10 : 忍法帖【Lv=1,xxxP】 - 2011/05/29(日) 20:55:53.93 5pzi1GFO0 1/135

「もー、つれないんだから弟くんは~。うりうり~」

「気持ち悪い、離れて」

「え~、一緒に遊ぼうよ~」

「やだよ、勉強すんだから」

「ちぇー」

「早く出てけよ」

「う~……待ってなさいよ、必ずリベンジしにきてやるんだから!」ガチャッ

「ああうん、そうだな」


元スレ
姉「弟く~ん、ぎゅーっ」弟「離れろ」
http://hibari.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1306669707/

11 : 忍法帖【Lv=1,xxxP】 - 2011/05/29(日) 21:00:45.31 5pzi1GFO0 2/135

「追い出されちゃった……しょうがない、ドアの外から音で中の様子を確かめますか……」スッ

   シャカシャカ……

「……」

   シャカシャカ……

「……もーっ、音楽うるさくて中の様子全然分からないじゃない!」バタン

「出てけっつったろ」

「だって暇なんだもん!」

「弟がやってんだから姉も勉強しろよ」

「やだ!」

「とにかく邪魔すんなよ」

「うー……じゃあ邪魔しないからここにいる」

「いるだけでも邪魔だから」

「弟君ひどい!」


13 : 忍法帖【Lv=1,xxxP】 - 2011/05/29(日) 21:06:29.02 5pzi1GFO0 3/135

「ちょっとは優しくしてよ!私お姉ちゃんよ!?優しくしてくれないと寂しくて死んじゃうかもしれないんだよ!?」

「ねーよ。ったく、分かったからそこの漫画でも読んで大人しくしてろ」

「あ、はーい」

「……」カリカリ

「……♪」ペラリ

      ・
      ・
      ・

「よし、終わった。おい……」

「ぐ~……」

「……勝手に人のベッドで寝るなよ……ったく、よいしょ」ドサ

「ふぎゅ……ぐ~……」


16 : 忍法帖【Lv=1,xxxP】 - 2011/05/29(日) 21:09:54.47 5pzi1GFO0 4/135

「……」

「ぐ~……」

(……どうすんだよこれ)

「……ん……あれ、寝ちゃってた?」

「うん」

「えへへ、ごめんね?」

「別に」

「お詫びにちゅーしてあげよっか」

「いらない。ってかそっちがしたいだけだろ」

「そ、そんなことないし。勘違いだし?」

「ハイハイ、そっすね」


17 : 忍法帖【Lv=1,xxxP】 - 2011/05/29(日) 21:14:55.52 5pzi1GFO0 5/135

「それじゃ私も起きたとこだし、一緒に遊ぼっか。どれで遊ぶ?ディシディア?ストファイ?鉄拳?」

「全部格ゲーじゃん……」

「ディシディアは違うもん、アクションだもん」

「とりあえず格ゲー以外で」

「えー……じゃあぷよぷよ」

「いいよ、それで」

「やった!それじゃ持ってくるねー」ガチャ

(めんどくさい姉……)


20 : 忍法帖【Lv=1,xxxP】 - 2011/05/29(日) 21:22:01.34 5pzi1GFO0 6/135

「うへー……」

「弱」

「ちょっとは手加減してよ!1回も勝てないじゃん!」

「姉貴は連鎖下手すぎ。頑張っても2連鎖て」

「だってコツとか全然分かんないんだもん!なのにそっちは普通に5連鎖とか出してくるしさ……」

「ああはいはい、ごめんね大人気なくて」

「うー、やっぱ格ゲーの方が得意だ私……」

「格ゲーは疲れるからやだ」

「じゃあ次はテトリス!テトリスやろ!」

「別にいいけど」

「うっしゃー!それじゃ取ってくる!」ガチャ

      ・
      ・
      ・

「うへー……」

(弱……)


23 : 忍法帖【Lv=1,xxxP】 - 2011/05/29(日) 21:28:56.83 5pzi1GFO0 7/135

「うー……それじゃ次はトランプやろ!」

「トランプで何やんの?」

「えーっと、それじゃ神経衰弱?」

「まためんどくさいやつを……」

「いいじゃん別に!それじゃ取ってくるから!」ガチャ

      ・
      ・
      ・

「ああー……それ取っちゃ駄目ー……」

「惜しかったな、4ペア差だ」

「くっそう……またしても弟君に勝てん……」


24 : 忍法帖【Lv=1,xxxP】 - 2011/05/29(日) 21:31:14.24 5pzi1GFO0 8/135

「さて、それじゃそろそろ風呂入って寝るか」

「あ、それじゃ私もお風呂入るー」

「駄目に決まってんだろ」

「えー」

「俺が上がってから入れよ。それじゃ入ってくる」ガチャ

「むう……」


風呂場

   ザー……

「……」

   ザー……

(いい……弟君の立てるシャワー音、いい……)

   ザー……キュッ

(おっと、退却退却)サッ


26 : 忍法帖【Lv=1,xxxP】 - 2011/05/29(日) 21:37:05.08 5pzi1GFO0 9/135

   ガチャ

「上がったぞー」

「あ、うーん。それじゃこうたーい」タッ


風呂場

   チャプ……

(うへへ、弟君の入ったお風呂~……って、さすがにそれはないって。変態か私は)

(うーん、どうして照れたりしてくれないかな……やっぱもっとボディランゲージを利かせないと駄目かな……自分で言うのもなんだけどナイスバディなんだし、この胸を……)ムギュ

(あ、やば、想像したらちょっと興奮してきた。やばいやばい、早く上がろ……)ザバッ


28 : 忍法帖【Lv=1,xxxP】 - 2011/05/29(日) 21:42:58.94 5pzi1GFO0 10/135

「それじゃお休みー」ガチャ

「うん、お休み」ガチャ

(できれば一緒に寝たいけど……そういうわけにもいかんのが私の悲しい性でして……)

   カチャッ

(うふふ……弟君……写真だけでもまずいのに、実物と一緒に寝たら性欲が……)

(……早めに寝られるようにしなきゃ)ゴソ……


31 : 忍法帖【Lv=1,xxxP】 - 2011/05/29(日) 21:46:23.72 5pzi1GFO0 11/135

翌朝

   ガチャ

「ほら、起きなさいお姉ちゃん」

「う……おふぁよ……」

「ご飯できてるから早く来なさいよ」バタン

(……布団出たくない)

   ……ガチャ

(ハッ!弟君がドア開けた音!こうしちゃいられねえや!)ガバッ


37 : 忍法帖【Lv=1,xxxP】 - 2011/05/29(日) 21:52:07.87 5pzi1GFO0 12/135

「いってきま~す」ガチャ

「いってきまーす」バタン

「ふわ……」

「急げよ、電車遅れるぞ」

「分かってるって、……っふぅわぁ~っ」

「朝からそんなでかいあくびすんなよ」

「だって眠いし……」

「電車の中で寝りゃいいだろ」

「そうだけどさ……4駅だよ?そんなに時間ないよ」

「どっちみちのんびりしたかったら早めに駅着いたほうがいいだろ」

「そだね……それじゃ早く行こっか」


41 : 忍法帖【Lv=1,xxxP】 - 2011/05/29(日) 21:58:59.13 5pzi1GFO0 13/135

電車内

(うへぇ、今日も混んでるなあ……)

「……でさ、この前あのバンドのアルバム借りたんだけど……」

弟友「そっか、結構良かったろ?」

(弟君は友達としゃべってるし……寂しい……)

「にしても、あのボーナストラックはいいネタだったよなあ」

弟友「だよなあ、あのバンドそこが面白いんだよな」

(くそう、いっそ弟君に痴漢しかけてやろうか……いや、さすがにそれは人としてどうなの……)

「でもあれだけは微妙じゃね?5曲目のあれ」

弟友「ああ、確かになー」

(おのれ、弟君とあんなに楽しそうに話して、口惜しい……)


