娘々「ピンポンパンポーン」
ネフテュス「前回までのあらすじ」
ヌァダ「『鏡合わせの分割』」
僧正「以上じゃ」
キメラ『ぐわんぐわんぎぃぃんぎぃぃんごいんごいぃぃん!!』
娘々「……ねぇ、なんでまた始めちゃったの?」
ヌァダ「賽を振った」
僧正「なら仕方ないのう」
ネフテュス「……大事なことだから2回言うけど、町や国や星や世界が壊れても『隠世』待機組の魔神が修復してくれる手筈だから、その辺は大丈夫よ。ただし、各自ハメ外さない程度にね?」
──────────
娘々「よぅし」スタッ
娘々「『世界』で手足振り回して遊べるだなんて珍しいし、せいぜい存分に楽しませてもらおうかな☆」
相手>>4
元スレ
娘々「あははっ、魔神がとある禁書キャラと戦うスッドレだってさ!」
http://hebi.5ch.net/test/read.cgi/news4vip/1589028106/
4 : 以下、5... - 2020/05/09(土) 21:43:15.448 lnssktQu0 2/24ローラ=スチュアートちゃん
娘々「さーて、どこかに面白そうな相手はいないかな、と」キョロキョロ
ローラ「何この自販機。『いちごおでん』とかセンスの欠片も感じないわね」フンッ
娘々「んんー?誰かと思ったら元最大主教(アークビショップ)のコロンゾンじゃん!何やってんの?」スタッ
コロンゾン「ッ!!?な、何ゆえ真性の魔神がこんなところに…!?」
娘々「おっと、細かい時系列のツッコミはなしで頼むよ悪魔ちゃん。そこに触れるとアンタは今アレイスターと合体してないとおかしいわけだし」
コロンゾン「発言がメタいわね。それで、何の用かしら?」
娘々「ちょいと仲直り(ケンカ)しようぜ?」ビシッ
コロンゾン「……これだから戦闘狂どもは」ハァ…
娘々「じゃあ逃げちゃう?他にも誰かしらいるだろうし別にいいけど」
コロンゾン「随分と舐められたものね。分解されぬ不純物が」ザワザワザワ…
娘々「とか言いつつやる気満々じゃん。あっはっは、アンタも好きなんでしょ?戦いが」ボンッ!!
コロンゾン「これは本能なりけることよ。貴様にはわからぬでしょうけど」
娘々「じゃあ立ち話もこの辺にして、そろそろいっくよー!!」ダッ
ベージュの修道女の長い金髪が妖しく蠢き、文字を紡ぎその魔力を解き放つ。
コロンゾン「アエティール・アバター。8なるZID(ズィド)!」ゴッ!!
対する尸解仙の少女は、ぶかぶかのミニチャイナで隠れた指をもう片方の指で勢いよく引き抜いていく。
娘々「なっがい髪だなー。まずはこのチェーンソーでバッサリと切り落としてあげよう!!」ブンッ
ザンッ!!
コロンゾン「第三の召喚文、すなわちIDOIGO、風の中の風よ。同色のタブレットを司る言葉の羅列に従い我が前に不純なき力を表せ!」ゴッ!!
ビュウウウ!!
娘々「うおっ…と!」ボンッ!!
キョンシーにも見える少女のぶかぶか袖が爆発し、剣・槍・棍が『火花』を散らしながら別次元の風を相殺していく。
コロンゾン「……この髪は地球上の地脈・龍脈から魔力を補給し続けている。その程度で途切れたりなどはしない!」
娘々「つまり、その魔力はハゲ防止も兼ねているわけだ!」ビシッ
コロンゾン「………」バサッ
娘々「あははっ、なになに?図星でおこだから翼で威嚇してんのかー??」
直後、音速を遥かに越える大悪魔の突進を受け、改造ミニチャイナの体が粉々に吹き飛んだ。
娘々「てかさぁ」
どんな破壊を受けても次のページでは何事もなかったように復活ギャグ漫画のように、秒で再生した『魔神』は告げる。
娘々「魔神を『分解』できると本気で思ってる?あれはアレイスターとか上里翔流みたいな例外だけだって」
コロンゾン「ならば試したるわ。貴様のその余裕の表情、それが最後となるように」スッ
コロンゾン「……あらゆる数は等価。我が右の手に蘇生のヌイト、有限の域を越えて広がる数価(かのうせい)を見よ。我が左の手に復讐のハディト、極小点はあらゆる力を収斂・収束して一つの意味を作り出す」
娘々「………ふーん」スッ
コロンゾン「すなわちここにラ=ホール=クイトの円にて無限の加速から解放されし一撃を現世の表層に顕さん」
娘々「やれやれ。じゃあこっちもその熱意に敬意を評し、数の概念を無視して再現なく溢れる仙人アイテムを見せてあげようかな」ボンッ!!
