1 : 以下、名... - 2010/11/13(土) 14:10:02.11 WooiuHKr0 1/63

「今日はみんなにいいもの持ってきたわよ~」

「何ー?」

「これから暑くなるから夏バテ防止のために栄養剤持ってきたの~」

「ほー」

「一粒飲めば顔をとりかえたみたいに元気百倍よ~」

「じゃあありがたく頂戴して…」

ごくごく

「うまい!!」



元スレ
紬「とりあえずお礼を」
http://yuzuru.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1289625002/

3 : 以下、名... - 2010/11/13(土) 14:22:49.20 WooiuHKr0 2/63

(次の日の朝)

-各自の部屋-

「うわあああああ!!」「ぎょええええええ!!」「ひええええええ!!」「きゃああああああ!!」「どわああああああ!!」

-部室-

「ぐす…、ひっく…ひっく…」

「澪の様子を見ればわかると思うが、一応確認する」

「今日、朝起きたら自分に何か変化があった人?」

「…」すっ…

「それは、本来あるはずのないものが自分に付いていた…。という人?」

「…」すっ…




7 : 以下、名... - 2010/11/13(土) 14:31:58.73 WooiuHKr0 3/63

「…よし。どう考えても昨日の薬が原因だと思うんだが」

「ごめんなさい…。あれはそんな薬ないはずなんだけど典」

「もうだめだ…。きっとサーカスに売られてテレビの奇人変人コーナーで笑いものにされるんだ…」ひっく、ぐすっ

「確実に白いギターもらえますね…」

「私はベースだ…」

「み、みんなの楽器白くする…?」

「…………」

「ごめんなさい…」


10 : 以下、名... - 2010/11/13(土) 14:40:52.50 WooiuHKr0 4/63

「で…、元に戻れるの?」

「ちょっとそれはわからないわ…。何せこんなこと症状は世界に例がないから…」

「そりゃそうだろうね…」

「でも安心して!みんなを元に戻すために、地球の医学・科学をはじめあらゆる分野の粋を集めたプロジェクトチームを結成したから!」

「ほー!」

「今日から一週間泊り込みで検査をおこないます」

「しょうがないか~」

「では、後ほど向かいます。みなさん準備しておいてください!」


12 : 以下、名... - 2010/11/13(土) 14:48:00.98 WooiuHKr0 5/63

(一週間後)

「終わったか…」

「まさか知力テストや体力テストまであるとは思わなかったよ」

「検査の結果はいつでるんですか?」

「明日よ。明後日部室で私が報告します」

「えらく早いな」

「それは地球の粋を集めたんですから」

「そ、そうか…」






14 : 以下、名... - 2010/11/13(土) 15:01:03.30 WooiuHKr0 6/63

(次の日の夜)

-澪の部屋-

「明日結果がでるんだよな…。もし戻れなかったらどうしよう…」

「……」

「り…、律と…!?」

「いやいや、私は何を考えているんだ!きっと元に戻れる!寝よう寝よう!」

-律の部屋-

「明日か…。大丈夫だよな、地球の粋を集めたんだし」

「……」

「でも、もし戻れなかったら…」

「いじめられるかな…。家を追い出されたりして…」

「やだ…、怖い…。怖いよぉ…」ぐす…




16 : 以下、名... - 2010/11/13(土) 15:07:36.57 WooiuHKr0 7/63

-梓の部屋-

「明日かー」

「……」

「ちょっと興味あったんだよね…」

「……」

「ひそかに入手した(盗撮他)私の唯先輩ザ・ベスト…。今日は何だかいつもより…」

「……」

「ああっ!唯先輩!唯先輩!」




18 : 以下、名... - 2010/11/13(土) 15:12:40.37 WooiuHKr0 8/63

-紬の部屋-

「…」ペラ…(結果報告書)

「え…!?」

「そ、そんな…」

-唯の部屋-

「…………」

「…………」

「…きっと大丈夫だよね」

(翌日)

