女(……と、わかっていても私が先輩なのは事実だしどうしたものか)
後輩「せんぱーい!おはよーございまーす!」 てててっ
女「うっ!お、おはよー、後輩ちゃん」 てくてく
女(普通に接してたら先輩後輩の関係から惚れられてしまう、私はレズじゃないしそれは困るなぁ)
後輩「せんぱーい!たまには部活に顔出してくださいよー!」
女「えー……私、最初から幽霊部員のつもりで入ってるし」
女(あっ!ここは頼れない先輩の面を見せるチャンス!?)
元スレ
女「後輩キャラは先輩らしさを見せるとオチる」 後輩「?」
http://engawa.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1324462618/
女「ほらー!私ってめんどくさがりだし?」
後輩「マジですか!私もめんどくさがりっす!」
女「えっ?……えっと、部活なんてやらずに遊んでたいし」
後輩「じゃあ、部室で遊びましょうよ!ゲームやお菓子持ってきます!」
女「いいのかなソレ……あー、妹が家に1人で待ってるんだよね」
後輩「妹さんいたんすか!?ほぁぁ、さぞかし可愛いんでしょうね……妹さんも部室に呼びましょう!」
女「後輩がそこまで決めちゃっていいのかな!?」
女「……って言うかぶっちゃけ楽器弾けないし!軽音楽部なのに!」
後輩「私も楽器弾けないのに入部しました!いっしょに頑張りましょう!」 ぐっ
女「何でもかんでも全肯定しやがってちくしょう」
女「何なの?先輩の言うことだったら何でも聞くの?」
後輩「えっ……べ、別に先輩だったら誰でも言うこと聞くわけじゃありません///」 モジモジ
女(あ、あれ?地雷踏んじゃった?)
後輩「……お、女先輩の言うことだから」
女「ちょっ、待って!それ以上は」 アワワ
先輩「おーう!何をやってる、若い衆?」 むぎゅっ
後輩「ふぎゅ」 ギュゥー
女「く、くるひぃ」 ギュゥー
女(でも助かった!)
先輩「何よー?何の話?」
後輩「……女先輩に部活来てくださいって話です」 むすー
女(危ない危ない……後輩が『先輩に従順な子犬タイプ』の後輩だったなんて)
女(この手の後輩は私が振り回せば振り回すほど惚れるんだ……ただのドMじゃん)
先輩「おー、確かに最近部活きてないな……よし!今日は絶対来いよ、女?」 グイッ
女「わっ!か、顔近いですよ、先輩っ!……あっ!」
女(ダメだ、ダメだ!先輩キャラは逆に後輩らしさを見せるとオチる!)
女(仕方ない、ここはめちゃくちゃ失礼な後輩を演じて嫌われよう。女に好かれるより嫌われたほうがマシだ)
女「い、言ってるでしょう!私、最初から幽霊部員のつもりだったんです!」 ぷいっ
先輩「あーん?だったら何でウチに入ろうと思ったんだよ?緩い部活は他にもあるだろー?」 うりうり
女(そ、それは先輩が優しそうだったから)
女(……とか言えない!そんなの一気に先輩がオチちゃうよ!むしろ私がオチてるよ!)
女「それは、その、アレです……せ、先輩なら無断で休んでも怒らない、ヘタレだと思ったからですよ!」
先輩「……私が不真面目に部活やってるって言いたいのか?」 ぐぬぬ
女(うわー!先輩が真剣に音楽やってるのは知ってます!) アワワ
女(し、知ってるけどそのこと言ったら惚れられちゃうって……!)
先輩「……ふふ、面白い!そこまで言うなら、私が音楽の楽しさをみっちり教え込んでやる!」
女「……えっ?」
先輩「よし、それで決まりだ!今日はひきずってでも部活させる!」
女「い、いいです!私、音楽なんて大っ嫌いなんで!」
先輩「そうか、わかった!おまえが『音楽大好き!』って心の底から叫ぶまで帰さないからな!」 ぐっ
後輩「私もお手伝いしますね、先輩!」 ぐっ
女「あのっ!え、えっと……私、日直なんで!用事がいろいろあるんで!お先にっ!」 ダッ
後輩「あっ、女せんぱーい!」
先輩「放課後、おまえの教室に迎えに行くからなー!」
女「ハァ、ハァ……さっそく朝からひとっ走り……キツイ」
女(何なのよ、先輩……『はねっかえりな後輩に燃えちゃうタイプ』とか今時はやらないって……) ハァハァ
女(放課後、教室に来るのか……対策考えないとな) ふぅ
女「おはよー」 ガラッ
双子妹「おっはよー、女ちゃん!」 ピョン
双子姉「女ちゃん、おっはよ!」 ピョン
女(そして朝から双子きた……)
女(双子キャラはそれぞれの個性を褒めるとオチる、軽く修羅場を伴いながら……!)
