男「転校生こないかなー」
男「ちょうど隣の席誰も居ないし」
男「転校生来たら良いなー」
元スレ
女「こんにちは。転校生の女です」
http://hibari.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1320537287/
女「こんにちは。転校生の女です」
http://hibari.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1320577964/
男「まあ、そんなこと言ったってそんな簡単に転校生なんてこないよな」
友「よくわかってるね」
男「でもなー、だってせっかく隣の席誰も居ないし」
友「美少女が転校してくる妄想でもすれば良いじゃないか」
男「余計に転校生来て欲しくなるわ」
次の日の朝
妹「お兄ちゃん起きて!朝だよっ!」
男「えー、そうだな。時間は何時だ?」
妹「5時」
男「なんで起こしたんだよ…………」
妹「暇だから」
男「寝させろ」
妹「嫌だー」
男「仕方ねーな」
7時45分
男「おい、そろそろ学校行って良いか?」
妹「じゃあ一緒に行こ?」
男「いつも一緒に行ってるだろ」
妹「にひひ。そうでした」
男「とりあえずさっさと着替えて来いよ」
妹「よし。待ってなさい」
8時29分
友「おはよう」
男「おはよう」
友「今朝も妹ちゃんと登校してたね。仲良しだね」
男「まあな」
友「そんなことより、君の願いが叶うかも知れない」
男「?」
友「ある噂を聞いてね」
男「噂?」
先生「おーいみんなー!もう噂になってるかもしれないけど明日転校生が来るよー!」
男「おいおい」
友「そう言うことらしい」
男「どんな人何だろうな」
友「そうだね。君的にはやっぱり女性が良いんだろう?私みたいな美少女とか」
男「女性が良いと思わないって言ったら嘘になるけど、割と誰でも良いよ。それより自分で自分のこと美少女って言うなよ」
友「いっそ私が転校して来たら良いんじゃないかな?」
男「まあ、嫌ではないかな」
友「男、私は照れても良いのかい?」
男「後にしてくれ。そんなことされたら俺も照れる」
友「照れる男が見てみたいな」
男「勘弁してくれ」
昼
売店前
女「……………」
友「やあ女さん」
女「!?と、友さん………?」
友「困ってるみたいだね」
女「あの、財布わすれちゃったみたいで………」
友「よし。今日は私が買ってあげよう」
女「い、良いよ別に!1日くらい我慢出来るし!それに…………」
友「それに?」
女「………なんでもない」
友「わかったよ。全く君は可愛いね」
女「!?な、何言って…………」
友「何でもないよ?」
昼
教室
男「友、どこ言ってたんだ?」
友「ちょっと売店にね」
男「友は弁当持ってるだろ?」
友「そんなことより、君は女さんについてどう思う?」
男「女?まあ、割と可愛いと思うけど、目つきは悪いし最近よく遅刻してるし、実は不良なんじゃないかと思ってる。それに…………」
友「それに?」
男「なんか俺最近、女に睨みつけられてる気がするんだよな………もし本当に不良だったらいつかなんかされるんじゃないかと心配で………」
友「君は女を見る目が無いね。彼女は不良じゃないし貧乳だよ」
男「貧乳はなんの関係があるんだ」
友「男は貧乳好きだろう?私も貧乳だが女さんはもっと貧乳だ。悔しい」
夜
妹「転校生?」
男「うん。そしてまず間違いなく俺の隣に座ることになる」
妹「私も転校生になりたい!」
男「なんでだ」
妹「だってお兄ちゃんの隣なら暇じゃないだろうしさ」
男「俺といても退屈だろ」
妹「そんなこと無いよ?お兄ちゃんと一緒だとね、なんか、こう…………」
男「?」
妹「なぜか暇だってことわすれちゃうの」
男「そうなのか」
妹「うん、だから私が暇な時はいつも一緒に居てね?」
男「今はどうなんだ?」
妹「とっても暇!」
次の日の朝
妹「お兄ちゃん?妹は暇で仕方ないらしいよ?」
男「今何時だ?」
妹「4時30分」
男「おやすみ」
妹「じゃあ私も一緒におやすみ」
男「ちょっと待て」
妹「にひひ。待たない」
男「そういえば今日は転校生が来る日だったな。テンション上がり過ぎて寝れねーな。散歩してくるわ」
妹「ま、待って!私も行く!」
妹「お兄ちゃん」
男「なんだ」
妹「寒い」
男「そりゃあまだ5時だからな」
妹「抱きしめて」
男「やだ」
妹「もしもお兄ちゃんがこんな時すぐに抱きしめてくれるような優しい人だったら転校生にもモテモテなんだろうな…………」
男「………仕方ねーな」
妹「にひひ」
8時32分
学校
男(はあ、ほとんど寝てないから授業始まる前から既に眠たい………)
男(そして転校生が気になる)
先生「はいみんなー!転校生紹介のコーナーがやってまいりましたっ!」
男(そういえば今日は友が来てねーな。休みか?)
