純「梓、おはよー」
梓「……」
純「おーい、おはよー」
梓「ん、おはよう」
純「ぼーっとしてたけど……何か考えごとでもしてんの?」
梓「んー」
純「んー?」
梓「んん……」
純「んん?」
元スレ
梓「私は憂の猫なんだよ」
http://yutori7.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1279367457/
梓「ほら私ってさ、憂のこと好きじゃん」
純「え」
梓「え?」
純「初耳なんですけど」
梓「あれ……まぁいいや」
純「好きって……あっちの好き?」
梓「手繋いだりチューしたりしたいほうね」
純「ひゃあ」
梓「それで憂に好かれるためにはどうすればいいかなって」
純「ふぅん」
梓「やっぱり正面からせめるしかないのかな?」
純「しらないよ」
梓「いやでもいきなり女の子に好きって言われたら引くかな……」
純「ふわぁ……眠い」
梓「うーん」
純「あ、そろそろ猫のエサ買わなきゃなぁ」
梓「……それだ!」
純「え?猫のエサで釣るの?」
梓「違うよバカ」
梓「いきなり私が女としてせめたら引かれるなら」
梓「猫としてせめればいいじゃない!」
純「頭おかしいんじゃないの」
梓「私猫か犬かっていったら猫寄りだしいける!」
純「カブトムシかクワガタっていったらクワガタだけどね」
梓「黙れかたつむり」
純「軟体動物かよ」
梓「そうと決まれば善は急げよ!」
純「憂ー」
憂「あ、純ちゃんおはよ!」
梓「……」
憂「梓ちゃんもおはよ!」
梓「……」
憂「梓ちゃん?」
梓「にゃー」
憂「にゃー?」
純「猫らしいよ」
憂「へ?」
純「梓じゃないらしいよ」
憂「ん?」
梓「にゃー」
憂「新しい遊び?」
純「まぁ付き合ってあげてよ」
憂「?うん」
梓「にゃー」
ストン
憂「梓ちゃんが膝の上に……」
純「うわぁ調子のっとるでぇ」
梓「うへへ」
憂「ちょっと重い……」
梓「にゃー」
スリスリ
憂「ひゃっ、梓ちゃんくすぐったいよぉ」
純「周りが見てるー、すっごい見てるー」
梓「嫉妬ね」
純「女の子が女の子だっこしてるからだよ!」
梓「女の子じゃないよメス猫だよ」
純「もー、梓ちゃんったら会話になってないぞぉ!ぷんぷん!」
純「あ、先生がきたよ」
梓「……」
純「それでも席に戻らないのね」
純「すごい梓のこと睨んでるよ。やばいって」
憂「先生、これは……えーと」
梓「私猫ですにゃー」
純「そんなんでごまかせるわけ……『なんだ猫ならしょうがないな』ってなんですかおい誰かアイツの教員免許剥奪しろ」
純「廊下に立たされた」
純「……そしてそのまま今日の授業は終了、っと」
憂「膝痛い……」
純「じゃあ帰りますか」
憂「うんっ」
純「あれ?梓はこっちの道じゃないでしょ?」
梓「私憂の猫だし」
憂「え?」
梓「憂の猫だし」
純「あ、梓ちゃんのお母さんですか?ちょっと一日だけ梓ちゃんをお預かりしますね……はい、すいません」
純「ということで憂んちでお泊り会でーす」
憂「誰に向かって言ってるの?」
純「全国の健全なお兄さん達に」
純「あれ?梓は?」
憂「あそこー」
梓「憂が毎日このクッションを……!ふんふん!」
純「きがくるっとる」
憂「今日の梓ちゃんおもしろーい」
純「そういや唯先輩はいないの?」
憂「お姉ちゃんは部活だよー」
純「へぇ」
純「……」
憂「……」
梓「……」
梓「あぁ!」
純「忘れてたな」
唯「ただいまー」
憂「あ、帰ってきた」
梓「やばいやばい!純助けて!」
純「他人の不幸は蜜の味」
唯「あれ、純ちゃんだ!」
純「おじゃましてます」
憂「今日は帰ってくるの早いんだね」
唯「うんー、今日あずにゃんが来なくてねー」
純「へぇ、梓が」
梓「どうしたんですかねー」
唯「うーん」
唯「うん?」
梓「にゃー」
