キョン「は?」
ハルヒ「だから話しかけてたんだって!」
キョン(まーた変なこと言い出した…)
ハルヒ「これでみくるちゃんとおっぱいが別の人格という可能性が浮上したのよ!」
キョン「おい!ハルヒちょっと待て!」
ハルヒ「ん?なによ急に大きな声出して」
元スレ
ハルヒ「みくるちゃんがおっぱいに話しかけていたわ」
http://yuzuru.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1287067429/
キョン(まずい…こいつが本気でそう思ったとなると…)
キョン「おいハルヒ!お前それどこで見たかちゃんと説明できるんだろーな!?」
ハルヒ「もちろんできるに決まってるわっ!」
キョン(おいおい頼むぜ…お前が本気で思うってことはだな。ううっ…考えただけでおぞましいことになるぞおい…)
ハルヒ「昨日、私みくるちゃんをトイレで見かけたのよ」
昨日 お昼休み
ハルヒ(あーあ。やっぱりこの学校普通すぎてつまんないわね…)
ハルヒ(わがSOS団の価値が分からないのも納得だわ)
みくる(ここのトイレなら…だれもいないよね?)キョロキョロ
ハルヒ(おっ!?あれは…我がSOS団のマスコットみくるちゃんじゃない)
ハルヒ(退屈だし…ちょっと驚かしてやろうかしら。ぐふふふ…)
がちゃ
みくる(ここなら大丈夫…だよね?)ピポパポ
みくる「…はい。こちら…はい…」
ハルヒ(なにやら携帯で誰かと話をしているようね…)
ハルヒ(まあまずはよじ登って上からでも覗いてやるわっ)ノシノシ
みくるがおっぱいにむかって話しかけているのだった!
ハルヒ(…な、なななんですってぇぇ!!!)ガビーンガビーン…
ハルヒ「というわけだったのよ」フフン
キョン「…ってそれで納得できるか! だいたい一番大事な所をはしょっちまってるじゃねーか!」
ハルヒ「なにようるさいわねー。そのときみくるちゃんは両手を使ってなかったし、どこにも携帯なんてなかったのよ?しかもしきりにおっぱいに向って話かけていたんだからっ!」ビシッ
キョン「そう…なのか?」
ハルヒ「ええそうなの!不思議よね…これはもうみくるちゃんには極秘で調査の必要が…」ゴニョゴニョ
キョン(あー…。きっとあれだな。例の未来通信用の秘密道具かなんかなんだろうな。それにしてもまた面倒なことになりそうだぜ。ちくしょう…)
キョン「…よし!その極秘調査、俺が引き受けようじゃないか」
ハルヒ「あんたが?ダメよ却下」プイッ
キョン「な、なんでだよおい!」
ハルヒ「キョン?あんた下心見え見えなのよ。あーやらしい」
キョン(こ、このやろう…お前のせいで本当に朝比奈さんと朝比奈さんおっぱいが分裂するなんて恐ろしいこと実現しちまうんだぞ…あれは意志を持たぬからこそプルルンであってだな…)
ハルヒ「そうね…じゃあ有希にでもたまには頼もうかしら」
長門「…」
キョン(長門よ、頼む!本物の宇宙人であるお前ならこのピンチがわかるだろっ!引き受けてくれぇ!)