-部室-


20 : 以下、名... - 2010/11/13(土) 15:24:15.20 WooiuHKr0 9/63

「………」

「…全員集まりましたか?それでは、これから結果を報告します」

「おいおい…、なにそんなまじになってんだよ?もちろん元に戻れるんだろ?」

「そのことなんですが…」ぐす…

「私たちは元には戻れません…」

「」

「嘘だよね!?ねえ、そうだよね!?」

「そうだ!こんな時に冗談は…」

「……」ふるふる


22 : 以下、名... - 2010/11/13(土) 15:33:16.13 WooiuHKr0 10/63

「そ、そんな…。嘘だろ…」

「やだよぉ…!元に戻りたいよぉ…!元に戻してよお…!」ぐす…

「うぇぇぇ~ん!やだよぉ~!こんなのやだぁ~!」

「ごめんなさい…、ごめんなさい…。ううっ…」

「律、落ち着け!」

「ムギちゃんも…、ごめんね」






24 : 以下、名... - 2010/11/13(土) 16:08:21.45 WooiuHKr0 11/63

(その後、落ち着きを取り戻した紬から様々な事実が語られた。それは、あの時飲んだ薬は紬が用意したものではなかったこと、それは何者かがとりかえたのか、薬の突然変異なのか、何も原因がわからないこと、このような薬は世界中の誰も研究していなかったこと、さらに自分たちの体の中には男性と女性の機能を両立させるための未知の物質が存在し、その物質無しでは生命に関わるということ、その物質は男性器で生成されているため、手術も不可能であることなど、驚くべきことばかりであった)

「なんて事だ…」

「こんなことは気休めにもならないと思うけど…」

「私たちの身体能力は飛躍的に向上していることがわかりました」

「どういうことですか?」

「まず、知力テストの結果、全員がIQ200を超えていました」

「唯ちゃんとりっちゃんが230、梓ちゃんが240、私と澪ちゃんが270という結果が出ました」

「それってすごいの?」

「あ…ああ、確か世界一IQが高い人って220位だったよな?」

「てことは…」

「色々な要因があるから断言はできないけど…、私たちは…天才…ということになります」




26 : 以下、名... - 2010/11/13(土) 16:27:43.15 WooiuHKr0 12/63

「その他にも、新陳代謝やら何やらが活発になったりして、お肌の老化が防いで、若さが保てたり、普通の人より長生きできるかもしれないという報告もあります」

「ぐすっ…、やだよぉ…。いじめられながら長生きなんてしたくないよぉ…」

「…それから、男性器、女性器ともに生殖機能はあるということもわかりました」

「それなら、もし受け入れてくれる人が入れば普通に暮らす事ができるかもしれないのか…」

「ただ、それには大きな問題があることもわかりました」

「問題…?」




28 : 以下、名... - 2010/11/13(土) 16:36:29.56 WooiuHKr0 13/63

「さっき話した私たちの体にある、謎の物質…、それが普通の人に重大な影響を与えるかもしれないんです」

「ど、どんな…」

「私たちの血液から採取した物質を使って動物実験をしたところ…」

「物質を投与された動物は私たちと同じ状態になったそうです」

「そ、それじゃあ、もし受け入れてくれる人がいたとしても…」

「……」


30 : 以下、名... - 2010/11/13(土) 16:53:29.51 WooiuHKr0 14/63

「まるでドラキュラですね…」

「やだぁ~!私お化けやだぁ~!」うぇぇぇん

「…梓!」

「」ビクッ

「す、すいません…」

「…とりあえず、報告は以上です」

「…みんな、本当にごめんなさい…!私のせいで…!ぐす…」

「ううん、ムギちゃんのせいじゃないよ。だって、あれはムギちゃんが用意したものじゃなかったんでしょ?」

「それに、ムギちゃんは私たちのために色々がんばってくれたじゃない…。きっと、何とかなるよ。だから気にしないで…」

「そうだぞ、だから泣くな」







32 : 以下、名... - 2010/11/13(土) 16:57:44.11 WooiuHKr0 15/63

「でも、りっちゃんが…」

「大丈夫だ、きっと…な?」

「ひっく…ひっく…」

「今日はもう帰ろうか…」

「そうだな、また明日集まろう」

「それじゃ…、ムギちゃん気にしないでね?」

「うん…」




33 : 以下、名... - 2010/11/13(土) 17:09:05.88 WooiuHKr0 16/63

(その日の夜)

