1 : 以下、5... - 2021/05/01(土) 22:04:28.892 cn3Dp4X/0 1/31

オティヌス「突然だが告知の時間だ」

テッラ「本当に突然ですねー」

オティヌス「1分で終わる。まぁ見てもらった方が早いだろう」

https://dengekionline.com/articles/78290/

テッラ「ほう……5/4(火)に『とある魔術の禁書目録』1日限定全24巻無料公開、ですか」

オティヌス「そう、いわゆる『旧約』を一気読みするチャンスというわけだ」

テッラ「なるほど。それでこの私が活躍する旧約で最も人気の高い『14巻』を、『とあるシリーズ』が初めての方にも読破していただこうと」

オティヌス「そんなことは言っていない。あと14巻は特に人気の高い巻でもなかったと思うが……」

テッラ「まぁ『旧約』では最後にちらっと名前が出るだけの、あなたよりはマシだと思いまsぎゅaぬぇぇぁぁぁあああああッ!!?」メキメキメキッ!!

オティヌス「身の程を弁えろよ人間。私が主軸となる『新約』9巻は、一般に高い評価を得ている」スッ

テッラ「ゲホッ、ゲホッ……まぁそれは否定しませんが、いくら高評価だとしても今回の告知とは無関係ですs」バキッ!!

オティヌス「そろそろ時間だ。今度の対戦では精々勝てるよう努力するんだな」スッ

言うだけ言った『魔神』は、テッラだったものを掴む方とは反対の手で槍を振るう。

そして時は動き出す────

相手>>4

元スレ
テッラ「ほう、私がとある禁書キャラと戦うスッドレですか(ver.ς)」
http://hebi.5ch.net/test/read.cgi/news4vip/1619874268/

4 : 以下、5... - 2021/05/01(土) 22:05:22.912 yWHllser0 2/31

オッレルス

7 : 以下、5... - 2021/05/01(土) 22:12:34.333 cn3Dp4X/0 3/31

テッラ「まったく……」テクテク

テッラ「私の扱いがよろしくないですねー」

テッラ「まぁ私の登場巻が超人気巻であり、引いてはこの私が人気キャラである事実に変わりありません」

テッラ「今日の私は一味違います、誰が相手でも容赦はしませんよ!」グッ

オッレルス「やあ」スッ

テッラ「(´・ω・`)」

オッレルス「……私なんかが相手では力不足かな?」

テッラ「逆ですよ逆!なんで開幕半『魔神』なんですかねー!!」

オッレルス「そう言われてもだね」

テッラ「えぇいいですとも、私の全身全霊を持って相手を致しましょうかねー!!」グッ

9 : 以下、5... - 2021/05/01(土) 22:21:17.337 cn3Dp4X/0 4/31

テッラ「優先する。──人体を下位に、小麦粉を上位に!」ブンッ

オッレルス「………」スパーン

テッラ「………」

オッレルス「………」

テッラ「……ふん、口ほどにもありませんねー」

オッレルス「………さて、私はいつまで死んだフリを続ければいいのかな?」

テッラ「もうちょっと我慢していただけたらよかったんですがねー!?」

オッレルス「……すまない」パァァァ…

テッラ「体を再生させながら言っても説得力ありませんねー!!」

オッレルス「……テッラ。君にも申し訳ないし、手短に済ませよう」

テッラ「ほう……随分と私を下に見tおぉぉうッ!!?」ドンッ!!