44 : 忍法帖【Lv=1,xxxP】 - 2011/05/29(日) 22:07:03.62 5pzi1GFO0 14/135

学校

「というわけで、弟君の友達をバスターしたいんだけど」

姉友「なぜそうなる」

「だって、弟君が他の子と楽しげに話してるの見るくらいだったら、ぶち壊してやったほうがマシだもん!」

姉友「別にいいじゃん、男友達なんでしょ?」

「そうだけどぉ……」

姉友「相手が女じゃないんだし、そのくらい我慢しなさい」

「でも、弟君もてるし……中等部に行ったときにたまに女の子と楽しげに話すとこ見るし……」

姉友「だからってその友達全員バスターするわけにもいかんでしょ」

「だけどさあ……」

姉友「そして弟の話もいいが、自分の勉強は大丈夫なのか受験生」

「え、うーん……大丈夫でしょ、多分」

姉友「はぁ……」


45 : 忍法帖【Lv=1,xxxP】 - 2011/05/29(日) 22:18:17.63 5pzi1GFO0 15/135

姉友「しかしあれだね、あんたはどうして弟君みたいにもてないかね」

「え、出来が違うからじゃないの?」

姉友「自分で出来が違うって言っちゃいますか……」

「そりゃあ、私だって自分に多少は自信あるけど、弟君に比べたら私なんてちっぽけな凡人だし……」

姉友「凡人って……」

「弟君に比べたら、他の有象無象なんてノミ同然!まさに月とスッポン、ぬかに釘!」

姉友「おいこら、色々間違ってる」


46 : 忍法帖【Lv=1,xxxP】 - 2011/05/29(日) 22:20:37.17 5pzi1GFO0 16/135

「そんな弟君を私なんかが独占しようなんておこがましいとは思うけど、それでも私は……」

姉友「ホントに溺愛してんだねえ、弟君のこと……」

「もちろんですとも、文字通り愛に溺れております!」

姉友「あたしはあんたのこと道を踏み外さないか常々心配してるよ……」

「あら、気にかけてくれるの?お姉ちゃん嬉しいっ!」

姉友「はいはい……何となくあんたをあしらう弟君の気持ち分かるわ……」


49 : 忍法帖【Lv=1,xxxP】 - 2011/05/29(日) 22:35:34.31 5pzi1GFO0 17/135

昼休み

「で、何かいい案ないかな」

姉友「え、何が?」

「今朝の話。私達の愛の障害をブレイクするにはどうしたらいいかってこと」

姉友「ああ。どうするも何も、別に誰が意図して邪魔してるってわけでもないじゃない」

「ええー、なんかないの?いいアイデア出してよドラえもーん」

姉友「全く、しょうがないなあ姉太くんは、ってこら。いい加減あんたは弟離れしなさい」

「無理」

姉友「無理じゃない。友人の一人や二人くらい、別に作ったっていいじゃない」

「いや、でももしその友達とアレな関係になっちゃったりしたら」

姉友「それは考えすぎ。そんな可能性ほぼないから、我慢しなさいって」

「うう、でも不安なんだもん。私、まだ姉離れされたくないんだもん……」

姉友「はあ……結局、あんたが甘えん坊なだけか」


52 : 忍法帖【Lv=1,xxxP】 - 2011/05/29(日) 22:42:39.45 5pzi1GFO0 18/135

放課後

「姉友、今日一緒に帰れる?」

姉友「あ、別に大丈夫。それじゃ帰ろうか」

「うん、行こ」


校門

「結局弟君独占作戦は中止かあ……」

姉友「そんな作戦できれば関与したくないわね……うおっ」

「どしたの?」

姉友「え?あ、いや、面白い形の雲だなーと……」

「え、どれ?」

姉友「ほ、ほらあれ……」

「?普通の雲じゃない。変なの」

姉友「あ、ちょ、そこを曲がるのはもう少し後のほうが……」

「え、なんで?」

姉友「あ……」


56 : 忍法帖【Lv=1,xxxP】 - 2011/05/29(日) 22:49:42.55 5pzi1GFO0 19/135

「でさ、そのときのあいつの顔が……」

「もー、やだー弟たらー!」

女友「あはははは、さすが弟たちだねー」

「あ……」

姉友「え、えーっと……た、ただの友達……じゃないかな?二人っきりって訳でもないし……」

「……」

姉友「だ、大丈夫?」

「……うん、大丈夫だよ。ところで姉友、私ちょっとトリニトロトルエンの材料買っていきたいんだけどどこに売ってるかな?」

姉友「ちょ、爆殺する気か!?落ち着きなさい、そう簡単に手に入るものじゃないって!」

「離して!弟君を引きずり込もうとする悪魔どものパンデモニウムをぶっ壊さなきゃいけないのよぉーー!!」


60 : 忍法帖【Lv=1,xxxP】 - 2011/05/29(日) 22:58:40.15 5pzi1GFO0 20/135

姉友「はぁ、はぁ、はぁ……」

「はっ、はっ……う、うう……」

姉友「き、気にすることないって。二人っきりだったらさすがにあたしも疑うけど、3人でいるんだったらまだ大丈夫よ」

「そんなの信じられないもん、弟君のことだからハーレムの一つや二つ作っててもおかしくないもん……」

姉友「いや、おかしいでしょそれは……どれだけもてるのよ」

「どうしよう、弟君がみんなのものになっていっちゃう……」

姉友「いやいや、だから……」

「きっと親しい女友達から順番に、やがてクラス、学年、そして学校全体が弟君を……ふ、不潔っ!」

姉友「不潔なのはあんたの思考回路だ」

「こうしちゃいられない!早急に弟君を私の虜にする方法を考えださないと!」

姉友「……駄目だ、暴走してる……」


63 : 忍法帖【Lv=1,xxxP】 - 2011/05/29(日) 23:07:08.75 5pzi1GFO0 21/135

駅前の喫茶店

「というわけで、これより弟君独占作戦会議を始めます。議長はわたくし姉、初期は姉友が勤めます。ぱちぱち」

姉友「いや、別に記録しないしこんな不毛な会議」

「では早速、どうしたら弟君を私一人のものにできると考えますか?」

姉友「んなこと言われても……あんたはどうなのよ」

「そりゃ、一番楽な方法は弟君の監禁だけど、そんなひどいこと弟君にしたくないし……」

姉友「その辺の常識はあるのか」

「でも他に何かいい方法が思いついてるわけでもないし……どうしたらいいかな……」

姉友「どうしたらって、そもそも姉弟って時点で色々まずいわけで、そう簡単にどうにかできる話じゃ……」

「ううーん……」


67 : 忍法帖【Lv=1,xxxP】 - 2011/05/29(日) 23:14:22.83 5pzi1GFO0 22/135

??「お困りのようだね!」

「?」

姉友「あれ、あんたはクラスメイトの男子でイケメンで有名な池君。どうしたのこんなとこで」

「どうしたも何も、僕はここでバイトしているからね」

姉友「あ、そうだったの」

「で、その池君がなんの用なの?」

「そりゃあ、クラスメイトの女の子が困っているのを見たら、助けようと思うのは当然じゃないか」

「はあ……」

「とりあえず、事情を聞かせてもらえるかな?」

姉友「あ、うん。実はこのブラコンが……」

      ・
      ・
      ・


69 : 忍法帖【Lv=1,xxxP】 - 2011/05/29(日) 23:19:45.06 5pzi1GFO0 23/135

「なるほど、事情は分かったよ」

「で、何かいい案ないかな?」

「要はその女の子が君の弟君以外を好きになればいいわけだろう?なら僕に任せたまえ」

姉友「任せたまえって……」

「僕がその子たちの目を僕に惹きつけてあげようじゃないか。少なくともそれで弟君に迫る脅威は二つ消えるわけだろう?」

「ホント!?」

「もちろんだよ。ただし、一つ条件がある」

姉友「条件?」

「君達のどちらかでいいからここのバイトになってくれないかな?最近バイトが一人減ってしまってね、人手が足りないんだ」

「なんだ、そんなことなら構わないわよ」

姉友「まあ、最近お小遣いが足りないと思ってたとこだし、ちょうどいいかな」

「交渉成立だね。それじゃ、早速明日声をかけてみるよ」

「うん、池君ありがと!」


72 : 忍法帖【Lv=1,xxxP】 - 2011/05/29(日) 23:27:35.70 5pzi1GFO0 24/135

「いやー、いい助っ人が現れてくれたなー」

姉友「まあ、いい時間稼ぎにはなるんじゃないかな。池君はそれほど悪い人じゃなさそうだし、約束は守ってくれるでしょ」

「うん、これでしばらくは安泰安泰っと♪」

姉友「そうでもないと思うけどね。さっきのあんたの妄想じゃないけど、女子はあの二人以外にもいるわけだし」

「う、そっか……弟君に寄ってくる女子は他にもいるかもしれないんだ……」

姉友「ま、焦らずじっくり考えなさい。先走って妙な行動に出て、弟君に本気で嫌われたら元も子もないし」

「そだねー……どうしたもんかなー……」

姉友「それじゃ、あたしはここで。じゃあね、また明日」

「うん、また明日ー」


74 : 忍法帖【Lv=1,xxxP】 - 2011/05/29(日) 23:32:08.54 5pzi1GFO0 25/135

「ただいまー」

「ああ、お帰り」

「あ、弟君」

「何?」

「あ、えっと、そのー……」

「?なんだよ一体」

「ご、ゴメン、なんでもない」

「そ、んじゃ俺部屋戻るから」

「あ、待って、私も……」

「勉強するから来んな」

「あう……」
 (うう、さすがに今日のことは聞けないよね……)


75 : 忍法帖【Lv=1,xxxP】 - 2011/05/29(日) 23:39:36.84 5pzi1GFO0 26/135

姉の部屋

「……」ゴロゴロ

(弟君を独り占めする方法……どうしたらいいんだろ……何か参考になるものでもあれば……)

「……そうだ!」

   カチカチッ

(えーと、検索……姉、弟、一線……これでなんか関係あるもの出てくるかも……)カチッ

「えっと、姉弟近親相姦……アダルトゲーム……うわ……」

(な、なんかの参考になるかもしれないし……ちょっと見てみようかな……大丈夫だよね、私今年で一応18になる予定だし……)カチッ


77 : suiton食らったっぽい…ざけんな - 2011/05/29(日) 23:48:24.01 5pzi1GFO0 27/135

「えっと、サンプル……ひゃぁ……」

(こ、これって……一応、姉弟って設定だよね……これいいの!?)

(ちょ、うっひゃ、うっひゃー……え、何、それはどういうこと!?)

(……や、やっば……なんか、興奮してきた……)モゾモゾ

「……だ、大丈夫だよね、弟君いつも勉強するとき音楽かけてるし、お母さんもお父さんもいないし……」

「……」ゴソゴソ

(……ちょ、ちょっとだけ、ほんのちょっと……)ス……

   コンコン!

「!!!!!!」カチッ バッ ゴロゴロッ ガバアッ

「姉貴、ちょっとわかんないとこが……何やってんの?」

「ふ、布団蒸し……健康にいいんだって……」
 (あ、あっぶなー……)


79 : 以下、名... - 2011/05/29(日) 23:53:27.73 5pzi1GFO0 28/135

「で、ちょっと聞いていい?」

「う、うん、いいよー」

「それじゃ……って、布団から出てこいよ」

「だ、駄目!」

「いや、でも……」

「駄目なの!聞きたいんだったらこっちまで来て!」

「分かったよ……なんだよ一体」

(この布団の中は臨戦態勢……見られるわけにはいかない!)
 「で、どこ?」

「あ、ここなんだけど……」

「どれどれ……」


82 : 以下、名... - 2011/05/29(日) 23:58:56.98 5pzi1GFO0 29/135

「布団から出れば?見にくいだろその体勢」

「そ、そんなことないよ?案外この体も楽しいもんさー」

「いや、なんか迫ってきてるみたいで怖いんだけど……」

「い、いいから。で、どの問題?」

「あ、これ」

「ああ、それ?それはさ……」

「ちょ、なんかずり落ちてきてない?」

「え、そう?あ、ホントだ……」ズルッ

「おい、こっち来んなよ!」

「だ、だって、これじゃ……きゃああっ!」ドサッ

「うわっ!」


84 : 以下、名... - 2011/05/30(月) 00:04:58.54 A6vGfIHj0 30/135

「いったぁ……」

「おい、どけよ……」

「え、あ……」
 (顔、すごい近い……)

「おい」

(弟君……私の自慢の、かっこよくてかわいい弟……)

「おい、聞いてんの……」

「ん……」チュ

「――!」

(うわ、やわらか……気持ちいい……さっきのゲームだとどうやってたんだっけ……確か、舌を……)ペロッ

「!なにやってんだよ!」ドンッ

「キャッ」ゴロン


85 : 以下、名... - 2011/05/30(月) 00:12:07.22 A6vGfIHj0 31/135

「はぁっ……な、なんて格好してんだよ」

「え?あっ!」バッ
 (や、やば……見られた……)

「もういい。自分でやるから」

「あ、待って……」

「来んな!!」

「!!」

「……」バタン

(……ど、どうしよう……勢いでキスしちゃったけど、今になってものすごい後悔が……ってか色々駄目でしょ私!
 恥ずかしいカッコ見られたし!さっきのキス真似しようとして思いっきり失敗してるし!ペロって何よペロって!
 しかも……絶対、弟君に嫌われたし……)