梓「すいません!すいません!」
唯「もういいよぉあずにゃん」
純「そういうことでお泊りさせていただきます」
唯「うん、あずにゃんと純ちゃんなら大歓迎だよ!」
梓「ぺろぺろ」
憂「ひゃ、梓ちゃんくすぐったい」
唯「あ、ずるい!私にもぺろぺろしてよ!」
梓「嫌」
唯「ばっさりだー!?」
唯「うぅ、あずにゃんなんでぇ?」
梓「憂じゃないから」
唯「私と憂どっちが」
梓「憂」
唯「びえーん!」
純「泣ーかした、泣ーかした」
梓「ふん」
唯「びえーん!純ちゃーん慰めてー!」
純「え、ちょ私ですか!?ちょっ鼻水が!ぎゃー!」
憂「ご飯できたよー」
純「はやっ!いつのまに!?」
唯「うわーい!」
純「こっちは立ち直りはやっ!」
梓「エプロン姿……」
純「梓、そのよだれはどっちの意味なのかな?」
梓「じゅるり」
憂「じゃあいただきます」
唯「いただきます!」
梓「……いただきます」
純「なんで憂を見ながら言ってんのよアンタは」
唯「ごちそーさまでした」
純「ごちそうさま!美味しかったぁ」
梓「こんな美味しいご飯がそのうち私のためだけに作られるとおもうと胸が熱くなる」
純「何言ってんだお前」
唯「純ちゃん!あっちでゲームやろうよぉ!」
純「えっでも食器片付けなくちゃ」
憂「私がやっておくからいいよ」
純「えっでも」
唯「そういうこと!はやくはやく!」
純「ちょ、わかりましたから引っ張らないでぇ!」
憂「お姉ちゃんったら純ちゃんのことすっかり気に入ったみたい」
梓「憂、片付け手伝うよ」
憂「別にいいのに」
梓「いいからいいから」
憂「そう?じゃあお願いしちゃおっかな」
梓「えっへっへ」
純「何やるんですか?」
唯「これ!」
純「バーチャロン……」
憂「そういえば」
梓「んー」
憂「なんで梓ちゃん猫の真似してたの?」
梓「……えと」
憂「うん?」
梓「す、好きだから?」
憂「そっかぁ」
梓「う、うん」
憂「私も好きだよ!」
梓「ふべっ!?」
憂「でも壁ボロボロにしちゃうから飼えないんだぁ」
梓「あ……猫ね」
憂「猫じゃないの?」
梓「えと、えと」
憂「うんうん」
梓「私が……その……好きなのは」
憂「好きなのは?」
梓「う「うーいー!」
憂「お姉ちゃんどうしたの?」
唯「かーてーなーいー!」
純「唯先輩、まずは操作方法覚えましょうよ……」
梓「……ちくしょー!」
憂「任せて!私がお姉ちゃんのかたきをとるから!」
純「ふふ、私のアファームドに勝てるかな?」
憂「私のスペネシフをなめないほうがいいよ!」
唯「ねぇ、あずにゃんはなんで目に見えない速さで食器洗ってるの?」
純「あー、めんどくさいから放っておいていいですよ」
梓「ちくしょー!ちくしょー!」
憂「わーい勝ったぁ!」
純「ちくしょー!」
純「……で、お風呂タイムと」
梓「さ、憂入ろっか」
憂「え?」
純「待て待て待て待てぇ」
梓「なによ」
純「なんでそれが当たり前のような感じになってんの」
梓「……純はさ、私より勉強できないよね?」
純「い、いきなり何さ……」
梓「それぐらい私が憂と一緒にお風呂に入るのは当たり前のことなんだよ」
純「むかつくわー。ふたつの意味でむかつくわー」
唯「じゃあグッパーで決めよう!」
憂「おー!」
梓「ちぇ」
唯「ぐっぱーじゃす!」
唯「ぐー」
憂「ぱー」
純「ぱー」
梓「ぐー」
梓「……」
純「こっそり変えようとしても無駄だぞー」
唯「あずにゃん一緒に入ろうねー!」
梓「いやぁぁぁぁ!」
純「なむなむ」
憂「お姉ちゃん嬉しそう」
純「じゃあ私たちはあとに入りますか」
憂「うん」
「あずにゃん裸きれーい!」
「あんまりジロジロ見ないでください!」
純「ははは、楽しそうだね」
憂「そうだねぇ」
「おっあずにゃん意外とぷにぷにぃ」
「ちょっ唯先輩どこ触ってんですかぁぁ!」