先生「じゃ、転校生ちゃん入って来て!」
男(…………………!?)
友「こんにちは。転校生の友です」
友「みなさんよろしくお願いします」
先生「はいっ!じゃあ友ちゃんはあそこの席に座ってね!」
友「わかりました」
男(ど、どうなって………)
友「こんにちは。君はなんて言う名前なの?」
男「えっ、お、俺?俺は男だけど……て言うか、友、転校生って、どう言うこと………」
友「?何を驚いているんだい?私と君はどこかで会ったことがあるのかい?私の記憶には無いのだけど」
男「いや、だって…………」
友「それとも、私が転校して来たことに何か不満があるのかい?」
男「い、いや、嬉しいよ」
友「私は照れても良いのかな?」
男「い、いや、後にしてくれ。今いろいろ混乱してる」
友「そんなことより、転校してきたばかりでわからないことが沢山あるんだ。だから良かったらいろいろと教えてくれないか?」
男「ま、まあ良いけど」
友「それじゃあ早速だが君の好きなタイプを教えてくれないか?」
男「は、はあ?」
友「どうしたんだい?別に変なことを聞いてるわけじゃないだろう?」
男「い、いやでも、普通教室の場所とか聞くんじゃないの?」
友「ふふっ、君は可愛いな。私は君みたいな人がタイプかもしれない」
男「な、何言って…………」
友「そろそろ授業が始まるな。LL教室というのはどこだい?」
昼
売店前
男「ここが売店だ」
友「なる程。では、ノートを買ってくる」
男「昼飯は?」
友「弁当がある」
男「なる程」
友「それより、さっきから君のことを見ている彼女は誰だい?」
男「えっ、あ、ああ女さんのことね。最近よく睨みつけられてるんだよ。理由はわからないけど……。なんか今日も遅刻してきたし、不良っぽくて俺はちょっと怖い」
友「そうかな。私には好きな人に話しかけられないような乙女に見えるのだが」
男「…………お前何言ってんだ?」
友「なんでもないさ。それより、君は貧乳は好きかい?」
男「…………お前本当に何言ってんだ?」
友「好きかい?」
男「……………好きだけど」
友「ふふっ、嬉しいな。あと、悔しい」
友「よし、少し彼女とお話してくる」
男「お、おい」
友「大丈夫だ君はここで待っておいてくれ」
男「いや、でも」
友「なんだい?私と離れるのがそんなに嫌かい?」
男「そ、そうじゃねーよ!」
友「すぐ戻ってくるよ」
女「……………」
友「やあ女さん」
女「!?だ、誰?」
友「ああ、君は遅刻して来たから知らないのか。転校生の友だ。よろしく」
女「よ、よろしく」
友「さっきからずっと売店前にいるけれど、何も買わないのかい?」
女「あの、財布わすれちゃったみたいで………」
友「よし。今日は私が買ってあげよう」
女「い、良いよ別に!1日くらい我慢出来るし!それに…………」
友「それに?」
女「………なんでもない」
友「無理にとは言わないけれど、無理じゃないなら教えてくれないか?」
女「………………」
女「…………私、不良っぽいし………」
友「それがどうかしたのか?」
女「えっ、だから、その…………」
友「全く君は可愛いな」
女「!?な、何言って…………」
友「私は可愛い人は好きだぞ?可愛い君にパンを奢ってあげるよ。明日は財布わすれないようにね」
女「えっ、あっ、うん…………」
男「どうだった?」
友「ん?」
男「女だよ」
友「どうしたんだい?女さんのことが気になるのかい?」
男「まあ、本当に不良なのかどうかは気になる」
友「とても可愛い人だったよ。貧乳だし、君は彼女と付き合ったら良いんじゃないかな」
男「な、何言ってんだよ…………」
友「ふふっ。その時はやきもちの一つでもやいてあげるよ」
夕方
友「転校初日からなかなか楽しかったよ」
男「そうか。俺は実は今日1日混乱しっぱなしだったがな。今でもちょっと混乱してる」
友「?」
男「いや、気にするな」
友「君と居るとなぜか安心するな」
男「な、なんだよ」
友「今日初めて会ったはずなのに、君とはずっと一緒だったように感じる」
男「…………そうか」
友「明日もまた会おう。それじゃ、さよなら」
妹「おはようお兄ちゃん」
男「……………今何時だ?」
