1 : ◆p3yuNM37DY - 2014/10/07 00:02:22.97 /qeubRI60 1/23

小鳥「えぇ……というか、気づいてなかったんですか?」

P「知らなかった……そんな……」

小鳥「事務所の皆は、とっくに気付いてますよ?」

P「えぇ!?そうなんですか!?」

小鳥「てっきり、プロデューサーさんも気付いてるかと思ってましたよ」

P「なんてこった……」

P(アイドルに好きな奴がいるだなんて、世間に広まってしまったら……)

P(アイドルとしての響の人生が、終わってしまう!!)

元スレ
P「響に好きな男がいる?」
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1412607732/

2 : ◆p3yuNM37DY - 2014/10/07 00:07:55.51 /qeubRI60 2/23

P「それで、響の好きな相手って誰なんですか!?」

小鳥「えー……本当の本当に、気付いてないんですか?」

P「うっ……すみません、プロデューサーのくせに……」

小鳥「……まぁ、プロデューサーさんが鈍感なのも皆知ってますからね」

P「俺の知っている相手なんですか?」

小鳥「えぇ、知り尽くしてますよ」

P(そんな……俺の知っている人物とだなんて……)

小鳥「でも、プロデューサーさんには悪いですけど誰かは言えません」

P「えぇ!?何でですか!?」

小鳥「響ちゃんの為です!」

P「響の為……ですか?」

P「……まぁ、確かに知らない所で本人の秘密を知られるのは嬉しくないですね」

小鳥「……まぁ、そういう事ですね、はい」

3 : ◆p3yuNM37DY - 2014/10/07 00:13:10.36 /qeubRI60 3/23

P「でも、もし響とそいつが会ってたりして」

P「その瞬間をパパラッチかなんかに撮られてしまったら……」

小鳥「それは、プロデューサーさんが注意していれば大丈夫です」

P「俺が注意を?何故?」

小鳥「それも、秘密です」

P「えぇ……またですかぁ」

P「何で俺が注意したら大丈夫なんだ?気になる……」

小鳥(自分がその相手っていう可能性を考えるのは無いのかしら……)

4 : ◆p3yuNM37DY - 2014/10/07 00:20:17.19 /qeubRI60 4/23

P「まぁとにかく、響とこの事について話し合っておきますよ」ガタッ

小鳥「そうですか……あまり話を深く掘り下げないようにしましょうね?」

P「はい、わかりました」スタスタ






小鳥「……響ちゃん、この先苦労するだろうなぁ……」

小鳥「あたしと同じで結婚が遅れるタイプね、きっと」

小鳥「って!あたしの場合遅れるというより当てが無いんですけどね!」

小鳥「てへピヨッ!!」

小鳥「……さぁーて、仕事に生きるとしますかぁ……」カタカタ

6 : ◆p3yuNM37DY - 2014/10/07 00:30:35.17 /qeubRI60 5/23

P「注意するのはいいが、響はどこにいるんだろうか……」スタスタ

P「……いや、ちょっと待て」ピタッ

P「女の子にこんな事を急に聞くのって、失礼だよなぁ……」

P「それに、響の性格の事もある」

P「きっと、誤魔化したり隠し通そうとするだろう」

P「それに、このまま行っても証拠も何もないから……」

P「証拠は!?とか聞かれた時、何も出来なくなる……」

P「しまった……準備不足だったか」


P「仕方ない、音無さんにもっと情報を貰いに戻……」


ガチャッ


「あっ!プロデューサー!はいさーい!」

7 : ◆p3yuNM37DY - 2014/10/07 00:35:21.38 /qeubRI60 6/23

P「あ……響……」

P(しまった……何てタイミングの悪い……)

P「や、やぁ、響。おはよう……」

「……ん?なんか元気ないぞ?プロデューサー」

P「いや……ちょっとな」

「むむ……もしかして、何か隠しているなー!?」

P「いやぁ、そんな事……」

「ほら!正直に、白状するんだぁ!!」

P「待て待て、俺は何も……」

P(……いや、待てよ)

8 : ◆p3yuNM37DY - 2014/10/07 00:38:39.38 /qeubRI60 7/23

P(ここで響にペースを奪われたら注意出来なくなるな……)

P(それはダメだ……響にペースをとられないように)

P(ここは少し、強気で行こう!)

