兄「早いですね、何か用事でもあるんですか?」
妹「いいえ、用事はありません」
妹「ですが折角のお休みだったので読書をしてました」
兄「そうなんですか、朝食は食べたんですか?」
妹「いえ、家族皆で食べようと思って待っていました」
兄「じゃあ僕も父さんと母さんが来るまでテレビでも見て待ってます」
妹「私が勝手に待っていただけなので、兄さんは朝食を食べて下さい」
兄「僕も家族皆で食べたいの、いっしょいに待ちましょう」
妹「そうですか、でしたら一緒に待ちましょう」
元スレ
兄「おはようございます妹さん」 妹「おはようございますお兄さん」
http://hayabusa.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1330858347/
兄「何時から待っていたのですか?」
妹「えーっと……7時くらいですね」
兄「1時間も待っていたんですか」
妹「朝食を作ってたので待っていた時間は30分程度ですよ」
兄「起こしてもらえれば手伝ったのですが……」
妹「私が勝手にやったことなので気にしないで下さい」
兄「そうですか、なら僕が飲み物を入れますよ」
兄「妹さんはコーヒーでいいですか?」
妹「じゃあすいませんコーヒーでお願いします」
兄「わかりましたよ少し待っていて下さい」
・
・
・
兄「お待たせしました、どうぞ」
コトッ
妹「ありがとうございます、兄さん」
妹「兄さんは今日は何か用事はあるんですか?」
兄「今日は何も用事はないので家にいる予定ですよ」
妹「そうですか、なら今日はお父さんとお母さんとどこかにいきませんか?」
兄「それはいいですね、どこか妹さは行きたい所はありますか?」
妹「私は家族と一緒ならどこでもいいですよ」
兄「では父さんと母さんが起きてから行く場所を決めましょう」
妹「そうですね……そういえば私は遊 ガラっ
母「おはよー」
妹「おはようございます」
兄「おはよう」
母「兄も妹も朝早いねー」
兄「まだ8時だから母さんも早いんじゃない?」
母「まぁ休日に8時なら及第点はもらえるかな」
母「あれっ、つか朝食は?食べないの?」
妹「家族皆で食べようと思って待っていました」
母「本当!妹は可愛いな~!!」
兄「発言が変態くさいよ母さん」
母「なんだと~、兄は可愛くないな~」
兄「別に母さんに可愛いと思われたくないって」
妹「兄さんお、母さんにそんなことを言うものじゃないですよ」
兄「妹さんはお母さんよりですね」
妹「そんなことはないですよ」
兄「そうですかね?」
妹「そうですよ」
母「目玉焼きは美味いな~」
もぐもぐ
兄「あっ母さん何先に食べてるんだよ」
妹「そうですよお母さん、お父さんがまだ起きてきませんよ」
母「いやー、美味しそうなご飯がそこにあったから」
兄「何の理由にもなってない……」
兄「妹さん母さんに何か罰を与えるべきではないんですか?」
妹「そうですね、お母さんは今日の夕食のおかずは一品少なくしましょう」
母「えっ!!」
兄「それはいいですね妹さん。そういうことだって母さん」
母「そんな無慈悲な……」
母「てかお父さんもういなかったよ」
もぐもぐ
妹「あっ、そうなんですか」
母「……もう父さんが帰らないで何か月になるのかな」
兄「いやいや父さん蒸発とかしてないし」
妹「お父さんはまた仕事場ですか?」
母「んー……そうじゃない?」
兄「妹さん僕達も朝食にしましょう」
妹「そうですね兄さん」
兄「母さん目玉焼きに納豆って……」
母「えっ、美味しいよ?兄も食べる?あげないけど」
兄「いらないよ」