妹「5時」
男「…………散歩行くか?」
妹「行く!」
妹「お兄ちゃん」
男「ん?」
妹「寒い」
男「まあ、まだ5時半だしな」
妹「寒いから抱きしめて欲しいな」
男「そしたらモテモテになるんだっけ?昨日言ってたよな」
妹「?そんなこと言ったっけ?抱きしめてくれたら思い出すかも!」
男「……………仕方ねーな」
妹「にひひ」
8時10分
家
男「やばい遅刻する」
妹「まだギリギリ大丈夫じゃない?」
8時17分
通学路
男「なんとか間に合いそうだな」
妹「うん」
8時25分
学校
男「なんとか間に合った」
妹「お兄ちゃん、私職員室に用事あるから。またね」
8時32分
教室
友「おはよう」
男「ああ、おはよう」
友「今君たちが走って来るのを窓から見てたよ」
男「ああ、ちょっと遅刻しそうだったんでな」
友「君と一緒に居たのは誰だい?」
男「妹だ」
友「そうなのか。そう言えば、今日は転校生が来るな」
男「…………!?ど、どう言うことだ!?」
友「どう言うことって、先生が昨日転校生が来るって言っていたじゃないか」
男「そ、それは一昨日だろ!?……………て言うか友、さっき俺と一緒に走って来たやつのこと聞いてたけど、友は妹のこと知ってるはずだろ!?」
友「?初耳だけど」
男「…………今日は何日かわかるか?」
友「ん?5月7日」
男「な、何言ってんだよ。5月7日は昨日だろ?」
友「?」
先生「みんなー!昨日言った通り転校生を紹介するよー!じゃ、転校生ちゃん入って来て!」
妹「こんにちは。転校生の妹です」
先生「はいっ、それじゃあ妹ちゃんはあそこの席に座ってね」
妹「はい、わかりました」
男「お、おい妹なんで…………」
妹「なんでって何が?」
男「いや、だから、その……………て言うかそもそも学年が違うし………」
妹「?何言ってるの双子なんだから違うわけないでしょ?」
男「ふ、双子?」
妹「今日のお兄ちゃんなんか変だよ?でもさ!これからずっと一緒だね!」
男(どうなってんだよ…………)
友「おい男。今日の男は少し変だぞ?と言うか、転校生は君の妹だったのか」
男「ああ、そうだな、5月7日がどうとか、妹がどうとか、混乱させてごめん」
友「気にするな」
男「そもそも友は転校して来たばっかりだから妹のこと知らなくて当たり前だよな。今朝は変なこと言ってごめん」
友「?まだ変なことを言うのか?私は入学式の日からずっと君と友達じゃないか」
男「…………あ、ああ、そ、そうだったな。ちょっと頭痛くなって来た、保険室言って来る」
友「付き合おうか?」
男「いや、良い」
男「……………で、なんで妹がついてくるんだ?」
妹「だってお兄ちゃんのことが心配なんだもん」
男「いや、ちょっと混乱で頭が痛くなってるだけだから。妹は授業出ろよ」
妹「嫌だー」
男「…………お前本当は授業めんどくさいだけだろ」
妹「にひひ」
男「保険室ついた。誰も居ないみたいだな。妹は授業行け」
妹「お兄ちゃんが安静にするのを確認したら授業行きます」
男「仕方ねーな。じゃあ俺はベッドで寝とくから。じゃあな。おやすみ」
妹「じゃあ私も一緒におやすみ」
男「ちょっと待て」
妹「にひひ。待たない」
男「さ、散歩行くか?」
妹「行きません。寝ます。お兄ちゃんと一緒に」
男「おいおい……」
妹「にひひ」
妹「ねえお兄ちゃん。私が転校して来て嬉しい?」
男「…………まあな」
妹「じゃあさ、私のこと好き?」
男「えっ、いやそりゃまあ、兄妹だし…………」
妹「じゃあさ、もしも兄妹じゃなかったとしても、好き?」
男「…………ま、まあ、好きになってたかもな」
妹「私はね、お兄ちゃんのこと好きだよ?」
男「そ、そうか。ありがとな」
妹「にひひ。お兄ちゃん大好き。…………………」
男「…………妹?」
妹「………………」
男「………寝てる…………」
11時
保険室
女「し、失礼しまーす…………」
女「え、えーっと、保険委員ですけど、男君と妹さんはいますか?」
女(誰も居ないのかな…)
女(ん?ベッドの方に人の気配がするような…………)
女(…………………!?)
女(な、なななななななんでいいいいい一緒にねねねねね寝て……………!?)