-澪の部屋-

「…急に押しかけてごめん」

「いいよ、それより落ち着いたか?」

「うん…」

「それにしても、律があんなに泣いちゃうなんてな?」

「だって…、怖かったんだもん…」

「みんなにいじめられるかもとか…、もしかしたら家から追い出されるかもとか、考えたら…、ぐす…怖かったんだもん…!」




35 : 以下、名... - 2010/11/13(土) 17:14:45.38 WooiuHKr0 17/63

「…」ぎゅ…

「…!」

「…大丈夫だ。お前のお母さんやお父さんがそんなことするはずないだろ?」

「ほんと…?」

「本当だ。それに、お前には…」

「私がいるじゃないか…。私がずっとそばにいてやるから…。だから、泣くな」

「うう…。澪…。みお~!」




36 : 以下、名... - 2010/11/13(土) 17:21:19.08 WooiuHKr0 18/63

-梓の部屋-

「…律先輩にひどい事言っちゃったな…。澪先輩にも…」

「明日ちゃんと謝ろう…」

「……」

「今日はやめよう…」

-紬の部屋-

「……」

「……」

「私はどうしたら…」

-唯の部屋-

「…元に戻れない、か…」

「……」

「大丈夫、きっといいことある…!」


37 : 以下、名... - 2010/11/13(土) 17:33:42.57 WooiuHKr0 19/63

(翌日)

-部室-

「ムギ、昨日はごめん!」

「そんな…、元はと言えば私のせいで…」

「それは違うぞ!昨日唯も言ってたけど、ムギが用意したんじゃないんならムギのせいじゃない!」

「だから、ムギはな~んにも気にすることはないんだぞ!」

「ああ、そのとおりだ」

「ムギちゃん、私お茶飲みたいな~!」

「みんな…、ありがとう…。すぐに用意するね!」




40 : 以下、名... - 2010/11/13(土) 17:43:27.48 WooiuHKr0 20/63

「律先輩、あの…、昨日はすいませんでした!」

「え?何が?」

「何がって…、昨日私ひどいことを…」

「もしかして、ドラキュラがどうのってやつ?今言われるまで完全に忘れてたな!」

「もしかして、気にしてたのか?」

「だって…、昨日律先輩あんなに泣いてたから…」

「あー!あー!泣くな!私は全然気にしてないから!」

「本当ですか…?」

「本当だとも!でもせっかくだからアレやってもらおうかな~?」

「アレ…?」

「そう、アレ♪」ぱんぱかぱ~ん(ネコミミ)


42 : 以下、名... - 2010/11/13(土) 17:55:08.19 WooiuHKr0 21/63

「」

「どうしたのぉ~?やってくれなきゃ許してあげないぞ!」

「…さっきは気にしてないって言ったくせに…。…仕方がありません」

「にゃ~」

「おお~」パチパチパチ

「これで仲直りだね!」

「なんか納得いかない」

「お茶が入りましたよ~」

「よかったよかった」


46 : 以下、名... - 2010/11/13(土) 18:03:13.90 WooiuHKr0 22/63

(その日の夜)

-澪の部屋-

「律が仲直りできてよかった。今日はもう寝るか」

「…」

「…昨日の律、可愛かったな…」

「律もあんなふうになるんだな…」

「…」

「コレ…、何で律のことを考えると…こんなに…」

「…」

「律…、律…」




47 : 以下、名... - 2010/11/13(土) 18:12:13.76 WooiuHKr0 23/63

-律の部屋-

「今日は仲直りできてよかった。澪や唯のおかげだな。さーて寝るかー」

「…」

「…昨日の澪優しかったな…」

「なんだろうな…。この気持ち…」

「…」

「澪のこと思い出すだけで…」

「…」

「ん…、はぁ…、澪…」


48 : 以下、名... - 2010/11/13(土) 18:24:15.71 WooiuHKr0 24/63

-梓の部屋-

「今日は仲直りできて良かった。……けどやっぱり何か納得いかない!」

「こんな時は、私の唯先輩ザ・ベストと」

「本日、さるルートで入手したこの○○○ールでスッキリ気分爽快になってやるです!」

(以下略)

