女僧侶「きゃあああああ!!!!!」
勇者「わっ」
女戦士「おい勇者!!タオル巻けばいいってもんじゃねえっていつも言ってるだろ!!」桶ボコッ
勇者「ぐえっ」
女魔法使い「ほんっと最低・・・勇者だから何しても許されるなんて大間違いだから」扉バタン!
勇者「・・・」
勇者「僕、女の子なんだけどな」
元スレ
勇者「お風呂」ガラッ 女戦士・魔法使い・僧侶「!?」
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勇者「戦士、前に出過ぎだ!敵の攻撃が来る!」
戦士「!・・・っと、チッ避けきれなかったか」
勇者「僕が先に行く!魔法使いは僕の後ろから援護、僧侶は戦士の回復を頼む!」
魔法使い「わ、わかったわ」
僧侶「はい!」
戦士「・・・戦闘中だけ男らしくしてれば頼りになるんだけどな」ボソ
勇者(僕、女の子なんだけどな)
戦士「あちー・・・」
勇者「だいぶ消耗してきたし、そこの木陰で休もう」
魔法使い「汗で服がべとべと・・・せめて下着だけでも替えたい気分ね・・・」
戦士「わっバカ!そんなこと勇者が聞いたら」
勇者「着替え持ってるよ」
魔法使い「はぁ?なんであんたがそんなもん持ってんのよ、うわっ・・・女物ばっかり」
戦士「おいおい、まさかどっかから盗んできたんじゃねえだろうな」
魔法使い「趣味悪。さすがとんだド変態ね」
僧侶「魔法使いさん、着替えなら私も持ってますけど」
魔法使い「ちょっと着替えようかしらね。覗いたらぶっ殺す」
勇者「・・・」
勇者(僕、女の子なんだけどな)
勇者「街に着いたみたいだね、みんなお疲れさま」
戦士「スラム街みたいな雰囲気だな・・・」
魔法使い「あまり不用意に外を歩かない方がよさそうね」
戦士「おい勇者、どうせ風呂覗きに来るくらいなら表で発散してこいよ!それくらいなら止めねえからさ!」
僧侶「い、いけませんよ!勇者様がそんなふしだらな・・・」
戦士「でもお前だって風呂見られるよりはそっちのがいいだろ」
僧侶「そ、それは・・・」
勇者「・・・」
勇者(僕、女の子なんだけどな)
宿屋「いらっしゃいませ!一泊200ゴールドです」
勇者「二部屋お願いできますか」
宿屋「お客様、申し訳ございません。あいにく今晩は空きが一部屋しか・・・」
勇者「わかりました。じゃあ僕は外で寝るよ」
僧侶「で、でもさすがに外は危険じゃ・・・」
魔法使い「あんな奴と同じ部屋にいたら私達の方が危険だわ」
戦士「今日は風呂覗かれなくて済みそうでよかったな!」
僧侶「うう・・・」
勇者「・・・」
戦士「しかしなあ、なんであいつって風呂は覗くわ女物の下着持ってるわ・・・」
魔法使い「呆れて物も言えないわよ、一緒に旅をしてるのが恥ずかしくなるくらい」
僧侶「でも、戦いになるとすごく頼もしいんですけどね」
戦士「それが余計に腹立つんだよ!あーイライラしてきた!」
僧侶「魔法使いさんもそう思いませんか?」
魔法使い「・・・まぁ」
戦士「ハッ!そうか・・・わかったぞ」
僧侶「?」
戦士「もしかしてあいつ・・・・・女装が趣味なんじゃないか!?」
魔法使い「・・・あなたにも少し呆れたわ」
戦士「えぇー!?」
勇者「へっくし!」
勇者「さすがに夜は冷えるなあ」
勇者「みんなはゆっくりできてるかな?」
勇者「これから戦いもどんどん厳しくなる・・・しっかり休んで明日からも頑張ろう」
勇者「・・・」
勇者「僕もお風呂入りたかったな」
また別の日
勇者「今日はずいぶん歩いたね。日も暮れてきたし近くの町で休もう」
戦士「私も今日はいつもより疲れたな・・・久しぶりにパーッとやりたい気分だ。誰か付き合わないか?」
魔法使い「あ~、今日はちょっと早く休みたいかな。ごめんね」
僧侶「私はお酒があんまり得意じゃなくて・・・」
戦士「なんだよつれないな~!仕方ねえ、一人で――」