女(ど、どうしよ……………)
女(よ、よしっ!とりあえず先生に報告…………したら良いのかな?)
女(2人を起こす?いや、でもきっと気まずい雰囲気に…………)
女(見なかったことにしようかな…………いや、でも………)
妹「うー、よく寝たー」
女(!?)
妹「あれ?あなた誰?」
女「あっ、えっと、私は、その、保険委員の女です。その、2人がずっと帰ってこないので先生から様子を見てくるように言われて………」
妹「ああ、私たちは大丈夫だよ?健康だよ?」
女「そ、そうですか(け、健康なら授業に出た方が良いんじゃないかなあ…………)」
妹「女さんも一緒に寝る?」
女「い、良いんですか?じゃなくてっ!!だ、だめですよ!一緒に保険室で寝るなんて、その……………」
妹「にひひ。何想像してるの?」
女「!?ち、違っ、と、と言うか、健康なら2人とも授業に戻らないと…………」
妹「えー。嫌だー」
女(ど、どうしよう)
妹「ねえねえ、それよりもさ、友達になろうよ」
女「!?えっ、いや、でも…………」
妹「どうしたの?」
女「私…………不良っぽいし………」
妹「それがどうしたの?」
女「だ、だから、せっかく転校して来たんだから、私みたいな人と友達になったら、その……………」
妹「?」
女「…………妹さんまで不良だと思われちゃうよ…………」
妹「……………あっ、そうだ、女さん」
女「?」
妹「散歩に行こうよ」
女「良いのかなあ…………」
妹「大丈夫だよ!バレないバレない!」
女「…………あの、妹さん。やっぱり私みたいな不良っぽい人と友達にならない方が友達たくさん作りやすいんじゃ………」
妹「ねえねえ、寒いな」
女「えっ?」
妹「抱きしめて欲しいな」
女「!?」
女「あ、あの、妹さん?」
妹「抱きしめてくれなきゃ友達になっちゃうよ?」
女「えっ、あ、あの……」
妹「あと3秒」
女「えっ!あっえっと、えいっ!」
妹「にひひ」
女「あ、あの、妹さん…………ち、ちょっと何時までこの状態で…………」
妹「良いことを教えてあげよう」
女「?」
妹「こういう時に抱きしめてくれる人はね、モテモテになれるんだよ?」
女「えっ?」
妹「女さんだーい好き!もう一生友達やめてあげないからね!」
女「い、妹さん……………」
妹「えっ、ちょっ、ちょっと泣かないでよ!」
女「な、泣いてないよ!」
昼
保険室
友「おーい、男。起きなよ」
男「…………今何時だ?」
友「昼だ」
男「あー、もうこの際今日はずっと寝ときたいなー」
友「そうか。じゃ、一緒におやすみ」
男「ちょっと待て」
友「嫌だ、待たない」
男「ひ、昼飯を食べないか?」
友「……………そうだな。じゃ、一緒に食べよう」
男「………なあ、友。相談があるんだけど」
友「?何でも言ってみなよ」
男「あのさ、例えばだぞ?例えば、時間が巻き戻る何てこと、あると思うか?」
友「?まあ、有り得なくはないんじゃないだろうか。魔法なんかがあればの話だけれどね」
男「まあ、そうだよな」
友「そういえば、最近近所に魔法使いが出ると言う噂を聞いた」
男「…………えっ、マジで?」
友「どうした?やはり今日の君は変だぞ?」
男「そ、そうか?」
男(でも、実際時間巻き戻ってるし)
男(魔法使いの噂、なんとなく信じちゃうな………)
男(…………意外と俺の知り合いにいたりして)
男(俺の知り合いで一番魔法使いっぽい人って言ったら…………)
男(……………)
友「どうした?私の顔に何かついているのかい?」
男「あっ、いや、なんでもない」
友「もっと見つめてくれても良いんだぞ?」
男「………照れるから遠慮しとく」
友「照れる男が見てみたいな」
男「勘弁してくれ」
男「なあ、魔法使いの情報他に知らないのか?て言うかぶっちゃけ正体知ってるんじゃないか?」
友「正体は知らない。情報は知ってる」
男「教えてくれ」
友「そうだな、確かその魔法使いは夜中に魔法を使うらしい」
男「それと?」
友「あとは…………そうだな、目つきが悪いらしい」
男「目つきが悪い?」
友「ああ、不良のような目つきらしい」
男「…………」
友「男、君は女さんが魔法使いだと思ってるみたいだね」
男「えっ、いや、そんなことは………」
友「ちなみに、女さんについて一応教えておくけど、彼女はとても良い子だよ」
男「そうなのか?」
友「ああ、自分の見た目が不良っぽいことを気にして、誰とも仲良くしないように心がけている」
男「はあ」
友「少し気にしすぎだけどね。でも、彼女は良い子だからね。すぐに友達もできるようになると思うよ」