長門「…わかった」
ハルヒ「さすが有希ね!…どっかの下心丸見えのキョンとは大違いだわっ」
キョン「はあ…勝手に言ってろ…」
キョン(だがほんと助かったぜ。このままハルヒの奴が自分で調べるとか言い出したらどうしようかと思ったが…まあ人に任せるくらいの信じようじゃ、実現するレベルにまで到っては無いだろうからな)
ハルヒ「団長命令よ!みくるちゃんのおっぱいの謎を究明すること! 事と次第では私も動くことになりそうね…ふふふ」キラーン
キョン(そんな恐ろしい事態になってたまるかっての…)
ハルヒ帰宅
キョン「…で、だ」
長門「…」
キョン「長門、今のこの状況どうみる?」
長門「…無視できないレベル」
キョン「だよな…ていうか本人が今いないってことがかなり問題だよな。古泉の奴は置いといてもいいが」
長門「先程、朝比奈みくるの胸に微弱な生命反応を感知した。例えるなら生き物が新しい生命を宿した感覚に似ている」
キョン「おいおい…冗談なら笑えんぞ?」
長門「いいえ」
キョン(長門よ…せめて愛想くらい覚えるようになれば男どもにも大人気だろうに)
キョン「まずは朝比奈さんに会わないことには始まらないな」
長門「…」
キョン「なあ長門。朝比奈さんの胸が本当に人格持ってしまうようになっちまうのって、ハルヒのやつ次第なんだろ?」
長門「ええ」
キョン「まったくとんだ大物だぜアイツは…」
長門宅
キョン「い、いただきます」
長門「どうぞ」
キョン(この展開…なんだか前にもあったような気がするな)ズズッ
コトッ
長門「…」トポトポ
長門「どうぞ」
キョン「…おお」ズズッ
キョン(朝比奈さん早く来てください…)
ピンポーン
キョン(救いの鐘だっ…)ゴフッ
みくる『もしもーし、長門さーん?キョンくーん?』
……
みくる「うえぇええええぇえっ!そ、そんなぁ…困りますぅ…」グスッ
キョン「気持ちはお察しいたします…」
みくる「キョンくぅ~ん…」ウルウル
キョン(うっ…そ、その目は反則ではないでしょうかっ!?)ダラダラ
長門「…」
キョン「…やはり未来関係の秘密道具でしたか」
みくる「はい…詳しくは禁則事項なので言えないですけど」
キョン「まあその辺はわかってて聞いているので大丈夫です」
キョン(となると朝比奈さんからは無理に聞くのはやめたほうがいいだろうな。さすがに禁則事項とやらに触れて、タイムパトロールやらに狙われるとかなんとかいう展開はあまりにも洒落にならん)
キョン「ところで朝比奈さん。…とても…聞きにくいことなのですが…」
みくる「?…なんでしょうか?」
キョン「胸の状態は…その…いかがなものかと…」
みくる「は、はうわぁああ、き、ききキョンくん?//」アタフタ
キョン「け、けっして!けっしていかがわしい意味ではなくですね!!」
みくる「ああ、はいぃ…そ、そうですよね。スー…ハー…」
みくる「今のところなにも無いように思います。さっきお風呂に入ったんですけど、別にいつもと変わらなかったように…」
キョン「//」
みくる「…ふ、ふえぇーん!や、やっぱりなんかやですぅ」
キョン「ええと、まあまだ朝比奈さんにはなにも異常が出てないということでいいでしょうか?」
みくる「は、はい…」グスッ
キョン(まいった…今回は見事にやりにくい状況が訪れやがってる)
キョン「長門。お前はなんかないか?」
長門「…朝比奈みくるの胸が擬似的生命活動を行うパターンは全部で134ある。この中で情報操作レベルのものが74。そして…」
キョン「す、すまん毎度のことながらついていけない…なんだ…そうだな。最悪のパターンを教えてくれ」