-紬の部屋-

「みんなと仲直りできてよかった…」

「…」

「私もいつまでもくよくよしていられない…。何か行動をおこさないと!」

「とりあえず、私の毎月のお小遣い300万円は全て研究費にしてもらいましょう」



49 : 以下、名... - 2010/11/13(土) 18:29:00.98 WooiuHKr0 25/63

-唯の部屋-

「今日はみんな仲直りできてよかったなあ」

「うんうん、やっぱり信じてればいいことあるね!」

「よーし、今日はもう寝よう!そしていい夢みよう!」


51 : 以下、名... - 2010/11/13(土) 18:55:32.31 WooiuHKr0 26/63

(数日後)

-部室-

「…」ズズズ

「…」ずずず

(…あれから毎日律でしちゃってる…。私、やっぱり律のこと…)

(…あれから毎日澪でしちゃってる…。私、やっぱり澪のこと…)

「りっちゃん!りっちゃんてば!」

「澪先輩!澪先輩!」

「はっ!な、何だ!?」

「唯!おどかすな!」

「さっきから呼んでましたけど…」

「そうそう」






53 : 以下、名... - 2010/11/13(土) 19:06:01.91 WooiuHKr0 27/63

「そ、そうか全然きづかなかったよ」

「ちょ、ちょっと考え事をしてたんだ」

「ふ~ん」

「律先輩が?珍しい…」

「な、何だとー!わ、私だって、た、たまには、か、考え事くらいす、するぞ!」

「何でそんなにうろたえてるの…?」

「な、なにー!わ、私は普通だー!お、お茶お茶!冷める前にのまなきゃ!」さっ

「あ、それ私の…」さっ

す…

「あ…」






54 : 以下、名... - 2010/11/13(土) 19:10:41.70 WooiuHKr0 28/63

「…」

「…」

「ご、ごめん…」

「あ、いや…」

「…//」

「…//」

(夕方)







55 : 以下、名... - 2010/11/13(土) 19:16:47.81 WooiuHKr0 29/63

「律、一緒に帰ろう」

「ごめん、私ちょっとムギと話したい事があるから」

「私?ええ、いいわよ」

「そうか、じゃあ唯たちと帰るよ。じゃあな」

「ああ…」

「…」

「…」

「それで…、お話って?」




57 : 以下、名... - 2010/11/13(土) 19:26:54.09 WooiuHKr0 30/63

「う、うん…。こういうことって、ムギが一番詳しそうだから相談するんだけど…」

「あ…あの…、私…、澪のこと…、好きに…なっちゃった…」

「!」

「それ…、本当なの?」

「う、うん…、でも…、たぶん…最近じゃなくて…、ずっと前から好きだった…、と思う…」

「まあ…」

「そ、それでさ…、その、ムギ、前に言ってたよな…?コレ…、ちゃんと子供つくれるって…」

「そ…、それで…、私…、み、澪の…、こ、子供欲しい…」

「は、恥ずかしい…」


59 : 以下、名... - 2010/11/13(土) 19:40:42.48 WooiuHKr0 31/63

ガシッ

「よく私に話してくれたわ…」

「そ、そう…?」

「聞いたからには何でも力になるわよ?何でも言ってみて?」

「それで…、こ、告白しようと思うんだけど…」

「うんうん」

「どこでしたらいいとか、何て言ったらいいとか全然分からなくて…」

「そう…。場所はりっちゃんが話しやすい所ならどこでもいいと思うわ」

「言葉も今、りっちゃんが思っている事を素直に言えばいいのよ」

「み、澪の子供を…?」

「そこまでストレートにしなくてもいいと思うけど…。あと、何かプレゼントでも贈ったらどうかしら?」

「プレゼント?な、なにを贈れば…」


63 : 以下、名... - 2010/11/13(土) 19:51:05.65 WooiuHKr0 32/63

「そうね…、やっぱり女の子だし、おそろいのアクセサリーとか…」

「なるほど…。ムギ、ありがとう」

「いえ…」

「あ、あとさ…」

「何かしら?」

「もし…、振られちゃったらどうしよう…。よく考えたら元は女の子同士だし…」

ガシッ

「大丈夫よ、りっちゃん。きっとうまくいくわ」

「だって、こんなに真剣なんだから…。うまくいかないはずがないわ」

「だから、がんばって…」

「ムギ…、わかった!私がんばるから!」

「じゃあ早速プレゼント買いに行こう!私はよくわからないから、一緒にきてくれ!」

「ふふ…、喜んで」




64 : 以下、名... - 2010/11/13(土) 20:02:42.32 WooiuHKr0 33/63

(数日後の朝)

