あやめ速報-SSまとめ-

松田亜利沙「」ﾍﾟｺｯ

亜利沙「皆様、いかがお過ごしでしょうか」

亜利沙「ニュース765TVの時間です」

亜利沙「この番組は、劇場の細やかな日常をお伝えする番組となっております」

亜利沙「申し遅れました。わたくし、キャスターの松田亜利沙です」

亜利沙「よろしくお願いいたします」

佐竹美奈子「アシスタントの佐竹美奈子です」

横山奈緒「同じくアシスタントの横山奈緒です」

亜利沙「本日は、この3人でお送りしたいと思います」

亜利沙「それでは、最初のニュースです」

亜利沙「松田亜利沙、極寒の視線を浴びる」

亜利沙「アイドル松田亜利沙が、アイドル望月杏奈からまたも冷たい視線を浴びていたことが明らかになりました」

亜利沙「買い物途中の望月杏奈らを陰から見守っていたところ」

亜利沙「『不穏な気配』『放置すると危険』と言われた上に、スルーまでされたとのことです」

亜利沙「なお、松田亜利沙にとってはご褒美の模様です」

美奈子「杏奈ちゃんは、亜利沙ちゃんにだけは厳しいですよね」

亜利沙「そうなんですか？　わたくしだけの特別仕様だとしたら、プレミア感があってファンとして嬉しいかぎりです」

奈緒「また盗撮していたんですか？」

亜利沙「……今回は視線の温度がいつもより低めでしたので、反省して次に生かそうと思います」

奈緒「否定しないのですね」

亜利沙「続いてのニュースです。佐竹さん」

美奈子「はい」

美奈子「佐竹美奈子、ホラー扱い」

美奈子「アイドル佐竹美奈子が、アイドル真壁瑞希にホラー扱いされていたことが明らかになりました」

美奈子「番組終わりに大盛チャーハン10人前を持って行ったところ、その量に驚いたとのことです」

美奈子「ただし、その場には男性陣も多くおり、おやつとしては最適な量で」

美奈子「佐竹美奈子はむしろ足りない心配をしていた模様です」

亜利沙「……わたくしの情報だと、100人前の爆盛りだった、とのことですが」

美奈子「えええ、そんなことないですよ。たしかに大盛でしたけど、それは大げさです」

奈緒「美奈子、この件に関しては敗訴確定ですから、それ以上はやめましょう」

美奈子「え？　なんで？」

亜利沙「……興味のある方は、佐竹飯店で、その量を体験していただきたいと思います」

美奈子「お待ちしております♪」

亜利沙「続いてのニュースです。横山さん」

奈緒「はい」

奈緒「横山奈緒、好き好き1000本ノック」

奈緒「アイドル横山奈緒が、恋の歌を歌うために特訓していたことがわかりました」

奈緒「アイドル永吉昴発案・協力の下、劇場の近くで好き好き1000本ノックを敢行」

奈緒「途中からアイドル高山紗代子も加わり、熱意ある指導が行われました」

奈緒「その効果か、『Super Lover』公演は大成功を収めたとのことです」

亜利沙「公演は最高でした！　しかし、話を聞いているだけで大変な特訓だと伝わってきますね」

奈緒「実際、大変でしたね。紗代子も昴も全力でしたから」

美奈子「紗代子ちゃんの熱さは事務所随一ですよね」

奈緒「途中からテニスのあの人に見えてきましたよ」

亜利沙「ところで、他にも成功の要因があると耳にしましたが？」

奈緒「そ、それは秘密ですー！」

美奈子「その反応……もしかして、実際に恋したとかですか？」

奈緒「してませんー！　私はアイドルですから、恋なんて妄想の世界ですー！　演技ですー！」

亜利沙「……視聴者の皆様には、是非とも劇場に足を運んでいただいて、その目で確かめていただきたいと思います」

美奈子「よろしくお願いします♪」

奈緒「いや、それに関しては来てもわかりませんからね？」

亜利沙「続いてのニュースです」

亜利沙「二階堂千鶴、ロケ弁好き」

亜利沙「アイドル二階堂千鶴が、ロケ弁にテンションが上がっていたことが明らかになりました」

亜利沙「クリスマス関連の仕事で出された、すき焼き弁当を楽しみにしていたと、アイドル大神環が証言したとのことです」

亜利沙「二階堂千鶴は、『庶民の味の勉強というか、とにかくこのことは内緒で』と発言していたようですが」

亜利沙「大神環の口は軽かった模様です」

奈緒「環に内緒話はできませんね」

美奈子「もちろん、悪気はないんですけどね」

亜利沙「Fleurangesに斥候として送り込もうかとも思いましたが、あのユニットはガチの秘密みたいなのでやめておきます」

美奈子「そうですね。やめておきましょう」

亜利沙「それにしても、二階堂千鶴さんはますます庶民派セレブアイドルに磨きがかかっていますね」