長門「…」
長門「端的に言えば情報の爆発すなわちこの惑星の…」
キョン「やっぱいいわ…だいたいわかった…」ガクッ
キョン(毎度毎度、規模がでかすぎんだよな…はあ)
みくる「あ、あの…」
キョン「はい。なんでしょう?朝比奈さん」
みくる「わ、私…この時空軸での観測…あ、ちがうんです! き、禁則事項が、その…」
キョン「はい?」
みくる「まったくのイレギュラーの可能性があ、あるんです」
キョン「と…いうと」
みくる「く、詳しくはですね…禁則事項が禁則事項でして…」
キョン「うーん…まあいろいろ朝比奈さんも話せないみたいですし、今回は任せといてください。ね?」
みくる「す、すいませぇん…」シュン
キョン「…」
長門「…」
みくる「…」
シーン…
キョン(なんだこれは…閉鎖空間のごときプレッシャーじゃねえか…)ダラダラ
キョン「ま、まあ…なんだ?とりあえずは朝比奈さんにも今のところ異常はないみたいだし…」
?「あのすみません。ちょっといいでしょうか?」
キョン「ん?」
?「私にもこの話し合いに参加するチャンスをいただけませんか?」
キョン「…」
キョン(このクソ鼻にかかるスカした話し方…いや気のせいだろ?気のせいと言ってくれ…)
みくる「え?…きゃ、きゃあああぁああぁ!!//」
キョン(…よりによって聞いたことある声で登場しやがって…気にくわん…気にきわんぞ、くそがああああ!)ガクッ
?「改めまして、今回あなたがたと意思疎通ができるチャンスをいただいた幸運に感謝します」
キョン「おいこら。普通に会話に参加ですか」
?「これはこれは。紹介が遅れてしまったようですね、失礼」
みくる「な、なんなんですかぁこれぇ…」
?「先ほどそちらの方もおっしゃってましたが、私はある局所的な情報の爆発によって生み出された…擬似生命体といったようなものです」
キョン「ちょっと待て」
?「はいなんでしょう?」
キョン「俺はお前に似た野郎に覚えがあるんだが完全に同じタイプとみた」
?「それはそれは。ぜひお会いしてみたいものです」
キョン(考えただけでやかましい…クソ)
キョン「それで、長門。これはもうハルヒのやつが完全に信じちまってる、ってことでいいのか?」
長門「…いいえ」
長門「涼宮ハルヒはその可能性を完全に断定してはいない。この現象はいわば前兆。兆しに近い」
?「ええ。私は先ほど『意識』といわれるものを持ったばかりです。そして、自分でも自分自身が不安定な存在であると感じることができます」
キョン「なるほどな」
みくる「あ、あのぉ…」
?「ご主人様…とでもお呼びすればいいでしょうかね。ふふふ」
キョン(神々しい朝比奈さんの胸でなにをぬかしやがるこの野郎)
みくる「私はどうしたらいいんでしょうかぁ…」グスッ
キョン「そうですね…。ひとまずそれだけでも何とかしないとまずいな。…そういやお前、名前とかあるのか?」
?「名前…?そういった概念は与えられてはないようです」
キョン(ふむ…まあ長門に頼めばこいつを消すことくらい簡単なのかもしれんが、また朝比奈さんの胸に新たな変な奴がつく可能性を考慮すると、こいつにもまだいてもらったほうがいい気もするな。なにせ一応、実例になるわけだしな…性格は気に入らんが)
キョン「…しょうがない。これでいくか」
みくる「ほえ?」
キョン「長門。こいつの意識…というか魂っつうのか?そうだな…なんかに移動することとかできたりしないか?」
長門「…できる」