女(普段まとめて扱われがちな双子キャラ)
女(彼女たちのそれぞれの個性をみとめることは、『貴女を攻略しますよ』と言う宣戦布告に取られても仕方ない)
女(と言うことで……!)
女「二人ともおはよー」 ニコッ
双子姉「えー、二人ともって何ー!?」 ぷー
双子妹「わたし!わたしに挨拶したんだよねー?」
女(悪いけど徹底的にセットで扱わせてもらうよ!双子ちゃん!)
女「二人とも朝から元気だね」
双子妹「わたしの方が元気だよー!」 ぷー
双子姉「えー、あたしの方が元気だって!」 ぷー
女(ゴメンね、双子ちゃん……でも私レズじゃないし、女の子に惚れられても困るの)
お嬢様「でも二人とも本当に似てらっしゃるわ、可愛らしい」 クスクス
双子姉「お嬢様ちゃんひっどーい!」
双子妹「わたしたち全然似てないよー!」
双子「「似てないよね!女ちゃん!?」」
女「うーん、二人ともそっくりだよ」 ニコッ
女(賑やかし要因の双子キャラって案牌だなぁ)
双子妹「そう言えば今朝の委員長ちゃんもひどかった!」
双子姉「そうなの!あたしと双子妹を間違えてプリント渡したんだよー!?」
双子「「委員長ちゃんのバカー!!」」 クルッ
委員長「ちょっ!?二人していきなり振り向かないでよ!びっくりするでしょ!?」 ビクッ
委員長「だいたい貴女達がそっくりのがいけないのよ!髪型で区別くらいつけなさい!」
双子姉「でも双子妹の顔とスタイルには、今のショートがぴったりだと思うんだよねぇ」 じーっ
双子妹「お姉ちゃんの顔とスタイルにも、今のふわっとしたパーマのショートが合ってるよぉ」 じーっ
委員長「だからその顔とスタイルがいっしょだから困るの!片方がヘアピンでもつければいいんじゃない!?」 バン!
双子妹「ヘアピンかぁ……女ちゃんはどう思う!?」 クルッ
女「わ、私!?」 ビクッ
双子妹「うん、女ちゃんは私がヘアピンつけたほうがわかりやすいかなぁ?」
女(えっと、この場合は……『好きなようにしなよ、どんな髪型でも双子妹ちゃんは双子妹ちゃんだよ』)
女(あるいは『今のままでも私には区別ついてるから大丈夫だよ?』……うん、これでオチちゃうな)
女「そうだね、わかりやすいからヘアピン付けてみたら?」
女(実際、どっちがどっちかわからないし……)
双子妹「そっか……女ちゃんはどっちがわたしか一目でわかりたいんだね///」 えへへ
女「えっ」
双子姉「ちがうよ!余計なのがついてないのがあたしって見分けやすいからっ!」
女「お、落ち着いて」
双子妹「そんなことないもん!女ちゃんは私が好きだからヘアピンをプレゼントしてくれるって言ったの!」
女「そんなこと言ってないよ!?」
双子姉「ちっがーう!女ちゃんが双子妹にヘアピンつけるのは、今のあたしが好きだからなの!」
女「なにそれ!?」
双子「「ぐぬぬ……」」
キーン コーン カーン コーン
先生「おはよーございまーす!出席とるから座りなさーい!」 ガラッ
女「着席きたっ!ホラ、委員長!」
委員長「えっ!?あ、そうね。二人とも席につきなさい」
双子「「ぐぬぬ……」」
先生「ってことで風邪が流行ってるから……」
女(何よ、何が起こったの?)
女(まさか双子が口喧嘩しながら話を進めるとは……私の言ってないセリフも勢いに任せて捏造してるし) ぶつぶつ
女(双子ワールドに入ったら回避不能だったんだ。次からは如何に双子をかわすか……) ぶつぶつ
委員長「ちょっとアンタ!何をぼーっとしてんのよ!」 バン!
女「わっ!何なの委員長?」
委員長「うわ、驚いた顔かわいい……じゃなくて!一限目は体育、早く着替えなさいよ!」 カァァ
女「そっか……顔真っ赤にして、変な委員長」
委員長「ふ、ふん!」 ぷいっ
女(いや、かわいいって聞こえたけど……そこ突っ込むと絶対めんどうなことになる)
ーーーーー
ーーー
ー
体育教師「おーし、今からストレッチするから二人組作れー」
女「ふ、二人組……!」 チラッ
双子姉「ぐぬぬ……」
双子妹「ぐぬぬ……」
お嬢様「……」 チラチラ
委員長「……」チラチラ
元気っ娘「……」 チラチラ
女(うわ、みんなの視線を感じる……ちょっと怖いよ!)
