ーーーーーーーーーー
ー現在ー
医者「高海さんの肺から癌が見つかりました。それもかなりの範囲に増殖しています。」
千歌「それは・・もう治らないんですか?」
医者「今の医療では、とても・・・できることは抗がん剤などで癌の進行を送らせるくらいしかありません。」
医者「入院して抗がん剤治療を続ければ余命を伸ばすことはできます。そしたらもう、学校へは行けなくなるでしょう。」
医者「よく家族の方々と話し合って決めてください。」
千歌「はい。」
2 : うん - 2019/03/31 21:01:49 L9reE6jA 2/144初めてSS書いてみました。変なところあるかもしれないですがよろしくお願いします。
ーーーーーーーーーー
ー帰りの車の中ー
千歌「志満ねぇ。美渡ねぇ。」
「「どうしたの?」」
千歌「私・・死んじゃうのかな?もうこれ以上・・・・生きられないのかな?」ポロポロ
志満「大丈夫よ千歌ちゃん」
美渡「どうしたの千歌いつもの元気は?」
千歌「でも!お医者さんは今の医療では治せないって・・」
志満「千歌ちゃん?自分を信じなきゃ。「奇跡」、起こすんでしょ?」
美渡「そうだよ千歌!生きるのを諦めたらそこで試合終了だよ!」
千歌「それ安西先生じゃん」クスクス
志満「あっ!笑った!やっぱり千歌ちゃんは笑顔でないとね!」
美渡「そうそう!」
千歌「志満ねぇ、美渡ねぇ・・・ありがとう!」
ー数時間前ー
果南「ワン、ツー、スリー、フォー、ワン、ツー、スリー、フォー はい!みんなお疲れ様~ 今日はこれくらいでいいかな?」
ダイヤ「そうですわね。オーバーワークはあまり良くありませんわ。そろそろ終わりにしましょう。」
鞠莉「今日もveryhard!だったわね!」
花丸「今日の練習も疲れたずら~」
ルビィ「お疲れ様!花丸ちゃん!」
曜「練習も終わったし着替えにいこー!」
善子「そうね」ゼェゼェ
曜「善子ちゃんは相変わらず黒い服着るねー!」
善子「これはヨハネに必要なの!てか善子言うな!」
ギャーギャー
梨子「千歌ちゃんも早く行きましょ」
千歌「うん!今行くー!」タッタッタッ
千歌「どこかなー?っと あったあった♪さて、皆のところにもどろ・・っ!ゲホッゲホッ!ゲホッ!」クチオサエ
千歌「なんか急に咳が・・・っ!」テノヒラミテ
千歌「えっ?なに、これ?血!?」
千歌「っ!」ダッ
千歌「みんな!急用が出来ちゃったから私帰るね!」ガラッ
Aqours「えっ!?」
千歌「じゃあねー!」タッタッタッ
善子「え?ちょっと!」
ダイヤ「千歌さん!?」
曜「どうしたんだろ?千歌ちゃん」
鞠莉「・・・・・・・・・」
ーーーーーーーーーー
ー高海家ー
千歌ママ「どうするの?Aqoursのみんなには話すの?」
千歌「Aqoursのみんなはラブライブが近いんだから、今はみんなに心配掛けられないよ。」
千歌ママ「でも、いずれはみんなにバレちゃうわよ。」
千歌「わかってる。だから今はみんなと過ごせるこの時間を大事にしようと思う。」
千歌ママ「そっか。」
千歌ママ「ごめんね千歌」ポロポロ
千歌ママ「癌になんかさせてしまって・・・もっと元気な子に産んであげれなくてごめんね・・・・!」ポロポロ
千歌パパ「・・・・・・・・っ!」ポロポロ
千歌「そんな!二人には責任なんてないよ!誰も悪くない!」グスッ
千歌「でも、私・・・もっと生きていたかったなぁ」ポロポロ
千歌ママ「千歌・・・・・っ!」ポロポロ ギュッ
千歌パパ「・・・・・・・・・」ポロポロ ギュッ
千歌「お母さん・・・お父さん・・・・っ!」 ギュッ
千歌「うわああぁぁぁん!私死ぬのは怖いよ!」ポロポロ
千歌ママ「ごめんね?ごめんね?」ポロポロ ナデナデ
千歌パパ「・・・・・・・・っ!」ポロポロ ナデナデ
千歌ママ「落ち着いた?」
千歌「うん、ありがとう、ってお母さんも泣いてたじゃん!」
千歌ママ「フフっそうね」
千歌ママ「明日からも学校行く?」
千歌「うん!もちろん行くよ」
千歌ママ「そっか、スクールアイドルも続けるよね?」
千歌「もちろんだよ!みんなとアキバドームに立って輝きたいんだ!癌の余命なんて余裕で越えてやるもんね!」
千歌ママ「フフっその意気だよ」
千歌「じゃ!おやすみ!」
千歌ママ「おやすみ」
・
・
・
ー次の日朝ー
千歌ママ「じゃ、行ってらっしゃい。」
千歌「うん!行ってきます!」ガララッ
タッタッタッ.....
千歌ママ「がんばれ・・・・千歌」
ーーーーーーーーーー
ー学校ー
千歌「曜ちゃん!梨子ちゃん!おっはよー!」ガラッ
曜「おはよう千歌ちゃん!」
梨子「おはよう。朝から元気全開ね。」
曜「そういえば、昨日の急用ってなんだったの?」
千歌「えっ!?えっとねー」アセアセ
千歌「急に家に団体さんが来てさー手伝いに帰ってこいって、電話で美渡ねぇに呼ばれて」
梨子「そうだったの。」
千歌「そうなんだよー!」
鞠莉「・・・・・・・」モノカゲカラチラッ
ーーーーーーーーーー
ー練習中ー
果南「ワン、ツー、スリー、フォー、ワン、ツー、スリー、フォー」
千歌「・・・っ!・・っ!」ハァハァハァ
千歌(どうして!?昨日より息苦しい・・もう癌の影響が?)
果南「どうしたの千歌?今日は調子良くない?」
ダイヤ「あまり無理はなさらないように。」
千歌「大丈夫!大丈夫!ゲホッ!ゲホッゲホッ!」
善子「ちょっと、ほんとに大丈夫?」
千歌「大丈夫だよ!さぁ!練習しよう!」
千歌(今はみんなラブライブに向けて頑張ってるんだ、私のせいでみんなに迷惑かけたくない!)
鞠莉「・・・・・・・・・ちかっち」
ーーーーーーーーーー
ー練習後ー
鞠莉「ねぇちかっち?」
千歌「なーに?鞠莉ちゃん」
鞠莉「ちょっとおでかけしない?」
千歌「いいけど・・・・・どこに?」
鞠莉「それは行ってのお楽しみ!」
鞠莉「じゃ、Let,s together !」
ーーーーーーーーーー
ーびゅうおー
鞠莉「ここの展望台、最近来たばっかりね~」
千歌「ねぇねぇ鞠莉ちゃん、なんでここに来たの?」
鞠莉「それはね、ちかっちに聞きたいことがあるからよ。」
千歌「聞きたい・・・こと?」
鞠莉「単刀直入に言うわね」
千歌「う、うん」
鞠莉「ちかっち、何か隠してるでしょ?」
千歌「っ!? そっ、そんなことないよー」
千歌(Aqoursのみんなに心配掛けるわけには・・!)
鞠莉「本当に?練習中、今までのちかっちなら余裕でこなしてたメニューがキツそうだったけど?それに咳も出てたわよね?」
千歌「っ!あれは・・その・・・・・最近ちょっと運動不足で・・・・」
鞠莉「運動不足?最近はAqoursの練習も増えて運動ばかりしていると思うんだけど?」
千歌「えっ!?あ、あの、そ、それは・・・・」
鞠莉「ちかっち!ここはぶっちゃけトーク!する場所ですよ!」
千歌「鞠莉ちゃん・・・・・・うっ・・うぐっ、ひっぐ」ポロポロ
鞠莉「ちかっち!?泣いてるの!?」
千歌「あのね!・・・あのね!私・・実は・・・!」
鞠莉「えっ?」
鞠莉「うそ・・・」
千歌「ごめんね?黙ってちゃって」
千歌「このことはまだみんなには黙っておいてほしいんだ。みんなに迷惑かけたくないから・・・」
鞠莉「・・・・わかったわ、でも、いずれあなた自身の口でみんなに伝えるのよ?」
千歌「うん、ありがとう鞠莉ちゃん」
ーある日の休み時間ー
千歌「善子ちゃーん!」
善子「なによ、てか善子言うな!」
千歌「私に堕天使について教えてよ!」
善子「えっ!? どうしたの?急に・・・」
千歌「いやー、いつも善子ちゃんを見てたらなんか気になっちゃいましてー」アハハ
善子「まったく!しょうがないわねー!いい?心して聞くのよ!」
アーダコーダアーダコーダ
千歌「フフっ」
善子「どうしたのよ急に笑って」
千歌「いやね、善子ちゃんのお話聞くのは楽しいなって」
善子「そ、そう?」テレテレ
千歌「そうだよ!」ニコッ
善子「!?」
キーンコーンカーンコーン
千歌「あっ!チャイム鳴っちゃった、またね!善子ちゃん!」
善子「だからヨハネよ!」
善子(なんだろう、この不安、今の千歌さんの笑顔を見るとなんだかとても不安になるのよね、今にも消えてしまいそうな・・・・)
ー生徒会室ー
千歌「ダイヤさん!」
ダイヤ「どうしたんですの?いきなり生徒会室に来て」
千歌「いやー、私にもなにか手伝えることはないかなーって思って」
ダイヤ「はぁ、手伝えることですか」キョロキョロ
ダイヤ「じゃあ、千歌さんはそこにある書類を仕分けしてください。」
千歌「わっかりましたー!」
ダイヤ(最近千歌さんの様子が変です。いつにもまして元気があるような、それに千歌さんを見ているとなぜか胸がざわざわします。)
千歌「ダイヤさん?」
ダイヤ「!?」
ダイヤ「どうしたんですの?」
千歌「どうしたんですの?じゃなくて、書類の仕分け終わりましたよ。」
ダイヤ「そうですか。ありごとうございます。」
ダイヤ「あまり遅くなってはお家の人も心配するでしょうから、もう千歌さんは帰りなさい?」
千歌「いやです、ダイヤさんまだこんなに書類が残ってるじゃないですか、私ももっと手伝います。」
千歌(少しでもみんなとの思い出を作りたい!)