みくる「そんな…私たちの時代でも…人間が多岐の情報というものを持つ一つの固体、思念体である、ということがようやく判明したレベルなのに…」
長門「所詮、一つの情報思念という存在には違いがない。肉体はただの飾りとも言える」
みくる「…」
キョン(また未来人と宇宙人の対談か…ついていけないんだよ俺はふつうの赤点ギリの高校生なんでね)
キョン「まあ、こんなもんか」
兎ヌイグルミ「ずいぶんと愛らしいものに選んで頂いて光栄です」
キョン「わざわざ家から持ってきて頂いたんだから、朝比奈さんに死ぬほど感謝しろよ」
みくる「えへへ」
兎ヌ「どうもありがとうございますマスター」ペコリ
キョン(この気障ウサギが。ったく、どうしたもんか…)
キョン宅 自室
キョン「おい、頼むから妹とかの前ではじっとしてろよ?」
兎ヌ「もちろんです」
キョン「…はぁ。しゃべる猫に目からビーム…果てはしゃべるヌイグルミか? 俺が知っている現実はどこにいきやがったんだクソ」
兎ヌ「…涼宮さんという方、とても危険な存在のようですね」
キョン「…まあな」
兎ヌ「私のような世界の理を軽々と超越した存在を生み出してしまう人物…ぜひお会いしてみたいものです」
キョン「まあ明日になったら嫌でも会うことになる」
兎ヌ「あと私に性格的に似ているといった方にも会えるのも楽しみの一つではありますが。ふふふ」
キョン(それは俺はまったく楽しみじゃないがな)
朝
キョン妹「…ンくん!」
キョン妹「キョンくん!!起きなさい!!」
キョン「あ~あと5分だけ…」
キョン妹「もお~こうなったらおくのてだからね!いけシャミ!!」
シャミセン「ふぎゃああっ」
バリバリ
キョン「う、うおぉおぉおおっ!!」
キョン妹「おはようキョンくん♪」
登校
キョン(クソ…顔がヒリヒリしやがる)
キョン(しかしながらこの歳で鞄にヌイグルミをしのばせることになるとはな)
キョン(抜き打ち荷物チェックされたら俺の高校生活どうしてくれんだおい)
兎ヌ「…」
朝 教室
ハルヒ「…」プイッ
キョン「よおハルヒ。おはようさん」
ハルヒ「…なんだキョンか」
キョン(こいつには機嫌が良い時っていうのはないものなのか…)
ハルヒ「そういえばアンタ、今日はいよいよみくるちゃんのおっぱいの謎の真相に迫るんだからね?」
キョン「は?」
ハルヒ「あれから少し考えてみたんだけど、やっぱり団長じきじきに乗り出してみようと思うのよ。ことがことだから慎重に慎重を重ねる予定だけど」
キョン(おいおい、かなり乗り気になってるじゃねーかっ!)
キョン「ちょ、ちょっと待てハルヒ!お前、長門に任せるって言ってたのはどうすんだよっ!?」ガタッ
ハルヒ「ああ、あれ?やっぱりちょっと有希には荷が重過ぎるわっ。あっ、ちょうどいいから伝えといてくれる?」
キョン「お、おい!」
ハルヒ「さあーそうと決まれば今日の放課後からみくるちゃんを徹底マークよっ! 久々に胸が高鳴る展開だわっ!」
キョン(俺は胸が痛くなる毎度の展開だっつーの…はぁ…)
昼休み 緊急会議in部室
キョン「…というわけなんだ」
みくる「ふ、ふえええぇえ~そんなぁ…」
キョン「すいません…アイツの暴走を止められなくて」
古泉「まあ今回の場合しょうがないといったところでしょうか」
兎ヌ「そうですね。まったくもって同感です」
キョン「…お前ら予想通りやかましいなおい」
古泉「ふふっ…この可愛らしいお客様を紹介して頂けませんか?」
キョン「ああ。そいつはな…」
古泉「なるほど…それはまた面白いことになっていますね」
兎ヌ「この方が私に似ているといった方ですか。なるほどたしかに」
