1 : 以下、名... - 2011/12/17(土) 02:07:14.86 Lhsw1G/40 1/38

「そう言われましても兄妹同士で同衾といふには遅すぎる年齢ではないでしょうか」

「ですが兄妹の絆を深めるのに遅すぎるといふことはないのではないでしょうか?」

「男女といふ壁はお前が思うよりも高いです」

「つまり兄さんは私が嫌いだといふことですか? 悲しみのあまり死んでしまいそうです」

「それは断じて違うと言おう」

「では同衾をいたしましょう。断られるならば私は死にます」

「脅迫です」

「そうです。ですが断れば私は本当に死にます。何か不満がありますか」

「ないです。死ぬのはやめてください」

「よろしいでしょう」



元スレ
妹「眠れない夜は兄さんの温もりが恋しいのです」
http://engawa.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1324055234/

3 : 以下、名... - 2011/12/17(土) 02:09:35.81 Lhsw1G/40 2/38

「ただしルールを決めます。互いの体に触れることは禁止とします」

「死にます」

「やめてください。これは兄妹の一線を越えて一戦を交えないために必要なのです」

「一戦を交えてはいけないといふ固定観念こそ捨て去るべきではないでしょうか」

「そんなことになっては両親に合わせる顔がありません」

「そんな顔は捨ててしまいなさい。今ここにいる妹と遠くにいる両親のどちらが大事ですか」

「両方大事に決まっているでしょう」

「死にますよ」

「やめてください。わかりました、体に触れるだけなら許可はします」


4 : 以下、名... - 2011/12/17(土) 02:13:21.28 Lhsw1G/40 3/38

「しかし相手が嫌がった場合はやめてください。相手の意思を尊重してこそ正しい兄妹関係が生まれるのです」

「わかりました。相手が嫌がった場合はやめることにします。さあ同衾しましょう」

「待ちなさい。なぜ服を脱ごうとしているのですか」

「私は眠る時はいつも服を身に付けないことにしているのです」

「やめてください。兄妹同士で同衾する際に服を脱ぐなどといふ背徳的行為は許されません」

「兄さんは私の習慣に干渉して無理やりやめさせるおつもりですか? 私には服を脱ぐ自由もないのですか?」

「その理論はおかしい」

「おかしくなどありません。なぜ兄妹同士で裸を隠す必要がありますか」

「あります。一線を越えてしまったらどうするのですか?」

「越えましょう」

「ダメです」


5 : 以下、名... - 2011/12/17(土) 02:14:51.99 Lhsw1G/40 4/38

「なぜ頑なに私を拒むのですか? 私が嫌いなのですか?」

「ですから両親に合わせる顔がないと言っています。それに妹に興奮する兄などいません」

「では人類初の妹に興奮する兄になりませう」

「なりませぬ」


6 : 以下、名... - 2011/12/17(土) 02:18:24.52 Lhsw1G/40 5/38

「わかりました。大きく譲歩します。下着は着用します」

「ダメです」

「ではもう全て脱ぎ去ります」

「なぜ妹は執拗に服を脱ごうとするのですか?」

「そうしなければ眠れないのです。習慣とは安易に変えられるものではありません」

「わかりました。下着まで譲歩しましょう」

「では下着姿になりますゆえ、しっかりと見ていてくださいますよう」

「その理屈はおかしい」


8 : 以下、名... - 2011/12/17(土) 02:20:25.67 Lhsw1G/40 6/38

「兄さんが見張っていなければ、もし私が下着まで脱いでしまったとしても気付けないのですよ」

「仕方がありません。早く脱いでください」

「兄さんに命令された私は悔しさに唇を噛み締めながらボタンを一つずつ外してゆくのでした」

「捏造です」

「そう言いつつも兄さんの瞳は私の素肌から離れずに、ついに下着姿にまでなった私を凝視しているのでした」

「見ろと言ったのは妹でしょう」

「ええ。私の裸体を堪能しつくす権利があるのはただ一人兄さんだけなのですから」

「電気を消しますよ」

「まだ見られたりませぬ」

「消します」


9 : 以下、名... - 2011/12/17(土) 02:25:57.91 Lhsw1G/40 7/38

