初めてさわ子先生のお部屋に呼ばれたのは、卒業式から3日後だった
私だけ呼ばれたのは不思議だったけど、やっぱり嬉しかった
だってさわ子先生を独り占めできるから…
「いらっしゃい、ムギちゃん」
笑顔で迎えてくれた先生にとびっきりの笑顔を返す
差し出されたクッションさえ愛おしかった
卒業記念だから
そう言ってシャンパンのコルクを抜く
乾杯しただけなのに、何だか大人になった気分
だけど…
本当はもう少し高校生でいたかった
さわ子先生の姿を目で追い続けていたかった
グラスを持った先生と目が合う
私の気持ちをすべて見透かされているような気持ちになって、顔が熱くなった
「ムギちゃんが一番綺麗になったね」
最高の褒め言葉
「さわ子先生のほうがずっとずっと綺麗です!」
少し怒ったような口調になってしまったけど、それは私の本心だった
「ねぇムギちゃん?」
「なんでしょう?」
「私のこと好き?」
「え!?」
質問の意図がわからず絶句してしまった
「えっと、それは…」
俯いたままでグラスを弄る私
「好き?」
思い切って顔をあげると先生に向かって叫んだ
「好きです!ずっと大好きでした!」
言い終わった瞬間、涙が溢れた
さっきまで大人になった気分だったのに、いまは子供のように泣きじゃくっている
「ありがと」
どこまでも優しい微笑み
「私もムギちゃん大好きだよ」
「…ホントですか?」
「ひどーい!先生を疑うの?」
今度は悪戯っぽい微笑み
「いえ、その…ごめんなさい!」
「ウフフ、ウソウソ」
そう言って私の隣に座り直す
「…………」
緊張して身体が堅くなる
でもそれ以上に嬉しかった
一番大好きな人の隣で呼吸をしている
それだけで充分幸せだった
「手、つなごっか?」
先生が甘く問いかける
「あ、はい!」
ブラウスで右の手のひらを擦ると、先生に差し出した
その手を優しい温もりが包み込む
また涙が溢れる
自分はいま世界で一番幸せだと、本気で思った
触れ合った肩と手のひらからさわ子先生の体温が伝わってくる
それを自分のものにしたくて、繋がれた手に左手を添えた
温かい両手
心の中はもっともっと温かかった
「ムギちゃん」
「こっち向いて」
先生と視線が交わる
私は自分から目を閉じていた
唇からも先生の体温が伝わってきた
「さわ子先生…大好きです」
「うん、私もだよ」
「先生!」
さわ子先生に抱きつく
はしたないと思われちゃったかな?
ちょっと心配だったけど、先生は何も言わずに抱きしめてくれた
優しく優しく、私の背中と頭を撫でる
「ムギちゃん」
「はい?」
「ベッドいこっか」
そう聞かれた私は、一瞬の躊躇もなく答えた
「はい…」
先生に手を引かれベッドへと誘導される
本当はお姫様だっこして欲しかったけど、女性同士だから諦めた
「良いの、ムギちゃん?」
「…はい」
ベッドに仰向けになりながら、私は精一杯の気持ちを込めて頷いた
先生の綺麗な指がブラウスのボタンを外す
1つ外されるたびに鼓動が早まる
前がはだけられお気に入りのブラジャーが露わになった
そのままブラウスを脱がされ、次にスカート…
「自分でホック外せる?」
無言で頷き言われた通りにした
胸を隠していた存在が取り除かれ、恥ずかしさが込み上げてくる
「綺麗!」
またさわ子先生に誉められた
今度は激しいキス
そして耳から顎、そして首筋を柔らかい舌でキレイにしてくれた
先生に抱きつき吐息を漏らす
私のすべてを先生のものにして欲しかった
舌が鎖骨を通り乳首へ
ギュッ、と力を込めて先生の身体を抱きしめた
「ん…先生…」
「気持ちいい?」
「はい…あ…」
好きなことして下い
そう言いかけたけど、こんどこそ"はしたない"と思われそうだったから堪えた