妹「お母さんは今日は何か用事はありますか?」
母「んー……なんもないよ」
兄「じゃあどこかにいこうって妹さんと話してたんだ」
母「うむ、じゃあ映画にでも見に行くか」
兄「映画って……また母さんの仕事関係?」
母「いいじゃん皆で見に行こーよ」
兄「えー」
母「兄には不評だな」
妹「私はお母さんの映画好きですよ」
母「妹には好評だな」
兄「妹さんが良いなら映画でいいんじゃない?」
母「じゃあ映画で決まりだ」
妹「それじゃあご飯を食べ終わってから出かける準備をしましょう」
・
・
・
妹「では洗い物をしますので先に準備をしてて下さい」
母「あーい」
兄「わかりました」
妹テクテク
母「……」
母「兄ー」
兄「ん何?」
母「お前妹といつまで敬語なの」
兄「えっケイゴ?……あぁ敬語?」
母「そっ敬語。妹が来てからかれこれ5年じゃん」
兄「うんそーだね」
母「私達だって5年間でこんなに仲良しじゃん♪」
兄「……」
母「あれっ」
兄「敬語ってそんなに変かな?」
母「変ってゆーか……なんか距離を感じるんじゃん」
兄「距離?僕と妹って仲悪そうに見える?」
母「んー仲良いと思うけど……なんかねー」
兄「ふーん、そんなもんかなねー」
妹「あれっお母さん兄さんなんでこんな所にいるんですか」
妹「準備して下さいって言いましたよね」
母「あははゴメンゴメン」
兄「すいません。では直ぐに支度をしましょう」
母「よし、じゃあ映画に行こうか」
兄「そうだね」
妹「そうですね」
―映画館―
母「さて、券買って来るから待っててー」
兄「うん」 妹「はい」
母テクテク
兄「それにしても本当に映画で良かったんですか?」
妹「はい、本当に映画好きですよ」
兄「そうですか、ならいいんです」
女「あれっ、兄くん」
兄「えっ?……女さん」
女「偶然!!兄くんも映画?」
兄「うん、そうだよ。女さんも?」
女「うん!!てか兄くんと学校以外で会うのって新鮮」
兄「そうだね、学校でしか会わないしね」
女「私は映画館とか結構来るんだけど兄くんも?」
兄「えーっと、1年に一回くらいかな」
女「へーそうなんだ」
妹「あ、あの兄さん」
兄「ん?」
妹「そちらの方はどなたですか?」
兄「ああすいません。紹介が遅れました」
兄「こちら同級生の女さんです」
女「こんにちは、女です」
兄「こっちは妹の『妹』です」
妹「初めまして、兄の妹の妹といいます」
女「はじめまして、よろしくね」
妹「よろしくお願いします」
女「兄くんにこんな可愛い妹さんがいたなんてしらなかったよー」
兄「……うん、家族の話とかそんなした事ないしね」
女「なんだ今日は妹さんと映画に来たんだ」
兄「えーっと妹と二人じゃないよ」
女「えっ、えーっと他にお友達と?」
兄「いや友達じゃなくて、母さん。ほらあそこに並んでる」
女「あっそっか、そうだよね家族で来たんだよね」
兄「うん、女さんは一人で?」
女「うんそーなんだ……残念な事に私には彼氏いないしさ」
兄「え……あぁそうなんだ」
女「そうなんだよーあはは……」
兄「あはは……」
兄・女・妹「……」
妹「女さんは何を見にいらっしゃったのですか?」
女「えっ、あ、うん○○だよ」
妹「それなら私達が見ようとしている映画と同じですね兄さん」
兄「あ、はいそうですね妹さん」
女「あっ、そうなんでだ」
兄「うん、そうなんだ」
女「そうなんだ。それなら、えっと、んーっと……」
妹「……」
女「あのー、えっと……」
兄「ん?どうしたの?」
女「えっと、あはは何でもないよー」
兄「?」
女「えっと、じゃあ私もチケット買いにいかなきゃ」
妹「……」
妹「兄さん」
