ガチャ
女「??」
女「…ただいま」
男「おかえり」
女「あれ、どうしているの??」
男「今日は仕事がはやく終わってさ」
女「そうなの」
男「クリスマスだし」
女「だからこそ、仕事忙しいんじゃないの??」
男「んーまあ、大事なとこは昨日終わってたからな」
女「そう」
元スレ
男「君に1000個のプレゼント」
http://raicho.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1293088349/
女「鍵は??」
男「郵便受けのやつ使った」
女「戻しといてよ」
男「もう戻してあるよ」
女「じゃあいいや」
男「ほいこれ、お土産」
女「わ、ケーキじゃん」
女「しかも私の好きなモンブランあるし!!」
男「モンブランを忘れるわけないだろ」
男「あとで食べよ」
女「やった♪」
男「晩飯は??」
女「軽くしか食べてきてない」
男「今日はなんだったの??」
女「あーゼミのクリスマス会みたいなやつ」
男「もう終わったのか??」
女「他の子はねえ、終わってから彼氏とデートとかね…」
男「そっか」
女「だからなんとなく、早めにお開きになっちゃった」
男「お前、彼氏は」
女「今はいない」
男「…そっか」
女「安心した??」
男「…」
女「安心しただろ??」
男「…うるさい」
女「あはは」
男「んじゃあ、せっかくだしコレ空けよう」
女「わ、スパークリングなんとかいうやつだ」
男「シャンパンな」
女「いいの??」
男「今日はどこ行っても、こういうやつ売ってるからな」
女「じゃなくて、私も飲んで大丈夫??」
男「今日は特別」
女「やった♪」
男「まだ未成年だったな」
女「あと2か月だし!!」
男「だから、今日は特別」
女「うふふ」
男「ほれ、グラス出して」
女「はいはい」
男「あと適当に飯買ってきてあるから」
女「はあい」
女「これなあに」
男「サラダ」
女「これは」
男「んーローストチキンかな」
女「これは」
男「クラッカーに乗せる具だ」
女「本格的ねえ」
男「今日くらい奮発しなきゃあな」
女「お金大丈夫??」
男「お前に出させるわけにはいかんし」
女「そっかw」
女「ちょっとコタツ熱すぎない??」
男「そうか??」
女「もうちょっと下げてよ」
男「はいはい」
男「お前と酒を飲んで語りあえる日が待ち遠しいな」
女「もうすぐじゃん」
男「まあな」
男「さて、じゃあ栓飛ばすぞ」
女「あ、ちょ、私やりたい!!」
男「危ないぞ??」
女「いいから」
男「ん、まあ、いいか」
女「こう??」
男「ちょ、こっち向けるな!!」
女「ん??」ニヤニヤ
男「ね、狙うな!!」
女「あははははは」
男「わざとかこの野郎!!」
女「女の子に向かってこの野郎はないでしょう」
ポン!!
男「うお!!」
女「きゃ!!」
男「はしゃぎすぎ」
女「ごめん…」
男「ったく…」
女「ごめんね」
男「いいから、ほら、早くグラスちょうだい」
女「はあい」
男「ちょっとだけな」トクトク
女「うん」
男「ほい、じゃあ、乾杯しよか」
女「なにに乾杯する??」
男「んー」
男「この聖なる夜に!!」
女「くさすぎ」
男「お疲れ様ー!!」
女「普通すぎ」
男「じゃあどういうのがいいんだよ」
女「来年もよろしくね♪」
男「気い早すぎ」
女「じゃあもう最初のでいいよ」
男「この聖なる夜に!!」
女「乾杯」
男「乾杯」キン
女「ん…」
男「どう??」
女「…おいしい」
男「だろ」
男「これ、かなりいいやつだから」
女「え、うそ!?」
男「味なんて分かんないかなーとは思いながら、買ってみた」
女「お金大丈夫??」
男「心配しなくても、貯金はあるから」
女「いや、そうかもしれないけど、悪いよ」
男「今日くらい、贅沢したっていいだろ」
女「うん…」
女「他に、一緒に過ごす人はいないの??」
男「なんだそりゃ」
女「私以外に」
男「そりゃあ、こんな男前を周りはほっとかんだろ」
男「でもお前のために誘い全部断ってきたし!!」
女「冗談じゃなくて」
男「はっはっは」
女「いないの??」
男「いないこともない」
女「!!」
女「ま、マジで」
男「まあ、職場の人で、何回か一緒に飯食ったぐらいだけど」
女「へえ」
男「まあそんな程度だ」
女「今日は一緒にどっか行ったりしないの」
男「んーまだそこまでじゃないかな」
女「そうなんだ」
男「安心したか??」