勇者「僕も付き合うよ」
戦士「おっ、そうか!?まあ一緒に飲むくらいならたまにはいいよな!じゃああとで酒場集合な!」
勇者「うん。僕は先に宿を取ってくるね」
魔法使い「ほんとにいいの?勇者と二人きりになんてなったら何されるかわからないわよ」
戦士「まあ、それくらい大丈夫だろ。それになにより一人で飲むのは私が寂しい!!ははは!!」
魔法使い「あなたも大概馬鹿よね・・・」
戦士「今に始まったことじゃないだろ?じゃ、そういうことだから!」
魔法使い「私と僧侶は宿にいるから、何かあったら呼びに来るのよ」
戦士「わ~ってるって!うひゃー酒だ酒だー!!」ダッ
僧侶「あの二人、大丈夫でしょうか・・・」
魔法使い「さぁ・・・」
勇者「お待たせ」
戦士「おう遅いぞ!待ちきれなくて始めちゃってるからな~・・・ひっく」
勇者「飲みすぎないようにね」
戦士「お前は私のカーチャンかって!それにこうしていつまで平和に飲めるかもわからねえんだしさ!」
勇者「それもそうだね。じゃあ僕もキツいのもらおうかな」
戦士「おっいいねえ~!男らしい飲みっぷり見せてくれよ!マスター!2つ追加で!」
勇者「・・・」
戦士「でさ、その時魔法使いがさ――」ガハハ
戦士「僧侶も僧侶で――って話になって、もうそれが面白くって!!」
勇者(3人は仲良く過ごせてるみたい。よかった)
戦士「・・・っておい、聞いてるか?」
勇者「あ、うん聞いてるよ」
戦士「はは~ん、さてはあれだな!?今頃あの二人はお風呂で――とか考えてたんだろ!」
勇者「そんなことないよ」
戦士「じゃあなんだ、やっぱり無理やり付き合わせちまったか?それなら気遣わせて悪かった」
勇者「ううん。戦士と話してると楽しいよ」
戦士「へっ?お、おう・・・それならいいんだけどさ」
戦士(こいつ、たまに調子狂うこと言うんだよな・・・)
戦士「悪い、ちょっとトイレ行ってくる」
勇者「大丈夫?気分が悪いなら僕も一緒に」
戦士「いやいや僕も一緒にってお前、女子トイレ入るつもりか?この期に及んでも懲りない奴だなあ」
戦士「私はこんな性格だから別にいいけどさ、そんなんだとあの二人には本気で嫌われちまうぞ?」
勇者「・・・」
戦士「ま、酔っ払った勢いで~っていう男の気持ちも正直分からんでもない!はっはっは!!」
戦士「残念かもしれないけど私なら大丈夫だから大人しく待っててくれよな!」
勇者「うん、待ってるね」
戦士「いや~飲んだ飲んだ!付き合ってくれてありがとな」
勇者「僕のほうこそ」
戦士「・・・さっきはちょっと言い過ぎて悪かったな」
勇者「何の話?」
戦士「そんなんじゃ二人に嫌われちまう~ってさ、私も酔っ払ってたから余計なこと言っちまった」
勇者「大丈夫だよ。気にしてない」
戦士「ならいいけどさ、でもお前なんでわざわざあんなことするんだよ」
戦士「風呂覗いたり、女物の下着持ってたり」
戦士「そりゃ男だからそういう気持ちになるってのは理解できるけどさ」
勇者「・・・」
戦士「なあ、酔い覚ましがてら話していいか?」
勇者「うん」
戦士「はっきり言うけど戦闘のお前は、本当に頼りになる」
戦士「悔しいけど私より剣の力もあるし呪文も一通りこなせる、それにいつも冷静ですぐ熱くなっちまう私なんかにも指示してくれるから本当に助かってるんだよ」
勇者「・・・ありがとう」
戦士「それにお前のことが悪い奴だとは私は思ってない。こうして飲みに行けるくらい話も分かる奴だと思ってる」
戦士「だから余計なんだよな、余計にお前のそういう行動が納得いかないんだ」
戦士「何か理由があるなら、教えてくれ」
勇者「・・・」
戦士「ま、ただの欲望ですって言われちゃあ一発くらいはグーで失礼させてもらうかもしれないけどな!」ハハッ
勇者「僕は・・・」
戦士「・・・」