兄「なんですか妹さん」
妹「女さんも私達とご一緒にお誘いしたらどうですか」
女「えっ?」
兄「えっ?」
兄「妹さんはいいんですか?」コソッ
妹「はい、いいんです」コソッ
兄「そうですね。妹もこう言っているもですが女さんはどうですか?」
女「えっとけど兄くんのお母さんとかって……」
兄「ああ、それなら大丈夫母さんはそんなことは気にしないだろうし」
女「えっ、あの……えっとじゃあ兄くんと妹さんがよろしければ」
兄「そっか、ありがと。じゃあ僕は母さんに言ってくるから待ってて」
タタッ
女「あ、お金……」
妹「お金のことは大丈夫ですよ女さん」
女「いやーけど悪いし」
妹「気にしないで下さい、お母さんは大ざっぱですし」
妹「多分、その映画の感想を聞ければ満足しますよ」
女「?……う、はい」
女「あの……ありがとう」コソッ
妹「……いえいえ」コソッ
母「初めまして女ちゃん」
女「は、はじめm」
母「いや女ちゃん可愛いねー、兄の友達にこんな可愛い子がいるとはー」
女「あっ、はい。あのおかn」
母「あっ、女ちゃんポップコーン食べる?兄と妹の分も買ってくるからね」
女「えっ、あっ、はい」
母「じゃあ妹、ポップコーンを買いに行こー」
妹「はい、確かここはキャラメルポップコーンがあります」
母「じゃあそのキャラメルを買おっか」
妹「はい、私はビッグサイズでお願いします」
テクテクテク
兄「なんか、ごめんね」
女「あははー、すごいお母さんだね」
兄「まぁ、なんというかちょっとテンションがね」
女「楽しそうで羨ましいよー」
兄「すごい疲れるよ、楽しいけどね」
女「妹さんもすごいしっかりしてるね」
兄「うん、妹さんは僕なんかよりも全然しっかりしてるよ」
女「はは、そんな力強く言わなくても」
女「けど、なんで敬語だったの?」
兄「……兄弟で敬語って変かな?」
女「えっ、いや……うんやっぱ兄妹じゃあ変かな」
兄「んー、やっぱそんなもんなのかな……」
女「あっ、けど、仲は良さそうだなーと思ったよ」
兄「そっか……」
女「……」
母「お待たせー、はいポップコーンとコーラ」
女「あっすいません、ありがとうございます」
妹「はい兄さんどうぞ」
兄「すいません妹さん、ありがとうございます」
母「よっし、じゃあそろそろ中に入るかー」
兄「そうだね、まだちょっと時間あるけど中に入ろうか」
兄「あっ、女さんはそれで大丈夫?」
女「うん、私は大丈夫だよ」
妹「では行きましょうか」
―館内―
母「じゃーまた後で~」
兄「うん、終わったら待合室で」
妹「はい、お母さんまた後で」
女「あれっ、お母さんは違う場所に行くみたいだけど」
兄「あぁーうん何でもないから大丈夫だよ」
女「あの……固まった席がこの3席しかなかったなら私があっちの席に行くけど……」
妹「いいのですよ女さん、お母さんはいつも一人で見ますから」
女「えぇーっと……」
兄「問題ないから大丈夫だよ、さぁ席に座ろう」
妹「そうですよ女さん、気にしなくて大丈夫ですよ」
女「……それなら、それで」
着席
妹「……ちょっと私はトイレに行ってきます」
兄「さっきトイレに行かなかったのですか」
妹「すいません、上映前には戻ってきますので……」
兄「んー……」
女「どうかしたの?」
兄「妹が上映前にトイレ行き忘れるなんて変だなって」
女「そうなんだ……」
女「そういえば、数学の宿題やった?」
兄「えっ……あれそんなのあったっけ?」
女「あぁー兄くんまだやってないんだー」
兄「完全に忘れてたよ」
女「しょうがないねー兄くんは」
兄「あぁ……ごめん女さん、宿題写さして下さい」