古泉「…どうやら僕たちはとても気が合いそうですね」
兎ヌ「まったくもって同感です」
フフフ…フフフ…
キョン(なんだこの気持ち悪い空間は…だれか何とかしてくれ…)
キョン「とにかくだ。このまま行くと第二…いや続々と朝比奈さんの胸に新しい生命が宿っちまうわけだ」
みくる「そ、そんなの嫌ですぅ~ふええ」
キョン「ああ、はいはい…泣かないでください?大丈夫ですからね?」
みくる「はいぃ…」グスッ
キョン「それでだ、長門。まさかとは思うが新しい擬似生命体とやらは…その…どうなんだ?」
長門「…今のところは感知されない」
キョン「ふう…ひとまずだな」
長門「だけど」
キョン「…な、なにかまずい事でも?」
長門「…」
長門「情報統合思念体は観測不能の莫大な情報が生まれる可能性を示した。すなわち兆しであったレベルと比べ、言語化できないほどの大きさのもの」
キョン「つ、つまりそれって…」
古泉「簡単に言えば大ピンチというわけですね…」
みくる「そ、そんなぁ~」
兎ヌ「…」
キョン「…よしわかった。いざとなったら、あんまり気は進まんがアレしかないだろ」
古泉「…でしょうね」
みくる「グスッ…ほえ?」
長門「…」
キョン「長門よ。例のタイムマシン、最悪使わせてもらうぜ?」
放課後
みくる「ど、どうもです…」
ハルヒ「み、みくるちゃんじゃないのっ!」ガタッ
ハルヒ「待ってたんだから~さあさあ着替えなさい!」グイグイ
みくる「きゃ、きゃああぁああっす、涼宮さん、まっ、…み、見ないでぇぇ!」
キョン(大丈夫ですよ朝比奈さん。心頭滅却の精神ですから)ガチャ
ハルヒ「ふ~む…」
みくる「うぅううぅ…そんなにじっと見ないでくださいぃ~」
ハルヒ(特に変わったところはないわね…)
キョン「おいもう大丈夫かハルヒ!?」
ハルヒ「大丈夫よ!入りなさい」
キョン「失礼しますっと…」
キョン「!」
キョン(や、野郎の存在を忘れていたぜ、ガッデム! 朝比奈さんの神々しい裸体を拝みやがったってことか。ぬいぐるみだとしても許せん…)ゴゴゴ
ハルヒ「…」じー
みくる「…」モゾモゾ
キョン「…おいハルヒ」
ハルヒ「なによ」
キョン「お前は視姦という言葉を知っているか?」
ハルヒ「ああ、知ってるわ。アンタみたいのがよくやりそうな行為でしょ?」
キョン(こ、こんのやろう…)
キョン「なあハルヒよ。そんなに見られたら朝比奈さんが困ってしまうだろ?ほらみろ、まるで小動物のように震えてるじゃねーか」
ハルヒ「ふん。まあいいわ」
キョン(ひやひやもんだぜまったく…)
ハルヒ「…!」キラーン
ハルヒ「みくるちゃん?」
みくる「はい?なんでしょうか」
ハルヒ「いつもいつもお茶ありがとうねー」ニコニコ
みくる「あっ、いえ。私も好きでやってるので…」
ハルヒ「そうだわっ!たまには私が淹れてあげるわっ!そうね、そうしましょう♪」
みくる「ふえっ?い、いいですよぉ?そ、そんな…」
ハルヒ「いいのいいの!さあーとっておきの淹れてあげるんだからっ」
…
みくる「あ、あの…もう大丈夫です」
ハルヒ「なーに言ってんの!ささっどうぞどうぞー」
みくる「ううっ…はいぃ…」
みくる「あの…す、すいませんちょっと…//」
ハルヒ「あっ、わかったトイレでしょトイレ! 我慢は良くないわ!行って来なさい」
みくる「はい…」
ハルヒ「チャンスね」
キョン「は?」
ハルヒ「わからないの?たくこれだからキョンはダメなのよね」
キョン(わかるがわかりたくないだけと言っておこうか)