ヒューン… ガシャーン!! ガラガラガラ…

オッレルス「『北欧王座』」

一切の挙動やエフェクトのない『説明できない力』を受け、テッラは瓦礫の中へと沈んでいった。


──────────

10 : 以下、5... - 2021/05/01(土) 22:24:41.308 cn3Dp4X/0 5/31

カエル医者「うん、もう大丈夫そうだね?」

テッラ「ありがとうございます」

──────────

テッラ「まったく……開幕から中々の仕打ちですねー」テクテク

テッラ「そもそも『説明できない力』などどう対処すればいいんですかねー?」

テッラ「……しかしこんなものは日常茶飯事、今日の私はまだまだ余裕ですよ」

次>>13

13 : 以下、5... - 2021/05/01(土) 22:28:23.294 imVkyCTs0 6/31

フィアンマ

16 : 以下、5... - 2021/05/01(土) 22:36:04.039 cn3Dp4X/0 7/31

テッラ「さて……次は一体誰が相手なんでしょうかねー?」テクテク

テッラ「まぁオッレルスは例外中の例外、この私が負ける相手などそう多くはありませんよ」

フィアンマ「なんだ、お前だったのか。俺様と戦う相手というのは」

テッラ「(´・ω・`)」

テッラ「……どうにも今回も、私に勝たせる気はなさそうですねー」

フィアンマ「何の話か知らんが、さっさと始めるぞ。お前から勝ち得るものは何もなさそうだしな」

テッラ「言ってくれますねー。仮にも同じ『神の右席』でしょうに」

フィアンマ「あんな枠組みなど、俺様一人いれば存続できる程度のものだろう」

テッラ「ならば試してみましょうか」スッ

19 : 以下、5... - 2021/05/01(土) 22:45:47.582 cn3Dp4X/0 8/31

テッラ「優先する。──人体を下位に、小麦粉を上位に!」ブンッ

フィアンマ「ふぁぁ……」ヒュンッ

テッラ「(消えましたか…)」

テッラ「くっ……どこへ」キョロキョロ

フィアンマ「速度はいらない。振れば避けられるのだから、回避するための努力は必要ない」ブンッ

テッラ「優先する。──魔術をk…」バチィン!!

フィアンマ「破壊力はいらない。振れば終わるのだから、壊すための努力は必要ない」

テッラ「がふっ……」ポタポタ…

テッラ「優先、する──」

フィアンマ「振り返る必要は、ない」ブンッ

ドゴォォン!!

全身緑の魔術師は、砂埃にまみれて見えなくなった。


──────────

21 : 以下、5... - 2021/05/01(土) 22:50:15.106 cn3Dp4X/0 9/31

カエル医者「さっきも会ったね?誰かと喧嘩でもしているのかい?」

テッラ「喧嘩なんて生易しいもんじゃありませんねー」

──────────

テッラ「くっ……次はフィアンマですか」テクテク

テッラ「どうにも今日の私の運勢は悪いようですねー」

テッラ「ですがたかだかニ連続。そろそろ勝ちの目が転がってくる頃ですよ」

テッラ「さぁ、次の相手を探すとしましょうか」

次>>25

25 : 以下、5... - 2021/05/01(土) 22:58:28.794 r2A2lBMi0 10/31

アレイスター

27 : 以下、5... - 2021/05/01(土) 23:07:26.776 cn3Dp4X/0 11/31

テッラ「連続して凄腕の魔術師と当たる辺り、今回も中々容赦がないですねー」テクテク

テッラ「……まぁ、過ぎたことを気に病んでも仕方ありません」

テッラ「気を取り直して、戦闘に励むとしましょうかねー」

アレイスター「………左方のテッラか」

テッラ「(´・ω・`)」

アレイスター「……何か不満でも?」

テッラ「不満しかありませんねー!!なんでこう私の前には格が一つ二つ違う魔術師ばかりが現れるんですかねー!?」

アレイスター「知らんよ。スレ住民にでも聞きたまえ」

テッラ「ここに来てメタ発言ですか……!」

アレイスター「それで、どうするね?私とやり合うのか、戦わずして逃げるのか」

テッラ「ふっ、安価は絶対ですからねー。いくらあなたが相手でも、逃げるわけにはいきませんよ!!」スッ

アレイスター「それもまた僥倖」

30 : 以下、5... - 2021/05/01(土) 23:24:23.017 cn3Dp4X/0 12/31

アレイスターの指が数字を刻む。
32、30、10。

虚空から拳銃が出現し、その細い手がしっかりと掴んだ。

テッラ「優先する。──弾丸を下位に、人体を上位に!」グッ

ダンダンッ!!

テッラ「ぐあっ…!?」ドシュッ!!

アレイスター「おや、忘れたのかね?この『無間地獄』の中で、私はこの術式を何度か使っているはずだが」

テッラ「く……私がこれまで、何億の位相(せかい)を戦ってきたと思ってるんですか……!全てを覚えていられる程の記憶力などありませんよ!!」ダッ

アレイスター「だが、その些細な忘却が命取りになる」スッ

テッラ「えぇ、まったく……。ですがこのやり取りで、その『オモチャ』がなんであるか、思い出しましたよ」グッ

ダンダンッ!!