女「……ごめんない私もまだです」
兄「って、おいおい」
女「いやいや、けど宿題は持ってきているんだよ!!」
女「映画を見た後にスタバか、どっかでやろうと思ってさっ」
兄「いやーそれなら映画を見に来ないでやるべきでは?」
女「むっ、けど兄くんだって宿題やらずに、映画を見にきてるじゃんかー」
兄「僕は宿題を忘れてたからだよ、宿題を覚えてたら映画を見に来てないよ」
女「むー、だってさ……この映画の脚本さんがすごい面白いんだもん」
女「気になって宿題なんてやってられないよー」
兄「……その言葉はこの後に言ってあげて」
女「?」
兄「まあ、それなら映画終わったらすぐに宿題しなきゃなー」
妹「兄さん宿題をやらないで映画を見に来たんですか?」
兄「あっ妹……すいません」
女「すいません」
妹「?なんで女さんも?」
兄「カクカクシカジカ」
妹「そうなんですか」
ビー
妹「ですが映画も始まってしまいます、映画が終わった後でも間に合うなら映画を見ませんか」
兄「はい、そうですね」
女「うん」
女「うっ、うっ、うっ」
兄「良いお話でしたね」
妹「そうですね感動するお話でしたね」
女「うっーっー」
妹「お、女さんもこんなに感動してますし」
女「どぉでぇぇおっも、かんどぉぉしちゃあね」
兄「えっ、そ、そうだね」
妹「お母さんも待たせても悪いですし私は先にいってます」
兄「そうですか、では私は女さんを連れて後から行きますね」
妹「はい」
女「びえーうっぅっ」
兄「……」
女「ごめん兄くん待たせちゃって」
兄「うん、大丈夫。さぁ行こうか」
女「すいませんお待たせしちゃって」
母「いやー女ちゃんにそんない感動してもらえたなんて、私も嬉しいよ」
母「映画の感想とか色々聞きたいんだけどさー」
兄「それなんだけど、女さんはこの後宿題があるそうなんだよね」
母「えっ宿題」
妹「お母さん、兄さんも宿題をやってないそうですよ」
兄「うっ」
母「おいおい若人よ、遊びも肝心だけど勉学も大事だぞ」
兄「何も言えません」
母「んーじゃあ家で宿題をやればいいんじゃない?」
兄・女「えっ?」
妹「そうですね、兄さんも女さんに教えてもらった方がいいのではないですか?」
兄「手厳しいな……」
母「宿題も出来るし、映画の感想も聞けるしそれでいいじゃん、オッケー決定ー」
兄「そんな急に、女さんも困るんじゃない」
女「えっと、兄くんがいいなら。……ほら一緒にやった方が勉強もはかどりそうだし」
母「オッケー、じゃあ決定ねー」
妹「では私とお母さんはお買いものをしてからお家に戻りますので、兄さんと女さんは先に家に向かって下さい」
兄「わかりましたよ妹さん、では私と女さんは先にお家に向かわせてもらいますね」
女「あの、兄くんごめんね」
兄「こっちこそごめん」
女「私は全然だよ、妹さんやお母さんとお話できて楽しいいし」
女「けどお母さん美人さんだねー、びっくりしちゃったよ」
兄「……うん、そうかな」
女「すごく若くみえるし」
兄「……実は、実際若いんだよね」
女「やっぱりそうなんだー」
兄「さっき会った母さんは、僕の生みの親じゃないんだよね」
女「えっ……」
兄「僕は本当の親だと思っているし、妹の事も本当の妹として見てるんだ」
女「……妹さんもなんだ」
兄「うん、そうなんだ」
女「け、けどなんで私にそんな大切なことを?」
兄「……さっきの映画の影響かな」
女「映画の?」
兄「さっきの映画は家族の繋がりの映画だったからね。」
兄「僕もなんだか話したくなっちゃってね」
女「そっか……」
兄「さて、ここが僕の家」
兄「さっそく、宿題をしますか」
女「うっ、……はい」