P(ちょっと脅す感じになるけど、ごめんな!響!)

P「……何かを隠しているのは、響の方じゃ無いか?」

「え?」

P「もう、俺は知ってるんだからな」

「な、何を?何のこと!?」

P「響……お前」

P「好きな男がいるんだってな?」

「!!!!???」

10 : ◆p3yuNM37DY - 2014/10/07 00:43:38.89 /qeubRI60 8/23

「え、えぇ!?///」

P「もう、知ってるぞ。俺は」

「な、な、な……///」

「ま、待って欲しいぞ!」

「そ、そんなわけないじゃないか!」

「じ、じぶ、自分に好きな男の人がいるなんて、そんなわけないじゃないか!///」

「自分は、トップアイドルを目指してるんだからな!」

「ふ、ふーんだ!///」ツーン

P(やはり、隠し通すつもりか……)

P(……少し危険だが、ここは仕掛けるか)

P「響」

「……な、何?」

P「もう、誰が好きなのかも俺は知ってるんだからな」

「………………」

「!!!??」

11 : ◆p3yuNM37DY - 2014/10/07 00:47:41.98 /qeubRI60 9/23

「うえぇぇぇ!?///」

P「ぜーんぶ、知ってるんだからな」

「そ、それじゃあ、プロデューサーは……もう自分の気持ちを……///」

P「あぁ、もう全部知ってるよ」

「……うんぎゃーーーー!!///」

「プロデューサーなら、鈍感だから気付かれないと思ってたのにぃ……///」

「それが、バレちゃうなんてぇ……むぅ〜……///」

P(……やった!何とか上手くいったようだな!)

P(時には、嘘をつくのも一つの策だな!)

P(バレるかヒヤヒヤしたが……)

P(ゴリ押しでも何とかなるもんだ!)

12 : ◆p3yuNM37DY - 2014/10/07 00:54:12.45 /qeubRI60 10/23

「………………///」ドキドキ

P「今、それについて丁度話し合おうとしてたんだ」

「そ、そうなんだ……///」

P「じゃあ響、最初の質問だ」

P「お前、どうして好きになったんだ?」

「えぇっ!?///」

「い、いきなりそんな率直に……///」

P「さぁ、正直に言うんだ!」

「え……えっと……その……///」モジモジ

P「大丈夫だって、からかったりしないから」

(そういう問題じゃないぞ……///)

(本人に言うなんて、そんな……///)

14 : ◆p3yuNM37DY - 2014/10/07 01:03:12.45 /qeubRI60 11/23

「……えっと…ま、まず、一番の理由は……」

P「うん」

「自分の事を、すごく大事にしてくれるから……///」

P「なるほどな……」

「前に熱っぽくなって、体がキツかった時も……」

「わざわざ自分の家に来て、看病してくれたし……///」

P(ん……?俺も前にそんな事したような……)

P(まぁ、プロデューサーが看病するのと好きな奴にされるのじゃ大違いだな)

P「うん……お前の気持ちは、十分に伝わった」

「うぅ……恥ずかしいぞ……///」

P「それで、お前はどう思ってるんだ?」

「え……?だ、だから、その……好きって……」

P「あぁ、いやいや、言葉足らずだった」

P「ルックスとか、性格をだよ」

「えぇっ!?そんな事もきくのか!?」

P「あぁ、ちゃんと知っておきたいからな」

P(そいつが、どんなやつかを)