ダイヤ「そうですか、では、よろしくお願いします。」
千歌「はい!」
ー図書室ー
千歌「花丸ちゃん!」
花丸「どうしたずら?」
千歌「なにかおすすめの本はないかなーって」
花丸「千歌ちゃん?大丈夫ずらか?本を探しに来るなんて。」
千歌「ちょっと花丸ちゃん!?それはいくらなんでも、ひどいよー!」
花丸「ごめんごめんずら」
花丸「で、おすすめの本はー」
花丸「これなんか、どうずらか?」
千歌「おぉー!なにこれ?聞いたことない本だね」
花丸「なら、なおさら読むべきずら!この本はね、癌と戦う女の子の物語ずら。この本の中で女の子はあるダンスチームに所属しているんだけどね、ある日突然お医者さんから余命4ヶ月って言われてしまうずら、でも、みんなに心配掛けるわけにはいかないって思いで練習に取り組む姿がとても泣けるずら~」
千歌(私と同じだ・・・・!)
千歌「花丸ちゃん!これ借りるね!」
花丸「やったずら!本を読んでみたら感想聞かせてね!」
千歌「うん!わかった!」ニコッ
花丸「!?」
千歌「じゃーねー!」フリフリ
花丸(やっぱり最近千歌ちゃんが変ずら、なんでこんなにも悲しい気持ちになるの?)
ーある休日淡島ー
果南「あれ?千歌じゃん、どうしたの?」
千歌「久々にダイビングしてみようかなって思って」
果南「オッケー!じゃ、さっそく準備して潜りに行こうか!」
千歌「うん!」
船の上
果南「じゃ、千歌行くよー?」バシャーン
千歌「うん、せーのっ」バシャーン
千歌「わぁ、きれいだねー!」
果南「でしょ?やっぱりいいところでしょ?海って」
千歌「うん!」
ダイビング終了後
千歌「今日はありがとう!果南ちゃん!」
果南「いいよ、いいよ、こっちも仕事だしねー」
千歌「また、潜りに行こーね?」
果南「う、うん」
千歌「じゃ、バイバーイ!」フリフリ
果南「うん、バイバイ千歌」フリフリ
果南(やっぱり最近の千歌と話していると妙に胸の奥がチクチクするんだよね)
ー休日黒澤家ー
千歌「ルビィちゃーん」
ルビィ「どうしたの?千歌ちゃん」
千歌「あのね、ルビィちゃんからもっとスクールアイドルの話聞きたいなって、よく考えたら私ってさスクールアイドルしてるのに結構知らないこと多いんだよね、だから、ルビィちゃんからスクールアイドルについて教えてもらおうかなって」
ルビィ「わかった!じゃあ、いろんなことを教えるね!」
千歌「うん!ありがとう!」
ルビィ「見て見て!千歌ちゃん!」
千歌「どれどれー?わぁ!とっても可愛いね!どこのグループ?」
ルビィ「関西の方で有名なグループだよ!」
千歌「へぇー、全国には色んなグループがあるね!」
千歌「ねぇ、ルビィちゃん」
ルビィ「なに?千歌ちゃん」
千歌「やっぱり私スクールアイドル大好きだなって思ったよ!みんながAqoursに入ってくれて本当によかったよ!」
ルビィ「うん!ルビィもAqoursに入ってよかったよ!来年はお姉ちゃん達は卒業しちゃうけど、残った6人でAqours続けたいね!」
千歌「来年・・か・・・」
ルビィ「どうしたの?千歌ちゃん」
千歌「え!?な、なんでもないよー!来年もAqours続けたいね!」
ルビィ「うん!」
千歌「あっ!そろそろ帰らなきゃ!ルビィちゃん!今日はありがとう!」
ルビィ「うん!私も千歌ちゃんとお話できて楽しかった!」
千歌「じゃあ、バイバイ!ルビィちゃん!」
ルビィ「っ!? う、うん・・・・バイバイ・・・千歌ちゃん・・」
ルビィ(最近の千歌ちゃんはやっぱりおかしい。なにか隠してる気がする。)
ー部室ー
千歌「あれ?二人だけ?」
曜「そうみたいだねー」
梨子「他のみんなはいろいろ用事があるみたいで、少し遅れてくるって」
千歌「そうなんだー」
曜「・・・・ねぇ、千歌ちゃ・・」
千歌「あっ!教室に忘れ物しちゃったから取ってくるねー!」
曜「あっ!ちょっと!千歌ちゃん!?」
梨子「ねぇ曜ちゃん、最近の千歌ちゃんなにか隠してない?とても大事なことを」
曜「梨子ちゃんもそう思った?確かに最近の千歌ちゃんなんか変だよね、やっぱりなにか隠してると思う。」
梨子「それに、千歌ちゃん前よりも痩せたような気がするのよね。」
曜「私も思った。千歌ちゃん、元気はあるのに体は痩せていってるような気がする。」
千歌「・・・・・・・・・・」
ートイレの鏡の前ー
千歌(・・・・意識的に、鏡はあまり見ないようにしてきた・・・・・
日に日に痩せて、顔色の悪くなっていく自分の顔から
なるべく目を逸らしたかったから・・・)
千歌「・・・ほんとだ、確かに前より、ちょっと頬がほっそりしてる・・・・」
千歌(・・・あれ?・・・私って・・・・こんなに弱々しく、笑う子だったっけ・・・・?
この鏡に写っているのは、本当に高海千歌・・・なの・・・?)
千歌「・・・・・・・」ポロポロポロ
千歌(あ・・・泣き出しちゃった・・・・変なの・・・)
千歌「・・・・・・・」ポロポロポロ
千歌(・・・どうしよ、涙、止まらないよ・・・)
千歌「・・うぅ・・・っ・・・ひっく・・・」ポロポロ
千歌(・・・ごめんね・・・曜ちゃん、梨子ちゃん・・・みんな・・・)
ー練習中ー
千歌(段々みんなに怪しまれてる、このままじゃみんなにバレちゃうよ)
鞠莉「・・・・」チラッ
曜「・・・・」チラッ
果南「ねぇ、千歌?本当に大丈夫?前よりもかなりダンスのキレが無くなってるけど」
千歌「っ!?そ、そうかな!」
千歌(やっぱりこれ以上隠すのは無理なのかな・・・・それになんだか息苦しいような・・・・・でも、みんなにバレちゃったらみんなに迷惑掛けちゃうよ、それは・・・・嫌だ!)
千歌「そんなことないと思うよ!」
善子「いえ、千歌さん最近本当に調子が悪く見えるわよ。」
善子「それになんか、変なのよ、千歌さんの笑顔を見るたびになぜか不安になるのよ!」
千歌「っ!?・・・善子ちゃん・・・・」
鞠莉「み、みんな!そろそろ練習再開しない?ちかっちも調子が悪かったら休んでいいからね?」
千歌「うん、ありがとう」
千歌(ありがとう鞠莉ちゃん!)
鞠莉(No problem!)
‐休憩中‐
千歌「いやー、それにしても今日は天気がいいねー!」
花丸「そうずらねー、こういう日はひなたぼっこするのに限るずら。」ゴロン
千歌「そうだねー・・・・・」ゴロン
ダイヤ「もう!千歌さんも花丸さんもはしたないですわよ!」
ルビィ「まぁまぁ、お姉ちゃん二人とも頑張ってるんだからこれぐらい許してあげてよー」
曜「あはは!千歌ちゃんらしいねー」
梨子「フフっ、そうね」
果南「じゃ、そろそろ練習再開するよー!」
花丸「千歌ちゃん、そろそろ練習始めるずらよー」
千歌「・・・・・・・・・・・・」
花丸「千歌ちゃん?爆睡ずら?」
ダイヤ「もう!何をしているのですか!千歌さん!起きなさい!」
ルビィ「早く起きないとお姉ちゃんに怒られるよー?」
千歌「・・・・・・・・・・・・」
ダイヤ「千歌さん?」
花丸「おーい?千歌ちゃん起きるずら~」ペチペチ
果南「千歌ー?そろそろ起きないと怒るよ?」
千歌「・・・・・・・・・・・・・」
善子「ちょっと千歌さん!?起きてるんでしょ!」
曜「千歌・・・・・ちゃん?」
千歌「・・・・・・・・・・・・・」
鞠莉「っ!!!!???」ダッ
鞠莉「ちかっち!ちかっち!?」ユサユサ
千歌「・・・・・・・・・・」
果南「善子!!救急車呼んで!私は千歌の家に電話するから!」
善子「え、うそ、なに、これ?そんな、千歌、さん?」
果南「善子!!早くして!」
善子「っ!わかったわ!」
曜「千歌ちゃん!?千歌ちゃん!」ユサユサ
梨子「千歌ちゃん?うそだよね?千歌ちゃん!」ユサユサ
ルビィ「千歌ちゃん・・・どうして・・!なんで?なんで!?」
花丸「千歌ちゃん!起きてよ!起きるずらー!」
ー病院・千歌の病室ー
千歌(あれ?ここはどこだろう?)