どんどん敏感になっていく身体
それに比例するように満たされていく心
「可愛いよムギちゃん」
先生は何度も言ってくれた
上半身を丹念に舐められ、そして撫でなれた
先生に触れられたことのある部分がどんどん増えていく
それがとても嬉しかった
「また自分で脱げる?」
その言葉が何を指しているのかわかったから、また無言で頷いた
最後の一枚を脱ぎ、生まれたままの姿になる
ゆっくりと開かれる両脚
「自分で触ったことある?」
「え?いえ、あの…」
「あるんだぁ」
「ご、ごめんなさい…」
「誰のこと考えながら?」
虐められているような気がしたけど、嫌な気分にはならなかった
「さわ子先生です…」
「ホントにぃ?」
「本当です!」
私の大声に驚く先生
「ごめんね、ムギちゃん」
お詫びにキスをくれた
そして指を舐めると、一番敏感な場所を撫でる
「ふ…ぅん…ぁ…」
自分で触りながら想像していた場面
思い描いていたより何倍も気持ちいい
何倍も幸せになれる
「イき…そうです…」
「もうイっちゃうの?」
「だって…だって…」
「イきたい?」
無言で何度も頷く
でも私が絶頂を迎えそうになるたび、先生は動きを止める
「イジワルしないで下さい…」
声を詰まらせながら哀願する
「まだダメだよ」
やっぱり虐められている
でも…
それが快感を大きくしていること気付く
「舐めてあげるね」
私が頷く間もなく、顔を股関へと移動させる
ヘンな匂いしてないかな…
汚い形してないかな…
そんな考えが頭の中をよぎる
だから
「ここも綺麗だよ」
その言葉に救われた気持ちになる
小さくて柔らかいさわ子先生の舌
それが細かく動くたびに、大小の波が私の身体を揺らした
「んん!はぁ…ぅ…ん!」
また何度も絶頂を迎えそうになる
そしてそのたびに、先生は動きを止める
「せん…せい…ハァ…おかしくなりそうです…」
「じゃあちゃんとお願いしてごらん?」
「イかせて…下さい…」
「うん、じゃあ入れてあげるね」
「はい…」
先生と一つになれる…
叶わないと思っていたのに…
幸せすぎてまた泣いてしまった
「怖い?」
私の涙が先生を勘違いさせてしまったみたいだった
慌てて首を横に振る
「違うんです!嬉しくて…」
先生はちょっとだけ不思議そうな顔したけど、すぐに微笑んだ
「幸せ?」
「はい…」
「んー!ムギちゃん可愛いすぎっ!」
キツく抱きしめられる
この人のために何でもしたいと思った
この人に喜んで貰えるなら、どんなことでもしたかった
先生の指が入り口の辺りで動く
そして何かをかき分けるように中に入ってきた
キツく閉じられた部分を押し広げるように中へ中へと入ってくる
痛みに呻き声が漏れる
たけど先生のためだったら、それに耐えるくらいわけもなかった
「大丈夫?痛くない?」
先生の優しさにまた涙ぐむ
「大…丈夫です…」
先生に心配をかけたくない一心で声を絞り出した
「ムギちゃん大好き」
「私も…さわ子先生が大好きです…」
「何でも言うこと聞いてくれる?」
「はい…」
痛みよりも大きな喜悦を身体全体で感じながら、先生の問いかけに答える
「約束だよ?」
「はい…」
「ほら、もうイっても良いんだよ?」
「ハァ…ハァ…ん…くぅ…」
両手でシーツを掴む
身体が弾け飛びそうになる
「先生!さわ子先生!」
身体がベッドの中へと沈んでいくような感覚が全身を包み込んだ
最初に音が消えた
そして温かい光と空気に包みまれたような感覚
さわ子先生以外のすべてが世界から消えてしまったように思えた
ゆっくりと引いてゆく波
瞳が濡れていることに気付いた
「さわ子先生…」
呟いてみる
温かなものが右手を包む
その温もりが逃げてしまわないように、何度も何度も名前を呟いた