友「………まあ、そんなに魔法使いの噂が気になるのなら、明日一緒に魔法使いを捜索してみようじゃないか」
男「明日は金曜日だぞ?学校サボるのか?」
友「昨日の朝の先生の話、転校生のことしか聞いてなかったのか?金曜日は学校のセキュリティーの一斉点検をする事になったんだ。だから休みだ」
男「ああ、そうだな。それと、あと1つ気になることがあるんだが」
友「?」
男「友………………ぶっちゃけ、友が魔法使いだったりしないのか?」
友「ふふっ。もしもそうだったら?私に惚れるのかい?」
男「えっ?」
友「貧乳で魔法使いで美少女。悪くないだろう?」
男「ま、まあな」
友「私は、是非惚れて貰いたいな」
男「…………おい友。1つ言っとくけどな」
友「?」
男「別に友が魔法使いじゃなくても、俺は友のこと…………それなりに好きだからな?」
友「ふふっ。君は私をどうしたいんだい?私は照れても良いのかな?」
男「照れるなって言ったら?」
友「君の言うことを無視するよ」
放課後
友「よし、2人で一緒に帰ろう」
男「ああ、良いけど」
妹「お兄ちゃん!一緒に帰ろ?」
男「えっ?あーまあ良いけど」
友「良くない。君は私と2人っきりで帰るのだ」
男「あ、ああ」
妹「えー、4人で帰ろうよー」
男「4人?」
妹「あっ紹介するね。友達の女さんです!」
男「!?」
女「あっ、えっと、こ、こんにちは………」
友「よし、4人で帰ろう」
男「女さんはどうやって妹と友達になったの?」
女「え!?え、えーと、そ、そのですね。ほ、保険室で男さんと妹さんの2人が寝ている所に偶然………」
男「……………え?」
妹「ば、売店!売店で偶然会ったの!」
男「あ、ああ、そう…………」
友「女さん。ちょっと耳をかしてくれないか?」
女「?」
友「君、魔法使い?」
女「!!??」
女「ち、違いますよ?ま、ま、魔法使いってなんですか?そう言う仕事があるんですか?」
友「…………まさかここまでわかりやすい反応してくれるとは思わなかったよ」
女「え、えー?何のことですか?」
友「男、妹さん。私は少し用事があるからここでさよならだ。女さんも私と同じ方向に用事があるらしい」
女「えっ、ちょっ、友さん何言って……」
友「じゃあな」
妹「じゃあまたね!」
男「じゃあな」
友「女さん。君はどうしてこんなことをしたんだい?」
女「だ、だから何の話ですか?」
友「君は、男のことが好きなのかい?」
女「!?えっ、な、なんで知って………」
友「男のことをいつも見てるんだろう?男は睨みつけられてると思ってたみたいだけどね」
女「そ、そんな」
友「まあ良い。で、君はどんな魔法を使ったんだい?正直に言ってくれないと…………」
女「い、言わないと?」
友「ふふっ、さて、どうしてしまおうか?」
女「い、言います!」
女「えっと、この前男さんが転校生が来たら良いなって話をしてるのを聞いて」
女「とりあえず魔法で転校生になってみようと思ったんだけど………」
女「失敗して、その、友さんが転校生になっちゃって…………」
友「私が?」
女「ご、ごめんなさい!」
友「私と男は仲良しだったかい?」
女「えっ?あっ、はい!」
友「ふふっ。なら良いんだ」
女「それで、もう一度やり直してみたんですけど、今度は妹さんがなっちゃって……」
友「なるほど。じゃあ、君は明日も魔法を試すのかい?」
女「…………いえ、もうやめます」
友「どうして?」
女「もともと、この魔法で転校生になれるのは1日だけなんです。それにきっと…………」
友「?」
女「私が転校生になっても、友さんや妹さんみたいには、なれないと思うんです………」
友「………君は魔法をかけられたことはあるかい?」
女「?」
友「誰か他の魔法使いに、魔法をかけられたことがあるかい?」
女「な、ないですけど」
友「じゃ、今から君に魔法をかけても良いかい?」
女「な、何を言って………」
友「ふふっ。君は特別なことは何もしなくて良い。もちろん魔法も使わなくて良い。君は明日転校生として1日を過ごせば良い」
女「あの、友さん?」
友「ただし、遅刻だけはしないようにね。じゃあね」
女「あ、あのっ!友さん!?……………行っちゃった…………」
妹「起きてー。暇ー」
男「………今何時?」
妹「4時」
男「………………!?き、今日何日だっ!?」
妹「び、びっくりした。5月8日だよ?」
男「日にち、ちゃんと進んでる…………」
妹「寒い」
男「そうだな」
妹「抱きしめて?」
男「どうしよっかな」
妹「仕方ないなー。じゃ、私が抱きついてあげる!