「・・・ちゃん!・・・歌ちゃん!」
千歌「・・・・みん、な?」
曜「千歌ちゃん!・・・千歌ちゃん!」
千歌「・・・曜・・・ちゃん?・・・・」
曜「!!ち、千歌ちゃん!目が覚めたんだね!」
梨子「よかった・・・!千歌ちゃん・・・・!」
千歌「梨子ちゃん・・・ みんな・・・ここは・・・・?」
ダイヤ「千歌さん、ここは病院ですわ。あなたは練習中に急に意識不明になってしまい、救急車で浦の星から運ばれてきたのです。」
千歌「そうだったんだ!ごめんねみんなに心配掛けちゃって」
善子「全然気にしてないわよ。・・・むしろ目を覚ましてくれて良かったわよ。」
千歌「善子ちゃん・・・・ありがとう。」
鞠莉「ちかっち・・・・みんなに話すべきじゃない?」
千歌「でも、みんなに迷惑掛けるわけには・・・」
梨子「何を言っているの?千歌ちゃんの悩みはAqoursの悩みでもあるのよ?」
花丸「そうずら、丸も千歌ちゃんに何が起こっているのか知りたいずら」
果南「千歌、ひとりで抱え込んでも無理するだけだよ。」
ルビィ「そうだよ!ルビィたちにもなにか手伝えることがあるかもしれないし・・・・」
千歌「みんな・・・・」
千歌「わかった・・・・・みんなに話すよ」
千歌「あのね・・・・
この前の練習の時にタオルを忘れて屋上に取りに行ったの、そしたら急に咳き込んじゃって、口を抑えた手を見るとね、血がついてた・・・それで、急いで帰って志満ねぇたちと一緒に病院へ行ってお医者さんに見てもらったの。」
梨子「あのとき・・そんなことが・・・・・」
曜「そ、それで、検査の結果は・・・・」
千歌「・・・・・っ!」
鞠莉「・・・・・・・・っ!」
千歌「・・・・・・余命、3ヶ月」
「「「「「「「・・・・・!!」」」」」」」
千歌「私ね肺に癌が見つかったの、それもかなりの範囲に増殖してるの、だから今の医療じゃ治すことは・・・・無理なんだって・・・・・・」
善子「う、うそ・・・・」
曜「・・・・そんな・・・・・・!!」
果南「・・・なっ、それじゃあ、千歌は!!」
千歌「うん、私、あと2ヶ月くらいで・・・・」
ルビィ「そんな!こんなことって・・・!」
千歌「ごめんなさい。みんなはラブライブに向けて頑張ってるんだから余計な心配なんて掛けたくなくて、頑張って隠したんだけど・・・鞠莉ちゃんに我慢できなくて話しちゃった。」
鞠莉「ちかっち・・・・・」
曜「でも、千歌ちゃんが話してくれたおかげで安心したよ、ここ最近ずっと千歌ちゃんの様子が変で心配してたんだよ。」
梨子「これからは私たちも一緒に頑張るから、ねっ?」
千歌「・・・うん!ありがとう!みんな!」
ガララッ
美渡「千歌!!」
志満「千歌ちゃん!!」
千歌ママ「千歌・・・・良かった、目が覚めて。」
千歌「お母さん・・・!志満ねぇ・・!美渡ねぇ・・!」
ダイヤ「千歌さんのお母様!それで、千歌さんの容体は!?」
美渡「そ、それが・・・・」
千歌ママ「今回意識不明になったのは肺癌による呼吸困難が原因らしいの、今回はなんとか目が覚めたけど、今後も困難困難や他の症状で病院へ搬送されるかもしれない。」
千歌ママ「それに、癌もどんどん範囲を広げているみたいなの、お医者様も入院をしたほうがいいと言っていたわ。」
花丸「そ、それじゃあ、千歌ちゃんは・・もう・・・・!」
ルビィ「ルビィたちと一緒にスクールアイドルができないってこと!?」
千歌「・・・・・そっか、もう・・・みんなとスクールアイドル・・・・できないんだ・・・・・」
曜「千歌ちゃん・・・!」
果南「っ・・・・・!」
千歌ママ「Aqoursのみんな、千歌の、高海家のわがままにみんなを巻き込んでしまって、
迷惑かけちゃって、本当にごめんなさい!」
梨子「そんな!お母さん!顔をあげてください!」
ダイヤ「そうですわ!わたくしたち、迷惑だなんて・・!」
千歌ママ「・・・・余命3ヶ月と聞いた日、千歌と話し合ったの、千歌にこれからどうしたいって聞いたわ。」
千歌ママ「そしたら、千歌は、「これからもいつも通りの生活を続けたい、みんなと一緒にスクールアイドルがやりたい」と言ったわ。だから私たち家族も千歌を学校へいつも通り通わせてあげようって決めたのよ。
学校の先生には知らせていたのだけれど・・・・」
曜「千歌ちゃん・・・・」
千歌ママ「でね、みんなにひとつお願いがあるの。」
梨子「お願い?」
千歌ママ「私はAqoursのみんなと千歌に決めて欲しいと思うの。
千歌の今後のことを・・・・。」
鞠莉「えっ!?」
ダイヤ「そ、そんな大事なことを、わたくしたちだけで決めるなんてできません!
ご家族で話し合った方が・・・!」
千歌ママ「大事なことだからこそみんなに決めて欲しいの、それに家族全員で話し合った結論なの。
千歌の最期まで、千歌とあなたたち。
9人でどうするか決めてほしいって。
私たちはそれが一番良いと思ったの。」
志満「私たち姉からもお願い。」
美渡「千歌の今後のことを、どうか、みんなと千歌とで決めてあげて。」
善子「そうは言われても・・・・」
曜「・・千歌ちゃんは・・・・千歌ちゃんは、どうしたいの?」
千歌「私は・・・・」
梨子「・・・そうね。私たちで決めるにしても、一番優先すべきは千歌ちゃんの意志だもんね。」
千歌「うん・・・わかってる。自分のことだからね。
でも・・・・・ごめん、今はまだ答えはでないよ・・・・。」
花丸「千歌ちゃん・・・・・」
ルビィ「・・・・ぐすっ・・・・ひっく・・・」
千歌「・・・1日・・・・1日、待って。明日にはちゃんと答え出すから。」
果南「・・・1日で、足りるの?」
千歌「うん、大丈夫だよ。」
鞠莉「なら、私たちはちかっちを信じて待ちましょう?」
ダイヤ「・・・・そうですわね。千歌さんが考えた答えを聞いてから、それからまたみんなで考えましょう。」
千歌「みんな・・・ありがとう・・・・。
必ず明日には、答え出して、みんなに話すから。」
曜「それじゃあ、ひとまず今日は帰ろうか。皆、心の整理をつけなきゃいけないし、荷物も屋上に起きっぱなしだしね。」
梨子「ええ・・・そうね。千歌ちゃん、また明日」
善子「考え込みすぎて、夜遅くまで起きてちゃダメよ。」
ルビィ「・・・ぐすっ・・・・ルビィも、千歌ちゃんのこと信じるね。」
花丸「千歌ちゃん、待ってるずらよ。」
鞠莉「じゃあね、ちかっち。おやすみ。」
果南「千歌、ゆっくり休んでね。」
ダイヤ「千歌さんのお母様、志満さん、美渡さん。
ありがとうございます。私たちのことを信じてくださって。千歌さん、今日はゆっくり休んでください。おやすみなさい。」
千歌「・・・みんな・・・・ありがとう・・・!」
ーAqoursの8人が帰った後ー
美渡「・・・・ぐすっ・・・ひっぐ・・・・うぅ・・千歌ぁ・・」ポロポロ
千歌ママ「志満、美渡、あなたたちも一度家に帰りなさい。」
志満「うん。」
美渡「・・・やだよ!・・・千歌と一緒に居る!」
千歌「美渡ねぇ・・・・」
志満「美渡ちゃん、それじゃあ、千歌ちゃんがみんなとのこと考えれないでしょ?」
美渡「・・・・けど・・・・・!」
千歌「美渡ねぇ、私は大丈夫だよ。」ナデナデ
美渡「千歌・・・!うん!千歌なら大丈夫だよね!」
志満「じゃあ、千歌ちゃん、私たちは一度家に帰るわね。」
千歌「うん。」
ガララッ
千歌ママ「本当に、みんな良い子ね・・・」
千歌「・・・・・うん」
ー浦の星女学院・屋上ー
ダイヤ「すっかり暗くなってしまいましたわ。早く荷物を片付けて、帰りませんと。」
花丸「・・・・・」
善子「・・・・・」
ルビィ「・・・・・ぐすっ・・・」
梨子「・・・千歌ちゃん、どんな答えに辿り着くのかな。」
果南「・・・千歌の出した答え、私たち、ちゃんと受け止めることができるかな。」
善子「・・・私たちだけじゃ、いくら考えても意味ないわ。
明日、千歌さんが話してくれるのを待ちましょ・・・。」
曜「それはそうだけど・・・・」
鞠莉「曜・・・?」
曜「・・・千歌ちゃんは、本当に自分の心からの気持ちを、
私たちに打ち明けてくれるのかな?」
ルビィ「・・・ルビィも、今の千歌ちゃんは、自分の心に嘘を言ってしまいそうな、そんな気がして・・・」
曜「前に、東京のイベントで0を経験したときと同じ・・・
いや、それよりももっと、今の千歌ちゃんの目には力が無いように思う。
私は・・・。今まで、私が見てきた千歌ちゃんは、あんな表情を一度も見せたことがない・・・・・。」
善子「無理もないわよ。もし、私が同じ立場だったら、いつもどおりにするなんて出来っこないわ・・・」
花丸「・・・千歌ちゃん、この数週間、いつも笑ってたずら・・・。皆とたくさんお話をして、たくさんたくさん笑ってたずら・・・」
鞠莉「・・・・・・」
梨子「・・鞠莉さん、どうしたんですか・・・?」
鞠莉「・・・・・・」
ダイヤ「・・・・当ててあげましょうか?」
鞠莉「・・・ダイヤ・・・・?」
ダイヤ「『私が一番最初に癌の事を聞いたのに、何もしてあげられなかった。』
とでも考えていたのでしょう?」
鞠莉「・・・・・!」
果南「鞠莉・・・そうなの?」
鞠莉「・・・・こんなの傲慢だってわかってる。
でも、私、もっと何かしてあげられたんじゃないかって・・・・ずっと頭の中がグルグルしてるのよ・・・」
梨子「鞠莉さん・・・・!」
鞠莉「私は・・・どうすればいいの・・・・!」
善子「・・鞠莉・・・・・」
果南「・・・鞠莉・・・・おいで?・・・・ハグ・・・・・・しよ・・・?」
鞠莉「果南・・・・うぅ、ひっぐ、ぐすっ・・・うわああぁぁぁぁぁん!!」ポロポロ ハグ
果南「鞠莉・・・何も出来なかったのは、みんな同じだよ?」ナデナデ
ルビィ「えぐっ・・・鞠莉ちゃん・・!」
果南「・・・みんなも、一度泣けばいいんだよ・・・今日は私も一緒に泣くから、ねっ?」
花丸「ぐすっ・・・果南ちゃん・・・・!」
曜「・・・そうだよ・・・・!
だって!千歌ちゃんが死んじゃうんだよ!?
誰よりもスクールアイドルが好きで、Aqoursのことが大好きだった千歌ちゃんが、もうスクールアイドルできないんだよ!!?泣くの我慢する必要なんて・・・ひぐっ・・・ないよ!!」ポロポロ
鞠莉「・・・・ちかっち・・!ちかっち・・!