その言葉の終わりに、続けて弾丸が放たれる。
しかし、

テッラ「優先する。──魔術を下位に、人体を上位に!!」

キーン!!

アレイスター「……!」

テッラ「あなたの『霊的蹴たぐり』は、ジェスチャーによって対象に実物が『ある』と認識させる術式」

テッラ「……よって、魔術を『優先』すれば、それがいかなる形を取っても私を傷つけることはできない!!」

32 : 以下、5... - 2021/05/01(土) 23:41:02.363 cn3Dp4X/0 13/31

アレイスター「……、ほう」

アレイスター「確かに、思い出したようだな。そこまでは」

テッラ「……?」

アレイスター「君がその後、どうやって敗北したのかまで覚えていたら、そこまで自信満々とはいかなかっただろうね」

テッラ「それは、どういう…」

アレイスター「出ろ、エイワス。思考を縛る鎖を逆手に取ってガイドと為し、我が目的を完遂せよ」

ピカッ

エイワス『……此度の世界でも、テッラの相手をしろと?』

アレイスター「どうせ暇を持て余しているのだろう?」

エイワス『天使使いが荒いな……(こちらはフロイラインで精一杯だというのに)』

テッラ「エイワス、ですか……!!」

エイワス『思い出してくれたようで何より。では』

テッラ「ごっ、がぁぁああああ!!?」ゴリゴリゴリッ!!

一切の挙動が見えない謎の力がテッラを襲う。

エイワス『また会おう』バサッ

聖守護天使は、その『青ざめたプラチナの翼』をはためかせると、

ズシャッ!!

テッラ「あ、ぉ……」ドサッ

全身緑の魔術師を貫いた。

エイワス『……ところで、何故君が戦わないのだね。魔術を下位にされたとて問題はなかろう』

アレイスター「まぁ、優先の変更を見た後の『飛沫』なり『A.A.A.』なり『ステゴロ』なり、やりようはあるが」

アレイスター「『万が一』のこともあるしな」

エイワス『……あぁ、なるほど』


──────────

33 : 以下、5... - 2021/05/01(土) 23:46:45.881 cn3Dp4X/0 14/31

──────────

テッラ「ハッ⋯⋯!?」

テッラはそこで目を覚ました。

テッラ「……今度はあの『カエル顔』を見ずにすみましたか。まぁ、普通に死んだわけですからねー」

テッラ「しかし……アレイスターとは……」テクテク

テッラ「どうやら今回の私は、妙に格上の魔術師と縁があるようですねー」

テッラ「ここまで勝ち星は0……何とか一勝を果たしたいところですが」

テッラ「どうなることやら、ですねー」

次>>36

36 : 以下、5... - 2021/05/01(土) 23:53:49.466 Xm/7I9rFM 15/31

一方通行

38 : 以下、5... - 2021/05/02(日) 00:08:20.371 pfgK3bOC0 16/31

テッラ「はぁ……」テクテク

テッラ「そろそろ桁外れな魔術師以外の人物と出会いたいものですねー」

テッラ「ここまで明らかに悪意のある選出であっても、私の運命力で乗り越えてみせますよ」

ザッ

一方通行「オマエが左方のテッラか?」

テッラ「はぁぁぁぁぁ………」ガクッ

一方通行「……あァ?これから戦うってのに、なンだそのシケたツラは」

テッラ「確かに、あなたは魔術師ではありませんが」

テッラ「誰も、科学サイドのトップを呼べなどとは言ってないんですがねー!?」

一方通行「決まっちまったもンは仕方ねェだろ」

ボンッ!

クリパ『にひひ。ご主人様とすれ違ったのが運の尽きですう』バサッ

テッラ「もろ『悪魔』従えてるんですが、科学サイドの方でよろしかったですよねー?」

一方通行「うるせェな……『科学と魔術の線引き』なんて、双方のトップが失脚したことでとっくに曖昧になってンだろ」

テッラ「まぁ、突き詰めれば魔術=科学ですしねー」

一方通行「よくわかってンじゃねェか。じゃ始めンぞ」ピッ

40 : 以下、5... - 2021/05/02(日) 00:22:31.599 pfgK3bOC0 17/31

一方通行「」ギュンッ!!

