~大室家~
向日葵「また宿題を忘れて課題を出されたなんて、本当に櫻子は……」ブツブツ
櫻子「いいから手伝って! じゃよろしく」ゴロン
向日葵「それは手伝うって言いませんわ!」ベシ
元スレ
花子「ひま姉、それ櫻子の下着だし」
http://hayabusa.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1359121842/
向日葵「このwillが『~するつもり』という意味の……」
櫻子「ううむ……」
>ピーピーピー
向日葵「? 何の音ですの?」
櫻子「あ、ストーブの灯油が切れてしまった! 寒くて課題できない向日葵あとはよろしく……」ゴロリン
向日葵「どさくさにまぎれて寝るんじゃないですの!」ベシン
櫻子「灯油入れるのめんどくさい……」グテー
向日葵「はぁ……じゃあ私が入れてきますわ……」
櫻子「さっすが向日葵!」パチパチパチ
向日葵「そのかわり、真面目に課題をやりますわね?」
櫻子「……それはどうだか……」フフン
向日葵「……怒りますわよ?」ゴゴゴ
櫻子「ごめんなさい真面目にやります!!」ドゲザ
櫻子「灯油は下の階の押入れの中だぞー」
向日葵「分かりましたわ」バタン
櫻子「……」
櫻子「さすがにちょっと悪いかな……」
櫻子「課題を教えてもらっている上に、ストーブの灯油を入れるという面倒な作業まで……」
櫻子「いや、向日葵は私専用の家庭教師! これぐらいしてもらってもいいだろう……」
櫻子「でも家庭教師とこれは全く別だし……」
櫻子「……」ムムム
櫻子「ミルクティーでも入れてくるか。あとお茶菓子とか……」ガチャ
向日葵「櫻子、入れてきましたわ」ガチャ
部屋「」ガラン
向日葵「あら? 櫻子……?」
向日葵「……」チラッ
向日葵「」バタン!
向日葵「」サッ
向日葵「押入れの中にもベッドの下にもいない……」
向日葵「ふざけてどこかに隠れている、という訳ではなさそうですわ」
向日葵「トイレにでも行ったのかしら……」
向日葵「よその家で一人というのは、何とも落ち着かないものですわ」ソワソワ
向日葵「櫻子のベッド……」チラ
向日葵「座るだけなら……」ポスン
向日葵「ここに毎晩、櫻子が寝て……」ナデナデ
向日葵「っ……///」バタッ
向日葵「はぁ……///」ゾクゾク
向日葵「……///」ポワー
向日葵「ってダメダメ! ダメですわ! いくら櫻子がいないからって、こんな事をしてしまうなんて!!」ガバッ
向日葵「……」チラ
向日葵「櫻子のタンス……」
向日葵「……///」フラフラ
向日葵「ダ、ダメ!! いくら何でもそんなことしたらダメですわ!」
向日葵「もし誰かに見られでもしたら収拾がつきませんわ!」
向日葵「でも……あの中には櫻子の服とか、靴下とか」
向日葵「下着とか……」
向日葵「っ……///」ソーッ
櫻子「あっれー? おっかしいなー」ゴソゴソ
花子「櫻子? 何してるし」
櫻子「この棚に入ってたビスケット知らない?」
花子「それなら、昨日撫子お姉ちゃんがお茶菓子に持って行ったし」
櫻子「こ、これは想定外……! あとはこれといったお茶菓子が無いし……」
櫻子「かといってミルクティーだけはさすがに……」
花子「何かあったし?」
櫻子「いや、向日葵をたまにはオモテナシしてやろうかと……」
花子(ど、どういう風の吹き回しだし……!?)