ううぅ・・あああああ・・・・!!!」ポロポロ
善子「千歌さん・・・ぐすっ・・千歌さん・・・!」ポロポロ
ルビィ「ひぐっ・・・ぐすっ・・・千歌ちゃん・・!」ポロポロ
ダイヤ「・・・・千歌さん・・・・!」ポロポロ
梨子「嫌・・・嫌だよぉ・・・・千歌ちゃん・・・・!」ポロポロ
花丸「千歌ちゃん・・・!うぅ、ぐすっ、ひっぐ・・・」ポロポロ
果南「みんな・・・それで、良いんだよ、それで・・千歌・・・!千歌・・・・!」ポロポロ
千歌ママ「それは、私に聞いたら、意味ないでしょ?」
千歌「うん。わかってるんだけど・・・・」
千歌ママ「千歌。お母さんね。千歌がもうすぐ死んじゃうってことは、
本当に凄く、凄く、凄く悲しいよ。
余命の宣告を受けた日も、その後もずっと・・・千歌に見つからないように、大泣きした。けどね・・・」
千歌「けど、なに?・・」
千歌ママ「・・・お母さんが一番悲しいのはね、千歌が悲しい想いをしたまま死んでしまう事なの。」
千歌「・・・・え・・・」
千歌ママ「こんな若くして死んじゃうのに、無茶言うなって思うかもだけど、
でもね。お母さん、千歌が産まれた時からずっと、
千歌の笑顔が大好きでね。
辛いときも、悲しいときも、いつも千歌の笑顔に助けられてた。
お父さんも同じ。
二人とも、千歌の笑顔に助けられたの。もちろん、先に産まれてた、志満と美渡にもね。」
千歌「・・・お母さん・・・・!」
千歌ママ「だからね・・千歌。お友達と一緒に、最期の瞬間にも笑える道を探しなさい。
Aqoursのみんなも、今、何が一番不安かって言ったら、
きっと千歌の笑顔が曇っていることだと思うから。」
千歌「・・・・うん・・・・うん・・・・!」
千歌ママ「・・それにきっと、千歌、あなたの笑顔は、あなた自身だって救ってくれるはずだから。」
千歌「・・・私、自身・・・?」
千歌ママ「そう、千歌自身。だから、希望を捨てたらダメよ。」
千歌(・・・私自身・・・か・・・・)
千歌ママ「・・さっ、今日はもう寝なさい。明日も考える時間はあるわ。」
千歌「・・・でも、まだ眠くないよ。」
千歌ママ「なら、明日の返事でも探しながら寝なさい。すぐには眠れなくても、千歌のことだから、いろいろ考えている内に
グッスリ寝ちゃうわよ♪」
千歌「・・・むっ!もう、お母さんったら~!」
千歌ママ「フフフっ!冗談よ冗談!」
千歌「・・・えへへ」
千歌(私・・・なんで死んじゃうのかな・・・。
もっと、ずっと、みんなとスクールアイドル続けたかったな。
もっと、ずっと、お母さんの子どもで居たかったよ・・・。
なんで・・・私なんだろう・・・)
千歌「・・・あれ?」パチッ メヲサマス
千歌「ここ・・・どこだろ・・・・」
千歌「さっきまで、病室で寝ていたのに・・・・」
千歌「・・・・ここは・・・お花畑・・・?」
??「ここは、夢の中だよ。」
千歌「!?・・・あなたは・・・だれ?」
??「私?私はね~、うーん、なんて言えば良いのかな~?難しいな~・・・・・
あっ!そうだ!私のことは夢の中に出てきた、不思議なお姉さん!とでも呼べばいいよ!」
千歌「・・・うーん?なんか納得しない感じだけど・・・わかった・・・
ていうか、なんで・・・私の夢の中にいるの?」
??「あなたと・・・千歌ちゃんとお話するためだよ。」
千歌「・・・・私と・・・?」
??「うん。だって今の千歌ちゃん、なんていうか、生きるのをもう諦めているかのような目をしているんだもん。」
千歌「!・・・私・・・・生きるのを諦めてなんか・・・・」
??「じゃあ、なんで千歌ちゃんはそんな悲しそうな目をしているの?」
千歌「っ・・・・・・・!」
??「自分では、まだ諦めてなんかいないと思っているかもしれないけど、千歌ちゃん自身が心のどこかで生きるのを諦めているから、その心が自分の気づかない内に目に出てしまうんだと思う。」
千歌「・・・・・・・」
??「自分の心に素直になってごらん?
そうすれば・・・きっと答えが見つかるはずだよ。」
千歌「・・・自分の・・・心に・・・・・・」
??「・・・・・・・・・だって可能性感じたんだ♪・・・そうだ・・・ススメ~♪」
千歌「・・・・・!」
??「後悔、したくない、目の前に僕らの道があるー♪」
千歌「・・・お姉さん・・・・あなたって・・・!」
??「フフっ、千歌ちゃん、きっとAqoursのみんなは千歌ちゃんに自分の気持ちに素直になってほしいんじゃないかな?」
千歌「・・・みんなが・・・・・」
??「そうだよ、千歌ちゃんが自分の気持ちを隠せば隠すほど、みんな、千歌ちゃんのことが心配になると思う。」
千歌「・・・・うん。」
??「それから・・・・・いや・・・あまりここでアドバイスしすぎるのも良くないね。」
千歌「・・・え?」
??「これからのことは、私が教えるんじゃなくて・・・千歌ちゃん自身で、決めるんだよ。」
千歌「・・・・・わかった。」
??「・・・・千歌ちゃん、最後にひとつ、言わせて?」
千歌「・・・うん。」
??「絶対に後悔をしない選択をしてね。」
千歌「!・・・うん!・・・・わかった!
・・・・じゃあね。」
??「・・・うん!・・・じゃあね!」
??「千歌ちゃん・・・・ファイトだよっ!」
千歌(・・・自分の気持ちに素直になる、か
私の本当の、気持ち?・・・・そういえば余命宣告をされた時から、私は自分の気持ちじゃなくて、みんなの為にと思って、みんなに隠すことばかりを考えて、自分の気持ちに素直になっていないような気がする。
私の本当の気持ち・・・・それは・・・・・!
お母さん、お父さん、美渡ねぇ、志満ねぇ、しいたけ、クラスメイトのみんなが大好き。
そして・・・・
曜ちゃん
梨子ちゃん
花丸ちゃん
ルビィちゃん
善子ちゃん
ダイヤさん
果南ちゃん
鞠莉ちゃん
とスクールアイドルをやりたい!今の残された時間で!)
千歌「・・・明日の答え、決まったよ!」
千歌ママ「・・・ん・・千歌・・・、なに、まだ寝てなかったの・・・?」
千歌「・・・・!お母さん!!
私、私ね! 見つけたよ!!
今の私に出せる、最高の答えを!」
千歌ママ「・・・・え?」
ー翌日・浦の星女学院・屋上ー
梨子「・・・・・・」
ダイヤ「・・・昨日の今日で、普通に練習と言いましても、なかなか、気合いが入りませんわ。」
鞠莉「・・・そうは言っても、ラブライブは待ってはくれませーん。
それに、練習をしっかりしておいて、いつでもちかっちが帰ってこれるようにしておきましょう?」
花丸「それが、いいと思うずら。」
ルビィ「ルビィもそう思う。」
曜「・・・・千歌ちゃん、答え、見つかったのかな?」
善子「練習中も、携帯電話にはいつでも出れるようにしておきましょう?」
タッタッタッタッタッ
ガチャ!
千歌「はぁ・・はぁ・・・!ごめーんみんな!!遅くなっちゃった!」
曜「えぇ!?」
ダイヤ「な、なんで千歌さんがここに!?」
千歌「え?なんでって、明日みんなにこれからどうするかの答えをを話すって約束したよ?」
花丸「まさか直接ここに話しに来るとは思ってなかったずら。」
善子「・・・大丈夫なの?」
千歌「うん!今朝、帰宅許可が出たから一度家に帰って制服着てきた!!」
ルビィ「そ、そうじゃなくて、体は・・・」
千歌「そんなことより、みんなに聞いてほしいことがあるの!!」
梨子「そ、そんなことって・・・・」
果南「・・・でも、その様子だと、答え、出たんでしょ?」
千歌「昨日寝ながらね、ずっと考えてたんだ。
なんで私、こんなことになっちゃったんだろうって。
あの日、余命を知らされたされた日から、
私は、みんなに心配掛けないようにするために、自分の気持ちに素直になれてなかったなって。」
梨子「・・・千歌ちゃん・・・・」
千歌「昨日寝ながら考えているとき、なんで私なんだろうって、今日の答えを考えるのも嫌になってた。でも、夢の中で不思議なお姉さんと会ってね!自分の気持ちに素直になってみてって言われたの!それでね、夢が覚めてから自分の気持ちに素直になってみたんだ。
そしたら・・・私、家族や、クラスメイト、Aqoursのことが大好きで。
もっと、この9人でスクールアイドルがやりたい!って気持ちに気付いたの!」
曜「・・・千歌ちゃん・・・!」
ダイヤ「・・・千歌さん・・!」
千歌「・・・だから、お願い。私、まだまだみんなと、スクールアイドルがやりたい!!
私、今までいっぱいいっぱいワガママ言ってきたけど、こんなに大きいワガママが許されるかわからないけど、
お願い!!みんなとまた、一緒にスクールアイドルをさせて!!」
果南「・・・・千歌・・・」
鞠莉「なーに寝ぼけたこと言ってるんですか?」
梨子「え?・・・鞠莉さん・・・・?」
千歌「鞠莉ちゃん・・私、本気だよ。」
鞠莉「そんなこと、見ればわかりまーす。
ちかっちのワガママ?What?
なんで、自分一人のモノにしようとしてるんですか?」
千歌「・・・え?」
鞠莉「・・この9人で・・・スクールアイドルがやりたいのはなにもちかっちだけじゃないのよ?
私だって、これからもこの9人で・・・ちかっちと一緒にスクールアイドルがやりたい。
だからね。これは私のワガママでもあるのよ?独り占めはnothingでぇーす!」
千歌「・・・・鞠莉ちゃん・・・・!うん!!」
ルビィ「ル、ルビィも、ルビィもワガママ言いたい!