娘々の両手の袖が爆発し、そこから剣、槍、斧、杖、圏、棍、鞭、環、爪、鉤、鎌、鉾、鋏、戟、鎚、矢、杭、盤、錘、網、鎖、銃、菱、拐、棘、叉……etc。
言葉では表現し切れない程に無限の武具が展開され、2つの『位相』を再現し不幸の『火花』を形成していく。
一方の大悪魔は静かにレイピアの構えを取り、
コロンゾン「『Magick:FLAMING_SWORD』。セフィラの下降により顕現せし力を浴びよ」
2つの力は、『世界』に圧倒的な破壊をもたらした。
──────────
娘々「ま、わかってはいたけどさ」
コロンゾン「ハァ……ハァ……」ガクッ
娘々「魔神(わたし)は不死だから死なないし、アンタは『対』の存在じゃないと殺すことはできない」
コロンゾン「っ……つまり」
娘々「ま、引き分けになるよねって話。実際の力の総量はさておいてね」
コロンゾン「…………」
娘々「わたしは全力で戦えればそれでおっけーだし、じゃそゆことで」バイバイ
コロンゾン「まっ…まて、まだ決着は……」
娘々「そっちの体力は有限でしょ。疲弊しきった相手とこれ以上やっても退屈だから、今日はここで眠っとけ。てい☆」ブンッ
ゴンッ
コロンゾン「げふぅ!?」ドサッ
娘々「いやーひっさびさに暴れたなぁ。これだから戦いはやめられない」テクテク
──────────
──────────
キメラ『ぐわんぐわんぎぃんぎぃぃんごいんごいぃん!!』ズシーン!!
『世界』に、甲高い金属音が響き渡る。
キメラ『ぐわんぐわんぎぃんぎぃぃんごいんごいぃん!!』キョロキョロ
キメラ『ぐわんぐわんぎぃんぎぃぃんごいんごいぃん!!』テクテク
次>>20
20 : 以下、5... - 2020/05/09(土) 22:47:37.594 VPdhuCW1r 8/24デート中の上条と美琴
美琴「し、仕方ないでしょアレ……カップル限定って話なんだし(ど、どうしようあいつあの馬鹿と手繋いでる…///)」
上条「そ、そうだよなそりゃあ仕方ないよな、そういつ話なんだしっ!」ドンッ
美琴「あっ…ちょ、ちょっとあんまりくっつかないでよ///(あ、あわわわわ近い近い近い!!)」
上条「わ、わりぃ流石に近すぎだよな……」スッ
美琴「あっ…」ショボン
上条「え、えっと御坂さん?突き放されて落ち込む演技まで完璧ですね?」
美琴「………」ビリビリッ
上条「なんでここで髪の先端でビリビリ鳴らしてるのかこの留年スレスレの頭でも理解できるよう懇切丁寧に教えてくれませんですk」
ズシーン!!
モクモクモク…
上条&美琴「!?」
上条「なっ、なんだ…?」
これまで数多の人間の心を救っておいて女心は微塵も理解できない落ちこぼれが煙の向こうにうっすら見えた人影?に視線を投げた瞬間であった。
上条「ごっ、がぁぁああああああああ!!?」ドンッ
美琴「え、何!?何が…」
美琴の声を認識する余裕もなく、突如『視界が極彩色に爆発した』上条が、上下感覚すら失い地べたに吹っ飛ばされる。
美琴「あ、あの煙から、何らかの攻撃が……?」スッ
上条「まっ待て御坂!!そっちを見るんじゃないッ!!」
美琴「!!?」ビクッ
上条「くっ…ハァ……ハァ……み、御坂、しばらく…目も開けられそうにない。悪い……こっち、来てくれるか……?」
美琴「っ……わかったわ」ザッ
上条「(…『アレ』は、単なる超能力には、見えない。だとすると、何らかの…魔術攻撃……?)」
とりあえず危険ではあるのだろう。
向こうに何がいるのか、何が映っているのか恐怖以前に疑問でいっぱいだったが、美琴がツンツン頭に向かって一歩踏み出した、その時だった。
キメラ『ぐわんぐわんぎぃんぎぃぃんごいんごいぃん!!』
上条&美琴「!!?」キィィィィィィンッ!!