-部室-

「いよいよね…」

「うん…」

「大丈夫、きっとうまくいくから」

「うん…」

「そろそろ澪ちゃんが来るころね?じゃ、私はこれで…」

「ムギ、あの…、ありがとう」

「いえいえ」

バタン

「あ、澪ちゃんがきたわ。顔を合わせちゃまずいわね」ササ

バタン






65 : 以下、名... - 2010/11/13(土) 20:14:14.15 WooiuHKr0 34/63

「さて、邪魔者は退散しましょうか…」

「あれ!?ムギちゃん、なんでこんな朝早くに!?」

「唯ちゃん!?唯ちゃんこそ何で?」

「え~、私はたまには朝練でもしようかな~、なんて。ムギちゃんは?」

「(何て間の悪い!)わ、私もそうなの~」

「あ、唯先輩…に、ムギ先輩も?」

「梓ちゃんまで!?一体なんで…」

「私はその、唯先輩と朝練を…」

「そ、そうなんだ」

「………」

「あの、でも今は部室に入らないほうがいいとおもう(わ~)(よ?)(んですけど…)」

「え!?」




66 : 以下、名... - 2010/11/13(土) 20:23:12.98 WooiuHKr0 35/63

(そのころ)

「何だ?大事な話って」

「う、うん…。あの…」

「あのさ…、実は私も律に話があるんだ」

「え…?」

「…先に話していい?」

「うん…」

「あの…、前にムギから元に戻れないって聞いた時さ…」

「私、ほんのちょっとだけ嬉しかったんだ」

「え…?」

「その…、律と一緒になれるかも…って思ったんだ」

「でも…、あの時、律すごく泣いてて…」ぐす…

「私、最低だって思って…」ぽろ…



67 : 以下、名... - 2010/11/13(土) 20:29:12.67 WooiuHKr0 36/63

「一度は諦めようと思ったんだ…」ぽろぽろ

「でも…、あの日の夜の律すごくかわいくて…」

「…ごめん、わけわかんなくなっちゃったな…」ぐいっ

「はっきり言うぞ…?私はお前が好きだ」

「その…、私のお嫁さんになってくれ!!」

「……」

「ほんとに…?」

「ああ…。ずっと私のそばにいてくれ…」

ぎゅっ…

「ありがとう…」


69 : 以下、名... - 2010/11/13(土) 20:41:39.60 WooiuHKr0 37/63

「……」

「律、ちょっと手、かして…」

「なに…?」

「指輪買ったんだ…。安物だけど…」すっ…

「ごめんな、もっと綺麗なのが買えれば良かったんだけど…」

「そんなことない…!すごくうれしい…!」

「良かった…。そういえば、律の大事な話って?」

「あ…、あの…、実は…」

~~~~~





70 : 以下、名... - 2010/11/13(土) 20:49:57.88 WooiuHKr0 38/63

「ふふっ…、そうか…」

「私もプレゼント買ったんだけどな」

「何だ?」

「その…、私も指輪…」

「ははは…、よし、それもつけよう」

「え?」

「…いいじゃないか、2つつければ愛も二倍だ」

「…うん」

「……」

「あーっ!!見逃したー!」

「!?」

「唯先輩!声が大きいですよ!」

「梓ちゃんこそ…」


71 : 以下、名... - 2010/11/13(土) 21:03:31.03 WooiuHKr0 39/63

「…そこで何を?」

「あ…、私はやめようっていった(んだよ!)(のよ!)(んですよ!)」

「………」

「ぷっ…」

「まあいいや。これはムギのおかげでもあるしな」

「そうなんだ。私は唯と梓に助けてもらったよ」

「何だ、結局二人とも助けてもらってたんだな」

「そうみたいだな」

「…よかった、怒ってない」

「どうなるかと思った…」

「それじゃあ、お茶にしましょうか?今日はとびきり美味しくするわよ~!」

「おー!よろしく頼むぞ!」

「楽しみだな!」




73 : 以下、名... - 2010/11/13(土) 21:11:01.01 WooiuHKr0 40/63

(その日の夜)

-澪の部屋-

「…その、やっぱりいざとなると緊張するな…」

「…うん」

「…カチューシャもとって」

「あ…、は、恥ずかしい…//」