女「…別に」
男「おれは腹減ってるから、普通に食うぞ」
女「うん」
男「シャンパン飲みたかったら、もうちょい飲んでもいいからな」
女「うん」
男「…」
女「おいしい、これ」
男「でも飲みすぎるなよ」
女「わかってるって」
男「あとこれ、あげる」
女「なあに??」
男「わからん、職場の人に貰った」
女「さっき言ってた人??」
男「そう」
女「だめ、自分で開けな」
男「はいはい」ガサガサ
女「なに入ってた??」
男「ん、写真立てかな」
女「いいじゃん」
男「あげるわ」
女「いらないの??」
男「写真とか、お前の方がいっぱい撮るだろ」
女「まあそうだけど…」
男「あげる」
女「…ありがと」
男「そこ、飾っといたら??」
女「なに入れようかな」
男「彼氏の写真は入れるなよ」
女「いないってば」
男「ははは」
女「このチキンもおいしい!!」
男「喜んでもらえてなにより」
女「予約とかしてたの??」
男「いや、ふらっと入って買ってきた」
女「よく買えたね」
男「最後の一個だったわ」
女「運もよかったのね」
男「聖なる夜に!!」
女「はいはい、乾杯」キン
女「クラッカー食べるなら、チーズあるけど」
男「お、いいね」
女「ハムは??」
男「それもほしい」
女「これキャビア??」
男「安物の、な」
女「おいしいの??」
男「食ったことなかったっけ」
女「ない」
男「ちょっと食ってみ」
女「うえー」
男「意外といけるから」
女「でもちょっとなあ」
男「プチプチ系、やっぱ苦手か」
女「イクラとかもねー」
男「おいしいのに」
女「食わんでも死なん」
男「まあそうだけど」
女「でもタラコはいけるよ」
男「その基準が分からん」
女「あれはあんまプチプチしてないじゃん」
男「そうかなあ」
男「でも数の子は無理だろ」
女「絶対無理」
男「正月の醍醐味なのになあ」
女「お正月はお餅があればいいの」
女「凝った正月料理じゃなくてもいいの」
男「ったく…」
男「よし、ワインも開けよう」
女「ワインもあんの??」
男「これは安物だけど」
女「ワインっておいしい??」
男「チーズには合う」
男「超合う」
女「ちょっとだけ飲んでいい??」
男「ん、ちょっとだけな」
女「これは、ポン言わないの」
男「言わないの」
女「なーんだ」
男「さっきの、反省しろよ」
女「いや、やらないけどさ」
男「…」ポン
女「ポン言うじゃん!!」
男「飛ばないだろ」
女「でも言うじゃん!!」
男「どう??」
女「苦い」
男「その苦さが分かるようになったら、大人」
女「じゃあまだ子どもでいいや」
男「チーズ食う??」
女「ん」
男「うまいんだけどなー」
女「まだ子どもでいいし」
男「ああ、お腹いっぱい」
女「片付けるね」
男「ああ、悪いな」
女「まだ飲む??」
男「ん、この辺はまだ置いといて」
女「テレビ見る??」
男「なんか面白いの、やってるか??」
女「今日はねえ、どうだろ」
男「バラエティは嫌いだしなあ」
女「じゃあ、テレビ付けないでいいか」
男「あ、ケーキ食おう」
女「じゃあコーヒー入れようか」
男「それは、おれがやるわ」
女「どうしたの、今日は」
男「まあ、いいからいいから」
女「じゃあケーキ用意するね」
男「ん」
女「なに食べる??」
男「チョコ」
女「これって甘いやつ??」
男「甘くないやつ」
女「…」
男「悪いか」
女「全然」
男「残りは明日な」
女「なんでこんな買ってんの」
男「セールだったから」
女「今日みたいな日は逆にセールやってないんじゃないの??」
男「おれもそう思ったんだけどな」
女「小さい店だったの??」
男「ああ、潰れかけてたのかな」
女「もう、そういうこと言わないの」
男「あと、イチゴのやつこっちちょうだい」
女「はいはい」
男「フォークも」
女「はいはい」
男「ん、ありがと」
…
女「コーヒー沸いた??」
男「ん、見てくるわ」
男「うーさみさみ」ゴソゴソ
男「ほい、砂糖ミルクありありで」コト
女「はあい」
男「甘くないか、それ」
女「これくらいがいいのよ」
女「むしろ、ブラック飲める人が信じらんないわ」
男「これがいいんだよ」
女「苦いじゃん」
男「その苦さが分かるようになったら…」
女「大人、ね。はいはい」
男「早く大人になりなさい」
女「苦いもの食べないで大人になれるなら、そうするわ」
男「そういや、もうすぐ成人式か」
女「ああ、そうだね」