ハルヒ「とにかく追いかけるわ!アンタは…まあいいわ待機してなさい」
キョン「へいへい」
…
キョン「…ふう」
兎ヌ「首尾は上々…といったところでしょうか」
キョン「まあな。あとは朝比奈さんがうまくやってくれれば大丈夫だろ」
ガラッ
古泉「どうも。遅れてすいません」
キョン「おう」
古泉「涼宮さんと朝比奈さんがいらっしゃらない…ふむふむ。なにか問題でもありましたか?」
キョン「まあ問題は山済みだが、とりあえずはうまくいってんじゃねえかってところだ」
古泉「なるほど。まあ貴方がそういうんでしたら大丈夫なんでしょう」
キョン「…そういやそうだ。アイツの…なんていうか心の中は最近どんな感じなんだ?」
古泉「至って正常…といったところですかね。以前のような不安定さはないと思いたいですが…まあ、ふふふ…それも貴方次第と言っておきましょう」
キョン「ふん、意味がわからんな」
古泉「ふふふっ」
長門「…」ペラッ
ハルヒ「…つまんない。帰るっ」
キョン「なんだ、おかえりか?」
ハルヒ「ええ。今日はもう解散でいいわ」
キョン「お、おい…」
ハルヒ「じゃあ」バタン
キョン「…」
古泉「…」
みくる「…」
長門「…」
キョン「なんか不機嫌になってるんだが…」
みくる「ご、ごめんなさい…たぶん私のせいです…」
キョン「そんな!朝比奈さんはうまくやりましたよ」
みくる「ううん。だって私が携帯電話をちゃんと取り出してるのをみて、自分を…自分の記憶を疑ってしまったと思うの」
キョン「…」
みくる「それで…もやもやしてるんだと思います…」
古泉「!」
キョン「おい…まさか」
チョイチョイ
古泉「そのまさかが発生した模様ですね。…まだ小規模ですが、閉鎖空間が発生したようです」
キョン「…ったく!アイツっ…」
古泉「考えるに、このまま閉鎖空間が拡がってしまうのを抑えるには、自分の記憶を正しかったものと認識できるようにしてあげるというものと、何か別の可能性を手繰っていくしかないように思えます」
キョン「んなことぐらいなら、俺にだってわかる…」
古泉「しかしながら…正直、記憶を正しく認識してしまうのはあまりお勧めできませんね。そこのうさぎくんのような規模のものとは、比べ物にならない影響を及ぼす可能性が考えられますから」
キョン「…ああっもうしょうがねーな、長門!」
長門「…なに?」
キョン「例のタイムマシンもどき、使わせてもらうぜ!」
古泉「ふふっ」
キョン「なんだよなにがおかしい?」
古泉「あなたならそうするんじゃないかと思っていました。涼宮さんに余計な負担をかけたくない…それなら過去を変える…ですか。とてもロマンティックじゃないですか」
キョン「ちぇっ、うるせぇよ…」
兎ヌ「実にいい案だと私も思います」
キョン「なんか…すまん。せっかく擬似とはいえ生命体になれたのにさ」
兎ヌ「いえいえ。とても楽しかったですよ?ふふふっ。今度こそ貴方たちのような生命に生まれて、女性の胸の神秘でも解き明かしたいものです」
キョン「おいおい…それ男の憧れだぞ?」
兎ヌ「ふふふっ。ではよい旅路を」
キョン「ああ。…お前もな」
過去 みくるが未来と交信した日 朝
キョン「…おおっ?」
キョン(…よしっ、無事来れたみたいだな)
キョン「よっと…長門、いるか?」
長門「…なに?」
キョン「えっと…成功したんだよな?」
長門「ええ」
キョン「そうか…」
長門「…」
キョン「…あ、あのさ?」
長門「…」
キョン「これでも結構…感謝してるんだぜ? いつもありがとな」
長門「…」トコトコ
キョン(あれ…なんかマズい事言ったか?)