余韻の中で目を開ける
さわ子先生の顔
安心して再び目を閉じる
頬を撫でられる感触
「ムギちゃん」
「…はい」
「大好き」
「私もです…」
「さっきの約束、忘れちゃダメだよ?」
「え…?」
「何でも言うこと聞いてくれるって」
「…忘れません、絶対…」
だって本気の約束だったから
「時間大丈夫?」
「あ、何時でしょう?」
「もうすぐ10時」
「帰らなきゃ…」
思いっきり残念そうな声
「来週月曜日にまたいらっしゃい」
「はい」
「一週間なんてすぐだよ。そんな顔しないの!」
きっととびきり残念そうな顔してたんだろうな
先生を困らせないように、もっといい子になりたかった
やっぱり一週間は長かった
先生のことを考えるたびに身体が熱くなった
でも、自分で触るのは止めておいた
だって我慢すれば
きっとあの日より何倍も幸せになれるはずだったから
お部屋のカレンダーに付けたハートマークを1日に何度も見返す
そしてそのたびに時間の流れる遅さを呪った
約束の日は朝5時に目が覚めてしまった
読書をしてもピアノを引いても、頭の中はさわ子先生でいっぱいだった
着ていくお洋服と下着を2時間かけて選んだ
そしてそれを脱がされる場面を思い描き、身体全体を熱くした
やっと時間が私に追いつき、先生のお部屋へと向かう
インターホンを押すと先生の声が返ってくる
想像で補っていたより何倍も綺麗で艶っぽい声
中に招き入れられ玄関で抱きしめ合う
何度もキスを交わす
そしてその場で服と下着を脱がされた
立ったままの私を先生が弄ぶ
私をキッチンに座らせると両脚の間に跪きく
そして、先生の手によって少女ではなくなってしまった部分に吸い付いた
「は…あぁ…先生…」
我慢し続けていた身体はすぐに反応を示した
先生の髪を撫でながら情欲のままに快楽を受け入れた
私が果ててしまうとベッドへ誘い、何度も絶頂に導いた
初めての日より遥かに大きな喜悦を味わいながら、すべてを先生に委ねた
「何でも言うこと聞いてくれる?」
「…はい」
「絶対だよ?」
「…絶対です」
同じやりとりを何度も繰り返す
疲れ果ててしまった私がベッドから起き上がれずにいると
「ムギちゃん、お願いがあるの」
少し申しわけなさそう顔で言った
「そんな顔しないで下さい。私にできることであれば何でも」
「ありがとー!実は手伝って欲しいことがあるの」
「はい、なんでしょうか?」
「これ付けて?」
丸められたら布のような物を差し出す
手に取り広げてみる
「アイマスク…ですか…」
胸が高鳴る
そういうこともしてみたいって、ほんのちょっとだけ思ってたから
「うん。最初は怖いかもしれないけどすぐに慣れるから」
「…はい…先生のためなら」
「ありがと!ムギちゃん大好き!」
「ふふ。私も大好きです」
渡されたアイマスクを付ける
さわ子先生の顔を見れないのは少し残念だった
「じゃあ入って貰うね」
「え?」
言葉の意味がわからず聞き返す
だけど先生は答えてくれない
数秒後にドアが開き、聞いたことのない声がした
男の人の野太い声だった
「え?え?」
戸惑いながら、毛布で身体を隠す
そしてアイマスクに手をかけた
「あ、ムギちゃん!」
先生の声に手が止まる
「外しちゃダメ」
「だって…だって…」
「うおー、超可愛いじゃん!」
野太い声が部屋中に響く
「先生…この方は…?」
「先生のお友達よ」
「こんばんはー」
「………はい」
「この人にね」
先生が口を開く
「先生がムギちゃんにしたのと同じようなことさせてあげて欲しいの」
「でも…そんなの…」
身体が震えてくる
「約束したでしょう?」
「…え?」
「何でも言うこと聞いてくれるって」
「そんなの…そんなの…」
恐怖で口が回らない