「おかしなやつだな…?お互い裸になってるのに…」

「だって…、おかしーし…//」

「…おかしくない。律はそっちのほうがずっとかわいい」

「あ、ありがと…//」


74 : 以下、名... - 2010/11/13(土) 21:21:16.98 WooiuHKr0 41/63

「それにしても不思議なもんだよな…」

「コレ…、最初はあんなに嫌だったのに…、私たちが結ばれたのってコレのおかげなんだよな…」

「うん…」

「そう考えると、何だかわいく思えてくるよ」

「律のコレ…、そんなになってるってことは、私のこと思ってくれてるんだろ…?それに、女の子のほうも…」

「み…、澪だって、そうじゃん…」



76 : 以下、名... - 2010/11/13(土) 21:24:43.06 WooiuHKr0 42/63

「…

「…」

「…じゃあ…」

「待って…」

「…?」

「その…、不束者ですが…、よろしくお願いします…」

「こちらこそ…」

「…」

「…」

「ん…」



78 : 以下、名... - 2010/11/13(土) 21:28:43.57 WooiuHKr0 43/63

-紬の部屋-

「…」でへー

「…はっ!!」

「いけないいけない…。澪ちゃんとりっちゃんが幸せになっても、私の責任が消えるわけじゃない…!」

「二人に何かあったら私が全力でサポートしないと!」

「気合を入れないと!」パンパン!




80 : 以下、名... - 2010/11/13(土) 21:38:08.43 WooiuHKr0 44/63

-梓の部屋-

「澪先輩と律先輩うまくいってよかったな」

「勇気をだして告白したからうまくいったんだろうな」

「…」

「それに比べて私は…」ジー(壊れた○○○ール)

「…今日は手でしよう…」

-唯の部屋-

「今日はいい日だったな~」

「澪ちゃんとりっちゃん今頃何してるかな…」

「きっと何しても幸せだよね!」

「私もいい気分…。澪ちゃんりっちゃん、お休み…」


84 : 以下、名... - 2010/11/13(土) 21:47:10.44 WooiuHKr0 45/63

(数日後)

-部室-

「はい澪、あ~ん♪」

「あ~ん♪」もぐもぐ

「おいしい?」

「ああ、律の手にかかれば何でも最高さ」

「きゃ~!嬉しい♪じゃあもう一口、あ~ん♪」

「あ~ん♪」

「………」

「…なんかさ、二人とも変わったよね…?」

「変わったどころじゃありませんよ。律先輩なんて別人じゃないですか」







86 : 以下、名... - 2010/11/13(土) 21:57:07.13 WooiuHKr0 46/63

「あのプロポーズが原因かな?」

「そうね。きっとあの告白でりっちゃんの中の女の子の部分が一気に目覚めたのね」

「澪先輩は?」

「一世一代のプロポーズを成し遂げた事で、一気に精神的に成長したのね」

「愛ってすごいなあ…」

「ちょっとお茶を…」

「まって!澪がやけどしたら大変だから私がふーふーしてあげる!」

「ありがとう。律は本当に優しいな」

「何か私がわざと熱いお茶を入れたような感じになってる…?」

「ていうか、あの二人より熱いものなんてあるの?」


87 : 以下、名... - 2010/11/13(土) 22:08:13.83 WooiuHKr0 47/63

(…でも、羨ましいな)

(私も唯先輩に告白しようかな…)

(でも、唯先輩は私のことをどう思っているんだろう?それ以前に恋とか興味あるのかな…?)

(ちょっと調べてみよう)

「あの、唯先輩?」

「なあに、あずにゃん」

「澪先輩たちのこと、どう思いますか?」

「え?う~ん、らぶらぶだねえ~」




91 : 以下、名... - 2010/11/13(土) 22:20:04.25 WooiuHKr0 48/63

「他には?」

「う~ん…、ちょっと羨ましい…かな」

「!」

(脈あり…?)

「どうしてそんな事聞くの?」

「あ、なんでもないです…」

(よし…、決心した!明日告白しよう!)

「ちょっとトイレに行ってくるから」

「まってよ~!私を一人にしないで!」