「……うっ……ど、どうしよ……私……」


88 : 以下、名... - 2011/05/30(月) 00:17:24.72 A6vGfIHj0 32/135

翌日

姉友「おはよー」

「うん……おはよ」

姉友「あれ、どうしたの?なんか元気ないけど」

「いや、実は……」

      ・
      ・
      ・

姉友「……何やってんのあんた」

「ううう……」

姉友「で、弟君の反応は?」

「あの後ずっと機嫌悪かった……今朝も口きいてくれなかった……」

姉友「あー、そりゃそうか……」


99 : 以下、名... - 2011/05/30(月) 00:58:51.94 A6vGfIHj0 33/135

「どうしよう……」

姉友「どうしようって言われてもねえ……気持ち悪いと思われたのは確実だろうし」

「そ、そんな……」

姉友「だってまだ中三よ?いくらそういうのに興味が出る年頃だからって、さすがに実の姉とっていうのはきついでしょ」

「やっぱそうなのかな……」

姉友「とにかく、過ぎた事はしょうがないでしょ。どう仲直りするかは後で考えるとして、大事なのは今日のことよ」

「今日……」

姉友「池君が弟君の友達を誘惑するってあれ」

「あ、そっか……」

姉友「上手くいけばそんな失敗プラマイゼロにできるかもしれないし、前向きに考えなよ」

「そうだよね、今更気にしたってしょうがないよね。よーし、頑張って池君!」

姉友(頑張ってって気合の入れ方はどうかと思うけど……)


103 : 以下、名... - 2011/05/30(月) 01:09:44.05 A6vGfIHj0 34/135

放課後 喫茶店

姉友「終わったらここに報告に来てくれるって言ってたけど……遅いわね」

   カランカラン……

「やあ、二人とも」

姉友「あ、来たね」

「ど、どうだったの!?」

「うーん……正直に言うと、失敗かな。楽しい先輩って感じには受け止めてもらったけど、あまり異性として気にしてはくれなかったって感じだね。
 よほど弟君が魅力的みたいだ」

「そ、そっか……」


106 : 以下、名... - 2011/05/30(月) 01:11:53.16 A6vGfIHj0 35/135

「ごめんね、力になってあげられなくて」

「い、いいよ。こんなこと頼んだほうが申し訳ないし」

「そういうわけで、僕は君達との約束を果たせなかった。だから君達も、交換条件のバイトはやらなくても構わないよ」

「ううん、私バイトやるよ。わざわざ頼みを聞いてくれた池君に申し訳ないし」

姉友「あたしもやるわ。言ったと思うけど、お小遣いが足りないんだ」

「二人とも……すまないね」

「ううん、いいよいいよ」


107 : 以下、名... - 2011/05/30(月) 01:17:25.39 A6vGfIHj0 36/135

      ・
      ・
      ・

「あーあ、結局駄目だったか……やっぱりTNTを……」

姉友「こらこら。駄目だったものは仕方ないんだし、その友達を排除するのはもう諦めなさいって」

「でもぉ……」

姉友「そりゃ不安な気持ちは分かるよ。でも仕方ないじゃない」

「……」

姉友「とりあえず、あんたは弟君に謝らないとね」

「うん」

姉友「大丈夫よ、ちゃんと謝れば弟君も許してくれるから」

「そうかな……」

姉友「というか、許してもらわないと何も変わらないどころか、どんどん悪くなってくよ。それが嫌なら、
  帰ったら死ぬ気で仲直りしなさい」

「うん、分かった……頑張る」


109 : 以下、名... - 2011/05/30(月) 01:21:53.62 A6vGfIHj0 37/135

「ただいまー……」

「お帰り」

「あ、あのね弟君、昨日は……」

「俺部屋戻るから」

「あ、待ってよ!」

「……」バタン

「お、弟君……」


112 : 以下、名... - 2011/05/30(月) 01:26:02.43 A6vGfIHj0 38/135

弟の部屋

   コンコン

「……」

   ガチャ

「お、弟君……」

「何」

「あのね、き、昨日はごめんね……」

「……」

「えっとね、昨日はちょっとテンションおかしくて……それであんな……ほ、ホントにゴメン!」

「もういいから」

「!弟く……」

「もう分かったからでてけよ。邪魔だから」

「お、弟く……」

「……」

「……うっ……」


114 : 以下、名... - 2011/05/30(月) 01:33:48.64 A6vGfIHj0 39/135

「う、ひっ……うえええっ……」

「なんで泣いてんの」

「だ、だってっ……お、おどうとぐんがっ……ずっと怒ってて……私、弟君に嫌われちゃったら……どうしようって……」

「……で?」

「お、おとうどくん、私のこと、まだ怒ってるよね……?」

「……もういいから。もう気にしないから、早く部屋戻れよ」

「うっ、うん……」ガチャ


119 : 以下、名... - 2011/05/30(月) 01:40:09.52 A6vGfIHj0 40/135

      ・
      ・
      ・

   コンコン

「ん……弟?」

   ガチャ

「今大丈夫?」

「あ、うん……平気。もう泣きやんだし」

「分かった。それじゃあ改めて色々聞きたいんだけど」

「うん……」

「とりあえずなんであんな格好してたの?」

「え、えっ!?いや、それは……なんていうか……ひ、人には言えない事情が……」

「何それ?」

「と、とにかく、言えないの!その辺は私のプライバシィなの!」

「……あっそ。んじゃいい」

(よ、良かったー、深く追求されなくて……)