ルビィも、千歌ちゃんとアイドル続けたいよ!!」
ダイヤ「そうですわ!千歌さんと鞠莉さんの二人だけのわがままだと思ってはいけませんわ!これは私のワガママでもあるのですから!」
善子「全く仕方がないわね。この堕天使ヨハネのワガママにもしてあげるわ。」
曜「・・グスッ・・・・じゃあ、私と梨子ちゃんも含めて7占めだよ!」
梨子「フフっ、そうね。」
花丸「・・・どうやらAqoursは、ワガママさんだらけのようずらね。」
果南「そーいう丸は?私もワガママなんだけど。」
花丸「もちろん、丸も入れて9人占めずら!!」
千歌「・・・へんだよ、みんな、へんだよ!!」ポロポロ
曜「・・・フフっ、今まで気づかなかったの?ワガママな千歌ちゃんが作ったAqoursは、千歌ちゃんに負けず劣らずの、ワガママな人だらけなんだよ?」
果南「・・でも、千歌?この期に及んでまだなにか遠慮してるでしょ?」
千歌「・・うっ・・・果南ちゃんするどい・・・」
果南「千歌、ここまできたら自分の気持ち全部吐き出しちゃいなよ。それとも、千歌の命を賭けたワガママって、こんなもんなの?」
千歌「果南ちゃん・・・・・うん!
あのね!みんな!!
私、次の瞬間意識がなくなって倒れるかもしれない!
いつ、死んじゃうかもわかんない!
でも!でも!!
私、最期の最期までみんなと一緒にいたい!!
Aqoursの一員として、みんなと一緒にいたい!!
だから!みんな!!
最期まで、みんなに迷惑、かけさせて!!」
善子「当たり前でしょ!!」
果南「それが聞きたかったんだよ。全く、千歌は回りくどいなー。」
花丸「望むところずら!」
鞠莉「なにかあればすぐに小原家の力で助けまぁーす!」
ダイヤ「お安い御用ですわ!」
曜「フフっ、やっぱり千歌ちゃんにはかなわないや!」
梨子「でも、それでこそ千歌ちゃんね!」
ルビィ「いつでもルビィたちは力になるからね!」
千歌「みんな・・・!ありがとう!!」
ダイヤ「では!まずは最終予選、
この9人で必ず勝ちましょう!!」
千歌「ブッブーですよ!ダイヤさん!」
ダイヤ「え?」
千歌「目指すは、ラブライブ優勝!ですよ!!」
ダイヤ「なっ!?」
ルビィ「え、えええ!?」
善子「でも、あなた・・・」
千歌「わかってる。私、ラブライブ決勝まで持たないかもしれない。
でも、それとこれとは関係ない!
私は、やっぱり、ラブライブ優勝を目指したい!
前にそう言った時から、何も変わってないよ!
私!ラブライブで優勝して、一生消えない思い出を作りたい!
この9人で!!」
曜(あっ・・・)
ダイヤ(・・・空元気じゃ、ありませんわ。)
善子(ヤケクソでも、ない、千歌さんは!)
果南(・・・今まで見てきた千歌の、
どんな表情よりも、明るくて、眼が、輝いてる・・・
これが、死を直前に控えた少女の眼?
違う、
この眼は、いきる希望に満ちた眼・・!)
果南「千歌・・・!」
ーラブライブ!・東海地区最終予選当日ー
ー最終予選会場ー
モブA「ねぇ聞いた?Aqoursの高海さんこの前練習中に倒れたらしいわよ。」
モブB「え!?そうなの!?」
モブA「詳しくは知らないけれど、浦の星の知り合いから聞いたの。練習中に意識不明に陥って、病院に緊急搬送されたって・・・。」
モブB「そんな・・・今日Aqoursのライブ楽しみにしてたのに・・・。」
モブA「多分Aqoursは出場するとしたら、高海さんを除いた8人での出場になると思う。」
ドタドタバタバタ
曜「早く早く!急がないと遅れちゃうよ!」
花丸「しょうがないずら!善子ちゃんのせいでバスがパンクしちゃったずらからね!」
善子「だ・か・ら!なんで私のせいになんのよ!確かに私は昔から不幸体質だけど・・・」
果南「フフっ、でもまぁこうして間に合ったんだからいいでしょ?」
ルビィ「も、もし遅刻で失格になったらどうしよう!!」
ダイヤ「お!お!落ち着きなさい!ル、ルビィ!そんなわけが・・・」
梨子「でも、良かったわね!鞠莉さんがヘリを手配してくれて!」
鞠莉「イェース!こんなこともあろうかとちゃんとヘリを待機させておいて正解だったでぇーす!」
モブA「・・・!あれは・・・!」
モブB「Aqoursのみんな!」
モブA「でも・・・やっぱり高海さんはいないわね・・・」
千歌「いよーし!今日の最終予選!がんばっていこー!!」
Aqours「おー!!」
モブA「!?」
モブB「・・・!千歌ちゃんだ!よかった!今日の最終予選9人で出場するんだ!」
ダイヤ「それよりも!早く受付をして控え室へ行きましょう!!」
千歌「よーし!みんな!走れー!!」
善子「言われなくてもずっと走ってるわよ!!」
ドタドタバタバタ
モブB「Aqoursのみんな心配なさそうだね。
良かったー!今日やっとAqoursのライブが見えるよ!」
モブA「ほんと!よかったね!」
ー出場者控え室ー
曜「さあ。みんな!本番の時間も近づいてきたけど、準備は大丈夫?」
ルビィ「バッチリです!」
ダイヤ「当然ですわ!!」
善子「むしろ、準備しすぎて、疲れたわ・・・・」
花丸「善子ちゃんは相変わらず体力がないずらね。」
善子「うっさい!あんたもでしょ!」
果南「本番前に騒いで怪我しちゃダメだよー」
鞠莉「その通りでぇーす!本番前に怪我をしてしまったら元も子もありませーん!」
梨子「フフっ、みんないつも通りで良かった。ね?千歌ちゃん。」
千歌「うん!」
ー本番直前舞台袖ー
花丸「うう、緊張してきたずら。」
善子「フッ、ずら丸も大したことないわね!」
ルビィ「そういう善子ちゃんも震えてるよ?」
善子「う、うっさい!武者震いよ!」
ダイヤ「衣装はばっちりでしょうか・・・・」
鞠莉「心配しなくても、曜が考えた衣装はverycute!でぇーす!」
曜「そんな、かわいいだなんで、なんか今更だけど、照れるなぁー」
果南「よし!気合い入れ直そう!」
梨子「私も気合い入れ直さないと・・・よし!」
千歌「みんな!ここを勝ち抜いたら次はラブライブ決勝だよ!力を合わせて頑張ろう!!・・・・・
ねぇ、みんな?」
Aqours「?」
千歌「あの時、みんなに本当の気持ちを伝えれて良かった。あの時伝えられてなかったら、私はきっと今頃不安で押しつぶれそうになってたと思う。だからみんな、ありがとう!
必ずラブライブ決勝に行こうね。」
果南「千歌・・・」
曜「千歌ちゃん・・・・」
スタッフ「次はAqoursのみなさんでーす!準備お願いしまーす!」
千歌「みんな!今!全力で輝こう!!」
千歌「1!」
曜「2!」
梨子「3!」
花丸「4!」
ルビィ「5!」
善子「6!」
ダイヤ「7!」
果南「8!」
鞠莉「9!」
千歌「0から1へ!」
千歌『Aqours!!』
Aqours『サーンシャイーン!!』
ー年が明けて、1月某日・浦の星女学院体育館‐
千歌「う~~ん・・・!どうしよっかな~・・!」
善子「ちょっと、まだ決まらないの?」
花丸「もう待ちくたびれたずら。」
果南「いっそのこと、くじ引きで決めたら?」
千歌「うう~、こういうポーズの方がいいかなぁ?
それともこっちかな~?」
曜「千歌ちゃん、自分の遺影の撮影始めてからもう二時間だよ」
ダイヤ「いったい、いつまで続くのでしょうか・・・」
鞠莉「ちかっちが満足するまで撮影OKでぇーす!
なんてったって理事長直々に許可を出しているのですから!」
梨子「千歌ちゃん、そろそろ終わらないと部活のみんなもここ使うし、Aqoursのみんなももう疲れちゃってるよ。」
千歌「えぇー!じゃあ、もう少しだけまって!すぐ決めるから!」
梨子「まったくもう、千歌ちゃんったら。」
善子「千歌さんそれ、何回目よ・・・・」
果南「まっ、千歌らしくていいんじゃない?」
千歌「ねぇ、みんなー!どうしよー!写真が決まらないよー!」
鞠莉「うーん・・・・・あっ!いっそのことAqoursみんなで写真に入らない?」
善子「なに、縁起でもないこと言ってるのよ!」
花丸「まるで、丸たちも死んだみたいずら。」
鞠莉「でもー、ちかっちだけじゃ寂しいじゃない?なら、みんなで写真に入って、遺影に見えない遺影を作るのはどう?」
千歌「遺影に見えない遺影・・・・うん!それいい!」
ルビィ「ルビィもそう思う!千歌ちゃんを一人にするのはダメだもん。」
千歌「みんな・・・だめ、かな?」ウルウル
曜「その、聞き方はずるいよ、でも!千歌ちゃんがそれがいいって言うんなら、私はそれでもいいよ!」
ダイヤ「私もそれで構いませんわ。」
カメラのお姉さん「はい!それじゃとりますよ~!