女「どうも今日はありがとうございました」
母「いえいえ、また来てね」
女「夕ご飯もとてもおいしかったです」
母「いやーそんな事言われると私も鼻が高いわー」
兄「いやいや、ご飯を作ったのは妹さんだよ」
母「だから鼻が高いのよ」
兄「あっそう」
妹「女さん、また来てくださいね」
女「うんありがとう」
女「それじゃあ、本当にありがとうございました」
兄「うん、宿題ありがとう。じゃあまた学校で。」
妹「何を言っているんですか兄さんは?」
兄「はい?」
妹「女の子を夜に1人で帰らせるつもりですか?」
兄「おっ、そうだね女さん送るよ」
女「いいよ、悪いしー」
妹「女さん気にしないでください。兄さんでもいるだけましですから」
女「それじゃあお願いします」
兄「いえいえ。じゃあ行こうか」
女「うん」
母「いってらっしゃーい、またきてーね」バイバイ
妹「また来てくださいね」バィバィ
母「いやー女ちゃんは良い子だっだねー」
妹「そうですね、兄さんにはもったいないですね」
母「うむうむ、兄もいずれは婿にいってしまうのかーしくしく」
妹「そうですね」
母「あぁー妹もいずれは嫁にいってしまう事を考えると悲しいよーシクシク」
妹「……そうですね」
妹「お帰りなさい兄さん」
兄「ただいま」
妹「女さんはどうでしたか?」
兄「また来たいと言ってましたよ」
妹「そうですか……」
妹「女さんは良い人ですね」
兄「そうですね」
妹「優しい人だと思います」
兄「そうですね」
妹「また女さんをお家に呼んであげて下さい」
兄「そうですね、機会が会ったら誘ってみますよ」
妹「そうですか」
兄「……」
妹「……」
兄「実は妹さんに聞きたいことがあるのですが?」
妹「なんですか?」
兄「妹さんは敬語を使うのに抵抗とかありますか?」
妹「敬語ですか?」
兄「実は、母さんにも言われたのですが僕達が敬語を使っているのがおしいと」
妹「おかしいですか……」
兄「距離があるのではないかと言われたのです……」
妹「つまり私と兄さんの間に信頼がないと……」
兄「僕が思っているのではないですが、何人かに言われたのです」
妹「兄さんはどう思いますか?」
兄「僕は……僕はこのまま敬語でいいと思うのですが」
妹「……そうですか」
妹「……ではそのままでいいのではないですか?」
兄「えっと……」
妹「すいません用事があるので部屋に戻りますね」
母「おーい兄何やってんだよ」
兄「いや、とくに何も……」
母「まぁまぁ、こっちに来て酌でもしてよ」
兄「はいはい分かりましたよ」
母「早く酒を注げよー」
兄「めんどい……」
母「で、どうした若人よ」
兄「いやーカクカクシカジカあって」
母「ふむ」
兄「カクカクシカジカ」
母「ふむふむ」
兄「って事なんだけど」
母「ふーんなんで敬語のままで良いの?」
兄「えっ?」
母「別にフランクに話せばいいじゃん」
兄「あー、なんてゆーか……」
兄「僕達はずっと敬語で話してきたからさ」
兄「それが壊れるのがいやなんだよ」
母「ふーん」
兄「今までの繋がりって言うか、信頼ってゆーか」
母「おい」
兄「えっ」
母「酒!!」
兄「あぁ、はい」
母「で、その話を妹にしたの」
兄「いやしてないと言うか、できなかtt」
母「なんで言ってねーんだテメ―」
兄「すいません、けど言う前にいtt」
母「お前なー、妹は『敬語=信頼がない』って聞かされて、その敬語のままで良いって言われたと思ってんだぞ」
母「妹はな家族とかそういうのには敏感なんだよ」
母「私が前の夫と別れたのは知ってるな?」
兄「確か仕事とか性格の不一致とかが原因って……」