美琴「あっ……うっ、な、何?今、の……」ガクッ
謎の金属音?を受けて、膝から崩れ落ちる美琴。
上条「(う……ぁ、なんだ、今の。思い出そうとするだけで、脳ミソが、直接シェイクされる気分になる……)」ビクッビクッ
そして煙が晴れ、そこに映っていたのは…
キメラ『………』
上条「御坂。まだ、動けるか。とっ……とにかく、距離を取ろう。絶対に、振り返らないように」ボソッ
美琴「何とか……ね。だったら、何でもいいから、さっさと逃げちゃいましょう。……掴まって」ボソッ
ビリビリッ
上条「(磁力…か。助かる)」フワッ
美琴「っ……さっきの得体の知れない奴、何なのかしら……」ダンッ
近くの電柱等に張り付いては飛び、2人は『アレ』から距離を取っていく。
人かどうか、敵かどうかもわからない『未知』から逃げつつ、御坂は思った。
ダンッ ダンッ ダンッ
美琴「(……私が、願ったから?私があのバカとデートしたいなんて願ったから?だから、『不幸』に苛まれたっていうの…?)」グッ
上条「………」
上条はそっと顔を上げた。彼女の表情は曇っていた。しかし、それは単に、さっき受けた『音』のダメージによるものではないことなど、留年スレスレの頭でもわかっていた。
彼は、そこまでバカではない。
上条「………気負うなよ、御坂」スッ
美琴「……わかってるわよ」ダンッ
しかし、御坂は思った。もしもこの世を作った人がいるのなら。もしも、この世の不幸とか運命とか、そういった不条理を自由自在にできる『神様』がいるのだとしたら。
美琴「お願い……『神様』。私達を助けて」グッ
ズシーン!!
キメラ『ぐわんぐわんぎぃんぎぃぃんごいんごいぃぃん!!』ドヤァ
上条&美琴「ごっ…がぁぁあああああああああ!!?」ズルッ
ゴツンッ!!
今度こそ。
本物の『神様』を目の当たりにした2人はその姿・声・匂い(しょううげき)に耐えきれず、まっ逆さまに落下していく。
さながら、太陽に近づきすぎて翼をもがれ、墜落したイカロスのように。
──────────
上条「ハッ⋯⋯!?」
上条はそこで目を覚ました。
娘々「…コンティニュー?」ドヤッ
上条「…………」
上条「……は!!?」
娘々「あっはっは、ひっさしぶりだねー、しょーねん☆」
上条「娘…々!?なんで…」
娘々「キメラちゃんの『話し声』が聞こえたから、あー誰かしら巻き込まれてないかなーと」
上条「キメラ……?ってか、え、何……話し、声…?」
娘々「ああ、ああ。『魔神』以外には『金属を擦り合わせたような甲高い吐き気を催す金属音』に聞こえるんだっけ?知らんけど」
上条「……ま、さか。…アレが、『そう』なのか!?あの意味不明な脳ミソシェイク攻撃、アレ全部『肉声』だったのかよ!!」
娘々「そ」
上条「~~~!!」
娘々「あとはアレか、見た目。あいつの見た目の詳細はもれなく18禁になるから禁則事項として」
上条「もっと意味不明でござった」
娘々「アレはね。『魔神』以外が見ると『美しすぎて耐えきれず』視界が爆発するらしいよ?」
上条「ねぇなんでそんな奴が『神様』やってんの??」
娘々「あはは。なんでだろうね?……こっちが聞きたいわ、なんであの自己破壊変態ナルシスト通称『卑猥な夜の花』が真グレムリンの一角なのか」
上条「属性が多すぎる、青髪ピアスでもそうはいかねぇ……いや、あいつならありうるのか??」
娘々「何そいつ面白そう」ニヤッ
上条「ダメっ…絶対ダメっ、てか青髪がお前と『無間地獄』したら多分お前の方が後悔すると思うぞ?」
娘々「???」
美琴「…う~ん」
上条「御坂ッ!」
娘々「おっと、じゃあそろそろ帰るとするか」
上条「お、おう……ありがとな。色々助言してくれて」