はい!チーズ!!」
カシャッ
千歌「みんな、いい笑顔ーこれなら私も怖くないよ!」
果南「そうだね、ダメ元でやってみたけど、案外上手くいくもんだね。」
善子「ヨハネはこの写真が遺影でも構わないわよ。」
花丸「丸も同じずら!」
梨子「千歌ちゃんが望むなら拒否する必要はないよね。」
曜「その通りだよ!」
鞠莉「ね?みんなで撮ってよかったでしょ?」
千歌「うん!!」
ー2月下旬のある日・病室ー
千歌「いやー、今回もなんとかギリギリだったよ・・・あはは・・・」
ダイヤ「いつ、倒れるかわからない状況が続いているとはいえ、今年に入ってこれで3回目の搬送
毎度毎度心臓に悪いですわ。」
善子「ただ、今回は泣くのを保留にしてる人たちもいたわね。」
曜「そりゃ、こんだけ毎回死ぬ死ぬ詐欺をされてたら、こっちも疲れるよ」ゲッソリ
千歌「いやー、案外しぶといね!私って!」
梨子「まったく、すぐ調子に乗るんだから・・・」
ルビィ「ルビィは毎回、顔が涙でクチャクチャだよぉ・・」
千歌「ごめんね、ルビィちゃん・・・」
ルビィ「ううん、でも。今回も生きててよかった!」
果南「なんだかんだで、もう2月か、千歌、相当頑張ってるね」
鞠莉「当初の予定より、癌の進行が鈍化しているって
先生が言っていたわ、だけどあくまでも、進行が遅いってだけだから、一時も気が抜けないわね。」
ダイヤ「しかし、千歌さんの命が3ヶ月を越えたことはとても喜ばしいことですわ。」
花丸「さすがに1月末に意識不明になったときはもうダメかと思ったずら。」
曜「あの日、千歌ちゃんが余命宣告を受けて、ぴったり3ヶ月だったもんね。」
ー時は少し遡って、1月下旬・某日、浦の星女学院屋上ー
果南「ワン、ツー、スリー、フォー、ワン、ツー、スリー、スリー、はい、みんなお疲れ様!」
ダイヤ「みなさん、毎日どんどん上手くなってきていますわ!」
花丸「この調子で、ラブライブ優勝も狙うずら!」
ルビィ「気合い十分だね!花丸ちゃん!」
曜「千歌ちゃん?大丈夫?」
千歌「うん!全然平気だよ!」
曜「そう、それならよかった!!」
梨子「あんまり、無理しちゃダメよ?」
千歌「わかってるってー・・・・」
千歌「!?ゲホッ!ゴホッ!ゲホッゲホッ!!」ビチャッ
フラッ バタッ
花丸「血!?千歌ちゃん!」
曜「!?!?」
梨子「っ!?!?」
鞠莉「ちかっち!?」タタッ
果南「千歌!?だれか!救急車呼んで!!」
ダイヤ「わ、わかりましたわ!!」
善子「千歌さん!?千歌さん!!」
ルビィ「うう、千歌ちゃーん!」ポロポロ
曜「千歌ちゃん!千歌ちゃん!!」
千歌(意識が遠のいていく、
ああ、3ヶ月・・・早かったなぁ、)
あのときは、いよいよ最後なんだって、私含めてメンバー全員が思った、でも、生き延びた
その次に倒れたときも、そして今回も
私、まだまだみんなと一緒にいられる!
みんなとスクールアイドルができる!
千歌「みんな、ごめんね、いつもいつも心配させて、
そして、引き続きお願いします!」
梨子「・・・もうここまで来たら、私たちも根比べね。」
花丸「そうずら!せっかく千歌ちゃんが頑張ってるんだから!
丸たちが根をあげてちゃダメずら!」
果南「もう、こうなったら千歌にはラブライブ決勝までいねもらわないとね。」
千歌「果南ちゃん・・・・うん!」
曜「千歌ちゃん!ここからが踏ん張りどころだよ!」
善子「そうね!この堕天使ヨハネの加護を授けるわ!」
ダイヤ「私たちも助けになりますわ!」
鞠莉「・・・・ちかっち、まだまだよろしくね!」
千歌「みんな・・・!うん!ありがとう!よろしく!」ニコッ
ー同日・みんなが帰ったあと
一人千歌の病室に戻ってきた鞠莉ー
鞠莉「・・・・ねぇ、ちかっち・・・」
千歌「・・・鞠莉ちゃん?どうしたの?」
鞠莉「か、体の調子はどう?」
千歌「・・・・んー・・・」
鞠莉「先生がね、きっとラブライブの決勝までは持つだろうって!
先生もちかっちの生命力にびっくりしていたわ!」
千歌「鞠莉ちゃん・・・大丈夫、大丈夫だよ。私ね、ちゃんとわかってる。」
鞠莉「っ!」
千歌「癌の進行が遅くなってるのって嘘だよね?
多分、私はいつ死んでもおかしくないと思う。今だって前よりかなり息苦しいよ、
単に今、体調が良いのか、悪いのかが段々わからなくなってきているだけなんだと思う・・・・。」
鞠莉「!・・・そうよ。ちかっちの考えている通り癌の進行が遅いのなんて嘘よ。先生は今、生きていることさえ奇跡だって!」
千歌「そうだよね・・・・」
鞠莉「ごめんなさい、ちかっち・・・嘘なんかついて。」
千歌「謝らないで?鞠莉ちゃんは優しいから、気持ち、すごくうれしいよ!
でも!大丈夫!身体が持つなら、持つ分だけ走り続ければいいんだよ!」
鞠莉「ちかっち・・・・・」
千歌「鞠莉ちゃん、ありがとう。」ギュッ
鞠莉「・・・うん。ありがとう。ちかっち・・・・!」
ーラブライブ決勝1週間前・浦の星女学院屋上ー
ダイヤ「いよいよ!ラブライブ決勝まで残り1週間ですわ!!」
果南「練習も気合い入れていくよ!」
花丸「どんと来いずら!」
曜「いよいよだね、千歌ちゃん・・・」
千歌「うん、ラスト1週間、絶対耐えきってみせるよ・・・。」
梨子「千歌ちゃん・・・・」
千歌「・・・・みんな!」
Aqours『?』
千歌「ここまで、私を支えてくれてありがとう!ここまで来たら最期の最期までよろしくお願いします!!」
果南「・・・・千歌・・・」
鞠莉「もちろんでぇーす!」
ダイヤ「当たり前ですわ!わたくしは千歌さんとラブライブ決勝のステージに立つと決めているですから!」
花丸「丸たちの方こそよろしくお願いしますずら!」
善子「右に同じ!」
ルビィ「ルビィも!」
千歌「みんな・・・・ありがとう!」
鞠莉「よーし!それじゃあ!練習startでぇーす!」
Aqours『おーー!!』
しかし・・・・・
ー練習開始から僅か30分後ー
千歌「・・・くる・・・し・・・い・・・・・!」ゼェゼェゼェ
果南「千歌!がんばって!もうすぐ救急車が来るから!」
曜「そうだよ!みんなでラブライブの決勝に行くんでしょ!?」
ルビィ「千歌ちゃあー!死なないでー!」ポロポロ
善子「どうしたのよ!?いつもの元気はどこいったのよ!」
ダイヤ「千歌さん!がんばって!あと少しですわ!」
花丸「千歌ちゃん!大丈夫ずら!おらたちがついてるずら!」
梨子「千歌ちゃん!・・・千歌ちゃん!」
鞠莉「ちかっち!がんばって!・・・」
ギュッ 千歌の手を鞠莉が握る
千歌「・・・・!・・・・・っ・・・ま・・・り・・・ちゃ・・・・・」ハァハァハァ
タッタッタッ
救急隊員「みなさんどいてください!救急隊です!」
ダイヤ「わかりましたわ!!みなさん千歌さんから一端離れなさい!」
曜「千歌ちゃん!がんばって!すぐに私たちも行くから!」
鞠莉「みんな!小原家の車で病院まで行くよ!」
果南「みんな!行くよ!!」
善子「わかったわ!!」
ダダダダタッ
ガチャ!バタン!
鞠莉「はやく!だして!」
執事「かしこまりました!!」
ブロロロロロロ
梨子「千歌ちゃん・・・!がんばって・・・!」ギュッ
ー千歌の病室ー
ピッピッピッピッ
千歌「・・・・・・・・・・・」
ガラッ
ダダダダタッ
曜「千歌ちゃん!」
果南「千歌!」
ダイヤ「みなさん!ここは病院ですのよ!お静かに!」
梨子「千歌ちゃん、いつもだったらすぐに目を覚ましたのに・・・」
花丸「それに、今日は医療機材がいっぱいずら。」
ルビィ「千歌ちゃん・・・・・」
善子「ねぇ、ひょっとしたら千歌さんは・・・・」
果南「善子!!」
善子「あっ、ご、ごめん・・・・」
ガラッ
医者「高海さんのご友人の方々ですか?」
ダイヤ「そうですわ、ところで・・・」
曜「先生!!千歌ちゃん・・・千歌ちゃんはどうなるんですか!?」
鞠莉「・・・曜・・・・!」
医者「!・・・・高海さんは、今まで良く頑張りました。
私が高海さんに余命3ヶ月と宣告してからもう、4ヶ月が経とうとしているのですから。医師が宣告した余命を越えることはなかなかできないことです。なのに高海さんは抗がん剤治療などをせずに余命3ヶ月を、いや、それ以上を耐えきったのです。
ですから、高海さんは・・・・もう・・・
おそらく・・・・・
あと、3日ほどで息を引き取るでしょう。」
Aqours『!!!???』
花丸「たった三日しかないずらか!?」
善子「そんな・・・!突然過ぎるわよ・・・・」
果南「・・・っ!・・・先生!あと7日、あと7日でいいんです!どうにか千歌を・・・お願いします!」
医者「・・・松浦さん・・・残念ですが・・もう抗がん剤なのでは追い付かないのです。手術をしようにも癌が増殖しすぎて、手の施しようがありません・・・・・。」
梨子「そんな!・・・千歌ちゃん・・・・」
ルビィ「・・ぐすっ・・・うう、千歌ちゃぁん・・・」ポロポロ
ダイヤ「ルビィ!まだ決まったわけではありませんわ!」
曜「そうだよ!千歌ちゃんは奇跡だって起こせるんだから!」
鞠莉「みんな・・・・!」
千歌(みんなの声が微かに聞こえる。でも、その声はとても遠く感じる。
あぁ、さっき搬送されたときは苦しかったなぁ。
あと3日・・・・・
私・・・もう死んじゃうのかな・・・・・)
・
・
・
・
・
千歌「・・・あれ?ここって・・・・あっ!」
千歌(この前みた夢と同じ場所だ!)