男「!?」
妹「えいっ!」
男「お、おいおい……………」
妹「あったかい?」
男「………あったかいよ」
妹「にひひ」
妹「ねえお兄ちゃん」
男「なんだ?」
妹「このままずっと抱きついてて良い?」
男「んー、今日は友と一緒に魔法使い捜索する約束あるからだめだな」
妹「魔法使い?よくわかんないけど、もしも私が魔法使いだったら捜索しなくても良いんだよね?」
男「あ、ああ」
妹「じゃあ、私が離れられなくなる魔法使っても良い?」
男「使えるのか?」
妹「にひひ。もう使った」
男「…………仕方ねーな」
7時
妹「行かないでよー」
男「仕方ないだろ。約束だし」
妹「早く帰って来てね?」
男「わかったよ」
妹「明日も散歩行こうね?」
男「ああ。でももう少し遅い時間にしてくれよな」
妹「じゃあ6時ね?」
男「ああ。じゃ、行ってきまーす」
8時
女(一応友さんに言われた通り何もせずに登校してるけど………)
女(これで大丈夫なのかな………)
8時5分
女(あ、あれ?)
女(学校の門、閉まってる………)
女(どうして?)
女(こ、これじゃあ転校生として1日過ごせないよ………)
男「あのー、女さん?」
女「!?」
女「ど、どうしてここに?」
男「それはこっちのセリフだ。俺は友とここで待ち合わせてるんだ。女さんはどうしてここに?」
女「えーと、私は、その、転校生になりに………」
男「?そもそも今日学校休みだぞ?ああ、何時も遅刻してるからセキュリティー一斉点検の話聞いてないのか」
女(ど、どうなってるの?)
男「よくわかんないけど、転校生になるんなら学校入らなくても一応出来なくはないんじゃないか?その、ここらへんのこと知らないふりとかさ」
女「えっ、あっ、そうですね!」
男「そもそも転校生なら俺と知り合いってのがおかしいな」
女「じゃ、じゃあ、とりあえず…………」
男「?」
女「こんにちは。転校生の女です」
女「えーっと、それで、知らないことが沢山あるので、良かったら教えてください!」
男「えっまあ、良いけど。なんか聞きたいことあるか?」
女「えっ、えーっとじゃあ、お、男さんの好きなタイプを教えてください!」
男「え?」
女「あっ、ち、違っ………い、今のはミスです!」
男「そ、そうか…………」
男(ん?メールが来てる。友からだ)
友『突然だが、私は行けなくなってしまった。今度何か奢るから許してくれ』
男(あ、あいつ…………理由はわからないが恐らくわざとだ)
男(わざと約束を破って、俺と女を会わせるのが目的だろうな)
女「あ、あの、男さん」
男「ん?」
女「私、やることもないので、もう帰りますね」
男「あー、ちょっと待て」
女「?」
男「俺もやることがなくなった。転校して来たばっかりなんだろ?良かったらこの町、案内するよ」
女「!?………つまり、その、それって」
男「?」
女「………………デートってことですか?」
男「……まあ、そうだな」
男「行きたい場所ある?」
女「あっ、あの、まだ朝食を食べてないので…………」
男「じゃあレストランだな。ついてきて」
女「は、はいっ!」
男「ここで良いか?」
女「いい雰囲気のお店ですね」
男「じゃあ入るか」
店員さん「いらっしゃいませ!ようこそいらっしゃいませ!」
女(お、男くんと2人でレストラン………)
男「スペシャルランチをください」
女「じゃあ、私はカレーで」
店員さん「かしこまりました!スペシャルランチとカレー、えーっとスペシャルランチとカレーですね。かしこまりました!あっ、それとですね」
男&女「?」
店員さん「お客様方はカップルでしょうか?」
女「!?」
男「………まあ、はい」
女「!?!?」
女「な、なんでそんなこと聞くんですか?」
店員さん「この店にはあるジンクスがありましてね?」
男「ジンクス?」
店員さん「なんと!この店のウーロン茶を飲むとカップルの仲が深まったりするらしいですよ!?」
男「恋愛運が上がったりするってことか?でもまあ、ただのジンクスだろ?」
女「ウーロン茶くださいっ!」
男「!?」
男「そう言えば、一応早く起きられるんだな。いつもはなんで遅刻してるんだ?」
女「わ、私一応今転校生ですよ?それ聞きますか?」
男「ああ、ごめん。でもまあ、教えてくれ」
女「…………男さんの………」
男「えっ?」
女「お…………男さんのこと考えてたら……………その…………」
男「…………」
女「ドキドキして…………眠れなくて…………」
男「あ、ああ、そう…………」
男「そうなのか………俺はてっきり女は魔法使いだからなのかと思ってた」
女「!!??」
男「いや、魔法使いは夜に魔法を使うってこの前知り合いに聞いたから。てっきり夜更かしして魔法使ってるのかと」
女「ままままま魔法使いってなんですか?そそそそそう言うボードゲームですか?」
男(えっ?あれ?女、魔法使いなの?)