娘々「どうせなら『神託』と言ってほしかったけど、まぁいいや」スッ
娘々「……あ、それと最後にひとつ」
上条「ん?」
娘々「さっきどんな奴か言ったしわかると思うけど、キメラがなんて言ってたか要約するとね」
それは、とても『神様』とは信じがたいものだった。
娘々「『この裸体を見ろ!!』『この筋肉、この○○!○○の○○の○!!』『見て?///』『声も聞いて!!』『「神様」って呼ばれたから来た。そんなに……見たい?』『匂いもかいd』」
上条「頼む。『採点者』にでもなんにでもなるから、そのキメラとかいう奴の幻想ぶち殺してくれ」
──────────
──隠世──
娘々「たっだいまー」
忘れられた神『』オォォォォォン…
娘々「こっちみんな」
テスカトリポカ「!!」ズンズンズンズン…
娘々「こっちくんな」ダダダダッ
プロセルピナ「…………」
娘々「なんかいえよ」ペシッ
パキパキパキ…
娘々「あ、凍らせるのはやめて?」ブンブンッ
娘々「てかさぁ、他のみんなは?」
キメラ『ぐわんぐわんぎぃんぎぃぃんごいんごいぃぃん!!』
娘々「マジ…?今回わたしとキメラの2戦だけじゃ少ないからって僧正達は門限破ってまだ『世界』で遊んでるって?1戦だけってルール守ってるわたし達を放っておいて……?」ワナワナ
娘々「おっけーおっけー、おーるおっけー」スッ
娘々「よぅし、あいつらまとめてぶっ飛ばす!」ボンッ!! ジャラジャラジャラ…
パリーン!!
次>>46
46 : 以下、5... - 2020/05/10(日) 00:26:36.507 Li8V7H3N0 16/24一方通行
僧正「『以前』はA.A.A.とかいうのにやられたが、ありゃ事故みたいなもんじゃ」テクテク
僧正「一応『保険』をかけているとはいえ、万に一つにも魔神が敗北することなどあってはならん」テクテク
クリパ『確かこの辺りに……げっ』バサッバサッ
僧正「……ん?なんじゃあの作り物の悪魔は」
クリパ『やばっ…と、とりあえずご主人様に報告報k…』
一方通行「必要ねェよ」スタッ
クリパ『ん、あれ?「籠城」はいいんですう?』
一方通行「学園都市自体が消滅しかねない非常事態って扱いなら問題ねェだろ」
僧正「はて?お主は何者かね?口振りから察するに、儂の歩みを止めるつもりのようじゃが…」
一方通行「よくわかってるジジイじゃねェか。…いいや、『魔神』」
僧正「かかっ、よく知っておる。…で、お主は何者かね?」
一方通行「答えを聞かねェと気が済まねェ性分らしいな。……『学園都市統括理事長』一方通行だ。よろしくゥ」
僧正「……ほう」
僧正「かかっ、あのアレイスターが次席をこんな小僧に明け渡すとはのう!…随分と落ちたもんじゃのう」
一方通行「そォかよ」
一方通行「なら、どれくらい『落ちた』のか、体験してみろよ。カミサマ」ピッ
一方通行「」ズンッ!!
ビキビキビキ…
僧正「ほう、踏みつけただけで…地面を」ヒューン…
一方通行「…………」
クリパ『ざまあみやがれ、ですう』
一方通行「クリファパズル545」
クリパ『わかってますよう』
クリパ『あの木乃伊は「魔神」僧正。周囲に認められぬまま一代で即身仏決めちゃったことで、仏になる道からも『六道』からも外れた異形ですう』
一方通行「…で?」
クリパ『その誕生経緯から、主に土を操る術式を使いますですう。例えば…』
ボコッ…ボコボコッ
ゴゴゴゴゴゴ…
周囲の地面から巨大な土の腕が形成され、先ほど木乃伊を埋葬したはずの大穴から、シワ枯れた老体が何くわぬ顔で上がってくる。
クリパ「周囲の土とかアスファルトとかから、バカでかい腕を作って振り回したり、ですかねえ?」
一方通行「つまり『生き埋め』は無理、と」スッ
ビュオオオオ!!
