オタク「……なに」
黒髪美少女「あ、あのさ……、いつも何読んでるの……?」
オタク「小説……」
黒髪美少女「そうなんだぁ。……オタクって頭良さそうだよね。あたし国語とかダメでさ。やっぱり、小説とか読んでるから?」
オタク「わかんない」
黒髪美少女「そ、そう。じゃ、実力ってことじゃん!今度教えてもらっちゃおうかなぁ。いい?」
オタク「黒髪さんは……」
黒髪美少女「な、なに?(今名前呼んだ?呼んだよね?GJあたし!)」
オタク「心配要らないと思う」
黒髪美少女「へ?」
オタク「中間テスト、1番だったでしょ」
黒髪美少女「ア、ハイソウデスネ」
オタク「でっかい大丈夫だよ」
オタク「……」
黒髪美少女「(会話、しゅーりょー)……」
元スレ
黒髪美少女「ねぇ、オタク…」
http://takeshima.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1237985361/
男子A「おい、オタクの机見ろよ、エロ小説、置きっぱだぜ」
黒髪美少女(ピクっ)
女子A「表紙の女ほとんど裸じゃん、キモーい」
黒髪美少女(なんですとー!……って、別にそんなでもないじゃない。アニメとかでよくあるやつよ。……よね?)
女子B「ちょっとこーゆーのって不要物じゃないわけ?校則ぐらい守れよ、ただでさえキモいんだからさぁ」
男子B「まーその辺はオレらが教えてやりゃーいいじゃん。こーやって……さ!」
ビリビリっ!
女子A「あははっ。男子B優等生じゃん!」
黒髪「ちょっとあなたたち――」
男子A「おい、オタク、戻ってきたぞ!」
クラスメイトたち(ニヤニヤ)
黒髪美少女(ひどい……)
オタク「ふぅ……」
クラスメイトたち(「ふぅ……」とかスカしてんじゃねーよキモオタ)
すっ、
黒髪美少女・クラスメイトたち(同じのがもう一冊キター!!?)
オタク「こんなことがあろうかと(布教用のを)鞄に入れておいて助かりました。
オタク(今日は『初・こんなことがあろうかと記念日』ですね。ふふっ)
クラスメイトたち(……しかもなんか喜んでませんかー!!?)
放課後
黒髪美少女「ヤッホー」(ほら、寝顔なんかこんなにかわいいじゃない)
オタク「zzz」
黒髪美少女「おーいオタクー朝だよー」(皆どうしてイジメなんか……皆もオタクのかわいさに気付けばいいのに)
オタク「んが……ZZZ」
黒髪美少女(はっ、それはダメだわ!もしそうなったら競争率が……。オタクはやっぱりこのままでいいのよ!)
黒髪美少女(そう、このまま、私だけのオタクで……///じゅるり……、ってあたしったらなんてことを!)
ばっしぃいん!
オタク「ッッ!!!?」
黒髪美少女(///お、起こしちゃった)
オタク「授業……」
黒髪美少女「も、もう終わったよー」
オタク「終わった!?」
黒髪美少女「え?、う……うん」
オタク「今何時ですか!?」
黒髪美少女「っ、5時半、だけど(おっきい声、出るんだ……)」
オタク「そう、ですか(間に合いませんね。……忍たま)」
黒髪美少女(あっ、なんかすごいしょんぼりしてる)
黒髪美少女「オタクにはあたしがついてるから!ねっ!」
オタク「……?」
黒髪美少女「そうだ!よかったら、一緒に帰らない?」
オタク「……どうして」
黒髪美少女「ど、どうしてって……、女の子の夜道歩きは危ないから……、その……」
オタク「……?」
黒髪美少女「オタクが一緒だと、助かるなって……///思って……」
オタク「ボクの戦闘力はたったの1ですよ?武装してませんし。野菜の星の人じゃありませんから」
黒髪美少女「へ?」
オタク「5でゴミ扱いされるんだからゴミ以下ですね。カスです」
黒髪美少女「……自分の……」
オタク「……」