長門「……これ」サッ
キョン「ん?なんだ?」
長門「…元の時間軸に帰ったら、読んで」
キョン「あっ…じゃあ持ってればいいか?」
長門「…」コクン
キョン「…わかった」
学校
キョン(さあて毎度ながら気をつけなきゃいけないな)
キョン(なにせこの学校には俺が普通にいるわけだからな)
キョン(朝比奈さんから確認した情報と照らし合わせてと…)
キョン(問題は朝比奈さんが未来道具を使うタイミングをどうやってづらすかということだ)
キョン(うーむ…おそらく俺はこの世界にあまり干渉しないほうがいいだろうから、間接的に知らせるのがいいだろうな)
キョン「あの…」
鶴屋さん「ん?やあやあキョンくんじゃないか、元気かーい?」
キョン「どもっす鶴屋さん」
キョン(散々考えたけど、やはりこの人に頼ることにした。朝比奈さんと仲がいいのはもちろんだし、なによりただならぬ人物のようだし…きっと察してくれるはずだ)
鶴屋さん「…」
キョン「あ、どうかしましたか?」
鶴屋さん「いんやぁーなんでもないんよっ、えへへ」
キョン(やっぱり只者じゃない気が…)
鶴屋さん「そんで私になんか用かいっ?」
キョン「あのですね…」
…
キョン(よしこれでひとまず終了か…)
キョン(あとはハルヒのやつを昼にスネークしてやるだけだ)
キョン(たしか俺は教室で谷口たちと飯食ってたから、それだけ注意しないとな)
お昼休み
キョン(さあてククク…俺が、かの有名な某追跡ゲームをどれだけやりこんだか…その実力…とくと見やがれハルヒ!…いや見られちゃダメだけどな?)
…
ハルヒ(あーあ。やっぱりこの学校普通すぎてつまんないわね…)
ハルヒ(わがSOS団の価値が分からないのも納得だわ)
…
キョン(よし…順調、順調…)ササッ
屋上
ハルヒ「はーつまんない…」
キョン(アイツほんとに全部廻ってんだな…)
ガッ
キョン(あっ、やべ…)
ハルヒ「誰!?出てきなさい!」
キョン(だぁーもう、しゃあねえ!なるようになれだっ!)
キョン「…よ、よお、いい天気だな。あ、あはは…」
ハルヒ「…なんだアンタか。ご飯食べてたんじゃなかったの?」
キョン「い、いやな?腹ごなしに屋上でも思ってな」
ハルヒ「ふん。まあいいわ」
ハルヒ「…」
キョン「…」
ハルヒ「…面白くもなんともないわ」
キョン「は?」
ハルヒ「だからつまんないっていってんの」
キョン「まあ普通の学校だからな」
ハルヒ「…つまんない答え」
キョン「悪かったな。俺は標準装備しかしてないもんでな。ぶっとび回答は期待できないぞ」
ハルヒ「知ってるわよ」
キョン「…そうだ」
ハルヒ「なによ」
キョン「今度久しぶりにSOS団会議でもやろうぜ」
ハルヒ「…」
ハルヒ「まあ考えといてやるわ」
キョン「…」
ハルヒ「ただし遅れてきたら奢りだからね」
キョン「…はいはい」
キョン(まあ5分程度なら…遅れてやってもいいか)
一方、みくるは…
鶴屋さん「みくる~楽しんでるかい?」
みくる「あの~え、えーと…はいぃ~」クルクル
鶴屋さんと早退して遊園地に行ってました
キョン「た、ただいま…」
長門「…」
キョン「さっそくだけど、お願いしてもいいか? かなり疲れた…帰って早く寝たいもんだ」
長門「…わかった」
…
キョン「っと…」
キョン(ホント一瞬だよな…これって)
キョン「長門、いるか?」
長門「…」ガラッ
キョン「向こうのお前にこれもらったんだがな。今あけてもいいのか?」
長門「…」コクッ
…
キョン「…なんだそんなことか。いつでも言ってくれよ、付き合うぜ?」
長門「…」
結局、朝比奈さんの胸の事件は無事に解決となり
代わり?にSOS団の会議が開かれることとなった。
ハルヒ「…キョン!あんたが一番遅いわっ、5分も遅刻よっ! 奢り決定ね」
キョン「へーい…」
まあ、人類の危機なんかより、俺にはこんな高校生っぽいイベントで
適当なことをだべっている方がよほどいいに決まってるわけだ。
…全部奢りなのはまあ、今日は許してやるよハルヒ。
おわり
96 : 以下、名... - 2010/10/16(土) 01:53:55.18 nG1hdKcoP 65/65書いていたら色々詰み込みたくなってしまい
少し長くなってしまいました…
でもとても楽しく書くことができました
ここまでお付き合い頂いた方、本当にありがとうございました