櫻子「そうだ!」ピーン
櫻子「花子! ちょっとミルクティー淹れて向日葵に出してやって!」
花子「な、なんで花子が!?」
櫻子「もう8歳なんだからそれくらい出来るだろ! 私はコンビニ行って何か買ってくるから!」
花子「あっ! ちょっと待つし!!」
櫻子「すぐに戻るから!!」ダダダ
花子「行っちゃったし……」
花子「もう、しょうがないし」コポコポ
向日葵「櫻子のブラ……」ゴソ
向日葵「やっぱり入りませんわ」
向日葵「どうして同い年なのにこんなに違うのかしら……」
向日葵「……これは、私があげたマフラーですわ」ゴソ
向日葵「毛玉だらけですわ」プチプチ
向日葵「! これはパンツ……!!」ゴソッ
>ガチャ
花子「んしょ、よいしょっ……」ソロソロ
花子「こぼしたらまずいし……」ソロソロ
花子「ふう……着いたし」ハァー
>ガチャ
花子「ひま姉、お茶だし」
向日葵「」
向日葵「あ……あわわ……」ガタガタ
花子「? 何してるし?」キョトン
向日葵「こ、これはその」アセアセ
花子「ひま姉、それ櫻子の下着だし」
向日葵「……!!」ハッ
向日葵(ま、まずいですわ!! 右手には櫻子のパンツを持ったまま!)
向日葵「で、ですのであの、あの、これは、その、えっと」アワアワ
花子(ひま姉は何してるし……? その前に、何をそんなに焦ってるし……?)
櫻子「うおー! ケーキ買って来たぞ向日葵ー!」ダダダ
花子「あ、櫻子だし」
向日葵「」
櫻子「何だ、ちょうど良かったんじゃん。やはりどこかのおっぱい女と違って私は運動神経抜群だから……」
>いくつか引き出しが開いたタンスの前で、パンツ片手に立ちすくむ向日葵の図
櫻子「」
櫻子「……な……!?」
向日葵「」ヘタ
花子「……どうしたし?」
櫻子「は、花子。ケーキ食べていいよ」
花子「えっ? 急にどうしたし?」
櫻子「それどころじゃ無くな……あ、いや、それ向日葵が苦手なケーキだって思い出した」
花子「でも、本当にいいし?」
櫻子「いーから。ほら勉強するから、出てった出てった」
花子「わ、分かったし……」バタン
櫻子「……ひ、向日葵?」クル
向日葵「櫻子ぉ……」ウルウル
櫻子「わぁ! な、何泣いてんだ!?」
向日葵「だって、私……ごめんなさい……」グスグス
櫻子「う、うぅ……」
櫻子(どうすればいいんだこれは……!?)
櫻子(昔からの幼馴染がタンスをあさってきて、しかもパンツまで……)
櫻子(これは、単刀直入に聞いたほうが……)
櫻子「向日葵……どうして私のパンツを、その……///」
向日葵「そ、それは……///」ウルウル
向日葵「それは……」
櫻子「それは……?」
向日葵「櫻子、あなたの事が好きで、だからつい、抑えられなくて……」
櫻子「す、好きっていうのは、友達としてじゃなくて……?」
向日葵「……恋人としてですわ」
向日葵「でも、ごめんなさい。その気持ちが強くて、そしてあなたがいない隙に、こんなことしてしまって……」
櫻子「……」
向日葵(もう、どうしようもありませんわ。櫻子と一緒に勉強したり、遊んだり、学校に行ったり……)
向日葵(そんな事も、もう……)
櫻子「向日葵!!」
向日葵「ひっ!」ビクッ
櫻子「ほれ」コト
つミルクティー
向日葵「……?」
向日葵「これは……?」
櫻子「こういう時に温かい物を飲むと、気分が落ち着くってねーちゃんが言ってた!」
向日葵「あ、ありがとう……」スッ
櫻子「……」
向日葵「……冷めてますわ」
櫻子「あ、ホントだ。こりゃー一本取られた!!」アッハッハ
向日葵「意味が違いますわ!」
櫻子「ほれ、いつも通り」
向日葵「……あ」
櫻子「」ドヤァ
向日葵「……///」クスッ
櫻子「いつから、私のことそういう風に思ってた?」
向日葵「……物心ついたころからですわ」
櫻子「そりゃ偶然」
向日葵「?」
櫻子「私と同じだ」
向日葵「えっ……?」
櫻子「私もまだ、これからも向日葵と一緒に勉強したり、遊んだり、学校に行ったりとかしたいし」
向日葵「さ、櫻子っ……!」
櫻子「向日葵のこと、そういう意味でアレだって、ずっと思ってたし……!」
向日葵「わ、私だって……!!///」