黒髪美少女「……自分のことゴミとかカスとか言わないの!バカっ!どうしてオタクっていつもそうなの!?今日だってあんなことされてもへらへらして!」
オタク「いや、だからスカウターで見ると……」
黒髪美少女「ごまかさないで!もっとしゃんとして、堂々としてれば誰もちょっかい出したりしないんだから!」
黒髪美少女「わかった!?」
オタク「……」
黒髪美少女「わ・か・っ・た・の!?」
オタク「は、はい(これは無限ループの予感です!ハイかYesで答えやがれなのです……っ!)」
黒髪美少女「じゃ、鞄、持ってくれる?」
オタク「?……はい」
黒髪美少女「オタクのことは……私が守ってあげるから」ぼそっ
黒髪美少女「2009年、3月26日っと」
黒髪美少女(オタクと一緒に下校しちゃった……///も、もう一回余韻を……じーっ)
黒髪美少女「って、これじゃ本末転倒じゃない!(オタクももう少したくましくなってくれたらなぁ、なーんて……)」
黒髪美少女「はぁ……」
黒髪友「おっ、乙女のため息。アンニュイですなぁ」
黒髪美少女「あぁ、友ちゃん。おはよー」
黒髪友「どうしたのよー?お姉さんに話してごらん?」
黒髪美少女「お姉さん、あたしね……、オタクのことなんにもわかってなかったんだなぁって」
黒髪友「……友人としてはその方向は諦めることをお勧めするけど」
黒髪美少女「昨日オタクと一緒に帰ったんだけどね……」
黒髪友「ハイ聞ーてねー、……って一緒に帰ったの!?」
黒髪美少女「うん」
黒髪友「うわー、マジなんだ。黒髪ならもっといい人いるよぉ、考えなおそーよぉ」
黒髪美少女「お母さんに訊かれたの」
――黒髪邸
黒髪美少女「あ、あたしの家、ここだから」
かちゃ、
黒髪母「おかえり、黒髪。音がしたからもしかしてとおもったけど、ちょうどよかったわ……あら?まぁ」
黒髪美少女「(お、お母さんっ)き、今日はありがと、オタク。わざわざごめんね、つき合わせちゃって」
オタク「いえ、宇宙人や未来人や超能力者の襲撃もなく、なによりでした」
黒髪美少女「うん、オタクのおかげよ。(よくわかんないけど)」
オタク「では、ボクはこれで」
黒髪美少女「うん、また明日」
オタク「はいまた明日。……ところでふと思ったのですが」
黒髪美少女「なに?」
オタク「今日は今日、明日は、今。……明日って、どこにあるんですかね」
黒髪美少女「は?」
オタク「いえいいです。なんでもないです。それじゃあ」
黒髪母「今のコ、彼氏?」
黒髪美少女「な、なななななな……」
黒髪母「あら、いいじゃない。教えてくれたって」
黒髪美少女「……///」
黒髪美少女「今は、違ぅ……」ぼそっ
黒髪母「ふーん、今は、ね。ふふふっ、ね、どんな子なの?」
黒髪美少女「どんなって……」
黒髪母「うん」
黒髪美少女(どんなって……、どんなってえぇぇ~……)
黒髪美少女「かっ、かわいい……オタク、っ///」
――翌日、教室
黒髪美少女「あたしのオタク情報ってかわいいオタク止まりよ、どーよコレ。どうなのよ」
黒髪友「いやぁ、かわいいって時点で色々突っ切ってるから。それ以上言えるコいないから」
――再び黒髪邸(前日)
黒髪母(かわいい男の子、ねぇ)「ごちそう様、ふふっ」
黒髪美少女「……なによ」
黒髪母「なんでもないっ」
黒髪美少女「な~によぉぅ」
黒髪母「お似合いだと思っただけ。あなた気が強いから、相手のコが怖がってなければだけど」
黒髪美少女「……そんなことないから」
男子A「オタク、ちょっと金貸してくんね?(ニヤニヤ)」
オタク「……」
男子B「怖がらなくても大丈夫だって、死んだら返すからぁ(ニヤニヤ)」
黒髪美少女(オタク……!)
オタク「今月はちょっと……」
黒髪美少女(断った?)