15 : ◆p3yuNM37DY - 2014/10/07 01:09:50.31 /qeubRI60 12/23

「うぅ……えっと……その……///」

「初めて会った時は、見た目も性格も普通だなーって思ってた……」

「でも、自分に優しくしてくれたり、毎日一生懸命頑張ってる姿見てたら……」

「何でもカッコ良く思えてきちゃって……その……///」

「正直ルックスも性格も全部かっこいいって今じゃ思っちゃって……///」

P(惚れた時の、典型的パターンだな……)

P(好きな奴がする事は、なんでも良く見えちゃうもんなんだよな)

P(今の響に、好きな相手がどんなのか正確に聞き出すのは無理だな……)

17 : ◆p3yuNM37DY - 2014/10/07 01:13:44.21 cMELR/phO 13/23

P「わかった……じゃあ、響」

「な……何?」

P「居場所を教えてくれ」

「……え?」

P「だから、どこにいるかを教えて欲しいんだ」

「え?………え?」

「な、なにいってるんだ?プロデューサー?」

P「ちゃんと話をしたいから、そいつの場所を教えて欲しいんだよ」

P「さぁ!教えてくれ!」

「…………………」

「ここ」

P「え?」

18 : ◆p3yuNM37DY - 2014/10/07 01:19:00.93 cMELR/phO 14/23

「だから……ここにいるぞ」

P「………………」

「………………」

P「………………」


P「えっ!!??」

(なんで驚いてるんだ……?)

P「ここに?いる?えっ?」

P(ど、どういう事だ?ここには響と俺しか……)

P(…………あっ!?)

P(ま、まさか……)

P(響の好きな男……そいつは………)









P(今、ここのスグ近くにいるのか!!?)

19 : ◆p3yuNM37DY - 2014/10/07 01:25:11.30 /qeubRI60 15/23

P(なんてこった……気付かなかった……)キョロキョロ

(………プロデューサー、本当に何を言ってるんだ?)

(………もしかして、プロデューサー)

(本当は、自分の好きな相手をわかってないのか?)

P(どこだ……?どこに……)キョロキョロ

P(…………はっ!!)

「……………」ジー

P(ま、まずいな……なにやら響に疑いの眼差しを向けられているような……)

P(……よし、だったら)

P「……なーんてな!!!!」

「?」

P「気付いていたよ、俺は」

P「響の好きな奴が、ここにいるってなぁ!!!」

「……………」

「う、うん……そうだよね」

20 : ◆p3yuNM37DY - 2014/10/07 01:32:25.40 /qeubRI60 16/23

P(……よし!なんとか疑いは晴れたっぽいな!)

(……やっぱり、自分の気持ちに気付いてないんだ)

(本当に知ってたら、こんな不自然な行動取らないもんね……)

(はぁ……なーんだぁ)

(自分が、一人で勝手に恥ずかしがってただけか)

(よく考えたら、何か質問がおかしかったもんね)

(はぁ……なんか、ドッと疲れたぞ……)

21 : ◆p3yuNM37DY - 2014/10/07 01:37:33.47 /qeubRI60 17/23

P(……しかし、どうしようか)

P(本当は、相手がどこにいるなんて気付いてない)

P(だけど、響にはそいつと話をするって言っちゃったし……)

P(くっ……どこにいるんだ、そいつは!)チラッチラッ…

P(……いや、待てよ)

P(………あるじゃないか!)

P(相手を見なくても、話したい事を伝える方法が!)

P「……響」

「……何?」

P「さっき言った通り、今からその相手と話すぞ」

「話しって……それじゃ、ただの独り言に……」

P「……スゥー」

(……?深呼吸?)