奈緒「それにしても、恥ずかしがることないですよね」

美奈子「そうですよね。むしろ勉強熱心だと、好感が持てます」

奈緒「それに、安くておいしいものもたくさんありますよね」

亜利沙「水瀬伊織さんも、高槻やよいさんのもやし炒めが大好物ですし、セレブ同士、何か通じるものがあるかもしれません」

美奈子「なるほど」

亜利沙「続いてのニュースです」

亜利沙「舞浜歩、罰ゲーム潰し」

亜利沙「アイドル舞浜歩が、罰ゲームを潰していたことが明らかになりました」

亜利沙「劇場では、アイドル双海亜美、双海真美が」

亜利沙「また、ネット番組でもアイドル佐竹美奈子が、わさび入りたこ焼きを作りましたが」

亜利沙「いずれもおいしくいただき、ロシアンルーレット系に、わさびは無効ということを証明したとのことです」

奈緒「それを言うなら、私が作ったたこ焼きに、わさびつけて食べてましたからね」

美奈子「あ、あと、手作りハンバーガーにも入れてましたよ」

亜利沙「……何でもつけるんですね」

奈緒「おそらく、マヨラーと同じで、一種の中毒だと思います」

美奈子「試してみようかな？」

亜利沙「えっと、当番組では一切の責任を負いませんので、ご自身の判断で行ってください」

奈緒「その注釈大事ですね」

亜利沙「続いてのニュースです」

亜利沙「馬場このみ、深夜3時のクッキー作り」

亜利沙「アイドル馬場このみの最近のマイブームが、深夜3時のクッキー作りであることが明らかになりました」

亜利沙「深夜までお酒を飲み、変なテンションになってなぜか思い立ち、作り始めたのがきっかけのようで」

亜利沙「酔いながらも思いのほか上手くいくため、嵌まったとのことです」

奈緒「たまに劇場にも持ってきてくれますね」

亜利沙「そうですね。そしてそのまま、仮眠室に直行することもありましたね」

美奈子「隣に二日酔いの莉緒さんが並んで寝てることもありますね」

奈緒「それで、その様子を撮影しようと某M氏がこっそり後をつけて」

美奈子「某T氏に見つかって、お説教されてましたね」

亜利沙「……よくご存知で」

亜利沙「以上でニュースを終わります。ここまでのお相手は、キャスターの松田亜利沙と」

美奈子「アシスタントの佐竹美奈子と」

奈緒「同じくアシスタントの横山奈緒でした」

亜利沙「それでは皆様、また会う日まで。ご機嫌よう」ﾍﾟｺｯ

…………
ﾊｲ、ｵﾂｶﾚｻﾏﾃﾞｼﾀ

亜利沙美奈子奈緒「お疲れ様でした」

亜利沙「お二人ともありがとうございます！　息ぴったりなダブルエースこと、Jus-2-Mintに囲まれて幸せなひとときでした！」

美奈子「あはは、大げさだなぁ。それにしても奈緒ちゃん、標準語上手だね」

奈緒「せやろ？　こっち来てけっこー長いし、標準語もばっちりやで」



馬場このみ「みんな生放送お疲れ様！」

亜利沙「このみさん！　ありがとうございます！」

奈緒「あ、その手に持ってるのはもしかして」

このみ「ええ。差し入れのクッキー持ってきたわよ」

奈緒「よっしゃ！　ありがとうございますー！」

美奈子「深夜3時に作ったんですか？」

このみ「これは朝起きてからよ。流石に夜更かしが続いて反省したから」

亜利沙「不規則になると、お肌にも影響出ますもんね」

このみ「それは全く……あ、いや、そうね。二十代も半ばになると、出やすいから辛いわねー」

亜利沙「このみさんのピチピチお肌は無敵なんですね」

このみ「で、出るから。うん、多分、荒れることもあるから」

美奈子「多分？」

奈緒「まあ、ええやん。とりあえず、いただきますー！」

このみ「どうぞ」

奈緒「うん！　めっちゃおいしいですー、このみさん！」

このみ「そう。それは良かったわ」

美奈子「お上手なんですね」

このみ「春香ちゃんほどじゃないけどね」

亜利沙「春香ちゃんのは神レベルですからね。でも、こちらもとってもおいしいですよ！」

奈緒「この抹茶のもいただきます！」ﾊﾟｸｯ

このみ「あっ」

奈緒「んんん？ん？んー！！」

美奈子「な、奈緒ちゃん、大丈夫？」

このみ「……奈緒ちゃん、わかってると思うけど、抹茶じゃないから。無理しなくていいわよ」

奈緒「んー！！」

亜利沙「……奈緒ちゃんが食べたのって、何のクッキーなんですか？」

このみ「歩ちゃん用のわさびクッキーよ」

亜利沙「え？」

このみ「……いや、リクエストされたからね」

亜利沙「そうだったとしても、なんで作ろうと思ったんですか……」

おわり