1 : 以下、名... - 2012/02/23(木) 14:25:50.27 T+0aQwt30 1/22

上条「じゃあ、行ってくるよ」

禁書「いってらっしゃーい。……さてと」

禁書(とうまは……うん、ちゃんと学校に向かったね)

禁書「鍵を閉めて……一応、窓も閉めて……よし!」

禁書「とうまの居ない間に……これを、今の内に」

禁書「とうまの……とうまの……」


禁書「とうまの歯ブラシ……はむっ」





元スレ
禁書「とうまの歯ブラシ……」
http://hayabusa.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1329974750/

3 : 以下、名... - 2012/02/23(木) 14:26:22.37 T+0aQwt30 2/22

禁書「あむっ……んっ、ぺろ……ずちゅっ……」

禁書「あぁ……とうまの歯ブラシ、えろ……今日も変わらず、んちゅ……美味しいんだよ……」

禁書「あっ、とうま、髪の毛拭いたタオルも置きっぱなし……」

禁書(とうまの使ったタオル……まだ濡れてるけど、顔に――)

禁書「すぅー……くんくん。あぁ……いい香りなんだよ……」

禁書「さーて、次は……とうまの寝ているときに着てた服を」

禁書「すぅー……はぁー……もう一度、すぅー……」

禁書(ちょっぴり汗臭いけど……それがまた格別かも!)


6 : 以下、名... - 2012/02/23(木) 14:27:33.09 T+0aQwt30 3/22

30分後

禁書「ふぅ……とうまの香りは刺激が強いから、つい時間を忘れちゃう」

禁書「こんなに私を溺れさせるなんて、とうまは罪深いんだよ。ねぇ、スフィンクス?」

スフィンクス(は、はぁ……そうっすか)

禁書「あっ……いけない! とうまのお箸もペロペロしないといけないんだった!」

禁書「おっはし♪ おっはし♪ おっはっしー♪」

禁書「とうまの唾液がたっぷりついた、極上のメインディッシュ……」

禁書「恵みに感謝して、いただきます……あむ、えろん……」

禁書「んんっ、はぁ……とうまの唾液、甘い蜜みたいなんだよ……」

禁書「はむっ、んちゅっ……ずずっ……」


9 : 以下、名... - 2012/02/23(木) 14:29:03.01 T+0aQwt30 4/22

30分後

禁書「……とうまの味、無くなっちゃった」

禁書「んー、もうちょっと楽しみたいのに……何かいいものは――あっ」

禁書「あそこにあるのは……とうまの毛布!?」

禁書(とうまの毛布――それはこの世でもっとも長い時間とうまの香りを吸収し、とうまの汗を吸い尽くす罪深い存在。しかし、私にとっては憧れでもある……)

禁書(なぜなら、とうまの香りをダイレクトに、そしてよりリアルに感じる事ができるから!)

禁書(でも、これは甘い罠……もしとうまの毛布を嗅ぐと――私の匂いが移ってしまう)


11 : 以下、名... - 2012/02/23(木) 14:31:08.45 T+0aQwt30 5/22

禁書(とうまにばれずにこっそり楽しんでいたのに、もしとうまが知ったらきっと……)

上条『……インデックスって、ただの変態だったんだな。見損なったよ』

禁書「なんて事になっちゃうんだよ! だから絶対にこれだけはダメ!」

禁書「……でも、とうまの香りをもっと楽しみたいってのが正直なところなんだよ」

禁書「あぁ……これは私に与えられた試練。でも、この試練を私はちゃんと……すんすん」

禁書「乗り越えて、くんくん……立派な……すぅー……修道女になるんだよ!」

スフィンクス「な、なー」

禁書「あれ? ふん……すぅー、どうしたのスフィンクス?」


15 : 以下、名... - 2012/02/23(木) 14:32:51.77 T+0aQwt30 6/22

スフィンクス「なー、なー(手に持ってるのを見てみろって)」

禁書「私の手を見てどうし……あれ? これはとうまの毛布……」

禁書「これを今、私は顔に近づけて……すんすん、はぁぁ……最高なんだよ……」

禁書「……し、しまったっぁああああああああ!?」

禁書「ど、どうしよう……我慢できずに嗅いじゃったんだよ……くんくん、あはぁん……」

スフィンクス(……だめだこりゃ)