「ははは、じゃあ一緒にいこう」バタン

「何か、必ず二人でトイレいくよね…?なかなか帰ってこないし…」

「…仕方のないことね…」

(私ももし唯先輩とつきあえたら…)

(はっ!不純な考えは捨てなきゃ…)


92 : 以下、名... - 2010/11/13(土) 22:28:34.60 WooiuHKr0 49/63

(翌日)

-部室-

「唯先輩遅いな…」

「大丈夫…、私の思いを素直に伝えれば…」

「それにしても遅い…。ちょっとメールを…」

ガチャ

「あずにゃんごめんね、遅くなっちゃって」

「それで、話って?」

「あの…、唯先輩!好きです!つきあってください!」

「…」

「…」

「…あずにゃん」

「はい…」

「…ごめん」

「!」


97 : 以下、名... - 2010/11/13(土) 22:38:35.13 WooiuHKr0 50/63

「……そうですか」

「…そうですよね、急にこんなこと言われたって困っちゃいますよね!」

「それに、元々女の子同士ですもんね…。変ですよね…」

「あの…、あずにゃん、私あずにゃんのことはとっても大好きだけど…」

「わかってます!その…、これからも友達でいてくれますか?」

「うん…、もちろんだよ」

「ありがとうございます!それだけで十分です」

「…でも、今日はちょっと…帰りますね…」

「あ、あの…」

「それじゃあ、唯先輩…、また明日…!」

バタン

「…」

「…あ、あずにゃん携帯忘れていった…」


98 : 以下、名... - 2010/11/13(土) 22:46:47.36 WooiuHKr0 51/63

「…」タッタッタ…

「梓じゃないか。部室行かないのか?」

「あ…、今日はちょっと用事が…。律先輩はどうしたんですか?」

「ああ、今日は遅れるよ。どうしても抜けられない家の用事があるとかで…。さっきまで電話で話してたけどな」

「そうですか…。どうか…どうか、幸せになってくださいね!」タッタッタ…

「泣いてた…?」

-部室-

「…」

「おーす…っているなら返事くらいしろよ」

「え…?うん…」

「…」

「…梓となにかあったのか?」


99 : 以下、名... - 2010/11/13(土) 22:51:46.13 WooiuHKr0 52/63

「…たいしたことじゃないよ」

「そうか?さっき梓に会ったけど泣いてたみたいだったぞ」

「え…!そう…」

「話してみろよ」

「…あずにゃんに告白された」

「え?もしかして…」

「…断った」

「その…、こんなこと聞いていいのかわからないけど…、何でだ?」

「何で?」


100 : 以下、名... - 2010/11/13(土) 22:57:15.76 WooiuHKr0 53/63

「いや…、てっきり私は、というか多分律とムギもだと思うけど、お前たちは両思いだと思ってたから…」

「…」

「違ったのか…?」

「…」

「携帯忘れるなんてなんてどじなの…。先輩たちまだいるよね…」

「声が聞こえる…」


101 : 以下、名... - 2010/11/13(土) 23:11:24.64 WooiuHKr0 54/63

「ううん、違ってない。あずにゃんのこと大好きだし、告白された時すごく嬉しかった」

「だったら何で…?」

「…あのね、もし私とつきあったら、あずにゃん大変なことになっちゃうと思うの」

「どういうことだ?」

「私って、性格はぐうたらだし、料理もお洗濯もなんにもできないし、憂がいないと何にもできないし…、多分あずにゃんとつきあってもあずにゃんに頼りきりになっちゃうと思うんだ」

「…それに、この体でしょ?」

「もし、周りの人から変な目で見られたり、いじめられたりしたらあずにゃん耐えられないと思うんだ」

「…だから、断ったの。私と一緒にいたらきっと…」

「唯、それは…」

「うん、澪ちゃんたちはしっかりしてるから大丈夫…」ぐす…

「わ、私が澪ちゃんたちみたいにしっかりしてれば…、よかったんだけど…」ぽろぽろ

バタン!

「…」

「梓!?」

「聞いてたの…?」


102 : 以下、名... - 2010/11/13(土) 23:23:00.61 WooiuHKr0 55/63