「約束破るの?」
「…………」
「ムギちゃんのこと嫌いになっちゃうなー」
「そんなのイヤです!」
「じゃあちゃんと言うこと聞いて?ね?」
それでも返事をするのはためらわれた
「ムギちゃん…」
肩を落とすような声
それを聞いた私は、ほとんど無意識に言っていた
「や、やります!やり…ます…」
男の人に触れられるのは怖かった
だけど…
先生に嫌われるのはもっと怖かった
「ありがとムギちゃん!大好き!」
そう言って私の頭を撫でる
そして小声で男の人に話しかける
「じゃあ、終わったらメールして」
「オッケー」
「中に出さないでね」
「わかってるって」
「フェラも止めといったほうがいいかも。たぶん噛まれるわよ?」
「ひー、おっかねー」
ドアが開けられ、そして閉じられたら
毛布にくるまって震え続ける私
「ムギちゃんって言うんだー可愛いねー」
野太いのに軽い声
ガサガサした手のひらが私の腕に触れた
「………ッ!!」
思わずに振り払う
「あー、いいのムギちゃん?さわ子先生に嫌われるよ?」
ビクッ、と身体が反応する
「…ごめんなさい」
うなだれたまま謝る
「なんか気分悪くなったなー」
「ご、ごめんなさい!もうしませんから!」
「うーん」
嘲笑まじりの声
「じゃあ、して下さいって言えたら許してあげる」
「……………ホントですか?」
アイマスクは涙でグシュグショになっている
「して下さい…」
「聞こえないんだけどー」
「して下さい!して!…下さい…」
「仕方ないなー、ってかムギちゃんスケベだね!」
屈辱感で頭がクラクラする
慌てて先生の顔を思い浮かべる
(さわ子先生…)
さわ子先生ならきっと
私の身体を綺麗にしてくれるハズだよね…
全身を舌で拭って幸せな気持ちにしてくれるよね…
祈るような気持ちで自分自信に問いかけた
荒々しく毛布をはぎ取られる
仰向けになるよう命じられ、言われた通りにする
…さわ子先生のために
衣擦れの音で男の人が服を脱いでいるのがわかった
その音が止むとゴツゴツした腕に抱きすくめられ、唇を吸われる
嫌悪感と不快感
歯を食いしばって耐える
ただ荒々しいだけの愛撫が続く
現実から逃避するために軽音部のみんなのことを考える
だけどすぐ止めた
そんなことのために思いだすのは、彼女たちに失礼だったから
両脚を大きく広げられると、熱くて固いものが身体の中に入ってきた
それが何なのかは考えないようにした
男の人の息づかいが荒くなる
出たり入ったりする何かがさらに熱をおびる
下卑た声で何かを叫ぶ
そして私からそれを抜き取ると、お腹の上に熱い液体を振りまいた
しばらくして再び衣擦れの音
その音でお手伝いが終わったこを知った
ドアが閉まる音がしたからアイマスクを外した
さわ子先生が戻ってくるまでに泣き止みたかったから
心配をかけたくない…
わがままだって思われたくない…
嫌われるたくない…
再びドアが開く
さわ子先生の声
「おつかれー」
「…はい」
「ほら、早くシャワー浴びちゃいな?」
「…洗ってくれますか?」
「あ、ごめーん!ちょっと疲れちゃってるから」
「…いえ、大丈夫です」
一人でシャワーを浴びながらスポンジで身体をこする
肌がどんどん真っ赤になる
吐き気がしたけど、浴室を汚したくなかったから我慢した
身体は汚いままのように思えたけど、先生に心配かけたくないからお湯を止めた
浴室から出ると、テレビを観ている先生にお礼をいった
「…シャワー…ありがとうございました」
「うん。早く帰らないと怒られてちゃうわよ?」
先生はこちらを向いてはくれない
「先生…」
「なーに?」
「大好きです…」
やっとこちらを向いてくれた
そして手招きする
近付いた私を抱き寄せキスしてくれた