120 : 以下、名... - 2011/05/30(月) 01:46:49.60 A6vGfIHj0 41/135

「で、布団にくるまってたのはあの格好を見られたくなかったからってことでいいわけ?」

「う、うん、そういうこと」

「分かった。それじゃあ、なんであの時俺にキスなんかしたの」

「う……」

「俺したことなかったんだけど。どうしてくれんの」

「そ、そんなの、私だって初めてだし……でも、なんか弟の顔がまん前まで来たら、なんかしなきゃいけないような気がして……」

「そんなんで納得できると思ってんの?」

「……できない、よね……そりゃ私だって同じこと言われても納得できないし……」


122 : おお~っと君を付け忘れてたぜなんてこったぃ - 2011/05/30(月) 01:50:56.31 A6vGfIHj0 42/135

「で、納得できる理由はあんの?」

「うっ……だ、だって……したかったんだもん。弟君と、キス……したかったんだもん……」

「……」

「弟君の顔が近くに来たとき、チャンスだって思ったら頭が動いてて……それで、ほとんど無意識で……
 ……ホントに、ゴメン。嫌だったよね」

「うん」

「ううっ……」


123 : 以下、名... - 2011/05/30(月) 01:56:40.79 A6vGfIHj0 43/135

「とにかく反省しろよ」

「はい……」

「分かったらもう似たような状況になってもあんなことしないように。んじゃ」

「ま、待って!」

「何?」

「お、弟君……私のこと、嫌いになった?」

「……」

「……」

「……別に。ちゃんと反省してくれるんだったら、もうそれで許すよ」

「……!弟君ありがと!だーいすきっ!」ガシッ

「うわっ!」


125 : 以下、名... - 2011/05/30(月) 01:59:27.08 A6vGfIHj0 44/135

「ありがと弟君、最高!愛してるっ!」

「いいから離れろよ。部屋戻るから」

「やだっ、このまま一緒に部屋に行くんだもん」

「はぁ……分かったよ。行くぞ」

「はーいっ♪」

「ったく、本当に反省してんの?」

「もちろん!弟君に愛想尽かされないように、これでもちゃんとわきまえてるもん♪」


                              おわり


185 : 以下、名... - 2011/05/30(月) 20:12:51.31 A6vGfIHj0 45/135

翌日

姉友「で、ちゃんと仲直りできたと」

「うん!おかげさまでバッチリ!」

姉友「そう、良かったじゃない」

「これで弟君独占にまた一歩近づいたよ~」

姉友「いや、それはないから。やっと振り出しに戻ったとこだから」

「ええ~」

姉友「それより、今日は池君との約束のバイトの初日でしょ。ちゃんと忘れないようにね」

「あ、ちょっと忘れかけてた」

姉友「……おいおい」


187 : 以下、名... - 2011/05/30(月) 20:21:12.77 A6vGfIHj0 46/135

放課後 喫茶店

「それじゃあ、今日は初日ということで、ここの仕事のやり方を教えるよ」

「はーいっ」

姉友「にしても、結構かわいいわねこの制服」

「ははは、僕も結構ここの制服は男女どちらのものも気に入ってるんだよ。それじゃ、仕事を教えるからついてきておくれ」

「うん。バイトかぁ、最後にやったのは夏休みに姉友と一緒にやった品出しだったっけ」

姉友「接客業は始めてだね。ちょっと楽しみ」


189 : 以下、名... - 2011/05/30(月) 20:28:32.94 A6vGfIHj0 47/135

「……これで大体説明したかな。もし分からないことがあったら聞いておくれ。それじゃ、頑張ってね」

「はーい。さーって、バリバリ働いちゃおうかな~」

姉友「張り切りすぎて余計なことしないようにね」

「大丈夫だって~。私だって一応常識はわきまえてるし」

姉友「常識ねえ……随分と出所の怪しい常識よね」

「失礼な。見てなよ、ウェイトレスの鑑ってくらいしっかり働いちゃうからね!いぇい!」

姉友「ああ、早速危うげな張り切りを……」


190 : 以下、名... - 2011/05/30(月) 20:34:46.27 A6vGfIHj0 48/135

   カランカラン……

「いらっしゃいませーっ。2名様ですか?それじゃこちらの席に……」


姉友「ご注文を伺います。コーヒー2つに、ショートケーキ1つ、チーズケーキ1つですね。かしこまりました」


「BLTサンドとお紅茶お持ちしました~。ごゆっくりどうぞ~」

      ・
      ・
      ・


191 : 以下、名... - 2011/05/30(月) 20:40:57.90 A6vGfIHj0 49/135

姉友「うん、ちゃんとやってるみたいね」

「ふふふふ、当然でしょ!私にかかれば接客なんてお手の物なんだから!」クルッ

姉友「あ、バカ!」

「え?」

姉友「そんな勢いよく回ったら、スカートが……」

「へ……あ、きゃっ!」バッ

姉友「端のほうにしか客がいなくてよかったわね。近くに客がいたら大変だったわよ」

「え、えへへへ、反省反省……」

姉友「やれやれね。あ、そろそろ終わりの時間ね」

「あ、ホントだ。もう外がちょっと暗くなってきてるね……」


192 : 以下、名... - 2011/05/30(月) 20:46:08.60 A6vGfIHj0 50/135

「いやー、どうもありがとう。おかげで他の仕事に手が回るようになって助かったよ」

「いいっていいって。それじゃ、私達はこれで」

姉友「じゃあね、池君」

「ああ。次のバイトの日もよろしく頼むよ」


「う~ん、結構楽しかったな~」

姉友「そうね。次は来週の月曜日だっけ」

「土日にないのはちょっと助かるな~、弟君と過ごす時間が減らずに済むし」

姉友「ホント弟君基準に物事を考えるのね、あんたは……」


195 : 以下、名... - 2011/05/30(月) 21:10:48.46 A6vGfIHj0 51/135

「そういえば、最近二人で遊びに行ってなかったっけ。どうする、明後日の日曜にでも遊びに行く?」

姉友「あー、ゴメン。明後日はちょっと……」

「もしかして、またアイドルのコンサート?あんたも飽きないねぇ~」

姉友「い、いいじゃない別に。なんか文句ある?」

「べっつにぃ~、人に勉強大丈夫か聞いておいて、自分はちゃっかりそんなイベントに参加するのってどうなのとか思ってないし~」

姉友「う……さ、さすがにそろそろ自重しようとは思ってるわよ。でも好きなんだからしょうがないじゃない」

「ふぅ~ん」


196 : 以下、名... - 2011/05/30(月) 21:14:21.79 A6vGfIHj0 52/135

姉友「くっ……そ、そっちこそ弟ばっかりにかまけてるくせに、とやかく言えた義理じゃないでしょ」

「な、それは関係ないでしょ!ベクトル全然違うじゃん!」

姉友「好きなものに夢中になってるって点では同じじゃない」

「同じじゃないもん!私は純愛だもん!」

姉友「な、それじゃあたしが純粋じゃないみたいじゃない!」

「うう~……」

姉友「……はぁ。この辺でやめときましょう」

「そうだね。相変わらず不毛な議論だし」

姉友「とにかく、そういうわけで日曜は無理だから。それじゃ、あたしはここで」

「うん、じゃあねー」


197 : 以下、名... - 2011/05/30(月) 21:20:19.39 A6vGfIHj0 53/135

「ただいまー」

「おかえり。今日は遅かったね」

「あ、うん。今日からバイト始めたから」

「え、マジ?なんで?」

「なんでって……まあ、いろいろあったのよ」

「……ふーん。なんのバイト?」

「駅前の喫茶店。いつでも来てね、サービスしちゃうから♪」

「んじゃいい」

「えええ~っ、なんで!?」

「どうせろくでもないサービスしそうだし」

「そんなことないもん!まともにウェイトレスできてるもん!」

「はいはい。それじゃ部屋戻るから」バタン

「うう~……弟君め、私のこと馬鹿にしてるな……」


198 : 以下、名... - 2011/05/30(月) 21:23:18.21 A6vGfIHj0 54/135

弟の部屋

   コンコンガチャッ

「弟君、勝負!」

「やだ」

「ええ~、いけずぅ~」

「俺漫画読んでるから。後で」

「それじゃ読み終わるまで待ってる」

「いいから帰れよ」

「やだ!弟君と遊ぶの!」

「だから後でだって」

「別にここにいたっていいじゃない」

「やだ」

「うう、冷たい……」


199 : 以下、名... - 2011/05/30(月) 21:27:47.94 A6vGfIHj0 55/135

「相手なら後でしてやるから。今は出てけよ」

「うう~……やだもん!てい!」バッ

「おい、ベッドに飛び込んでくんなよ」

「いいじゃん別に。うりうり~」ギューッ

「離れろよ」

「やだ。弟君と一緒に漫画読むんだもん」

「別の読めよ」

「この体勢で一緒に読むことに意味があるんだもん。ほらほら、早くページめくりなよ」

「……」ペラ

「♪~」ギュッ


201 : 以下、名... - 2011/05/30(月) 21:33:33.67 A6vGfIHj0 56/135

「……」ペラ

「♪~」

「……いい加減離れろよ」

「やだ。弟君ぎゅ~って抱きしめるの気持ちいいんだもん」

「……」ペラ

(ああ、幸せだなあ……ずっとこうしてたい……)

      ・
      ・
      ・

「……」パタン

「……す~っ……」

「……はぁ」


203 : 以下、名... - 2011/05/30(月) 21:41:05.48 A6vGfIHj0 57/135

「起きろよ」

「……ん……?あ、寝ちゃってたんだ……ごめんね」

「いいから離れろよ」

「えへへ、ゴメンゴメン」

「漫画読み終わったけど、なんかやるの?」

「あ、うん。それじゃあ……カードやろ?とりあえず遊戯王」

「別にいいけど」

「それじゃ待ってて、持ってくるから」ガチャ


205 : 以下、名... - 2011/05/30(月) 21:43:56.92 A6vGfIHj0 58/135

      ・
      ・
      ・

「うう……」

「ありがとうございました。相変わらず弱」

「だってカードの差が……」

「それ以前に罠の対処とか足りなさすぎ。色々隙だらけだし」

「くううう……そ、それじゃあ今度はデュエマで勝負!」

「別にいいけど」

「よっしゃー!今度こそほえ面かかせてやるんだから!」


206 : 以下、名... - 2011/05/30(月) 21:45:57.54 A6vGfIHj0 59/135

      ・
      ・
      ・

「うへえ……」

「はい、ありがとうございました」

「くうう……そ、それじゃあ次はヴァイスで!」

      ・
      ・
      ・

「ま、まだまだ!次はヴァンガード!」

      ・
      ・
      ・

「ば、バトスピなら……」


211 : 以下、名... - 2011/05/30(月) 21:50:02.99 A6vGfIHj0 60/135

      ・
      ・
      ・

「……ぅ」

「弱っ」

「ちょ、ちょっとは手加減してよお……」

「やだ」

「お、弟の意地悪ぅ~!」

「得意なのは得意なくせに駄目なのは全然だめだよな姉貴」

「だ、だってぇ……」

「ってか俺がちょっと買ってみただけのカードゲームとかすぐ買ってくるよな。なんで?」

「そ、それは……」
 (弟と一緒にもっと遊びたいんだもん……)


214 : 以下、名... - 2011/05/30(月) 22:00:30.48 A6vGfIHj0 61/135

「で、次は何やんの?」

「う、う~っ……か、カードはもうおしまい!格ゲーやろ格ゲー!」

「だからやだって、休日の時間あるときならいいけど」

「くうう……じゃ、じゃあ花札!花札なら私得意だし!」

「いいよ別に。たまには勝ちたいだろうし」

「オッケー、それじゃ持ってくる!」ガチャ

(姉貴の得意な遊びの基準はよく分からない)


215 : 以下、名... - 2011/05/30(月) 22:06:38.96 A6vGfIHj0 62/135

      ・
      ・
      ・

「ぃよっし、これで青短赤短!」パチン

「うっわ……」

「ふっふっふ、今日もお姉さんは絶好調ですぜ」

「さっきまでぼろ負けしてたくせに」

「い、いいの!あれとは種類が違うんだから!」

「はいはい。あ、もうこんな時間だ」

「あ、ホントだね。そろそろお風呂入って寝なきゃ」

「それじゃ先入ってくる」

「あ、うん。いってらっしゃ~い」
 (まあ、すぐに私も追いかけるんだけどね……)


216 : まーた君忘れてたぜ駄目だね俺 - 2011/05/30(月) 22:16:28.06 A6vGfIHj0 63/135

      ・
      ・
      ・

「おやすみー」バタン

「おやすみ」バタン

(さーて、明日はお休み……弟君と何して遊ぼうかなぁ~)

(……それにしても、さっきの弟君を抱きしめた感触、良かったなぁ……やわらかいって感じじゃないんだけど、なんていうか、ああしてるだけで落ち着くっていうか……)

(……思い出したらムラムラしてきた)

「……」ゴソゴソ……


217 : 以下、名... - 2011/05/30(月) 22:23:29.06 A6vGfIHj0 64/135

翌日

「……ふわ……」

(今何時だろ……)ゴソ

(うわ、もう11時だ……もったいない……起きよ)ゴソッ


「弟君、いる~?」コンコン

(いないっぽい……)

「お母さん、弟どこ~?」

「弟なら出かけてるわよ」

「あ、そうなんだ……」
 (弟君いないんじゃ一緒に遊べないじゃん……)


219 : 忍法帖【Lv=1,xxxP】 - 2011/05/30(月) 22:31:43.49 A6vGfIHj0 65/135

「弟君、どこに行くかとか言ってた?」

「さあ、友達と遊びに行くって言ってたけど……」

「友達……!」
 (ま、まさか……!)

「お、お母さん、その友達って誰か聞いてる?」

「いや、それは知らないけど、どうして?」

(こ、これはまずいのでは……もしもデートだったりしたら、弟君の貞操の危険がアブナイ!)

「お母さん、私もちょっと出かけてくる!」

「あっ、お昼は?」

「さっと食べられるやつお願い!」
 (こうしてる間にも、弟君に魔の手が迫ってるかも……!急いで探さなきゃ!)


221 : 忍法帖【Lv=1,xxxP】 - 2011/05/30(月) 22:44:56.30 A6vGfIHj0 66/135

「いってきまーす!」

(弟君、どこにいるんだろ……とりあえず駅まで行ってみよう)


駅前

「どこにいるかな……弟君のいそうな場所……」

(弟君が友達と出かけるとしたら……CDショップとかかな?それじゃあどっかのデパートにでも行ってみようかな……)


243 : 忍法帖【Lv=2,xxxP】 - 2011/05/31(火) 02:20:24.32 vZFhyj1a0 67/135

デパート

(どこかな……とりあえずCDショップ……)

姉友「あれ、姉?」

「あ、姉友」

姉友「奇遇だね。なんか買い物?」

「ううん。弟君が出かけちゃったから探しにきたの」

姉友「いやいや、さらりと何言ってんのよ……弟がどこに出かけたか気になって追いかけるって、過保護すぎでしょ」

「だって、弟君がどこかの馬の骨にたぶらかされてるかもしれないし……」

姉友「はぁ……しょうがないわね。ちょっとの間だけあんたに付き合ってあげるわよ」

「ホント!?ありがと姉友!」

姉友(ブレーキ利かせないといつ暴走するか分かったもんじゃないからね……)