P「………………」

P「聞こえるかーーーー!!!!!!???」

「っ!!!??」ビクッ

22 : ◆p3yuNM37DY - 2014/10/07 01:43:23.55 /qeubRI60 18/23

P「いいかーーー!!!???ここからお前に話しかけるからなーーー!!!!!!!」


「ぷ、プロデューサー!!なんで急に大声で……」

P「いいかーーー!!!!??」

P「俺は、響とはあまり長い時間一緒に過ごしてないがな!!!!!!」

P「一緒に過ごした時間の濃さには自信がある!!!!!」

P「だから、俺は響の事をよく知っているつもりだーーー!!!!!!」

「急に、何を……」

23 : ◆p3yuNM37DY - 2014/10/07 01:50:26.19 cMELR/phO 19/23

P「他の人から見た響は、元気で優しい子でいつも自信満々な子だ!!!!!」

P「だけどなぁ、俺は知ってる!!!」

P「本当は、寂しがり屋で泣き虫で不安になる時が多々ある子なんだ!!!!!」

「ぷ、プロデューサー!そんな事大声で……///」

P「だけどなぁ!!!!!」

P「それも含めて、響は最高なんだ!!!!」

「……え?」

P「元気な響!優しい響!自信満々な響!泣き虫な響!寂しがり屋な響!甘えん坊な響!!!!!!」

P「全部最高なんだ!!!!」

「そんな……大きな声で……///」

P「そして、そんな響が俺は好きだ!!!!!」

「………!!??」

24 : ◆p3yuNM37DY - 2014/10/07 01:55:52.33 cMELR/phO 20/23

P「俺は、響の将来も出来る限りプロデューサーしたいんだ!!!!!」

P「簡単に、響を他の男なんかには絶対にやらないからな!!!!!」

P「響は俺の、永遠のトップアイドル何だからな!!!!!!」

「プロデュー……サー……///」

(これって……もしかして……)

(こ、こ……告白……?///)

(プロデューサー……もしかして、この告白をするために)

(おかしな質問を……)

P「いいかぁ!!!わかったなぁ!!!!????」

(………………///)もじもじ

P(………響の好きな奴に、聞こえたかな?)

25 : ◆p3yuNM37DY - 2014/10/07 02:07:33.61 cMELR/phO 21/23

P(まぁ、こんだけ大声を出したらいくらなんでも……)

「……プロデューサー」

P「おぉ、響」

P「うるさくして、すまなかったな」

P「今言ったとおり、俺がお前に見合う男をちゃんと探……」

「プロデューサー!!」バッ

P「うわわっ!?」

P「な、なんだよ、抱きついてきて」

「えへへ……だってプロデューサーが、大きな声で想いを言うから……///」

P「はぁ……全く、甘えん坊な響だな」なでなで

「……甘えん坊な自分、いや?///」

P「そんなわけないだろ?」

26 : ◆p3yuNM37DY - 2014/10/07 02:12:27.93 cMELR/phO 22/23

P「さっきも言ったが、お前は最高だよ。響」

「……えへへっ、プロデューサー!」

「だぁーい好き!///」ギュウゥ…

P(響に、こんなにも信頼されているんだ……)

P(この信頼を裏切らないように、響をトップアイドルにして……)

P(こいつに見合う、最高のいい男を探しとかないとな!)

P(響も、納得してくれてよかったよかった)

P(……だが、響の好きな奴と無理矢理引き離した形になってしまったな……)

P(悪い事をしたな……よし、償いとして……)

P「響、お前がトップアイドルになったら何でもしてやるぞ」

「……え?なんでも?」

27 : ◆p3yuNM37DY - 2014/10/07 02:19:12.93 cMELR/phO 23/23

P「あぁ、本当に何でもしてやる!」

P「俺に出来ること、じゃなくて本当に何でもだ!」

P「響が一生懸命に努力をして、トップアイドルになるんだ」

P「俺だって、響の願いを何がなんでも叶えないとな!」

「なんでも……いいの?」

P「あぁ……あ、でも、お金とか時間がかかる事なら猶予を……」

「じゃあ……もし、自分がトップアイドルになったら……」

「その時は………プロデューサーと……///」








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