僧正「かかっ、なんじゃその竜巻は」バキッバキバキバキッ
自身の体が凄まじい破損に包まれても、木乃伊はただ笑っていた。
ギュンッ!!
一方通行「よぅくわかった」ガシッ
僧正「ぐむっ??」
どう見てもこの怪物に血は通っていない。であれば、
バキバキバキッ!!
運動エネルギーを集約し、これまでとは比べ物にならなちほど圧倒的な破壊を引き起こす。
しかし、
僧正「やれやれ……付き合ってられんわい」シュウウウウ…
一方通行「だろォなァ」スッ
どうせ手を離したらまた再生するだろう、と適当に見切りをつけた一方通行だったが、
クリパ『おや』
一方通行「あの野郎、どこ行きやがった」
そこに、全身が乾燥を通り越したパッキパキの老人の姿はなかった。
──月──
僧正「うほほーい☆」ズズズズ…
──木星──
僧正「うほほーい☆」ズズズズ…
──土星──
僧正「うほほーい☆」ズズズズ…
僧正「……さて、これだけ吸収合体すれば大丈夫じゃろう」
およそ『人』とは呼べない質量を持った神は告げる。
……元々『人』の枠組みから外れてはいるが。
僧正「さて……待たせたのう、学園都市新統括理事長。お主が本当に『奴』の後釜なら、『惑星崩壊規模の破壊』くらい、『ありきたりな悲劇』の一つも起こさず凌いで見せろ」タンッ
ゴゴゴゴゴゴ…
惑星の数倍の大きさと化した、ジジイが迫る。
──学園都市──
クリパ『いやー夜なのに「月」がないなんて新鮮ですう』
一方通行「…………」
クリパ『……じゃなくてなんですかあれどう見てもヤバいですよう!?』
一方通行「……そォだな。単純に壊すンじゃ破片が世界上に飛び散って悲劇は拡散される」
クリパ『そもそもアレが全部「魔神」そのものなんですから、既存の物理法則で破壊したところで再生復活するのがオチですう』
一方通行「あァ」
クリパ『……えらい冷静ですねぇご主人様、もしや策の一つでも浮かんだんですう??』
一方通行「……そもそも、初手の地割れで倒せなかった時点で、方針は決まっていた」
クリパ『………、ですねえ』
一方通行「『宇宙ギリギリまで飛んで、再生不可能な一撃で欠片も残さず粉砕する』」
クリパ『そうと決まったら、仕方ないですう』
ザザ……ザザザ……ザザザザザザ………
総体『まったく………仕方ないわね/return』
全てを聞いていたミサカネットワークの総体は静かに告げる。
総体『でも/backspace、「魔神」と戦うのはこれで三度目ときたもんだ/return。もう、この感覚、この展開、いい加減慣れてきたでしょ?/escape。だからちゃっちゃと終わらせて、日常に帰ろうぜ☆/return』
バサッ
白い怪物の背中から、一対の翼が噴出する。その色は、『輝きすぎる青ざめたプラチナ』。
一方通行「……あァ」
一方通行「俺が全部……終わらせてやる!」
ギュンッ!!
その翼の一振りで、一瞬で遥か上空へと真っ直ぐ向かっていく。
──────────
──大気圏──
僧正「うほほーい☆」
宇宙の法則なんざ知ったこっちゃねぇと、地球の倍以上に膨れ上がったジジイが大気圏を突き破る。
その。一瞬前のことだった。
ギチッ ギチギチギチ…
僧正「うほっ…ほほっ?」ギチギチギチギチ…
僧正「なんじゃ…この、『見えない壁』のようなものは」
………果たしてそれが、学園都市統括理事長が『世界全土に広がる目に見えない力のベクトル』を操作したことによる壁だと、彼は理解できただろうか。
バサッ
一方通行「よォ」
僧正「ぬぅ、お主は……。…かかっ、その翼、『エイワス』と同質のものか」ジジジジジジジジ…
一方通行「わりぃが、ここがオマエの墓場だ」
ギュン!!