母「あれは嘘。前夫は離婚届だけ残して蒸発しました」
兄「あへ」
母「妹には本当に色々と迷惑を掛けちゃったわけなんだよ」
母「だから、家族になった兄に繋がりがないなんて言われたくないんだよ」
母「家族がまたいなくなるとか考えちゃうんだよ多分」
母「だからとっとと行って来いバカ息子」
兄「おう」
母「おい兄」
兄「なんだよ」
母「愛してるぜ、バカ息子」
コンコン
兄「妹いる?」
妹「うん」
兄「入ってもいい?」
妹「……どうぞ」
兄「失礼します」
兄「あの、さっきの話なんですけど……」
妹「さっき言ったと思いますけど、敬語でいいのではないですか」
兄「その事なんですけど、このまま敬語で良いと言ったのはk」
妹「分かってますよ」
兄「えっ」
妹「兄さんの事ですから、どうせ今までの信頼関係が崩れると思ったのではないですか?」
兄「さすがは妹ですね、僕の事はお見通しですね」
妹「……そうなんです、だから駄目なんです」
兄「なんで駄目なんですか?」
妹「……」
妹「兄さんはいつか彼女ができると思います」
兄「まぁ、出来てほしいものですけど」
妹「そうして、結婚をしてしまいます」
兄「そうですね、結婚出来たら良いですが……」
妹「それも、そんなに先の話じゃないと思います」
兄「そんなことはないと思いますが」
妹「そして兄さんがこの家を出ていってしまいます」
妹「正直、私は兄さんを笑顔で送りだせない気がします」
妹「……兄さんを取られたような気がしてしまって」
兄「……妹さんは僕の妹ですよ」
妹「……」
兄「僕が結婚したとしても」
兄「妹さんが結婚したとしても」
兄「父さんと母さんが離婚をしたとしても」
兄「僕が死んだとしても」
兄「妹さんは僕の妹ですよ」
妹「うん」
兄「ですからそんな心配はしなくていいです」
妹「うん」
兄「法律で僕達が兄妹でなくなったとしてもです」
妹「うん」
兄「僕と妹さんは永遠に家族ですから」
妹「うん」
妹「ありがとう、お兄ちゃん」
兄「それなら良かったです」
妹「はい」
兄「それに僕が彼女を作るなんてまだまだ先だと思いますよ」
兄「相手なんて全くもっていないですから」
妹「……本気で言ってますか?」
兄「残念なことに、本当にいないんですよ」
妹「……女さんは大変そうですね」ボソッ
兄「何かいいましたか?」
妹「なんでもないですよ」
兄「そうですか」
兄「それでは、そろそろ下に行きましょう」
妹「何故ですか?」
兄「来れば分かりますよ」
母「ぁぁぁ兄と妹、こtっちちっちに来てておっささあ酒をちゅいでぇぇ」
兄「こういう事です」
妹「こういう事でしたか……」
数か月後
兄「こんにちは女さん」
女「こんにちは兄くん、お邪魔してます」
母「おー兄」
兄(あれから数カ月経って母と女さんはとても仲良くなりました。そのおかげか家にも頻繁に来るようになりました)
兄「また映画ですか?」
女「うん、母さんと新作の映画の話をしてたんだ」
母「いやー女ちゃんはあの脚本さんの映画なら全部見てるらしいから感想とか意見がいっぱいあってねー」
女「本当にあの脚本さんの話は面白いんですよ」
母「いやー///」
兄「そうなんだ」
兄(あの日から何カ月も経ったけど女さんが来る事になった位で他は何も変わりません)
兄(妹さんとも敬語のままですが、いつか敬語で話すこともなくなるかもしれません。)
妹「ただいま戻りました」
母「お帰りなさい」
女「こんにちは妹さん」
妹「いらっしゃい女さん」
兄「おかえり妹さん」
兄(そういえばもう一つ変わった事があります)
妹「ただいまお兄ちゃん」
お わ り