16 : すまん、そういうのじゃねえんだ - 2012/02/23(木) 14:35:14.55 T+0aQwt30 7/22

30分後

禁書「はぁ……どうしよう、たっぷり堪能してしまったんだよ……」

禁書(このままだと……とうまにばれて)


インデックスの妄想

上条『インデックス、毛布からお前の匂いがするんだけど』

禁書『そ、それは……』

上条『隠しても無駄だ。お前が俺の歯ブラシや箸を舐めたり、服の匂いを嗅いでんのは知ってんだぞ?』

禁書『ええっ!? そ、そんなぁ……』

上条『俺の居候がこんなに変態なわけがない、って最初は思ってたんだけどなぁ……』

禁書『う、うぅ……ごめんなさい』

上条『いーや、許す訳にはいかねえよ。ほら、こっちに来い』

禁書『えっ……? な、何するつもり?』

上条『決まってんだろ? オシオキだよ』


19 : 以下、名... - 2012/02/23(木) 14:38:17.17 T+0aQwt30 8/22

禁書『お、オシオキ……?』

上条『あぁ、これが何か分かるか?』

禁書『そ、それは……とうまが三日間も履き続けたパンツ……!』

上条『これをどうすると思う?』

禁書『わ、分からないんだよ……』

上条『じゃあ教えてやる――こうするんだよ!』ガバッ

禁書『んんっ!? と、とうま! 苦しい、苦しいんだよ!』

上条『お前の鼻を俺の下着で塞いでるからな。さぁ、気分はどうだ?』

禁書『こ、こんなの……苦しくて、臭くて……』

上条『……それだけか? 正直に言ってみろよ』

禁書『と、とうまの香りが……すっごい濃くて……』


22 : 以下、名... - 2012/02/23(木) 14:40:42.20 T+0aQwt30 9/22



禁書『最高なんだよぉぉぉぉぉおおおおおお!! ああんっ……』バタッ


――――


禁書「み、みたいな事になるのかな……? ど、ドキドキするんだよ……」

スフィンクス(あっ、もう手遅れだ)


25 : 以下、名... - 2012/02/23(木) 14:42:53.56 T+0aQwt30 10/22

禁書「……でも、嫌われたら嫌なんだよ。とうまと一緒に居たい、だけど……もう時間は戻らない」

風斬「こ、こんにちは……」

禁書「……あれ? ひょうかだ、どうしたの?」

風斬「えっと……困ってるみたいだったから。……何があったの?」

禁書「う、うぅ……ひょうか……ひょうかー!」ガバッ

風斬「わわっ……だ、大丈夫?」

禁書「このままだと……私、私……」

風斬「う、うん……」

禁書「とうまのパンツで安楽死してしまうかも! とうまのパンツが三日間なんだよ!」

風斬「…………へっ?」


27 : 以下、名... - 2012/02/23(木) 14:44:10.42 T+0aQwt30 11/22

風斬「えっと、つまり……毛布に匂いがついちゃったからどうにかしたいって事?」

禁書「そうなんだよ……オシオキは嬉しいけど、嫌われるのは嫌なの……」

風斬(……オシオキって、なんなんだろう)