244 : 忍法帖【Lv=1,xxxP】 - 2011/05/31(火) 02:33:07.01 vZFhyj1a0 68/135

姉友「で、どこ探すの?」

「そうだね、まずはCDショップからかな」

姉友「あら、ちょうどよかった。あたしもCDショップに行く予定だったんだ」

「そっか。それじゃ、早速ゴーゴー!」


CDショップ

「いない……」

姉友「……」

「……うーん、もう来た後だったのかな……姉友、別のとこ行こう」

姉友「待って、どっち買うかまだ決めてないから」

「ええ~、どっちも買えばいいじゃん」

姉友「まだバイト代出てないのにそんなの無理だって。ちょっと待ってて、早めに決断するから」

「うう~、早くしてね……」


245 : 忍法帖【Lv=1,xxxP】 - 2011/05/31(火) 02:39:35.46 vZFhyj1a0 69/135

ゲームセンター

「ここならいるかな……」

姉友「どうだろうね。ともかく探しましょう」

      ・
      ・
      ・

姉友「いないわね……」

「ねえ姉友、これ面白そうじゃない?」

姉友「どれが?」

「ほら、これ」

姉友「ああ、確かにちょっと面白そうね」

「ね、ちょっとやっていかない?」

姉友「弟君はいいの?」

「ちょっとくらい大丈夫よ。ほら、一緒にやろ?」

姉友「まあ、あんたがいいならいいけど。それじゃ……」


247 : 忍法帖【Lv=1,xxxP】 - 2011/05/31(火) 02:44:59.27 vZFhyj1a0 70/135

      ・
      ・
      ・

「ああ~、また駄目だった~」

姉友「あんた下手ねー……」

「い、いいの。今度こそ勝ってやるから!」

姉友「いや、それはいいけど、弟君はいいの?」

「……ああーーっ!忘れてた!」

姉友「やっぱり……」

「こ、こうしちゃいられない!行こ、姉友!」

姉友「やれやれ……あわただしいわね」


316 : 忍法帖【Lv=1,xxxP】 - 2011/05/31(火) 22:25:40.80 vZFhyj1a0 71/135

休憩所

「いない……」

姉友「デパートにはいないんじゃないの?例えばカラオケとか……」

「カラオケっ!?カラオケっていったら、密室で男女が二人きりになるために用いられるっていう……」

姉友「謝れ、全国のカラオケ屋とヒトカラしてる人に謝れ」

「こ、こうしちゃいられない!いこう姉友!」

姉友「はいはい……言わなけりゃよかった……」


318 : 忍法帖【Lv=1,xxxP】 - 2011/05/31(火) 22:34:27.57 vZFhyj1a0 72/135

カラオケボックス

「テキラターイッ!かーんじてたーいいーたーみー♪」

姉友「……で、なんで歌ってんのよ」

「だって1時間だけでも部屋取っちゃったんだから、歌わなきゃ損じゃない」

姉友「そりゃそうだけど……弟君はいいの?」

「そりゃ心配だけどさ、わざわざ探しに来ただけで部屋代パアにするって癪じゃない?」

姉友「まあ、あんたがいいならいいけど。それじゃあたしも……」

      ・
      ・
      ・

姉友「こーころーっ、かーらだー、やきつーくーすーっ、ゲッチュー♪」

「ノリノリだねー、姉友」

   プルルルルル……

「おっと、もう1時間経っちゃったんだ。早いねー」


319 : 忍法帖【Lv=1,xxxP】 - 2011/05/31(火) 22:39:20.37 vZFhyj1a0 73/135

「見つからない……」

姉友「もう日が沈んできちゃったね……そろそろ弟君も帰ってるんじゃない?」

「そうかなあ……」

姉友「そんなに心配することないって。きっと帰ったら弟君があんたのこと待っててくれてるよ」

「ううーん……」

姉友「ともかく、あたしはそろそろ帰るから。それじゃまたね」

「うん……はぁ、弟君……」


324 : 忍法帖【Lv=1,xxxP】 - 2011/05/31(火) 23:11:40.42 vZFhyj1a0 74/135

      ・
      ・
      ・

「ただいまー」

「弟くぅ~~ん!!」ガバッ

「うわっ」

「こんな遅くまでどこ行ってたのぉ~~!お姉ちゃん心配で心配で死んじゃうかと思ったじゃなぁ~~い!」

「うっとうしい」

「ひ、ひどいよ弟君!」

「弟帰ってきたの?もう夕飯だから早く手洗ってきなさい」

「分かった。ほら、離れろよ」グイッ

「弟くぅ~ん……」


325 : 忍法帖【Lv=1,xxxP】 - 2011/05/31(火) 23:22:26.37 vZFhyj1a0 75/135

「弟君、今日どこ行ってたの?」

「友達と遊んでた」ジャーッ

「友達って誰?」

「別にそこまで言う必要ないじゃん」キュッ

「そうだけど、すごく気になるし……」

「いいじゃん別に誰と遊んだって。ほら、夕飯食おう」

「うん……」
 (弟君、誰と遊んでたんだろ……もし女の子と遊んでたら……)


327 : 忍法帖【Lv=1,xxxP】 - 2011/05/31(火) 23:30:10.94 vZFhyj1a0 76/135

      ・
      ・
      ・

   ガチャッ

「弟君、遊ぼっ!」

「やだ」

「やだじゃない!今日はお姉ちゃんほっといてずっと出かけてたんだから、ちゃんとお姉ちゃんの相手しないと駄目なの!」

「今日は疲れたから姉貴の相手したくない」

「駄目!友達と遊んだ分私とも遊んでくれなきゃ嫌なの!」

「明日にしてよ。もう眠いし」

「うう~~……じゃあ明日はちゃんと一緒に遊んでよ!約束だからね!」

「はいはい、分かった分かった」

「それなら仕方ない、今日のところは退却してあげる!明日は覚悟しててね!」

「ああうん、お休み」

「弟君お休み!」バタン

(……めんどくさ)


330 : 忍法帖【Lv=1,xxxP】 - 2011/05/31(火) 23:38:11.62 vZFhyj1a0 77/135

翌朝

   ガチャッ

「弟くぅぅ~~ん!!ゴーカイジャーとオーズ見よー!!」

「……」

「ほら、起きてよ弟くーん!」ユサユサ

「……」ビシッ

「あうっ」

「……」

「ひ、ひどいよ弟君!早く起きて一緒に見ようよ!あと5分で始まっちゃうよ!」

「……一人で見ろよ……」

「弟君と一緒に見たいの!」

「俺は別に見たくないから。お休み」ゴソ

「お、弟くぅ~ん……」ユサユサ

「……」ゲシッ

「うぇっ!わ、分かったよぉ~……」シュン


332 : 忍法帖【Lv=1,xxxP】 - 2011/05/31(火) 23:44:32.82 vZFhyj1a0 78/135

「……」

   ……レッツゴーレッツゴーカーイジャ、ゴゴレッツゴーレッツ……

「……」

   ……激走戦隊!かぁーれんじゃー!

「……」

   ……おーず!おーず!おーず!おーず!かもーん!
   ……ちょっと、朝からうるさくしないでよ!
   …………

(……うっさ)


333 : 忍法帖【Lv=1,xxxP】 - 2011/05/31(火) 23:51:18.67 vZFhyj1a0 79/135

      ・
      ・
      ・

「おはよ」

「あ、おはよう」

「あれ、姉貴は?」

「テレビ見た後部屋に戻ったけど」

「ふーん」

      ・
      ・
      ・

   ガチャ

「姉貴ー」

「ぐぅ~……」

「……二度寝してやがる」


336 : 忍法帖【Lv=1,xxxP】 - 2011/05/31(火) 23:58:00.49 vZFhyj1a0 80/135

      ・
      ・
      ・

「ふわ……おはよ……」

「おはようって、もう12時よ」

「うん……あれ、弟君は?」

「朝ごはん食べた後部屋に戻ったけど」

「あ、そうなんだ」

      ・
      ・
      ・

   ガチャッ

「弟くーん、遊ぼーっ」

「あ、姉貴。別にいいけど」

「おお、今日は素直だねぇ」

「昨日約束したし」

「えへへ、そっか」


341 : 忍法帖【Lv=1,xxxP】 - 2011/06/01(水) 00:06:03.23 GBLtQuY00 81/135

「で、何やんの?」

「えっとねー……それじゃまずは鉄拳やろ!」

「いいよ」

「やった!それじゃ取ってくるね!」ガチャ

      ・
      ・
      ・

「ふふん、まだまだ修行が足りないねー」

「なんで格ゲーはそんなに強いんだよ」

「なんでだろうね?なんとなくコツが分かっちゃうんだよねー。あ、あとコマンド入れるのが得意だからかな」

「パズルとか全然駄目なくせに」

「い、いいの!人には得手不得手があるんだから!」


344 : 忍法帖【Lv=1,xxxP】 - 2011/06/01(水) 00:18:33.84 GBLtQuY00 82/135

「そろそろ別のやんない?格ゲー以外で」

「そうだねー……じゃあ間を取って戦ヴァル2で!」

「確かに間取れてるっちゃ取れてるな」

「それじゃオッケー?」

「うん、いいよ」

「それじゃ取ってくるねー」ガチャ

      ・
      ・
      ・

「うーん、なかなかいい勝負……」

「姉貴ユニット動かすのは得意だからな」

「ふふん、まあねー」

「でも守りが甘いから……」ドーンッ

「あーっ!ひどーい、せっかくいいとこだったのにー……」

「これでこっちが有利になったな」

「ふんっ、このくらいすぐ取り返してやるんだからっ」


346 : 忍法帖【Lv=1,xxxP】 - 2011/06/01(水) 00:21:57.96 GBLtQuY00 83/135

「うーん、いい勝負だったねー」

「次何やる?」

「うーん、ちょっと休憩。漫画読んでいい?」

「うん、いいよ」

「ありがと。それじゃ久しぶりにこれ読もっかな……」

(俺はちょっと格ゲーの練習しとこうかな……)

      ・
      ・
      ・


347 : 忍法帖【Lv=1,xxxP】 - 2011/06/01(水) 00:27:38.49 GBLtQuY00 84/135

「あれ、もう5時だね」

「え?あ、ホントだ」

「早いねー、時間が経つのって」

「そうだな」

「弟君と一緒にいると、特にそう感じるなー」

「そう?」

「うん。もっと弟君と一緒の時間が長く続いたらいいのに、って」

「ふーん」

「そろそろまたなんかやろっか」

「いいよ。何やる?」

「そうだね、趣向を変えて一緒にゼルダやらない?」

「ん、いいよ」

「それじゃテレビんとこ行こっか」

「分かった」


348 : 忍法帖【Lv=1,xxxP】 - 2011/06/01(水) 00:34:02.81 GBLtQuY00 85/135

「あれ、ここどうやるんだっけ……」

「そこはそのスイッチを弓で撃つんだろ」

「あれ、そだっけ」

      ・
      ・
      ・

「うわ、ヤバイヤバイ!」

「そっち、そこの隙間に隠れて!」

      ・
      ・
      ・

「だからそこじゃないって、そっち!」

「え、どこ?」

「ああもう、貸して!」

「ああっ、そんなご無体なっ」


350 : 忍法帖【Lv=1,xxxP】 - 2011/06/01(水) 00:42:45.10 GBLtQuY00 86/135

「いやー、久しぶりにやると色々忘れてるねー」

「そうだな。色々見逃すからちょくちょくイライラした」

「だ、だってしょうがないじゃん……」

「二人とも、そろそろ夕飯よー」

「あ、うーん」

「それじゃ片付けるか」

「うん、そうだね」


352 : 忍法帖【Lv=1,xxxP】 - 2011/06/01(水) 00:49:33.53 GBLtQuY00 87/135

風呂場

   チャプ……

「ふぅ~」

(やっぱり休日はいいな~、弟君といっぱい遊べるし。毎日このくらい遊べたらなー……)

(弟君も楽しそうにしてたし、ここ最近ずっと不安だったのが嘘みたい)

(ああ、こうやってずっと弟君と過ごしてたいなー……)

「……そろそろ上がろうっと」ザバッ


355 : 忍法帖【Lv=1,xxxP】 - 2011/06/01(水) 00:57:01.54 GBLtQuY00 88/135

「上がったよー」

「うん」カチカチ

「あれ、メール?」

「うん」

「誰と?」

「友達」

「ふーん……」
 (気になる……)