男「振袖の予約とか」
女「もう自分でしちゃったから、大丈夫」
男「そうか」
女「ほら、食べよ」
男「ん」
女「うむ、なかなか」
男「ちっと甘いなあ」
女「チョコなんだから当たり前じゃん」
男「ビターチョコケーキがあれば毎日食うのになあ」
女「普通にあるでしょ」
男「もっと苦いやつ」
女「苦いケーキなんてケーキじゃないし!!」
男「うむ、まあいいや」
女「隊長、このモンブランは及第点であります!!」
男「それはよかった」
女「成人式、見る??」
男「んーどうしようかな」
女「私の振袖、見ないの」
男「周りに友だちとか、いるだろ」
女「まあそうだけど」
男「送り迎えはしてあげるけど、式の途中はどっか喫茶店でも入ってるわ」
女「気を遣わなくていいのに」
男「写真だけ撮ってあげるから」
女「むう」
男「女の子は朝から大変だな」
女「そうよう、髪の毛長いと大変」
男「でも切る気はないんだろ」
女「だって成人式のために伸ばしたんだし」
男「男はスーツだけだし、楽なもんなのになあ」
女「自分の成人式を思い出す??」
男「…ちょっとだけな」
女「どうだった??」
男「どうって??」
女「同窓会気分じゃない??」
男「ああ、それはそうだったな」
男「中学以来会ってなかったやつとかと、久しぶりに会えたし」
女「でしょでしょ」
男「結婚してるやつもいたっけ」
女「女の子は早いもんねえ」
男「男だったよ」
女「早!!」
男「お前も、周りにそんなやつがいるかもな」
女「どうかなあ」
男「子連れとか」
女「さすがにそれは…」
男「いないとも限らんぞ」
女「一緒に探してみる??」
男「そこまでじゃないけど」
女「でも、成人式、もうすぐなんだなあ…」
男「早かったか??」
女「なんか、二十歳になるまではずっと大人になりたかったけど」
女「なるって思うと、もうちょっと子どもでいたかったなあ、なんて」
男「そんなもんだよ」
女「そうなの」
男「子どもは大人になれるけど、大人は子どもには戻れないからな」
女「まあね」
男「大人の定義なんて、曖昧なもんだけど」
女「いつ、大人になったと実感した??」
男「親父と、初めて一緒に酒を飲んだ時かな」
女「二十歳??」
男「二十歳の誕生日だったかな」
男「とっておきの酒を出してきて、一緒に飲もうって」
女「いいなあ、男の人っぽいなあ」
男「女の子はどういうとき、大人になったって実感するんだろうな」
女「わかんないなあ」
男「もう実感してるのかもな、今」
女「そうなのかな」
男「まあ、二十歳になったらまた飲もう」
女「うん♪」
男「明日は、なんか予定あるのか」
女「夕方からバイト」
男「そんだけ??」
女「そんだけ」
男「そっか」
女「明日仕事は??」
男「休みとれたから、ゆっくりしようかな」
女「飲み明かす??」
男「それもありだな」
女「聖なる夜に!!」
男「乾杯」キン
女「コーヒーだけどね」
男「ははは」
男「あ、そうだ」ゴソゴソ
女「なに??」
男「これ、プレゼント」
女「わ、なになに」
男「開けてのお楽しみ」
女「ありがと♪」
女「写真立ても貰ったのに、悪いなあ」ガサガサ
男「あれは、まあオマケだし」
女「シャンパンもローストチキンもケーキも」
男「あれはプレゼントに入るのか」
女「奮発してくれたんだから、プレゼントには変わりないじゃん」
男「そういうもんか」
女「今日仕事早く切り上げてくれたのも、プレゼント」
男「そう??」
女「私が嬉しかったから、そうなの」
男「そうか」
女「わ!!ネックレスだ!!」
男「一生懸命選んだんだから、大事にしろよ」
女「ありがとう♪」
男「ああいうコーナーに一人で入るのは勇気がいったぞ…」
女「あはは」
女「似合う??」
男「おお、似合う似合う」
女「えへへ、これ毎日付けよう♪」
男「とっておきにしとけば」
女「うーん」
男「まあ、喜んでくれてなにより」
女「本当にありがとう!!」
女「でもやっぱりお財布が心配なんだけど…」
男「もう、それは気にするなって」
女「プレゼントもらうのなんて、久しぶりかも」
男「そうだっけ」
女「そうだよ」
女「今年はどうしたの急に」
男「いや、なんとなくだよ、なんとなく」
女「去年は誕生日も忘れてたのに」
男「あ、いや、あれは」
女「あはは、怒ってないけどね」
男「すまん」
女「久しぶりにサンタさんにプレゼント貰った気分」
男「そっか」