「私もムギちゃん大好き」
やっと笑顔になれた
「来週の月曜日もお願いできる?」
「……はい。先生のためなら」
その答えに頷くと、もう一番キスしてくれた
それだけで汚れが洗い流されたような気がした
それから毎週月曜日は、先生のお部屋にお邪魔するようになった
最初に先生に気持ちよくして貰ったあと、先生のお手伝いをした
いろいろな男の人がいることを知った
ゴツゴツした人、ブヨブヨした人
汗臭い人、香水臭い人
小指の無い人もいた
指を絡ませるようして手を握られたとき、それに気付いた
障害を持っている人なんだな、と思った
だから他の女の人とは、私にしているようなことができないんだ
さわ子先生はそういう人たちの手助けをしている
そのお手伝いをしている自分が、とても誇らしかった
ズルいとは思ったけど演技することも覚えた
気持ち良さそうな声を出すと男の人が果てるのが早くなる
早くさわ子先生に戻ってきて貰いたかったから、頑張って演技した
半年がすぎると、声に聞き覚えのある男の人が増えてきた
「ムギちゃんが頑張ってるからよ」
そう、さわ子先生に誉められた
誉められると、もっともっと期待に応えたくなった
高校のときの物理の先生に似た声もあった
他にも体育と歴史と…
それから教頭先生
だけど声の主が誰であろうと、もうどうでも良かった
さわ子先生から誉めて貰いたいだけだった
だけど徐々に、先生から触れて貰える時間は減っていった
嫌われたのかな…
直接聞く勇気の無い私は、その分お手伝いを頑張った
一年が過ぎ、また桜の季節がやってきた
もう3ヵ月くらい先生から触れて貰っていない
お手伝いを済ませたあとで溜まっていた食器を洗う
勇気を振り絞った
「私のこと好きですか?」
「ん?あぁ、大好きよ」
「………」
「それ終わったら肩揉んでー」
「はい」
…あぁ
先生は遠いところに行ってしまった
追いかけなきゃ
私は先生のものなんだから
食器を洗い終わり先生の後ろに立つ
「強めにお願いねー」
「はい」
もう一番私を見て欲しかった
笑って欲しかった
身体中を綺麗にして欲しかった
だから追いかけなきゃ
両手を振り上げる
そして
握りしめた包丁を一気に振り下ろした
先生が何か叫んでいる
構わずに振り下ろす
何度も何度も…
先生の血
綺麗な赤色だった
こんなに綺麗な血の持ち主が、悪い人なわけがない
私の大好きなさわ子先生は、やっぱり綺麗な人だったんだ
先生が床に崩れ落ちる
血が水たまりをつくる
私は全裸になり、その真ん中に跪いた
先生の血で全身を洗い流す
汚れた私の身体を綺麗にして欲しかった
血にまみれた手を股間にあてがう
先生に触って貰っているような気持ちになる
手を動かし続けた
最初はゆっくり
だんだんと早く
一番汚れている部分は、一番丁寧に洗わなきゃ
絶頂がせり上がってくる
「先生!さわ子先生!」
懸命に名前を呼んだ
早く先生に追いつきたかった
全身を覆う波
今までで一番大きな波
先生の血の中でその波に包まれながら
私は
左の首筋に包丁の刃を走らせた
ギターの弦が切れるような音がしたあと、首筋から血が噴き出した
先生と同じ色
良かった…
私も綺麗なままでいられたんだ
先生の血と私の血が混ざり合い、溶け合う
大きくなっていく水たまりの中に身体を横たえ、懸命に手を伸ばす
さわ子先生…
しっかりと手をつなぐ
私たちは
二人だけのものだった
大好きなさわ子先生に、やっと追いつけた気がした
先生の顔を見ながら最後の息を吐き出す
やっと笑ってくれた気がした
おわり
611 : 以下、名... - 2010/10/06(水) 23:21:37.44 QmBMqUlnO 57/57終わった…
とりあえず一言
ムギごめん…