女「せ、せんせー!私、相手がいないみたいで……」
体育教師「そうか?アタシにはクラス中の視線がおまえに向いてるよう見えるが……」
体育教師「まぁいい、ちょっと来い!」
教育実習生「ひ、ひゃい!」 タタタッ
体育教師「余った奴はこの教育実習生と組むことにしよう」
教育実習生「よ、よろひくお願いしまひゅ!」
女(ウソー!?コレはもう組んだ時点で絶対にオチるよ!?)
委員長「ね、ねぇ!相手いないなら私と……」
元気っ娘「!」 キッ
委員長「ひっ!?」
女(前門の虎、後門の狼とはこのことね……!) ドキドキ
お嬢様「お、女さん?よろしければわたくしと……」
双子「「がるる」」 キッ
お嬢様「あぅ……」 しゅん
教育実習生「あ、あの……早く二人組を」 おろおろ
女(誰か、この状況を打ち破る猛者は……!)
体育教師「んー?何だおまえら、早く二人組を組めよ」
高身長娘「何だい、この雰囲気……女さん、よかったら私と組まない?」
女「!」
女「ハ、ハイ!組みましょう!」
元気っ娘「……」 じーっ
高身長娘「何だろう、みんなの視線が集まってる気がするね」
女「気のせいですよ!さっ、ストレッチしましょう!」 グイグイ
高身長娘「あ、ああ」 ペタン
女(助かった!陸上部で成績も優秀、黒髪ショートカットにスタイル抜群な高身長娘さんのおかげで助かった!)
双子妹「……仕方ないね」
双子姉「うん、ストレッチしよっか」
委員長「ね、ねぇ、お嬢様さん!余ったのなら……」
お嬢様「ええ、よろしいですわ」
教育実習生「あっ、あああのっ!元気っ娘さん、余っちゃったの……かな?」 アワワ
元気っ娘「……」じーっ
女(え、えっと、背の高い女の子には……) グイグイ
高身長娘「女さん、私は終わったから交代しようか」
女「ひ、ひゃい!」
高身長娘「ふふ、何だいその返事。舌は噛んでない?」 クスクス
女「え、ええ!大丈夫ですっ!」 カァァ
女(え、笑顔かっこいい……まつげ長い……脚長い……わ、私レズじゃないけど!)
高身長娘「へぇ、女さん身体柔らかいんだね」 グイグイ
女「あっ、ああありがとうございます!」 カァァ
女(えへへ、身体柔らかいねだって、へへ///)
女「ってそうじゃなくて!!」
高身長娘「ん?」
女「ああ、何でもないの!」 アワワ
女(違うって!私はレズじゃないんだから何考えてるの!)
女(えっと、えっと……そうだ!惚れられないためにも、背の高い女の子はどうしたらオチるかの予測!)
女(背の高い女の子は頭を撫でるとオチる!『可愛いとこあるんだね』って言いながら撫でるとオチる!)
女(『背が高いの嫌いなの?かっこいいじゃん』って言ったらオチる!)
女(『背が高いって言っても女の子なんだな、ほっとけないよ』って言ったらオチる!)
女「あとは、あとは、えっと」 むむむ
高身長娘「……何か考えごと、女さん?」 スッ
女「えええええ!?大丈夫!!って言うか顔近いよ!」 カァァ
体育教師「よーし、そろそろストレッチも終わりー!今学期はソフトボールやるから、まずはキャッチボールなー」
高身長娘「ソフトボール……私、まったくの初心者なんだ。走るのは得意なんだけどね」
女「そ、そうなんだ!私はちょっとやったことあるんだよ!」 へへん
元気っ娘「中学のとき、アタシとやったよね……」 ジトーッ
高身長娘「ホント?これはこれは、お手柔らかに頼むよ、女コーチ」 クスクス
女「ヤ、ヤダ……コーチだなんて///」 モジモジ
女(あっ!何を照れてるんだ私っ!)