千歌「・・・もしかしたら!」キョロキョロ
千歌「いない・・・か、あのお姉さん・・・」
??「呼んだ?」
千歌「わぁ!?お姉さん!?」
??「久しぶり~!千歌ちゃん!」
千歌「お、お久しぶりてす・・・」
千歌「・・・・・あのっ!・・・わ、私お姉さんに聞きたいことが・・・」
??「千歌ちゃんがあと3日で死んじゃうかもしれないこと・・・でしょ?」
千歌「っ!・・・・はいその通りです・・・」
千歌「みんなとラブライブの決勝に行くって約束したのに、もう、私にはあと3日しかないなんて・・・・!」
千歌「これじゃみんなとの約束守れないよ・・・・!」
??「・・・千歌ちゃん・・・・!」
千歌「私、どうせ死ぬんだったらもっと作詞張ればよかった!もっと今までの練習やライブを頑張るべきだった!それに私から始めたことなのに!・・・・なのに、私は・・・うぅ・・・ぐすっ・・・」ポロポロ
??「・・・千歌ちゃん・・私ね・・・
死を前にしたとき、みじめな気持ちで人生を振り返らなくてはならないとしたら、いやな出来事や逃したチャンス、やり残したことばかりを思い出すとしたら、それはとても不幸なことだと思うの。
千歌「・・・・・」
??「それに!千歌ちゃんは作詞を一生懸命してた!練習もライブも一回も手を抜いたことなんてなかったはずだよ!」
千歌「・・・・・・」
??「ライブ中の千歌ちゃんは最高に輝いてた!!」
千歌「・・・!」
??「だからね・・千歌ちゃん・・・・今までのことを後悔なんてしちゃだめだよ。千歌ちゃんは千歌ちゃんが思っている以上に頑張ってたんだよ・・・もちろんこの癌ともね。」
千歌「お姉さん・・・・!・・・うぅ、ぐすっ・・・
う、うわわわああん!」ポロポロ
ダキッ お姉さんに千歌が抱きつく
??「フフっ・・・今まで良くがんばったね。」ナデナデ
千歌「・・・ぐすっ・・・うぅ・・」ポロポロ
千歌「いやはや、お恥ずかしいところをお見せしました・・・・」テレテレ
??「ううん、むしろ私はうれしかったよ!」
千歌「でも、みんなとの約束・・・」
??「千歌ちゃん・・みんな、千歌ちゃんの大切な仲間でしょ?」
千歌「もちろんだよ!」
??「だったら、まだ諦めるのは早いんじゃないかな?」
千歌「え?」
??「さっ、行ってらっしゃい!」パァ
千歌「え!?お・・・・お・・姉・・・さん・・・・・・・」ウトウト
ー千歌の病室ー
千歌「お姉さん!?」ガバッ
曜「千歌ちゃん!!」タッタッタッ ギュッ
梨子「良かった!目が覚めて!」
千歌「曜ちゃん、梨子ちゃん....」
善子「ところで、さっき千歌さんが目を覚ました時言ってたお姉さんって誰?」
花丸「それ、丸も思ったずら。」
千歌「え、えっと....まぁ、簡単に言うと夢の中に出てきたお姉さんかな」
果南「なんで千歌はその夢に出てきたお姉さんのことを呼んだの?」
千歌「それは....まだ話の途中だったから....」
鞠莉「それって、どんな話?」
千歌「っ!....私があと3日で死んじゃうかもしれないって話だよ。
私ね、お姉さんに私があと3日で死んじゃうかもしれない、みんなとの約束を守れないかもしれないって言ったの」
ダイヤ「それで、そのお姉さんはなんと?」
千歌「まだ、みんなとの約束を諦めるのは早いって....」
曜「そうだよ!まだ千歌ちゃんが約束守れないって決まった訳じゃない!」
ルビィ「そうだよ!ルビィ、千歌ちゃんとラブライブの決勝に行きたいもん!」
梨子「そうね!約束は守らないとね!」
果南「これは私たちのわがままでもあるんだから、千歌の約束はみんなの約束だよ。」
花丸「そうずら、丸たちも約束を守らない訳にはいかないずら。」
善子「フフフッ、魔界条例では約束を破ることは禁じられています。よってこのヨハネが約束を守ってあげるわ!」
ダイヤ「千歌さん、みんな千歌さんとの約束を果たしたいですのよ?」
鞠莉「ちかっち、約束....絶対守ろうね。」
千歌「みんな...!ありがとう!」
ダイヤ「さて!千歌さんも目覚めたところで今日はもう遅いからみなさん帰りましょう!」
曜「そうだね。千歌ちゃんまた明日!」
千歌「うん!また明日!」
‐次の日浦の星女学院・スクールアイドル部部室‐
曜「はぁ、昨日、千歌ちゃんとの約束は守る!と言ったものの」
梨子「千歌ちゃんとの約束どうしたらいいのかしら」
8人「・・・・・・・・・」
果南「千歌にはあと3日しか時間がない。つまりラブライブ決勝には間に合わない。だから、千歌と一緒には歌えない。」
ダイヤ「果南さん!あなた!なんてことを!そんなこと言わなくてもここにいるみんながわかってますわ!」
果南「まぁまぁ、落ち着いて」
鞠莉「果南、あなた最低よ」
果南「だから落ち着いてって、その話は普通ならの話だよ。普通なら.....ね。」
ルビィ「普通なら?」
花丸「どうゆうことずら?」
善子「つまり、千歌さんとラブライブ決勝で歌う方法があるってこと?」
果南「そういうこと。」
曜「でも、どうやって?」
梨子「千歌ちゃんと歌う方法なんて・・・・・・・あ!」
果南「梨子は気づいたみたいだね」
善子「もったいぶらずに言いなさいよ」
果南「わかった。千歌とラブライブ決勝で一緒に歌う方法。それは」
ダイヤ「それは?」
果南「千歌の声を録音することだよ。」
曜「え?」
善子「つまり、千歌さんの歌声を録音して本番ラブライブ決勝のステージで私たち8人の声と重ね合わせる。そういうことでしょ?」
果南「そのとおり。ラブライブのルールに曲に声を入れてはいけない。なんてルールは無いし、千歌はちゃんとラブライブの出場メンバーに登録してあるしね。」
鞠莉「なるほどね。でもちかっちがその場に立つことができないじゃ・・・・・」
バンッ
果南「じゃあ!どうすればいいの!?どんな方法があるの!?
私だって、千歌と一緒に歌いたい!」
曜「果南ちゃん・・・・・」
ルビィ「・・・・・ルビィは果南ちゃんの考えたこの方法、いいと思う!」
ダイヤ「ルビィ!?」
ルビィ「病院の先生は千歌ちゃんはあと3日しかないって言ってたよね。だからもしかしたら千歌ちゃんはあと3日で死んじゃうかもしれない。だったら千歌ちゃんが歌うこともできないよりは歌声だけでも残してあげた方がいい!」
花丸「ルビィちゃん・・・・・うん!丸もその方法がいいと思う!
でも、やっぱり千歌ちゃんの考えを聞いた方がいいと思うずら。」
善子「それもそうね。」
鞠莉「それじゃあ、今日の放課後ちかっちの病室に行ってみて、果南の考えを話してみましょう?」
曜「そうだね。」
果南「じゃあ、みんなそれぞれの教室に戻ろうか」
梨子「うん・・・・・千歌ちゃん・・・」
‐その日のお昼休み‐
プルルルルル
梨子「曜ちゃん。携帯鳴ってるわよ。」
曜「あ、ほんとだ誰からだろ?・・・・・っ!千歌ちゃんの病院からだ。」
ピッ
曜「はい、もしもし渡辺です。え!?千歌ちゃんが!?はい!わかりました!はい!すぐ行きます!」ピッ
梨子「よ、曜ちゃん?どうしたの?」
曜「ち、千歌ちゃんの容態が急に悪くなったって・・・・」
梨子「え!?すぐに病院に行かなきゃ!」
曜「梨子ちゃんはみんなに連絡して!私は先に行ってるから!」ダダダダタッ
梨子「わかったわ!」
‐千歌の病室‐
ダダダダタッ ガラッ
曜「千歌ちゃん!」
千歌「・・・曜ちゃん・・・・・・」ハァハァハァ
曜「千歌ちゃん!大丈夫!大丈夫だよ!」
ガラッ
梨子「千歌ちゃん!」
ダイヤ「大丈夫ですの!?」
果南「千歌!がんばれ!」
千歌「・・みんな・・・・・ありが・・とう」ハァハァ
鞠莉「ちかっち、今は休んで?」
千歌「うん、そう・・・する」ウトウト
花丸「寝ちゃったずら」
ルビィ「はやく元気になってほしいね!」
ガラッ
医者「Aqoursのみなさん少しお話がしたいのでこちらへどうぞ」
ダイヤ「みなさん、行きますわよ。」
曜「うん・・・・・」
ゾロゾロ
‐別室‐
医者「みなさん、なぜ別室にお呼びしたのかわかっていると思いますが一応伝えます。高海さんはもう、限界です。おそらく、今夜高海さんは・・・・・息を引き取るでしょう。」
曜「!?そ、そんな!」
梨子「もう、どうにもならないんですか!?」
ダイヤ「そうですわ!わたくしたちには千歌さんと一緒にラブライブ決勝のステージに立つという約束が!」
花丸「先生!お願いします!千歌ちゃんを助けてほしいずらぁ!」
ルビィ「・・う、ひっぐ・・・千歌ちゃん・・!」ポロポロ
果南「・・っ!そんな、千歌・・・・!」
善子「そんな、嘘でしょ!」
医者「Aqoursのみなさん、本当に申し訳ありません。私も高海さんを助けたい、ですが、もう・・・どうすることもできません。」
鞠莉「そんな!ちかっち。」
医者「ごめんなさい。本当にごめんなさい。」
・
・
・
・
曜「先生、千歌ちゃんの病室に行ってもいいですか?」
医者「はい、最後まで寄り添ってあげてください。」
曜「はい。わかりました。行こうみんな。」
7人「うん。」
‐Aqoursのみんなが別室に行った後・千歌の病室‐
千歌(きっと、私今日死んじゃうんだな・・・・
結局約束守れなかったなー・・・・・・
ごめんなさい。みんな。約束守れなかったよ。
はぁ
なんか考えてたら眠くなって・・・き・・・・た・・)ウトウト
千歌「あれ?またここ!?」ガバッ
???「千歌ちゃん!」タッタッタッ ギュッ
千歌「うぇぇ!?どうしたんですか!?」
???「ごめん!ごめんね!みんなとの約束まだ諦めるのは早いなんて無責任なこと言ってごめんね!」ポロポロ
千歌「お姉さん・・・・・大丈夫ですよ。お姉さんは悪くないです。」ギュッ
???「千歌ちゃん・・・・うぅ、ぐすっ」ポロポロ
???「いやはや、お恥ずかしいところをお見せしました・・・・」テレテレ
千歌「なんか、デジャブですね」
???「アハハ!そうだね!」
千歌「・・・・お姉さん」
???「ん?どうしたの?」
千歌「私が死ぬ前にここに来たのも何かの縁だと思うんです。だから・・・・・」
???「だから?」
千歌「私のスクールアイドルとしての最期のステージを見てください!」
千歌「では!聞いてください!