男子A「はぁ?オレ今困ってんだけど。オヤジ首吊ったらどーすんだよ!」
男子B「そっか、オタクってそーいう奴だったんだ。クラスメートが困っててもどーでもいいわけ?ほんの2・3万でいいんだけど」
オタク「ボクだって助けてあげたいですよ!」
オタク「月とか星とか太陽が一本化されていれば!」
オタク「ジャンプがシャーマンキングをきちんと連載させていれば!」
オタク「絶望した!業界を席巻する限定版&アーカイブス商法に絶望した!」
男子B「おい、なんか急に泣き出したぞ」
男子A「きめぇ……」
男子B「もういいじゃねーか、行こうぜ」
たたっ、
黒髪美少女「すごいじゃない、オタク!追い返せるなんて思ってなかったわよ」
オタク「……ボクにもっと力があれば、彼のお父さんも……」
黒髪美少女(え?…………え?)
黒髪美少女「>>457 ってなことがあってさぁ」
黒髪友「はぁ」
黒髪美少女「なんていうか、なよなよしてるだけだと思ったら案外芯が強いところもあるし……」
黒髪美少女「あと、無愛想だけど、思いやりがあるっていうか……」
黒髪友「いや、ただのバカでしょ。ただのオタクバカでしょ」
黒髪美少女「ちょっと友、そんな言い方、オタクに失礼じゃない!」
ざわ……
黒髪友(にやにや)
黒髪美少女「///」
黒髪友「あばたもえくぼ、か。青春だねぇ」
黒髪美少女「……なにを言うのよ///」
――家電量販店
黒髪美少女「ゲームってこんなにたくさんあるんだ……(これじゃオタクの好きなのなんてわかりっこないじゃない……)」
黒髪友「黒髪ー。ヘッドホンコーナー、あったよー」
黒髪美少女「店員さんに聞けばわかるかな?」
黒髪友「っていうかもう見つけたから」
黒髪美少女「ほんとに!?さすが友ちゃん!」
――ヘッドホンコーナー
黒髪友「こちらになりまーす」
黒髪美少女「えっと、……え?」
黒髪友「いや、え……?ってそんな意外そうな顔されても(完っ全に当初の目的忘れてやがりますか)」
黒髪友「……ちなみに、カウンターは向こうね」
黒髪美少女「ありがと、ちょっと行ってくる!」
たたたっ、
黒髪美少女「あの、すいません!」
店員「どうされました?」
黒髪美少女「男の子に人気のゲーム、教えて欲しいんですけど……」
店員「おいくつぐらいのお子さんですか?小さいお子さんですとポケモンなどは売れてますけど」
黒髪美少女「お子さん、っていうか、同い年の、クラスメイトで……」
店員「はぁ」
黒髪美少女「できれば、ふたりでできて……難しいところは教えてもらったりなんかして、仲良くなりたいなぁ……なんて」
黒髪美少女「あっ!男の子って言っても、エッチなのは、その、私が困るっていうか、まだ早いっていうか……///」
店員「……は、はぁ」
黒髪友「すいませーんご迷惑ですよねー、すぐ連れて帰りますんで~」
黒髪美少女「ちょ、ちょっと友ちゃん!?」
黒髪友「人前でスイッチ入れないの、このオタクバカバカ!」
店員「あはは、大丈夫ですよ。これなんかいかがですか?ちょっとキツめですけど経験者と一緒にやるならいけると思いますし」
otaku< ま、はじめは簡単なので大丈夫です
黒髪美少女「う、うん。あの、よろしく……(近くにいるのにゲームで話さなくても……)」
otaku<よろしくです
ギャース
黒髪美少女「うわ、なんかきたっ!やられた?あたしもうダメ?」
otaku<まだ大丈夫です。お薬使って
黒髪美少女「え?え?あ、コレ?」
ぼわんっ
otaku<ある意味gj
ザクザクッ、ピエーン
黒髪美少女「逃げちゃった……。これで勝ちなの?」
otaku<エリチェンしただけです。まあここは安全ですから今のうちにお薬も飲んどいてください^^
黒髪美少女「……ってオタクってばちょー優しいの!ほら、皆イメージで遠ざけてるだけでふつーにいいヤツなんだってv」