高身長娘「えっと、まずはグローブをつけないと……」 ゴソゴソ
女「あれ、高身長娘ちゃんって左利きなの?」
高身長娘「ん?私は右利きだよ、だから右手用のグローブを……」
女「ふふっ、利き腕でボールを投げるんだからグローブは逆につけなきゃ」
高身長娘「……ああ、本当だ!いやぁ早速やっちゃったな」 カァァ
女(こ、高身長娘ちゃんが赤面してる……かわいいぃ!!) ぽぉぉ
女(……『背の高い女の子に可愛いねって頭を撫でたらオチる』……) ドキドキ
高身長娘「ああー、こんなの経験者じゃなくても考えればわかることだよね。恥ずかしいよ」 ゴソゴソ
女(高身長娘ちゃんがしゃがんでグローブを選んでる……あ、頭を撫でるなら今の内……) ゴクリ
女(って何を考えてるの!そしたら高身長娘ちゃんがオチるんだよ!?高身長娘ちゃんとお付き合いすることに!)
女(高身長娘ちゃんとお付き合いすることに……!) ゴクリ
高身長娘「あれ、この丸いグローブは何だろう?大きいほうが取りやすいのかな?」
高身長娘「ふふっ、これ変な形だね。コーチさん」 ニコッ
女「!」 ズキューン
女「ふへへ、か、可愛いとこあるんだね。高身長娘ちゃん……」 スッ
ドジっ娘「ふわぁ!?ボ、ボールが飛んでっちゃったぁ!!」
ヒュー……
高身長娘「あっ!危ない、女さ……」
女「ふへ?」
ゴスッ
女「ふびゅっ!」 バタン
高身長娘「お、女さん!?しっかりして!」
ーーーーー
ーーー
ー
女(……知らない天井だ)
女「って頭が痛いぃ!」 ズキズキ
ドジっ娘「ふぁっ!?女さん起きたの?」 ビクッ
女「痛い、これ絶対コブできてる……」 のそのそ
ドジっ娘「女さんゴメンねぇ!私が投げたボールが当たって」
女「私は何を……たしか、高身長娘さんとソフトボール……」
ドジっ娘「そうだ、医務室の先生呼んでこないと!」 アワワ
女「そして頭を撫でようと……そうだ!あろうことか高身長娘さんの頭を撫でようとしたんだ!」
女「って言うかいつのまにか『高身長娘ちゃん可愛い』とか考えてたし!……高身長娘さん、魔性の女だ」 ドキドキ
女「……ところでドジっ娘ちゃん何でいるの?」
ドジっ娘「えっ!?だ、だから私が投げたボールで……」
女「あぁ、そうだったんだ」
ドジっ娘「最初はみんな保健室についてきたんだけど先生に怒られて……」
ドジっ娘「あの、ホントごめんね?」 うるうる
女「ううん、別に気にして……ハッ!?」
女(ちょっと待って!ドジっ娘のドジを笑って許すってダメだよね?惚れられちゃうよね?)
女「ホ、ホントだよ!すっごく頭痛い!」
ドジっ娘「ふぇぇ、ゴメンねぇ」うるうる
女(私、最悪な女だな……でもゴメンね、私レズじゃないから惚れられたら困るの)
女「ドジっ娘ちゃんはもうちょっと気をつけて行動しなよ!危ないでしょ!」
ドジっ娘「お、女さぁん」 うるうる
女「あっ、何かお詫びにとかはいらないからね?それはそれでデートの口実になっちゃうから」
ドジっ娘「女さん、心配してくれるんだぁ///」
女「……えっ、何を?」
ドジっ娘「私のことをここまで真剣に考えてくれた人、女さんが初めてだよぉ///」 モジモジ
女「何それ!?どんだけ怒られたことないの!?」 ガタッ
女「ッ!いたた……」 ズキズキ
ドジっ娘「だ、大丈夫?女さん?」
女(うわっ、どうしよう!相手がオチかけたら走って逃げてたけど今は無理かも!)
ドジっ娘「その、女さんみたいに心配してくれる人、周りにいなくて……///」 モジモジ
女「そ、それ以上は待って……」 ズキズキ
ドジっ娘「あのね?女さんさえよかったらね?わ、私と……」
ガラッ!
委員長「女ぁ!目を覚ましたってホント!?」
女「さ、さすが困った時の委員長!」ズキズキ
委員長「……ねぇ、ホントに寝てなくて大丈夫なの?」 てくてく
女「うん、痛みもだいぶ引いたから」 てくてく
委員長「そして何でドジっ娘は怒ってるの?」
ドジっ娘「怒ってなーい」 ぷいっ
女「いやぁ、とにかく助かったよ委員長」
委員長「べ、別にアンタが心配で迎えに来たわけじゃないわよ!帰りのHRの前に様子を見てこいって先生が……」 カァァ
女「……帰りのHR?」
先生「それじゃー今日は終わり!さよならー!」 ガラッ
女「うわぁ、一限目から放課後まで気を失ってたのか……」
双子「「ねぇ、大丈夫ー?」」 ピョコン
女「えっ?あ、うん、二人ともありがと」
双子「「だから二人ともじゃなくってー!」」 キーッ
高身長娘「ゴメンね、女さん。私が守ってあげられなくて……」
女「ふぇっ!?そ、そんな守ってもらうとか」 カァァ
女「ホ、ホラ!別に高身長さんは私の彼氏でもないんだし……あっ、これは変な意味じゃなくて」 アワワ
ガラッ
先輩「たのもー!」 バン!