「冷えた布団の中は二人の体温で少しずつ温もりを取り戻してゆくのです。なんとエロティックなのでしょう」

「妙な脚色をしないでください」

「いえ同衾とは性行為にも優るとも劣らぬ、心と体を通わせる行為なのです」

「布団から出て行ってください」

「断ります」

「出て行け」

「私に下着姿のまま家の外へ出ろといふ意味でしょうか? 兄さんが望むのならそれもやぶさかではありませんが」

「やれるものならやってみなさい。妹が暴漢に襲われ凌辱されたとしても助けませんよ」

「それもまた兄さんの愛だと思えば汚濁に塗れることもまた快楽となることでしょう」

「負けました。だからやめてください」


11 : 以下、名... - 2011/12/17(土) 02:28:50.29 Lhsw1G/40 8/38

「言葉を交わすことも楽しくはありますがそれ以上に兄さんの温もりが欲しいのです」

「嫌です。約束しましたよね、断られれば諦めると」

「このままでは私は寂しさのあまり涙に溺れてしまいそうなのです」

「手を握るだけなら認めましょう」

「ありがとうございます兄さん。ああ、兄さんの手は温かいですね」

「妹の手は冷たいですね」

「はい、兄さんの温もりで温めてくださいませ」


12 : 以下、名... - 2011/12/17(土) 02:35:33.82 Lhsw1G/40 9/38

「大変です、私の手の冷たさが兄さんの手にまで移ってしまったようです」

「すぐに元に戻りますから安心してください」

「なりませぬ、今すぐ私が口腔にて温めましょう。あむっ」

「やめなさい」

「んー」

「放しなさい」

「れろれろ」

「やめてください」

「ちゅぱ。ちゅぱ。れろ。れろ。んぐ」

「いい加減にしないと怒りますよ」

「怒ってはいやです」


13 : 以下、名... - 2011/12/17(土) 02:37:34.28 Lhsw1G/40 10/38

「これはあくまで動物の親子が行なう毛づくろいのような愛情表現なのです」

「人間が動物の真似事をする理由がどこにあるといふのですか?」

「愛情表現は多様である方が良いに決まっているではありませぬか」

「愛情よりも官能が優っていたように感じられましたが」

「それはつまり妹に対して官能的な気持ちを抱いたと受け取ってよろしいですね」

「断じて違う」

「確かめさせていただきましょう」

「やめなさい」


15 : 以下、名... - 2011/12/17(土) 02:39:55.01 Lhsw1G/40 11/38

「しっかりと熱を持っているこれは何ですか?」

「今度こそ出て行きなさい。約束したはずです。嫌がった場合はやめると」

「兄さんのここはまったく嫌がってなどおりませぬ」

「離れなさい」

「いやです。この熱を持った部分も苦しい苦しいともがいております」

「嫌いになりますよ」

「そんな」

「本気ですからね」


17 : 以下、名... - 2011/12/17(土) 02:41:37.43 Lhsw1G/40 12/38

「死にます」

「そう言えば私が譲歩すると思っているのでしたら大間違いです」

「さようなら」

「待ちなさい」

「死なせてください」

「言いすぎました。謝りますから」

「私が悪いのですから謝る必要などありませぬ。死ぬのも私が悲しいから死ぬのです」

「あなたが死ぬと悲しむ人間がいるとわかりませんか? 軽々しく死のうとしないでください」


18 : 以下、名... - 2011/12/17(土) 02:43:47.59 Lhsw1G/40 13/38

「わかりました。もう死ぬとは言いませんから私と交わってください」

「兄妹で交わるのはいけないことだと習いませんでしたか?」

「誰がいけないと言おうと気持ちといふものは勝手に育つものなのです」

「交わりたくないといふ気持ちを尊重してはくれないのですか?」

「気持ちの勝負は情熱の強い方が勝つものなのです」

「そんな理不尽な話はありません」

「諦めてくださいまし」


19 : 以下、名... - 2011/12/17(土) 02:47:56.37 Lhsw1G/40 14/38

「まずはこの胸を覆う鬱陶しい布を外していただきたくぞんじます」

「了承していません」

「この下に隠されたたわわな果実を味わいたいとは思わぬのですか?」

「どのような果実かは知りませぬが甘い物は好きではありません」

