シンジ「えっ、父さん今なんて」
ゲンドウ「………」
ゲンドウ「………鍋をやると言った」
シンジ「でも……」
ゲンドウ「嫌ならいい」
シンジ「父さん……」
元スレ
ゲンドウ「シンジ、鍋パーティーをしよう」
http://hayabusa.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1353070334/
―そして―
【司令室】
ミサト「と、言うわけで!」
ミサト「第1回!チッキチキ!ネルフ鍋大会を開催しちゃうわよ~ん♪」
アスカ「………わーい」
マリ「ほらほら、みんなもっと盛り上がって!」
ゲンドウ「………」
シンジ「………」
アスカ「……って言われても、肝心の主役二人があれじゃ盛り上がれないじゃないのよ!」
シンジ「………ごめん」
ゲンドウ「………」
マリ「い……いや、謝ることじゃないんだけど…にゃ……」
アスカ「ああん!もうっ!」
シンジ「……」
ゲンドウ「………」
マリ「………」
ミサト「………」
アスカ「………」
ミサト・マリ・アスカ(……く、空気が重い)
ミサト「ちょ、調理担当のレイはまだかしら!」
アスカ「は、はやくしなさいよ!えこひいき!」
綾波「おまたせ」
グツグツ……グツグツ……グツグツ……
アスカ「もう、遅いわよ!」
マリ「まあまあ。一生懸命作ってくれたんだから……」
ゲンドウ「………」
シンジ「………」
綾波「………」
ミサト「………」
アスカ「………」
グツグツ……グツグツ……
マリ「わ、わー。なんの鍋かな~楽しみだ~」
アスカ「…ちょっとは説明しなさいよ」
綾波「水を沸かしたもの」
アスカ・ミサト「?」
ミサト「あの……お湯?」
綾波「そう」
アスカ「……で、何味」
綾波「味?ないわ水を煮ただけだから」
マリ・アスカ「 」
アスカ「ちょっと……アンタ……ダシとかさ、とらないワケ?」
綾波「……ちゃんこを作ろうと思ったけど納得いくものが作れなくて」
マリ「え……なに、つまり、ちゃんこを練習しすぎて材料がなくなっちゃったってわけ?」
綾波「そう」
マリ・アスカ「………そう」
ミサト「なんだ………」
グツグツ………グツグツ………
グツグツ……グツグツ……
ゲンドウ「………」
シンジ「………」
綾波「………」
マリ(最悪だ……最悪だ…会話がない上に単なるお湯囲む会とか…)
アスカ(どうすんのよコレぇ………)
アスカ「そ、そうだわ!下のコンビニにカツオブシパック!売ってたわよね」
マリ「そうだよね!お肉とかさ、うどんとかもさ!売ってるじゃない?」
ミサト「二人とも、ナイス!良かったわー」
アスカ「そうそう!ほら、行くわよえこひいk」
綾波「休み」
アスカ・マリ「えっ」
綾波「コンビニ、休みだから」
ゲンドウ「……今日の為にネルフを全館貸し切りにしたのでな。セキュリティー上」
一同「…………」
グツグツ………グツグツ………グツグツ………
アスカ(もうやだ)
マリ(かえりたいかえりたい)
シンジ「……本当にダシとれそうなものに心当たりはないのかい、綾波」
綾波「あ、そうだわ。そういえば」
ガサガサ
綾波「あったわ。カバンの中に…万が一の時のダシと具材が…」
アスカ「なんだあるんじゃない!ほら早く入れなさいよ」
綾波「ええ」
マリ「わ、わあ!なんかいかにもいいダシがとれそうな干物!」
シンジ「高級そうだよね!父さん!」
ゲンドウ「……ん。まてレイ、私それに見覚えが」
綾波「そうです。司令の机の引き出しにあったヤツですから」
ゲンドウ「えっ……じゃあ……まさか……」
綾波「入れます」
ゲンドウ「ま、まて!まて!レイ待て!それは……」
ポッチャン……
グツグツ………グツグツ………グツグツ………
ゲンドウ(アアアアアアアア!!!!アダムゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥ!!!!!!!!!!!!!!!!!!)ガッターン!!!!
シンジ「どっ、どうしたの父さん?」
マリ「し……司令?」
ゲンドウ「い、いや、だ、だって、に……煮えて……」
シンジ「そりゃ煮えるよ。鍋なんだから」
グツグツ………グツグツ………
アダム「………」
ゲンドウ「あああああ………」
綾波「それから、具を入れます」
アスカ「あ、美味しそう白身魚?」
綾波「……地下にあったのを捌いてきたの」
ゲンドウ「まさかレイ……それは……」
ドボボボボボ!!!!!!!!!!!!
ゲンドウ(リリスゥゥゥゥ!!!!!!!!!!!!!!!!)ガッターン!
シンジ「ちょっと父さん……」
ゲンドウ「あああああ………」ガクガクガクガク
シンジ「あ、これゴボウ?」
綾波「かしらね。碇司令の金庫にあったの」
アスカ「入れるわよ!」
ボッチャーン!!!!!!!!!!!!
ゲンドウ「あぁ………」
ゲンドウ(ネブカドネザルの鍵ィィィィィィィィィィ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!)ガッシャーン!!!!