黒髪美少女「otaku<後にいてくれれば 殺させませんから とか映画みたいだった~」
オタク(デスペナ履歴に付けたくないですし)
黒髪友「あー、うん。ま、よかったじゃん(その姿がゲーム内限定じゃなければ、ね)」
黒髪美少女「うん!」
黒髪友「で、どうだったのよ?」
黒髪美少女「どうって、なにが?」
黒髪友「とぼけないでよ。オタクの家、行ったんでしょ?うりうり~」
黒髪美少女「……あ、そ、そうそう!普通だった!ホントこれがオタクの部屋!?って感じ。ホントホント!……」
黒髪友「……(無理ありすぎでしょ)」
黒髪美少女「……」
黒髪美少女「……ねえ友ちゃん」
黒髪友「ん?」
黒髪美少女「おっぱいが大きくなるのと身長が縮むの、どっちが簡単かな?」
黒髪友「何を見てきたかは大体想像がつくけどその物語はフィクションであり実在の人物・団体とは一切関係ないから安心していいと思う」
黒髪美少女「?……そうかなぁ」
黒髪友「やっぱやめなよ、あいつと関わるの……」
黒髪美少女「友ちゃんまでそういうこと言うの!?」
黒髪友「あたしはあんたのためを思って言ってるんだけどなー」
黒髪美少女「ここんとこ、結構一緒に帰ってるよね?時間大丈夫なの?」
オタク「問題ない……です(HDD様様ですね)」
黒髪美少女「っ、ならいいんだ。あはは……」
DQN(オタクと……黒髪!?こりゃ尾けるしかねーww)
黒髪美少女「あっ、ここでいいや。家の前だとおかあさん、うるさそうだし」
DQN(さwりwげwなwくw手wをw握wるw黒w髪wwwww)パシャッ
オタク「そうですか。では、息災と、友愛と、再会を」
DQN(無意味にかっこつけるなよキモオタwwww)
黒髪美少女「うん、また明日!」
オタク(ぺこり)
DQN(うはwwwこりゃガチだわwww)
黒髪美少女「おはよ、友」
黒髪友「おはよー」
DQN1「はよざーっす、姉さんwww」
黒髪美少女・黒髪友「!?」
DQN1「いやー、ビックリしましたよ~。まさか姉さんとオタクが付き合ってるとはねwww」
ちらっ、
黒髪美少女(これ、昨日の……!?)
DQN2「馬鹿おメぇ、姉さんとキモオタが付き合ってるわけねーだろwww舎弟に使ってるんスよね?姉さんwww」
DQN1「いやぁ、あの雰囲気は愛があったよwww愛がwwwあ、勘違いだったらサーセンwww」
DQN3「どっちにしろ姉さんの舎弟からは毟れねーわwwwサーセンwww」
DQN女「アタシこないだパシせちゃったwごめんねー、黒髪ww」
DQN女2「公共物ってことでいいじゃんw許してよ黒髪www」
黒髪美少女「あ、あんた達――(どうしよう……。オタクに迷惑かけちゃうかな……)」
オタク「……」
黒髪友(……で、我関せずでご本がお友達?ったく……、こーゆーのが心配だったってのに)
――校内、某所
黒髪友「で。黒髪は大啖呵切って早退しましたけど……」
黒髪友「渦中の色男さんはどうするつもり?」
オタク「……」
黒髪友 ぱぁん、
オタク「!!?」
黒髪友「あら、痛かった?煮え切らないから、つい、ね」
黒髪友「黒髪が好きになったヤツだし、あんたのことは見てたから、だんまりなのはわかってたけど……」
黒髪友「物には限度ってもんもあるのよ」
オタク「……」
黒髪友「ひとつだけ聞かせてくれる?」
黒髪友「あんたにとって黒髪ってなんなの?」
――放課後、教室
がらっ、
DQN1「おっ、……と。オタクちゃんじゃんwww」
DQN2「お前はもういいからご主人様んとこ行って来いよwww」
DQN3「こっち来んなよきめぇからwww」
オタク「……行動は既に終了している……」ぼそっ、
DQN1「はぁ?」
オタク「心でそう思った時には!行動は既に終了しているんだッ!!!」