白い怪物は、足先にベクトルを集中させて一気に直進する。

テッラ「優先する。──人体を下位に、重力を上位に!」グッ

ガクン

一方通行「(………、なンだ?)」ズシーン…

クリパ『あー、これは優先術式「光の処刑」ですよう』

一方通行「…魔術か」

クリパ『はい。一言で言うと「ある二つの事象に、優先順位を与える」術式ですう。性質上ベクトルがないから、「反射」は効かないみたいですねえ』

テッラ「即効でネタばらしされましたねー!悪魔ですかあなたは!?許しませんよ!」ブンッ

クリパ『そりゃあくまで悪魔ですからねえ。にひひ』

一方通行「チッ」ドンッ!!

バキバキバキッ!!

テッラ「(ッ……!!地面を!?)」ダッ

テッラ「優先する。──大気を下位に、人体を上位に!」フワッ

一方通行「………!」ピクッ

クリパ『あ、あと言い忘れてたんですけど』

一方通行「……同時に設定可能な『優先』は一つ、だろ」

クリパ『流石ご主人様ですう』

41 : 以下、5... - 2021/05/02(日) 00:33:38.915 pfgK3bOC0 18/31

テッラ「まったく……空を伝って一旦距離を取りますか……、ん!?」

竜巻「」ギュルギュルギュル…!!

テッラ「(一度、近くの足場降りるしかありませんか……!)」

テッラ「くっ…優先する。──竜巻を下位に、人体を上位に!」

ヒューン…

テッラ「どこかに……、あの辺りなら……!」ヒューン

バサッ

一方通行「悪ィがここは通行止めだ。他ァあたれ」グッ

テッラ「ぐっ……」

一方通行「それだけの時間が、あったらなァ!!」ブンッ

テッラ「ごぁおッ!!?」ボコッ!!

ヒューン… ドカーン!!