シンジ「どうしたの父さん!父さん!」
グツグツ………グツグツ………グツグツ………
ゲンドウ「ああ……ああ………」ハァハァ
シンジ「わあ、美味しそうに煮えたね!」
アスカ「早く食べたいわ!」
綾波「取り分けるわ……」
マリ「良かったね。なんとかなって!」
綾波「はい。」
ゲンドウ(鍋の中でサードインパクトが……)
ゲンドウ(ま……まさか…これを食べるつもりなのか……)
ゲンドウ(ど、どうする………どうすればよい……あああああ………)
アスカ「あれ、ゴボウ固くてわけられないわ」
シンジ「無理に食べることないよ。ダシってことでさ」
アスカ「アバウトねー」
ゲンドウ(まさか全てをここで話すわけにも………)
マリ「それじゃあ食べよ!」
ゲンドウ(しかし……人間が、ダシと肉片とはいえこれらのものを食せば)
ゲンドウ(まして……レイがリリスを食すのは流石にまずい……)
一同「いっただきま
ゲンドウ「ウオオオォォオオォォォオオォォォオオォォォオオォォォオオォダメダアアアアアアァァアアアァァア!!!!!!!!」
ガッシャーン!!!!!!!!!!!!
綾波「!?」
ゲンドウ「あっ………」
シンジ「と…父さん!!!!!!!」
アスカ「し……しれい?」
綾波「…………」
ゲンドウ「い、いや……これは………」
シンジ「と、父さん……ひどい!ひどいよ!鍋をひっくり返すなんて!」
ゲンドウ「………ぁぁ」
アスカ「ひどい……」
ミサト「ちょっと今のは…司令……」
ゲンドウ「………」
シンジ「父さん!なんてことするんだよ!綾波がせっかく作ったのに!!!」ドンッ
綾波「………」
ゲンドウ「……」
シンジ「父さん!なんとか言ってよ!父さん!」
ゲンドウ「………」
綾波「……いい」
シンジ「綾波……」
綾波「………いいの」ぽろっ…
アスカ「えこひいき………」
マリ「な……ないてる………?」
ゲンドウ「 」
ゲンドウ「い、いやレイ……そのだな………」
綾波「いいの………うっ」
シンジ「………」ギロッ
ゲンドウ「…………」
グツグツ………グツグツ………グツグツ………
シンジ「わかりました。父さん」
ゲンドウ「し、シンジ?」
シンジ「僕を……そこまでして突き放したいんですね」
ゲンドウ「いや………」
ミサト「………」
アスカ「………」
綾波「………」
シンジ「帰ります」
ゲンドウ「ま、まて!」ガシッ
シンジ「触らないでください」
ゲンドウ「しっ…シンジ……!」
シンジ「………」
ゲンドウ「あああああ………」
ゲンドウ(………ど、どうする)
ゲンドウ(………いや、最初からこうなるのは決まっていたのかもしれない)
ゲンドウ(私にはシンジ達と鍋をやる資格など)
ゲンドウ(なかったのかも……しれない………)
ゲンドウ「………」
マリ「あーあー…………」
アスカ「……もうどうしたらいいんだか」
ミサト「おわりよ………」
シンジ(ひどい……ひどいよ!父さん!)
シンジ(僕を……僕をまた裏切って……)
綾波「私が……鍋づくりに失敗しなければ………」
アスカ「そうね……素人が鍋を作ると結構面倒だし大変だものね………」
シンジ「鍋なんか………」
ゲンドウ「………やらなきゃ良かった」
ミサト「なーんてことに、自分達で鍋を作るとなっちゃうかも知れないわよね!!!!」
アスカ「お口の中でサードインパクトになりかねないもんね!」
綾波「でも……どこで鍋、したらいいのかしら」
マリ「それに鍋ってたっかいんだよねー」
ゲンドウ「どこかで安くてうまい鍋が食べたいものだが」
アスカ「あー!すっごーい!モンテローザですっごいキャンペーン、やってるんですって!」
シンジ「なんだって!」
アスカ「綾波割ってサービスよ!」
アスカ「劇場版エヴァの登場人物と同姓(or)同名なら、割引するんですって!」
アスカ「完全一致で50%OFF、苗字一致で30%、名前一致で15%OFFなんですって!」
アスカ「キャーッ!御一行様全員一致で77%OFFなんてスゴすぎる!しかも鍋メニューも豊富よ!!」
マリ「対象の名前は、綾波レイ、式波アスカラングレー、碇シンジ、渚カヲル、真希波マリイラストリアスだよ!」
カヲル「じゃあ、僕も行こうかな…」
シンジ「うん!おいでよカヲル君!」
綾波「しかもヱヴァQの半券でクジまでひけるのね……」
アスカ「それじゃあモンテローザのお店に急ぎましょ!!!!!!」
一同「わーい!!!!!!!!」
ゲンドウ「あ……あの」
シンジ「ほら、父さんも行こうよ!」
ゲンドウ「………そ、そうしたいのは山々なのだが」
ゲンドウ「……私が行ったら……77%割引に……ならなくなる………」
一同「あっ……」
ゲンドウ「………」
おしまい
34 : 以下、名... - 2012/11/16(金) 22:27:30.35 9UPDuOLO0 25/25お付き合いありがとうございました
ありがとうございました