「今の話、本当ですか…」

「…うん」

「…」つかつか

ぱぁん!

「…!」

「ひどいですよ…。私だって、決心して告白したんですよ…」

「それなのに、そんなくだらない理由で…」

「くだらないって…」

「お料理できなかったら、習えばいいじゃないですか…。憂っていうすごい先生がいるんだから…」

「でも、私こんなぐうたらで…」

「違います!唯先輩はやればできる人!やる時はやる人です!」

「でも…」

「大丈夫…。何もかもうまくいきます…。どうにかなるようになります…」

「あずにゃん…」


103 : 以下、名... - 2010/11/13(土) 23:26:57.44 WooiuHKr0 56/63

「…もう一度いいますよ」

「唯先輩…!好きです…!つきあってください…!」

「…」ぎゅう…

「うん…」

「唯先輩…」

「…」

「邪魔者は去るか…」

「着信…。律か」

「もしもし…」




104 : 以下、名... - 2010/11/13(土) 23:34:07.23 WooiuHKr0 57/63

(その日の夜)

-梓の部屋-

「…緊張してる?」

「…は、はい」

(お風呂上りの唯先輩…。何だかすごく色っぽい…)

「…一つ聞きたいことがあるんだけど、いい?」

「は、はい!」

「…あのゴミ箱に捨ててあるの、何?」

「え…?」

(壊れた○ナ○ー○)

「!?!?!?」

「ねえ、あれって…」

「ああああれは、その…」




106 : 以下、名... - 2010/11/13(土) 23:43:16.56 WooiuHKr0 58/63

「あれで、何してたの…?」

「あああの、その…(新婚初夜のムードが…)」

「ねえ…」ずい…

「あ…、その…、一人でしてました…」

「一人で…?何を思ってしてたの…?」

「唯…先輩です」

「私…?どれくらいしてたの…?」

「ほ…、ほとんど、まいに…」

「ほとんど、何…?」

「うぅ…。ほとんど毎日です…。ほとんど毎日してました…!」


107 : 以下、名... - 2010/11/13(土) 23:48:32.31 WooiuHKr0 59/63

「…そうなんだ」

「うう…、恥ずかしい…。なんでこん…」

「…!」

「…」

「…」

「…ごめんね、ちょっと意地悪したくなっちゃったんだ」

「これからはふたりでね…?」

「あ…、唯先輩…」

「…唯でいいよ、二人のときは…。恋人なんだから…」

「…唯…」



108 : 以下、名... - 2010/11/13(土) 23:56:25.52 WooiuHKr0 60/63

-澪の部屋-

「それにしても、…見たかったなあ」

「ムギもそういってたよ。もっと早くくればよかったって」

「ははは、そうだな」

「…今頃何やってるかな」

「愛する二人がすることっていったら…、決まってるだろ?」

「あの唯が?」

「唯はああ見えて結構大人だぞ」

「そうかなあ…」

「律が本当はすごくかわいいのとおんなじさ」

「え~!?何それ~!」


109 : 以下、名... - 2010/11/14(日) 00:00:48.66 LQbBvWv60 61/63

-紬の部屋-

「…」

「…それにしても、一体なんだったのかしら」

「…結局あの薬の事は何にもわからないまま」

「でも、あの薬のおかげでみんなは幸せになった…」

「神様…?宇宙人…?」

「誰の仕業かはわからないけれど…」

「とりあえず御礼をいっておきます」

「ありがとう…」


110 : 以下、名... - 2010/11/14(日) 00:02:28.64 LQbBvWv60 62/63

終わり


112 : 以下、名... - 2010/11/14(日) 00:06:07.62 LQbBvWv60 63/63

正直律と澪のところしか考えてなかったんで終われたのは奇跡です
最初のほうの天才だのなんだのっていうのは何にも考えてなかったので話をつなげるための全くの適当です
見てくれた人ありがとうございました


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