「……」カチカチ

(ちょっとだけ、名前見るだけ……)チラッ
 「え……」

「どうかしたの?」

「え、う、ううん、別に……」
 (今の、女の子の名前だよね……ま、まさかね……)


439 : 忍法帖【Lv=2,xxxP】 - 2011/06/01(水) 20:50:07.93 GBLtQuY00 89/135

翌日 教室

「姉友ぉ~!!」

姉友「く~っ……」

「ダウンしてる……昨日はお楽しみだったみたいね……」

      ・
      ・
      ・

姉友「……で、何があったわけ?」

「聞いてよ姉友、昨日弟君がメールしてるの覗いたら相手が女の子だったんだよぉ~!」

姉友「ああ、そう……」

「な、なんか反応冷たい!」

姉友「悪いけどもうちょっと寝かせて、昨日の疲れが取れてなくってさ……」

「もー、この一大事に何言ってんの!」

姉友「別にあたしには一大事じゃないからね~……」

「は、薄情者ぉ~!」


441 : 忍法帖【Lv=2,xxxP】 - 2011/06/01(水) 21:01:00.66 GBLtQuY00 90/135

      ・
      ・
      ・

姉友「で、なんだっけ?弟君に彼女疑惑だっけ?」

「ま、まだそうとは決まってないもん!」

姉友「まあ、メールのやりとりだったら普通に友達同士でもするし、そんな心配しなくていいじゃん。メールの内容は見たの?」

「いや、さすがにそれはプライバシーの侵害だし……」

姉友「よく分からない線引きね。それでどうしたいわけ?」

「どうしたいって、そりゃその子とどういう関係か知りたいけど……」

姉友「それは難しいんじゃないの?名前だけじゃその子を知ってる子に聞きでもしなけりゃどんな子か分からないし、もし誰かに聞いたらその子から弟君にあんたが嗅ぎまわってることがばれるかもしれないし」

「う、うう~……」

姉友「いい加減諦めれば?こんなの続けてもきり無いし、弟離れのいい機会でしょ」

「で、でも……」


443 : 忍法帖【Lv=2,xxxP】 - 2011/06/01(水) 21:16:17.92 GBLtQuY00 91/135

姉友「というか、この際ずばっと言っちゃうけど」

「な、何?」

姉友「弟君に寄ってくる子を皆排除したからって、あんたが弟君とくっつける可能性なんてほとんどないでしょ?」

「うぐっ」

姉友「あんたたちは実の姉弟なんだよ?しかも中三って言ったらちょうど家族がうっとうしく見える時期だし、あんたがどれだけ迫ってもまず応えてはくれないと思うわよ」

「だ、だったら反抗期が終わるまで待つもん!」

姉友「それまで弟君に迫る子を排除し続けるわけ?」

「も、もちろん」

姉友「……はぁ。めんどくさい子だねあんたは」

「そ、そんなことないもん」

姉友「しょうがないわね。そんな危なっかしいあんたをほっといたら何するかわからないし、もうしばらく付き合ってあげるわよ」

「ホント!?ありがと、姉友!だーいすきっ!」ギュッ

姉友「ああ、はいはい……まったくもう」


445 : 忍法帖【Lv=2,xxxP】 - 2011/06/01(水) 21:26:45.41 GBLtQuY00 92/135

姉友「で、どうするの?」

「そうだねー……とりあえず弟の身辺調査かなー」

姉友「身辺調査って、どうやるのよ」

「そりゃ、尾行とか色々……」

姉友「尾行って言ったって、素人がそんなことやったってすぐばれるでしょ。あたしも弟君には顔割れてるし」

「うう……」

姉友「弟君の身近な子に聞くって手もあるといえばあるけど、口止めしとかないと聞かれたことを弟君にしゃべっちゃうかもしれないし。そう簡単に上手くいくとは思えないよ?」

「う、うう~ん……」


446 : 忍法帖【Lv=2,xxxP】 - 2011/06/01(水) 21:32:43.16 GBLtQuY00 93/135

「どうやらまたお困りのようだね!」

姉友「あら、池君」

「どうしたんだい、そんな難しそうな顔して。僕でよければ相談に乗るよ?」

「ありがと。実はね……」

      ・
      ・
      ・

「なるほどねえ……どうやら、また僕が力になってあげられそうだね」

「ホント!?」

「もちろん。この前君達の手伝いをしたときに知り合いになった子に聞けば、弟君の大体の交友関係を聞きだせるはずさ」

姉友「あ、なるほど。池君なら弟君に顔が割れてないし、あしもつかないのか」

「ありがと、池君!ホント助かるよ!」

「気にしないでおくれ。女の子の力になってあげるのは、男として当然さ。今日のバイトの時にでも大体の報告はしてあげられると思うよ」

「分かった!それじゃお願いするね!」


447 : 忍法帖【Lv=2,xxxP】 - 2011/06/01(水) 21:40:41.46 GBLtQuY00 94/135

放課後 喫茶店

「池君、今日は私達より遅いんだね」

姉友「そうみたいね。今はバイトは私達だけみたいね」

「それじゃ、池君が来るまで今日もバリバリ働きますか!」

姉友「そうね。頑張りましょう」


448 : 忍法帖【Lv=2,xxxP】 - 2011/06/01(水) 21:44:55.45 GBLtQuY00 95/135

休憩室

「そろそろ来るかな……」

姉友「どうだろうね。シフト表だとそうなってるけど」

「お客さんもいなくなったし、暇だねー……」

姉友「そうね」

「……ところで、この制服ホントかわいいよね」

姉友「ええ。なかなかいいわよね」

「う~ん……えいっ!」ギュッ

姉友「ちょ、何!?」

「いや~、この制服着てる姉友もかわいいな~と思って」

姉友「何言ってんの、離しなさいって!」

「やーだ、んふふ~」


449 : 忍法帖【Lv=2,xxxP】 - 2011/06/01(水) 21:48:21.59 GBLtQuY00 96/135

姉友「ちょ、ちょっと、あんたには弟君がいるでしょ!」

「それはそれ、これはこれ。大丈夫、女の子同士だし♪」

姉友「だ、大丈夫じゃない!」

「ん~、やっぱり姉友おっぱい小さいね~」フニフニ

姉友「こ、こら!あんたが大きいだけでしょうが!あたしは平均よ!」

「ええ~、そうかなー」

姉友「いいから離しなさいって!」

「う~ん、そうもいかないんだよね~。なんかだんだん興奮してきちゃって」

姉友「は、はあ!?」


450 : 忍法帖【Lv=2,xxxP】 - 2011/06/01(水) 21:53:15.62 GBLtQuY00 97/135

「ん~……」ペロッ

姉友「ひゃ、ちょ、何首筋舐めて……やんっ!」

「うふふ、かわいい声~」ペロペロ

姉友「や、やめてよ、力抜けちゃ……ひゃううっ」

「も~、そんな声出しちゃって……本気で興奮しちゃうじゃない……」ムニ

姉友「ぁんっ、じょ、冗談は……くふぅっ」

「姉友、ちょっともう止まらないかも……」

姉友「だ、駄目だってばぁっ……」


452 : 忍法帖【Lv=2,xxxP】 - 2011/06/01(水) 21:56:16.60 GBLtQuY00 98/135

   ガチャ

「二人とも、お待たせ……」

「あ……」

姉友「ふぇ……」

「……え~っと、お邪魔だったみたいだね。どうぞごゆっくり……」バタン

姉友「ち、違うの池君、待って!ちょっと姉、あんたもなんか言ってよ!」

「も~、情事の最中に入ってくるなんて、空気が読めないんだからぁ……」

姉友「ちっがぁう!!アホかあんたはぁ!!」


457 : 忍法帖【Lv=2,xxxP】 - 2011/06/01(水) 22:05:01.92 GBLtQuY00 99/135

      ・
      ・
      ・

姉友「と、とりあえず、誤解も解いたところで、池君」

「ああ、ちゃんと聞いてきたよ」

「ホント!?」

「うん。そうだね、まずは……」

      ・
      ・
      ・

「え、えーっと……それってホント?」

「僕も彼の顔の広さには驚いたよ。同学年どころか、違う学年にも何人も知り合いがいるんだからね」

姉友「ちょっと弟君を舐めてたわね……すごいわ」

「うえぇ……」


458 : 忍法帖【Lv=2,xxxP】 - 2011/06/01(水) 22:14:01.06 GBLtQuY00 100/135

姉友「でも、それだけの交友関係があっても、彼女はいないのね?」

「うん、それは確かだね。確かに弟君はフリーだと言っていたよ」

姉友「そう、よかったじゃない姉」

「う、うん。そっか、弟君彼女いないんだ……」

「まあ、弟君を狙っている子は多いみたいだけどね。僕が聞きに行った子達も、弟君狙いだったみたいだし」

「うへえ……」

「大丈夫だよ、今のところ弟君に脈ありって子はいないから。しばらくは彼女ができたりはしないんじゃないかな」

姉友「そういうことらしいから、焦らないほうがいいと思うよ。心配しなくても、弟君ならまだ大丈夫だって」

「う、うん。ありがと、池君」

「ははっ、このくらいお安い御用さ。それじゃ報告も終わったし、そろそろ仕事に入ろうか」


461 : 忍法帖【Lv=2,xxxP】 - 2011/06/01(水) 22:18:15.72 GBLtQuY00 101/135

      ・
      ・
      ・

「ただいまー」

「ああ、お帰り。今日もバイト?」

「あ、うん」

「そっか」

「……」

「……何?」

「あ、う、ううん、何でもない」

「そう」

(弟君……彼女いなかったんだね……よかった……)


463 : 忍法帖【Lv=2,xxxP】 - 2011/06/01(水) 22:25:53.16 GBLtQuY00 102/135

      ・
      ・
      ・

「っ……っはふっ……」ゴソゴソ

「……ぁっ……」ビクッ

(どうして……今日は、いつもと違ってなかなか収まらない……弟君がフリーだって知って安心したから?
 私にもチャンスがあるって、はっきり分かったから……)

(分かんないけど、こんなに止まらなくなるなんて……)
 「はあっ……」ゴソッ

(……今日、寝れるかな……)


551 : 忍法帖【Lv=3,xxxP】 - 2011/06/02(木) 21:20:22.27 qDHIUDyJ0 103/135

翌朝

「ふゎぁぁ……おはよ……」

「ああ、おはよう」

「ふわ……」

「眠そうだな」

「うん、ちょっとね……」
 (昨夜はちょっとやりすぎちゃったな……)