再び『目に見えない力』を操作し、彼が形成したのは『槍』。
その不可視の『槍』を、惑星『僧正』に向かって真っ直ぐ投擲した。
ズシャァアアアッ!!
僧正「……かかっ、そんな一時的な破壊に何の意味がある?この『謎の壁』を突き破ったが、最後、この星は終わ…r……、む??」パキパキパキ…
おかしい。
何故、
『謎の塊』に貫かれた場所が、再生しない!?
僧正「この…力は………、かかっ、なるほどのう」パキパキパキ…
一方通行「で、どうなンだ?俺があいつの『後釜』じゃ、不満か?」
僧正「………いや、まぁ、まぁ……悪くはな、い……か…のう」サァァァ…
その日、超巨大惑星『僧正』は消滅した。
クリパ『やった、ですう…!やりました!!ご主人様の勝利ですう!!イェーイ!!』キャッキャッ
一方通行「………あァ」
一方通行「ただなァ……」
クリパ『んん?どうしたんですうご主人様?あの「魔神」を相手に被害0だなんて誰がなんと言おうとハッピーエンドですよう??』
一方通行「本当に被害『0』だと思ってるならオマエの頭がハッピーエンドだぜ?」
クリパ『………ですう??』
一方通行「……月。木星。土星。」
クリパ『…あ』
一方通行「どォすンだ。いくら学園都市でも『惑星3つを早急に作り出して宇宙に浮かべる技術』なンかねェに決まってンだろォが」
総体『いやぁ、ホント/return』
一つ一つの悲劇を止めても更なる問題が降って湧いてくる町を眺め、電子ネットワークの中で生まれた『意思』は『笑って』こう言った。
総体『退屈しないわねぇ、この町は/return』
──────────
──隠世──
僧正「いやー今回も酷い目に遭ったわい」ヨッコラセ
娘々「ん、おかえり僧正」
ヌァダ「今回は(尺の都合で)私の出番はなしか」
ネフテュス「私もそうだしセーフセーフ。それにしても『鏡合わせの分割』で分割した一部だからやられても平気って、中々ご都合主義よねぇ?」
娘々「そこはまぁ『魔神』がガチで死ぬと世界観的にこのss続けられなくなっちゃうからなあ」
ネフテュス「定期的にメタ発言飛ぶわよね、ここ」
娘々「うるさいぞう。さーてそれじゃテッラの方の様子を見ようかなーと」スッ
キメラ『ぐわんぐわんぎぃんぎぃぃんごいんごいぃん!!』
僧正「まぁ確かにお主の言うとおり、他の隠世待機組の『魔神』も戦いたいのはわかるがのう」
ネフテュス「ぶっちゃけ原作でセリフがないから、文字だけで表現するの難しいのよね、あなた達って」
忘れられた神『』オォォォォォン…
プロセルピナ「……………」パキパキパキ
ゾンビ「」ドヤァ
テスカトリポカ「!!」ズンズンズンズン…
娘々「ねぇなんでアンタは毎回こっちくんの?原作でハンマー振り落として雪原と化した地球に叩きつけたの根に持ってんの?…あと熱いわ!!」ダダダダッ
ヌァダ「まぁ、そういう意味では後発の魔神で唯一セリフのあった私は儲け物だな」
僧正「まったくその通りじゃが、お主が言うと賭け事がらみに聞こえるのは気のせいかのう?」
娘々「ま、まぁその辺は今後の掘り下げに期待ということでっ」ダダダダッ
ネフテュス「……まぁ、身の上話もこの辺にして」ツー…
ヌァダ「そろそろ第三ラウンドと行こうか」ザワ…ザワ…
僧正「まったく、今度という今度は負けるわけにはいかんのう」ゴゴゴゴ…
忘れられた神『』オォォォォォン…
娘々「アンタはダメ!」ボンッ!! ジャラジャラジャラ…
キメラ『ぐわんぐわんぎぃんぎぃぃんごいんごいぃん!!』
ドカーン!! ドカーン!! ドッカーン!!!!
──そこは、今日も神様の戯れを受け止める『隠世』であった。
完