スタッ

一方通行「……ちったァ手応えのある奴を期待してたが、まァ……こンなもンだろ」

クリパ『にひひ、強すぎるのも困りものですねえ』

一方通行「帰ンぞ」

クリパ『はいですう!』


──────────

42 : 以下、5... - 2021/05/02(日) 00:38:16.706 pfgK3bOC0 19/31

カエル医者「君はここを随分と気に入ってるようだね?」

テッラ「そうでもないんですがねー」

──────────

テッラ「やれやれ……」テクテク

テッラ「お次は一方通行ときましたか……」

テッラ「確かに歴戦の魔術師ではありませんが、そうじゃないんですよねー」

テッラ「私が戦うには過剰なスペック……いえ、決して私が弱いわけではないんですかねー?」

テッラ「まぁ……こ、この程度は慣れていますし、次へ行くとしましょうか」

次>>45

45 : 以下、5... - 2021/05/02(日) 00:53:12.678 TlzgUkU60 20/31

姫神

47 : 以下、5... - 2021/05/02(日) 01:04:16.519 pfgK3bOC0 21/31

テッラ「………」テクテク

テッラ「……そろそろ対戦相手と遭遇する時間ですかねー」

テッラ「えぇ、わかっていますよ。今の私では極めて低い確率でしか勝てない相手だということは」

テッラ「しかし、そんな相手と無限に等しい時間戦ってきたこの私が、今更怖気づくわけがありません」

テッラ「さぁ、今回の相手は誰でしょうかねー?もう誰が来ても驚きませんよ!」

ザッ

姫神「あなたの相手は。この私」

テッラ「………」

姫神「………。何?」

テッラ「………、どちら様でしょうか?」

姫神「………、ふ、ふふ」プルプルプル

テッラ「………?」

姫神「………、倒す」ダッ

テッラ「………ふん」ブンッ

姫神「あうっ」ドカッ

ドサッ

テッラ「…………」

姫神「」

テッラ「…………」

テッラ「……圧倒的な勝利とは、儚く…虚しいものなんですねー」


──────────

48 : 以下、5... - 2021/05/02(日) 01:09:05.333 pfgK3bOC0 22/31

テッラ「……ひとまず、全敗は免れましたねー」テクテク

テッラ「アレを一勝に含めていいものか……いえ、含めましょう」

テッラ「しかし、あの少女は何者だったんですかねー」

テッラ「……まぁ恐らくは一般人なのでしょう」

テッラ「さて、それではこのまま、連勝を重ねるとしましょう。次の相手です」

次>>51

51 : 以下、5... - 2021/05/02(日) 01:20:08.088 TsbA76Az0 23/31

北条沙都子

54 : 以下、5... - 2021/05/02(日) 01:39:13.482 pfgK3bOC0 24/31

沙都子「学園都市……?」

──────────

沙都子「梨花ー!梨花ー!!」キョロキョロ

沙都子「……まったく梨花ったら、こんな都会に来ただけで大はしゃぎした挙げ句迷子だなんて、とんだお子様じゃありませんこと?」ヤレヤレ

テッラ「(………、もしや今回の相手は……あの何の能力もなさそうな金髪の少女?)」

沙都子「はぁ……探す方の身にもなってほしいですわ」

ザッ

テッラ「……ちょっとよろしいですかねー?」

沙都子「………えっと、どちら様ですの?」

テッラ「私は左方のテッラ。神の右席と呼ばれる組織に属する魔術師ですよ」

沙都子「わたくしは、北条沙都子ですわ」

テッラ「そうですか。それでは北条沙都子さん、少々お時間をいただきたいのですが」

沙都子「はぁ……生憎わたくし、忙しいんですのよ」

テッラ「そこはご安心を。すぐに終わります」スッ

沙都子「(………白いギロチン?)」

テッラ「ここで一度、私の手で葬られてはくれませんかねー?」

沙都子「……?いきなり何の冗談ですの?」

テッラ「優先する。──人体を下位に、小麦粉を上位に」ブンッ

沙都子「え───」スパーン

その小麦粉は、あまりにも呆気なく少女の体を両断した。

──────────

55 : 以下、5... - 2021/05/02(日) 01:52:05.095 pfgK3bOC0 25/31

沙都子「梨花ー!梨花ー!!」キョロキョロ

沙都子「……まったく梨花ったら、こんな都会に来ただけで大はしゃぎした挙げ句迷子だなんて、とんだお子様じゃありませんこと?」ヤレヤレ

沙都子「はぁ……探す方の身にもなってほしいですわ」

ザッ

テッラ「……ちょっとよろしいですかねー?」

沙都子「………、どちら様ですの?」

テッラ「私は左方のテッラ。神の右席と呼ばれる組織に属する魔術師ですよ」

沙都子「………」ダッ

テッラ「!!?」

テッラ「……私が名乗っただけで何故逃走を…!?逃がしませんよ!」ダッ

沙都子「(追ってきた……!面倒ですわね)」パチン

ゴッ!!

テッラ「っ…!?」

沙都子が指を鳴らすと、脇道からヒモで縛った広告看板が飛んできた。

テッラ「いつの間にこんなトラップを……しかし」グッ

テッラ「優先する。──看板を下位に、小麦粉を上位に」

看板「」スパーン

沙都子「そんな…!?」ドカッ

そのまま直進する小麦粉が、沙都子を外壁へ叩きつけた。

沙都子「がっ……!!」

テッラ「優先する。──外壁を下位に、小麦粉を上位に」グッ

外壁「」バキバキバキッ!!