男「おいしいな」
女「おいしいです」
男「また来たいな。そのくらいおいしい」
女「…………ったら………」
男「えっ?」
女「お、男さんとだったら………きっと何食べてもおいしいです」
男「………ま、まあ、確かに女とだったら何食べても美味しいかもな」
女「て、照れるのでそう言うことは言わないでください!」
男「でもまあ、冗談抜きで本当においしかったな」
女「そうですね。ちょっとびっくりしました」
男「そろそろ他のところ行くか」
女「ま、待ってください!」
男「?」
女「ウーロン茶、男さんは飲まないんですか?」
男「えっ、まあ、ただのジンクスだろ?」
女「の、飲んでくださいっ!」
男「えー、でもさっきドリンクバーで結構コーラ飲んだし………」
店員さん「なになに?ウーロン茶が飲みたいって?」
男「言ってません」
女「い、言いました!」
男「!?」
男「うー、ちょっと飲み過ぎた」
女「ご、ごめんなさい………」
男「いや、別にいいよ。女さんはもうウーロン茶飲まなくて良いの?」
女「あっ、じゃあもう一杯飲みます」
男「よし、じゃあそろそろ他のところ行くか」
女「そうですね。さすがにもう男さんはウーロン茶いりませんよね?」
男「まあ、飲めなくはないけどな」
店員さん「なになに?ウーロン茶が欲しいって?」
男「いや、さすがにいりませんから」
店員さん「えー」
男「えー、ってなんですか。まあ、またいつか来たときに飲みますよ」
店員さん「仕方ないなー」
男「なにがですか」
店員さん「じゃあちょっと待ってて?」
男&女「?」
店員さん「はいっ!ここに一杯のウーロン茶があります」
男「?」
店員さん「では、女様」
女「わ、私?」
店員さん「はい。まず、このウーロン茶を半分くらい飲んでください」
女「?はい………………………飲みました」
店員さん「では!もう半分を男様が飲んでくださいっ!」
男&女「!?」
店員さん「飲めないんですか?」
男「………の、飲みますよっ!」
店員さん「ありがとうございました!また来てくださいね!また来てくださいね!」
男「なんで2回言ったんだ」
店員さん「大事なことだからです!」
店員さん「友ー、2人ともどっか行ったよー」
友「2人はどんな感じだった?」
店員さん「仲良しだったよ!」
友「そうか、それはよかったよ」
店員さん「でも友すごいね。なんでここにくることがわかったの?」
友「いや、なんとなくね。入学式の日に出会ってから学校のある日は毎日、男と一緒だったからね。ある程度男の行動は読めるさ」
店員さん「男さんのこと、好きなんでしょ?あきらめるの?」
友「あきらめはしないよ。私は男が好きだからね。でも、男を巡って女さんや妹さんと争うつもりもない」
店員さん「じゃあどうするの?」
友「ふふっ。いつか男が誰かに告白する時を待つ。それだけかな」
店員さん「と、友かっこいい!」
友「そうかな?とりあえず、私にもウーロン茶を一杯くれないかい?」
男(そう言えばあの店員さん、俺たちのこと女様とか男様とか言ってたけど)
男(名前教えたっけ?)
男(…………そう言えば友の姉もレストランで働いてるって昔友が言ってたような………)
男(……………考え過ぎだよな?)