禁書「ねぇ、ひょうか……どうしたら良いと思う?」

風斬「うーん……あっ、こういうのはどう?」

禁書「えっ? 何か良い考えでもあるの!?」

風斬「た、多分……」

禁書「ひょうか! 今すぐ教えて! とうまのパンツは残念だけど、今はひょうかに任せるんだよ!」

風斬「とりあえず……落ち着いて?」


29 : 以下、名... - 2012/02/23(木) 14:47:05.38 T+0aQwt30 12/22

禁書「で、どうすればいいの?」

風斬「えっと、今日はいいお天気だよね」

禁書「うん、ぽかぽかしてて、とうまの歯ブラシを味わうのには最高のお天気なんだよ!」

風斬「歯ブラシ? そ、それは置いておいて……だから、毛布を」

禁書「毛布を?」

風斬「外に干せば、あなたの香りも消えて誤魔化せるんじゃないかな……?」

禁書「――っ!」

風斬「ど、どうかな?」

禁書「……ひょうか、一つ言っていい?」

風斬「うん……何?」

禁書「私は……そんな愚かな事を考えるともだちをもったつもりはないんだよ!!」

風斬「え、ええぇ!?」


30 : 以下、名... - 2012/02/23(木) 14:48:42.50 T+0aQwt30 13/22

禁書「だって考えてみてよ! この毛布にはまだとうまの香りが僅かだけど残ってる!」

風斬「そ、そうなの……?」

禁書「そうなんだよ! 嗅げば分かるもん! すんすん……はぁん……」

風斬(……なんであんなに恍惚とした表情ができるんだろう)

禁書「ふぅ……とうまの香りは貴重なの! だから消すのはダメ!」

風斬「えっと、それじゃあ……どうすれば」

禁書「……だから困ってるの。助けてよぉ、ひょうか……」

風斬(この子を――大切な『ともだち』は助けてあげたい……でも、どうしよう)

禁書「ううっ……ぐすっ……やっぱり干すしかないのかなぁ……とうまの香りがぁ……」

風斬「……あっ、そうだ。干す事には変わりないんだけど……こう考えたらどうかな?」

禁書「ひぐっ……おえっ……。……どう考えるの?」

風斬「えっと、つまり――」


31 : 以下、名... - 2012/02/23(木) 14:50:08.90 T+0aQwt30 14/22

上条『ただいまー』

禁書『おかえりなさい、とうま』

上条『あれ? どうして毛布がここにあるんだ?』

禁書『えっとね、今日はいいお天気だったから、干したらとうまが気持ちよく寝られると思って』

上条『えっ? つまり、インデックスが……俺の毛布を干してくれたのか!?』

禁書『うん、勝手に干してごめんね?』

上条『インデックス……俺は、俺は……猛烈に感動している!』

禁書『と、とうま……?』

上条『インデックス! 確信したよ! 今、俺がインデックスに抱いている思いは――愛だ!』

禁書『愛……って、とうま。それって……』

上条『あぁ! 結婚しよう、インデックス! そして毎日俺の毛布を干してくれ!』


32 : 以下、名... - 2012/02/23(木) 14:52:07.74 T+0aQwt30 15/22

禁書『とうま! つまり……とうまのパンツを毎日嗅いでもいいの!?』

上条『当たり前だろ? さぁ、俺のパンツ――四日履いたヤツだ! 受け取れ!』

禁書『ふ、ふおおおおおおおおお!! とうまの香りがスパイシーアンドダイナマイトなんだよぉぉ!!』


―――――


禁書「ってことになるの!?」

風斬「……ならないと思う。でも……ありがとうって言ってくれるよ、きっと」

禁書「そっか……とうまにありがとうって言ってもらえたら……きっと、すごく嬉しいんだよ」

風斬「それなら……干しても、いいよね?」

禁書「うん! とうまの毛布を干すんだよ! ありがとね、ひょうか!」

風斬「……ううん、喜んでくれて私も嬉しいよ」


35 : 以下、名... - 2012/02/23(木) 14:54:04.74 T+0aQwt30 16/22

禁書「よいしょ、よいしょ……これでいいかな?」

風斬「うん、風も強くはないから大丈夫だと思う」

禁書「とうま、早く帰ってこないかなー……まだかなー」

風斬「どこかに出かけてるの?」

禁書「学校って言ってたんだよ」

風斬「学校……今日は日曜日なのに……?」

風斬(それに……何かこう、引っ掛かるものが……気のせい?)