ガラガラガラ……

外壁が崩れ、瓦礫の山へと変じていく。
幼い少女を巻き込みながら。

──────────

56 : 以下、5... - 2021/05/02(日) 02:04:08.475 pfgK3bOC0 26/31

沙都子「梨花ー!梨花ー!!」キョロキョロ

沙都子「……まったく梨花ったら、こんな都会に来ただけで大はしゃぎした挙げ句迷子だなんて、とんだお子様じゃありませんこと?」ヤレヤレ

沙都子「はぁ……探す方の身にもなってほしいですわ」

ザッ

テッラ「……ちょっとよろしいですかねー?」

沙都子「っ!!」ダッ

テッラ「声をかけただけで!?」ガーン

テッラ「……私は別に、幼い少女をどうこうする趣味など持ち合わせていないんですがねー」ダッ

──────────

沙都子「ハァ……ハァ……」ダッ

沙都子「(あのテッラとかいう男……なんでどの『世界』でも出くわすんですの!?)」

テッラ「やれやれ……大した逃げ足ですねー」

沙都子「(会う時点で大問題ではありますけど、幸い足の早い人物ではなさそうですわね)」

沙都子「なら……振り切れますわ!」

テッラ「優先する。──人体を下位に、重力を上位に」

沙都子「あっ…!?」ガクッ

テッラ「まったく……手間を取らせますねー」テクテク

沙都子「………」パチン

たらい「」ヒューン…

テッラ「優先する。──たらいを下位に、人体を上位に」ガキーン

カランカラン…

沙都子「くっ………、ん?」ピクッ

テッラ「……さっきから鬱陶しい仕掛けが散見されますが」グッ

沙都子「(動ける……!)」ダッ

テッラ「……」ブンッ

沙都子「がはっ…!」ドカッ

テッラ「あなたを叩き潰せば終わる話ですよねー?」

横たわる少女に、無慈悲な小麦粉が振り下ろされる。

58 : 以下、5... - 2021/05/02(日) 02:22:34.443 pfgK3bOC0 27/31

沙都子「ッ!!」

テッラ「………」

沙都子「………」

テッラ「………ど」

沙都子「………?」

テッラ「……どちら様なんですかねー?あなたは」スッ

そこには、少女を庇う格好で小麦粉を受けた、一人のチンピラの姿があった。

鉄平「……沙都子を傷つけるような奴に名乗るわけあるかいね、このダラズが」ポタ…ポタ…

沙都子「おじ、さま……?どうして」

鉄平「……町を歩いてたら沙都子が必死に走る姿を見かけてのぉ、急いで追いかけただけじゃけぇ」

テッラ「……ふん。何人増えようと私の敵ではありませんがねー」

沙都子「………おじさま。あのテッラとかいう男は、摩訶不思議な能力を扱いますわ」

沙都子「あのギロチン状の小麦粉と、『言葉にしたある2つの事柄の優先順位を入れ換える』能力」

沙都子「ただし、恐らくこの『優先』は同時に1つしか設定できず、後から優先すると以前の優先は破棄される」

テッラ「ほう……よく私の能力がわかりましたねー」

鉄平「……そんなゲームみたいな力があるんかいな」

沙都子「信じられないでしょうけれど、どうやらこの町では『超能力開発』なるものが行われているようですわ」

テッラ「(生憎私の扱う術式は、この町の『それ』とは異なる法則によるものですが……まぁ『外の世界』から見れば、似たようなものかもしれませんねー)」

鉄平「(まあ……その小麦粉を見る限りでは、確かにあるようじゃけぇのぉ)」

鉄平「……沙都子。よく一人でここまで頑張ってきたのう。もう大丈夫、ワシがついとるけぇ」

沙都子「………はい、ですわ!」

テッラ「さて、感動の再開を果たしたところで仲良く死んでいただきましょうかねー」グッ

テッラ「優先する。──人体を下位に、小麦粉を上位に」ブンッ

ガキーン!!

テッラ「………、ふん」

必殺の小麦粉を跳ね除けたのは、一本の金属バット。

鉄平「沙都子は……」グッ

鉄平「沙都子は、ワシが守るッ!!」

さぁ、戦え。
たった一人の少女の命と笑顔を守るために、
右手のバットを、握り締めて。

60 : 以下、5... - 2021/05/02(日) 02:36:27.369 pfgK3bOC0 28/31

鉄平「おおおおっ!!」ダッ

テッラ「……非力な少女は後回し、今優先すべきなのはあのチンピラですかねー」スッ

テッラ「優先する。──バットを下位に、小麦粉を上位に!」ブンッ

沙都子「させませんわっ!!」パチン

ゴロゴロゴロ…

沙都子が指を鳴らすと、どこからともなく無数の丸太が転がってきた。

テッラ「ちぃ…!」ブンッ

丸太「」ドカッ

小麦粉を足下で振り回し、丸太を薙ぎ払っていく。

テッラ「鬱陶しい……!ですがこの程度、優先するまでも──!?」バッ

テッラが顔を上げると、どこから飛んできたのか、巨大な看板が迫っていた。

沙都子「……ふっ」ニヤッ

テッラ「(丸太はブラフ!!本命はこれで叩き潰す算段ですか……ッ!?)」

テッラ「優先する!──看板を下位に、人体を上位に!!」

ガッシャーン!!

テッラ「ふん、所詮は子供の浅知恵tゴァッフォウ!!?」ゴキィン!!