「おっぱい!」
「いやぁぁぁ!セクハラァァァ!」
純「……本当に楽しそうだね」
憂「あはは……」
唯「つやつや!」
梓「ぜー……ぜー……」
純「お疲れ様」
憂「じゃあ次は私たちだね」
純「うーい」
梓「うらやましい……」
純「えっへっへ」
梓「……」
梓「むかつくから省略!」
純「あ、てめ」
梓「ということで寝る時間になりました」
純「ちぇー」
唯「皆が一つの部屋は無理だから私と憂いの部屋に二人づつだねぇ」
梓「さ、憂寝よっか」
憂「きゃっ」
純「待て待て待て待てぇ」
梓「今度はなによ」
純「だからなんで憂と寝るのが当たり前みたいな感じになってんの!」
梓「……純はさ、髪いつもボサボサだよね」
純「……それが?」
梓「ただの悪口だけど」
純「あれ?手が勝手に握り拳になるよー?あれれー?」
唯「グッパーで決めよう!」
憂「おー!」
純「デジャヴなり」
梓「あー私今すごいパーの気分だよ憂ー」
憂「え?」
純「パーなのはアンタの頭でしょ」
梓「このパーで誰かの頬をひっぱたいたらいい音しそうだね」
純「ぐっぱーじゃす!」
唯「ぐー」
憂「ぱー」
純「ぐー」
梓「ぱー」
梓「えっへっへっへっへ」
純「うわーつまんねーうわー」
憂「じゃあ梓ちゃん一緒に寝よっか」
梓「うん!私憂と寝る!」
純「変なことするなよ」
梓「しないよー!私健全な女子高生だもん!」
ワキワキ
純「その手をワキワキさせるのやめろ」
梓「ぐへへ」
純「憂大丈夫かな……」
唯「純ちゃん部屋入らないの?」
純「あっすいませんおじゃまします」
唯「ようこそ我が城へー」
純「かわいいお城ですね」
唯「えへへぇ」
純「じゃあ私は布団で寝ますから、唯先輩はどうぞベッドで」
唯「さ、純ちゃんおいで」
純「え?」
唯「え?」
純「いやー……色々と、ねぇ?」
唯「はやくー」
純「この布団寝心地よさそー」
唯「はーやーくー」
純「お日様の匂い!」
唯「じゃあ私もお布団で寝る!」
純「……わかりましたよ」
唯「やほー!」
純「梓の気持ちがちょっとわかった気がする……」
純「おじゃまします……」
唯「いやーん」
純「ふかふかだ」
唯「ふふ……」
純「唯先輩?なんで手を掴むんですか?」
唯「私ねぇ、最近あずにゃんが構ってくれないから要求不安なんだよ」
純「それを言うなら欲求不満……え?」
唯「純ちゃんかわいいー!」
純「え、ちょっ、ぎゃあぁぁぁぁぁ!」
ギシギシ
梓「なんかうるさいなぁ」
憂「きっと二人で遊んでるんだよ」
梓「はは……」
憂「ところでさっきの話だけど」
梓「……猫のこと?」
憂「うん、教えて欲しいなぁ」
梓「あーっと、えーっと、おーっと……」
憂「わくわく」
梓「……好き、なんだよ」
憂「それは聞いたよぉ」
梓「猫じゃなくて……う、憂が」
憂「私が?」
梓「うん……だけどいきなり言ったら引かれるかと思って……猫みたいのじゃれて……」
憂「ふぅん」
梓「へんとか思わない?」
憂「思うよぉ」
梓「ですよねー……」
憂「だって猫のふりしないで普通に言ってくれたらいいのに」
梓「……へ?」
憂「ふふ」
憂「おいで、腕枕してあげる」
梓「ごくり」
チュンチュン
純「おは……よ……」
梓「なんか純げっそりしてない?」
純「へへ……」
唯「つやつや!」
憂「お姉ちゃんいつもより肌綺麗だね!」
唯「わかる?えっへっへ」
唯「そういう憂こそ機嫌よさそうだね!」
憂「ネコが見れたからねー」
唯「ネコ?」
憂「ネコ」
唯「?」
梓「お邪魔しましたー!」
純「お邪魔しました……」
憂「またねー」
唯「純ちゃんまた来てねー!」
純「しばらくは遠慮します……」
唯「いけずぅ」
梓「……純」
純「うん?」
梓「私、ネコだったみたい」
純「またかい」
梓「……ふたつの意味で」
純「うわぁ」
終わり。