後輩「女先輩はいるかー!」 バン!
女「あ、忘れてた」
先輩「おう、女!今朝の会話を忘れたとは言わせないからな!」 ガシッ
女「ちょっ、肩の手を離して」
後輩「女先輩のカバンこれっすね!持ってきます!」 ガシッ
女「あっ、それも離せ」
先輩「さっ、行くぞ女!後輩は左側おさえろ」
後輩「了解っす!」
女「いやぁー!離してー!」 ズルズル
双子姉「嵐のようだった……!」
双子妹「あれが三年生か……!」
お嬢様「ふふっ、何ですのそれ」 クスクス
高身長娘「それじゃ私は部活に行くよ、また明日」
双子妹「私たちも帰るかー」
お嬢様「そうしましょう」
委員長「……」 じーっ
女「離してー!私には家で待つ妹が……」 ズルズル
先輩「そのことなら心配ないぞ!なぁ、後輩!」
後輩「えへへ、中等部から妹さんを部室に招待してあります!お菓子も完璧っす!」
女「えっ」
女「ヤ、ヤダ!それならなおさら行きたくない!!」 ジタバタ
先輩「あっ、こら暴れるな」 ぐぐぐ
女「ぐぬぬ……あっ!そこに見えるは今朝の教育実習生!!」
教育実習生「えっ!?」 ビクッ
女「た、助けて!先輩から乱暴を!」
先輩「乱暴!?」
教育実習生「こ、こらっ!離しなさい!」
教育実習生「まったく、ダメですよっ!いくら女さんが可愛らしいからって」
先輩「すいません、女があまりに可愛いからつい……」
女(こいつらは何を言ってるんだ)
教育実習生「ホラっ!後輩さんもカバンを返して」
後輩「あのっ、もう少し抱きしめててもいいですか!」 ギュゥー
女「良いわけないだろ」 パシッ
教育実習生「さぁ、もう部活に行きなさい。あっ、女さんは置いていくのよ?」
先輩「クソッ!明日はこうはいかないからな!」 てくてく
後輩「代わりに妹さんと遊んでやりますから!」 てくてく
女(それはそれで助かる……)
女「あっ!あの、助かりました」
教育実習生「……はふぅ」 ペタン
女「先生っ!?」
教育実習生「あ、あはっ、腰が抜けて……先輩さん怖かったぁ」
女「あー、目つき悪いですもんね……立てますか?先生」 スッ
教育実習生「うん、よいしょっと……ふふっ、『先生』だって」
女「は、はぁ……そりゃ先生は『先生』って呼ぶ……あっ!?」
女(うあー!やっちゃった!この人は先生じゃなくて教育実習生!)
教育実習生「へへ、初めて『先生』って呼ばれちゃった///」
女(先生に憧れてる教育実習生に『先生』だなんて!)
教育実習生「今日がんばれたのは女さんのおかげ、かな?」 えへへ
女(やっぱりオチてるー!)
女「あ、あー!!忘れ物!私、教室に忘れ物を!ってことで!」 ダッ
教育実習生「えっ?ま、待ちなさい!廊下は走っちゃダメよ!」
女「ハァ、ハァ……いっぱい寝てたおかげであまり疲れないな」 てくてく
女(そもそも、教育実習生だろうが先生だろうが助けを求めちゃいけなかったんだ)
女(『頼りになるのは先生だけなんです!』……これはオチる、教師魂ビンビンあおっちゃうよ)
女(まぁ、背に腹はかえられなかったと言うことで)
女「あっ、私ほんとに体操服忘れてるじゃん」 てくてく
女「……いま制服着てるけど、誰が体操服を着替えさせたんだろう」 ぞわぞわ
女「あー!過ぎたことは忘れよう!今日は妹も家にいないし、このまま家に帰って……」 ガラッ
委員長「女ぁ……かあいいよぉ……」 くんかくんか
委員長「ハァハァ……女ぁ、ソコだめだよぉ……」 スリスリ
女「……委員長、私の体操服で何してんの」
委員長「えっ」
女(委員長は変態にオチてた)
おわり