鉄平「ふん」

テッラ「ぉ……」ドサッ

看板を己の肉体で突破した全身緑の魔術師は、その背後に隠れた北条鉄平の勇姿を、一瞬だけ捉え……地に伏した。

スタッ

鉄平「……お前の敗因はのう、その能力を過信したことでも、ろくに喧嘩したこともなさそうなその体格でもないんね」

鉄平「沙都子の力を見誤ったことじゃけぇ、このダラズが」

62 : 以下、5... - 2021/05/02(日) 02:44:35.332 pfgK3bOC0 29/31

沙都子「やりましたわね、おじさま!」ダッ

鉄平「沙都子も、よくやったけぇの……、うっ」ガクッ

沙都子「おじさま、血が……!」

鉄平「……あぁ、こんなもん唾つけとけば治る」スッ

沙都子「いけませんわ!そんな適当なことして、もしおじさまの身に何かあったら…わたくし……」

鉄平「沙都子……」

鉄平「(まったく……強がった結果余計に心配させとるようじゃあ、ワシも叔父失格じゃけぇのう)」

鉄平「……すまんかったいのぉ……まずは病院を探すかいね」

沙都子「モチのロンですことよ!……確か、第七学区という地区の病院に、凄腕の医師がいると聞きましたわ!」

──それだけ言うと二人は、病院へ向かって歩き出す。
それはまさしく、子を想い親を想う、家族のようであった。

──────────

梨花「………変わった世界だったわね」

羽入「あんな鉄平は初めて見たのです」

梨花「普段からあんな感じならよかったのだけど」

羽入「はい。ですが……」

梨花「えぇ。ああいう世界も『ある』とわかった以上、尚更諦めるわけにはいかない」

羽入「ボク達はもう、『奇跡』は起こるということを知っていますから」

梨花「行きましょう、次の雛見沢へ」スッ


──────────

65 : 以下、5... - 2021/05/02(日) 02:58:09.695 pfgK3bOC0 30/31

──連結ポイントの狭間で──

オティヌス「アウレオルス=イザードか。こいつこんな序盤に出ていい強さじゃないだろう」ポチポチ

オティヌス「………!テッラが負けたか」スッ

──────────

オティヌス「『御使堕し』か。こんな話もあったなぁ」ポチポチ

オティヌス「……!負けたな」スッ

──────────

オティヌス「風斬氷華か。まさか『神の力』と戦える程度の強さがあったとはなぁ」ポチポチ

オティヌス「………ちっ、終わったか」スッ

──────────

オティヌス「結標淡希か。細かい制約はあれ、工夫すればトールのように安全地帯を作りつz…」ポチ…

オティヌス「…………」スッ

──────────

オティヌス「オリアナ=トムソンか。思えばこの変態が運ぶ物は大体…」ポチ…

オティヌス「………、おい」

テッラ「……な、なんですかねー」

オティヌス「なんですかねー、じゃねぇよ!短時間に負けすぎだ馬鹿!」

テッラ「そ、そう言われましても……相手がですねー」

オティヌス「………まぁ、それはわからなくもないが」

66 : 以下、5... - 2021/05/02(日) 02:59:02.297 pfgK3bOC0 31/31

オティヌス「……そもそもお前は、何のために戦ってるんだ」

テッラ「はい?…それはもちろん、あなたを倒すべく、己を鍛えるためですが……」

オティヌス「なるほどな、それじゃ理解できないわけだ」

テッラ「………?」

オティヌス「……いや、気にしなくていい。いずれわかる」

オティヌス「今はそれよりも、私の読書を害したツケを払ってもらわんとな」ゴゴゴゴ…

テッラ「……ん?そんなことをした覚えはないんですがねー」

オティヌス「……短時間に負けすぎだと、言っただろう?」スッ

テッラ「それが何のこdぅぅおおおぁぁあああああ!!?」メキメキメキッ!!

オティヌス「(………思い出せ、テッラ。お前が『生前』目指したものはなんだったか。左方のテッラとは、どんな人物だったのか)」

テッラ「」バキッ!!

オティヌス「……待っていろ、人間。私が、必ず……」グッ

──神の遊戯を妨げる愚者に制裁を加えながら、少女は長い苦悩の中で、たった一つの『夢』のために世界を巻き戻す。

どこまでも、何度でも。




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