「早く用意しろよ、学校間に合わないぞ」

「あ、うん……ふゎ……」


553 : 忍法帖【Lv=3,xxxP】 - 2011/06/02(木) 21:27:40.30 qDHIUDyJ0 104/135

教室

「……」カクン、カクン

姉友「ものすごく眠そうだね、なんかあったの?」

「え?あ、ううん、別に……」

姉友「そう、ならいいけど」

「なんてゆーか、心の重荷がなくなったっていうか……ここ最近で一番穏やかな気分かな~」

姉友「ああ、弟君に彼女がいないって分かったからか。だからって、そんな気の抜けた顔ばっかしてちゃ駄目よ」

「あ、う~ん……」

姉友「ホントに分かって返事してるのかね、この子は……」


557 : 忍法帖【Lv=3,xxxP】 - 2011/06/02(木) 21:37:43.29 qDHIUDyJ0 105/135

放課後 喫茶店

「ふぅ~……」

姉友「……で、結局一日中そうやって気が抜けきったまんまか」

「いや~、だってねえ……弟君が完全フリーなら、そんな焦ることもないわけだし?
 そりゃ気も緩むよねぇ~」

姉友「あんたねえ……いくらフリーって言っても、弟君がもてるのは変わらないんだよ?油断してると誰かにかっさらわれちゃうかもよ?」

「だいじょ~ぶだいじょ~ぶ、そんないきなり弟君が取られたりするわけないって~。なんたって今現在弟君はバリバリフリーなんだよ?」

姉友「うわー、完全に無警戒になってる……どうなったって知らないよあたしは」


564 : 忍法帖【Lv=3,xxxP】 - 2011/06/02(木) 21:56:32.93 qDHIUDyJ0 106/135

「ただいま~」

「ん、お帰り」カサッ

「あれ?随分かわいい便箋だね。どうしたのそれ?」

「んー、なんかラブレターみたい」

「へー、ラブレターかぁ……」


「……はひゅっ?」


566 : 忍法帖【Lv=3,xxxP】 - 2011/06/02(木) 22:00:40.61 qDHIUDyJ0 107/135

「あお、あえ、え、あ、な、何?ちょっと聞こえなかった、もっかい言って?」

「だからラブレターだよ。なんか今日の放課後下駄箱に入ってた」

「げ、下駄箱……」

「うん」

「だ、誰から?」

「さあ、名前は書いてない。明日の放課後校舎裏で待ってるって書いてある」

「へ、返事は?どうするの、断るよね?」

「んー……わかんない」

「わ、わか……わかっといたほうがいいんじゃないかなぁ~、なんて……」

「だって相手のこと全くわかんないし、会ってみないと考えようがないし」

「そ、そそそそっかぁ……」


568 : 忍法帖【Lv=3,xxxP】 - 2011/06/02(木) 22:11:45.75 qDHIUDyJ0 108/135

「と、と、とりあえず、私部屋戻るね……」

「あー、うん」


姉の部屋

   バタン……

「あ、あ、あわ、あわわわわわわわわわわわわわわわ」

(え、な、何いきなり?ラブレター?何それ!?馬鹿じゃないの!?昨日フリーって聞いた翌日にはアタック?いやいやいやいや、意味わかんないって)

(お、弟君は返事どうするのかな……分からないとは言ってたけど、もしOKしたら、フリーから一転、弟君は別の女のものに……!?)

(も、もしそうなったら、弟君はその女と、あーんなウフンやこーんなアハンを……)

「ギャアーーーーーーッ!!そんなの許されるかあーーーーーーっ!!探し出して大爆殺よぉーーーーーーーっ!!!」


(うるさいな……何騒いでんだよ)

(……どうするかな……これ)


572 : 忍法帖【Lv=3,xxxP】 - 2011/06/02(木) 22:25:29.50 qDHIUDyJ0 109/135

翌朝 教室

「姉友ぉーーーーーーー!!今すぐニトログリセリンをもてぇーーーーーい!!」

姉友「うわっ、何!?」

「いいから早く!!校舎裏ごとあの女を爆破してやるぅーーーーーーー!!」

姉友「落ち着きなさい。今のあんた正直関わりたくないテンションしてるわよ。とりあえず事情を説明しなさい」

「わ、分かった……」

      ・
      ・
      ・

姉友「ほーら見なさい、だから言ったでしょ」

「う、ううっ……ど、どうしたらいいかな……」

姉友「どうしたらって、さすがに今回は対策しようがないでしょ。もうラブレターは渡されちゃったわけだし」

「くはあぁ……」


575 : 忍法帖【Lv=3,xxxP】 - 2011/06/02(木) 22:34:35.05 qDHIUDyJ0 110/135

姉友「今からあんたにできることと言ったら……」

「い、言ったら!?」

姉友「こっそり校舎裏に言って、その告白の様子を見るくらいかしらね」

「え、ええ!?」

姉友「ええって、もう妨害手段なんて残されてないし、今から弟君に告白するわけにもいかないでしょ?」

「く、そ、それは……」

姉友「後は弟君が告白を断るよう、祈るだけしかないでしょ。諦めなさい、もうあんたには止められないわよ」

「そ、そんな……指をくわえて見ているしかできないっていうの……?」

姉友「ええ、そういうこと」

「ぐはっ、ストレートっ」

姉友「弟君が断ったらまだチャンスあり、受け入れたらジエンド。すっぱり割り切っていきなさい、OK?」

「わ、分かったわよぉ……」


577 : 忍法帖【Lv=3,xxxP】 - 2011/06/02(木) 22:43:55.98 qDHIUDyJ0 111/135

放課後 校舎裏

姉友「まだ誰も来ないわね……」

「う、うう……ドキドキする……」

「……で、なんで僕まで連れて来られてるのかな?」

「なんとなく人数が多いほうがいいかと思って……」

「他人の告白シーンを見るのはあまり好きじゃないんだけどね……」

姉友「ま、いいじゃない。せっかくだし、このブラコンに付き合ってあげてよ」

「うーん、しょうがないかな。で、何時に来るかとかは知らないのかい?」

「そこまでは流石に言ってなかったから……」

「いつ来るか分からない子を待ち伏せかい……やれやれ、まるで刑事だね」

姉友「あ、静かに。誰か来たみたい」

「おっと……」


579 : 忍法帖【Lv=3,xxxP】 - 2011/06/02(木) 22:51:16.51 qDHIUDyJ0 112/135

??「……」

「あれが……」

姉友「ふうん、清楚な感じでかわいい子ね」

「ぐぬぬ……ええい、いっそ弟君が来る前にここでやつを仕留めて……」

姉友「やめなさい。そんなことしたって無駄に決まってるでしょ」

「どっちみちできない話だけどね。ごらん、主役の到着だよ」

「あ、弟君……」

「えっと……あんた?ラブレターくれたのって」

??「あ、はい……私、女っていいます」

「くうっ、おのれ……かわいこぶりおってぇ……」

姉友「いいから静かにしてなさい」


583 : >>56の女とは別人です - 2011/06/02(木) 22:57:20.67 qDHIUDyJ0 113/135

「えっと、とりあえず手紙ありがとう」

「あ、はい……こちらこそ、読んでくださってありがとうございます」

「ケーッ、読んでやっただけありがたいと思いなさいよねっ」

姉友「何様だあんた」

「で、話って?」

「あ、はい……その、今までほとんど話したことがないのに、伝えていいものかずっと迷っていたんですけど……」

「そのまま迷い続けて終わってりゃよかったのよ、ペッ」

「ちょっと姉さんが怖くなってきたんだけど……」

姉友「我慢してあげて、バカだけどホントはいい子なの……」


585 : 以下、名... - 2011/06/02(木) 23:05:58.30 qDHIUDyJ0 114/135

「やっぱり伝えたくて……わ、私、弟君のことが好きです!」

「っ……!」

姉友「とうとう言ったか……」

「さて、弟君は……」

「ど、どうか私と付き合ってくださいっ……だ、駄目ですか……?」

(……嫌……)

「そうだな……」

(嫌、嫌、嫌、嫌っ!)


586 : 以下、名... - 2011/06/02(木) 23:10:07.04 qDHIUDyJ0 115/135

「……ゴメン、やっぱいきなりは付き合えない」

(……!)

「そ、そうですか……」

「俺、あんたのこと全然知らないし。だからしばらくは友達ってことで。駄目?」

「い、いえ、駄目じゃないです!」

「そっか。それじゃあ、そういうことでよろしく」

「はい!」

姉友「おお、こうなったか……よかったじゃない、姉」

「……」

姉友「姉?」


588 : 以下、名... - 2011/06/02(木) 23:16:31.12 qDHIUDyJ0 116/135

      ・
      ・
      ・

「二人ともいなくなったね」

姉友「うん。姉、あたし達も行こう」

「……ふぇ……」

姉友「えっ?」

「うぇぇぇ……ひっく、うぁああああん……」

姉友「ちょ、ど、どうしたのよいきなり泣き出して」

「だ、だって、弟君が、断ってくれて、すごく安心しちゃって……うっ、うええぇっ……」

姉友「ああもう、だからってそんなに泣かなくていいじゃない……」


593 : 以下、名... - 2011/06/02(木) 23:26:57.69 qDHIUDyJ0 117/135

      ・
      ・
      ・

姉友「落ち着いた?」

「うん……」

「はい、ハンカチだよ。これで涙を拭くといい」

「うん、ありがと……」

姉友「ほら、そろそろ戻ろ?ここにいたってどうしようもないしさ」

「……駄目だね、私」

姉友「え?」

「さっきはあの子に色々言ってたけどさ……そんな資格ないよ。あの子は頑張って弟君に気持ちを伝えたけど、私はできてないもん」

姉友「そりゃ仕方ないでしょ、あんた達は姉弟だし」

「ううん、姉弟とか関係ないよ。私はただ、弟君に断られるのが怖いだけ……あの子は弟君とほとんど話した事なんてないし、
 条件的には私よりずっと不利だったよ。それなのに、断られるのも怖れないで弟君に告白して……すごいよ」

姉友「姉……」

「……ごめんね、姉友。もう戻ろ」

「あ、うん。そうだね」


687 : 以下、名... - 2011/06/03(金) 21:56:14.92 eT6fJ4Jp0 118/135

      ・
      ・
      ・

   ザー……

「はぁ……」


「あれから元気ないね、姉さん」

姉友「そうだね……やっぱり色々ショックだったんだろうね」

「うーん、ああいう女の子を放っておくのは僕の流儀に反するんだよね。どうにか元気を出させてあげられないかな……」

姉友「多分、今は何やっても無駄なんじゃないかな。しばらく心の整理をする時間をあげた方がいいと思う」

「ふむ……友達の君が言うならそうなんだろうね。仕方ないか……」


690 : 以下、名... - 2011/06/03(金) 22:08:32.18 eT6fJ4Jp0 119/135

数日後

「……よし、決めた!」

姉友「お?」

「姉友、私早退するね!」

姉友「はあ?ちょ、復活したと思ったらいきなり何よ」

「ちょっと色々用意したいから!先生には上手く言っておいて!」

姉友「あ、こら!」

「いきなりすごい行動力だね」

姉友「あの子、また変なことやらかさなきゃいいけど……」


692 : 以下、名... - 2011/06/03(金) 22:20:36.73 eT6fJ4Jp0 120/135

翌日

姉友「……で、いきなりメールで人に学校サボらせてまで呼び出したと思ったら、なんで山なわけ?」

「姉友、私考えたの」

姉友「うん」

「このままじゃ駄目だって。拒否されるのを恐れて何もしないままじゃ、今回はよくってもまた誰かが弟君に迫って、
 弟君を取られちゃうかもしれないって」

姉友「ええ、そうね」

「だから私、山に登ることにしたの!」

姉友「は?いや、ちょっと意味わからない」

「山に登って自分を見つめなおして、しっかりと弟君に告白する度胸をつけようって思って……
 ほら、よく修行僧とかがやってるじゃない」

姉友「……はぁ。全く、あんたの思考回路は時々あたしの予想の真上をぶっ飛んでいくわね」

「とにかく、そういうわけだから。姉友はここで私のこと見守ってて」

姉友「こっからじゃ見守るもなにもないと思うけど……わかった。ここであんたのこと待っててあげる」

「ありがと、姉友がいてくれるだけで百人力よ。それじゃ、行ってくるね」

姉友「ええ。正直まだ意味わからないけど、修行頑張ってね」


697 : 以下、名... - 2011/06/03(金) 22:32:18.94 eT6fJ4Jp0 121/135

      ・
      ・
      ・

「はあっ、はあっ……」

(お、思ったよりも辛い……どれくらい登ったっけ……うわ、まだ全然登れてない……)

「まだまだ……絶対頂上まで登りきってやる……!」

      ・
      ・
      ・

   グゥ~……

「はう……」

(お、おなかすいた……お弁当食べよっかな、もうそろそろ中腹あたりまで来ただろうし……
 って嘘!?まだ3合目くらい!?)