戦士「あの二人が本当にどう思ってるかは知らないけど、少なくとも私は、あの二人よりはそういうの気にしないからさ」
戦士「今はまだ戦いの途中だからこういう話したかねえけど、私はお前のこと――」
勇者「わ、ちょっとストップ!」
戦士「なんだ、照れてるのか?ってそれは私の方か」
勇者「・・・ごめん、たぶん無理なんだ」
戦士「たぶん無理?それってどういう・・・」
勇者「私も戦士のことは好きだよ」
戦士「・・・ん?お前、今なんて・・・」
勇者「私も戦士のことは好き」
戦士「は?「私」?え・・・??」
勇者「・・・うん、そういうこと」
戦士「お前、まさか・・・まさか・・・・!!」
戦士「オカマだったのかーーーーー!!!!!!」
勇者「」
戦士「そうか・・・!だから女性は恋愛対象にならない」
戦士「女装やメイクだってしてるのかもしれないし」
勇者「いや、あの」
戦士「そりゃあ男風呂に入ったら逆に興奮しちまうもんなあ・・・いい男なんていた日にはもう」
勇者「・・・」
戦士「かと言ってみんなには言いづらい・・・なるほどな、全て納得がいったよ」
戦士「へへ、お互い変なこと言っちゃったな。でも安心してくれ!このことは二人だけの秘密にするから」
戦士「私もフォローできるところはこれからフォローするから!勇者と仲良くしたいって気持ちに嘘はない」
勇者「うん、ありがとう」
戦士「んじゃ二人も待ってるし宿に戻るか。改めてだけど、これからもよろしくな、勇者」ニッ
勇者(もうそれでいいか)
勇者(僕、女の子なんだけどな・・・)
42 : 以下、5... - 2020/06/18(木) 23:27:18.176 30GyV/xV0 18/23戦士編・完
魔法使い編と僧侶編もやりたかったけど今日は無理そう
別エンド
戦士「たぶん無理?それってどういう・・・」
勇者「私も戦士のことは好きだよ」
戦士「・・・ん?お前、今なんて・・・」
勇者「私も戦士のことは好き」
戦士「は?「私」?え・・・??」
勇者「・・・うん、そういうこと」
戦士「お前、まさか・・・まさか・・・・!!」
勇者「僕、女の子なんだ」
戦士「・・・一応確認していい?」ピラッ
勇者「ちょっと!!」
戦士「なんだよ~・・・なんでもっと早く言ってくれなかったんだよ、これでもお前のこと結構好きだったんだぞ?」
勇者「隠したいわけじゃなかったけど、言えなくて」
戦士「まあいいけどさ、そうはいっても勇者は勇者だもんな」
勇者「気持ちに応えられるかわからないけど、それでも仲良くしてくれたら嬉しいな」
戦士「何言ってんだよ、そりゃもちろんだ!これからは私もフォローできるときはフォローするからさ」
勇者「ありがとう。いつか二人にも自分から言うね」
戦士「おう、じゃあ今のところは私達の秘密だな。いや~でもつっかえてたモヤモヤがスッキリした!」
勇者「僕もこちらこそ」
戦士「おうよ!勇者とも前より仲良くなれたし、むしろ逆にドキドキしてきたなあ!?」
勇者「今日は僕と一緒に寝る?」
戦士「おっ、言うねえ~!じゃあ二次会は宿に戻って秘密の女子会だな!!」
47 : 以下、5... - 2020/06/19(金) 00:07:28.915 OnmuQryq0 21/23戦士編本当の本当に終わり
次回予告
魔法使い「いたっ・・・!敵の攻撃で腕から血が・・・」
勇者「大丈夫?ちょっと見せて」ガシッ
魔法使い「ちょ、ちょっとそんなに掴まないでよ!」
勇者「でも怪我の手当てを」
魔法使い「そんなこと言って役得と思ってるんでしょ?この変態!」
勇者「いま治すから動かさないで」ギュッ
魔法使い「ああもういつまで触ってんのよ!!僧侶ちゃんに回復してもらうから離して!!」パッ
勇者「・・・」
そんな感じで続く気はある
52 : 以下、5... - 2020/06/19(金) 00:27:55.464 0aMW3IEt0 23/23期待しとく