ガッ、
DQN1「た、たま……」
DQN2「お前、なにしてくれちゃってるわけ?こんなことしてただで済む――」
ガッ、
オタク「不思議に思いませんでしたか?なんで怪人は変身ポーズ中のライダーに攻撃しないのか」
オタク「ボクはずっと不思議に思ってたんですけど、『なんとなくずるい感じがするから』で正解みたいです」
DQN3「オタクのどチビがいっちょ前に喧嘩売って来てんじゃねーよ、ばぁか!」
ガッ、
DQN3「ってあれぇ?」
オタク「毎日パシられてれば光る風も追い越せるってセナ君が言ってましたが」
オタク「まさか本当だったとは」
ガッ、ガッ、ガッ
DQN1「ちょwww」
DQN2「おまwww」
DQN3「ねーよwww」
オタク「ちなみにボクは皆にデリバリーするぐらい全然気にしてませんので」
オタク「黒髪さんにはちゃんと謝っといてください。お願いします」
オタク(ぺこり)
黒髪友「……バカどもとやりあってきたにしちゃ、涼しい顔してるじゃない」
オタク「……」すっ、
黒髪友「……なによ」
オタク「勝利のぶい、です。ぶい」
黒髪友「……っ、かんないっての。……ばぁか」
――黒髪邸
黒髪友「とりあえずおばさんにはあたしが話すけど」
黒髪友「オタクじゃなきゃダメだって子が、いるんだからね」
オタク「……」
――午前、教室
黒髪美少女「あんたたちだって好きな人のひとりやふたりいて!好きなもののひとつやふたつあるんでしょうが!!」
黒髪美少女「あたしはオタクのことが好きよ!」
黒髪美少女「なんでこんなに好きなのかなんてわかんないし……っ!オタクの好きなゲームとかアニメなんて全然だけど……!」
黒髪美少女「オタクは好きでオタクやってて!バカにされたり、けなされても!毎日楽しそうに笑ってるわよ!」
黒髪美少女「あたしは勝手にオタクが好きで!……オタクじゃないオタクなんて会ったこともないから……」
黒髪美少女「オタクが悪けりゃあたしがバカなだけなのよ!」
黒髪美少女「好きにすればいいわよ……。バカ……」
――――午前 校内、某所
オタク「……よく……わかんないですけど」
オタク「黒髪さんは――」
オタク「大事な友達です。……ボクの」
オタク「黒髪さん、いますか?」
黒髪美少女「……」
オタク「勝手に部屋の前まで来ちゃいましたけど……、いませんか?」
黒髪美少女「……」
オタク「……」
黒髪美少女「……ずるい」
オタク「……」
黒髪美少女「……好きなの、あたしばっかりだもん!……ずるいよ」
黒髪美少女「オタクは別に……、あたしじゃなくたって……。なんかわかんないけど!たくさん、女の人いるじゃん!」
オタク「あの……」
黒髪美少女「あたしはオタクだけなの!ちゃんと、恋してるって、好きだっていえるのは!」
黒髪美少女「だけど、今のまんまじゃ……、応えてくれなきゃ、ただの独り言になっちゃう」
オタク「……」
黒髪美少女「オタクは、あたしのこと……好き?」
オタク「好きです」
黒髪美少女「っは……、あっ……さり、だね」
オタク「お昼ぐらいから、練習してましたから」
黒髪美少女「それも、あたしの勝ち……。あたしはもう何週間も、何ヶ月も。ずっと、いつからかわかんないくらいだもん」
黒髪美少女「それともこれって負けなのかな?あんなになるまで……、言えなかったし」
黒髪美少女「オタクって、意外と勇気あるんだよね。あはっ、あたしが守ってあげなきゃ。なんて、余計なお世話だったかな……」
オタク「ボクは……ずるをしてるので」
オタク「ボクだけじゃなくて、たくさんの人が、大好きで、感動した、言葉を……なぞっているだけなので。だから……」
オタク「黒髪さんは凄いと思います」
黒髪美少女「それは、誰の言葉なの?」
黒髪美少女「……泣かせてくれるじゃない。バカ……」
――fin.