「甘いだけではありませぬ。握れば柔らかく、先端は硬く。それら全てが兄さんのものとなります」

「欲しくなどない」

「よいのですか? 今この布を取り払うだけでその所有権は兄さんのものとなる。まだ誰も触れたことのないそれが」

「欲しくないと言っているのです」

「では、いいでしょう。この果実は誰ぞ兄さんの知らぬ粗野な男が頬張り、貪りつくすでしょう」


20 : 以下、名... - 2011/12/17(土) 02:49:55.56 Lhsw1G/40 15/38

「兄さん以外の男がその味を知り尽くし、己のものとし、その薄汚れた手で乱暴に掴み、その感触を楽しむのでしょうね」

「なぜそのような言い方をするのですか」

「事実を伝えているだけです。予言のようなものです。今掴まねば、これはそのようになるでしょう。それが兄さんの望みなのでしょう?」

「……」

「ではおやすみなさいまし」


23 : 以下、名... - 2011/12/17(土) 02:53:58.53 Lhsw1G/40 16/38

「妹。眠りましたか」

「眠りました」

「そうですか」

「そうです」

「……今お前の隣にいるのは実は兄ではないのです」

「では誰なのですか」

「粗野な男です。その男は妹の果実を狙い、布団の中に忍び込んだ賊なのです」

「なんと恐ろしいことでしょう。その賊はこれからどうするのですか?」

「この布を剥ぎ取るのです」

「ああ、なんということでしょう。私の果実は賊の目前に晒されてしまいました」


24 : 以下、名... - 2011/12/17(土) 02:56:21.42 Lhsw1G/40 17/38

「その賊はこの果実を一体どうするのですか?」

「味わい尽くすのです。このように」

「あぁ。大変です。賊の舌が執拗に果実を嘗め回し、吸い尽くし、あまつさえ……あぁ」

「まだ足りません。賊はお腹を空かせた虎なのです。貪り尽くさねば満ち足りません」

「どうしましょう。明日の朝まで私は耐えられるのでしょうか」

「それを知りたいのなら明日の朝まで耐えてみることです」


25 : 以下、名... - 2011/12/17(土) 03:01:13.51 Lhsw1G/40 18/38

「この掌に収まる果実の感触を知っているのはこの兄だけなのですね」

「ええ。それを好きなようにできるのも兄さんだけなのです。兄さんが望むのならば永遠に」

「なんといふ幸せな心地なのでしょうか」

「飽き足りるまで、とくと堪能してくださいまし」


32 : 以下、名... - 2011/12/17(土) 03:27:25.17 Lhsw1G/40 19/38

「この硬いしこりを弄ると妹の息遣いが荒くなるのはなぜなのでしょうか?」

「言わせるおつもりですか?」

「是非妹の口から聞きたいのです」

「接吻をしてくださったら言ってもよろしいですよ」

「接吻は」

「お嫌ですか?」

「しましょう」

「舌を絡め合う大人の接吻でございますよ?」

「わかっています」


34 : 以下、名... - 2011/12/17(土) 03:41:06.60 Lhsw1G/40 20/38

視線を絡め合う兄妹は互いの息を感じ取りつつ、徐々にその顔を近づけていった。
触れる。その瞬間も互いの瞳の奥に何かを見ようと必死に見つめていた。
兄は妹の唇の柔らかな感触に驚いた。唇など普段から目にしているのに、かようにも柔らかいものなのか、と。
味わいたい。この唇を味わい尽くし、己の物にしたいと思った。妹の頭を抱きかかえ、貪るように唇に吸い付いた。
望み通りだと言わんばかりに嬉しげに目を細め、妹は鼻に掛かる甘い呻き声を上げつつ背筋を逸らす。
部屋には声にならない二人の声と、布団の擦れる音だけが聞こえていた。
先陣を切ったのは妹の方だった。舌が兄の口腔内へと伸びてゆく。先端が触れ合う。すっ、と。臆病風に吹かれたように、兄の舌が引いていった。
兄の気質をよく知っている妹はそれを見越したように小さく笑い、舌を這い回らせる。唇の裏、歯茎、頬。焦らすように、ゆっくりと。
兄の鼻息が荒くなってゆく。ごくり、と。妹の唾液が混ざった唾を飲み下した時、その体から力が抜けた。
くちゅ。くちゅ。唾液が撹拌されてゆく。熱を帯びた舌と舌が互いを撫で回し、溢れた唾液が二人の口角から垂れている。
二人はまだ視線を逸らさない。いや、逸らせない。妹の瞳から、もう兄は目を逸らせなかった。逃げられない。そう確信してしまった。