女「あ、あのっ!」
男「ん?」
女「えーっと、最近この近くに観覧車出来ましたよね?あれに乗りたいです!」
男「ああ、じゃあ行くか」
観覧車の中
男「あー、なかなか高いなー」
女(お、男さんと2人っきりで観覧車………)
男「そろそろ一番上だな」
女「…………あっ、あのっ、男さんっ!」
男「ん?」
女「男さんは、友さんや妹さんのこと、どう思ってますか?」
男「!?」
女「学校ではいつも友さんと一緒ですし…妹さんともとても仲が良いみたいですし…………」
男「……………」
女「…………2人は、男さんにとって、どんな存在なんですか?」
男「まあ、その、仲良しかな?」
女「じゃ、じゃあ、私は男さんの恋人になれますか!?」
男「な、なに言って………」
女「えっ、えーと、つまり、その、好きです!」
男「お、落ち着けって!」
女「えっと、その、キスして下さい!」
男「だ、だからちょっと落ち着けって」
女「お、落ち着いたらキスしてくれますか?」
男「えっ、いや、それは」
女「だ、大丈夫ですよっ!誰も見てませんよっ!誰にも見えませんよっ!」
男「いや、でも万が一ってことも………」
女「そんなことありませんっ!見てくださいよ!みんな観覧車からの景色を見るのに夢中で私たちの方なんか見てな…………」
妹「……………」ジー
女(……………見てた)
男「おい、どういうことだ」
妹「ばれちゃったぜ」
女「ず、ずっと尾行してたんですか?」
妹「まあ、家にいても暇だからね。お兄ちゃんのこと尾行してたらなにかあるかなって思ってたの」
男「楽しかったか?」
妹「思ってた以上にね。キスまで行けば最高に面白かったのに」
女「えっ、キスした方が良かったんですか?」
妹「お兄ちゃんのことは好きだけど、お兄ちゃんの彼女になれるかどうかはお兄ちゃんが決めることだからね。わざわざ友さんや女さんと争ったりはしないよ。それに……」
女「?」
妹「友達でしょ?」
女「い、妹さん…………」
妹「ち、ちょっと、泣かないでってば!」
女「な、泣いてないよっ!」
妹「あっ、そんなことよりさ、聞いてよ!」
男&女「?」
妹「私ね、昨日不思議な体験しちゃったの!」
男「どんな体験だ?」
妹「私ね、信じてくれないかもしれないけど、昨日転校生だったんだよ!しかも2年生の!」
男&女「!」
妹「まるで魔法だよね!そう言えばお兄ちゃんが今朝言ってた魔法使いって私の体験に関係あるのかな?」
女「まままま魔法って何ですか?新しい飲料水ですか?」
妹(え?女さん魔法使いなの?)
一週間後
店員さん「いらっしゃいませ!ウーロン茶ですね?」
男「いや、それ以外も頼むから」
妹「ウーロン茶です」
男「おい」
女「ウーロン茶お願いします!」
男「おい」
友「ウーロン茶をくれないかい?」
男「………ウーロン茶お願いします」
妹「にひひ。お兄ちゃんモテモテだね」
男「からかうなよ」
妹「カレーおいしい。お兄ちゃんも食べる?」
男「食べる」
友「私の食べている蕎麦もおいしいぞ?たべるか?」
男「あ、ああ」
女「ふ、2人とも間接キス狙ってるんですね!?ずるいです!私の食べてるスペシャルランチも食べてください!」
男「お、お前ら落ち着け」
店員さん「じゃあ私が食べるね」
男「なんでだ」
男「でも、結局隣の席は誰もいないままになるわけか」
友「そろそろ席替えじゃないかな?」
女「男さんの隣になれたら良いなあ」
妹「むー、また2年生になりたい。なっても良いかな?」
男「来年な」
妹「それじゃ遅いの!」
夜
男「レストランいっただけだったが、楽しかったな」
女「あっあのっ!」
妹「どうしたの?」
女「も、もう1回、私、魔法試してみます!」
友「どうしてだい?」
女「あの、深い意味は無いんですけど、あの魔法、ちゃんと成功したことなかったんで、1回ちゃんと転校生になってみたいなって」
友「それは良いな。是非やってみてくれよ」
妹「やってみて!」
女「は、はいっ!わかりました!行きますよ?………………えいっ!」
男「………で、成功したのか?」
女「さ、さあ?明日になってみないとわかりません………」
次の日 8時32分 学校
友「やあ女さん。いつもの席にいると言うことは、失敗したみたいだね」
女「うまくいかないものですね…………」
男「ちょっとまて、でもじゃあだれがくるんだ?」
店員さん「はいみんな席についてー!」
男&女&友「!?」
店員さん「今日はですね!転校生がいます!入ってきてください!」
先生「こんにちは。転校生の先生です」
クラスメートA「おいおい超可愛くね?」
クラスメートB「やべー、めっちゃタイプ」
クラスメートC「で、でもなんかすげー見覚えある顔のような…………」
店員さん「先生はあの席に座ってね!」
先生「はいっ!」
男&女&友「…………」
先生「えへへ!これからよろしくねっ!」
友「………女さん、あの魔法はもう使わないほうがいいかも知れないな」
女「そ、そうですね。」
終わり