禁書「……とうまはいっつも、ほしゅうだーって言って、休みの日でも学校に行っちゃうから」

風斬「そっか……それだと一人だから、ちょっとさみしいね」

禁書「ううん、大丈夫。さみしくなんかないんだよ」

風斬「えっ?」


36 : 以下、名... - 2012/02/23(木) 14:55:42.60 T+0aQwt30 17/22


禁書「だって、私の側にはひょうかが居てくれるもん。だから大丈夫!」

風斬「私が居れば……さみしくないの?」

禁書「うん! ひょうかは私と一緒だと楽しい?」

風斬「う、うん……とっても楽しい。……どんな時間より、この時が一番好き」

禁書「私も一緒だよ、ひょうか」

風斬「……ふふっ、ありがとう」

スフィンクス「なー!」

禁書「あっ、ごめんごめん。スフィンクスももちろん一緒なんだよ!」

風斬「よしよし……」ナデナデ

スフィンクス「なー(ご飯まだですかー?)」


37 : 以下、名... - 2012/02/23(木) 14:57:30.57 T+0aQwt30 18/22

風斬「じゃあ、私……そろそろ行くね」

禁書「うん、助かったんだよひょうか。ありがとう!」

風斬「……えっと、天気の悪い日は毛布は我慢した方がいいと思う」

禁書「う、うん……反省したかも」

風斬「ふふっ……さようなら、またね」

禁書「またねー!」


38 : 以下、名... - 2012/02/23(木) 15:00:05.54 T+0aQwt30 19/22

風斬(……あんな一面もあるんだなぁ。あれ……? ドアの外に居るのは……)



上条「……よう、風斬」

風斬「な、何をしてるんですか……?」

上条「決まってんだろ? インデックスの観察だよ」

風斬「か、観察……?」

上条「あぁ、毛布やタオルからインデックスの香りがして気になってさ」

風斬「ええっ!? 気付いてたんですか……?」

上条「……この上条さん、女の子の甘い匂いには敏感なのでございますの事よ」

風斬(こ、怖い……)


39 : 以下、名... - 2012/02/23(木) 15:02:06.67 T+0aQwt30 20/22

上条「っつー訳で、今日は学校行くって嘘ついてインデックスを見張ってたんだよ」

風斬「そ、そうなんですか……」

上条「しかし、インデックスのヤツ……好き勝手やってくれたな」

風斬「あ、あの……決して悪気があった訳じゃなくて……」

上条「いーや、庇っても駄目だ。……キチンとオシオキしてやんねーとな」

風斬「お、オシオキ……?」

上条「あぁ、俺が履いてる下着――五日目だ」

風斬「……はい?」

上条「インデックスの想像を上回る俺の下着……これでアイツの世界をいっぱいにしてやるんだ!」

風斬「こ、怖い……」


42 : 以下、名... - 2012/02/23(木) 15:03:08.94 T+0aQwt30 21/22

上条「よーし! いっくぞー!! インデックスゥー!!」

禁書「と、とうま!? おかえりなさい……実は私、とうまの毛布を」

上条「俺の歯ブラシや箸、そして毛布はどうだった?」

禁書「えっ……? と、とうま……まさか」

上条「この上条さん、お前のやった事はまるっとお見通しなんだよ!」

禁書「そ、そんなぁ……ご、ごめんなさい……」

上条「いーや、許さねえよ。……コレを見ろ、インデックス!」

禁書「そ、それは! 漂うオーラ……その神々しさは、五日目のパンツ!」

上条「これをどうすると思う、インデックス?」

禁書「だ、ダメ! そんなの嗅いだら……」

上条「……喰らえ!」

禁書「……っ!?」


44 : 以下、名... - 2012/02/23(木) 15:05:04.20 T+0aQwt30 22/22




禁書「ふ、……ふおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!!!」ビクンビクン



風斬「……その日、私はともだちの笑顔を見て複雑な気持ちになりました」


おわり


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