35 : 以下、名... - 2011/12/17(土) 03:44:01.07 Lhsw1G/40 21/38

「接吻の味はいかがでしたか、兄さん」

「わかりませんでした」

「ではもう一度最初からゆっくりとやり直しましょうか?」

「もういい。これ以上はしていたら頭がおかしくなりそうだ」

「そうですか。さきほどの質問へのお答えは今の兄さんの様子だけで十分でしょう」

「仕返しのつもりだったのですか」

「気付いていませんでしたか。もし兄さんが私に仕返しがしたいのでしたら、これから毎日接吻をしましょう」

「遠慮しておきます」


38 : 以下、名... - 2011/12/17(土) 03:49:09.17 Lhsw1G/40 22/38

「兄さんの熱い部分は今どうなっているのでしょうか?」

「ひぅ」

「こんなに腫れてしまっては破裂するのではないでしょうか?」

「恐ろしいことを言わないでください」

「破裂すると白いドロドロとしたものが垂れ流されるのでしょう?」

「破裂なんて縁起でもない」

「では、射精ですか。ドロドロの熱い精液が兄さんの性器から私の性器へと流し込まれてゆく射精」

「耳元で囁くのをやめてください。大体そんなことはしません」

「なぜですか?」

「妊娠したらどうするのですか」

「産みます。当然です」


39 : 以下、名... - 2011/12/17(土) 03:51:31.37 Lhsw1G/40 23/38

「兄の子供を産むといふのですか? そんなことは世間が許しません」

「世間に許されなければ命を授かることもできないのですか?」

「血縁の子供だからまずいのです」

「命を区別する行為よりもまずいと言ふのですか?」

「いくらへ理屈をこねた所で兄も世間も許しませんよ」

「そのような態度でいるから妹を他人に奪われるのですよ」

「今なんと言いましたか?」

「聞こえませんでしたか? 妹を他人に奪われると言ったのです」


40 : 以下、名... - 2011/12/17(土) 03:54:26.92 Lhsw1G/40 24/38

「知りませんでしたか? 私は既に性交を済ませています。それも一度や二度ではありません」

「一体誰とですか」

「一人や二人ではありません。何人もの男と交わりました。何度も中に射精されました。とても気持ちが良かったですよ」

「嘘です」

「嘘ではありません。まだ兄さんの熱いものが入った事のない場所は何人もの男に蹂躙され、匂い付けされた場所なのです」

「嘘だ」

「そう思いたいのなら好きにどうぞ。兄さんにする気がないのでしたら、これからその男達の所へ行くとしましょう」

「待ちなさい」

「断ります。私は性交に飢えているのです。邪魔しないでくださいまし」

「待て」


41 : 以下、名... - 2011/12/17(土) 03:56:55.58 Lhsw1G/40 25/38

「私を引き止めてどうするおつもりですか? 妹に種付けする勇気もない種無しの兄さんが何をどうするおつもりですか?」

「種無しなんかじゃない」

「妹を犯すおつもりですか?」

「ああ。犯して犯して犯し抜いて、他の男の匂いなんて消し去ってやる」

「できるのですか?」

「できるさ」

「どうせ口先ばかりでしょう」

「できる」


48 : 以下、名... - 2011/12/17(土) 04:13:52.28 Lhsw1G/40 26/38

できる。そう言い切った兄は妹の手首を掴み、強引に布団へと引き倒した。

馬乗りになった兄に見下ろされながらも、妹は淫靡な笑みを崩そうとはしなかった。

それが余計に兄の嫉妬を駆り立てる。その笑みは誰に教わったのだ。誰に向けた笑みなのだ。

接吻を交わした直後にはあんなにも近しく思えていた妹の存在が、今は他の男の腕の中にある。

手首は軋みを上げるほど強く握り締められ、掌はぷるぷると震えているというのに、妹はまだ笑っていた。

兄は妹の両手首を布団に押しつけ、その乳房へ吸い付いた。妹が小さく呻く。

がりっ、と。突き立てられた歯には愛と憎悪が入り混じっていた。妹は一瞬引きつった吐息を漏らしただけで、まだ笑っていた。

そんなにも他の男に抱かれるのが気持ち良かったのか。

もはやそれが自分の妹だという事を忘れて、兄は独占欲が掻き立てる劣情に操られるまま、妹の下着を引きずり下ろした。




49 : 以下、名... - 2011/12/17(土) 04:16:52.38 Lhsw1G/40 27/38