男「サンタクロース、いつまで信じてた??」
女「んー」
女「小学校の3年生か4年生くらいかな」
男「まあそんなもんか」
女「サンタクロースがパパだったって分かった時はショックだったなあ」
男「ははは」
女「あのさ」
男「ん??」
ゴソゴソ
女「これ、私からプレゼント」
男「え」
女「開けて」
男「お、おう、ありがと」
男「てかこれ、でかいな」
女「少ないバイト代から奮発したんだから」
男「ありがとう」
女「いやー出すタイミング失ったからどうしようかと思ってた」
男「ははは」
女「ほら、早く開けて」
男「おう」ガサガサ
女「どう??」
男「おお、新しい鞄じゃん」
女「お仕事に使って」
男「いやー照れるわ」
女「いろいろ迷ったんだけど」
女「結局使えるものになっちゃった」
男「いやいや、嬉しいよ」
女「クリスマスだしね、いつもお世話になってるお礼」
男「ずっと使ってたやつが傷んできたから買い替えかな、とか思ってたから」
女「ちょうどよかった??」
男「ちょうどよかった」
女「大事にしろよ」
男「大事にします」
女「もうちょい飲む??」
男「お、ありがと」
女「おつまみなくなっちゃったね」
男「飲むだけでいいよ」
男「腹いっぱいだ」
女「太っちゃうね」
男「確かに最近お腹周りが…」
女「うわ、おっさんだ」
男「おっさんで結構、コケコッコー」
女「古いって」
男「古いって分かるだけでも古いってw」
女「ね、大晦日は一緒にいれるの??」
男「ああ、仕事はないはず」
女「じゃあ一緒にカウントダウンしようよ」
男「お前は一緒に過ごす相手、いないのか」
女「いないのよ」
男「じゃあ、まあ、仕方なしに、な」
女「あはは」
男「ジョニーズのコンサートは」
女「ああ、今年はあれ当たらなかった」
男「へえ」
女「またお酒飲もうね」
男「焦らなくたって、二十歳になったらいっぱい…」
女「…」
男「酒が目当てか」
女「バレた??」
男「あんまり飲ませたくないんだけどなあ」
女「お固いねえ」
男「当たり前だろ」
女「じゃあ、べつにお酒なくてもいいけど」
男「へん」
女「そのかわり、今日はもう少しだけ」
男「まだ飲むのか」
女「えへへ」
男「もう結構、顔真っ赤だぞ」
女「そう??」
男「うん」
女「自分じゃわかんない」
男「ほれ、だいぶ熱いし」ピト
女「えへへ~」
男「えへへ~じゃねえ」
女「眠くなってきた」
男「コタツで寝ると風邪ひくぞ」
女「この一杯のために生きてうな!!」
男「言えてないし」
女「聖なる夜に!!」
男「はいはい、乾杯」キン
女「それ空じゃん!!」
男「おれはもういいよ」
女「もうちょい付き合いなよーう」
男「あーもう、めんどくせえ」
女「これ飲んだら寝る」
男「はいはい、お子ちゃまはおねむが早いですね」
女「うっさい」ゲシ
男「いて」
女「おらおら」ゲシゲシ
男「いたいって」
ゴン
女「ひざ打った…」
男「ばーか」
女「ふぅ」
男「ご馳走さまでしゅか??」
女「うっさい、子ども扱いすんなー」
男「酒に呑まれてるうちは…」
女「子どもってか」
女「いいもんいいもん」
女「振袖姿見てビビるがいいさ」
男「楽しみにしてるわ」
女「ふん」
男「もう寝るか」
女「うん」ゴソゴソ
男「布団までいけるか??」ゴソゴソ
女「う、うう」
男「調子のってグビグビ飲むからだ」
女「大丈夫だと思ったんだけどなー」
男「ほら、肩つかまって」
女「ありがと」
男「服そのままでいいのか」
女「脱いで寝るからいいの」
男「片付けやっとくから」
女「あ、そうだった、ごめん」
男「いいからいいから」
女「ママ…」
男「ママはいませんよ」
女「ママのイチゴのケーキ…」
男「明日の朝ご飯にするから大丈夫」
女「私にも半分置いといてねえ」
男「おれが食い終わる前に起きなよ」
女「うう、頑張る」
女「今日はいろいろプレゼント、ありがとうね」
男「おう、お前も鞄ありがとうな」
男「電気消すぞ」
女「うん」モゾモゾ
パチッ
男「じゃあ、おやすみ」
女「うん、おやすみ、パパ」
★おしまい★
128 : HAM ◆HAM/FeZ/c2 - 2010/12/23(木) 22:16:48.52 S4NEeV5a0 58/58ありがとうございました
リア充爆発しろ!!
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