櫻子「だから! 私も、そ、そういう意味でっ……!!///」
ひまさく『好き!!』
向日葵「……///」ハァハァ
櫻子「……///」ハァハァ
向日葵「言えた……言えましたわ……!///」
櫻子「私のほうが早かったな!」フハハ
向日葵「わ、私のほうが早かったですわ!」
櫻子「なんだと! このおっぱい魔人めー!」モミッ
向日葵「ひゃあっ! 誰ががおっぱい魔人ですの!!///」サワッ
ひまさく『……』
向日葵「……やっぱり、成長してませんわね」ツルペタ
櫻子「う、うるさーい! このこの!///」モミモミ
向日葵「や、やめっ……///」
櫻子「私にひれ伏すがいい向日葵!!」ハハハハハ
向日葵「くっ……ま、負けませんわ!」ガバッ
~20分後~
向日葵「つ、疲れましたわ……」グッタリ
櫻子「うう……今回は引き分けという事にしてやる」グッタリ
向日葵「ふぅ……」コテン
櫻子「向日葵。腕枕して」チョコン
向日葵「もうしてますわ」
櫻子「ね。眠い……」ウトウト
向日葵「寝るならちゃんとベッドで。ほら」
櫻子「起こしてー」
向日葵「しょうがありませんわね……///」グイ
櫻子「えへへ……///」
向日葵「課題はまた、明日やりましょう」
櫻子「ん……」ムニャムニャ
向日葵「じゃあ私は帰りますわ。何かあったら、電話なり何なりして来て……」
櫻子「……ねぇ」グイ
向日葵「?」
櫻子「おやすみ、ひまちゃん」
向日葵「……!///」
向日葵「……///」チュッ
櫻子「ん……///」
向日葵「おやすみさーちゃん。また明日、来るからね……///」
櫻子「うん……///」
~廊下~
向日葵(櫻子と恋人……櫻子と両想い……///)
向日葵(ああ……夢じゃありませんわ……///)ポー
撫子「おーい、ひま子?」
向日葵「あわっ!? な、撫子さん!?」
向日葵「今お帰りですか?」
撫子「まぁ、そんなとこ」
向日葵「お邪魔しました。また明日もお伺いしますので……」
撫子「また櫻子の課題?」
向日葵「ま、まあそんなところで……///」モジモジ
撫子(なぜ顔を赤らめる……?)
撫子「悪いねいつも。あの子がしっかりしないばっかりに」
向日葵「いえ、とんでもありません。櫻子と課題をするのはもう日課のようなもので……」
撫子「まあひま子がいいならいいけどね……」
向日葵「では、お邪魔しました」
撫子「うん。気をつけて」
撫子「ただいまー」
花子「あ、撫子お姉ちゃんお帰りだし」モグモグ
撫子「花子? どうしたのそのケーキ」
花子「なんか、櫻子がくれたし」
撫子「……花子、嘘をつくならもっとまともな……」
花子「嘘じゃないし! 実は……」
かくかくしかじか
花子「結局ひま姉が何してたか分からないし……」モグモグ
撫子(ひま子がタンスをあさってた……? でも、ひま子のあの様子……)
撫子(そっか。ようやくか)
花子「ケーキもう1個冷蔵庫にあるから、撫子お姉ちゃん食べてもいいし」
撫子「ありがと。あ、花子」
花子「なんだし?」
撫子「今の話、もっと大人になったら分かるよ」
花子「……?」
>ダダダダダダダ
櫻子「花子!!」バターン
花子「わっ!? な、なんだし!」
櫻子「け、ケーキはどこへやった!? 夢ですっごくでかいケーキを向日葵と切り分ける夢を見て思い出した!!」
花子「え? もう食べちゃったし」
櫻子「何!? よ、よくも私たちのケーキを! 金払えー!!」
花子「何言ってるし!! くれるって言ったのは櫻子だし!!」
撫子「まぁまぁ。ほら、櫻子」
つ5000円
櫻子「え? ねーちゃん?」
撫子「これでケーキ買ってきな。明日また、ひま子も来るんでしょ?」
櫻子「えー!? いいの!?」
撫子「その代わり、ちょっと高いのを買ってきな。いつもひま子に迷惑かけてんだから」
櫻子「おー! やったー1ホール買えるぞー!!」ヒャッホー
撫子(ウェディングケーキ代ね。結婚おめでとう)
終わりだし
57 : 以下、名... - 2013/01/26(土) 02:21:41.67 GHD1qtH/0 30/30支援などなどありがとうございました
幼馴染というのは非常にぐっとくるものがありますね