「続けないのですか?」

「続けるとも。ただ少し、見蕩れていただけだ」

「妹の性器に見蕩れるとはずいぶん変態的な人間になりましたね」

「不特定多数の男に平気で股を開く淫売が偉そうな口を叩くな」

「その淫売を犯すことすらためらっている意気地のない男が偉そうな口を叩きますね」

「黙れ」


55 : 以下、名... - 2011/12/17(土) 04:35:24.41 Lhsw1G/40 28/38

兄は妹の両太股を腕に抱き、妹の秘部に顔を近づける。

何度も男と交わったというわりに、妹のそこは醜く開いている様子もなく微かな体臭が香るのみだった。

前儀をして濡らさねばならないと聞いていたが、妹のそこは既に濡れていた。確かに淫乱なようだった。

この体を開発した男達がいる。胸を掻き毟る嫉妬に力が入る。妹の体を強引に引き寄せ、自分のズボンを下ろした。

かつてないほどに硬く大きくなった陰茎がぼろりと飛び出した。荒く息を吐き、妹を睨み付ける。

妹は、まだなの、と挑発するように首を傾げた。ぶつりと何かが切れる音が兄には聞こえた気がした。

己の陰茎を妹の股座に押し付ける。つるりと滑る。妹が震える。そうする内に兄の心は冷えていった。

自分は何をしているのだろう。本当にこれでいいのか。もうやめるべきではないか。

心の声がはっきりと聞こえ始めた。




58 : 以下、名... - 2011/12/17(土) 04:39:34.23 Lhsw1G/40 29/38

「たかが挿入にいつまで掛かっているのですか?」

「お前にとってはたかがでも、こっちは初めての体験なんだ」

「だから何ですか? 男としての本能があるのなら初めてだろうと挿入くらい簡単なことです」

「男でもないくせに何を」

「他の童貞の男の子はもっと上手くできましたよ」

「何?」

「何人も相手をしましたが、兄さんほどヘタクソな童貞はいませんでした。もうやめましょうか?」

「待て」

「私もいつまでも兄さんの相手をしてあげるほど暇じゃないのです」

「待てって言ってるだろ」


61 : 以下、名... - 2011/12/17(土) 04:52:20.71 Lhsw1G/40 30/38

他の男と比較された怒りと、その男達よりも劣っていると言われる恐怖。

兄にはもう一片の余裕もなかった。妹の陰唇を指で開き、腰をぐっと突き進める。

先端が入り込むだけで息が詰まる。今まで経験したことのない包み込まれる感覚は快楽の兆しだった。

これ以上進めば本当にもう後戻りはできない。内心の葛藤も一瞬だった。これ以上男として見くびられたくはない。

奥へと、一気に腰を押し進めた。あまりにきつい締め付けに、その声に気付くのが遅れてしまった。

抑えようとしたにも関わらず、抑えきれずに上げてしまった悲鳴。それは妹の口から出たものだった。

妹は痛みに眉をしかめ、兄の向こうの天井を見ていた。秘部から溢れるのは一筋の赤い血。

血の引く音が確かに聞こえた。頭が真っ白になり、事のあらましにようやく思い至る。

自分は妹の言葉に踊らされていたのだ。よく考えればわかることなのだ。

妹は、妹が口にしたようなふしだらな女ではないことくらい、すぐにわかったはずなのだ。

それを嫉妬に駆られて、なんてことをしてしまったのか。




62 : 以下、名... - 2011/12/17(土) 04:55:40.49 Lhsw1G/40 31/38

「もう、終わりですか」

「なんて愚かな真似をするんだ」

「何が愚かなのかわかりかねます」

「こんな風にして処女を散らして後悔するに決まっているだろう」

「何を良しとし何を悪しとするかなど、人それぞれではないですか」

「兄に無理やり犯され散らすのが良しとでも言ふのか」

「良しです。私はこの初めてを一生忘れないでしょう。ですがまだ不完全なのです」

「何が不完全だと言ふのだ」


63 : 以下、名... - 2011/12/17(土) 04:59:13.84 Lhsw1G/40 32/38

「私の中に精を放っていただかなければ私の初体験は無様なものとなってしまいます」

「これ以上の罪を犯せと言ふのか」

「罪を償うと思ってくださればいいのです。私の望みを叶えることで兄さんの犯した罪は贖われます」

「そんな事はできない」

「兄さん、想像してください。さきほどの私の言葉は確かに偽りでしたが、現実に起こりうることなのですよ」

「お前が他の男に抱かれると言ふのか」

