導く?う、嘘だ……変なこと言って、私を」
マルティエル「『天真先輩が欲しい』」
タプリス「!」ドキッ
マルティエル「確かに貴女が言いました」
タプリス「そ、それは、あなたに脅されて……!」
マルティエル「私が?いつ脅しました?」
タプリス「……ぐぬぬ」
マルティエル「紅茶でも淹れましょう」
タプリス「……」
マルティエル「さぁ、どうぞ」
タプリス「……変な薬とか」
マルティエル「ゴクリ……美味しいですよ」
タプリス「……ゴクッ……あっ、美味しい」
マルティエル「ふふっ」
タプリス「あっ、えと、悪くないですね!」
マルティエル「ありがとうございます」
タプリス「……」
マルティエル「申し遅れました、私はマルティエル」
タプリス「マルティエルさん……?」
マルティエル「私は貴女を導くために来ました」
タプリス「またそれですか……意味が分かりません!」
マルティエル「具体的には、タプリス様がガヴリール様を手に入れる手助けをしに来た……といった所でしょうか」
タプリス「⁉」
マルティエル「知っていますよ?タプリス様が、ガヴリール様の写真を毎日毎日愛おしそうに眺めているのは」
タプリス「だ、だって!会えないから!せめて写真だけでも!」
マルティエル「少し素直になりましたね?」
タプリス「あっ、だから違います!あくまで先輩として尊敬とか、そういうやつです!」
マルティエル「少しづつで構いません……それで」
タプリス「……それで?」
マルティエル「貴女は満足していますか?」
タプリス「……」
マルティエル「欲求不満ではないですか?」
タプリス「欲求……⁉あ、あなた、マルティエルさん何を言って……!」
マルティエル「身体がうずきはしませんか?」ガバッ
タプリス「⁉」
タプリス(ベッドに押し倒されて、動けない……!)
マルティエル「華奢な体躯……しかし、女性的な膨らみもちゃんとある」サワサワ
タプリス「ひゃっ⁉や、やめっ……」ゾクゾク
マルティエル「幼いようで、大事な部分はもう大人の女性なのですね」サワサワ
タプリス「あ、あん、嫌っ……私、分かりません……!」ピクン
マルティエル「ガヴリール様を思って、したことはありませんか?」サワサワ
タプリス「したこと……?」ハァハァ
マルティエル「切なくて、苦しくて……我慢できなくなったこと、ありませんか?」サワサワ
タプリス「……わかんない、わかんないよぉ……」ビクン
マルティエル「ふふっ、失礼しました」
タプリス「……ふぇ?」ハァハァ
マルティエル「貴女の思い人はガヴリール様、私の思い人は……」
タプリス「……?」
マルティエル「私はもう帰りますね」
タプリス「え、そんな……急に来て、急に帰るなんて」
マルティエル「私はただ貴女に、自分の気持ちに気づいて欲しかっただけなのです」
タプリス「自分の、気持ち……?」
マルティエル「……あとはタプリス様、貴女次第です」
タプリス「あの、マルティエルさん!」
マルティエル「神足通!」バシュン
タプリス「あっ!……行っちゃった」
タプリス「……」
タプリス「……天真先輩の写真」
タプリス「……!」ドキッ
タプリス(私は、天真先輩を……)
タプリス(天真先輩が、欲しい?)
タプリス「……」
タプリス「……今度の休み、人間界に行ってみようかな」
数日後
人間界 ガヴの部屋
ガヴリール「なぁヴィーネ」
ヴィーネ「どうしたの?」
ガヴリール「心当たりがお前しかないんだけどさ」
ヴィーネ「なにかしら?」
ガヴリール「私のパンツ知らない?」
ヴィーネ「……え?」
ガヴリール「いや、最近パンツの枚数が減ってる気がしてさ、ヴィーネに洗濯してもらってるし何か知ってるかと」
ヴィーネ「えー、知らないわよー」
ガヴリール「だよなー、ごめんな変なこと聞いて」
ヴィーネ「いいのよ!あはは!」
ヴィーネ「……」
ヴィーネの部屋
ヴィーネ「……おかしいわ」
ヴィーネ「ガヴに気づかれないよう細心の注意を払っていたはずよね……?」
ヴィーネ「私以外に、ガヴを狙うやつがいる……?」
???「失礼します」バシュン
ヴィーネ「誰⁉」ビクッ
???「貴女も私と同類のようですね……」
おわり