君の心は輝いてるかい。」
~~~~~♪
千歌「まだゆーめにー気づいたばーかりー♪」
千歌「どうでした!?」
???「すごいすごい!!可愛くてキラキラしてた!
今の千歌ちゃんとても輝いてた!」
千歌「!・・・・・うぅ、うぇぇぇぇええん!」ポロポロ
???「千歌ちゃん・・・」
ギュッお姉さんが千歌を抱きしめる
???「そうだよね、死ぬのは怖くてつらいよね。」ナデナデ
千歌「うぅ、ひっぐ・・・・・ぐすっ、おねぇさぁん!」
???「よしよし」ナデナデ
千歌「お姉さん。」
???「ん?」
千歌「私、そろそろ行きます。」
???「そっか。」
千歌「お姉さん!今までありがとうございました!また!どこかでお会いしましょう!」
???「うん!バイバイ!千歌ちゃん!」
千歌「はい!さようなら!」
‐千歌の病室‐
千歌「・・・・みんな」
曜「千歌ちゃん!」
千歌「曜ちゃん・・・・・」
果南「本当に、逝っちゃうの?」
千歌「うん・・・・・そうみたい。
みんな、今まで本当にありがとう。私の友達になってくれて、Aqoursに入ってくれてありがとう。
梨子ちゃん。いつもAqoursの作曲とか私の話し相手になってくれてありがとう。最初はスクールアイドルなんてやらないって言ってたのにやるって言ってくれた時はとっても嬉しかった。梨子ちゃん、Aqoursの作曲は梨子ちゃんにしかできないから、よろしくね」ニコッ
梨子「うん!わかった!千歌ちゃん、私をスクールアイドルに誘ってくれてありがとう・・・・・・!」ポロポロ
千歌「果南ちゃん。小さい頃から仲良くしてくれてありがとう。小さい頃から果南ちゃんには頼りっぱなしでごめんね。またみんなで海行きたかったな。果南ちゃん、これからのAqoursは果南ちゃんが支えてあげてね。」ニコッ
果南「うん、わかった。任せて、千歌。
ありがとう。」ポロポロ
千歌「ダイヤさん。最初スクールアイドル部をダメって言われた時は少し苦手だなと思ったけど、今ではお姉ちゃんのように思ってます。それにいつも、Aqoursの練習でみんなをまとめてくれてありがとう。これからもみんなをよろしくお願いします。」ニコッ
ダイヤ「当たり前ですわ!千歌さんも向こうで迷惑を掛けてはいけませんわよ。
・・・・・・千歌さん、ありがとう」ニコッ
千歌「善子ちゃん。最初善子ちゃんを見たとき変な子だなーって思ってたけど、善子ちゃんと接していくうちにそれが善子ちゃんの魅力って気づけたよ。あの追いかけっこは結構辛かったよ・・・・・。
・・・・・・・堕天使ヨハネちゃん!Aqoursに入ってくれてありがとう!」
善子「フフっ、千歌さん、あなたにはこのヨハネを善子と呼ぶことを許可しましょう。
これからのAqoursはこの、堕天使ヨハネに任せなさい!
あの・・・・えっと・・私をAqoursに誘ってくれて、あ、ありがとね。」ニコッ
千歌「花丸ちゃん。作詞、手伝ってくれてありがとう、おかげでいい歌詞が書けたよ。それにいっつも私達を笑わせてくれてとっても楽しかったよ。・・・・・・食器を洗うときは洗剤、使いすぎちゃだめだよ。」
花丸「千歌ちゃん・・・・それは今言うことじゃないずらよ。それに千歌ちゃんだって賢いって言ってたずら・・・・・・うぅ、ぐすっ・・・・・千歌ちゃん、ありがとぉずらぁ」ポロポロ
千歌「ルビィちゃん。ルビィちゃんは少しおっちょこちょいで、でもしっかりしててやっぱりダイヤさんの妹だなって思ってた、ルビィちゃんならきっとこれからのAqoursを引っ張っていけるよ。
頑張ってね、ルビィちゃん」ニコッ
ルビィ「うぅ・・・・ひっぐ、千歌ちゃぁん!
今まで、ありがとぉ!ルビィ!千歌ちゃんのこと絶対忘れないからね!」ポロポロ
千歌「鞠莉ちゃん。いつも私達のお姉さんみたいに振舞ってくれてありがとう。鞠莉ちゃんが私のの病気のことを気づいて、話を聞いてくれてとっても嬉しかった。シャイ煮、また食べたかったなぁ、フフっまたね、鞠莉ちゃん!」
鞠莉「シャイ煮ならいくらでもあげるわよ!ありがとうちかっちあなたがいなかったら私達3年生はまた一緒になれなかった。あなたと会えて本当によかった。・・・・・・・じゃあ
goodbye!ちかっち!」ニコッ
千歌「曜ちゃん。曜ちゃんとは小さい頃からの幼馴染で、いつも一緒に遊んでたね。
私がスクールアイドル部を作るって言った時1番に部に入ってくれて嬉しかった!ありがとう!私!曜ちゃんとスクールアイドルが出来て本当によかった!今までありがとう・・・・・じゃあね。」ポロポロ
曜「私も!千歌ちゃんとスクールアイドルができて楽しかった!こちらこそ今までありがとう!
・・・・・・・・・うぅ、ぐすっ、千歌ちゃん、本当に今までありがと!大好き!」ポロポロ ギュッ
千歌「みんな、本当にありがとう、最後に手にぎってくれないかな?」
曜「もちろんだよ!」ギュッ
8人全員が千歌の両手を握る
千歌「私は、ラブライブ決勝に間に合わなかったけど、必ず優勝してね!」ニコッ
ダイヤ「ええ!任せてください!」
千歌「私、そろそろみたい、みんな。ありがとう・・・・・・・・・・・・・・・・・・
じゃあね。」
トスッ 千歌の手がベットに落ちる
ピーーーーーー 心電図の音
果南「逝っちゃったね、千歌。」
ルビィ「うぅ、千歌ちゃあ!」ポロポロ
花丸「でも、とても幸せそうな顔してるずら。」
梨子「フフっ、ほんと、最期まで千歌ちゃんらしいわね。」ニコッ
ガラッ
千歌ママ「Aqoursのみんな千歌と最期まで一緒にいてくれてありがとう。きっと千歌は幸せだったと思う。」
志満「千歌ちゃんのお友達があなた達で本当によかった。ありがとう。」
美渡「ほんと、千歌のやつ幸せそうな顔して逝っちゃったよ。」
ダイヤ「こちらこそありがとうござました!」
花丸「丸達の方こそ千歌ちゃんと出会えて幸せだったずら!」
曜「私達絶対千歌ちゃんとの約束を守ってみせます!」
鞠莉「さぁ!みんな!ちかっちとまた約束しちゃったんだから今度は絶対守るわよ!」
ダイヤ「もちろんですわ!」
曜「さっ!みんな今から学校へ帰って練習だよ!」
善子「おーー!って帰ってもまだ授業じゃない!」
曜「あっ!そうだった!」
梨子「もう!まったく、曜ちゃんったらー」
果南「それじゃあ、みんな学校へ帰ろうか!」
ルビィ「うん!」
ガラッ ゾロゾロ
曜「千歌ちゃん・・・・・・・・・ばいばい。」
‐ラブライブ決勝当日・アキバドーム控え室‐
ダイヤ「ついに!この日が来ましたわ!」
梨子「この日のために私達は精一杯頑張って練習してきた!」
果南「千歌との約束を守るために!」
鞠莉「そして!ちかっちが好きだった浦の星を守るために!」
花丸「丸も厳しい練習を耐え抜いてきたずら!」
善子「今のAqoursならラブライブ優勝も夢じゃないわ!」
ルビィ「千歌ちゃん!見ててね!ルビィ達の輝きを!」
スタッフ「Aqoursのみなさーん!スタンバイお願いしまーす!」
曜「そろそろだね!みんな!それぞれの思いを胸に!千歌ちゃんとの約束を守るため、精一杯輝こう!
みんな!いつものやつやるよ!」
7人「うん!」
8人が円になる
パァ
千歌の場所に千歌の幻影のようの物が見える
千歌「・・・・・・・・・・・・・・・」ニコッ
鞠莉「ちかっち・・・・」
曜「・・・・・・・みんな!いくよ!」チラッ
千歌「!・・・・・・」コクッ
スゥ
千歌「1!」
曜「2!」
梨子「3!」
花丸「4!」
ルビィ「5!」
善子「6!」
ダイヤ「7!」
果南「8!」
鞠莉「9!」
千歌「Aqours!」
Aqours「サーンシャイーン!」
‐後日・三津海水浴場‐
バサバサ
砂浜に刺さった優勝旗
曜「見てる?千歌ちゃん、あの時の会場はすごかったよ!青い光に包まれてまるで光の海にいるみたいだったよ!
ていうか、梨子ちゃん遅いなぁー」
梨子「おーい!曜ちゃーん!」タッタッタッ
曜「もー!梨子ちゃん遅いよー!」
梨子「ごめんね、支度してたら遅くなっちゃって
・・・・・・・・・どうして、そこに旗を刺したの?」
曜「それはね、いつでも千歌ちゃんが見えるようにと思って、きっと私達のこと心配してるだろうから、千歌ちゃんが安心できるようにするために刺したの。」
梨子「フフっ、きっと千歌ちゃんも喜んでるよ。」
果南「おーい!2人ともー!」
鞠莉「はやくしないと置いてっちゃうわよー!」
曜「はーい!今行くよー!」
梨子「それじゃ、行こっか」
曜「うん!」
曜が空を見上げる
曜「千歌ちゃん!私達のことこれからも見守っててね!」
クルッ タッタッタッ
「うん!」
149 : 歌 - 2019/04/01 13:36:47 2S3wNagk 144/144おしまい
最後まで読んでくれた方がいたらありがとうござました!