「抱かれます。兄さんの愛が得られないならば私の生はそれまでです。誰に抱かれようと構いませぬ」

「そんな生き方があるか」

「あります。兄さん。今私を兄さんのものにするのか、他人に差し出すのか。選んでください」


66 : 以下、名... - 2011/12/17(土) 05:14:05.35 Lhsw1G/40 33/38

本当はわかっていたのだ。この女を手放すなど、もう不可能なのだと。

抗おうとしたのだ、それでもダメだったのだ。これはそう言い訳するための儀式に過ぎないのだ。

兄は妹に肯き、腰を引いてゆく。挿入する時よりも鋭い快楽に表情を歪めつつ、亀頭が見えるまで引いた。

妹はきつく唇を噛み締めて黙っていた。兄の心の負担を少しでも軽くしようと気丈に振る舞っているのだ。

その気遣いは兄にも伝わっていた。一刻も早く射精をしなければならない。焦燥感に追い立てられ、再び腰を押し進める。

濡れているとはいえ、やはりきつい。兄でさえそう感じるのだから、妹の苦痛は想像を絶する。しかし今度も妹は声を上げなかった。

もう兄は考えるのをやめた。今はただ早く終わらせよう。

腰の動きは徐々に激しくなってゆく。膣の形を覚える毎に、激しく、乱暴に。己の快楽を追い求めるように。

兄の表情に余裕がなくなってゆく。一突き毎に切なげに息を吐いている。

苦痛に顔を歪めていたはずの妹は、兄に優しく笑いかけた。




67 : 以下、名... - 2011/12/17(土) 05:17:09.65 Lhsw1G/40 34/38

「兄さん……っ、私の中、気持ち、良いですかっ」

「ああ。良い。とても良い」

「中に出したく、なりましたかっ」

「出したい」

「きっと……っ、今より、ずっと、ずっと、ずっと。頭が焼けるくらい、気持ち良く、なりますからっ」

「うん」


70 : 以下、名... - 2011/12/17(土) 05:26:02.15 Lhsw1G/40 35/38

二度と忘れられなくなるくらい。

そう言って妹は兄の首筋に噛み付いた。痛みは快楽に混ざり、ぶるりと腰の奥を刺激する。

破裂する。確信めいた予感にも腰は止まらなかった。快楽は破滅的なほど濃くなり、ただ追い求める以外に選択はない。

ずちゅ。ずちゅ。水気の増した淫靡な音が更に脳を熱く蕩けさせてゆく。もうダメだ。

尿道を駆け上がる精液の奔流は、大きな脈動と共に一気に吹き上がり、どくり、どくりと妹の膣へと入っていった。

背中に回された腕と、腰に絡み付いた足はガッチリと兄を固定し、その全てが吐き出されるまで放そうとはしなかった。




71 : 以下、名... - 2011/12/17(土) 05:28:49.94 Lhsw1G/40 36/38

「これで全部、出し切りましたね」

「全部出たよ」

「もう忘れられなくなりましたか?」

「なった」

「言い聞かせてあげます。兄さんはもう私から永遠に離れられません。この体の味を忘れられません」

「ああ」

「たとえ他の女を抱いたとしても、私の事しか思い出せません。心はいつも私の中にあります」

「うん」

「たとえ私が側にいない夜でも兄さんは私の温もりだけを思い出してください」


73 : 以下、名... - 2011/12/17(土) 05:33:21.48 Lhsw1G/40 37/38

「わかったよ。必ずそうする。でも約束しろ、もうあんな嘘は吐かないでくれ」

「はい。約束します。兄さんも、もういつもの兄さんに戻って大丈夫ですから」

「……あまり心配ばかり掛けないでください。早死にしてしまいます」

「それは困ります。兄さんには百歳まで生きてもらって私の最期を看取ってもらわなくちゃいけません」

「無茶を言わないでください」

「では、私が眠るまで、それまで起きていて、私の寝顔を見て眠ってください」

「わかりました。それじゃ、おやすみなさい」

「おやすみなさい」


76 : 以下、名... - 2011/12/17(土) 05:37:26.23 Lhsw1G/40 38/38

「そうして結ばれた二人は末永く幸せに暮らしました」

「んぅ」

「おやすみなさい」

「眠りましたか?」

「はい。すっかりぐぅすぅと眠っています」

「それじゃ私達も眠るとしましょうか」

「今日も一緒にお布団で眠ってよろしいでしょうか?」

「構いませんが、ここの所毎日ですね」

「眠れない夜は兄さんの温もりが恋しいのです」


おわり


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