「ぐぅ……も、もうちょっと我慢……!」


701 : 以下、名... - 2011/06/03(金) 22:36:26.19 eT6fJ4Jp0 122/135

      ・
      ・
      ・

姉友「……すぅ~……」

姉友「……おっと、寝ちゃってたか……いけないいけない。待ってるだけっていうのも暇ね……」

      ・
      ・
      ・

姉友「ちょっとおなか空いたかな……なんか軽く食べようかな」

姉友「あ、ちょうどいいところに喫茶店があるじゃない。コーヒーとパンでも頼もうかな……」


703 : 以下、名... - 2011/06/03(金) 22:43:49.89 eT6fJ4Jp0 123/135

      ・
      ・
      ・

「や、やっと中腹まで来た~……それじゃ、お弁当食べよっと……」

「……うーん、おいしい~……やっぱり体を動かすと、こんなおにぎりでもすごくおいしく感じるなあ~……」

「……あれ、もう無いんだ……思ったよりおなか減るし、もう2つくらい持ってくればよかったなぁ……」


姉友「モグモグ……この店のBLTサンド、結構おいしいわね。うちの店のもおいしいけど、こっちはまた違う味わいが……」

姉友「これ、一つとっといて後で姉にあげようかな……そういえば、そろそろ姉もお昼食べてる頃かな」

姉友「……もうちょっとなんか食べれそうね。ちっちゃいトーストでも頼もうかしら……」


704 : 以下、名... - 2011/06/03(金) 22:49:48.56 eT6fJ4Jp0 124/135

      ・
      ・
      ・

「ひーっ、ひーっ……」

(き、きっつ……道もだんだん荒れてきたし、十分にお昼食べられなかったし……)

   ガッ

「ひゃうっ!あ、危な……!あ、足元気をつけなきゃ……あとちょっと、頑張れ……!」


姉友「すーっ、すーっ……」

姉友「……っと、いけない。満腹になったらまた眠くなっちゃった」

姉友(姉、頑張ってるかな……怪我とかしなきゃいいけど)


706 : 以下、名... - 2011/06/03(金) 22:58:30.79 eT6fJ4Jp0 125/135

      ・
      ・
      ・

「……はぁっ、はぁっ……つ、着いた……」

「……わあっ……すごい……」

(この山って、こんな景色が見えたんだ……きれいだなぁ……)

(……なんだかこんなすごい景色見てると、色々悩んでたのが小さく思えてきちゃうな……)

「……うん。私、もう大丈夫だよね。こんなところまで一人で来れたんだもん、もうちょっとやそっとのことじゃへこたれないよ」

(頑張ろう。この山から下りたら、もう一頑張り……もう怖いものなんてないもん)

「……よし、そろそろ戻ろっか。姉友も待ってることだし」


708 : 以下、名... - 2011/06/03(金) 23:05:17.59 eT6fJ4Jp0 126/135

      ・
      ・
      ・

姉友「姉、遅いな。そろそろ戻ってきてもいいと思うけど……」

「た、ただいま~……」

姉友「あ、お帰り。随分ぼろぼろになってきたわね……」

「ま、まあね……」

姉友「で、どうだった?」

「うん。色々スッキリしたよ」

姉友「そう、良かったじゃない」


709 : 以下、名... - 2011/06/03(金) 23:06:06.97 eT6fJ4Jp0 127/135

「姉友、私決めたよ」

姉友「え?」

「私、帰ったら弟君に告白する」

姉友「……本気?」

「うん。最後のもうひと頑張りってやつかな」

姉友「……そう。もうあたしから言えることは何もないわね。思いっきり当たってきなさい」

「ありがと。それじゃ、帰ろっか」


713 : 以下、名... - 2011/06/03(金) 23:39:29.01 eT6fJ4Jp0 128/135

「ただいま~……」

「ああ、お帰り」

「ふひぃ~……疲れた~……」

「なんかあったの?」

「ちょっとね……」

「ふうん。じゃあ俺部屋戻るから」

「あ、まって弟君」

「ん?」

「ちょっと話があるんだ。すごく大事な話」

「何それ?」

「……そうだね、やっぱここじゃ駄目かな。弟君の部屋でいいかな?」

「うん、別にいいけど」


714 : 以下、名... - 2011/06/03(金) 23:45:52.04 eT6fJ4Jp0 129/135

弟の部屋

「で?」

「うん……なんかちょっと緊張してきちゃった」

「何話す気だよ」

「えっと、どう切り出したらいいのかな……なにぶん初めてなもので」

「?」

「……当然っちゃ当然だけど、私は弟君が生まれたときから弟君のことをずっと見てきたのね」

「うん、知ってる」

「えへへ、そうだよね。弟君が生まれたばかりの頃は、まだ私も小さかったから特に何か思ったってわけじゃないけど、
 幼稚園の年長になる頃には弟がいるってだけでなんだか特別な気がしてすごく嬉しかったのね」

「……何の話?」

「まあ、とりあえず聞いててよ」


716 : 以下、名... - 2011/06/03(金) 23:55:35.42 eT6fJ4Jp0 130/135

「小学校に入って、高学年になる頃には弟君も一緒の小学校に通うようになってて、なんだかそれが嬉しくて……
 実際はそんなわけないんだけど、弟君と二十四時間一緒にいられるみたいに感じてなんか感動したんだ」

「でも、中学に入ってしばらくしたら、私にもなんというか、やんちゃな時期が来て……
 その頃には家族がなんだかうっとうしいものに見えちゃって、それは弟君も例外じゃなくって」

「あの頃は正直私にとっての黒歴史だなぁ……弟君にあんなにぞんざいに接するなんて、今の私じゃありえないもん」

「それでも弟君は変わらず接してくれて、でもそれが逆に神経を逆撫でされてるみたいに感じて、余計に厳しくしちゃって……
 ホントにごめんね、弟君」

「いや、別に気にしてないし」

「そっか、よかった」


718 : 以下、名... - 2011/06/04(土) 00:09:17.42 YqvOQCPW0 131/135

「そんなときにさ、私、ちょっと中学で嫌なことがあって……覚えてる?」

「ああ、確かクラス全体からなんかの濡れ衣を着せられたんだっけ」

「うん。最終的に誤解は解けたからいいんだけど、その時はクラス全体から責められて……
 クラスのみんなが私の敵で、誰も私のこと信じてくれなくて……まるで、この世界で私だけ一人きりになっちゃったみたいに思えてさ。
 それで家に帰って部屋に戻ったら、もう大泣きしちゃって……そしたら、私のことを心配してくれた弟君が部屋に来てくれて……」

「泣き顔を見られたくなくって追い出そうとした私を、優しく慰めてくれて……すごく嬉しかった。
 それで思ったんだ。もし世界みんなが私の敵になっても、弟君はきっと私の味方でいてくれるって」

「弟君はただ慰めただけかもしれないけど、私はあれだけですごく救われたんだ。
 だから私……あの時からずっと、弟君のことが好き。家族としてだけじゃなくて、一人の男の子として」

「……」

「これが私が言いたかったこと。きっと駄目だろうってわかってるけど……どうか、私の気持ち、受け取って欲しい」


720 : 以下、名... - 2011/06/04(土) 00:16:50.97 YqvOQCPW0 132/135

「……」

「……」

「……姉貴」

「うん」

「……ごめん。俺にとって、姉貴は姉貴だから」

「うん……そうだよね」

「……でも、諦めてくれとは言わないよ」

「え……」

「もしかしたら、いつか俺が今より成長したときに、姉貴の気持ちをもっとしっかり分かってやれるかもしれない。
 だから俺、それまで姉貴が俺のこと好きだってこと覚えておくよ」

「弟君……」

「駄目か?」

「……うっ、ううん、だっ、駄目なんかじゃない……お、弟君、ありがっ……っ、ぅえっ……」

「いきなり泣くなって」

「う、うん、ごめんね……ぐすっ、えへへ、なんだか私泣いてばかりだね……」


722 : 以下、名... - 2011/06/04(土) 00:20:35.74 YqvOQCPW0 133/135

      ・
      ・
      ・

「……すー……」

(泣きつかれて寝たか……なんか今日は疲れてたみたいだし、無理ないか)

「すー……」

「……」

「……ありがとな、お姉ちゃん」チュ

(……部屋まで連れてってやるか)


725 : 以下、名... - 2011/06/04(土) 00:25:14.14 YqvOQCPW0 134/135

翌日

姉友「ふーん、良かったねっていうべきか残念だねって言うべきかよく分からないけど……」

「いいんだ。私の心はスッキリしたし、いつか弟君が振り向いてくれるまで辛抱するもん」

姉友「前向きだねえ……」

「いいじゃないか!人生、前向きが一番さっ」

姉友「あら、池君」

「頑張っておくれよ姉さん、僕は君を応援しているよ」

「うん、ありがと池君」

「さて、気を取り直して今日のバイトなんだけど……」


728 : 以下、名... - 2011/06/04(土) 00:29:01.67 YqvOQCPW0 135/135

「ただいま~!」

「ああ、お帰り」

「えへへ、弟くぅ~ん!」ギュウッ

「うわっ、何だよいきなり」

「えへへ~、何となく~。むぎゅ~っ」

「離れろよ、暑苦しい」

「や~だっ!言ったでしょ、私弟君のこと大好きだもん!」


                                             終わり


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